Catalyst 3550 マルチレイヤ スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Cisco IOS Release 12.2(25)SEC
フォールバック ブリッジングの設定
フォールバック ブリッジングの設定
発行日;2013/09/26 | 英語版ドキュメント(2009/02/14 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 14MB) | フィードバック

目次

フォールバック ブリッジングの設定

フォールバック ブリッジングの概要

フォールバック ブリッジングの設定

フォールバック ブリッジングのデフォルト設定

フォールバック ブリッジング設定時の注意事項

ブリッジ グループの作成

ダイナミックに学習したステーションの転送の防止

ブリッジ テーブルのエージング タイムの設定

特定の MAC アドレスによるフレームのフィルタリング

スパニングツリー パラメータの調整

スイッチ プライオリティの変更

インターフェイス プライオリティの変更

パス コストの割り当て

BPDU インターバルの調整

インターフェイスでのスパニングツリーのディセーブル化

フォールバック ブリッジングのモニタおよびメンテナンス

フォールバック ブリッジングの設定

この章では、Catalyst 3550 スイッチにフォールバック ブリッジング(VLAN ブリッジング)を設定する方法について説明します。フォールバック ブリッジングを使用すると、スイッチが VLAN ブリッジ ドメインとルーテッド ポート間でルーティングしない、非 IP パケットを転送できます。

この機能を使用するには、元々 Enhanced Multilayer(EMI)イメージと呼ばれていた IP サービス イメージがスイッチにインストールされている必要があります。


) この章で使用するコマンドの構文および使用方法の詳細については、『Cisco IOS Bridging and IBM Networking Command Reference, Volume 1 of 2, Release 12.2』を参照してください。


この章の内容は、次のとおりです。

「フォールバック ブリッジングの概要」

「フォールバック ブリッジングの設定」

「フォールバック ブリッジングのモニタおよびメンテナンス」

フォールバック ブリッジングの概要

フォールバック ブリッジングを使用すると、スイッチは複数の VLAN またはルーテッド ポート(特に 1 つのブリッジ ドメイン内で複数の VLAN に接続されている VLAN またはルーテッド ポート)をまとめてブリッジングできます。フォールバック ブリッジングを行うと、スイッチでルーティングおよび転送されないトラフィックや、DECnet などのルーティングできないプロトコルに属するトラフィックが転送されます。

フォールバック ブリッジングを使用しても、ブリッジングされている VLAN のスパニングツリーは縮小できません。各 VLAN には、独自のスパニングツリー インスタンスと、ループを防止するためにブリッジ グループの一番上で動作する個別のスパニングツリー(別名 VLAN ブリッジ スパニングツリー)があります。

VLAN ブリッジ ドメインは、スイッチ仮想インターフェイス(SVI)によって表されます。(VLAN が関連付けられていない)一連の SVI およびルーテッド ポートは、ブリッジ グループを形成するように設定(グループ化)できます。SVI はスイッチ ポートの VLAN を、システム内のルーティング機能またはブリッジング機能へのインターフェイスの 1 つとして表します。1 つの VLAN に関連付けることができる SVI は 1 つだけです。VLAN 間のルーティング、VLAN 間でルーティングできないプロトコルのフォールバック ブリッジング、またはスイッチと IP ホストの接続を実現する場合にだけ、VLAN に SVI を設定してください。ルーテッド ポートはルータ上のポートと同様に機能する物理ポートですが、ルータには接続されていません。ルーテッド インターフェイスは特定の VLAN と関連付けられておらず、VLAN サブインターフェイスをサポートしていませんが、通常のルーテッド ポートのように動作します。SVI およびルーテッド ポートの詳細については、「インターフェイス特性の設定」を参照してください。

ブリッジ グループは、スイッチ上のネットワーク インターフェイスの内部構造です。ブリッジ グループが定義されているスイッチの外側にあるブリッジ グループ内では、スイッチングされるトラフィックを識別する目的でのブリッジ グループの使用はできません。同じスイッチ上のブリッジ グループは、異なるブリッジとして機能します。つまり、スイッチ上の異なるブリッジ グループ間で、ブリッジド トラフィックおよびブリッジ プロトコル データ ユニット(BPDU)は交換されません。1 つのインターフェイスが所属できるブリッジ グループは 1 つだけです。スイッチに接続されている個別のブリッジド ネットワーク(トポロジの上で区別されるネットワーク)ごとに、1 つのブリッジ グループを使用してください。

ネットワーク インターフェイスをブリッジ グループに格納する理由は、次のとおりです。

ブリッジ グループを構成するネットワーク インターフェイス間でルーティングされない全トラフィックをブリッジングするため。宛先アドレスがブリッジ テーブルに格納されているパケットは、ブリッジ グループ内の単一のインターフェイス上で転送されます。宛先アドレスがブリッジ テーブル内に格納されていないパケットは、ブリッジ グループ内のすべてのインターフェイス上でフラッディングされます。スイッチは、ブリッジ処理中学習した送信元アドレスをブリッジ テーブルに格納します。

接続されている LAN 上で BPDU を受信(場合によっては送信)することにより、スパニングツリー アルゴリズムに参加するため。設定されたブリッジ グループごとに、個別のスパニングツリー プロセスが動作します。各ブリッジ グループは個別のスパニングツリー インスタンスに参加します。ブリッジ グループは、メンバー インターフェイスだけが受信する BPDU に基づいて、スパニングツリー インスタンスを確立します。

図 36-1 に、フォールバック ブリッジング ネットワークの例を示します。このスイッチには、SVI として 2 つのインターフェイスが設定されています。これらの SVI は異なる IP アドレスを持ち、2 つの異なる VLAN に接続されています。さらに、もう 1 つのインターフェイスが独自の IP アドレスを持つルーテッド ポートとして設定されています。これらの 3 つのポートがすべて同じブリッジ グループに割り当てられている場合は、これらのポートが異なるネットワークや異なる VLAN にあっても、スイッチに接続されているエンド ステーション間で非 IP プロトコル フレームを転送できます。フォールバック ブリッジングを機能させるために IP アドレスをルーテッド ポートや SVI に割り当てる必要はありません。

図 36-1 フォールバック ブリッジング ネットワークの例

 

フォールバック ブリッジングの設定

ここでは、スイッチ上で代替ブリッジングを設定する手順について説明します。

「フォールバック ブリッジングのデフォルト設定」

「フォールバック ブリッジング設定時の注意事項」

「ブリッジ グループの作成」(必須)

「ダイナミックに学習したステーションの転送の防止」(任意)

「ブリッジ テーブルのエージング タイムの設定」(任意)

「特定の MAC アドレスによるフレームのフィルタリング」(任意)

「スパニングツリー パラメータの調整」(任意)

フォールバック ブリッジングのデフォルト設定

表 36-1 に、フォールバック ブリッジングのデフォルト設定を示します。

 

表 36-1 フォールバック ブリッジングのデフォルト設定

機能
デフォルト設定

ブリッジ グループ

未定義またはインターフェイスに割り当てられていません。VLAN ブリッジ STP は定義されていません。

動的に学習されたステーションに対するスイッチからのフレーム転送

イネーブル

ダイナミック エントリのブリッジ テーブル エージング タイム

300 秒

MAC 層フレーム フィルタリング

ディセーブル

スパニングツリー パラメータ

スイッチ プライオリティ

インターフェイス プライオリティ

インターフェイス パス コスト

hello BPDU インターバル

転送遅延時間

最大アイドル時間

32768

128

10 Mbps:100
100 Mbps:19
1000 Mbps:4

2 秒

20 秒

30 秒

フォールバック ブリッジング設定時の注意事項

スイッチには、最大 31 個のブリッジ グループを設定できます。

1 つのインターフェイス(SVI またはルーテッド ポート)が所属できるブリッジ グループは 1 つだけです。

スイッチに接続されている個別のブリッジド ネットワーク(トポロジの上で区別されるネットワーク)ごとに、1 つのブリッジ グループを使用してください。

IP(バージョン 4 とバージョン 6)、アドレス解決プロトコル(ARP)、Reverse ARP(RARP)、LOOPBACK、およびフレーム リレー ARP を除くすべてのプロトコルは、フォールバック ブリッジングされます。

ブリッジ グループの作成

一連の SVI またはルーテッド ポートにフォールバック ブリッジングを設定する場合は、これらのインターフェイスをブリッジ グループに割り当てる必要があります。同じグループ内のすべてのインターフェイスは、同じブリッジ ドメインに属します。各 SVI またはルーテッド ポートは、1 つのブリッジ グループだけに割り当てることができます。スイッチには、最大 31 個のブリッジ グループを設定できます


) 保護ポート機能とフォールバック ブリッジングとの併用はできません。フォールバック ブリッジングがイネーブルである場合、スイッチ上の 1 つの保護ポートから、別の VLAN 内にある同じスイッチ上の別の保護ポートにパケットが転送される可能性があります。


ブリッジ グループを作成し、そこにインターフェイスを割り当てるには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は必須です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

bridge bridge-group protocol vlan-bridge

ブリッジ グループ番号を割り当て、ブリッジ グループで実行する VLAN ブリッジ スパニングツリー プロトコルを指定します。 ibm および dec キーワードはサポートされていません。

bridge-group には、ブリッジ グループ番号を指定します。指定できる範囲は 1 ~ 255 です。最大 31 個のブリッジ グループを作成できます。

フレームは同じグループ内のインターフェイス間でだけブリッジングされます。

ステップ 3

interface interface-id

ブリッジ グループを割り当てるインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

次のいずれかのインターフェイスを指定する必要があります。

ルーテッド ポート: no switchport インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力して、レイヤ 3 ポートとして設定された物理ポートです。

SVI: interface vlan vlan-id グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して作成された VLAN インターフェイスです。

(注) ルーテッド ポートや SVI に IP アドレスを割り当てることができますが、これは必須ではありません。

ステップ 4

bridge-group bridge-group

ステップ 2 で作成したブリッジ グループにインターフェイスを割り当てます。

デフォルトでは、インターフェイスはどのブリッジ グループにも割り当てられていません。インターフェイスは 1 つのブリッジ グループにだけ割り当てることができます。

ステップ 5

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 6

show running-config

入力内容を確認します。

ステップ 7

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

ブリッジ グループを削除するには、 no bridge bridge-group グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。ブリッジ グループからインターフェイスを削除したり、ブリッジ グループを削除したりするには、 no bridge-group bridge-group インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、ブリッジ グループ 10 を作成してこのブリッジ グループ内で実行する VLAN ブリッジ STP を指定し、インターフェイスをルーテッド ポートとして定義して、ブリッジ グループにインターフェイスを割り当てる例を示します。

Switch(config)# bridge 10 protocol vlan-bridge
Switch(config)# interface gigabitethernet0/1
Switch(config-if)# no switchport
Switch(config-if)# no shutdown
Switch(config-if)# bridge-group 10
 

次に、ブリッジ グループ 10 を作成して、このブリッジ グループで実行する VLAN ブリッジ STP を指定する例を示します。これは、SVI としてインターフェイスを定義し、VLAN 2 およびブリッジ グループにこのインターフェイスを割り当てます。

Switch(config)# bridge 10 protocol vlan-bridge
Switch(config)# vlan 2
Switch(config-vlan)# exit
Switch(config)# interface vlan2
Switch(config-if)# exit
Switch(config)# interface gigabitethernet0/2
Switch(config-if)# switchport mode access
Switch(config-if)# switchport access vlan 2
Switch(config-if)# no switchport
Switch(config-if)# no shutdown
Switch(config-if)# bridge-group 10

ダイナミックに学習したステーションの転送の防止

デフォルトでは、スイッチはダイナミックに学習したステーションのすべてのフレームを転送します。この動作を無効にすると、スイッチは転送キャッシュにスタティックに設定されたアドレスのフレームのみを転送します。

ダイナミックに学習したステーションのフレーム転送をスイッチで防止するには、特権 EXEC モードから、次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

no bridge bridge-group acquire

検出プロセスによってダイナミックに学習したステーションのすべてのフレーム転送の停止をスイッチで有効にして、フレーム転送をスタティックに設定したステーションにのみ限定します。

スイッチは、宛先アドレスが転送キャッシュにスタティックに設定されているフレーム以外のすべてのフレームをフィルタリングします。スタティック アドレスを設定するには、 bridge bridge-group address mac-address { forward | discard } グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

bridge-group には、ブリッジ グループ番号を指定します。指定できる範囲は 1 ~ 255 です。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show running-config

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

ダイナミックに学習したステーションへのフレーム転送をスイッチで有効にするには、 bridge bridge-group acquire グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、ブリッジ グループ 10 でダイナミックに学習したステーションのフレーム転送をスイッチで防止する例を示します。

Switch(config)# no bridge 10 acquire

ブリッジ テーブルのエージング タイムの設定

スイッチは、ブリッジ テーブルに基づいてフレームの転送、フラッディング、廃棄を行います。ブリッジ テーブルは、スタティックとダイナミックの両エントリを保持します。スタティック エントリは、ユーザが入力するか、スイッチによって学習されます。ダイナミック エントリはブリッジ学習プロセスによって入力されます。ダイナミック エントリは、エントリが作成された時点か最後に更新された時点から、エージング タイムと呼ばれる指定された期間が経過すると、自動的に削除されます。

スイッチド ネットワークでホストを移動させることが予想される場合、エージング タイムを短くしてスイッチが短時間で変更に対応できるようにします。スイッチド ネットワークのホストが継続的にパケットを送信しない場合、エージング タイムを長くしてダイナミック エントリを長い時間保持し、ホストが再度送信する際にフラッディングが発生する可能性を低減します。

エージング タイムを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

bridge bridge-group aging-time seconds

ダイナミック エントリが作成された時点か最後に更新された時点から、エントリがブリッジ テーブルに保持される時間を指定します。

bridge-group には、ブリッジ グループ番号を指定します。指定できる範囲は 1 ~ 255 です。

seconds には 0 ~ 1000000 の範囲の数値を指定します。デフォルトは 300 秒です。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show running-config

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

デフォルトのエージング タイム インターバルに戻すには、 no bridge bridge-group aging-time グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、ブリッジ グループ 10 のブリッジ テーブル エージング タイムを 200 秒に変更する例を示します。

Switch(config)# bridge 10 aging-time 200

特定の MAC アドレスによるフレームのフィルタリング

スイッチはフレームを調べて、宛先アドレスに従ってインターネットワークに送信します。スイッチはフレームを送信元のネットワーク セグメントに転送することはありません。ソフトウェアを使用して特定の管理フィルタを設定し、宛先へのパス以外の情報に基づいてフレームをフィルタリングできます。

特定の MAC 層ステーション宛先アドレスでフレームをフィルタリングすることができます。システムでアドレスをいくつ設定してもパフォーマンスが低下することはありません。

MAC 層アドレスでフィルタリングするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

bridge bridge-group address mac-address { forward | discard } [ interface-id ]

廃棄または転送する MAC アドレスを指定します。

bridge-group には、ブリッジ グループ番号を指定します。指定できる範囲は 1 ~ 255 です。

address mac-address に、フィルタリングするように MAC 層宛先アドレスを指定します。

指定されたインターフェイス宛てのフレームを転送する場合は、 forward を指定します。フレームを廃棄する場合は discard を指定します。

(任意) interface-id には、アドレスに到達できるインターフェイスを指定します。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show running-config

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

フレーム転送機能を無効にするには、 no bridge bridge-group address mac-address グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、ブリッジ グループ 1 のインターフェイスを通じて MAC アドレス 0800.cb00.45e9 のフレームを転送する例を示します。

Switch(config)# bridge 1 address 0800.cb00.45e9 forward gigabitethernet0/1

スパニングツリー パラメータの調整

特定のスパニングツリー パラメータのデフォルト値が不適切な場合は、このパラメータを調整する必要があります。スパニングツリー全体に影響するパラメータを設定する場合は、さまざまなタイプの bridge グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。インターフェイス固有のパラメータを設定する場合は、さまざまなタイプの bridge-group インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

スパニングツリー パラメータを調整するには、次に示す作業のいずれかを実行します。

「スイッチ プライオリティの変更」(任意)

「インターフェイス プライオリティの変更」(任意)

「パス コストの割り当て」(任意)

「BPDU インターバルの調整」(任意)

「インターフェイスでのスパニングツリーのディセーブル化」(任意)


) スパニングツリー パラメータの調整は、スイッチおよび STP の機能に精通しているネットワーク管理者だけが行ってください。計画が不十分なまま調整を行うと、パフォーマンスの低下を招くことがあります。スイッチングについては IEEE 802.1D の仕様を参照してください。詳細については、『Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference』の付録「References and Recommended Reading」を参照してください。


スイッチ プライオリティの変更

ルート スイッチの候補が 2 台ある場合に各スイッチのプライオリティをグローバルに設定できます。また、特定のスイッチがルート スイッチとして選択される可能性を設定できます。プライオリティはデフォルトで決定されていますが、変更することができます。

スイッチ プライオリティを変更するには、特権 EXEC モードで次の手順を行います。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

bridge bridge-group priority number

スイッチのプライオリティを変更します。

bridge-group には、ブリッジ グループ番号を指定します。指定できる範囲は 1 ~ 255 です。

number には、0 ~ 65535 の数字を入力します。デフォルトは 32768 です。この値が低いほど、スイッチがルートとして選択される可能性が高くなります。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show running-config

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

デフォルト設定に戻すには、 no bridge bridge-group priority グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。インターフェイスのプライオリティを変更するには、 bridge-group priority インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します(次の項で説明します)。

次に、ブリッジ グループ 10 のスイッチ プライオリティを 100 に設定する例を示します。

Switch(config)# bridge 10 priority 100

インターフェイス プライオリティの変更

インターフェイスのプライオリティを変更できます。ルート スイッチの候補が 2 台ある場合、インターフェイス プライオリティを設定して一方が選択されるようにします。インターフェイスのプライオリティ値が低いスイッチが選択されます。

インターフェイス プライオリティを変更するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

プライオリティを設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

bridge-group bridge-group priority number

インターフェイスのプライオリティを変更します。

bridge-group には、ブリッジ グループ番号を指定します。指定できる範囲は 1 ~ 255 です。

number には、0 ~ 255 の数字を入力します。この値が低いほど、スイッチのインターフェイスがルートとして選択される可能性が高くなります。デフォルトは 128 です。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

show running-config

設定を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

このコマンドの no 形式は存在しません。デフォルト設定に戻すには、 no bridge-group bridge-group priority インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、ブリッジ グループ 10 のインターフェイスのプライオリティを 20 に変更する例を示します。

Switch(config)# interface gigabitethernet0/1
Switch(config-if)# bridge-group 10 priority 20

パス コストの割り当て

各インターフェイスにはパス コストが関連付けされています。規定では、パス コストは 1000/(接続された LAN のデータ速度)の値を Mbps 単位で表したものです。

パス コストを割り当てるには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

パス コストを設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

bridge-group bridge-group path-cost cost

インターフェイスのパス コストを割り当てます。

bridge-group には、ブリッジ グループ番号を指定します。指定できる範囲は 1 ~ 255 です。

cost には、1 ~ 65536 の数字を入力します。値が大きいほど、コストは大きくなります。

10 Mbps の場合、デフォルトのパス コストは 100 です。

100 Mbps の場合、デフォルトのパス コストは 19 です。

1000 Mbps の場合、デフォルトのパス コストは 4 です。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

show running-config

設定を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

デフォルトのパス コストに戻すには、 no bridge-group bridge-group path-cost インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、ブリッジ グループ 10 のインターフェイスのパス コストを 20 に変更する例を示します。

Switch(config)# interface gigabitethernet0/1
Switch(config-if)# bridge-group 10 path-cost 20

BPDU インターバルの調整

ここでは、BPDU インターバルを調整する手順について説明します。

「hello BPDU インターバルの調整」(任意)

「転送遅延時間の変更」(任意)

「最大アイドル時間の変更」(任意)


) スパニングツリーの各スイッチには、個々の設定に関係なく、ルート スイッチの hello BPDU インターバル、転送遅延時間、および最大アイドル時間パラメータが採用されています。


hello BPDU インターバルの調整

hello BPDU インターバルを調整するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

bridge bridge-group hello-time seconds

hello BPDU インターバルを指定します。

bridge-group には、ブリッジ グループ番号を指定します。指定できる範囲は 1 ~ 255 です。

seconds には、1 ~ 10 の数字を入力します。デフォルトは 2 秒です。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show running-config

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

デフォルト設定に戻すには、 no bridge bridge-group hello-time グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、ブリッジ グループ 10 内の hello インターバルを 5 秒に変更する例を示します。

Switch(config)# bridge 10 hello-time 5

転送遅延時間の変更

転送遅延インターバルは、スイッチング用にインターフェイスがアクティブになってから実際に転送が開始されるまでの間に、トポロジ変更情報を待機する時間です。

転送遅延時間を変更するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

bridge bridge-group forward-time seconds

転送遅延時間を指定します。

bridge-group には、ブリッジ グループ番号を指定します。指定できる範囲は 1 ~ 255 です。

seconds には 10 ~ 200 の範囲の数値を指定します。デフォルトは 20 秒です。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show running-config

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

デフォルト設定に戻すには、 no bridge bridge-group forward-time グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、ブリッジ グループ 10 内の転送遅延時間を 10 秒に変更する例を示します。

Switch(config)# bridge 10 forward-time 10

最大アイドル時間の変更

指定時間内にルート スイッチから BPDU が受信されない場合は、スパニングツリー トポロジが再計算されます。

最大アイドル時間(最大エージング タイム)を変更するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

bridge bridge-group max-age seconds

ルート スイッチから BPDU をヒアリングするために待機する時間を指定します。

bridge-group には、ブリッジ グループ番号を指定します。指定できる範囲は 1 ~ 255 です。

seconds には 10 ~ 200 の範囲の数値を指定します。デフォルトは 30 秒です。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show running-config

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

デフォルト設定に戻すには、 no bridge bridge-group max-age グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、ブリッジ グループ 10 内の最大アイドル時間を 30 秒に変更する例を示します。

Switch(config)# bridge 10 max-age 30

インターフェイスでのスパニングツリーのディセーブル化

2 つの任意のスイッチング サブネットワーク間にループのないパスが存在する場合は、一方のスイッチング サブネットワークで生成された BPDU の影響が他方のサブネットワーク内のデバイスに及ばないようにできます(ただし、ネットワーク全体に及ぶスイッチングは可能です)。たとえば、スイッチング LAN サブネットワークが WAN によって分離されている場合は、BPDU の WAN リンク間移動を禁止できます。

インターフェイス上でスパニングツリーをディセーブルするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

インターフェイスを指定して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

bridge-group bridge-group spanning-disabled

インターフェイス上でスパニングツリーをディセーブルにします。

bridge-group には、ブリッジ グループ番号を指定します。指定できる範囲は 1 ~ 255 です。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

show running-config

設定を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

インターフェイス上でスパニングツリーを再びイネーブルにするには、 no bridge-group bridge-group spanning-disabled インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、ブリッジ グループ 10 内のインターフェイスのスパニングツリーをディセーブルにする例を示します。

Switch(config)# interface gigabitethernet0/1
Switch(config-if)# bridge group 10 spanning-disabled

フォールバック ブリッジングのモニタおよびメンテナンス

フォールバック ブリッジングをモニタしてメンテナンスするには、 表 36-2 に記載された特権 EXEC コマンドを 1 つまたは複数使用します。

 

表 36-2 フォールバック ブリッジングのモニタおよびメンテナンスのためのコマンド

コマンド
目的

clear bridge bridge-group

転送データベースから学習したエントリをすべて削除し、統計情報用に設定されたすべてのエントリの送受信カウントをクリアします。

show bridge [ bridge-group ]

ブリッジ グループの詳細を表示します。

show bridge [ bridge-group ] [ interface-id ] [ address ] [ group ] [ verbose ]

ブリッジ転送データベース内のエントリのクラスを表示します。

この出力に表示されるフィールドの詳細については、『 Cisco IOS Bridging and IBM Networking Command Reference, Volume 1 of 2, Release 12.2 』を参照してください。