Catalyst 3750 スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Cisco IOS Release 12.2(25)SED
Flex Link および MAC アドレステーブ ル移動更新機能の設定
Flex Link および MAC アドレステーブル移動更新機能の設定
発行日;2012/01/12 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 9MB) | フィードバック

目次

Flex Link および MAC アドレステーブル移動更新機能の設定

Flex Link および MAC アドレステーブル移動更新機能の概要

Flex Link

MAC アドレステーブル移動更新

Flex Link および MAC アドレステーブル移動更新機能の設定

設定時の注意事項

デフォルト設定

Flex Link および MAC アドレステーブル移動更新機能の設定

Flex Link の設定

MAC アドレステーブル移動更新の設定

Flex Link および MAC アドレステーブル移動更新のモニタ

Flex Link および MAC アドレステーブル移動更新機能の設定

ここでは、Catalyst 3750 スイッチ上の Flex Link を設定する方法について説明します。これは、相互バックアップに使用するケーブル インターフェイス ペアです。また、Flex Link 双方向高速コンバージェンス機能とも呼ばれる、MAC アドレステーブル移動更新機能についても説明します。特に明記しないかぎり、 スイッチ という用語はスタンドアロン スイッチおよびスイッチ スタックを意味します。


) この章で使用されるコマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースのコマンド リファレンスを参照してください。


この章で説明する内容は、次のとおりです。

「Flex Link および MAC アドレステーブル移動更新機能の概要」

「Flex Link および MAC アドレステーブル移動更新機能の設定」

「Flex Link および MAC アドレステーブル移動更新のモニタ」

Flex Link および MAC アドレステーブル移動更新機能の概要

ここでは、以下について説明します。

「Flex Link」

「MAC アドレステーブル移動更新」

Flex Link

Flex Link は、レイヤ 2 インターフェイス(スイッチ ポートまたはポート チャネル)のペアで、インターフェイスが別のインターフェイスのバックアップとして動作するように設定されています。この機能は Spanning Tree Protocol(STP; スパニングツリー プロトコル)に対する代替ソリューションを提供します。ユーザは STP をディセーブルにしても基本的なリンクの冗長性を維持できます。Flex Link は一般的に、お客様がスイッチで STP を稼働したくない場合に、サービス プロバイダーまたは企業ネットワークで設定されます。スイッチで STP が稼働している場合、すでに STP がリンクレベル冗長またはバックアップを提供しているので、Flex Link は必要はありません。

レイヤ 2 インターフェイスを Flex Link またはバックアップ リンクとして割り当てることで、別のレイヤ 2 インターフェイス(アクティブ リンク)で Flex Link を設定できます。Flex Link をスタック内の同じスイッチ、または別のスイッチで設定できます。リンクの 1 つがアップ状態でトラフィックを転送している場合、別のリンクはスタンバイ モードになり、シャットダウンした場合にトラフィックを転送する準備をします。指定された時間に、インターフェイス 1 つだけがリンクアップ ステートになってトラフィックを転送します。プライマリ リンクがシャットダウンした場合、スタンバイ リンクがトラフィックの転送を開始します。アクティブ リンクがバックアップ状態になった場合、リンクはスタンバイ モードになって、トラフィックは転送されません。Flex Link インターフェイスでは、STP はディセーブルです。

図21-1では、スイッチ A のポート 1 および 2 はアップリンク スイッチ B および C と接続されています。ポートは Flex Link として設定されているので、インターフェイスのうち 1 つだけがトラフィックを転送し、残りのインターフェイスがスタンバイ モードになります。ポート 1 がアクティブ リンクの場合、ポート 1 とスイッチ B 間でトラフィックの転送を開始します。ポート 2(バックアップ リンク)とスイッチ C 間のリンクは、トラフィックを転送しません。ポート 1 がダウンした場合、ポート 2 がアップ状態になってスイッチ C へのトラフィックの転送を開始します。ポート 1 が再びバックアップ状態になった場合、ポート 1 はスタンバイ モードになってトラフィックは転送しません。ポート 2 はトラフィックを転送し続けます。

図21-1 Flex Link の設定例

 

プライマリ(転送)リンクがダウンした場合、トラップはネットワーク管理ステーションに通知します。スタンバイ リンクがダウンした場合、トラップはユーザに通知します。

Flex Link をサポートするのは、レイヤ 2 ポートとポート チャネルだけです。VLAN(仮想 LAN)またはレイヤ 3 ポートではサポートされません。

MAC アドレステーブル移動更新

MAC アドレステーブル移動更新機能により、スイッチは、プライマリ(転送)リンクがダウンし、スタンバイ リンクがトラフィックの転送を開始した際に双方向コンバージェンスを迅速に提供します。

図21-2のスイッチ A はアクセス スイッチで、スイッチ A のポート 1 と 2 はアップリンク スイッチ B と D に Flex Link ペア経由で接続されています。ポート 1 はトラフィックを転送し、ポート 2 はバックアップ ステートにあります。PC からサーバへのトラフィックはポート 1 からポート 3 に転送されます。PC の MAC アドレスはスイッチ C のポート 3 で学習されています。サーバから PC へのトラフィックはポート 3 からポート 1 に転送されます。

MAC アドレステーブル移動更新機能が設定されていない場合にポート 1 がダウンすると、ポート 2 がトラフィックの転送を開始します。ただし、スイッチ C は短時間の間、サーバから PC へのトラフィックをポート 3 経由で転送し続け、ポート 1 はダウンしているため PC はトラフィックを受信できません。スイッチ C がポート 3 上の PC の MAC アドレスを削除してポート 4 で再学習すると、トラフィックはポート 2 経由でサーバから PC に転送できるようになります。

図21-2 のスイッチで MAC アドレステーブル移動更新機能が設定され、イネーブルになっている場合に、ポート 1 がダウンすると、ポート 2 が PC からサーバへのトラフィックの転送を開始します。スイッチはポート 2 から MAC アドレステーブル移動更新パケットを送信します。スイッチ C はこのパケットをポート 4 で受信し、即座に PC の MAC アドレスをポート 4 で学習するので、再コンバージェンス時間が短縮されます。

アクセス スイッチであるスイッチ A を、MAC アドレステーブル移動更新メッセージを 送信 するように設定できます。また、アップリンク スイッチ B、C、および D を、MAC アドレステーブル移動更新メッセージを 受信 および処理するように設定できます。スイッチ C が MAC アドレステーブル移動更新メッセージをスイッチ A から受信すると、スイッチ C はポート 4 の PC の MAC アドレスを学習します。スイッチ C は PC に対する転送テーブル エントリを含む MAC アドレス テーブルを更新します。その後スイッチはサーバから PC へのトラフィックの転送をポート 4 経由で開始し、これによりサーバから PC へのトラフィックの喪失が減少します。

図21-2 MAC アドレステーブル移動更新の例

 

Flex Link および MAC アドレステーブル移動更新機能の設定

ここでは、以下について説明します。

「設定時の注意事項」

「デフォルト設定」

設定時の注意事項

Flex Link を設定するときには、次の注意事項に従ってください。

アクティブ リンクに対し、Flex Link バックアップ リンクを 1 つのみ設定できます。このリンクはアクティブ インターフェイスとは異なるインターフェイスである必要があります。

インターフェイスは Flex Link ペアの 1 つにのみ、所属できます。インターフェイスは 1 つのアクティブ リンクに対してのみ、バックアップ リンクになれます。アクティブ リンクは残りの Flex Link ペアに所属できません。

どちらのリンクも EtherChannel に所属するポートにはなれません。ただし、ポート チャネルまたは物理インターフェイスのいずれかがアクティブ リンクである場合、ポート チャネル 2 つ(EtherChannel 論理インターフェイス)を Flex Link として、またポート チャネルと物理インターフェイスを Flex Link として設定できます。

バックアップ リンクは、アクティブ リンクと同じタイプ(ファスト イーサネット、ギガビット イーサネット、またはポート チャネル)である必要はありません。ただし、スタンバイ リンクがトラフィックの転送を開始した場合に、ループや動作変更が起きないように、どちらの Flex Link とも類似した特性で設定する必要があります。

Flex Link ポートでは、STP はディセーブルです。Flex Link ポートは、ポート上に存在する VLAN が STP 用に設定されている場合でも、STP には参加しません。STP がイネーブルにされていない場合は、設定したトポロジーでループの発生がないようにしてください。

MAC アドレステーブル移動更新機能を設定するには、次の注意事項に従ってください。

MAC アドレステーブル移動更新を 送信 するように、アクセス スイッチでこの機能を設定し、イネーブルにすることができます。

MAC アドレステーブル移動更新を 受信 するように、アップリンク スイッチでこの機能を設定し、イネーブルにすることができます。

デフォルト設定

Flex Link はデフォルトでは設定されてなく、バックアップ インターフェイスも定義されていません。

スイッチの MAC アドレステーブル移動更新機能は設定されていません。

Flex Link および MAC アドレステーブル移動更新機能の設定

ここでは、以下について説明します。

「Flex Link の設定」

「MAC アドレステーブル移動更新の設定」

Flex Link の設定

Flex Link ペアを設定するには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。インターフェイスは、物理レイヤ 2 インターフェイスまたはポート チャネル(論理インターフェイス)に設定できます。ポート チャネルの範囲は 1 ~48です。

ステップ 3

switchport backup interface interface-id

物理レイヤ 2 インターフェイス(またはポート チャネル)を、インターフェイスを装備した Flex Link ペアの一部として設定します。1 つのリンクがトラフィックを転送している場合、残りのインターフェイスはスタンバイ モードです。

ステップ 4

end

イネーブル EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

show interface [ interface-id ] switchport backup

設定を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup config

(任意)スイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

次に、インターフェイスにバックアップ インターフェイスを設定し、その設定を確認する例を示します。

Switch# configure terminal
Switch(conf)# interface fastethernet1/0/1
Switch(conf-if)# switchport backup interface fastethernet1/0/2
Switch(conf-if)# end
Switch# show interface switchport backup
Switch Backup Interface Pairs:
 
Active Interface Backup Interface State
------------------------------------------------------------------------------------------
FastEthernet1/0/1 FastEthernet1/0/2 Active Up/Backup Standby
FastEthernet1/0/3 FastEthernet2/0/4 Active Up/Backup Standby
Port-channel1 GigabitEthernet7/0/1 Active Up/Backup Standby

MAC アドレステーブル移動更新の設定

ここでは、以下について説明します。

スイッチに MAC アドレステーブル移動更新を送信させるための設定

スイッチに MAC アドレステーブル移動更新を受信させるための設定

MAC アドレステーブル移動更新を送信するようにアクセス スイッチを設定するには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。インターフェイスは、物理レイヤ 2 インターフェイスまたはポート チャネル(論理インターフェイス)に設定できます。ポート チャネルの範囲は 1 ~48です。

ステップ 3

物理レイヤ 2 インターフェイス(またはポート チャネル)を、インターフェイスを装備した Flex Link ペアの一部として設定します。MAC アドレステーブル移動更新 VLAN は、インターフェイス上で最小の VLAN ID を持つ VLAN です。

物理レイヤ 2 インターフェイス(またはポート チャネル)を設定し、MAC アドレステーブル移動更新の送信に使用される、インターフェイス上の VLAN ID を指定します。

1 つのリンクがトラフィックを転送している場合、もう一方のインターフェイスはスタンバイ モードになります。

ステップ 4

end

グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。

ステップ 5

mac address-table move update transmit

プライマリ リンクがダウンして、スイッチがスタンバイ リンクでトラフィックを転送し始めた場合に、MAC アドレステーブル移動更新がネットワーク内の他のスイッチに送信されるよう、アクセス スイッチをイネーブルにします。

ステップ 6

end

イネーブル EXEC モードに戻ります。

ステップ 7

show mac address-table move update

設定を確認します。

ステップ 8

copy running-config startup config

(任意)スイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

アクセス スイッチの MAC アドレステーブル移動更新機能をディセーブルにするには、 no mac address-table move update transmit インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。MAC アドレステーブル移動更新情報を表示するには、 show mac address-table move update イネーブル EXEC コマンドを使用します。

この例では、MAC アドレステーブル移動更新機能メッセージを送信するようにアクセス スイッチを設定する方法を示します。

Switch# configure terminal
Switch(conf)# interface fastethernet1/0/1
Switch(conf-if)# switchport backup interface fastethernet1/0/2 mmu primary vlan 2
Switch(conf-if)# end
Switch(conf)# mac address-table move update transmit
Switch(conf)# end
 

次の例に示すように、設定を確認します。

Switch# show mac-address-table move update
Switch-ID : 01d0.2bfc.3180
Dst mac-address : 0180.c200.0010
Vlans/Macs supported : 1023/8320
Default/Current settings: Rcv Off/Off, Xmt Off/Off
Max packets per min : Rcv 40, Xmt 60
Rcv packet count : 0
Rcv conforming packet count : 0
Rcv invalid packet count : 0
Rcv packet count this min : 0
Rcv threshold exceed count : 0
Rcv last sequence# this min : 0
Rcv last interface : None
Rcv last src-mac-address : 0000.0000.0000
Rcv last switch-ID : 0000.0000.0000
Xmt packet count : 0
Xmt packet count this min : 0
Xmt threshold exceed count : 0
Xmt pak buf unavail cnt : 0
Xmt last interface : None
 

MAC アドレステーブル移動更新メッセージを受信および処理するようにスイッチを設定するには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

mac address-table move update receive

MAC アドレステーブル移動更新の受信と処理を行うよう、スイッチをイネーブルにします。

ステップ 3

end

イネーブル EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show mac address-table move update

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup config

(任意)スイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

アクセス スイッチの MAC アドレステーブル移動更新機能をディセーブルにするには、 no mac address-table move update receive コンフィギュレーション コマンドを使用します。MAC アドレステーブル移動更新情報を表示するには、 show mac address-table move update イネーブル EXEC コマンドを使用します。

この例では、MAC アドレステーブル移動更新機能メッセージを受信および処理するようにスイッチを設定する方法を示します。

Switch# configure terminal
Switch(conf)# mac address-table move update receive
Switch(conf)# end

Flex Link および MAC アドレステーブル移動更新のモニタ

表21-1 に、Flex Link 設定と MAC アドレステーブル移動更新情報をモニタするためのイネーブル EXEC コマンドを示します。

 

表21-1 Flex Link および MAC アドレステーブル移動更新のモニタ コマンド

コマンド
説明

show interface [ interface-id ] switchport backup

特定のインターフェイスまたは設定済み Flex Link すべてに対して設定された Flex Link バックアップ インターフェイス、および各アクティブ インターフェイスとバックアップ インターフェイスの状態(アップまたはスタンバイ モード)を表示します。

show mac address-table move update

スイッチの MAC アドレステーブル移動更新情報を表示します。