Catalyst 2975 スイッチ ソフトウェア コンフィギュ レーション ガイド, 12.2(46)EX
LLDP および LLDP-MED の設定
LLDP および LLDP-MED の設定
発行日;2012/02/03 | 英語版ドキュメント(2011/07/26 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 14MB) | フィードバック

目次

LLDP および LLDP-MED の設定

LLDP および LLDP-MED の概要

LLDP の概要

LLDP-MED の概要

LLDP および LLDP-MED の設定

LLDP のデフォルト設定

LLDP 特性の設定

LLDP のグローバルなディセーブル化とイネーブル化

インターフェイス上での LLDP のディセーブル化およびイネーブル化

LLDP-MED TLVs の設定

LLDP および LLDP-MED のモニタおよびメンテナンス

LLDP および LLDP-MED の設定

この章では、Catalyst 2975 スイッチに Link Layer Discovery Protocol(LLDP)および LLDP Media Endpoint Discovery(LLDP-MED)を設定する方法について説明します。特に明記しないかぎり、 スイッチ という用語はスタンドアロン スイッチおよびスイッチ スタックを意味します。


) この章で使用するコマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスおよび『Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference』Release 12.2 の「System Management Commands」を参照してください。


この章で説明する内容は、次のとおりです。

「LLDP および LLDP-MED の概要」

「LLDP および LLDP-MED の設定」

「LLDP および LLDP-MED のモニタおよびメンテナンス」

LLDP および LLDP-MED の概要

ここでは、次の情報について説明します。

「LLDP の概要」

「LLDP-MED の概要」

LLDP の概要

Cisco Discovery Protocol(CDP)はすべてのシスコ製デバイス(ルータ、ブリッジ、アクセス サーバ、およびスイッチ)のレイヤ 2(データ リンク レイヤ)で動作するデバイス ディスカバリ プロトコルです。ネットワーク管理アプリケーションは CDP を使用することにより、ネットワークに接続しているシスコ製デバイスを自動的に検出し、これらのデバイスについて知ることができます。

他社製デバイスをサポートし、他のデバイス間での相互運用を可能にするため、スイッチは IEEE 802.1AB Link Layer Discovery Protocol(LLDP)をサポートしています。LLDP は、ネットワーク デバイスが、自身の情報をネットワーク上の他のデバイスにアドバタイズするために使用する近接ディスカバリ プロトコルです。このプロトコルは、データ リンク レイヤで動作するため、異なるネットワーク レイヤ プロトコルを実行する 2 つのシステムで互いの情報を知ることができます。

LLDP は近接デバイスの検出に使用する一連のアトリビュートをサポートしています。これらのアトリビュートは、タイプ、長さ、値の記述が含まれ、TLV と呼ばれます。LLDP をサポートするデバイスでは、TLV を使用して、ネイバと情報を送受信できます。このプロトコルを使用して、設定情報、デバイスの機能、デバイス ID などの詳細をアドバタイズできます。

スイッチは以下の基本的な管理 TLV をサポートしています。これらは必須の LLDP TLV です。

ポート記述 TLV

システム名 TLV

システム記述 TLV

システム機能 TLV

管理アドレス TLV

次の組織的に固有な LLDP TLV も LLDP-MED をサポートするためにアドバタイズされます。

ポート VLAN ID TLV(IEEE 802.1 で組織的に固有な TLV)

MAC/PHY コンフィギュレーション/ステータス TLV(IEEE 802.3 で組織的に固有な TLV)


スイッチ スタックは、ネットワーク内で 1 つのスイッチと見なされます。したがって、LLDP は個々のスタック メンバーではなく、スイッチ スタックを検出します。


LLDP-MED の概要

LLDP for Media Endpoint Devices(LLDP-MED)は、IP 電話などのエンドポイント デバイスとスイッチなどのネットワーク デバイスの間で動作する LLDP の拡張機能です。LLDP-MED は特に Voice over IP(VoIP)アプリケーションをサポートし、機能検出、ネットワーク ポリシー、Power over Ethernet(PoE)、インベントリ管理、およびロケーション情報のための追加の TLV を提供します。デフォルトですべての LLDP-MED TLV がイネーブルにされています。

LLDP-MED は次の TLV をサポートします。

LLDP-MED 機能 TLV

LLDP-MED エンドポイントで、接続されたデバイスがサポートする機能とデバイスでイネーブルになっている機能を判断できるようにします。

ネットワークポリシー TLV

ネットワーク接続デバイスとエンドポイントの両方で、VLAN の設定とそのポート上の特定のアプリケーションに関連するレイヤ 2 およびレイヤ 3 のアトリビュートをアドバタイズできるようにします。たとえば、スイッチは、使用する必要がある VLAN 番号を電話機に通知することができます。電話機は、任意のスイッチに接続して、その VLAN 番号を取得して、コール制御との通信を開始できます。

電源管理 TLV

LLDP-MED エンドポイントとネットワーク接続デバイスの間の高度な電源管理を可能にします。スイッチと電話機により、デバイスの電源を投入する方法、電源の優先順位、およびデバイスが必要とする電力の量など、電源に関する情報を伝達できるようにします。

インベントリ管理 TLV

エンドポイントで、ハードウェアのリビジョン、ファームウェアのバージョン、ソフトウェアのバージョン、シリアル番号、メーカー名、モデル名、および資産 ID TLV を含む、エンドポイントの詳細なインベントリ情報をスイッチに送信できます。

ロケーション TLV

スイッチからエンドポイント デバイスまでのロケーション情報を提供します。ロケーション TLV は次の情報を送信できます。

都市ロケーション情報

都市の住所情報と郵便情報を提供します。都市ロケーション情報の例として、所在地住所、道路名、郵便コミュニティ名情報などがあります。

ELIN ロケーション情報

発信者のロケーション情報を提供します。ロケーションは、緊急通話をローカルの PSAP(Public Safety Answering Point:緊急通報センター)にルーティングする電話番号であり、PSAP が緊急通話の発信者にコールバックするために使用できる Emergency location identifier number(ELIN)によって判断されます。

LLDP および LLDP-MED の設定

内容は次のとおりです。

「LLDP のデフォルト設定」

「LLDP 特性の設定」

「LLDP のグローバルなディセーブル化とイネーブル化」

「インターフェイス上での LLDP のディセーブル化およびイネーブル化」

「LLDP-MED TLVs の設定」

LLDP のデフォルト設定

表 24-1 に、LLDP のデフォルト設定を示します。デフォルト設定を変更するには、LLDP グローバル コンフィギュレーション コマンドおよび LLDP インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

 

表 24-1 LLDP のデフォルト設定

機能
デフォルト設定

LLDP グローバル ステート

ディセーブル

LLDP ホールドタイム(廃棄までの時間)

120 秒

LLDP タイマー(パケット更新頻度)

30 秒

LLDP 再初期化遅延

2 秒

LLDP TLV 選択

すべての TLV の送受信がディセーブル

LLDP インターフェイス ステート

ディセーブル

LLDP 受信

ディセーブル

LLDP 送信

ディセーブル

LLDP-MED TLV 選択

すべての LLDP-MED TLV の送信がディセーブル

LLDP 特性の設定

LLDP のアップデート頻度、廃棄するまでに情報を保持する時間、および初期化遅延時間を設定できます。送受信する LLDP TLV および LLDP-MED TLV も選択できます。

上記の特性を設定するには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。


) ステップ 2 ~ 5 はすべて任意であり、どの順番で実行してもかまいません。


 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

lldp holdtime seconds

(任意)デバイスから送信された情報を受信側デバイスが廃棄するまで保持する期間を指定します。

指定できる範囲は 0 ~ 65535 秒です。デフォルトは 120 秒です。

ステップ 3

lldp reinit

(任意)任意のインターフェイスでの LLDP 初期化の遅延時間(秒)を指定します。

指定できる範囲は 2 ~ 5 秒です。デフォルトは 2 秒です。

ステップ 4

lldp timer seconds

(任意)LLDP 更新の送信頻度(秒)を設定します。

指定できる範囲は 5 ~ 65534 秒です。デフォルトは 30 秒です。

ステップ 5ll

lldp tlv-select

(任意)送信または受信する LLDP TLV を指定します。

ステップ 6

lldp med-tlv-select

(任意)送信または受信する LLDP-MED TLV を指定します。

ステップ 7

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

デフォルト設定に戻すには、各 LLDP コマンドの no 形式を使用します。

次に、LLDP の特性を設定する例を示します。

Switch# configure terminal
Switch(config)# lldp holdtime 120
Switch(config)# lldp reinit 2
Switch(config)# lldp timer 30
Switch(config)# end
 

その他の LLDP show コマンドについては、「LLDP および LLDP-MED のモニタおよびメンテナンス」を参照してください。

LLDP のグローバルなディセーブル化とイネーブル化

LLDP はデフォルトでディセーブルです。

LLDP をグローバルにディセーブルにするには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

no lldp run

LLDPをディセーブルにします。

ステップ 3

end

イネーブル EXEC モードに戻ります。

ディセーブル化されている LLDP-MED をイネーブルにするには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

lldp run

LLDP をイネーブルにします。

ステップ 3

end

イネーブル EXEC モードに戻ります。

次に、LLDP をグローバルにディセーブルにする例を示します。

Switch# configure terminal
Switch(config)# no lldp run
Switch(config)# end
 

次に、LLDP をグローバルにイネーブルにする例を示します。

Switch# configure terminal
Switch(config)# lldp run
Switch(config)# end

インターフェイス上での LLDP のディセーブル化およびイネーブル化

LLDP 情報を送受信するために、サポートされているすべてのインターフェイス上では LLDP がデフォルトでディセーブルになっています。


) インターフェイスがトンネルポートとして設定されている場合、LLDP は自動的にディセーブルになります。


インターフェイス上で LLDP をディセーブルにするには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

LLDP をディセーブルにするインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

no lldp transmit

インターフェイスで LLDP パケットを送信しません。

ステップ 4

no lldp receive

インターフェイスで LLDP パケットを受信しません。

ステップ 5

end

イネーブル EXEC モードに戻ります。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

特定のインターフェイス上で、ディセーブル化されている LLDP をイネーブルにするには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

LLDP-MED をイネーブルにするインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

lldp transmit

インターフェイスで LLDP パケットを送信します。

ステップ 4

lldp receive

インターフェイスで LLDP パケットを受信します。

ステップ 5

end

イネーブル EXEC モードに戻ります。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

次に、インターフェイス上で LLDP をイネーブルにする例を示します。

Switch# configure terminal
Switch(config)# interface gigabitethernet1/0/1
Switch(config-if)# lldp transmit
Switch(config-if)# lldp receive
Switch(config-if)# end

LLDP-MED TLVs の設定

デフォルトでは、スイッチは、エンド デバイスから LLDP-MED パケットを受信するまで、LLDP パケットだけを送信します。その後、MED TLV を含む LLDP パケットも送信します。LLDP-MED エントリの期限が切れた場合、LLDP パケットだけを再度送信します。

lldp インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、インターフェイスが 表 24-2 にリストされている TLV を送信しないように設定できます。

 

表 24-2 LLDP-MED TLV

LLDP-MED TLV
説明

inventory-management

LLDP-MED インベントリ管理 TLV

location

LLDP-MED ロケーション TLV

network-policy

LLDP-MED ネットワークポリシー TLV

power-management

LLDP-MED 電源管理 TLV

インターフェイス上で TLV をディセーブルにするには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

LLDP-MED TLV を設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

no lldp med-tlv-select tlv

ディセーブルにする TLV を指定します。

ステップ 4

end

イネーブル EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

インターフェイス上で TLV をイネーブルにするには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

LLDP-MED TLV を設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

lldp med-tlv-select tlv

イネーブルにする TLV を指定します。

ステップ 4

end

イネーブル EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

次に、インターフェイス上でディセーブル化されている TLV をイネーブルにする手順を示します。

Switch# configure terminal
Switch(config)# interface gigabitethernet1/0/1
Switch(config-if)# lldp med-tlv-select inventory-management
Switch(config-if)# end

LLDP および LLDP-MED のモニタおよびメンテナンス

デバイス上の LLDP および LLDP-MED をモニタおよびメンテナンスするには、イネーブル EXEC モードで次の手順を 1 つまたは複数実行します。

 

コマンド
説明

clear lldp counters

トラフィック カウンタをゼロにリセットします。

clear lldp table

ネイバに関する情報を格納する LLDP テーブルを削除します。

show lldp

送信頻度、送信されたパケットのホールドタイム、インターフェイス上での LLDP 初期化の遅延時間などのグローバル情報を表示します。

show lldp entry entry-name

特定のネイバに関する情報を表示します。

アスタリスク(*)を入力してすべてのネイバを表示することも、情報が必要なネイバの名前を入力することもできます。

show lldp interface [ interface-id ]

LLDP がイネーブルに設定されているインターフェイスに関する情報を表示します。

必要なインターフェイスの情報だけを表示できます。

show lldp neighbors [ interface-id ] [ detail ]

デバイス タイプ、インターフェイスのタイプや番号、ホールドタイム設定、機能、ポート ID など、ネイバに関する情報を表示します。

特定のインターフェイスに関するネイバ情報だけを表示したり、詳細表示にするため表示内容を拡張したりできます。

show lldp traffic

LLDP カウンタ(送受信されたパケット数、廃棄されたパケット数、認識されない TLV の数など)を表示します。