Catalyst 6500 シリーズ スイッチ Cisco IOS ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド - リリース 12.1 E
電源管理および環境モニタ
電源管理および環境モニタ
発行日;2012/02/02 | 英語版ドキュメント(2011/06/13 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 10MB) | フィードバック

目次

電源管理および環境モニタ

電源管理の機能概要

電源の冗長構成のイネーブル化またはディセーブル化

CLI によるモジュールの電源切断および電源投入

CLI によるシステムの電力ステータスの確認

CLI によるモジュールの電源再投入

システムの所要電力の判別

環境モニタの機能概要

CLI コマンドによるシステム環境ステータスのモニタ

LED 環境表示の概要

電源管理および環境モニタ

この章では、Catalyst 6500 シリーズ スイッチの電源管理および環境モニタ機能について説明します。


) この章で使用しているコマンドの構文および使用方法の詳細については、『Catalyst 6500 Series Switch Cisco IOS Command Reference』を参照してください。


この章で説明する内容は、次のとおりです。

「電源管理の機能概要」

「環境モニタの機能概要」

電源管理の機能概要

ここでは、Catalyst 6500 シリーズ スイッチの電源管理について説明します。

「電源の冗長構成のイネーブル化またはディセーブル化」

「CLI によるモジュールの電源切断および電源投入」

「CLI によるシステムの電力ステータスの確認」

「CLI によるモジュールの電源再投入」

「システムの所要電力の判別」


) システムの電源装置を冗長構成にする場合は、両方の電源装置のワット数が同じでなければなりません。Catalyst 6500 シリーズ スイッチでは、同一シャーシ内で AC 入力および DC 入力電源装置の両方を使用できます。サポートされる電源構成の詳細については、『Catalyst 6500 Series Switch Installation Guide』を参照してください。


モジュールは、所要電力がそれぞれ異なります。構成によっては、必要とされる電力が 1 台の電源装置では足りない場合があります。電源管理機能を使用すると、電源装置 2 台で搭載されたモジュールすべてに電力供給できますが、冗長構成はこの構成ではサポートされません。ここでは、冗長および非冗長の電源構成について説明します。

システムの所要電力については、「システムの所要電力の判別」を参照してください。

電源の冗長構成のイネーブル化またはディセーブル化

冗長構成をディセーブルまたはイネーブルにするには(デフォルトでイネーブル)、グローバル コンフィギュレーション モードで、power redundancy-mode combined | redundant コマンドを入力します。電源装置の構成は、いつでも冗長または非冗長に変更できます。

combined キーワードを指定すると、冗長構成がディセーブルになります。非冗長構成では、システムで使用できる電力量は、2 台の電源装置で供給できる合計電力です。システムは合計電力量の許容範囲以内であれば、何個でもモジュールに電力を供給できます。ただし、1 台の電源装置が故障し、それまで電力が供給されていた全モジュールに供給できる十分な電力がなくなった場合には、システムは十分な電力を供給できないモジュールの電源を切断します。

redundant キーワードを指定すると、冗長構成がイネーブルになります。冗長構成では、両方の電源装置から供給される合計電力が、1 台の電源装置の電力容量よりも大きくなることはありません。1 台の電源装置が故障した場合、もう 1 台がシステムの負荷全体を引き継ぎます。2 台の電源装置を搭載して電源をオンにすると、それぞれの電源装置がシステムに必要な電力の約半分を同時に供給します。負荷分散と冗長構成は自動的にイネーブルになるため、ソフトウェアの設定は必要ありません。

モジュールの現在のステートおよび使用できる総電力量を表示するには、 show power コマンドを使用します(「CLI によるシステムの電力ステータスの確認」を参照)。

表 38-1 に、電源装置の構成を変更した場合のシステムへの影響について説明します。

 

表 38-1 電源装置の構成を変更した場合の影響

構成の変更内容
影響

冗長から非冗長へ

システム ログと、Syslog メッセージが生成されます。

システムの電力が、両方の電源装置の合計電力量に増加します。

十分な電力がある場合、 show power コマンド出力の oper state フィールドで power-deny と表示されていたモジュールに電源が入ります。

非冗長から冗長へ(両方の電源装置でワット数が同じであるものとします)

システム ログと、Syslog メッセージが生成されます。

システムの電力が、一方の電源装置の電力量に減少します。

それまでに電力が供給されていた全モジュールに供給できる十分な電力がない場合は、一部のモジュールの電源が切断され、そのモジュールについては show power コマンド出力の oper state フィールドで power-deny と表示されます。

冗長構成がイネーブルで、同じワット数の電源装置を取り付けた場合

システム ログと、Syslog メッセージが生成されます。

システムの電力が、一方の電源装置の電力量と等しくなります。

供給できる電力量には変化がないため、モジュールのステータスは変化しません。

冗長構成がディセーブルで、同じワット数の電源装置を取り付けた場合

システム ログと、Syslog メッセージが生成されます。

システムの電力が、両方の電源装置の合計電力量に増加します。

十分な電力がある場合、 show power コマンド出力の oper state フィールドで power-deny と表示されていたモジュールに電源が入ります。

冗長構成がイネーブルで、ワット数がより大きいまたは小さい電源装置を取り付けた場合

システム ログと、Syslog メッセージが生成されます。

取り付けた電源装置のワット数がすでに搭載されている電源装置のワット数より大きくても、システムはワット数の異なる電源装置の使用を認めません。新しく取り付けた電源装置はシャットダウンされます。

冗長構成がディセーブルで、ワット数がより大きいまたは小さい電源装置を取り付けた場合

システム ログと、Syslog メッセージが生成されます。

システムの電力が、両方の電源装置の合計電力量に増加します。

十分な電力がある場合、 show power コマンド出力の oper state フィールドで power-deny と表示されていたモジュールに電源が入ります。

冗長構成がイネーブルの電源装置を取り外した場合

システム ログと、Syslog メッセージが生成されます。

供給できる電力量には変化がないため、モジュールのステータスは変化しません。

冗長構成がディセーブルの電源装置を取り外した場合

システム ログと、Syslog メッセージが生成されます。

システムの電力が、一方の電源装置の電力量に減少します。

それまでに電力が供給されていた全モジュールに供給できる十分な電力がない場合は、一部のモジュールの電源が切断され、そのモジュールについては show power コマンド出力の oper state フィールドで power-deny と表示されます。

冗長構成がイネーブルで、ワット数が異なる電源装置を取り付けてシステムを起動した場合

システム ログと、Syslog メッセージが生成されます。

システムは、冗長構成ではワット数の異なる電源装置の使用を認めません。ワット数の小さい方の電源装置がシャットダウンされます。

冗長構成がディセーブルで、ワット数が等しいかまたは異なる電源装置を取り付けてシステムを起動した場合

システム ログと、Syslog メッセージが生成されます。

システムの電力が、両方の電源装置の合計電力と等しくなります。

システムは合計電力量の許容範囲以内であれば、何個でもモジュールに電力を供給できます。

CLI によるモジュールの電源切断および電源投入

Command-Line Interface(CLI; コマンドライン インターフェイス)からモジュールの電源を切断するには、no power enable module slot コマンドを使用します。


) no power enable module slot コマンドを使用してモジュールの電源を切断した場合、そのモジュールの設定は保存されません。


それまでに電源が投入されていたモジュールの電源を投入するには、グローバル コンフィギュレーション モードで、power enable module slot コマンドを入力します。

CLI によるシステムの電力ステータスの確認

システム コンポーネントの現在の電力ステータスを表示するには、次のように show power コマンドを入力します。

Router# show power
system power redundancy mode = redundant
system power total = 1153.32 Watts (27.46 Amps @ 42V)
system power used = 397.74 Watts ( 9.47 Amps @ 42V)
system power available = 755.58 Watts (17.99 Amps @ 42V)
Power-Capacity PS-Fan Output Oper
PS Type Watts A @42V Status Status State
---- ------------------ ------- ------ ------ ------ -----
1 WS-CAC-2500W 1153.32 27.46 OK OK on
2 none
Pwr-Requested Pwr-Allocated Admin Oper
Slot Card-Type Watts A @42V Watts A @42V State State
---- ------------------ ------- ------ ------- ------ ----- -----
1 WS-X6K-SUP2-2GE 142.38 3.39 142.38 3.39 on on
2 - - 142.38 3.39 - -
5 WS-X6248-RJ-45 112.98 2.69 112.98 2.69 on on
Router#

CLI によるモジュールの電源再投入

モジュールの電源をオフ/オン(リセット)するには、グローバル コンフィギュレーション モードで power cycle module slot コマンドを使用します。モジュールの電源は 5 秒間オフになり、それからオンになります。

システムの所要電力の判別

システムの所要電力は、電源のサイズにより異なります。1000 W および 1300 W の電源を使用する場合、シャーシのサイズ、および搭載するモジュールのタイプによって、構成が制約される場合があります。電力消費の詳細については、次の URL の『 Release Notes for the Catalyst 6000 Family Switches and Cisco 7600 Internet Router for Cisco IOS 』を参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/products/hw/switches/ps708/prod_release_notes_list.html

環境モニタの機能概要

シャーシ コンポーネントの環境をモニタすることにより、コンポーネント障害の兆候を早期に発見し、安全で信頼性の高いシステム運用を実現するとともに、ネットワーク障害を防止することができます。ここでは、これらの重要なシステム コンポーネントをモニタし、システム内でハードウェア関連の問題点を特定し、すみやかに修正する方法を説明します。

CLI コマンドによるシステム環境ステータスのモニタ

システム ステータス情報を表示するには、 show environment [ alarm | status | temperature ] コマンドを入力します。キーワードを指定することで、次の情報が表示されます。

alarm :環境アラームを表示します。

status :アラーム ステータスを表示します。

thresholds :アラーム スレッシュホールドを表示します。

status :Field-Replaceable Unit(FRU; 現場交換可能ユニット)の動作ステータスおよび電源と温度情報を表示します。

temperature :FRU の温度情報を表示します。

LED 環境表示の概要

LED は、メジャーおよびマイナーの 2 種類のアラームを示します。メジャー アラームは、システムのシャットダウンを引き起こす可能性のある重大な問題を表します。マイナー アラームは、解消されなければ重大な問題に発展する可能性のある問題を表すメッセージです。

過熱状態により、システムが(メジャーまたはマイナー)アラームを表示した場合、5 分間アラームはキャンセルされず、いかなる措置(モジュールのリセットまたはシャットダウンなど)も行われません。この間に温度がアラーム スレッシュホールドより 5°C(41°F)下がると、アラームはキャンセルされます。

表 38-2 に、スーパーバイザ エンジンおよびスイッチング モジュールに関する環境インジケータを示します。


) スーパーバイザ エンジンの SYSTEM LED を含む、LED についての詳細は、『Catalyst 6500 Series Switch Module Installation Guide』を参照してください。


 

表 38-2 スーパーバイザ エンジンおよびスイッチング モジュールの環境モニタ

コンポーネント
アラームの種類
LED 表示
アクション

スーパーバイザ エンジンの温度センサがメジャー スレッシュホールドを超過1

Major

STATUS2 LED レッド3

Syslog メッセージおよび SNMP トラップを生成します。

冗長構成の場合、システムは冗長スーパーバイザ エンジンに切り替え、アクティブなスーパーバイザ エンジンはシャットダウンします。

冗長構成ではなく、過熱状態が改善されない場合、システムは 5 分後にシャットダウンします。

スーパーバイザ エンジンの温度センサが、マイナー スレッシュホールドを超過

Minor

STATUS LED オレンジ

Syslog メッセージおよび SNMP トラップを生成します。

状態をモニタします。

冗長スーパーバイザ エンジンの温度センサがメジャーまたはマイナー スレッシュホールドを超過

Major


Minor

STATUS LED レッド


STATUS LED オレンジ

Syslog メッセージおよび SNMP トラップを生成します。

メジャー アラームが生成され過熱状態が改善されない場合、システムは 5 分後にシャットダウンします。

マイナー アラームが生成された場合、状態をモニタします。

スイッチング モジュールの温度センサがメジャー スレッシュホールドを超過

Major

STATUS LED レッド

Syslog メッセージおよび SNMP トラップを生成します。

モジュール4の電源を切断します。

スイッチング モジュールの温度センサがマイナー スレッシュホールドを超過

Minor

STATUS LED オレンジ

Syslog メッセージおよび SNMP トラップを生成します。

状態をモニタします。

1.温度センサは、主要なスーパーバイザ エンジン コンポーネント(ドータカードも含む)をモニタします。

2.STATUS LED は、スーパーバイザ エンジンの前面パネルおよびすべてのモジュールの前面パネルにあります。

3.STATUS LED は、スーパーバイザ エンジンが故障するとレッドになります。冗長構成のスーパーバイザがない場合は、SYSTEM LED もレッドになります。

4.詳細については、「電源管理の機能概要」を参照してください。