Catalyst 4500 シリーズ スイッチ Cisco IOS ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Release 12.2(44)SG
LLDP および LLDP-MED の設定
LLDP および LLDP-MED の設定
発行日;2012/02/07 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 12MB) | フィードバック

目次

LLDP および LLDP-MED の設定

LLDP および LLDP-MED の概要

LLDP の概要

LLDP-MED の概要

LLDP および LLDP-MED の設定

デフォルトの LLDP 設定

LLDP-MED 特性の設定

LLDP のグローバルなディセーブルにおよびイネーブルに

インターフェイス上での LLDP のディセーブルおよびイネーブル

LLDP-MED TLV の設定

LLDP と LLDP-MED のモニタリングおよびメンテナンス

LLDP および LLDP-MED の設定

この章では、Link Layer Discovery Protocol(LLDP)および LLDP Media Endpoint Discovery(LLDP-MED)を設定する方法について説明します。


) この章で使用するコマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスおよび『Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference』Release 12.2の「System Management Commands」セクションを参照してください。


この章の内容は、次のとおりです。

「LLDP および LLDP-MED の概要」

「LLDP および LLDP-MED の設定」

「LLDP と LLDP-MED のモニタリングおよびメンテナンス」

LLDP および LLDP-MED の概要

ここでは、次の概念情報について説明します。

「LLDP の概要」

「LLDP-MED の概要」

LLDP の概要

Cisco Discovery Protocol(CDP; シスコ検出プロトコル)は、すべてのシスコ製デバイス(ルータ、ブリッジ、アクセス サーバ、スイッチ)のレイヤ 2(データ リンク レイヤ)上で稼働するデバイス検出プロトコルです。CDP により、ネットワーク管理アプリケーションは、ネットワークに接続している他のシスコ製デバイスを自動的に検出および学習できます。

シスコ製以外のデバイスをサポートし、他のデバイスとの相互運用性を確保するために、IEEE 802.1AB Link Layer Discovery Protocol(LLDP)をサポートしています。LLDP は、ネットワーク デバイスがネットワーク上の他のデバイスに自身についての情報をアドバタイズするために使用する近隣探索プロトコルです。このプロトコルはデータリンク レイヤ上で動作するため、異なるネットワークレイヤ プロトコルが稼働する 2 つのシステムで互いの情報を学習することができます。

LLDP は一連のアトリビュートをサポートし、これを使用して隣接するデバイスを検出します。アトリビュートには、Type、Length、および Value の説明が含まれていて、これらを TLV と呼びます。LLDP をサポートするデバイスは、ネイバーとの情報の送受信に TLV を使用することができます。設定情報、デバイスの機能、デバイス ID などの詳細情報は、このプロトコルを使用してアドバタイズできます。

スイッチは、以下の基本管理 TLV をサポートします(オプション)。

ポート説明 TLV

システム名 TLV

システム説明 TLV

システム機能 TLV

管理アドレス TLV

これらの組織的に特定された LLDP TLV は、LLDP-MED をサポートするためにもアドバタイズされます。

ポート VLAN ID TLV(IEEE 802.1 組織的に特定された TLV)

MAC/PHY コンフィギュレーション/ステータス TLV(IEEE 802.3 組織的に特定された TLV)

LLDP-MED の概要

LLDP for Media Endpoint Devices(LLDP-MED)は、IP 電話などのエンドポイント デバイスとスイッチなどのネットワーク デバイス間で稼働する LLDP の拡張です。特に、VoIP アプリケーションへのサポートを提供すると同時に、機能検出、ネットワーク ポリシー、Power over Ethernet(PoE; イーサネット経由の電源供給)、およびコンポーネント管理に追加の TLV も提供します。デフォルトで、すべての LLDP-MED TLV はイネーブルになっています。

LLDP-MED はこれらの TLV をサポートします。

LLDP-MED 機能 TLV

LLDP-MED エンドポイントが、接続されたデバイスのサポートする機能およびデバイスでイネーブルになっている機能を判別できるようにします。

ネットワーク ポリシー TLV

ネットワーク接続デバイスとエンドポイントの両方が、VLAN コンフィギュレーションおよびそのポートの特定アプリケーションの関連レイヤ 2 およびレイヤ 3 アトリビュートをアドバタイズできるようにします。たとえば、スイッチは使用すべき VLAN 番号を電話機に通知することができます。電話機は任意のスイッチに接続して、VLAN 番号を取得し、コール制御との通信を開始できます。

電源管理 TLV

LLDP-MED エンドポイントとネットワーク接続デバイス間の拡張電源管理をイネーブルにします。スイッチと電話機が、デバイスへの電源供給方法、電源のプライオリティ、デバイスに必要な電源量などの電源情報を伝達できるようにします。

コンポーネント管理 TLV

エンドポイントが、ハードウェア リビジョン、ファームウェア バージョン、ソフトウェア バージョン、シリアル番号、製造社名、モデル名、および資産 ID TLV などの情報を含む、自身についての詳細なコンポーネント情報を、スイッチに伝送できるようにします。


) スイッチは、LLDP および LLDP-MED を同時にエンド ポイント デバイスに送信することはできません。デフォルトでは、ネットワーク デバイスはエンドポイント デバイスから LLDP-MED パケットを受信するまで LLDP パケットのみを送信します。次にネットワーク デバイスは、LLDP パケットを受信するまで LLDP-MED パケットを送信します。


LLDP および LLDP-MED の設定

ここで説明する設定内容は次のとおりです。

「デフォルトの LLDP 設定」

「LLDP-MED 特性の設定」

「LLDP のグローバルなディセーブルにおよびイネーブルに」

「インターフェイス上での LLDP のディセーブルおよびイネーブル」

「LLDP-MED TLV の設定」

デフォルトの LLDP 設定

表25-1 に、LLDP のデフォルト設定を示します。デフォルト設定を変更するには、LLDP グローバル コンフィギュレーション コマンドおよび LLDP インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

 

表25-1 デフォルトの LLDP 設定

機能
デフォルト設定

LLDP グローバル ステート

ディセーブル

LLDP ホールドタイム(廃棄までの時間)

120 秒

LLDP タイマー(パケット更新頻度)

30 秒

LLDP 再初期化遅延

2 秒

LLDP tlv-select

すべての TLV の送受信をイネーブルに

LLDP インターフェイス ステート

イネーブル

LLDP 受信

イネーブル

LLDP 転送

イネーブル

LLDP med-tlv-select

すべての MMDP-MED TLV の送信をイネーブルに

LLDP-MED 特性の設定

LLDP アップデートの頻度、情報を廃棄するまでに保持する時間、初期化遅延時間を設定できます。また、LLDP および LLDP-MED TLV が送受信されるように選択できます。

これらの特性を設定するには、次の作業を行います。


) ステップ 2 ~ 5 は任意であり、どの順番で実行してもかまいません。


 

コマンド
目的

ステップ 1

Switch# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Switch(config)# lldp holdtime seconds

(任意)デバイスから送信された情報を受信側デバイスが廃棄するまで保持する期間を指定します。

指定できる範囲は 0 ~ 65535 秒です。デフォルトは 120 秒です。

ステップ 3

Switch(config)# lldp reinit

(任意)LLDP が任意のインターフェイスを初期化するときの遅延時間を秒数で指定します。

指定できる範囲は 2 ~ 5 秒です。デフォルトは 2 秒です。

ステップ 4

Switch(config)# lldp timer seconds

(任意)LLDP更新の送信頻度を秒数で設定します。

指定できる範囲は 5 ~ 65534 秒です。デフォルトは 30 秒です。

ステップ 5

Switch(config)# lldp tlv-select

(任意)送受信する LLDP TLV を指定します。

ステップ 6

Switch(config)# exit

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 7

Switch# copy running-config startup-config

コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

ステップ 8

Switch# lldp med-tlv-select

(任意)送受信する LLDP-MED TLV を指定します。


) デフォルトの設定に戻すには、各 LLDP コマンドの no 形式を使用します。


次に、ホールドタイムを 120 秒、遅延時間を 2 秒、更新頻度を 30 に設定する例を示します。

Switch# configure terminal
Switch(config)# lldp holdtime 120
Switch(config)# lldp reinit 2
Switch(config)# lldp timer 30
Switch(config)# end
 

次に、LLDP パケットのみを転送する例を示します。

switch# configure terminal
siwtch(config)# no lldp receive
switch(config)# end
 

再び LLDP パケットを受信したい場合は、以下を実行します。

switch# configure terminal
siwtch(config)# lldp receive
switch(config)# end
 

その他の LLDP show コマンドについては、「LLDP と LLDP-MED のモニタリングおよびメンテナンス」を参照してください。

LLDP のグローバルなディセーブルにおよびイネーブルに


) LLDP はデフォルトでディセーブルです。


LLDP をグローバルにディセーブルにするには、次の作業を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Switch# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Switch(config)# no lldp run

LLDP をディセーブルにします。

ステップ 3

Switch# end

特権 EXEC モードに戻ります。

ディセーブルにされている LLDP をグローバルにイネーブルにするには、次の作業を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Switch# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Switch(config)# lldp run

LLDP をイネーブルにします。

ステップ 3

Switch# end

特権 EXEC モードに戻ります。

次に、グローバルに LLDP をディセーブルにする例を示します。

Switch# configure terminal
Switch(config)# no lldp run
Switch(config)# end
 

次に、グローバルに LLDP をイネーブルにする例を示します。

Switch# configure terminal
Switch(config)# lldp run
Switch(config)# end

インターフェイス上での LLDP のディセーブルおよびイネーブル

LLDP は、すべてのサポートされているインターフェイス上でグローバルにディセーブルにされています。デバイスで LLDP パケットを送信できるようにするためには、LLDP をグローバルでイネーブルにする必要があり余す。ただし、インターフェイス レベルでの変更は不要です。

no lldp transmit および no lldp receive コマンドを使用して LLDP パケットを送受信しないようにインターフェイスを設定するように選択することができます。


) インターフェイスがトンネル ポートとして設定されている場合、LLDP は自動的にディセーブルになります。


LLDP をインターフェイスでディセーブルにするには、次の作業を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Switch# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Switch(config)# interface interface-id

LLDP をディセーブルにするインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

Switch(config-if)# no lldp transmit

インターフェイスで LLDP パケットが送信できなくなります。

ステップ 4

Switch(config-if)# no lldp receive

インターフェイスで LLDP パケットが受信できなくなります。

ステップ 5

Switch(config-if)# end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 6

Switch# copy running-config startup-config

コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

ディセーブルにされている LLDP をインターフェイスでイネーブルにするには、次の作業を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Switch# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Switch(config# interface interface-id

LLDP をイネーブルにするインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

Switch(config-if)# lldp transmit

インターフェイスで LLDP パケットを送信します。

ステップ 4

Switch(config-if)# lldp receive

インターフェイスで LLDP パケットを受信します。

ステップ 5

Switch(config-if)# end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 6

Switch# copy running-config startup-config

コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

次に、インターフェイスで LLDP をイネーブルにする例を示します。

Switch# configure terminal
Switch(config)# interface GigabitEthernet 1/1
Switch(config-if)# lldp transmit
Switch(config-if)# lldp receive
Switch(config-if)# end

LLDP-MED TLV の設定

デフォルトでは、スイッチはエンド デバイスから LLDP-MED パケットを受信するまで、LLDP パケットのみを送信します。デバイスは、LLDP パケットのみを受信するまで LLDP-MED パケットの送信を続けます。

lldp インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、 表25-2 に列挙した TLV をインターフェイスに送信しないように設定できます。

 

表25-2 LLDP-MED TLV

LLDP-MED TLV
説明

inventory-management

LLDP-MED コンポーネント管理 TLV

location

LLDP-MED ロケーション TLV

network-policy

LLDP-MED ネットワーク ポリシー TLV

power-management

LLDP-MED 電源管理 TLV

TLV をインターフェイスでディセーブルにするには、次の作業を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Switch# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Switch(config# interface interface-id

LLDP-MED TLV を設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

Switch(config-if)# no lldp med-tlv-select tlv

ディセーブルにする TLV を指定します。

ステップ 4

Switch(config-if)# end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

Switch# copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

TLV をインターフェイスでイネーブルにするには、次の作業を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Switch# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Switch(config# interface interface-id

LLDP-MED TLV を設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

Switch(config-if)# lldp med-tlv-select tlv

イネーブルにする TLV を指定します。

ステップ 4

Switch(config-if)# end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

Switch# copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

次に、インターフェイスでディセーブルにされている TLV をイネーブルにする例を示します。

Switch# configure terminal
Switch(config)# interface GigabitEthernet1/0/1
Switch(config-if)# lldp med-tlv-select inventory management
Switch(config-if)# end

LLDP と LLDP-MED のモニタリングおよびメンテナンス

デバイス上で LLDP と LLDP-MED をモニタリングおよびメンテナンスするには、特権 EXEC モードで次の手順の 1 つまたは複数実行します。

 

コマンド
説明

clear lldp counters

トラフィック カウンタおよびエラー カウンタをゼロにリセットします。

clear lldp table

ネイバーに関する情報を収めた LLDP テーブルを削除します。

show lldp

送信の頻度、送信されたパケットのホールドタイム、LLDP 初期化の遅延時間など、インターフェイス上のグローバル情報を表示します。

show lldp entry entry-name

特定のネイバーに関する情報を表示します。

アスタリスク(*)を入力して、すべてのネイバーを表示することも、情報が必要なネイバーの名前を入力することもできます。

show lldp error s

LLDP カプセル化エラーおよびオーバーフローを表示します。

show lldp interface [ interface-id ]

LLDP がイネーブルに設定されているインターフェイスに関する情報を表示します。

必要なインターフェイスの情報だけを表示できます。

show lldp neighbors [ interface-id ] [ detail ]

デバイス タイプ、インターフェイスのタイプや番号、ホールドタイム設定、機能、ポート ID など、ネイバーに関する情報を表示します。

特定のインターフェイスに関するネイバー情報の表示を制限したり、詳細情報にするために表示を拡張することもできます。

show lldp traffic

送受信パケットの数、廃棄したパケットの数、認識できない TLV の数など、LLDP カウンタを表示します。