Catalyst 4500 シリーズ スイッチ Cisco IOS ソフト ウェア コンフィギュレーション ガイド
ROM モニタ
ROM モニタ
発行日;2012/01/31 | 英語版ドキュメント(2011/05/11 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 9MB) | フィードバック

目次

ROM モニタ

ROM モニタの設置

ROM モニタ コマンド

コマンドの説明

コンフィギュレーション レジスタ

コンフィギュレーション レジスタの手動での変更

コンフィギュレーション レジスタのプロンプトでの変更

コンソール ダウンロード

エラー レポート

デバッグ コマンド

ROM モニタの終了

ROM モニタ

この章では、Cisco 806 ルータの ROM モニタ(別名、ブートストラップ プログラム)について説明します。ROM モニタ ファームウェアは、ルータの電源投入時またはリセット時に起動します。ファームウェアは、プロセッサ ハードウェアの初期化とオペレーティング システムの起動を助けます。ROM モニタを使用して、忘れてしまったパスワードの回復やコンソール ポートでのソフトウェアのダウンロードなど、特定の設定作業を実行できます。ルータに Cisco IOS ソフトウェア イメージがロードされていない場合、ROM モニタがルータを実行します。

この章の内容は、次のとおりです。

「ROM モニタの設置」

「ROM モニタ コマンド」

「コマンドの説明」

「コンフィギュレーション レジスタ」

「コンソール ダウンロード」

「デバッグ コマンド」

「ROM モニタの終了」

ROM モニタの設置

ROM モニタを使用するには、端末または PC をコンソール ポート経由でルータに接続している必要があります。ルータに付属の『 Cisco 806 Router Hardware Installation Guide 』のインストレーションの章を参照して、ルータと PC または端末を接続します。

次回再起動するときに ROM モニタ モードで起動するようにルータを設定するには、次のステップを実行します。

 

コマンド
作業

ステップ 1

enable

イネーブル パスワードが設定されている場合、イネーブル コマンドとイネーブル パスワードを入力して特権 EXEC モードを開始します。

ステップ 2

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

config-reg 0x0

コンフィギュレーション レジスタをリセットします。

ステップ 4

exit

グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。

ステップ 5

reload

新しいコンフィギュレーション レジスタ値を使用してルータを起動します。ルータは ROM モニタ モードのままで、Cisco IOS ソフトウェアを起動しません。

設定値が 0x0 であるかぎり、コンソールから手動でオペレーティング システムを起動する必要があります。この章の 「コマンドの説明」 boot コマンドを参照してください。

再起動したルータは ROM モニタ モードになります。新しく行が増えるごとにプロンプトの数字が増加します。

ROM モニタ コマンド

利用できるコマンドおよびオプションのリストを表示するには、ROM モニタ プロンプトで ? または help を入力します。次に例を示します。

rommon 1 > ?
alias set and display aliases command
boot boot up an external process
confreg configuration register utility
dev list the device table
dir list files in file system
help monitor builtin command help
history monitor command history
meminfo main memory information
repeat repeat a monitor command
reset system reset
set display the monitor variables
sysret print out info from last system return
unalias unset an alias
unset unset a monitor variable

コマンドでは大文字と小文字が区別されます。端末上で Break キーを押すとコマンドを停止できます。PC を使用している場合、Ctrl キーを押した状態で Break キーを押すと、ほとんどのターミナル エミュレーション プログラムはコマンドを停止します。別のタイプのターミナル エミュレータやターミナル エミュレーション ソフトウェアを使用している場合に Break コマンドを送信する方法については、その製品のマニュアルを参照してください。

コマンドの説明

表 49-1 に、一般的に使用される ROM モニタ コマンドを示します。

 

表 49-1 一般的に使用される ROM モニタ コマンド

コマンド
説明

reset または i

ルータをリセットまたは初期化します。電源投入に似ています。

dev

ルータの起動装置の ID を表示します。次に例を示します。

rommon 10> dev
Devices in device table:
id name
flash: flash

dir device :

フラッシュなどの、指定した装置のファイルを表示します。次に例を示します。

rommon 4 > dir flash:
File size Checksum File name
2835276 bytes (0x2b434c) 0x2073 c806-oy6-mz
ブート コマンド

ROM モニタのブート コマンドの詳細については、『Cisco IOS Configuration Guide』および『Cisco IOS Command Reference』を参照してください。

b

フラッシュ メモリの最初のイメージを起動します。

b flash: [ filename ]

フラッシュ メモリの最初のパーティションからイメージを直接起動しようとします。ファイル名を入力しなかった場合、フラッシュの最初のイメージが起動されます。

コンフィギュレーション レジスタ

仮想コンフィギュレーション レジスタは Nonvolatile RAM(NVRAM; 不揮発性 RAM)にあり、他の Cisco ルータと同じ機能が備えられています。仮想コンフィギュレーション レジスタは、ROM モニタまたはオペレーティング システムで表示または変更できます。ROM モニタで 16 進形式のレジスタ値を入力するか、ROM モニタのプロンプトに従って各ビットを指定すると、コンフィギュレーション レジスタを変更できます。

コンフィギュレーション レジスタの手動での変更

仮想コンフィギュレーション レジスタを ROM モニタから手動で変更するには、 confreg コマンドに続けて新しいレジスタ値を 16 進数で入力します。次に例を示します。

rommon 1 > confreg 0x2101
 
 
You must reset or power cycle for new config to take effect
rommon 2 >
 

値は常に 16 進数と見なされます。新しい仮想コンフィギュレーション レジスタ値は NVRAM に書き込まれますが、ルータをリセットまたは再起動するまでは有効になりません。

コンフィギュレーション レジスタのプロンプトでの変更

confreg コマンドを引数なしで入力すると、仮想コンフィギュレーション レジスタの内容とプロンプトが表示されます。プロンプトに各ビットの意味を指定すると、内容が変更できます。

いずれの場合も、新しい仮想コンフィギュレーション レジスタ値は NVRAM に書き込まれますが、ルータをリセットまたは再起動するまでは有効になりません。

次に、confreg コマンドの入力例を示します。

rommon 7> confreg
 
Configuration Summary
enabled are:
console baud: 9600
boot: the ROM Monitor
 
do you wish to change the configuration? y/n [n]: y
enable “diagnostic mode”? y/n [n]: y
enable “use net in IP bcast address”? y/n [n]:
enable “load rom after netboot fails”? y/n [n]:
enable “use all zero broadcast”? y/n [n]:
enable “break/abort has effect”? y/n [n]:
enable “ignore system config info”? y/n [n]:
change console baud rate? y/n [n]: y
enter rate: 0 = 9600, 1 = 4800, 2 = 1200, 3 = 2400 [0]: 0
change the boot characteristics? y/n [n]: y
enter to boot:
0 = ROM Monitor
1 = the boot helper image
2-15 = boot system
[0]: 0
 
Configuration Summary
enabled are:
diagnostic mode
console baud: 9600
boot: the ROM Monitor
 
do you wish to change the configuration? y/n [n]:
 
 
You must reset or power cycle for new config to take effect

コンソール ダウンロード

ROM モニタのコンソール ダウンロード機能を使用し、ルータのコンソール ポートを通じてソフトウェア イメージまたはコンフィギュレーション ファイルをダウンロードできます。ダウンロードしたファイルはミニフラッシュ メモリ モジュールまたはメイン メモリに保存され、実行されます(イメージ ファイルだけ)。

Trivial File Transfer Protocol(TFTP)サーバにアクセスできない場合は、コンソール ダウンロードを使用します。


) コンソール ポートを通じてルータにソフトウェア イメージまたはコンフィギュレーション ファイルをダウンロードする場合は、ROM monitor コマンドを使用します。



) PC を使用し Cisco IOS イメージをルータ コンソール ポート経由で 115,200 bps でダウンロードする場合は、PC シリアル ポートで 16550 Universal Asynchronous Receiver/Transmitter(UART; 汎用非同期送受信器)が使用されていることを確認します。PC シリアル ポートで 16550 UART が使用されていない場合、コンソール ポート経由で Cisco IOS イメージをダウンロードするには 38,400 bps 以下の速度を使用することを推奨します。



 

エラー レポート

ROM モニタ コンソール ダウンロードではデータの転送にコンソールが使用されるため、エラー メッセージはデータ転送が終了したときにだけ、コンソールに表示されます。

データ転送中にエラーが発生すると転送が中止され、エラー メッセージが表示されます。デフォルトのボー レートを変更した場合は、端末のボー レートをコンフィギュレーション レジスタに指定されたボー レートに戻すことを指示するメッセージがエラー メッセージに続いて表示されます。

デバッグ コマンド

ROM モニタのほとんどのデバッグ コマンドは、Cisco IOS ソフトウェアがクラッシュまたは停止した場合にだけ機能します。

次に、ROM モニタのデバッグ コマンドを示します。

frame :別のスタック フレームを表示します。

sysret :最後に起動したシステム イメージから返された情報を表示します。この情報には、イメージを中止した理由、最大 8 フレームのスタック ダンプ、および例外が発生したアドレス(例外がある場合)などが含まれます。

rommon 8> sysret
System Return Info:
count: 19, reason: user break
pc:0x801111b0, error address: 0x801111b0
Stack Trace:
FP: 0x80005ea8, PC: 0x801111b0
FP: 0x80005eb4, PC: 0x80113694
FP: 0x80005f74, PC: 0x8010eb44
FP: 0x80005f9c, PC: 0x80008118
FP: 0x80005fac, PC: 0x80008064
FP: 0x80005fc4, PC: 0xfff03d70
FP: 0x80005ffc, PC: 0x00000000
FP: 0x00000000, PC: 0x00000000
 

meminfo :サイズ(バイト)、開始アドレス、使用可能なメイン メモリの範囲、パケット メモリの開始点およびサイズ、NVRAM のサイズなどを表示します。

rommon 9> meminfo
 
Main memory size: 40 MB.
Available main memory starts at 0x10000, size 40896KB
IO (packet) memory size: 5 percent of main memory.
NVRAM size: 32KB

ROM モニタの終了

起動時またはリロード時にフラッシュ メモリから Cisco IOS イメージを起動するには、ルータのコンフィギュレーション レジスタに 0x2 ~ 0xF の値を設定する必要があります。

次に、コンフィギュレーション レジスタをリセットし、フラッシュ メモリに保存した Cisco IOS イメージをルータが起動する例を示します。

rommon 1 > confreg 0x2101
 
 
You must reset or power cycle for new config to take effect
rommon 2 >boot
 

ルータは、フラッシュ メモリの Cisco IOS イメージを起動します。次回、ルータがリセットされるか、または電源が再投入されると、コンフィギュレーション レジスタの値は 0x2101 になります。