Catalyst 3750-E および 3560-E スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Cisco IOS Release 12.2(58)SE
UDLD の設定
UDLD の設定
発行日;2012/05/09 | 英語版ドキュメント(2011/04/08 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 19MB) | フィードバック

目次

UDLD の設定

UDLD の概要

動作モード

単一方向の検出方法

UDLD の設定

UDLD のデフォルト設定

設定時の注意事項

UDLD のグローバルなイネーブル化

インターフェイス上での UDLD のイネーブル化

UDLD によってディセーブル化されたインターフェイスのリセット

UDLD ステータスの表示

UDLD の設定

この章では、Catalyst 3750-E または 3560-E スイッチに UniDirectional Link Detection(UDLD; 単一方向リンク検出)プロトコルを設定する方法について説明します。特に明記しないかぎり、 スイッチ という用語は Catalyst 3750-E または 3560-E スタンドアロン スイッチおよび Catalyst 3750-E スイッチ スタックを意味します。


) この章で使用するコマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースのコマンド リファレンスを参照してください。


「UDLD の概要」

「UDLD の設定」

「UDLD ステータスの表示」

UDLD の概要

UDLD は、光ファイバまたはツイストペア イーサネット ケーブルを通して接続されたデバイスからケーブルの物理設定を監視したり、単一方向リンクの存在を検出したりできるようにするためのレイヤ 2 プロトコルです。このプロトコルが単一方向リンクを正常に識別してディセーブルにするには、接続されたすべてのデバイスで UDLD プロトコルがサポートされていなければなりません。UDLD は単一方向リンクを検出すると、影響を受けるポートをディセーブルにして警報を発信します。単一方向リンクは、スパニングツリー トポロジ ループをはじめ、さまざまな問題を引き起こす可能性があります

「動作モード」

「単一方向の検出方法」

動作モード

UDLD は、2 つの動作モードをサポートしています。通常(デフォルト)とアグレッシブです。通常モードの UDLD は、光ファイバ接続におけるポートの誤った接続による単一方向リンクを検出できます。アグレシッブ モードの UDLD は、光ファイバ リンクおよびツイストペア リンク上の片方向トラフィックと、光ファイバ リンク上のポートの誤った接続による単一方向リンクも検出できます。

通常およびアグレッシブの両モードの UDLD は、レイヤ 1 のメカニズムを使用して、リンクの物理ステータスを学習します。レイヤ 1 では、物理的シグナリングおよび障害検出は、自動ネゴシエーションによって処理されます。UDLD は、ネイバー ID の検出、誤って接続されたポートのシャットダウンなど、自動ネゴシエーションでは実行不可能な処理を実行します。自動ネゴシエーションと UDLD の両方をイネーブルにすると、レイヤ 1 と 2 の検出機能が連動し、物理的および論理的な単一方向接続、および他のプロトコルの誤動作を防止します。

ローカル デバイスが送信したトラフィックをネイバーが受信するにもかかわらず、ネイバーから送信されたトラフィックをローカル デバイスが受信しない場合に、単一方向リンクが発生します。

通常モードの UDLD は、光ファイバ ポートのファイバより線が誤って接続されている場合に単一方向リンクを検出しますが、レイヤ 1 メカニズムは、この誤った接続を検出しません。ポートが正しく接続されていてもトラフィックが片方向である場合、単一方向リンクを検出するはずのレイヤ 1 メカニズムがこの状況を検出できないため、UDLD は単一方向リンクを検出できません。この場合、論理リンクは不確定と見なされ、UDLD はポートをディセーブルにしません。

UDLD が通常モードのときに、ペアの一方のファイバより線が切れている場合、自動ネゴシエーションがアクティブであるかぎり、レイヤ 1 メカニズムはリンクの物理的な問題を検出するため、リンクは稼動状態でなくなります。この場合、UDLD は何のアクションも行わず、論理リンクは不確定と見なされます。

アグレッシブ モードでは、UDLD はこれまでの検出方法で単一方向リンクを検出します。アグレッシブ モードの UDLD は、2 つのデバイス間の障害発生が許されないポイントツーポイント リンクの単一方向リンクも検出できます。また、次のいずれかの問題が発生している場合に、単一方向リンクも検出できます。

光ファイバ リンクまたはツイストペア リンクで、ポートの 1 つがトラフィックを送受信できない。

光ファイバ リンクまたはツイストペア リンクで、ポートの 1 つがダウンし、残りのインターフェイスが稼動している。

ケーブルのファイバより線の 1 つが切れている。

これらの場合、UDLD は影響を受けたポートをディセーブルにします。

ポイントツーポイント リンクでは、UDLD Hello パケットをハートビートと見なすことができ、ハートビートがあればリンクは正常です。逆に、ハートビートがないということは、双方向リンクを再確立できないかぎり、リンクをシャットダウンする必要があることを意味しています。

レイヤ 1 の観点からケーブルの両方のファイバより線が正常な状態であれば、アグレッシブ モードの UDLD はそれらのファイバより線が正しく接続されているかどうか、およびトラフィックが正しいネイバー間で双方向に流れているかどうかを検出します。自動ネゴシエーションはレイヤ 1 で動作するため、このチェックは自動ネゴシエーションでは実行できません。

単一方向の検出方法

UDLD は 2 つのメカニズムを使用して動作します。

ネイバー データベース メンテナンス

UDLD は、アクティブな各ポート上で Hello パケット(別名アドバタイズメントまたはプローブ)を定期的に送信して、他の UDLD 対応ネイバーに関して学習し、各デバイスがネイバーに関する情報を常に維持できるようにします。

スイッチが Hello メッセージを受信すると、エージング タイム(ホールド タイムまたは Time To Live(TTL; 存続可能時間))が経過するまで、情報をキャッシュします。古いキャッシュ エントリの期限が切れる前に、スイッチが新しい Hello メッセージを受信すると、古いエントリが新しいエントリで置き換えられます。

UDLD の稼動中にポートがディセーブルになったり、ポート上で UDLD がディセーブルになったり、またはスイッチをリセットした場合、UDLD は設定変更の影響を受けるポートの既存のキャッシュ エントリをすべて消去します。UDLD は、ステータス変更の影響を受けるキャッシュの一部をフラッシュするようにネイバーに通知するメッセージを 1 つまたは複数送信します。このメッセージは、キャッシュを継続的に同期するためのものです。

イベントドリブン検出およびエコー

UDLD は検出メカニズムとしてエコーを利用します。UDLD デバイスが新しいネイバーを学習するか、または同期していないネイバーから再同期要求を受信すると、接続の UDLD デバイス側の検出ウィンドウを再起動して、エコー メッセージを返送します。この動作はすべての UDLD ネイバーに対して同様に行われるため、エコー送信側では返信エコーを受信するように待機します。

検出ウィンドウが終了し、有効な応答メッセージが受信されなかった場合、リンクは、UDLD モードに応じてシャットダウンされることがあります。UDLD が通常モードにある場合、リンクは不確定と見なされ、シャットダウンされない場合があります。UDLD がアグレッシブ モードにある場合は、リンクは単一方向と見なされ、ポートはディセーブルになります。

通常モードにある UDLD が、アドバタイズメントまたは検出段階にあり、すべてのネイバーのキャッシュ エントリが期限切れになると、UDLD はリンク起動シーケンスを再起動し、未同期の可能性のあるネイバーとの再同期を行います。

アグレッシブ モードをイネーブルにしていて、ポートのすべてのネイバーがアドバタイズメントまたは検出段階でエージング アウトすると、UDLD はリンク起動シーケンスを再起動し、未同期の可能性のあるネイバーとの再同期を行います。高速な一連のメッセージの送受信後に、リンク ステートが不確定のままの場合、UDLD はポートをシャットダウンします。

図 29-1 に、単一方向リンク状態の例を示します。

図 29-1 UDLD による単一方向リンクの検出

 

UDLD の設定

「UDLD のデフォルト設定」

「設定時の注意事項」

「UDLD のグローバルなイネーブル化」

「インターフェイス上での UDLD のイネーブル化」

「UDLD によってディセーブル化されたインターフェイスのリセット」

UDLD のデフォルト設定

 

表 29-1 UDLD のデフォルト設定

機能
デフォルト設定

UDLD グローバル イネーブル ステート

グローバルにディセーブル

ポート別の UDLD イネーブル ステート(光ファイバ メディア用)

すべてのイーサネット光ファイバ ポート上でディセーブル

ポート別の UDLD イネーブル ステート(ツイストペア(銅線)メディア用)

すべてのイーサネット 10/100 および 1000BASE-TX ポート上でディセーブル

UDLD アグレッシブ モード

ディセーブル

設定時の注意事項

UDLD は Asynchronous Transfer Mode(ATM; 非同期転送モード)ポート上ではサポートされていません。

UDLD 対応ポートが別のスイッチの UDLD 非対応ポートに接続されている場合は、このポートも単一方向リンクを検出できません。

モード(通常またはアグレッシブ)を設定する場合、リンクの両側に同じモードを設定します。


注意 ループ ガードはポイントツーポイント リンク上でだけ動作します。リンクの各終端に、STP が稼動しているデバイスを直接接続することを推奨します。

UDLD のグローバルなイネーブル化

アグレッシブ モードまたは通常モードで UDLD をイネーブルにし、スイッチおよびスイッチ スタック内のすべてのメンバーのすべての光ファイバ ポートに設定可能なメッセージ タイマーを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

udld { aggressive | enable | message time message-timer-interval }

UDLD の動作モードを指定します。

aggressive :すべての光ファイバ ポート上で、UDLD をアグレッシブ モードでイネーブルにします。

enable :スイッチ上のすべての光ファイバ ポート上で、UDLD を通常モードでイネーブルにします。UDLD はデフォルトでディセーブルです。

個々のインターフェイスの設定は、 udld enable グローバル コンフィギュレーション コマンドの設定を上書きします。

アグレッシブおよび通常モードの詳細については、「動作モード」を参照してください。

message time message-timer-interval :アドバタイズメント フェーズに存在し、双方向と検出されたポートにおける UDLD プローブ メッセージ間の間隔を設定します。有効な範囲は 1 ~ 90 秒です。デフォルト値は 15 です。

(注) グローバルな UDLD 設定は、スイッチ スタックに加入するスイッチに自動的に適用されます。

インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。詳細については、「インターフェイス上での UDLD のイネーブル化」を参照してください。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show udld

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

UDLD をグローバルにディセーブルにするには、 no udld enable グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、すべての光ファイバ ポート上で通常モードの UDLD をディセーブルにします。すべての光ファイバ ポート上でアグレッシブ モードの UDLD をディセーブルにする場合は、 no udld aggressive グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

インターフェイス上での UDLD のイネーブル化

ポート上で、UDLD をアグレッシブ モードまたは通常モードでイネーブルにするか、または UDLD をディセーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

UDLD のためにイネーブルにするポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

udld port [ aggressive ]

UDLD はデフォルトでディセーブルです。

(注) スイッチ スタックに加入したスイッチでは、インターフェイス固有の UDLD 設定が維持されます。

udld port :指定されたポート上で、UDLD を通常モードでイネーブルにします。

udld port aggressive :指定されたポート上で、UDLD をアグレッシブ モードでイネーブルにします。

インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

アグレッシブおよび通常モードの詳細については、「動作モード」を参照してください。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

show udld interface-id

設定を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

UDLD によってディセーブル化されたインターフェイスのリセット

UDLD によってディセーブルにされたすべてのポートをリセットするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

udld reset

UDLD によってディセーブルにされたすべてのポートをリセットします。

ステップ 2

show udld

設定を確認します。

次のコマンドを使用して、ポートを起動することもできます。

shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドに続けて no shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力すると、ディセーブルのポートを再起動できます。

no udld { aggressive | enable } global configuration command followed by the udld { aggressive | enable } グローバル コンフィギュレーション コマンドを実行すると、ディセーブル化されたポートが再びイネーブルになります。

no udld port インターフェイス コンフィギュレーション コマンドのあとに udld port [ aggressive ] インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを実行すると、ディセーブル化された光ファイバ ポートが再びイネーブルになります。

errdisable recovery cause udld グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力すると、UDLD の errdisable ステートから自動回復するタイマーをイネーブルにできます。さらに、 errdisable recovery interval interval グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力すると、UDLD の errdisable ステートから回復する時間を指定できます。

UDLD ステータスの表示

指定されたポートまたはすべてのポートの UDLD ステータスを表示するには、 show udld [ interface-id ] 特権 EXEC コマンドを使用します。

コマンド出力フィールドの詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。