Catalyst 3750 Metro スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Cisco IOS Release 12.2(37)SE
UDLD の設定
UDLD の設定
発行日;2012/01/07 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 9MB) | フィードバック

目次

UDLD の設定

UDLD の概要

動作モード

単一方向リンクの検出方法

UDLD の設定

UDLD のデフォルト設定

UDLD 設定時の注意事項

UDLD のグローバルなイネーブル化

インターフェイスでの UDLD のイネーブル化

UDLD によりディセーブル化されたインターフェイスのリセット

UDLD ステータスの表示

UDLD の設定

この章では、Catalyst 3750 Metro スイッチに UniDirectional Link Detection(UDLD; 単一方向リンク検出)プロトコルを設定する方法について説明します。


) この章で使用されるコマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースのコマンド リファレンスを参照してください。


この章で説明する内容は、次のとおりです。

「UDLD の概要」

「UDLD の設定」

「UDLD ステータスの表示」

UDLD の概要

UDLD は、光ファイバまたはツイストペア イーサネット ケーブルで接続されたデバイスが、ケーブルの物理構成をモニタしたり、単一方向リンクの存在を検出したりすることを可能にするレイヤ 2 プロトコルです。プロトコルが正常に単一方向リンクを識別してディセーブルにするためには、接続されたすべてのデバイスが UDLD をサポートする必要があります。UDLD は、単一方向リンクを検出すると、対象となるインターフェイスを管理上のシャットダウン状態にして警告します。単一方向リンクは、スパニングツリー トポロジのループなど、さまざまな問題を引き起こすことがあります。

動作モード

UDLD は、標準(デフォルト)モードおよびアグレッシブ モードの 2 種類の動作モードをサポートします。標準モードでは、UDLD は光ファイバ接続で誤って接続されたポートによる単一方向リンクを検出することができます。アグレッシブ モードでは、UDLD は光ファイバおよびツイストペア リンクの一方向のトラフィック、および光ファイバ リンクで誤って接続されたポートによる、単一方向リンクを検出することができます。

標準モードおよびアグレッシブ モードで、UDLD はレイヤ 1 メカニズムと連動して、リンクの物理ステータスを判別します。レイヤ 1 では、物理的シグナリングおよび障害検出は、自動ネゴシエーションによって処理されます。UDLD は、ネイバーのアイデンティティの検出、誤って接続されたインターフェイスのシャットダウンなど、自動ネゴシエーションでは実行不可能な処理を実行します。自動ネゴシエーションと UDLD の両方をイネーブルにすると、レイヤ 1 とレイヤ 2 の検出機能が連動し、物理的および論理的な単一方向接続、および他のプロトコルの誤動作を防止します。

単一方向リンクが発生するのは、ローカル デバイスが送信したトラフィックをネイバーが受信するのに対して、ネイバーから送信されたトラフィックをローカル デバイスが受信しない場合です。

標準モードで、UDLD は、光ファイバ ポートのファイバ ストランドが誤って接続されて、レイヤ 1 メカニズムがこの誤った接続を検出しない場合に、この単一方向リンクを検出できます。ポートは適切に接続されていてもトラフィックが一方向の場合、この状態を検出するよう想定されているレイヤ 1 メカニズムが検出しないため、UDLD では単一方向リンクを検出しません。この場合、論理リンクは不明となり、UDLD はインターフェイスをディセーブルにしません。

UDLD が標準モードで、1 組のファイバ ストランドの 1 つが切断された場合、自動ネゴシエーションがアクティブであれば、レイヤ 1 メカニズムがリンクの物理的問題を検出しないので、リンクは維持されません。この場合、UDLD は何の処理も行わず、論理リンクは不明となります。

アグレッシブ モードでは、UDLD は、以前の検出方法で単一方向リンクを検出できます。また、アグレッシブ モードの UDLD は、2 つのデバイス間での障害が許されない、ポイントツーポイントリンク上での単一方向リンクも検出できます。また、次のいずれかの問題がある場合も単一方向リンクを検出できます。

光ファイバまたはツイストペア リンクで、インターフェイスの1つがトラフィックの送受信が不可能な場合。

光ファイバまたはツイストペア リンクで、インターフェイスの 1 つがダウン状態で、他のインターフェイスはアップである場合。

1 組のファイバ ストランドの一方が、切断されている場合。

このような場合、UDLD は影響されるインターフェイスをシャットダウンします。

ポイントツーポイント リンクでは、UDLD hello パケットの存在は、リンクのヘルスを保証するハート ビートとみなされます。逆にハート ビートの損失は、双方向リンクを再確立できない場合に、リンクをシャットダウンする必要があることを意味します。

レイヤ 1 から見て両方のファイバが正常に動作していれば、アグレッシブ モードの UDLD は、それらのファイバが正しく接続されているかどうか、トラフィックが正しいネイバー間で双方向に流れているかどうかを判別します。自動ネゴシエーションはレイヤ 1 で動作するので、この判別は自動ネゴシエーションでは不可能です。

単一方向リンクの検出方法

UDLD は、次の 2 つのメカニズムで動作します。

近接データベースのメンテナンス

UDLD は、すべてのアクティブ インターフェイスで hello パケット(別名アドバタイズまたはプローブ)を定期的に送信して、他の UDLD 対応ネイバーについて学習し、各デバイスがネイバーに関しての最新情報を維持できるようにします。

スイッチは hello メッセージを受信すると、エージングタイム(ホールドタイムまたは Time to Live [TTL])が満了するまで、情報をキャッシュします。古いキャッシュ エントリの期限満了までに新しい hello メッセージを受信した場合、スイッチは古いエントリを新しいものと置き換えます。

UDLD の稼働中にインターフェイスをディセーブルにしたり、インターフェイスで UDLD をディセーブルにしたり、もしくはスイッチをリセットした場合はいつでも、設定変更によって影響を受けたインターフェイスの既存のキャッシュ エントリがすべて消去されます。UDLD は 1 つまたは複数のメッセージを送信して、ネイバーに、ステータス変更によって影響を受けたキャッシュの部分をフラッシュするよう通知します。このメッセージは、キャッシュの同期を維持するためのものです。

イベント駆動型検出およびエコー

UDLD は、検出メカニズムとしてエコーを使用しています。UDLD デバイスが新しいネイバーについて学習するか、または非同期ネイバーから再同期要求を受信すると、接続側で検出ウィンドウを再起動してエコー メッセージを返信します。すべての UDLD ネイバーで同じ動作をするので、エコーの送信側は返信エコーの受信を待機します。

検出ウィンドウが終了して有効な応答メッセージを受信しなかった場合、UDLD モードに応じて、リンクはシャットダウンします。UDLD が標準モードのときは、リンクは不明で、シャットダウンされません。UDLD がアグレッシブ モードのときは、リンクは単一方向であるとみなされ、インターフェイスはシャットダウンされます。

標準モードの UDLD がアドバタイズ フェーズまたは検出フェーズにあり、すべてのネイバー キャッシュ エントリが無効である場合、UDLD はリンクアップ シーケンスを再起動して、同期していない可能性のあるネイバーとの同期化を再度行います。

インターフェイスのすべてのネイバーが、アドバタイズまたは検出フェーズのいずれかで無効であるときに、アグレッシブ モードをイネーブルにした場合、UDLD はリンクアップ シーケンスを再起動して、同期していない可能性のあるネイバーとの同期化を再度行います。高速メッセージ列のあと、リンク ステートがまだ不明の場合は、UDLD がインターフェイスをシャットダウンします。

図27-1 に、単一方向リンク状態の例を示します。

図27-1 UDLD による単一方向リンク検出

 

UDLD の設定

ここでは、スイッチに UDLD を設定する手順について説明します。具体的な設定情報は次のとおりです。

「UDLD のデフォルト設定」

「UDLD 設定時の注意事項」

「UDLD のグローバルなイネーブル化」

「インターフェイスでの UDLD のイネーブル化」

「UDLD によりディセーブル化されたインターフェイスのリセット」

UDLD のデフォルト設定

表27-1 に、UDLD のデフォルト設定を示します。

 

表27-1 UDLD のデフォルト設定

機能
デフォルト設定

UDLD グローバル イネーブル ステート

グローバルにディセーブル

ポート別の UDLD イネーブル ステート(光ファイバ メディア用)

すべてのイーサネット光ファイバ ポートでディセーブル

ポート別の UDLD イネーブル ステート(ツイストペア[銅]メディア用)

すべての 10/100 および 1000BASE-TX イーサネット ポートでディセーブル

UDLD アグレッシブ モード

ディセーブル

UDLD 設定時の注意事項

UDLD 設定時の注意事項は次のとおりです。

UDLD は ATM(非同期転送モード)ポートではサポートされません。

UDLD 対応インターフェイスが別のスイッチの UDLD 非対応インターフェイスに接続されている場合は、このインターフェイスも単一方向リンクを検出できません。

モード(標準またはアグレッシブ)を設定するときは、リンクの両側で同じモードが設定されていることを確認してください。


注意 ループ ガードはポイントツーポイント リンクでのみ機能します。各リンクの終端が STP を実行しているデバイスに直接接続されているようにしてください。

UDLD のグローバルなイネーブル化

アグレッシブ モードまたは標準モードで UDLD をイネーブルにし、スイッチのすべての光ファイバ ポート上で設定可能なメッセージ タイマーを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

udld { aggressive | enable | message time message-timer-interval }

(任意)UDLD の動作モードを指定します。

aggressive ― すべての光ファイバ ポート上で、アグレッシブ モードで UDLD をイネーブルにします。

enable ― スイッチのすべての光ファイバ ポート上で、標準モードで UDLD をイネーブルにします。UDLD は、デフォルトでディセーブルに設定されています。

個々のインターフェイスの設定は、 udld enable グローバル コンフィギュレーション コマンドの設定より優先されます。

アグレッシブ モードおよび標準モードの詳細については、「動作モード」を参照してください。

message time message-timer-interval ― アドバタイズ フェーズにあり、双方向であると判別されているインターフェイス上で、UDLD プローブ メッセージの間隔を設定します。指定できる範囲は 1 ~ 90 秒です。


) このコマンドは、光ファイバ ポートに対してのみ有効です。他のインターフェイス タイプで UDLD をイネーブルにするには、udld インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。詳細については、「インターフェイスでの UDLD のイネーブル化」を参照してください。


ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show udld

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

UDLD をグローバルにディセーブルにするには、 no udld enable グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、すべての光ファイバ ポート上で UDLD 標準モードをディセーブルにします。すべての光ファイバ ポート上で UDLD アグレッシブ モードをディセーブルにするには、 no udld aggressive グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

インターフェイスでの UDLD のイネーブル化

インターフェイス上で、アグレッシブ モードまたは標準モードで UDLD をイネーブルにするか、または UDLD をディセーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

UDLD をイネーブルに設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

udld port { aggressive | disable }

UDLD は、デフォルトでディセーブルに設定されています。

udld port ― 指定したインターフェイス上で、標準モードで UDLD をイネーブルにします。

udld port aggressive ― 指定したインターフェイス上で、アグレッシブ モードで UDLD をイネーブルにします。

udld port disable ― 指定した光ファイバ ポート上で UDLD をディセーブルにします。このコマンドは、UDLD グローバル設定よりも優先し、光ファイバ ポートでのみ使用できます。

アグレッシブ モードおよび標準モードの詳細については、「動作モード」を参照してください。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

show udld interface-id

設定を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

UDLD によりディセーブル化されたインターフェイスのリセット

UDLD によってディセーブル化されたすべてのインターフェイスをリセットするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
説明

ステップ 1

udld reset

UDLD によってディセーブル化されたすべてのインターフェイスをリセットします。

ステップ 2

show udld

設定を確認します。

次のコマンドを使用してインターフェイスを起動することもできます。

shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドのあとに no shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを実行すると、ディセーブル化されたインターフェイスが再起動します。

no udld { aggressive | enable } グローバル コンフィギュレーション コマンドのあとに udld { aggressive | enable } グローバル コンフィギュレーション コマンドを実行すると、ディセーブル化されたインターフェイスが再びイネーブルになります。

udld port disable インターフェイス コンフィギュレーション コマンドのあとに udld port [ aggressive ] インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを実行すると、ディセーブル化された光ファイバ ポートが再びイネーブルになります。

errdisable recovery cause udld グローバル コンフィギュレーション コマンドを実行すると、UDLD errdisable ステートから自動的に回復するためのタイマーがイネーブルになります。また、 errdisable recovery interval interval グローバル コンフィギュレーション コマンドを実行すると、UDLD errdisable ステートから回復する時間が指定されます。

UDLD ステータスの表示

指定したインターフェイスまたはすべてのインターフェイスの UDLD ステータスを表示するには、 show udld [ interface-id ] 特権 EXEC コマンドを使用します。

表示されるフィールドの詳細については、このリリースのコマンド リファレンスを参照してください。