Catalyst 6500 シリーズ スイッチ Cisco IOS ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Release 12.2SX
PIM スヌーピングの設定
PIM スヌーピングの設定
発行日;2012/01/12 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 11MB) | フィードバック

目次

PIM スヌーピングの設定

PIM スヌーピングの機能概要

PIM スヌーピングのデフォルト設定

PIM スヌーピング設定時の注意事項および制約事項

PIM スヌーピングの設定

PIM スヌーピングのグローバルなイネーブル化

VLAN での PIM スヌーピングのイネーブル化

PIM スヌーピングの DR フラッディングのディセーブル化

PIM スヌーピングの設定

この章では、Catalyst 6500 シリーズ スイッチに Protocol Independent Multicast(PIM)スヌーピングを設定する手順について説明します。Release 12.2(17a)SX は、PIM スヌーピングをサポートしています。


) この章で使用しているコマンドの構文および使用方法の詳細については、次の URL で『Catalyst 6500 Series Switch Cisco IOS Command Reference』Release 12.2SX を参照してください。

http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/lan/cat6000/122sx/cmdref/index.htm


 

この章で説明する内容は、次のとおりです。

「PIM スヌーピングの機能概要」

「PIM スヌーピングのデフォルト設定」

「PIM スヌーピング設定時の注意事項および制約事項」

「PIM スヌーピングの設定」

PIM スヌーピングの機能概要

レイヤ 2 スイッチが複数のルータと相互接続しているネットワーク(Internet Exchange Point [IXP] など)では、マルチキャスト レシーバー ダウンストリームがない場合でもデフォルトでは、スイッチはすべてのマルチキャスト ルータ ポート上で IP マルチキャスト パケットをフラッディングします。PIM スヌーピングがイネーブルの場合、スイッチは各 IP マルチキャスト グループのマルチキャスト パケットを、グループに加入しているダウンストリーム レシーバーがあるマルチキャスト ルータ ポートのみに制限します。PIM スヌーピングがイネーブルの場合、スイッチは PIM Hello メッセージ、PIM Join およびプルーニング メッセージ、双方向 PIM designated forwarder-election メッセージを待ち受けることにより、特定の VLAN(仮想 LAN)内のマルチキャスト トラフィックを受信する必要があるマルチキャスト ルータ ポートを学習します。


) PIM スヌーピングを使用するには、Catalyst 6500 シリーズ スイッチ上で Internet Group Management Protocol(IGMP)スヌーピングをイネーブルにする必要があります。IGMP スヌーピングは、ホストが接続されている LAN ポートからのマルチキャスト トラフィックの送信を制限します。IGMP スヌーピングは、1 つまたは複数のマルチキャスト ルータが接続されている LAN ポートからのトラフィックは制限しません。


次の図では、PIM スヌーピングがイネーブルでないネットワークによるトラフィックおよびフラッディング フローと、PIM スヌーピングがイネーブルのときのトラフィック フローおよびトラフィック制限を示します。

図32-1 では、PIM スヌーピングがイネーブルでない場合の PIM Join メッセージのフローを示します。この図では、スイッチはルータ B を対象とした PIM Join メッセージを、接続されたすべてのルータにフラッディングします。

図32-1 PIM スヌーピングがない場合の PIM Join メッセージ フロー

 

図32-2 では、PIM スヌーピングがイネーブルの場合の PIM Join メッセージ フローを示します。この図では、スイッチは PIM Join メッセージを制限し、このメッセージを受信する必要があるルータ(ルータ B)にのみ転送します。

図32-2 PIM スヌーピングがある場合の PIM Join メッセージ フロー

 

図32-3 では、PIM スヌーピングがイネーブルでない場合のデータ トラフィック フローを示します。この図では、スイッチはルータ A を対象としたデータ トラフィックを接続されたすべてのルータにフラッディングします。

図32-3 PIM スヌーピングがない場合のデータ トラフィック フロー

 

図32-4 では、PIM スヌーピングがイネーブルの場合のデータ トラフィック フローを示します。この図では、スイッチはデータ トラフィックを 受信する必要があるルータ(ルータ A)にのみ転送します。

図32-4 PIM スヌーピングがある場合のデータ トラフィック フロー

 

PIM スヌーピングのデフォルト設定

PIM スヌーピングは、デフォルトではディセーブルに設定されています。

PIM スヌーピング設定時の注意事項および制約事項

PIM スヌーピングを設定する際に、以下の注意事項と制約事項に従ってください。

PIM-Sparse Mode(PIM-SM)機能を使用すると、ダウンストリーム ルータは、PIM Join またはプルーニング メッセージを通じて事前に関与を示す場合、トラフィックのみを監視します。アップストリーム ルータは、PIM Join またはプルーニング プロセス中にアップストリーム ルータとして使用された場合、トラフィックのみを監視します。

Join またはプルーニング メッセージは、ルータすべてにフラッディングされるわけではありませんが、Join またはプルーニング メッセージのペイロードに指定されたアップストリーム ルータに対応するポートにのみ、送信されます。

直接接続された送信元は、双方向 PIM グループでサポートされます。直接接続された送信元からのトラフィックは、VLAN の Designated Router(DR; 指定ルータ)および指定フォワーダに転送されます。Nondesignated Router(NDR)がダウンストリーム(S, G)Join を受信できる場合があります。送信元のみのネットワークでは、初回の不明なトラフィックは DR および指定フォワーダにのみ転送されます。

dense(密)グループ モード トラフィックは、不明なトラフィックとしてみなされ廃棄されます。

AUTO-RPグループ(224.0.1.39および224.0.1.40)は常にフラッディングされます。

スイッチは指定フォワーダ選定でスヌーピングを実行し、VLAN のさまざまな RP 用に指定フォワーダ ルータすべてのリストを維持します。すべてのトラフィックは 指定フォワーダすべてに送信されます。これにより双方向機能が正しく動作します。

PIM スヌーピングおよび IGMP スヌーピングを、VLAN で同時にイネーブルできます。RGMP または PIM スヌーピングいずれかを VLAN でイネーブルにできますが、両方同時にはイネーブルにできません。

非PIMv2マルチキャスト ルータは、すべてのトラフィックを受信します。

PIM スヌーピングは、VLAN 単位でイネーブルおよびディセーブルにできます。

PIM HelloおよびJoin/プルーニング制御パケットに示されたホールドタイムに基づき、mrouteおよびルータ情報はすべて時間切れとなります。mroute ステートおよびネイバ情報はすべて VLAN 単位で維持されます。

PIM スヌーピングの設定

ここでは、PIM スヌーピングを設定する手順について説明します。

「PIM スヌーピングのグローバルなイネーブル化」

「VLAN での PIM スヌーピングのイネーブル化」

「PIM スヌーピングの DR フラッディングのディセーブル化」

PIM スヌーピングのグローバルなイネーブル化

PIM スヌーピングをグローバルにイネーブルにするには、次の作業を行います。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# ip pim snooping

PIM スヌーピングをイネーブルにします。

Router(config)# no ip pim snooping

PIM スヌーピングをディセーブルにします。

ステップ 2

Router(config)# end

コンフィギュレーション モードを終了します。

ステップ 3

Router# show ip pim snooping

設定を確認します。

次に、PIM スヌーピングをグローバルにイネーブルにし、設定を確認する例を示します。

Router(config)# ip pim snooping
Router(config)# end
Router# show ip pim snooping
Global runtime mode: Enabled
Global admin mode : Enabled
Number of user enabled VLANs: 1
User enabled VLANs: 10
Router#

) PIMスヌーピングを実行するには、IPアドレスまたはIP PIMを設定する必要はありません。


VLAN での PIM スヌーピングのイネーブル化

特定の VLAN で PIM スヌーピングをイネーブルにするには、次の作業を行います。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# interface vlan vlan_ID

VLAN インターフェイスを選択します。

ステップ 2

Router(config-if)# ip pim snooping

PIM スヌーピングをイネーブルにします。

Router(config-if)# no ip pim snooping

PIM スヌーピングをディセーブルにします。

ステップ 3

Router(config-if)# end

コンフィギュレーション モードを終了します。

ステップ 4

Router# show ip pim snooping

設定を確認します。

次に、VLAN 10 で PIM スヌーピングをイネーブルにし、設定を確認する例を示します。

Router# interface vlan 10
Router(config-if)# ip pim snooping
Router(config-if)# end
Router# show ip pim snooping vlan 10
3 neighbors (0 DR priority incapable, 0 Bi-dir incapable)
6 mroutes, 3 mac entries
DR is 10.10.10.4
RP DF Set
Router#

PIM スヌーピングの DR フラッディングのディセーブル化


) • PIM スヌーピングの DR フラッディングの拡張機能は、以下のリリースでサポートされます。

Supervisor Engine 720 の Release12.2(18)SXF 以降のリリース

Supervisor Engine 32 および Supervisor Engine 2 の Release12.2(18)SXF2 以降のリリース

マルチキャスト送信元をサポートするレイヤ 2 ブロードキャスト ドメイン上のスイッチで、DR フラッディングをディセーブルにしないでください。


 

デフォルトで、PIM スヌーピングがイネーブルのスイッチは、マルチキャスト トラフィックを DR にフラッディングします。この動作方法では、不要なマルチキャスト パケットが DR に送信される可能性があります。ネットワークは不要なトラフィックを伝送しなければならず、DR は不要なトラフィックを処理するか廃棄しなければなりません。

ネットワークから DR に送信されるトラフィックを削減するには、DR フラッディングをディセーブルにします。DR フラッディングをディセーブルにすると、PIM スヌーピングはマルチキャスト グループにある DR トラフィックへと移動し、DR へ向かうリンクの明示的な Join の受信のみを行います。

PIM スヌーピング DR フラッディングをディセーブルにするには、次の作業を行います。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# no ip pim snooping dr-flood

PIM スヌーピングの DR フラッディングをディセーブルにします。

ステップ 2

Router(config)# end

コンフィギュレーション モードを終了します。

ステップ 3

Router# show running-config | include dr-flood

設定を確認します。

次に、PIM スヌーピングの DR フラッディングをディセーブルにする例を示します。

Router(config)# no ip pim snooping dr-flood
Router(config)# end