Catalyst 3560 スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Cisco IOS Release 12.2(25)SED
Flex Link および MAC アドレス テーブル移動更新機能の設定
Flex Link および MAC アドレス テーブル移動更新機能の設定
発行日;2013/09/17 | 英語版ドキュメント(2011/07/26 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 15MB) | フィードバック

目次

Flex Link および MAC アドレス テーブル移動更新機能の設定

Flex Link および MAC アドレス テーブル移動更新機能の概要

Flex Link

MAC アドレス テーブル移動更新

Flex Link および MAC アドレス テーブル移動更新機能の設定

設定時の注意事項

デフォルト コンフィギュレーション

Flex Link および MAC アドレス テーブル移動更新機能の設定

Flex Link の設定

MAC アドレス テーブル移動更新機能の設定

Flex Link および MAC アドレス テーブル移動更新機能のモニタ

Flex Link および MAC アドレス テーブル移動更新機能の設定

この章では、Catalyst 3560 スイッチ上の Flex Link を設定する方法について説明します。これは、相互にバックアップするのに使用するインターフェイス ペアです。また、MAC Address-Table Move Update Feature(MAC アドレス テーブル移動更新機能、Flex Links の双方向高速コンバージェンス機能とも呼ばれます)の設定方法も説明します。


) この章で使用するコマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。


この章の内容は、次のとおりです。

「Flex Link および MAC アドレス テーブル移動更新機能の概要」

「Flex Link および MAC アドレス テーブル移動更新機能の設定」

「Flex Link および MAC アドレス テーブル移動更新機能のモニタ」

Flex Link および MAC アドレス テーブル移動更新機能の概要

ここでは、次の情報について説明します。

「Flex Link」

「MAC アドレス テーブル移動更新」

Flex Link

Flex Link は、レイヤ 2 インターフェイス(スイッチ ポートまたはポート チャネル)のペアで、1 つのインターフェイスがもう一方のバックアップとして機能するように設定されています。この機能は、Spanning Tree Protocol(STP; スパニングツリー プロトコル)の代替ソリューションです。ユーザは、STP をディセーブルにしても、基本的リンク冗長性を保つことができます。Flex Link は、通常、お客様がスイッチで STP を実行しない場合のサービス プロバイダーまたは企業ネットワークに設定されます。スイッチが STP を実行中の場合は、STP がすでにリンクレベルの冗長性またはバックアップを提供しているため、Flex Link は不要です。

別のレイヤ 2 インターフェイスを Flex Link またはバックアップ リンクとして割り当てることで、1 つのレイヤ 2 インターフェイス(アクティブ リンク)に Flex Link を設定します。リンクの 1 つがアップでトラフィックを転送しているときは、もう一方のリンクがスタンバイ モードで、このリンクがシャット ダウンした場合にトラフィックの転送を開始できるように準備しています。どの時点でも、1 つのインターフェイスのみがリンクアップ ステートでトラフィックを転送しています。プライマリ リンクがシャットダウンされると、スタンバイ リンクがトラフィックの転送を始めます。アクティブ リンクがアップに戻った場合はスタンバイ モードになり、トラフィックが転送されません。STP は Flex Link インターフェイスでディセーブルです。

図 20-1 では、スイッチ A のポート 1 およびポート 2 がアップリンク スイッチ B およびアップリンク スイッチ C に接続されています。これらのスイッチは Flex Link として設定されているので、どちらかのインターフェイスがトラフィックを転送し、もう一方のインターフェイスはスタンバイ モードになります。ポート 1 がアクティブ リンクになる場合、ポート 1 とスイッチ B との間でトラフィックの転送を開始し、ポート 2(バックアップ リンク)とスイッチ C との間のリンクでは、トラフィックは転送されません。ポート 1 がダウンした場合はポート 2 がアップし、トラフィックをスイッチ C に転送し始めます。ポート 1 は、再び動作を開始するとスタンバイ モードになり、トラフィックを転送しません。ポート 2 がトラフィック転送を続けます。

図 20-1 Flex Link の設定例

 

プライマリ(転送)リンクがダウンすると、トラップによってネットワーク管理ステーションが通知を受けます。スタンバイ リンクがダウンすると、トラップによってユーザが通知を受けます。

Flex Link はレイヤ 2 ポートおよびポート チャネルだけでサポートされ、VLAN やレイヤ 3 ポートではサポートされません。

MAC アドレス テーブル移動更新

MAC アドレス テーブル移動更新機能により、プライマリ(転送)リンクがダウンしてスタンバイ リンクがトラフィックの転送を開始したときに、スイッチで高速双方向コンバージェンスが提供されます。

図 20-2 では、スイッチ A がアクセス スイッチで、スイッチ A のポート 1 および 2 が Flex Link ペア経由でアップリンク スイッチの B と D に接続されます。ポート 1 はトラフィックの転送中で、ポート 2 はバックアップ ステートです。PC からサーバへのトラフィックはポート 1 からポート 3 に転送されます。PC の MAC アドレスが、スイッチ C のポート 3 で学習されています。サーバから PC へのトラフィックはポート 3 からポート 1 に転送されます。

MAC アドレス テーブル移動更新機能が設定されておらず、ポート 1 がダウンした場合は、ポート 2 がトラフィックの転送を開始します。しかし、少しの間、スイッチ C がポート 3 経由でサーバから PC にトラフィックを転送し続けるため、ポート 1 がダウンしていることにより、PC へのトラフィックが途切れます。スイッチ C がポート 3 で PC の MAC アドレスを削除し、ポート 4 で再度学習した場合は、トラフィックはポート 2 経由でサーバから PC へ転送される可能性があります。

図 20-2 で MAC アドレス テーブル移動更新機能が設定され、各スイッチでイネーブルになっていて、ポート 1 がダウンした場合は、ポート 2 が PC からサーバへのトラフィックの転送を開始します。スイッチは、ポート 2 から MAC アドレス テーブル移動更新パケットを送出します。スイッチ C はこのパケットをポート 4 で受信し、ただちに PC の MAC アドレスをポート 4 で学習します。これにより、再収束時間が短縮されます。

アクセススイッチであるスイッチ A を設定し、MAC アドレス テーブル移動更新メッセージを送信( send )することができます。また、アップリンク スイッチ B、C、および D を設定して、MAC アドレス テーブル移動更新メッセージの取得( get )および処理を行うこともできます。スイッチ C がスイッチ A から MAC アドレス テーブル移動更新メッセージを受信すると、スイッチ C はポート 4 で PC の MAC アドレスを学習します。スイッチ C は、PC の転送テーブル エントリを含め、MAC アドレス テーブルをアップデートします。スイッチは次に、ポート 4 経由でサーバから PC にトラフィックを転送し始めます。これにより、サーバから PC へのトラフィックの損失が削減されます。

図 20-2 MAC アドレス テーブル移動更新の例

 

Flex Link および MAC アドレス テーブル移動更新機能の設定

ここでは、次の情報について説明します。

「設定時の注意事項」

「デフォルト コンフィギュレーション」

設定時の注意事項

Flex Link の設定時には、次の注意事項に従ってください。

任意のアクティブ リンクに対して設定可能な Flex Link バックアップ リンクは 1 つだけで、アクティブ インターフェイスとは異なるインターフェイスでなければなりません。

インターフェイスが所属できる Flex Link ペアは 1 つだけです。インターフェイスは、1 つだけのアクティブ リンクのバックアップ リンクにすることができます。アクティブ リンクは別の Flex Link ペアに属することはできません。

どちらのリンクも、EtherChannel に属するポートには設定できません。ただし、2 つのポート チャネル(EtherChannel 論理インターフェイス)を Flex Link として設定でき、ポート チャネルおよび物理インターフェイスを Flex Link として設定して、ポート チャネルか物理インターフェイスのどちらかをアクティブ リンクにすることができます。

バックアップ リンクはアクティブ リンクと同じタイプ(ファスト イーサネット、ギガビット イーサネット、またはポート チャネル)にする必要はありません。ただし、スタンバイ リンクがトラフィック転送を開始した場合にループが発生したり動作が変更したりしないように、両方の Flex Link を同様の特性で設定する必要があります。

STP は Flex Link ポートでディセーブルです。ポート上にある VLAN が STP 用に設定されている場合でも、Flex Link ポートは STP に参加しません。STP がイネーブルでない場合は、設定されているトポロジでループが発生しないようにしてください。

MAC アドレス テーブル移動更新機能を設定するときには、次の注意事項に従ってください。

アクセス スイッチでこの機能のイネーブル化と設定を行うと、MAC アドレス テーブル移動更新を送信( send )することができます。

MAC アドレス テーブル移動更新メッセージを 受信 する場合、この機能をアップリンク スイッチに設定してイネーブルにします。

デフォルト コンフィギュレーション

Flex Link は設定されておらず、バックアップ インターフェイスは定義されていません。

MAC アドレス テーブル移動更新機能は、スイッチで設定されていません。

Flex Link および MAC アドレス テーブル移動更新機能の設定

ここでは、次の情報について説明します。

「Flex Link の設定」

「MAC アドレス テーブル移動更新機能の設定」

Flex Link の設定

Flex Link のペアを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

インターフェイスを指定して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。インターフェイスは物理レイヤ 2 インターフェイスまたはポート チャネル(論理インターフェイス)に設定できます。ポート チャネル範囲は 1 ~ 48 です。

ステップ 3

switchport backup interface interface-id

物理レイヤ 2 インターフェイス(ポート チャネル)をインターフェイスがある Flex Link ペアの一部として設定します。1 つのリンクがトラフィックを転送している場合、もう一方のインターフェイスはスタンバイ モードです。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

show interface [ interface-id ] switchport backup

設定を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup config

(任意)スイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

次に、インターフェイスをバックアップ インターフェイスに設定し、設定を確認する例を示します。

Switch# configure terminal
Switch(conf)# interface fastethernet0/1
Switch(conf-if)# switchport backup interface fastethernet0/2
Switch(conf-if)# end
Switch# show interface switchport backup
Switch Backup Interface Pairs:
 
Active Interface Backup Interface State
------------------------------------------------------------------------------------------
FastEthernet0/1 FastEthernet0/2 Active Up/Backup Standby
FastEthernet0/3 FastEthernet0/4 Active Up/Backup Standby
Port-channel1 GigabitEthernet0/1 Active Up/Backup Standby

MAC アドレス テーブル移動更新機能の設定

ここでは、次の情報について説明します。

MAC アドレス テーブル移動更新を送信するためのスイッチの設定

MAC アドレス テーブル移動更新を受信するためのスイッチの設定

MAC アドレス テーブル移動更新を送信するようにアクセス スイッチを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

インターフェイスを指定して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。インターフェイスは物理レイヤ 2 インターフェイスまたはポート チャネル(論理インターフェイス)に設定できます。ポート チャネル範囲は 1 ~ 48 です。

ステップ 3

switchport backup interface interface-id

または

switchport backup interface interface-id mmu primary vlan vlan-id

物理レイヤ 2 インターフェイス(ポート チャネル)をインターフェイスがある Flex Link ペアの一部として設定します。MAC アドレス テーブル移動更新 VLAN はインターフェイスで最も低い VLAN ID です。

物理レイヤ 2 インターフェイス(ポート チャネル)を設定し、MAC アドレス テーブル移動更新の送信に使用されるインターフェイスの VLAN ID を指定します。

1 つのリンクがトラフィックを転送している場合、もう一方のインターフェイスはスタンバイ モードです。

ステップ 4

end

グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。

ステップ 5

mac address-table move update transmit

プライマリ リンクがダウンし、スイッチがスタンバイ リンク経由でトラフィックの転送を開始した場合は、アクセス スイッチをイネーブルにして、MAC アドレス テーブル移動更新をネットワーク上の他のスイッチに送信します。

ステップ 6

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 7

show mac address-table move update

設定を確認します。

ステップ 8

copy running-config startup config

(任意)スイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

アクセス スイッチで MAC アドレス テーブル移動更新機能をディセーブルにするには、 no mac address-table move update transmit インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。MAC アドレス テーブル移動更新情報を表示するには、 show mac address-table move update 特権 EXEC コマンドを使用します。

次の例では、アクセス スイッチが MAC アドレス テーブル移行更新メッセージを送信するように設定する方法を示します。

Switch# configure terminal
Switch(conf)# interface fastethernet0/1
Switch(conf-if)# switchport backup interface fastethernet0/2mmu primary vlan 2
Switch(conf-if)# end
Switch(conf)# mac address-table move update transmit
Switch(conf)# end
 

次の例に示すように、コンフィギュレーションを確認します。

Switch# show mac-address-table move update
Switch-ID : 01d0.2bfc.3180
Dst mac-address : 0180.c200.0010
Vlans/Macs supported : 1023/8320
Default/Current settings: Rcv Off/Off, Xmt Off/Off
Max packets per min : Rcv 40, Xmt 60
Rcv packet count : 0
Rcv conforming packet count : 0
Rcv invalid packet count : 0
Rcv packet count this min : 0
Rcv threshold exceed count : 0
Rcv last sequence# this min : 0
Rcv last interface : None
Rcv last src-mac-address : 0000.0000.0000
Rcv last switch-ID : 0000.0000.0000
Xmt packet count : 0
Xmt packet count this min : 0
Xmt threshold exceed count : 0
Xmt pak buf unavail cnt : 0
Xmt last interface : None
 

MAC アドレス テーブル移動更新メッセージの受信および処理を行うようにスイッチを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

mac address-table move update receive

スイッチをイネーブルにして、MAC アドレス テーブル移動更新の受信および処理を行います。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show mac address-table move update

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup config

(任意)スイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

アクセス スイッチで MAC アドレス テーブル移動更新機能をディセーブルにするには、 no mac address-table move update receive コンフィギュレーション コマンドを使用します。MAC アドレス テーブル移動更新情報を表示するには、 show mac address-table move update 特権 EXEC コマンドを使用します。

次に、スイッチを設定して、MAC アドレス テーブル移動更新メッセージの受信と処理を行う例を示します。

Switch# configure terminal
Switch(conf)# mac address-table move update receive
Switch(conf)# end

Flex Link および MAC アドレス テーブル移動更新機能のモニタ

表 20-1 は、Flex Link 設定と MAC アドレス テーブル移動更新情報をモニタする特権 EXEC コマンドを示します。

 

表 20-1 Flex Link および MAC アドレス テーブル移動更新のモニタ コマンド

コマンド
目的

show interface [ interface-id ] switchport backup

あるインターフェイス用に設定された Flex Link バックアップ インターフェイス、または設定されたすべての Flex Link と、各アクティブ インターフェイスおよびバックアップ インターフェイスの状態(アップまたはスタンバイ モード)を表示します。

show mac address-table move update

スイッチに MAC アドレス テーブル移行更新情報を表示します。