Catalyst 4000 ファミリー スイッチ Cisco IOS ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド,Cisco IOS Release 12.1(13)EW
IGMPスヌーピングとフィルタリング の設定
IGMPスヌーピングとフィルタリングの設定
発行日;2012/02/04 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf | フィードバック

目次

IGMPスヌーピングとフィルタリングの設定

IGMPスヌーピングの概要

高速脱退処理

IGMPスヌーピングの設定

IGMPスヌーピングのデフォルト設定

IGMPスヌーピングのイネーブル化

学習方式の設定

PIM/DVMRP学習方式の設定

CGMP学習方式の設定

マルチキャスト ルータ ポートのスタティックな設定

IGMP高速脱退処理のイネーブル化

ホストのスタティックな設定

マルチキャスト フラッディングの抑止

IGMPスヌーピング インターフェイスの設定

IGMPスヌーピング スイッチの設定

IGMPスヌーピング情報の表示

マルチキャスト ルータ インターフェイスの表示

MACアドレス マルチキャスト エントリの表示

VLANインターフェイスのIGMPスヌーピング情報の表示

IGMPフィルタリングの設定

IGMPフィルタリングのデフォルト設定

IGMPプロファイルの設定

IGMPプロファイルの適用

IGMPグループの最大数の設定

IGMPフィルタリングの設定の表示

IGMPスヌーピングとフィルタリングの設定

この章では、Catalyst 4000ファミリー スイッチにIGMPスヌーピングを設定する方法について説明します。設定上の注意事項、設定手順、および設定例も示します。

この章の主な内容は、次のとおりです。

「IGMPスヌーピングの概要」

「IGMPスヌーピングの設定」

「IGMPスヌーピング情報の表示」

「IGMPフィルタリングの設定」

「IGMPフィルタリングの設定の表示」


) Cisco Group Management Protocol(CGMP)クライアント デバイスをサポートするには、スイッチをCGMPサーバとして設定します。詳細については、次のURLの『Cisco IOS IP and IP Routing Configuration Guide』Release 12.1の「IP Multicast」と「Configuring IP Multicast Routing」の章を参照してください。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios121/121cgcr/ip_c/ipcprt3/1cdmulti.htm



) この章で使用しているコマンドの構文および使用方法の詳細については、『Cisco IOS Command Reference for the Catalyst 4000 Family Switch』および次のURLにあるマニュアルを参照してください。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios121/121cgcr/index.htm


IGMPスヌーピングの概要


) IGMPスヌーピングがイネーブルの場合、IGMPパケットにQuality of Service(QoS;サービス品質)は適用されません。


IGMPスヌーピング機能により、スイッチはホストとルータ間で送受信されるIGMPパケットの情報をスヌーピングまたはキャプチャします。この情報に基づいて、スイッチはアドレス テーブルに対してマルチキャスト アドレスの追加または削除を行い、マルチキャスト トラフィックの個々のホスト ポートへのフローをイネーブルまたはディセーブルに設定します。

IGMPを設定しているサブネットにおいて、IGMPスヌーピングはレイヤ2でマルチキャスト トラフィックを管理します。受信が必要なインターフェイスにのみマルチキャスト トラフィックを動的に転送する場合は、インターフェイスの設定時に switchport キーワードを使用します。

IGMPスヌーピングは、MAC(メディア アクセス制御)マルチキャスト グループ0010.5e00.0001~01-00-5e-ff-ff-ffのトラフィックを制限します。IGMPスヌーピングは、ルーティング プロトコルによって生成されたレイヤ2マルチキャスト パケットは制限しません。


) IPマルチキャストおよびIGMPの詳細については、RFC 1112およびRFC 2236を参照してください。


(ルータ上の)IGMPは定期的に一般的なIGMPクエリを送信します。IGMPスヌーピングをイネーブルにすると、スイッチはレイヤ2でIGMPクエリに応答しますが、レイヤ2マルチキャスト グループ当たりのIGMP Join要求は1回のみです。スイッチはIGMP Join要求を送信する各レイヤ2マルチキャスト グループのレイヤ2転送テーブルに、サブネット当たり1つのエントリを作成します。このマルチキャスト トラフィックに関係するすべてのホストはIGMP Join要求を送信し、転送テーブル エントリに追加されます。

レイヤ2マルチキャスト グループはIGMPスヌーピングを通じてダイナミックに学習されます。ただし、 ip igmp snooping static コマンドを使用して、レイヤ2マルチキャスト グループをスタティックに設定することもできます。マルチキャスト グループ アドレスのグループ メンバーシップをスタティックに指定した場合、そのスタティックな設定は、IGMPスヌーピングによる自動的な処理よりも優先されます。マルチキャスト グループ メンバーシップのリストは、ユーザが定義した設定値と、IGMPスヌーピングの両方で構成できます。

224.0.0~255の範囲のIPアドレスを持つグループはルーティング コントロール パケット専用で、VLAN(仮想LAN)のすべての転送ポートにフラッディングされます。これらのアドレスは、マルチキャストMACアドレス0100.5E00.0001~0100.5E00.00FFに対応します。


) VLANでスパニングツリー トポロジーが変更された場合、PortFastがイネーブルになっていないVLANのすべてのポートで、2回の一般的なクエリ期間に、IPマルチキャスト トラフィックがフラッディングします。


レイヤ2インターフェイスに接続されたホストはIPマルチキャスト グループに加入するため、IPマルチキャスト グループを指定したIGMP Join要求を送信します。ホストをマルチキャスト グループから脱退させるには、そのホストで定期的な一般IGMPクエリを無視するか、またはIGMP Leaveメッセージを送信します。スイッチはホストからIGMP Leaveメッセージを受け取ると、
mac-based-general IGMPクエリを送信して、そのインターフェイスに接続されたデバイスが定期的なマルチキャスト グループのトラフィックに関連しているかどうかを判断します。スイッチはそのレイヤ2マルチキャスト グループのテーブル エントリを更新して、グループのマルチキャスト トラフィックの受信に関連したホストのみがリストされるようにします。

高速脱退処理

IGMPスヌーピングの高速脱退処理を使用すると、スイッチはインターフェイスにmac-based-generalクエリを事前に送信せず、そのインターフェイスを転送テーブル エントリから削除します。VLANインターフェイスは、オリジナルのLeaveメッセージで指定されたマルチキャスト グループのマルチキャスト ツリーからプルーニングされます。複数のマルチキャスト グループが同時に使用される場合でも、高速脱退処理により、スイッチド ネットワーク上のすべてのホストに対して最適な帯域幅管理が可能になります。

IGMPスヌーピングをイネーブルにしたスイッチがIP mac-based-general IGMPv2 Leaveメッセージを受け取ると、Leaveメッセージを受け取るインターフェイスにmac-based-generalクエリを送信し、MACマルチキャスト グループに関連した他のホストがそのインターフェイスに接続するタイミングを判断します。インターフェイスは、次の条件と一致する場合に、レイヤ2転送テーブルのポート リスト エントリ(mac-group、VLAN)から削除されます。

スイッチがquery-response-interval以内にIGMP Joinメッセージを受け取らない場合

MACグループに対応する他の31のIPグループが、いずれもそのMACグループのマルチキャスト トラフィックに関連していない場合

インターフェイスでマルチキャスト ルータが学習されていない場合

VLAN上で高速脱退をイネーブルに設定すると、マルチキャスト ルータがポート上で学習されている場合を除き、IGMP Leaveメッセージを受信した時点でただちに、レイヤ2 エントリのポート リストからインターフェイスを削除できます。


) 高速脱退処理は、各インターフェイスに1つのホストしか接続されていないVLANでのみ使用してください。インターフェイスに複数のホストが接続されているVLAN上で高速脱退をイネーブルにすると、一部のホストが偶発的に廃棄される可能性があります。高速脱退処理は、IGMPバージョン2のホストについてのみサポートされます。


IGMPスヌーピングの設定


) IGMPスヌーピングを使用する場合は、マルチキャスト ルーティングのサブネットでレイヤ3インターフェイスを設定します(「IPマルチキャストの概要および設定」を参照してください)。



) IGMPを設定する場合は、VLANデータベース モードでVLANを設定してください(「VLANの概要と設定」を参照してください)。


IGMPスヌーピングにより、スイッチでIGMPパケットを調べ、パケットの内容に基づいて転送先を決定できます。

ここでは、IGMPスヌーピングを設定する手順について説明します。

「IGMPスヌーピングのデフォルト設定」

「IGMPスヌーピングのイネーブル化」

「学習方式の設定」

「マルチキャスト ルータ ポートのスタティックな設定」

「IGMP高速脱退処理のイネーブル化」

「ホストのスタティックな設定」

「マルチキャスト フラッディングの抑止」

IGMPスヌーピングのデフォルト設定

表 15-1 に、IGMPスヌーピングのデフォルト設定値を示します。

 

表 15-1 IGMPスヌーピングのデフォルト設定値

機能
デフォルト値

IGMPスヌーピング

イネーブル

マルチキャスト ルータ

設定なし

IGMPスヌーピングの学習方式

PIM/DVMRP1

1.PIM/DVMRP = Protocol Independent Multicast/Distance Vector Multicast Routing Protocol

IGMPスヌーピングのイネーブル化

IGMPスヌーピングをグローバルにイネーブル化するには、次の作業を行います。

 

コマンド
説明

ステップ 1

Switch(config)# [ no ] ip igmp snooping

IGMPスヌーピングをイネーブルにします。

IGMPスヌーピングをディセーブルにするには、 no キーワードを使用します。

ステップ 2

Switch(config)# end

コンフィギュレーション モードを終了します。

ステップ 3

Switch# show ip igmp snooping | include globally

設定を確認します。

次に、IGMPスヌーピングをグローバルにイネーブル化し、設定を確認する例を示します。

Switch(config)# ip igmp snooping
Switch(config)# end
Switch# show ip igmp snooping | include globally
IGMP snooping is globally enabled
Switch#
 

特定のVLAN上でIGMPスヌーピングをイネーブルにするには、次の作業を行います。

 

コマンド
説明

ステップ 1

Switch(config)# [ no ] ip igmp snooping vlan vlan_ID
 

IGMPスヌーピングをイネーブルにします。

IGMPスヌーピングをディセーブルにするには、 no キーワードを使用します。

ステップ 2

Switch(config)# end

コンフィギュレーション モードを終了します。

ステップ 3

Switch# show ip igmp snooping vlan vlan_ID

設定を確認します。

次に、VLAN 200でIGMPスヌーピングをイネーブルにし、設定を確認する例を示します。

Switch# configure terminal
Switch(config)# ip igmp snooping vlan 200
Switch(config)# end
Switch# show ip igmp snooping vlan 200
vlan 200
IGMP snooping is globally enabled
IGMP snooping is enabled on this VLAN
IGMP snooping intermediate-leave is disabled on this VLAN
IGMP snooping mrouter learn mode is pim-dvmrp on this VLAN
IGMP snooping is running in IGMP_ONLY mode on the VLAN
Switch#
 

学習方式の設定

ここではIGMPスヌーピングの学習方式について説明します。

「PIM/DVMRP学習方式の設定」

「CGMP学習方式の設定」

PIM/DVMRP学習方式の設定

IGMPスヌーピングをPIM/DVMRPパケットから学習するように設定するには、次の作業を行います。

 

コマンド
説明
Switch(config)# ip igmp snooping vlan vlan_ID mrouter learn [ cgmp | pim-dvmrp ]

VLANの学習方式を指定します。

次に、IP IGMPスヌーピングがPIM/DVMRPパケットから学習するように設定する例を示します。

Switch(config)# ip igmp snooping vlan 1 mrouter learn pim-dvmrp
Switch(config)# end
Switch#
 

CGMP学習方式の設定

IGMPスヌーピングをCGMP self-joinパケットから学習するように設定するには、次の作業を行います。

 

コマンド
説明
Switch(config)# ip igmp snooping vlan vlan_ID mrouter learn [ cgmp | pim-dvmrp ]

VLANの学習方式を指定します。

次に、IP IGMPスヌーピングが学習方式にCGMP self-joinパケットを使用するように設定する例を示します。

Switch(config)# ip igmp snooping vlan 1 mrouter learn cgmp
Switch(config)# end
Switch#
 

マルチキャスト ルータ ポートのスタティックな設定

マルチキャスト ルータにスタティックな接続を設定するには、 ip cgmp router-only コマンドの代わりに、スイッチで ip igmp snooping mrouter コマンドを入力します。

マルチキャスト ルータへのスタティックな接続を設定するには、次の作業を行います。

 

コマンド
説明

ステップ 1

Switch(config)# ip igmp snooping vlan vlan_ID mrouter interface interface_num
 

VLANのマルチキャスト ルータとのスタティックな接続を指定します。


) ルータとのインターフェイスは、コマンドを入力するVLAN内になければなりません。ルータは管理上のアップ状態にあり、ライン プロトコルもアップになっている必要があります。


ステップ 2

Switch(config)# end

コンフィギュレーション モードを終了します。

ステップ 3

Switch# show ip igmp snooping mrouter vlan vlan_ID

設定を確認します。

次に、マルチキャスト ルータへのスタティックな接続を設定する例を示します。

Switch(config)# ip igmp snooping vlan 200 mrouter interface fastethernet 2/10
Switch# show ip igmp snooping mrouter vlan 200
vlan ports
-----+----------------------------------------
200 Fa2/10
Switch#
 

IGMP高速脱退処理のイネーブル化

VLANでIGMP高速脱退処理をイネーブルにした場合、スイッチはマルチキャスト グループのインターフェイスでIGMPバージョン2 Leaveメッセージを検出すると、ただちにそのインターフェイスを削除します。

インターフェイスでIGMP高速脱退処理をイネーブルにするには、次の作業を行います。

 

コマンド
説明
Switch(config)# ip igmp snooping vlan vlan_ID immediate-leave

VLANでIGMP高速脱退処理をイネーブルにします。

次に、VLAN 200インターフェイスでIGMP高速脱退処理をイネーブルにし、設定を確認する例を示します。

Switch(config)# ip igmp snooping vlan 200 immediate-leave
Configuring immediate leave on vlan 200
Switch(config)# end
Switch# show ip igmp interface vlan 200 | include immediate-leave
IGMP snooping fast-leave is enabled on this vlan
Switch(config)#
 

ホストのスタティックな設定

ホストは通常、マルチキャスト グループをダイナミックに加入しますが、インターフェイスにホストをスタティックに設定することもできます。

インターフェイスにホストをスタティックに設定するには、次の作業を行います。

 

コマンド
説明
Switch(config-if)# ip igmp snooping vlan vlan_ID static mac_address interface interface_num

VLANでホストをスタティックに設定します。

次に、VLAN 200でインターフェイスFastEthernet 2/11にホストをスタティックに設定する例を示します。

Switch(config)# ip igmp snooping vlan 200 static 0100.5e02.0203 interface fastethernet 2/11
Configuring port FastEthernet2/11 on group 0100.5e02.0203 vlan 200
Switch(config)#
 

マルチキャスト フラッディングの抑止

IGMPスヌーピングがイネーブルのスイッチは、スパニングツリーTopology Change Notification(TCN;トポロジー変更通知)を受信すると、VLANのすべてのポートにマルチキャスト トラフィックをフラッディングします。マルチキャスト フラッディングの抑止により、スイッチはこのようなトラフィックの送信を停止します。フラッディングの抑止をサポートするために、リリース12.1(11b)EWでは新しいインターフェイス コマンドが1つと新しいグローバル コマンドが2つ導入されています。

新しいインターフェイス コマンドは次のとおりです。

[no | default] ip igmp snooping tcn flood

新しいグローバル コマンドは次のとおりです。

[no | default] ip igmp snooping tcn flood query count [1 - 10]

[no | default] ip igmp snooping tcn query solicit

12.1(11b)EWより前のリリースは、スイッチがスパニングツリーTCNを受信すると、3回のIGMPクエリ インターバルの間、VLANのすべてのポートにマルチキャスト トラフィックがフラッディングされていました。これは冗長構成に必要でしたがリリース12.1(11b)EWでは、スイッチがマルチキャスト フラッディングを停止するまでのデフォルト時間は、2回のIGMPクエリ インターバルに変更されました。

このフラッディング動作は、フラッディングを行うスイッチが別のグループに属する多くのポートを保有している場合には適していません。スイッチとエンド ホスト間でトラフィックのリンク容量を超え、パケットが損失することもあります。

no ip igmp snooping tcn flood コマンドを使用すると、トポロジー変更後にスイッチ インターフェイス上のマルチキャスト フラッディングをディセーブルにできます。トポロジーが変更されている間でも、ポートが加入しているマルチキャスト グループのみがそのポートに送信されます。

IGMPクエリ スレッシュホールドを設定して、トポロジー変更後すぐにスイッチ インターフェイス上のマルチキャスト フラッディングをイネーブルにするには、ip igmp snooping tcn flood query count コマンドを使用します。

トポロジーが変更された場合、通常スパニングツリー ルート スイッチはグループ マルチキャスト アドレス0.0.0.0を使用してグローバルIGMP Leaveメッセージ(「クエリ要求」と呼ばれる)を発行します。スイッチはこの要求を受け取ると、スパニングツリーが変更されたVLANのすべてのポートで要求をフラッディングします。アップストリーム ルータがこの要求を受け取ると、直ちにIGMP一般クエリを発行します。


) 現在のシスコ ルータのIGMP実装でIGMPクエリを迅速に発行するには、ルータがCGMPサーバ対応になっている必要があります。それ以外の場合、ルータは定期的にIGMP一般クエリを発行します。


ip igmp snooping tcn query solicit コマンドを使用すると、スパニングツリー以外のルート スイッチに同じクエリ要求を発行するように指示できます。

次のセクションで新しいコマンドの詳細と、その使い方について説明します。

IGMPスヌーピング インターフェイスの設定

VLANでトポロジーが変更されると、それまでに学習されたIGMPスヌーピング情報が無効になる場合があります。トポロジー変更の前にポートに存在していたホストは、トポロジー変更後に別のポートに移動することがあります。Catalyst 4000ファミリー スイッチは、マルチキャスト トラフィックがVLAN内のすべてのマルチキャスト レシーバーに送信されるようトポロジーが変更される場合に、特別なアクションを起こします。

スパニングツリー プロトコルがVLANで実行されている場合、VLANのルート スイッチによってスパニングツリーTCNが発行されます。Catalyst 4000はIGMPスヌーピングがイネーブルになっているVLANでTCNを受信すると、ただちに「マルチキャスト フラッディング モード」を開始します。トポロジーが再度安定し、すべてのマルチキャスト レシーバーの新しい位置が学習されるまでの間、このモードが継続されます。

「マルチキャスト フラッディング モード」のIPマルチキャスト トラフィックは、マルチキャスト グループ メンバーが検出されたポートだけではなく、VLANのすべてのポートに送られます。

リリース12.1(11b)EW以降、スイッチポートでno ip igmp snooping tcn floodコマンドを使用すると、IPマルチキャスト トラフィックがそのポートにフラッディングされるのを手動で防ぐことができます。

トランク ポートの場合、この設定はすべてのVLANに適用されます。

デフォルトでは、マルチキャスト フラッディングはイネーブルです。フラッディングをディセーブルにするにはnoキーワードを、デフォルト動作(フラッディングがイネーブル)を復元するにはdefaultを使用します。

インターフェイスのマルチキャスト フラッディングをイネーブルにするには、次の作業を行います。

コマンド
説明

ステップ 1

Switch(config)# interface { fastethernet | gigabitethernet } slot / port

設定するインターフェイスを選択します。

ステップ 2

Switch(config-if)# no ip igmp snooping tcn flood

スイッチがTCNを受信した場合、インターフェイスのマルチキャスト フラッディングをディセーブルにします。

インターフェイスのマルチキャスト フラッディングをイネーブルにするには、次のコマンドを入力します。
default ip igmp snooping tcn flood

ステップ 3

Switch(config)# end

コンフィギュレーション モードを終了します。

ステップ 4

Switch# show running interface { fastethernet | gigabitethernet } slot / port

設定を確認します。

次に、インターフェイスFastEthernet 2/11でマルチキャスト フラッディングをディセーブルにする例を示します。

Switch(config)# interface fastethernet 2/11
Switch(config-if)# no ip igmp snooping tcn flood
Switch(config-if)# end
Switch#
 

IGMPスヌーピング スイッチの設定

デフォルトでは、スイッチが2つのIGMP一般クエリを受信するまで「フラッディング モード」が継続されます。この期間は、ip igmp snooping tcn flood query count <n>コマンドを使用して変更することができます。nは1~10の数値です。

このコマンドはグローバル コンフィギュレーション レベルで作用します。

クエリのデフォルトは2です。noおよびdefault キーワードでデフォルトに戻ります。

IGMPクエリのスレッシュホールドを設定するには、次の作業を行います。

 

コマンド
説明

ステップ 1

Switch(config)#
ip igmp snooping tcn flood
query count <n>

スイッチがマルチキャスト トラフィックのフラッディングを停止するまでの、IGMPクエリの数を変更します。

スイッチをIGMPクエリのデフォルトの数に戻すには、次のコマンドを入力します。
default ip igmp snooping tcn flood query count

ステップ 2

Switch(config)# end

コンフィギュレーション モードを終了します。

次に、4回のクエリ実行後にマルチキャスト トラフィックのフラッディングを停止するように、スイッチを修正する例を示します。

Switch(config)# ip igmp snooping tcn flood query count 4
Switch(config)# end
Switch#
 

IGMPスヌーピングがイネーブルのVLANでのトポロジー変更をスパニングツリー ルート スイッチが確認すると、IOSルータが1つまたは複数の一般的なクエリを送信するというクエリ要求をスイッチが発行します。この新しいコマンドip igmp snooping tcn query solicitによって、スイッチはスパニングツリー ルートでない場合も、トポロジー変更を確認すると、常にクエリ要求を送信します。

このコマンドはグローバル コンフィギュレーション レベルで作用します。

デフォルトでは、スイッチがスパニングツリー ルートの場合を除き、クエリ要求はイネーブルになっています。defaultキーワードでデフォルトの動作に戻ります。

スイッチにクエリ要求を送信するよう指示するには、次の作業を行います。

 

コマンド
説明

ステップ 1

Switch(config)#
ip igmp snooping tcn
query solicit

TCNが検出された場合に、クエリ要求を送信するようにスイッチを設定します。

スイッチによるクエリ要求の送信を停止するには(スイッチがスパニングツリー ルート スイッチでない場合)、次のコマンドを入力します。
no ip igmp snooping tcn query solicit

ステップ 2

Switch(config)# end

コンフィギュレーション モードを終了します。

次に、TCNを検出した後、クエリ要求を送信するようにスイッチを設定する例を示します。

Switch(config)# ip igmp snooping tcn query solicit
Switch(config)# end
Switch#
 

IGMPスヌーピング情報の表示

ここではIGMPスヌーピング情報を表示する方法について説明します。

「マルチキャスト ルータ インターフェイスの表示」

「MACアドレス マルチキャスト エントリの表示」

「VLANインターフェイスのIGMPスヌーピング情報の表示」

マルチキャスト ルータ インターフェイスの表示

IGMPスヌーピングをイネーブルにすると、スイッチはマルチキャスト ルータの接続先インターフェイスを自動的に学習します。

マルチキャスト ルータ インターフェイスを表示するには、次の作業を行います。

 

コマンド
説明
Switch# show ip igmp snooping mrouter vlan vlan_ID

マルチキャスト ルータ インターフェイスを表示します。

次に、VLAN 1のマルチキャスト ルータ インターフェイスを表示する例を示します。

Switch# show ip igmp snooping mrouter vlan 1
vlan ports
-----+----------------------------------------
1 Gi1/1,Gi2/1,Fa3/48,Router
Switch#
 

MACアドレス マルチキャスト エントリの表示

VLANのMACアドレス マルチキャスト エントリを表示するには、次の作業を行います。

 

コマンド
説明
Switch# show mac-address-table multicast vlan vlan_ID [ count ]

VLANのMACアドレス マルチキャスト エントリを表示します。

次に、VLAN 1のMACアドレス マルチキャスト エントリを表示する例を示します。

Switch# show mac-address-table multicast vlan 1
Multicast Entries
vlan mac address type ports
-------+---------------+-------+-------------------------------------------
1 0100.5e01.0101 igmp Switch,Gi6/1
1 0100.5e01.0102 igmp Switch,Gi6/1
1 0100.5e01.0103 igmp Switch,Gi6/1
1 0100.5e01.0104 igmp Switch,Gi6/1
1 0100.5e01.0105 igmp Switch,Gi6/1
1 0100.5e01.0106 igmp Switch,Gi6/1
Switch#
 

次に、特定のVLANについてMACアドレス エントリの総数を表示する例を示します。

Switch# show mac-address-table multicast vlan 1 count
Multicast MAC Entries for vlan 1: 4
Switch#
 

VLANインターフェイスのIGMPスヌーピング情報の表示

特定のVLANインターフェイスについてIGMPスヌーピング情報を表示するには、次の作業を行います。

 

コマンド
説明
Switch# show ip igmp snooping vlan vlan_ID

特定のVLANインターフェイス上のIGMPスヌーピング情報を表示します。

次に、インターフェイスVLAN 200のIGMPスヌーピング情報を表示する例を示します。

Switch#show ip igmp snooping vlan 1
vlan 1
----------
IGMP snooping is globally enabled
IGMP snooping TCN solicit query is globally disabled
IGMP snooping global TCN flood query count is 2
IGMP snooping is enabled on this Vlan
IGMP snooping immediate-leave is disabled on this Vlan
IGMP snooping mrouter learn mode is pim-dvmrp on this Vlan
IGMP snooping is running in IGMP_ONLY mode on this Vlan
Switch#

IGMPフィルタリングの設定

MetropolitanまたはMultiple-Dwelling Unit(MDU)インストールなど一部の環境では、管理者はスイッチ ポート上のユーザが所属するマルチキャスト グループを制御できます。管理者は加入計画またはサービス計画の種類に基づいて、IP/TVなどのマルチキャスト サービスの配布を制御できます。

管理者はこのような制御を実行する際に、IGMPフィルタリング機能を使用します。この機能を使用すると、IPマルチキャスト プロファイルを設定して、これらを個々のスイッチ ポートに関連づけることで、ポート単位でマルチキャスト加入をフィルタリングできます。IGMPプロファイルには1つまたは複数のマルチキャスト グループを収めることができ、グループへのアクセス許可または拒否はこのプロファイルで指定されます。マルチキャスト グループへのアクセスを拒否するIGMPプロファイルがスイッチ ポートに適用された場合、IPマルチキャスト トラフィックのストリームを要求するIGMP加入レポートが破棄され、ポートはそのグループからIPマルチキャスト トラフィックを受信することができなくなります。フィルタリング アクションがマルチキャスト グループへのアクセスを許可する場合、ポートからのIGMPレポートが通常の処理として転送されます。

IGMPフィルタリングは、IGMPメンバーシップのJoin要求のみを制御し、IPマルチキャスト トラフィックの転送指示機能には関与しません。

また、ip igmp max-groups <n> コマンドを使用すると、レイヤ2インターフェイスが加入できるIGMPグループの最大数を設定できます。

IGMPフィルタリングのデフォルト設定

表 15-2 に、IGMPフィルタリングのデフォルト設定を示します。

 

表 15-2 IGMPフィルタリングのデフォルト設定

機能
デフォルト設定

IGMPフィルタリング

フィルタリングなし

IGMPグループのIGMP最大数

制限なし

IGMPプロファイル

定義なし

IGMPプロファイルの設定

IGMPプロファイルを設定し、IGMPプロファイル コンフィギュレーション モードを開始するには、 ip igmp profile グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。IGMPプロファイル コンフィギュレーション モードで、ポートからのIGMP Join要求のフィルタリングに使用されるIGMPプロファイルのパラメータを指定できます。IGMPプロファイル コンフィギュレーション モードでは、次のコマンドを使用してプロファイルを作成できます。

deny :一致するアドレスが拒否されるように指定します。これはデフォルト状態です。

exit :igmp-profileコンフィギュレーション モードを終了します。

no :コマンドが破棄されるか、デフォルトが設定されます。

permit :一致するアドレスを許可するように指定します。

range :プロファイルの一連のIPアドレスを指定します。単一のIPアドレスまたは開始アドレスと終了アドレスを指定したIPアドレス範囲を入力します。

デフォルトでは、IGMPプロファイルは設定されていません。 permit または deny キーワード以外でプロファイルが設定されている場合、デフォルトはIPアドレス範囲へのアクセス拒否になります。

ポートのIGMPプロファイルを作成するには、イネーブルEXECモードから次の作業を行います。

 

コマンド
説明

ステップ 1

Switch# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Switch(config)# ip igmp profile profile number

IGMPプロファイル コンフィギュレーション モードを開始し、設定するプロファイルに数値を割り当てます。1~4、294、967、295の数値を指定できます。

ステップ 3

Switch(config-igmp-profile)# permit | deny

(任意)IPマルチキャスト アドレスへのアクセスを許可または拒否するアクションを設定します。アクションを設定しない場合、プロファイルのデフォルトはアクセスの拒否になります。

ステップ 4

Switch(config-igmp-profile)# range ip multicast address

アクセスを制御するIPマルチキャスト アドレスまたはIPマルチキャスト アドレスの範囲を入力します。範囲を入力する場合、低い方のIPマルチキャスト アドレスを入力してからスペースを入れ、大きい方のIPマルチキャスト アドレスを入力します。

複数のアドレスまたはアドレス範囲を入力する場合は、 range コマンドを繰り返します。

ステップ 5

Switch(config-igmp-profile)# end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 6

Switch# show ip igmp profile profile number

プロファイルの設定を確認します。

ステップ 7

Switch# copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

プロファイルを削除するには、 no ip igmp profile profile number グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

IPマルチキャスト アドレスまたはIPマルチキャスト アドレス範囲を削除するには、 no range ip multicast address IGMP プロファイル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、IGMPプロファイル4を作成し(単一のIPマルチキャスト アドレスへのアクセスを許可)、設定を確認する例を示します。アクションが拒否(デフォルト)であれば、 show ip igmp profile コマンド 出力には表示されません。

Switch# config t
Switch(config)# ip igmp profile 4
Switch(config-igmp-profile)# permit
Switch(config-igmp-profile)# range 229.9.9.0
Switch(config-igmp-profile)# end
Switch# show ip igmp profile 4
IGMP Profile 4
permit
range 229.9.9.0 229.9.9.0
 

IGMPプロファイルの適用

IGMPプロファイルで定義されたアクセスを制御するには、 ip igmp filter インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、適切なインターフェイスにプロファイルを適用します。1つのプロファイルを複数のインターフェイスに適用できますが、各インターフェイスに適用できるプロファイルは1つだけです。


) IGMPプロファイルはレイヤ2ポートにのみ適用できます。ルーテッド ポート(またはSVI)あるいはEtherChannelポート グループに属するポートにIGMPプロファイルは適用できません。


スイッチ ポートにIGMPプロファイルを適用するには、イネーブルEXECモードから次の作業を行います。

 

コマンド
説明

ステップ 1

Switch# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Switch(config)# interface interface-id

インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、設定する物理インターフェイス( fastethernet2/3 など)を入力します。インターフェイスは、EtherChannleポート グループに属さないレイヤ2ポートでなければなりません。

ステップ 3

Switch(config)# ip igmp profile profile number

インターフェイスに指定されたIGMPプロファイルを適用します。プロファイル番号には、1~4、294、967、295を指定できます。

ステップ 4

Switch(config-if)# end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 5

Switch# show running configuration interface interface-id

設定を確認します。

ステップ 6

Switch# copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

インターフェイスからプロファイルを削除するには、 no ip igmp filter コマンドを使用します。

次に、IGMPプロファイル4をインターフェイスに適用し、設定を確認する例を示します。

Switch# config t
Switch(config)# interface fastethernet2/12
Switch(config-if)# ip igmp filter 4
Switch(config-if)# end
Switch# show running-config interface fastethernet2/12
Building configuration...
 
Current configuration : 123 bytes
!
interface FastEthernet2/12
no ip address
shutdown
snmp trap link-status
ip igmp max-groups 25
ip igmp filter 4
end
 

IGMPグループの最大数の設定

ip igmp max-groups インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用すると、レイヤ2インターフェイスが加入できるIGMPグループの最大数を設定できます。制限のないデフォルトに最大数を戻す場合は、 no 形式を使用します。


) この制限はレイヤ2ポートにのみ適用できます。ルーテッド ポート(またはSVI)あるいはEtherChannelポート グループに属するポートで、IGMPグループの最大数は設定できません。


スイッチ ポートにIGMPプロファイルを適用するには、イネーブルEXECモードから次の作業を行います。

 

コマンド
説明

ステップ 1

Switch# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Switch(config)# interface interface-id

インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、設定する物理インターフェイス( gigabitethernet1/1 など)を入力します。インターフェイスは、EtherChannleグループに属さないレイヤ2ポートでなければなりません。

ステップ 3

Switch(config-if)# ip igmp max-groups number

インターフェイスが加入できるIGMPグループの最大数を設定します。0~4、294、967、294の数値を指定できます。デフォルトでは最大数が設定されていません。

ステップ 4

Switch(config-if)# end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 5

Switch# show running-configuration interface interface-id

設定を確認します。

ステップ 6

Switch# copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

最大グループ制限を削除し、最大数なしのデフォルトに戻すには、 no ip igmp max-groups コマンドを使用します。

次に、インターフェイスが加入できるIGMPグループの数を25に制限する例を示します。

Switch# config t
Switch(config)# interface fastethernet2/12
Switch(config-if)# ip igmp max-groups 25
Switch(config-if)# end
Switch# show running-config interface fastethernet2/12
Building configuration...
 
Current configuration : 123 bytes
!
interface FastEthernet2/12
no ip address
shutdown
snmp trap link-status
ip igmp max-groups 25
ip igmp filter 4
end
 

IGMPフィルタリングの設定の表示

スイッチ上のすべてのインターフェイス、または指定されたインターフェイスのIGMPプロファイルと最大グループ設定を表示できます。

IGMPフィルタリング設定を表示するには、 表 15-3 のイネーブルEXECコマンドを使用します。

 

表 15-3 IGMPフィルタリング設定を表示するコマンド

コマンド
説明

Switch# show ip igmp profile [ profile number ]

指定されたIGMPプロファイル、またはスイッチで定義されたすべてのIGMPプロファイルを表示します。

Switch# show running-configuration [ interface interface-id ]

指定されたインターフェイスまたはスイッチ上のすべてのインターフェイスに関する、(設定されている場合は)インターフェイスが所属できるIGMPグループの最大数と、インターフェイスに適用されたIGMPプロファイルを含む設定を表示します。

次にプロファイル番号が入力されていない場合の show ip igmp profile イネーブルEXECコマンドの例を示します。スイッチに定義されたすべてのプロファイルが表示されます。

Switch# show ip igmp profile
IGMP Profile 3
range 230.9.9.0 230.9.9.0
IGMP Profile 4
permit
range 229.9.9.0 229.255.255.255
 

次に、インターフェイスにIGMPの最大設定グループ数が指定され、IGMPプロファイル4がインターフェイスに適用されている場合の show running-config イネーブルEXECコマンドの例を示します。

Switch# show running-config interface fastethernet2/12
Building configuration...
Current configuration : 123 bytes
!
interface FastEthernet2/12
no ip address
shutdown
snmp trap link-status
ip igmp max-groups 25
ip igmp filter 4
end