Catalyst 4500 シリーズ スイッチ Cisco IOS ソフト ウェア コンフィギュレーション ガイド, 12.2(53)SG
Y.1731(AIS および RDI)の設定
Y.1731(AIS および RDI)の設定
発行日;2012/02/03 | 英語版ドキュメント(2010/03/24 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 18MB) | フィードバック

目次

Y.1731(AIS および RDI)の設定

用語の定義

Y.1731 の概要

背景

サーバ MEP

AIS

ETH-RDI

Y.1731 の設定

Y.1731 設定時の注意事項

AIS パラメータの設定

AIS 障害状態からの MEP のクリア

AIS 障害状態からの SMEP のクリア

Y.1731 情報の表示

Y.1731(AIS および RDI)の設定

Catalyst 4500 シリーズ スイッチは、大規模ネットワークのサービス プロバイダーに障害管理およびパフォーマンス管理を提供する Y.1731 Ethernet Alarm Indication Signal(ETH-AIS(アラーム表示信号))機能および Ethernet Remote Defect Indication(ETH-RDI(リモート障害表示))機能をサポートしています。この章では、Y.1731 ETH-AIS および ETH-RDI を設定する方法について説明します。

Y.1731 のコマンドおよび設定に関する詳細については、次の URL にアクセスして、Cisco IOS フィーチャ モジュールを参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/cether/configuration/guide/ce_cfm_y1731_ps6922_TSD_Products_Configuration_Guide_Chapter.html

この章の内容は次のとおりです。

「用語の定義」

「Y.1731 の概要」

「Y.1731 の設定」

「Y.1731 情報の表示」

用語の定義

 

用語
定義

CC

Ethernet OAM Continuity Check

CCM

Ethernet OAM Continuity Check Message

CCDB

Ethernet OAM Continuity Check Database

CFM

Ethernet Connectivity Fault Management

EI

Ethernet Infrastructure または EVC Infrastructure

EVC

Ethernet Virtual Circuit:イーサネット バーチャル サーキット

LMEP

Local Mep:ローカル MEP

MEP

Maintenance Endpoint

MIP

Maintenance Intermediate Point

OAM

Operations Administration and Maintenance

サービス VLAN

プロバイダー ネットワーク内のカスタマー サービス インスタンスを一意に識別する VLAN タグ

SMEP

Server MEP:サーバ MEP

SNMP

SNMP

SP

Service Provider:サービス プロバイダー

UNI

User to Network Interface

VLAN

Virtual LAN

Y.1731 の概要

ここでは、Y.1731 の概念情報について説明します。

「背景」

「AIS」

「ETH-RDI」

背景

イーサネットがメトロポリタンおよび WAN のテクノロジーとして使用されるようになり、従来のイーサネットのエンタープライズ向けの機能に、新しく Operations Administration and Maintenance(OAM)要件が加わっています。イーサネット テクノロジーが、より規模の大きいな、複雑さを増したユーザ ベースに広範に使用されるに伴い、リンク アップタイムの運用管理がきわめて重要になっています。障害の切り分けと対応をいかに迅速に行えるかが、サービス プロバイダーの競争力に直接影響します。

サーバ MEP

サーバ MEP は、サーバ レイヤ終端機能およびサーバ/ETH アダプテーション機能の複合機能です。サーバ レイヤ終端機能またはアダプテーション機能によって、サーバ レイヤで障害状態が検出されると、ETH-AIS 情報を含むフレームが発行できます。

バーチャル MEP は、リンク レイヤまたはトランスポート レイヤに定義された CFM MA の論理的な終端地点です。サーバ MEP は、メンテナンス レベル 1 で実行または定義されたものとして想定できます。たとえば、外向型サーバ MEP を IEEE 802.3ah OAM の各終端地点または MPLS PW OAM の終端地点に対応付けることが可能です。

AIS

ETH-AIS では、サーバ(サブ)レイヤで障害状態が検出されると、アラームを抑制できます。STP環境での復元機能のため、通常、STP 環境では ETH-AIS を適用することはありません。Catalyst 4500 Metro スイッチについては、管理者は STP 環境で AIS をイネーブルにしたりディセーブルにしたりできます。

ETH-AIS 情報を含むフレームの送信は、MEP(またはサーバ MEP)でイネーブルにしたりディセーブルにしたりできます。

さらに、障害状態が検出されると、ETH-AIS 情報を含むフレームが、MEP(サーバ MEP を含む)によってクライアントのメンテナンス レベルで発行できます。

障害状態には、たとえば次のようなものが含まれます。

ETH-CC がイネーブルになっている場合の信号障害の状態

ETH-CC がディセーブルになっている場合の AIS の状態

マルチポイント ETH 接続の場合、MEP は ETH-AIS 情報を含むフレームを受信した際に、障害状態が発生したサーバ(サブ)レイヤのエンティティを特定できません。さらに重要なことは、MEP はアラームを抑制する対象のピア MEP の関連するサブセットを特定できません。これは受信した ETH-AIS 情報にそうした情報が含まれていないからです。このため、MEP では、ETH-AIS 情報を含むフレームを受信すると、接続が存在するかどうかに関係なく、すべてのピア MEP のアラームが抑制されます。

しかし、ポイントツーポイント ETH 接続の場合、MEP のピア MEP は 1 つだけです。したがって、ETH-AIS 情報を受信した際に、アラームを抑制する対象のピア MEP は明白です。

ETH-AIS 情報を含むフレームを発行するように設定されているのは MEP(サーバ MEP を含む)だけです。MEP では、障害状態を検出すると、ETH-AIS 情報を含むフレームの定期送信を、設定されたクライアントのメンテナンス レベルで、ただちに開始できます。インターフェイスで設定されている MIP レベルで、AIS フレームを送信します。MEP は、障害状態が取り除かれるまで ETH-AIS 情報を含むフレームの定期送信を続けます。ETH-AIS 情報を含むフレームを受信して AIS 状態を検出すると、MEP はすべてのピア MEP に関連する Loss of Continuity(連続性の喪失)アラームを抑制します。MEP は AIS 状態でないときに連続性喪失の障害状態を検出すると Loss of Continuity アラームの生成を再開します。

ETH-RDI

MEP は ETH-RDI を使用して、障害状態が発生したことをピア MEP に通知することができます。ETH-RDI が使用されるのは、ETH-CC 送信がイネーブルになっている場合に限られます。

ETH-RDI には次の 2 種類の用途があります。

片終端障害管理: 受信側の MEP が RDI 障害状態を検出した場合、その障害がこの MEP の他の障害状態と関連し合い、故障の原因となることがあります。1 つの MEP で ETH-RDI 情報が受信されない場合は、そのメンテナンス レベル全体に障害がないことを意味します。

遠端パフォーマンス モニタリングへの寄与: 遠端に障害状態があったことを表し、パフォーマンス モニタリング プロセスに対する 1 つの入力情報として使用されます。

障害状態にある MEP は、ETH-RDI 情報を含むフレームを送信します。MEP は、ETH-RDI 情報を含むフレームを受信すると、ピア MEP が障害状態になったことを確認します。しかし、マルチポイント ETH 接続の場合、MEP は ETH-RDI 情報を含むフレームを受信した際に、RDI 情報を送信した MEP に発生した障害状態に関連するピア MEP サブセットを特定できません。これは送信側 MEP 自身がそうした情報を常に持っているわけではないからです。

図 55-1 障害(リンク障害)時の AIS メッセージの生成と伝播

 

Y.1731 の設定


) Y.1731 はデフォルトでイネーブルです。


ここでは、次の内容について説明します。

「Y.1731 設定時の注意事項」

「AIS パラメータの設定」

「AIS 障害状態からの MEP のクリア」

「AIS 障害状態からの SMEP のクリア」

Y.1731 設定時の注意事項

Y.1731 の設定時の注意事項および制約事項は次のとおりです。

STP 環境での復元機能のため、STP 環境では ETH-AIS は適用されません。

デフォルトでは、CFM メンテナンス ドメイン上で AIS はイネーブルです。次に、メンテナンス ドメイン上で AIS をディセーブルにするために使用できるコマンドについて説明します。なお、RDI は CC メッセージ内のフラグ ビットです。提供された CC 送信がイネーブルになっている場合、CC メッセージの現在の RDI フラグは true または false に設定されます。

AIS パラメータの設定

AIS パラメータを設定するには、次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Switch# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Switch (config)# ethernet cfm ais domain name vlan range

config-ais-mep-cfm サブモードを開始して、Maintenance Association(MA; メンテナンス アソシエーション)ごとに MA に属するすべてのローカル MEP のパラメータを設定します。

name にはドメイン名を指定します。

range は VLAN ID です。たとえば、「100」、「200-300」、「400」、「500」、「1-4095」などのように入力します。

domain name vlan range コマンドでは、VLAN 分離または一致のコンフィギュレーションだけが受け入れられます。

ステップ 3

Switch(config-ais-mep-cfm)# disable

AIS 送信をディセーブルにします。

ステップ 4

Switch(config-ais-mep-cfm)# period period

AIS 送信期間を設定します。

ステップ 5

Switch(config-ais-mep-cfm)# level level

MA に属する MEP の AIS フレームを送信するメンテナンス レベルを確立します。

指定できるレベルは 0 ~ 7 です。

ステップ 6

Switch(config-ais-mep-cfm)# expiry-threshold threshold

AIS 有効期限しきい値を設定します。

デフォルトの有効期限しきい値は 3.5 です。この CLI コマンドを使用して、MA の有効期限しきい値パラメータを変更できます。

ステップ 7

Switch(config-ais-mep-cfm)# express alarm

AIS メッセージにより MEP が AIS 障害状態に入った場合のアラームの抑制を設定します。

ステップ 8

Switch(config-ais-mep-cfm)# exit

グローバル コンフィギュレーションに戻ります。

ステップ 9

Switch(config)# [no] ethernet cfm ais
link-status global

config-ais-link-cfm サブモードを開始すると、リンク ステータスがダウンした場合に必要なパラメータを設定できます。

ステップ 10

Switch(config-if)# [no] ethernet cfm ais link-status period period

インターフェイス上のリンク ステータスにより生成される ETH-AIS 送信期間を設定します。

ステップ 11

Switch(config-if)# [no] ethernet cfm ais link-status level level

インターフェイス上のリンク ステータスにより送信される AIS フレームを送信するメンテナンス レベルを設定します。

ステップ 12

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 13

Switch# show ethernet cfm smep interface name
Switch# show ethernet cfm maintenance-points local detail
Switch# show ethernet cfm maintenance-points remote detail
Switch# show ethernet cfm error

設定を確認します。

ステップ 14

Switch# show running-config

入力を確認します。

ステップ 15

Switch# copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

設定を削除する場合、またはデフォルト設定に戻す場合は、上記コマンドの no 形式を使用します。

AIS 障害状態からの MEP のクリア

MEP をクリアするには、次のいずれかのコマンドを入力します。

Switch# clear ethernet cfm ais domain domain name mpid local mpid vlan vlan#
Switch# clear ethernet cfm ais domain domain name mpid local mpid evc evc_name

AIS 障害状態からの SMEP のクリア

CSMP をクリアするには、次のいずれかのコマンドを入力します。

Switch# clear ethernet cfm ais link-status interface interface_name
Switch# clear ethernet cfm error

) この操作を行うと、AIS を含むすべてのエラー状態もクリアされます。


Y.1731 情報の表示

次に、RDI 障害を追跡する方法と設定パラメータを確認する方法の例を示します。

Switch# show ethernet cfm main local detail
MEP Settings:
-------------
MPID: 1109
DomainName: PROVIDER_DOMAIN
Level: 4
Direction: I
EVC: evc_1
Interface: Gi3/1
CC-Status: Enabled
MAC: 001b.d550.91fd
Defect Condition: No Defect
presentRDI: FALSE (RDI defect is NOT present)
AIS-Status: Enabled
AIS Period: 60000(ms)
AIS Expiry Threshold: 3.5
Level to transmit AIS: Default
Suppress Alarm configuration: Enabled
Suppressing Alarms: No
 
MIP Settings:
-------------
Level Type Port MAC
7 MIP Gi3/1 001b.d550.91fd
4 MIP Te1/2 001b.d550.91fd
Switch#
*Feb 18 05:40:35.659: %ETHER_CFM-6-ENTER_AIS: local mep with mpid 1109 level 4 id 100 dir I Interface GigabitEthernet3/1 enters AIS defect condition
(gi3/2 enters AIS state)
Switch# show ethernet cfm main local detail
MEP Settings:
-------------
MPID: 1109
DomainName: PROVIDER_DOMAIN
Level: 4
Direction: I
EVC: evc_1
Interface: Gi3/1
CC-Status: Enabled
MAC: 001b.d550.91fd
Defect Condition: AIS
presentRDI: TRUE (RDI defect IS present)
AIS-Status: Enabled
AIS Period: 60000(ms)
AIS Expiry Threshold: 3.5
Level to transmit AIS: Default
Suppress Alarm configuration: Enabled
Suppressing Alarms: Yes
 
MIP Settings:
-------------
Level Type Port MAC
7 MIP Gi3/1 001b.d550.91fd
4 MIP Te1/2 001b.d550.91fd
Switch# show ethernet cfm error
Level Vlan MPID Remote MAC Reason Service ID
4 100 2101 001d.4566.aa3d 0 lifetime TLV customerX
4 100 - 001b.d550.91fd Receive AIS customerX
Switch#
*Feb 18 05:51:08.567: %ETHER_CFM-6-EXIT_AIS: local mep with mpid 1109 level 4 id 100 dir I Interface GigabitEthernet3/1 exited AIS defect condition
(gi3/1 exits AIS state)
Switch# show ethernet cfm main local detail
MEP Settings:
-------------
MPID: 1109
DomainName: PROVIDER_DOMAIN
Level: 4
Direction: I
EVC: evc_1
Interface: Gi3/1
CC-Status: Enabled
MAC: 001b.d550.91fd
Defect Condition: No Defect
presentRDI: FALSE (RDI defect is not present anymore)
AIS-Status: Enabled
AIS Period: 60000(ms)
AIS Expiry Threshold: 3.5
Level to transmit AIS: Default
Suppress Alarm configuration: Enabled
Suppressing Alarms: No
 
MIP Settings:
-------------
Level Type Port MAC
7 MIP Gi3/1 001b.d550.91fd
4 MIP Te1/2 001b.d550.91fd
Switch#
 

Y.1731 情報を表示するには、次のコマンドを使用します( 表 55-1 )。

 

表 55-1 Y.1731 情報の表示

コマンド
目的
show ethernet cfm maintenance-point local detail

ローカル メンテナンス ポイント上の AIS ステータスおよび障害状態を表示します。

show ethernet cfm smep [interface <name>]

SMEP上の AIS ステータスおよび障害状態を表示します。

show ethernet cfm error

AIS 障害状態によるエラーを表示します。

show ethernet cfm maintenance-points remote [detail

リモート メンテナンス ポイント上の AIS ステータスおよび障害状態を表示します。