Catalyst 2900/3500 シリーズ XL ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド
LREの設定
LREの設定
発行日;2012/02/04 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf | フィードバック

目次

LREの設定

Catalyst LREスイッチのポート

LREリンクおよびLREプロファイル

LREプロファイル

LREプロファイル シーケンス

CPEイーサネット リンク

LREポートの設定

LREリンクの環境に関する注意事項

LREプロファイルの使用に関する注意事項

CPEイーサネット リンクの注意事項

を接続する場合の考慮事項

を接続する場合の考慮事項

すべてのLREポートへのパブリック プロファイルの割り当て

特定のLREポートへのプライベート プロファイルの割り当て

レート セレクションを使用したプロファイルの自動割り当て

プロファイル ロッキング

リンクの品質確保とSNRマージン

LREリンクの持続

LREスイッチ ファームウェアのアップグレード

LREアップグレードの設定

LREアップグレードの実行

LREアップグレードのグローバル コンフィギュレーション

LREアップグレードのコントローラ コンフィギュレーション

LREアップグレード動作の詳細

LREアップグレードの例

LREの設定

この章では、スイッチにおけるLong-Reach Ethernet(LRE)機能の設定方法について説明します。この章は、次の内容で構成されます。

「Catalyst LREスイッチのポート」

「LREリンクおよびLREプロファイル」

「LREポートの設定」

「LREスイッチ ファームウェアのアップグレード」


) この章で使用するコマンドの構文および使用方法については、本リリースのコマンド リファレンス、およびオンライン版の『Cisco IOS Interface Command Reference for Release 12.0』を参照してください。


Catalyst LREスイッチのポート

Catalyst LREスイッチは、LREテクノロジーを使用して、カテゴライズされた、またはカテゴライズされていないシールドなしツイストペア ケーブル(既存の電話回線など、カテゴリ1、2、3の構造化および非構造化ケーブル)でデータ、音声、およびビデオ トラフィックを伝送します。

スイッチのLREポートをリモート イーサネット デバイス(PCなど)に接続するには、次の2タイプの接続が必要です。

LREリンク ― スイッチのLREポートと、Cisco 575 LRE CPE、Cisco 585 LRE CPEなどのLRE Customer Premises Equipment(CPE;顧客宅内機器)デバイス上のRJ-11壁面ポートとの間の接続です。この接続には、カテゴライズされた、またはカテゴライズされていないシールドなしツイストペア ケーブルを使用でき、最大距離は4921フィート(1500 m)です。

CPEイーサネット リンク ― CPEイーサネット ポートと、PCなどのイーサネット デバイスとの間の接続です。この接続には、標準のカテゴリ5ケーブルを使用し、最大距離は328フィート(100 m)です。

スイッチのLREポートとリモート イーサネット デバイス間の実際の回線速度は、どちらの方向でも、LREリンク速度およびCPEイーサネット リンク速度によって決まります。たとえば、PCのイーサネット ポートが100 Mbpsに設定され、LREポートがアップストリーム リンク速度5.69 Mbpsに設定されている場合、PCユーザに提供される実際のアップロード速度は、100 Mbpsではなく5.69 Mbpsです。

LREのトラブルシューティング手順については、「LREポート設定のトラブルシューティング」を参照してください。LREに関するその他の詳細は、スイッチのコマンド リファレンスを参照してください。

LREリンクおよびLREプロファイル

LREリンクの設定値は、スイッチのLREポートとCPE RJ-11壁面ポートとの間の接続を定義します。LREリンクはデータ、音声、およびビデオ トラフィックに、対称および非対称のデータ転送レートを提供します。 対称 伝送では、ダウンストリーム データ転送レートとアップストリーム データ転送レートは同じです。 非対称 伝送では、ダウンストリーム帯域幅とアップストリーム帯域幅が異なります。 ダウンストリーム 伝送は、LREスイッチからCPEデバイスに流れるトラフィックです。 アップストリーム 伝送は、スイッチとCPEデバイスからLREスイッチに流れるトラフィックです。

スイッチは プロファイル と呼ばれる設定を使用して、LREリンク上のアップストリーム レートおよびダウンストリーム レートを制御します。LREリンク上のアップストリーム帯域およびダウンストリーム帯域は、プロファイルに応じて、約1~18.750 Mbpsの範囲になります。

ここでは、次の内容について説明します。

「LREプロファイル」

「LREプロファイル シーケンス」

「CPEイーサネット リンク」

LREプロファイル

プロファイルは、ポート単位で割り当てることも、スイッチ全体に割り当てることもできます。LREスイッチはCPEデバイスとのリンクを確立すると、CPEデバイスに自身のプロファイル設定値をダウンロードし、スイッチとCPEデバイスが同じ設定で動作できるようにします。

LREスイッチには、出荷時に定義済みのプロファイルが含まれています。これらのプロファイルは、パブリック(グローバル)モードおよびプライベート(ポート単位)モードのプロファイルに分類されます( 表 8-1 )。PUBLIC-ANSIプロファイルとPUBLIC-ETSIプロファイルだけがパブリックであり、その他のシステム定義プロファイルはすべてプライベートです。デフォルトでは、スイッチ上のすべてのLREポートがLRE-10プライベート プロファイルでイネーブルに設定されています。このデフォルト プロファイルを使用すると、LREリンク上のアップストリームおよびダウンストリーム伝送レートは10 Mbpsになります。

パブリック ― Public Switched Telephone Network(PSTN;公衆交換電話網)に直接接続され、LREスイッチと公衆電話回線の間でPrivate Branch Exchange(PBX;構内交換機)を使用していないデバイスと共にスイッチを使用する場合には、パブリック プロファイルを使用することを強く推奨します。パブリック プロファイルを使用してスイッチを設定した場合、すべてのLREポートが同じ設定を使用するので、PSTN上の他の回線とスイッチとの干渉を防止できます。


) PSTNへの接続については、地域の規定を確認してください。



) シスコのLRE製品は、0~700 kHzの周波数レンジを使用するアナログ電話機、ISDNおよびデジタルPBX交換電話機と回線を共有できます。


スペクトル プロファイルに関する標準は、まだ承認されていません。PUBLIC-ANSIプロファイルは、ANSI Plan 998に対応しています。PUBLIC-ETSIプロファイルは、ETSI Plan 997に対応しています。どちらのプランもドラフト標準です。標準に関する最新情報および最新のパブリック プロファイルについては、シスコシステムズにお問い合わせください。

プライベート ― LREスイッチをPSTNに接続するデバイスと共に使用しない場合には、プライベート プロファイルを使用できます。スイッチは、リンク速度および最大距離がそれぞれ異なる、各種のプライベート プロファイルをサポートしています。一般に、リンク速度が上がるほど、最大距離が短くなります。プライベート プロファイルは、ポート単位で割り当てます。LREスイッチ上の各ポートに、同じプライベート プロファイルを割り当てることも、それぞれ異なるプライベート プロファイルを割り当てることもできます。


表 8-1に示す速度および距離は、参考程度にご利用ください。使用するケーブルのタイプ、ケーブルのバンドル方式、LREリンク上の干渉やノイズといった要因によって、実際のLREリンク パフォーマンスが違ってくる可能性があります。LREリンク パフォーマンスに関する制限事項および最適化方法については、シスコシステムズにお問い合わせください。


 

表 8-1 LREプロファイル

プロファイル名
LREリンクの
ダウンストリーム レート(Mbps)
LREリンクのアップストリーム レート(Mbps)
理論上の最小
ダウンストリームSNR(dB)
理論上の最小
アップストリームSNR(dB)

LRE-15

16.667

18.750

31

25

LRE-10(デフォルト)

12.500

12.500

25

19

LRE-5

6.250

6.250

16

13

PUBLIC-ANSI

16.667

4.688

31

25

PUBLIC-ETSI

12.500

4.688

31

25

LRE-15LL

16.667

18.750

31

25

LRE-10LL

12.500

12.500

25

19

LRE-5LL

6.250

6.250

16

13

LRE-10-5

12.500

6.250

25

13

LRE-10-3

12.500

3.125

25

19

LRE-10-1

12.500

1.563

25

13

LRE-8

9.375

9.375

25

25

LRE-7

8.333

8.333

19

19

LRE-15-5

16.667

6.250

31

13

LRE-15-3

16.667

3.125

31

19

LRE-15-1

16.667

1.563

31

13

LRE-4

4.167

4.167

13

13

LRE-3

3.125

3.125

13

13

LRE-2

2.083

2.083

13

13

LRE-4-1

4.167

1.563

19

13

LRE-4-1LL

4.167

1.563

19

13

実際のデータ レートは、表に記載された総データ レートよりも常に小さくなります。Catalyst LREスイッチは、リモート接続したCPEデバイスを管理するためにリンク速度のごく一部を使用します。

一般的にプロファイルの名称は、予想最大データ レートに由来します。表にあげたような総データ レートには由来しません。システム定義プロファイル名はすべてLREをプレフィクスとし、その後ろにダウンストリーム ユーザ データ レート、さらにアップストリーム ユーザ データ レートが付きます。プロファイルが対称の場合、付けられるデータ レートは1つだけです。Public frequency usage plan 998および997に適合するように定義された2つのプロファイル(PUBLIC-ANSIおよびPUBLIC-ETSI)については例外です。特別の名称が付けられたこれら2つのプロファイルは、どこで使用しても機能します。

プロファイルを割り当てなければ、LREポートはデフォルト値LRE-10を使用します。パブリック プロファイル、ポート シーケンス、およびグローバル シーケンスは、ポート プロファイルよりも優先されます(プロファイルとシーケンスの優先順位の詳細については、レート セレクションを使用したプロファイルの自動割り当てを参照してください)。

スイッチLREポートに別のプロファイルを割り当てると、そのポートは即時にリセットされ、新しく割り当てられたプロファイルを使用するようになります。

LLプロファイル(LRE-5LL、LRE-10LL、LRE-15LL、およびLRE-4-1LL)を使用する場合は注意が必要です。これらのプロファイルでは、Low-Latency(LL)機能がイネーブルに設定され、インターリーブ機能はオフになっています。LL機能によってデータ伝送の遅延はなくなりますが、データがLREリンク上の干渉を受けやすくなります。

その他のプロファイル(ポートおよびグローバル)ではすべて、インターリーブ機能がイネーブルに設定され、LL機能がディセーブルに設定されています。インターリーブ機能は、LREリンク上の小さな妨害に対する最大限の保護機能を提供しますが、データ伝送の遅延が起こります。

対称型プロファイル(LRE-5、LRE-10、LRE-15、LRE-8、LRE-7、LRE-4、LRE-3、およびLRE-2)は、LREスイッチとCPEデバイスの間のリンクで全二重のスループットを実現します。したがって理想的な条件下では、LRE-15プロファイルを使用する場合、LREリンクの帯域幅は最大30 Mbpsになります。

LREプロファイル シーケンス

LREスイッチには、出荷時に定義済みのプロファイル シーケンスが含まれています。シーケンスとはプロファイルを一まとめにしたもので、レート セレクション機能で使用します。これによってスイッチは自動的にプロファイルを選択できます。コマンドまたはCMSを使用して、一連の独自のシーケンスを定義することも可能です。

表 8-2 に、Cisco IOSに含まれるレート セレクション用の定義済みプロファイル シーケンスの概要を示します。レート セレクションの実行中、スイッチはこれらのシーケンスを使用して特定のLREインターフェイス用に適切なプロファイルを選択します。

 

表 8-2 LREレート セレクション シーケンス

LRE-SEQ- COMPLETE-REACH
LRE-SEQ- DOWNSTREAM
LRE-SEQ-
SYM
LRE-SEQ-
SYM- LONGREACH
LRE-SEQ- SYMLL
LRE-SEQ- UPSTREAM
LRE-SEQ- VIDEO- TRANSMIT1
LRE-SEQ- VIDEO- TRANSMIT2

LRE-15

LRE-15

LRE-15

LRE-5

LRE-15LL

LRE-15

LRE-15

LRE-15

LRE-10

LRE-15-5

LRE-10

LRE-4

LRE-10LL

LRE-10

LRE-15-5

LRE-15-5

LRE-15-5

LRE-15-3

LRE-8

LRE-3

LRE-5LL

LRE-8

LRE-15-3

LRE-10

LRE-10-5

LRE-15-1

LRE-7

LRE-2

LRE-4-1LL

LRE-7

LRE-15-1

LRE-10-5

LRE-8

LRE-10

LRE-5

LRE-4-1

-

LRE-15-5

LRE-10

LRE-15-3

LRE-7

LRE-10-5

LRE-4

-

-

LRE-10-5

LRE-10-5

LRE-10-3

LRE-15-3

LRE-10-3

LRE-3

-

-

LRE-5

LRE-10-3

LRE-15-1

LRE-10-3

LRE-10-1

LRE-2

-

-

LRE-4

LRE-10-1

LRE-10-1

LRE-5

LRE-8

-

-

-

LRE-15-3

-

-

LRE-15-1

LRE-7

-

-

-

LRE-10-3

-

-

LRE-10-1

LRE-5

-

-

-

LRE-3

-

-

LRE-4

LRE-4

-

-

-

LRE-2

-

-

LRE-3

LRE-4-1

-

-

-

LRE-4-1

-

-

LRE-2

LRE-3

-

-

-

-

-

-

LRE-4-1

LRE-2

-

-

-

-

-

-

スイッチは最初のプロファイルから順番に、シーケンス内の各プロファイルをLREインターフェイスに適用しようとします。スイッチがLREインターフェイス用に適切なプロファイルを決定するのに要する時間を、コンバージェンス タイムといいます。シーケンス内のどのプロファイルを用いてもリンクを確立できない場合、そのリンクはDOWNと宣言されます。

レート セレクションの詳細については、「レート セレクションを使用したプロファイルの自動割り当て」を参照してください。

CPEイーサネット リンク

CPEイーサネット リンクの設定値は、CPEイーサネット ポートとリモート イーサネット デバイス(PCなど)の間の接続を定義します。


) CMSおよびCLIを使用して、Cisco 575 LRE CPEおよびCisco 585 LRE CPE上のイーサネット リンクを設定およびモニタすることができます。スイッチのLEDについての詳細は、 『Catalyst 2900 XL and Catalyst 3500 XL Hardware Installation Guide』を参照してください。


LREポートにCPEデバイスを接続している場合は、次の考慮事項に注意してください。

CPEデバイスに接続していない任意のLREポート上のLREインターフェイス トランスミッタをディセーブルにするには、 shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。このコマンドによって、LREポートへのアクセスが防止され、ポートから放射されるパワーが他のポートに影響するのを防ぐことができます。

LREポートにフロー制御の設定を行うことはできません。CPEイーサネット ポート上のフロー制御の設定値は、半二重モードでは自動的にディセーブルになり、全二重モードでは自動的にイネーブルになります。

Cisco 575 LRE CPEおよびCisco 585 LRE CPEを、同じLREスイッチに接続できます。

スイッチの電源をオフにしたり、他のスイッチ ポートに影響を与えたりせずに、CPEデバイスをホットスワップすることができます。

スイッチ内部の統計情報、LREスイッチ インターフェイスによって収集された統計情報、およびCPE LREインターフェイスによって収集された統計情報を表示するには、 show controllers ethernet-controller イネーブルEXECコマンドを使用します。このコマンドの詳細については、スイッチのコマンド リファレンスを参照してください。

LREポートの設定

ここでは、設定時の注意事項、およびすべてまたは個別のLREポートへのプロファイルの割り当て方法について説明します。これはLREリンク、ポート、およびプロファイルの詳細を含みます。

「LREリンクの環境に関する注意事項」

「LREプロファイルの使用に関する注意事項」

「CPEイーサネット リンクの注意事項」

「すべてのLREポートへのパブリック プロファイルの割り当て」

「特定のLREポートへのプライベート プロファイルの割り当て」

「レート セレクションを使用したプロファイルの自動割り当て」

「LREリンクの持続」

LREリンクの環境に関する注意事項

LRE環境の要件は、次の要因によって左右されます。

LREスイッチとCPEデバイス間の最大距離 ― LREには、カテゴリ1、2、3の構造化および非構造化ケーブルを使用できます。LREリンクでサポートされる最大距離は、プロファイルに応じて3500~5000フィートです。速度が上がるほど、距離は短くなります。バンドルされたTelcoケーブルを使用してLREトラフィックを伝送する建物の場合、サポートされる最大距離は約30%短くなります。

室内の終端ブリッジ タップごとに、LREリンク距離がさらに300フィートずつ短くなる場合があります。また、ケーブルの品質、ケーブル バンドルのサイズ、およびバンドル内でのクロス トークによっても、全体的な到達距離が左右されます。

設置場所のタイプ ― 設置場所がPBXによって電話サービスを提供している場合、またはPSTNに直接接続している場合には、地域の電話会社によって課される要件を確認する必要があります。

設置場所が単独の建物である(または建物の集合に接続している)場合は、専門の電気技術者に問い合わせ、配線が屋内回線に関する該当規定に準拠しているかどうかを確認してください。

設置場所が複数の建物に分かれている場合は、それぞれの建物がどのように相互接続されているかを確認する必要があります。LREスイッチとCPEデバイス間の配線が、建物(または屋内配線規格に準拠した配管)の外部へ出る場合には、雷およびショートによる高電圧から配線を保護する必要があります。それには、屋外配線に関する地域の規定に準拠したヒューズまたは過電圧保護装置を使用します。詳しい方法については、地域の通信規定を熟知した専門家に相談してください。

配線の使用年数およびタイプ ― 設置場所の築年数およびタイプに基づいて、使用されている配線のタイプを推定することができます。

築15年以内の比較的新しい建物では、25ペアにバンドルされたカテゴリ3ケーブルがよく使用されています。25ペア バンドルと、それより大きいバンドルとでは、顕著な違いはありません。

築15~30年の古い建物(北米のホテル、学校、病院、商業ビル)では、1フィートあたり1~12ツイストの24 AWGワイヤ(カテゴリ1に類似)が、25本以上のバンドルでよく使用されています。

築15~30年の古い建物(北米の住宅)では、1フィートあたり1~12ツイストの26 AWGワイヤ(多くの場合タイプ2)が、100本以上のバンドルでよく使用されています。

築15~30年の古い建物(ヨーロッパ)では、1フィートあたり1~12ツイストの0.4 mmワイヤ(26 AWGに類似)が、100本以上のバンドルでよく使用されています。

築15~30年の古い建物(アジア)では、1フィートあたり1~12ツイストの0.4 mmワイヤ(26 AWGに類似)が、100本以上のバンドルでよく使用されています。

築30年以上の古い建物では、ツイストのないヘビー ゲージ ワイヤ(22または20 AWG)がよく使用されています。多くの場合、配線は建物の構造に組み込まれています。ケーブルは密にバンドルされている場合もあれば、緩やかにバンドルされている場合もあります。推定に際しては、25本以上のグループで密にバンドルされていることを想定してください。

クロス トーク(ノイズ)および干渉 ― LREの動作には、LRE信号を伝送するケーブル バインダ内の何本かのワイヤが使用されます。ケーブル内の1つのワイヤ ペアからすべてのワイヤ ペアに、LRE信号を同時に伝送できます。LREはケーブル バインダ全体で動作し、各LREリンクのパワー レベルを調節して、すべての接続のパフォーマンスを最大限にします。

LREパフォーマンスに最大の影響を及ぼすのは、高周波数ケーブルの周波数応答です。LRE信号は、周波数が高いほど干渉を受けやすくなります。LREのアップストリーム信号は、周波数スペクトルの高域で動作します。周波数が高いと、ケーブルの減衰量が大きくなるだけでなく、バンドル内の他のペアへの干渉も大きくなります。この干渉またはクロス トークによって、信号品質が著しく影響される場合があります。

LREプロファイルの使用に関する注意事項

スイッチのLREポートにプロファイルを割り当てる場合は、次の考慮事項に注意してください。

各LREスイッチ ポートには、常にプライベート プロファイルが割り当てられています。LRE-10プロファイルがデフォルトです。パブリック プロファイルは、プライベート プロファイルよりも優先されます。スイッチにパブリック プロファイルを割り当てると、スイッチはパブリック プロファイルを使用し、スイッチLREポートに割り当てられたプライベート プロファイルを無視します。

スイッチにパブリック プロファイルが設定されていて、スイッチLREポートがプライベート プロファイルを使用するように設定する場合には、最初に no lre profile SS コンフィギュレーション コマンドを使用して、パブリック プロファイルをディセーブルにする必要があります。

スイッチLREポートに別のプロファイルを割り当てると、そのポートは即時にリセットされ、新しく割り当てられたプロファイルを使用するようになります。

クラスタにLREスイッチを追加する前に、クラスタ内の他のLREスイッチと同じパブリック プロファイルが設定されているかどうかを確認してください。スイッチ クラスタに、プライベート プロファイルとパブリック プロファイルの両方を使用しているLREスイッチが含まれていると、コンフィギュレーションの不一致が発生します。クラスタの1つのLREスイッチにパブリック プロファイルが設定されている場合、そのクラスタのすべてのLREスイッチに、同じパブリック プロファイルが設定されている必要があります。

プライベート プロファイルの異なるLREスイッチは、1つのクラスタに混在させることができます。クラスタの詳細については、「スイッチのクラスタ設定」を参照してください。

電話回線は通常、最大3.4 kHzまでの周波数で動作します。LREリンクでは、ダウンストリームは約1~ 3.5 MHzの低周波数帯で伝送されます。アップストリームは約4~8 MHzの高周波数帯で伝送されます。周波数が高いほど、干渉を受けやすくなります。結果的に、アップストリーム信号はリンク上のクロス トークおよび妨害を受けやすくなります。

LRE接続の品質を維持するには、非対称のポート プロファイルを使用します。これらのプロファイルでは、低いアップストリーム レート、高いダウンストリーム レートが提供されます。


) CPEデバイスに直接接続しないPOTS電話機には、300 ohmの終端を備えたマイクロフィルタが必要です。マイクロフィルタを取り付けることで、音声デバイスおよびデータデバイスが同一の電話回線を使用する場合に、音声コールの品質を改善することができます。マイクロフィルタはさらに、電話の呼び出し音および状態の移行(たとえば、オンフックからオフフックへ)によるLRE接続への悪影響を防止します。


ADSLと同じケーブル バンドル内に、LREスイッチとCPEデバイスの間のリンクを併存させる必要がある場合は、ANSIまたはETSIのパブリック プロファイルの使用を推奨します。その他の場合のプロファイル選択の詳細については、PSTNへの接続に関する地域の規定を確認してください。

1つのケーブル バンドル内でLREシグナリングをADSLシグナリングと併存させることができます。ただし、LREシグナリングは同じケーブル バンドル内のT1信号とは互換性がありません。

LREリンクの統計情報およびLREポートのプロファイル情報を表示するには、 show controllers lre status profileおよびshow controllers lre status link イネーブルEXECコマンドを使用します。これらのコマンドの詳細については、スイッチのコマンド リファレンスを参照してください。

CPEイーサネット リンクの注意事項

CPEイーサネット リンクの設定値は、CPEイーサネット ポートとリモート イーサネット デバイス(PCなど)の間の接続を定義します。


) CMSおよびCLIを使用して、Cisco 575 LRE CPE上のイーサネット リンクを設定およびモニタすることができます。Cisco 585 LRE CPEには、イーサネット リンクを設定できません。show remote interfaces status ユーザEXECコマンドを使用すると、Cisco 585 LRE CPE上のイーサネット リンクをモニタすることは可能です。スイッチのLEDについての詳細は、表 2-8および『Catalyst 2900 Series XL Hardware Installation Guide』を参照してください。


LREポートにCPEデバイスを接続している場合は、次の考慮事項に注意してください。

LREスイッチ上でグローバルに、または特定のLREポートについて、CDPをイネーブルにします。

インターフェイス コンフィギュレーション モードで shutdown コマンドを使用し、CPEデバイスに接続していない任意のLREポート上のLREインターフェイス トランスミッタをディセーブルにします。このコマンドによって、LREポートへのアクセスが防止され、ポートから放射されるパワーが他のポートに影響するのを防ぐことができます。

LREポートにフロー制御の設定を行うことはできません。CPEイーサネット ポート上のフロー制御の設定値は、半二重モードでは自動的にディセーブルになり、全二重モードでは自動的にイネーブルになります。

Cisco 575 LRE CPEおよびCisco 585 LRE CPEを、同じLREスイッチに接続できます。

スイッチの電源をオフにしたり、他のスイッチ ポートに影響を与えたりせずに、CPEデバイスをホットスワップすることができます。

スイッチ内部の統計情報、LREスイッチ インターフェイスによって収集された統計情報、およびCPE LREインターフェイスによって収集された統計情報を表示するには、 show controllers ethernet-controller イネーブルEXECコマンドを使用します。このコマンドの詳細については、スイッチのコマンド リファレンスを参照してください。

Cisco 575 LRE CPEを接続する場合の考慮事項

Cisco 575 LRE CPEイーサネット ポートは、リモート イーサネット デバイスのキャパシティに応じて、10 Mbpsまたは100 Mbps、半二重モードまたは全二重モードで動作するように設定できます。ポート速度およびデュプレックス モードの自動ネゴシエーションがサポートされます。

CPEイーサネット ポートのデフォルトの速度はautoです。デフォルトのデュプレックス モードは、バック プレッシャを使用する半二重モードです。

LREリンクの速度とCPEイーサネット リンクの速度を一致させる必要はありません。ただし、LREリンクがCPEイーサネット リンクより遅い場合に発生しがちなデータの損失を防ぐために、CPEイーサネット ポートが半二重モードに設定されていることを確認してください。デュプレックスに関する自動ネゴシエーションを使用するのは、リモート デバイスが802.1x全二重フロー制御をサポートしている場合だけにしてください。PCユーザ側からは、100 Mbps/半二重の場合と、100 Mbps/全二重の場合とでは、パフォーマンスに顕著な違いはありません。Cisco 575 LRE CPEイーサネット ポートのデュプレックスおよび速度の設定を変更するには、それぞれ duplex および speed インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

Cisco 585 LRE CPEを接続する場合の考慮事項

Cisco 585 LRE CPEイーサネット ポートを設定することはできません。

CPEイーサネット ポートのデフォルトの速度はautoです。デフォルトのデュプレックス モードは、バック プレッシャを使用する半二重モードです。Cisco 585 LRE CPEでは、デュプレックスに関する自動ネゴシエーションはサポートされません。

CPEイーサネット ポートは、ポート単位でイネーブルまたはディセーブルにすることはできません。たとえば、LREポートに shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用すると、接続先CPEデバイス上のすべてのイーサネット ポートがディセーブルになります。

LREポートでは、 loopback インターフェイス コンフィギュレーション コマンドはサポートされません。LREポート上での外部ループパックもサポートされません。CPEイーサネット ポートを同じCPEデバイス上の他のイーサネット ポートに接続すると、ループが発生することがあります。この場合、スイッチはCPEデバイスへの送信を停止し、CPEデバイスからのイーサネット トラフィックをブロックします。

すべてのLREポートへのパブリック プロファイルの割り当て

パブリック プロファイルは、スイッチ全体(グローバル)に設定します。選択するパブリック プロファイルは、LREスイッチを接続するPSTNと互換性があるものでなければなりません。

パブリック プロファイルは、プライベート プロファイルよりも優先されます。スイッチにパブリック プロファイルを割り当てると、スイッチはプライベート プロファイルの設定値を無視し、すべてのLREポートにパブリック プロファイルの設定値を使用します。スイッチ上でパブリック プロファイルをディセーブルにするには、 no lre profile global グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

パブリック プロファイルの設定値を変更すると、その変更は即時に有効になり、パブリック モードが自動的にアクティブ モードになります。

LREポートにパブリック プロファイルを割り当てるには、イネーブルEXECモードで次の作業を行います。

 

コマンド
説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

lre profile global profile_name

パブリック プロファイル名を入力します。PUBLIC-ANSIまたはPUBLIC-ETSIです。

ステップ 3

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 4

show controllers lre profile mapping

変更を確認します。

LREリンクの統計情報およびLREポートのプロファイル情報を表示するには、 show controllers lre status profileおよびshow controllers lre status link イネーブルEXECコマンドを使用します。これらのコマンドの詳細については、スイッチのコマンド リファレンスを参照してください。

特定のLREポートへのプライベート プロファイルの割り当て

プライベート プロファイルは、ポート単位で設定します。スイッチ上の各LREポートに同じプライベート プロファイルを割り当てることも、異なるプライベート プロファイルを割り当てることもできます。デフォルトのアクティブ プライベート プロファイルは、すべてのLREポートでLRE-10です。

スイッチをリセットすると、各ポートが更新されたプロファイルで設定されます。

LREポートにプライベート プロファイルを割り当てるには、イネーブルEXECモードで次の作業を行います。

 

コマンド
説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface LRE-interface

インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、設定するLREポートの番号を入力します。

ステップ 3

lre profile profile_name

プライベート プロファイル名を入力します( 表 8-1 の一覧を参照)。

デフォルトのプロファイルはLRE-10です。

ステップ 4

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 5

show controllers lre profile mapping

変更を確認します。

LREリンクの統計情報およびLREポートのプロファイル情報を表示するには、 show controllers lre イネーブルEXECコマンドを使用します。これらのコマンドの詳細については、スイッチのコマンド リファレンスを参照してください。

レート セレクションを使用したプロファイルの自動割り当て

LREネットワークでは、CPEデバイスに接続した各LREポート用にプロファイルを設定する必要があります(デフォルトはLRE-10)。レート セレクション機能を使用すれば、スイッチはLREリンク(LREスイッチ ポートと接続先CPEデバイスとの間のリンク)確立のためにポートが使用するプロファイルのセットの中から、1つのプロファイルを自動的に選択できます。選択されたプロファイルは、最適なリンクまたはプロファイルである場合もあれば、そうでない場合もあります。

レート セレクションはデフォルトでイネーブルですが、レート セレクションを起動するにはシーケンスを選択する必要があります(つまりデフォルトのシーケンスは定義されていません)。レート セレクションの実行中、スイッチはLREインターフェイス用に最適なプロファイルを、LREインターフェイス用に設定されたシーケンス(定義済みの一連のプロファイル)から選択します。レート セレクション アルゴリズムは、そのシーケンス中の最初のプロファイルから始めて、CPEデバイスとのリンク確立に成功するまで、順次(降順に)次のプロファイルの適用を試みます。各シーケンスのプロファイルは、LRE-4-1プロファイルでポートのリンク確立を試みた時点で最終となります。このプロファイルは、LREポートとCPEデバイスがリンクを確立し得る最小のアップストリームおよびダウンストリーム レートを提供します。

レート セレクションがイネーブルになっていれば、LREスイッチは次のような場合にレート セレクションを実行します。

スイッチを起動したとき

EXECコマンドを使用してレート セレクション機能を実行したとき

新しいCPEデバイスをスイッチに接続したとき

リンクが復元しないまま25秒間切断状態となったとき

いずれの場合も、レート セレクションを実行するのは、回線の条件に合った最適のプロファイルを取得するためです。


) LREリンクが切断から25秒経過する前に回復すれば、スイッチはリンク再確立のためのレート セレクションを実行しません。リンクは、切断前に使用していたプロファイルで再確立されます。


スイッチはレート セレクションの実行時、LREインターフェイス用に適切なプロファイルを選択します。LREインターフェイスの回線条件を変更した場合、レート セレクションを再度実行する必要があります。

レート セレクション機能は、ポート レベルとスイッチ レベルの両方で使用できます。プロファイルとシーケンスには、システム定義のプライオリティ レベルがあります。これはレート セレクションと連動して機能し、ポートまたはスイッチ全体が使用する速度を決定します。プライオリティ レベルを高い方から並べると、次のようになります。

1. パブリック プロファイル ― レート セレクションはスイッチ全体で実行されず、特定のパブリック プロファイルが使用されます。

2. ポート シーケンス ― レート セレクションは、特定のシーケンスを設定した特定のポートのみでイネーブルになります。

3. グローバル シーケンス ― レート セレクションは特定のシーケンスを設定したスイッチ全体でイネーブルになります。

4. ポート プロファイル ― レート セレクションは特定のポートでは実行されず、特定のプロファイルが使用されます。

プロファイルの一覧については 表 8-1 を、システム定義のシーケンスの一覧については 表 8-2 を参照してください。IOSコマンドまたはCMSを使用して独自のシーケンスを定義することもできます。

プロファイル ロッキング

レート セレクションをインストレーション ツールとして使用し、プロファイルを特定のものにロックすることもできます。この場合、レート セレクションはインストール時に1回だけ実行します。その後は、上記の4つのイベントのいずれかが起きた場合でも、レート セレクションが実行されることはありません。イネーブルEXECモードでconfigコマンドを使用し、レート セレクションによって選択されるプロファイルをロックすることができます(必要に応じて、特別なEXECコマンドを使用すれば、プロファイルがロックされたインターフェイス上で、レート セレクションを再実行することができます)。

プロファイル ロッキングの利点は、プロファイルをLREポート上でロックすれば、プロファイル シーケンスから選択する場合よりも起動時のコンバージェンス タイムが短くなることです。

レート セレクションをイネーブルにしたLREポートにおいてプロファイルをロックするには、イネーブルEXECモードで次の手順を行います。

 

コマンド
説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface LRE-interface

インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、設定するLREポートの番号を入力します。

ステップ 3

profile lock

プロファイルをロックします。

ステップ 4

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 5

show controllers lre profile details

変更を確認します。

リンクの品質確保とSNRマージン

レート セレクションの実行中、Signal-to-Noise Ratio(SNR;信号対雑音比)をリンク品質の指標として使用します。スイッチには、リンク品質を保証するための内部機構はありません。要求されるビット エラー レートと使用環境のノイズ レベルとに応じて、異なるリンク品質が必要になります。ノイズの大きな環境では、安定したリンクを実現するために、それだけ高いSNRが必要です。ビット エラー レートを低くするには、SNRを高くする必要があります。通常、マージンが6 dBであれば、エラー レートは10 -21 ビットになります。

リンクを安定させるためには、要求されるSNRにマージンを加える必要があります。マージンは、使用環境のノイズ レベルに適した値に設定できます。マージンを引き上げると、システムがより低いプロファイルを選択する可能性があり、データ レートが低下しますが、伝送の信頼性はそれだけ高くなります。

スイッチは、リンクがアクティブになったあとはマージンを保証しません。マージンはリンクの確立時にのみ保証されます。リンクがアクティブになる際に、SNR要求が設定済みのマージン レベルに見合わない場合は、そのリンクは確立されません。

ダウンストリームとはリンクのリモート側を指し、アップストリームとはローカル側を指します。リンクは、ローカル側とリモート側のマージン要求を両方とも満たす必要があります。いずれか一方が満たされない場合、そのリンクはダウンしたと見なされます。このコマンドは、当該インターフェイスでレート セレクションがディセーブルになっている場合は、意味を持ちません。

表 8-3 は、各プロファイルのダウンストリーム レートに対するSNR要求の一覧です。

 

表 8-3 ダウンストリーム レートに対するSNR要求

プロファイル
総データ レート
QAM
理論上の最小SNR
低ノイズ環境のSNR
中ノイズ環境のSNR
高ノイズ環境のSNR

LRE-4-1

4.170

16

19

21

23

26

LRE-7

8.333

16

19

21

23

26

LRE-8

9.375

64

25

27

29

32

LRE-5

6.250

8

16

19

21

24

LRE-10

12.500

64

25

27

29

32

LRE-15

16.667

256

31

33

35

39

LRE-10-5

12.500

64

25

27

29

32

LRE-10-3

12.500

64

25

27

29

32

LRE-10-1

12.500

64

25

27

29

32

LRE-15-5

16.667

256

31

33

35

39

LRE-15-3

16.667

256

31

33

35

39

LRE-15-1

16.667

256

31

33

35

39

PUBLIC-ANSI

16.667

256

31

33

35

39

PUBLIC-ETSI

12.500

256

31

33

35

39

LRE-2

2.080

4

13

15

17

20

LRE-3

3.130

4

13

15

17

20

LRE-4

4.170

4

13

15

17

20

表 8-4 は、各プロファイルのアップストリーム レートに対するSNR要求の一覧です。

 

表 8-4 アップストリーム レートに対するSNR要求

プロファイル
総データ レート
QAM
理論上の最小SNR
低ノイズ環境のSNR
中ノイズ環境のSNR
高ノイズ環境のSNR

LRE-4-1

1.560

4

13

15

17

20

LRE-7

8.333

16

19

21

23

26

LRE-8

9.375

64

25

27

30

34

LRE-5

6.250

4

13

15

17

20

LRE-10

12.500

16

19

21

23

26

LRE-15

18.750

64

25

27

30

34

LRE-10-5

6.250

4

13

15

17

20

LRE-10-3

3.125

16

19

21

23

26

LRE-10-1

1.560

4

13

15

17

20

LRE-15-5

6.250

4

13

15

17

20

LRE-15-3

3.125

16

19

21

23

26

LRE-15-1

1.563

4

13

15

17

20

PUBLIC-ANSI

4.688

64

25

27

29

32

PUBLIC-ETSI

4.688

64

25

27

29

32

LRE-2

2.080

4

13

15

17

20

LRE-3

3.130

4

13

15

17

20

LRE-4

4.170

4

13

15

17

20

リンクの品質確保に使用するマージンの範囲は、1~10 dBです。ノイズの低い環境では、推奨値は2 dBです。ノイズが中程度の環境では、推奨値は4 dBです。ノイズの高い環境では、推奨値は6 dBです。

プロファイルの理論上の最小SNRが25 dBで、マージンを3 dBに設定した場合は、リンク確立時に、リンク実現のために最低でも28 dBのSNRが必要になります。リンクが確立され、リンク時点でSNR値が27 dBしかない場合、そのリンクはダウンしたと見なされ、シーケンス中の次のプロファイルが試行されます。マージンを0(デフォルト値)に設定した場合は、リンク確立の際にIOSはSNR値をチェックしません。

特定のLREポートにマージンを割り当てるには、イネーブルEXECモードで次の作業を行います。

 

コマンド
説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface LRE-interface

インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、設定するLREポートの番号を入力します。

ステップ 3

margin [downstream value | upstream value]

ダウンストリームまたはアップストリームのマージン値(dB)を入力します。

ステップ 4

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 5

show controllers lre status sequence detail

変更を確認します。


) marginコマンドは任意のプロファイルで使用できますが、レート セレクションと連動する必要があり、かつリンクがアクティブになっている必要があります。


LREリンクの持続

わずかの間リンクがダウンしただけでも、残りのIOSモジュールが即時に反応する可能性があります。例えば、ダイナミックMACアドレスがポートのテーブルから削除されてしまうかもしれません。リンク持続機能を使用すれば、遅延が発生しても最大20秒間リンク障害が報告されないようにCatalyst LREスイッチを設定できます。

 

コマンド
説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface LRE-interface

インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、設定するLREポートの番号を入力します。

ステップ 3

lre persistence time

設定したいリンク持続時間(秒)を入力します。

ステップ 4

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 5

show run

変更を確認します。

詳細については、『 Catalyst 2900 XL Series and Catalyst 3500 Series XL Command Reference 』の lre persistence の項を参照してください。

LREスイッチ ファームウェアのアップグレード

ローカルのLREコントローラまたは接続先CPEデバイスのファームウェアをアップデートする必要がある場合、Catalyst LREスイッチはLREバイナリを格納し、正しく適用できます。

アップグレードに関連して以下の機能もあります。

必要に応じて旧バージョンのLREソフトウェアを使用可能にします。

アップグレード作業をできるだけ簡略化します。これは特に、1つのコマンドを発行するだけで複数のCPEデバイスのアップグレードを行う場合です。


) アップグレードする接続先CPEデバイスの台数に関係なく、LREアップグレードに要する時間は、3~6分です(CPEデバイスが低速リンクに接続している場合は、さらに時間がかかることもあります)。


アップグレードを実行するには、次のコマンドを使用します。

hw-module slot x upgrade lre [force][local lo n | remote lo x/y]

アップグレードを自動的に行うことはできません。アップグレード方法は、以下のいずれかです。

単一のリモートCPEデバイスのアップグレード。

単一のローカルLREコントローラ(ローカルLREチップセット)のアップグレード。

アップグレードが必要なすべてのCPEデバイスおよびローカル チップセットのアップグレード(システム全体のアップグレード。これがデフォルトです)。

LREアップグレードの設定

LREアップグレード コンフィギュレーションを行わなければ、アップグレードはすべてのローカルLREコントローラおよびCPEデバイスを、各LREターゲット デバイスに必要なLREバイナリの最新互換バージョンにアップグレードしようとします。たいていの場合、LREアップグレード コンフィギュレーションを行う必要はありません。LREアップグレード コンフィギュレーション コマンドの主な目的は、LREバイナリのダウングレードを実現することにあります。

スイッチが自動選択したLREバイナリを上書きする場合、2つの方法があります。

グローバルLREアップグレード コンフィギュレーション コマンド

LREコントローラ コンフィギュレーション コマンド

グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すれば、LREバイナリを指定して、特定の ターゲット タイプ 上で使用することができます(ターゲット タイプとは、1つまたは複数のアップグレード可能なハードウェア要素を含む、デバイスのファミリー[および、必要ならモデルまたは改訂モデル]です)。ターゲットとなるのは、スイッチ上のローカルLREコントローラ、あるいはリモートCPEデバイスです。

以下では、グローバルLREアップグレード コンフィギュレーションの実行方法を説明します。

LREの upgradeコントローラ コンフィギュレーション コマンドは、コントローラ コンフィギュレーション サブモードで実行します。コントローラ サブモードでupgradeコンフィギュレーション コマンドを使用すれば、特定のリモートCPEデバイスまたはローカルLREコントローラに適用するためにシステムがデフォルトで選択したLREバイナリを上書きできます。コントローラ コンフィギュレーションは、グローバル アップグレード コンフィギュレーションよりも優先されます。

preserveキーワードを使用すれば、preserveを設定したローカル コントローラ、またはそのコントローラに接続した任意のCPEデバイスを、LREアップグレード メカニズムがアップグレードしないようにできます。特定のコントローラに接続したCPEデバイスのいくつかを保護する(つまりアップグレードしない)一方で、他のデバイスをアップグレードする場合は、upgradeコントローラ コンフィギュレーション コマンドをアップグレードしたいリンクに対して実行できます。

コマンドのno形式を使用すれば、特定のLREバイナリを適用するコマンドを取り消すことができます。特定のコントローラでデフォルトのアップグレード動作を回復させるには、no upgradeコマンドをそのコントローラに設定する必要があります。


) コントローラおよびそのコントローラに接続したデバイスに影響を与える可能性のあるグローバル コンフィギュレーションも、取り消す必要があります。



) グローバル コンフィギュレーションとコントローラ コンフィギュレーションが矛盾する場合は、コントローラ コンフィギュレーションが優先されます。


詳細については、『 Catalyst 2900 Series XL and Catalyst 3500 Series XL Command Reference 』の upgrade コマンドの項を参照してください。

LREアップグレードの実行

アップグレードは、システム全体(つまり、すべての接続先CPEデバイスとローカルLREチップセット上のソフトウェア)でも、個別のCPEデバイスまたはLREコントローラでも行えます。デフォルトでは、システム全体のアップグレードは、アップグレード可能な各ハードウェア モジュールと最も互換性のあるLREバイナリの最新バージョンを適用します。システム全体のアップグレードは、たいていの場合に使用する方式です。

アップグレードを実行する際、次のコマンドを使用すれば、単一のCPEデバイスまたはローカル コントローラのアップグレードを選択できます。

hw-module slot <x> upgrade lre [local lo n | remote lo x/y]

localまたはremoteオプションを指定しなければ、システム全体のアップグレードが実行されます。

LREアップグレードのグローバル コンフィギュレーション

システム全体のアップグレードを実行して、ターゲット デバイスとアップグレード可能なハードウェア要素の組み合わせにLREバイナリを適用するには、イネーブルEXECモードで次の手順を行います。

 

コマンド
説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

lre binary default target_device LRE_binary

LREバイナリを適用するデバイス、および適用するLREバイナリを入力します。

ステップ 3

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 4

show lre upgrade version

変更を確認します。


) lre upgrade defaultコマンドは基本的に、指定したCPEデバイス(ターゲット デバイス)のファミリー用にシステムがデフォルトで選択したLREバイナリを上書きします。


LREアップグレードのコントローラ コンフィギュレーション

LREバイナリを明示的に指定して、ローカル コントローラや特定のVDSLリンクに適用するには、イネーブルEXECモードで次の手順を行います。

 

コマンド
説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

controller lre chipset_number

LREバイナリを適用するスイッチ上の特定のLREローカル チップセットを入力します。

ステップ 3

upgrade <[remote lo x/y] LRE_Binary | preserve>

適用するLREバイナリを入力するか、任意のコントローラの接続先CPEデバイスまたはローカル チップセットのアップグレードを防止するpreserveを設定します。

ステップ 4

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 5

show lre upgrade version

変更を確認します。

コントローラ サブモードでupgradeコンフィギュレーション コマンドを使用すれば、システムが特定のLREリンクの両端に適用するためにデフォルトで選択したLREバイナリを上書きできます。コントローラ コンフィギュレーションは、グローバル アップグレード コンフィギュレーションよりも優先されます。

preserveキーワードを使用すれば、preserveを設定したローカル コントローラ、またはそのコントローラに接続した任意のCPEデバイスを、LREアップグレード メカニズムがアップグレードしないようにできます。特定のコントローラに接続したCPEデバイスのいくつかを保護する(つまりアップグレードしない)一方で、他のデバイスをアップグレードする場合は、upgradeコントローラ コンフィギュレーション コマンドをアップグレードしたいリンクに対して実行できます。

コマンドの no 形式を使用すれば、特定のLREバイナリを適用するコマンドを取り消すことができます。特定のコントローラでデフォルトのアップグレード動作を回復させるには、no upgradeコマンドをそのコントローラに設定する必要があります。

LREアップグレード動作の詳細

アップグレード開始時、コンソールには次のように表示されます。

Switch>en
Switch#hw-module slot 0 upgrade lre
You are about to start an LRE upgrade on all LRE interfaces.
Users on LRE links being upgraded will experience a temporary disruption of Ethernet connectivity.
Start LRE upgrade ? [yes]:
 

yesを入力するかEnterキーを押すと、アップグレードが始まります。noを入力すると、EXECプロンプトが表示されます。

アップグレード中、CPEデバイスのリンク動作は以下のようになります。

アップグレード開始時には、リンクはたいていの場合リンクアップ状態、つまり使用可能な状態にあります。

アップグレードが始まると、リモートCPEデバイスはリセットされます。イーサネット接続は、この時点で一時的に切断されます。

CPEデバイスは、前より遅い(アップストリームで約1 Mbps、ダウンストリームで約4 Mbps)が信頼性の高いリンクで再起動します。信頼性を高めるのは、LREバイナリの転送を成功させるためです。アップグレードの間、LREリンクは低速のままです。イーサネット接続は使用可能です。

アップグレードが完了すると、CPEデバイスは再びリセットされます。ターゲットCPEデバイスとローカルLREチップセット上でアップグレード済みのLREバイナリがロードされ、実行されます。CPEデバイスのリセットが完了するまで、イーサネット接続は再び切断されます。

CPEデバイスが復帰した時点でリンクが確立し、目的のデータ レートで機能を完全に回復します。

LREアップグレードの例

次に、LREアップグレードの進行例を示します。

Switch#hw-module slot 0 upgrade lre force remote lo 0/1
You are about to start an LRE upgrade on CPE Lo0/1.
Users on LRE links being upgraded will experience a temporary
disruption of Ethernet connectivity.
 
Start LRE upgrade ? [yes]:
 
Starting remote upgrade on CPE Lo0/1
 
Switch#
00:21:51: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface
LongReachEthernet0/1, changed state to down
 

CPEデバイスがリセットされ、リンクが切断されます。イーサネット接続は使用不可です。

00:22:37: %LINK-3-UPDOWN: Interface LongReachEthernet0/1, changed state to up
00:22:39: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface
LongReachEthernet0/1, changed state to up
 

CPEデバイスのリセットが完了します。イーサネット接続は使用可能ですが、低速になります。アップグレード データの転送が始まります。

00:23:55: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface
LongReachEthernet0/1, changed state to down
 

アップグレード データの転送が完了しました。CPEデバイスをリセットします。

00:23:56: %LINK-3-UPDOWN: Interface LongReachEthernet0/1, changed state to up
 

CPEデバイスのリセットが完了しました。適切なプロファイルが適用されます。

00:23:58: %LRE_LINK-3-UPDOWN: Interface Lo0/1, changed state to UP
00:23:59: %LINK-3-UPDOWN: Interface LongReachEthernet0/1, changed state to up
00:24:02: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface
LongReachEthernet0/1, changed state to up
 

プロファイルのリンクアップ状態で、機能が回復します。

Switch#