Catalyst 4500 シリーズ スイッチ Cisco IOS ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Release 12.2(44)SG
音声インターフェイスの設定
音声インターフェイスの設定
発行日;2012/02/07 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 12MB) | フィードバック

目次

音声インターフェイスの設定

音声インターフェイスの概要

Cisco IP Phone の音声トラフィック

Cisco IP Phone のデータ トラフィック

Cisco 7960 IP Phone への接続用のポートの設定

音声およびデータ トラフィック用の音声ポートの設定

着信フレームの CoS プライオリティの変更

電力の設定

音声インターフェイスの設定

この章では、Catalyst 4500 シリーズ スイッチの音声インターフェイスを設定する方法について説明します。

この章の主な内容は、次のとおりです。

「音声インターフェイスの概要」

「Cisco 7960 IP Phone への接続用のポートの設定」

「音声およびデータ トラフィック用の音声ポートの設定」

「着信フレームの CoS プライオリティの変更」

「電力の設定」


) この章のスイッチ コマンドの構文および使用方法の詳細については、『Catalyst 4500 Series Switch Cisco IOS Command Reference』および次の URL の関連マニュアルを参照してください。

http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios122sr/cr/index.htm


音声インターフェイスの概要

Catalyst 4500 シリーズ スイッチは、Cisco 7960 IP phoneに接続して、IP 音声トラフィックを伝送します。必要に応じて、Cisco 7960 IP phone に接続する回路に電力を供給します。

データ伝送が均質性に欠ける場合、IP Phone の音質が低下することがあります。そのため、このスイッチでは、IEEE(米国電気電子学会)802.1p Class of Service(CoS; サービス クラス)に基づく QoS(Quality Of Service)をサポートしています。QoS は、分類およびスケジューリングを使用して、スイッチからのネットワーク トラフィックを予測可能な方法で伝送します。QoS の詳細については、「QoS の設定」を参照してください。

Cisco 7960 IP phone は、802.1p プライオリティに基づいてトラフィックを伝送するように設定できます。CLI(コマンドライン インターフェイス)を使用して、Cisco 7960 IP phone によって割り当てられたトラフィック プライオリティを信頼または無視するように Catalyst 4000 ファミリを設定できます。

Cisco 7960 IP phone には、統合 3 ポート 10/100 スイッチが装備されています。これらのポートは、次の装置への接続専用です。

ポート 1 は、Catalyst 4500 シリーズ スイッチまたは他の Voice over IP(VoIP)装置に接続します。

ポート 2 は内部 10/100 インターフェイスで、IP Phone のトラフィックを伝送します。

ポート 3 は、PC または他の装置に接続します。

図35-1 に、Cisco 7960 IP phone の接続方法を示します。

図35-1 Catalyst 4500 シリーズ スイッチに接続された Cisco 7960 IP Phone

 

Cisco IP Phone の音声トラフィック

接続された Cisco IP Phone でアクセス ポートを設定し、一方の VLAN を音声トラフィック用に、もう一方の VLAN を電話に接続された装置からのデータ トラフィック用にすることができます。スイッチのアクセス ポートを、Cisco Discovery Protocol(CDP; シスコ検出プロトコル)パケットを送信するように設定できます。接続された電話はこの CDP パケットによる指示に従って、次のいずれかの方法で音声トラフィックをスイッチに送信します。

レイヤ 2 CoS プライオリティ値のタグ付き音声 VLAN

レイヤ 2 CoS プライオリティ値のタグ付きアクセス VLAN

タグなしアクセス VLAN(レイヤ 2 CoS プライオリティ値なし)


) どの設定でも、音声トラフィックはレイヤ 3 IP precedence 値を伝送します(音声トラフィックのデフォルトは 5、音声制御トラフィックのデフォルトは 3)。


Cisco IP Phone のデータ トラフィック

スイッチでは、Cisco IP Phone のアクセス ポートに接続された装置からのタグ付きデータ トラフィック(IEEE 802.1Q または IEEE 802.1p フレーム タイプのトラフィック)も処理できます(図35-1 を参照)。スイッチのレイヤ 2 アクセス ポートで CDP パケットを送信するように設定します。接続された電話はこの CDP パケットによる指示に従って、電話でのアクセス ポートを次のいずれかのモードに設定します。

trusted モードの場合、Cisco IP Phone のアクセス ポートで受信したすべてのトラフィックはそのまま電話を通過し、変更されません。

untrusted モードの場合、Cisco IP Phone のアクセス ポートで受信した IEEE 802.1Q または IEEE 802.1p フレームのすべてのトラフィックは、設定されたレイヤ 2 CoS 値を受信します。デフォルトのレイヤ 2 CoS 値は 0 です。デフォルトは untrusted モードです。


) Cisco IP Phone に接続された装置からのタグなしトラフィックは、電話のアクセス ポートの信頼状態に関わらず、そのまま電話を通過し、変更されません。


Cisco 7960 IP Phone への接続用のポートの設定

Cisco 7960 IP phone は、PC または他の装置との接続にも対応しているので、Catalyst 4500 シリーズ スイッチをCisco 7960 IP phone に接続するインターフェイスは、音声およびデータ トラフィックを一緒に伝送します。

Cisco 7960 IP phone に接続されるポートを設定する方法には、次の 3 通りがあります。

ポートのデフォルトの CoS プライオリティに基づいてすべてのトラフィックを送信します。これがデフォルト設定です。

音声トラフィックには電話によって高いプライオリティが与えられ(CoS プライオリティは常に 5)、すべてのトラフィックが同じ VLAN(仮想 LAN)内にあります。

音声およびデータ トラフィックは個別の VLAN で伝送されます。

音声トラフィックに高いプライオリティを与え、すべてのトラフィックを 802.1Q ネイティブ VLAN を介して伝送するように電話に指示するポートを設定するには、次の作業を行います。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Switch# configure terminal

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Switch(config)# interface { fastethernet | gigabitethernet } slot/port

設定するインターフェイスを指定します。

ステップ 3

Switch(config-if)# switchport voice vlan dot1p

音声トラフィックに 802.1p プライオリティ タギングを使用し、VLAN 1(デフォルトのネイティブ VLAN)を使用してすべてのトラフィックを伝送するようにスイッチを設定します。

ステップ 4

Switch(config-if)# end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

Switch# show interface { fastethernet | gigabitethernet } slot/port switchport

ポートの設定を確認します。

音声およびデータ トラフィック用の音声ポートの設定

音声およびデータ トラフィックは同じ音声ポートを通じて移動するので、トラフィック タイプごとに個別に VLAN を指定する必要があります。異なる VLAN で音声およびデータ トラフィックを伝送するようにスイッチ ポートを設定できます。


) 音声 VLAN にスティッキ ポート セキュリティを設定する場合は、「音声ポート上のポート セキュリティの設定」を参照してください。



) 音声 VLAN で 802.1X を使用する場合は、「音声 VLAN ポートを使用した 802.1X 認証の利用」を参照してください。


Cisco IP Phone からの音声トラフィックおよびデータ トラフィックを異なる VLAN で受信するようにポートを設定するには、次の作業を行います。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Switch# configure terminal

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Switch(config)# interface { fastethernet | gigabitethernet } slot / port

設定するインターフェイスを指定します。

ステップ 3

Switch(config-if)# switchport mode access

インターフェイスをアクセス ポートとして設定します。

音声 VLAN は、アクセス ポート上でのみアクティブになります。

ステップ 4

Switch(config-if)# switchport voice vlan vlan_num

すべての音声トラフィックを指定された VLAN を通じて伝送するように Cisco IP Phone を設定します。Cisco IP Phone は、802.1p プライオリティ 5 でトラフィックを伝送します。

ステップ 5

Switch(config-if)# switchport access vlan data_vlan_num

ポート上でアクセス VLAN(データ VLAN)を設定します。

ステップ 6

Switch(config-if)# end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 7

Switch# show interface { fastethernet | gigabitethernet } slot/port switchport

設定を確認します。

次に、VLAN 1 がデータトラフィックを伝送し、VLAN 2 が音声トラフィックを伝送する例を示します。この設定では、すべての Cisco IP Phone および他の音声関連装置を VLAN 2 に属するスイッチ ポートに接続する必要があります。

Switch# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# interface fastEthernet 3/1
Switch(config-if)# switchport mode access
Switch(config-if)# switchport voice vlan 2
Switch(config-if)# switchport access vlan 3
Switch(config-if)# end
Switch# show interfaces fastEthernet 3/1 switchport
Name: Fa3/1
Switchport: Enabled
Administrative Mode: static access
Operational Mode: static access
Administrative Trunking Encapsulation: negotiate
Operational Trunking Encapsulation: native
Negotiation of Trunking: Off
Access Mode VLAN: 3 (VLAN0003)
Trunking Native Mode VLAN: 1 (default)
Administrative Native VLAN tagging: enabled
Voice VLAN: 2 (VLAN0002)
Administrative private-vlan host-association: none
Administrative private-vlan mapping: none
Administrative private-vlan trunk native VLAN: none
Administrative private-vlan trunk Native VLAN tagging: enabled
Administrative private-vlan trunk encapsulation: dot1q
Administrative private-vlan trunk normal VLANs: none
Administrative private-vlan trunk private VLANs: none
Operational private-vlan: none
Trunking VLANs Enabled: ALL
Pruning VLANs Enabled: 2-1001
Capture Mode Disabled
Capture VLANs Allowed: ALL
Unknown unicast blocked: disabled
Unknown multicast blocked: disabled
Appliance trust: none
Switch#

着信フレームの CoS プライオリティの変更

PC またはその他のデータ装置を Cisco 7960 IP phone ポートに接続できます。PC は、CoS 値が割り当てられたパケットを生成します。また、必要に応じて、スイッチの CLI を使用し、接続先装置から IP Phone ポートに着信したフレームのプライオリティを上書きできます。ポートに着信したフレームのプライオリティを受け入れる(信頼する)ように IP Phone ポートを設定することもできます。

Cisco 7960 IP phone の非音声ポートから受信した CoS プライオリティ設定を上書きするには、次の作業を行います。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Switch# configure terminal

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Switch(config)# interface { fastethernet | gigabitethernet } slot / port

設定するインターフェイスを指定します。

ステップ 3

Switch(config-if)# [ no ] qos trust extend cos 3

PC または接続先装置から受信したプライオリティを上書きして、受信データをプライオリティ 3 で転送するように IP Phone ポートを設定します。

ポートをデフォルト設定に戻すには、noキーワードを使用します。

ステップ 4

Switch(config-if)# end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

Switch# show interface { fastethernet | gigabitethernet } slot/port switchport

変更を確認します。

電力の設定

Catalyst 4500 シリーズ スイッチは、Cisco 7960 IP phone に接続しているかどうかを検知できます。回路に電力がない場合は、Catalyst 4500 シリーズ スイッチがCisco 7960 IP phone に Power over Ethernet(PoE)を供給します。Cisco 7960 IP phone が AC 電源に接続して、音声回路に独自の電力を供給することもできます。回路上に電力がある場合は、スイッチは電力を供給しません。

Cisco 7960 IP phone に電力を供給しないようにスイッチを設定し、検知メカニズムをディセーブルにできます。Cisco 7960 IP phone への PoE の供給に使用する CLI コマンドについては、「PoE の設定」を参照してください。