Catalyst 2960 スイッチ ソフトウェア コンフィギュ レーション ガイド リリース12.2(52)SE
Catalyst 2950 スイッチから Catalyst 2960 スイッチへのアップグレードの推奨
Catalyst 2950 スイッチから Catalyst 2960 スイッチへのアップグレードの推奨
発行日;2012/02/02 | 英語版ドキュメント(2011/07/25 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 15MB) | フィードバック

目次

Catalyst 2950 スイッチから Catalyst 2960 スイッチへのアップグレードの推奨

設定の互換性の問題

機能的な動作の非互換項目

Catalyst 2950 スイッチから Catalyst 2960 スイッチへのアップグレードの推奨

ここでは、Catalyst 2950 スイッチから Catalyst 2960 スイッチへのアップグレードの際に問題となる、設定の互換性の問題と、機能的な動作の相違点について説明します。

この付録で説明する内容は、次のとおりです。

「設定の互換性の問題」

「機能的な動作の非互換項目」

設定の互換性の問題

2 つのスイッチ プラットフォームでコンフィギュレーション コマンドに違いがあるのには、次のような理由があります。

Catalyst 2950 スイッチでは Cisco IOS 12.1EA ソフトウェアが稼動していて、Catalyst 2960 スイッチでは Cisco IOS 12.2SE ソフトウェアが稼動していること。

それぞれのスイッチ ファミリーで使用しているハードウェアが異なること。

Catalyst 2950 スイッチのコマンドを使用した場合、Catalyst 2960 スイッチではサポートされていないことがあります。Catalyst 2960 スイッチのソフトウェアは、互換性のないコマンドを次のように処理します。

受け付けられ、変換されます。メッセージが表示されます。

拒否されます。メッセージが表示されます。

ほとんどの場合、コンフィギュレーション ファイルは拒否されることなくロードされます。 表 C-1 に、Catalyst 2950 の例外を示します。アルファベット順に機能を示し、Catalyst 2950 コマンドとその説明、それに対する Catalyst 2960 スイッチの動作を記載します。

 

表 C-1 Catalyst 2950 スイッチと Catalyst 2960 スイッチの設定の非互換項目

機能
Catalyst 2950 スイッチのコマンドと説明
Catalyst 2960 スイッチでの結果

Authentication, Authorization, Accounting(AAA; 認証、
許可、
アカウンティング)

これらのグローバル コンフィギュレーション コマンドは Cisco IOS 12.1EA のものです。

aaa preauth

aaa processes 1-64

aaa route download 1-1440

Cisco IOS 12.2E の構築時、これらのコマンドは意図的に削除され、Cisco IOS 12.2SE ではサポートされていません。

Catalyst 2960 スイッチでは、これらのコマンドは拒否され、次のメッセージが表示されます。

Switch(config)# aaa processes 10
^
%Invalid input detected at ‘^’ marker.

クラスタ

Catalyst 2950 スイッチでサポートされている管理 VLAN(仮想LAN)は 1 台のみです。これを変更するには、次のグローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

cluster management-vlan vlan-id

スイッチでクラスタが設定されている場合、このコマンドで管理 VLAN と通信します。

Catalyst 2960 スイッチでは、候補およびクラスタ メンバー スイッチとの接続は、クラスタ コマンド スイッチと共通の任意の VLAN を介して行えます。

Catalyst 2960 スイッチでは、このコマンドは拒否され、次のメッセージが表示されます。

Switch(config)# cluster management-vlan 2
^
%Invalid input detected at ‘^’ marker.

DHCP
スヌーピング

Catalyst 2950 スイッチの DHCP スヌーピング機能は、インターフェイスが受信できる 1 秒あたりの DHCP パケットの数を制限します。これを設定するには、次のインターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

ip dhcp snooping limit rate rate

指定できる範囲は 1 ~ 4294967294 です。デフォルトでは制限は設定されていません。

Cisco IOS 12.2SE では、指定できる範囲が 1 秒あたり 1 ~ 2048 メッセージに変わっています。

Catalyst 2960 スイッチでは、どのような範囲値も受け付けられます。ただし、値が 2048 を超えている場合は、最大値の 2048 に変更され、メッセージが表示されます。

%Invalid input detected at ‘^’ marker.%

フロー制御

Catalyst 2950 スイッチでは、ギガビット イーサネット インターフェイスでのポーズ フレームがサポートされています。これを設定するには、次のインターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

flowcontrol send { desired | off | on }

Catalyst 2960 スイッチでは、受信したポーズ フレームを受け付けますが、送信はできません。 flowcontrol send コマンドは Catalyst 2960 スイッチではサポートされていません。

Catalyst 2960 スイッチでは、このコマンドは拒否され、次のメッセージが表示されます。

Switch(config-if)# flowcontrol send desired
^
%Invalid input detected at ‘^’ marker.
 

制御トラフィックに影響を与えずにデータ トラフィックを制限するため、Quality of Service(QoS; サービス品質)を設定できます。フロー制御を行うと、すべてのトラフィックが停止します。詳細は、「QoS の設定」を参照してください。

IEEE 802.1x

Cisco IOS 12.1EA では、Catalyst 2950 スイッチの IEEE 802.1x server-timeout、supp-timeout、tx-period の指定可能範囲は 1 ~ 65535 です。これを設定するには、次のインターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

dot1x timeout server-timeout seconds

dot1x timeout supp-timeout seconds

dot1x timeout tx-period seconds

Cisco IOS 12.2SE では、IEEE 802.1x server-timeout および supp-timeout の指定可能範囲は 30 ~ 65535 になっています。tx-period の指定可能範囲は 15 ~ 65535 です。

server-timeout については、Catalyst 2960 スイッチは 1 ~ 29 の値も有効な値として受け付け、30 に変更します。

supp-timeout については、Catalyst 2960 スイッチは 1 ~ 29 の値も有効な値として受け付け、30 に変更します。

tx-timeout については、Catalyst 2960 スイッチは 1 ~ 14 の値も有効な値として受け付け、15 に変更します。

この 3 つのコマンドに対して、次のメッセージが表示されます。

%Invalid input detected at ‘^’ marker.

IGMP1
スヌーピング

Catalyst 2950 スイッチでは、MAC(メディア アクセス制御)アドレスに基づいて IGMP スヌーピングを実装します。スタティック グループを設定するには、次のグローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

ip igmp snooping vlan vlan-id static mac-address interface interface-id

Catalyst 2950 スイッチでは、ハードウェアの制約に対処するために、次のグローバル コンフィギュレーション コマンドが実装されています。

ip igmp snooping source-only-learning [ age-timer value ]

no ip igmp snooping mrouter learn pim v2

Catalyst 2960 スイッチでは、IP アドレスに基づいて IGMP スヌーピングを実装し、より高度なハードウェアを使用します。Catalyst 2950 の IGMP スヌーピング コマンドは拒否され、次のメッセージが表示されます。

Switch(config)# ip igmp snooping vlan 1 static 0002.4b28.c482 interface gigabitethernet0/1
^
%Invalid input detected at ‘^’ marker.
 
Switch(config)# ip igmp snooping source-only-learning
^
%Invalid input detected at ‘^’ marker.
 
Switch(config)# no ip igmp snooping mrouter learn pim v2
^
%Invalid input detected at ‘^’ marker.
 

インターフェイス
MAC アドレス

Catalyst 2950 スイッチでは、次のインターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、物理インターフェイスと Switch Virtual Interface(SVI; スイッチ仮想インターフェイス)の両方に対して MAC アドレスを設定できます。

mac-address mac-address

Catalyst 2960 スイッチでは、物理インターフェイスおよび SVI に対して MAC アドレスを設定することはできません。

Catalyst 2960 スイッチでは、このコマンドは拒否され、次のメッセージが表示されます。

Switch(config-if)# mac-address 0100.0ccc.cccc
^
%Invalid input detected at ‘^’ marker.

QoS2

Catalyst 2950 スイッチと Catalyst 2960 スイッチでは、QoS 設定の互換性に制約があります。

Catalyst 2950 スイッチでは、 auto qos voip { cisco-phone | cisco-softphone | trust } インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、自動 QoS(auto-QoS)をイネーブル化することを推奨します。

Catalyst 2950 スイッチでカスタム QoS 設定を行っている場合、Catalyst 2960 スイッチへの移行のために auto-QoS を使用することを推奨します。

(注) auto-QoS によってネットワークで必要な設定が得られない場合、Catalyst 2950 スイッチの QoS 設定を削除して、Catalyst 2960 スイッチで新しく設定を作成することを推奨します。

Catalyst 2960 スイッチは、 auto qos コマンドを受け付けて、Catalyst 2960 スイッチに対応した QoS コマンドを生成します。ポリサーの粒度は 1 Mbps になります。

生成されるコマンドの詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスにある auto qos voip コマンドの項を参照してください。

auto-QoS は Catalyst 2950 スイッチではイネーブル化されませんが、その他の QoS コマンドは設定されます。

Catalyst 2950 スイッチの次のコマンドは、Catalyst 2960 スイッチで実行すると、エラーになる場合があります。

mls qos map dscp-cos グローバル コンフィギュレーション コマンド

wrr-queue cos-map グローバル コンフィギュレーション コマンド

wrr-queue cos-bandwidth グローバル コンフィギュレーション コマンド

mls qos trust cos pass-through dscp インターフェイス コンフィギュレーション コマンド

police ポリシーマップ クラス コンフィギュレーション コマンド

次のメッセージが表示されることがあります。

^
%Invalid input detected at ‘^’ marker.

RSPAN3

次のグローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、ポートの 1 つをリフレクタ ポートとして指定する必要があります。

monitor session session_number destination remote vlan vlan-id reflector-port interface-id

Catalyst 2960 スイッチでは、ハードウェアの改良に従い、リフレクタ ポートを設定する必要がなくなっています。

Catalyst 2960 スイッチでは、 monitor session session-number destination remote vlan vlan-id reflector-port interface-id コマンドが受け付けられ、次のメッセージが表示されます。

Note: Reflector port configuration is not required on this platform, ignoring the reflector port configuration

STP

Catalyst 2950 スイッチでは、GBIC4 インターフェイスのクロススタック UplinkFast がサポートされています。次のインターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、スタック ポートをイネーブル化します。

spanning-tree stack-port

Catalyst 2960 スイッチでは、GBIC インターフェイスがサポートされていません。

Catalyst 2960 スイッチでは、このコマンドは拒否され、次のメッセージが表示されます。

Switch(config-if)# spanning-tree stack-port
^
%Invalid input detected at ‘^’ marker.

1.IGMP = Internet Group Management Protocol

2.QoS = Quality of Service

3.RSPAN = Remote Switched Port Analyzer

4.GBIC = Gigabit Interface Converter

機能的な動作の非互換項目

Catalyst 2950 スイッチと Catalyst 2960 スイッチでは、一部の機能の動作が異なり、Catalyst 2960 スイッチではサポートされていない機能もあります。

Access Control List(ACL; アクセス制御リスト)

Catalyst 2950 スイッチと Catalyst 2960 スイッチでコマンドの構文は同じですが、IP と MAC ACL のセマンティックは異なります。たとえば、Catalyst 2950 スイッチでは IP パケットに対して MAC ACL を適用できますが、Catalyst 2960 スイッチでは次のようになります。

IP パケットに MAC ACL を適用できません。

IPv6 フレームのために ACL を適用できません。

MAC ACL については、Appletalk の Ethertype はサポートされていません。

QoS

Catalyst 2950 スイッチと Catalyst 2960 スイッチでは使用するポート ハードウェアが異なり、Catalyst 2960 スイッチで利用できる QoS 機能は豊富になっています。たとえば、Catalyst 2950 スイッチでサポートされているのが WRR スケジューリングであるのに対し、Catalyst 2960 スイッチでは SRR スケジューリングがサポートされています。また、Catalyst 2950 スイッチでは QoS がデフォルトでイネーブル化されているのに対し、Catalyst 2960 スイッチでは QoS をグローバルにイネーブル化する必要があります。詳細は、「QoS の設定」を参照してください。

RSPAN

Catalyst 2950 スイッチでは、RSPAN 実装のために、リフレクタ ポートという特別なポートを使用します。このポートは、Catalyst 2960 スイッチの RSPAN 実装では不要です。Catalyst 2960 スイッチでは、SPAN 送信元として VLAN もサポートしており、SPAN 宛先ポートで受信したパケットを転送できます。

マルチキャスト

Catalyst 2960 スイッチのマルチキャスト転送の決定は、IP アドレスに基づいて行われます。プラットフォームの制約に対処するため、次善の策として Catalyst 2950 スイッチで取られていた手段( ip igmp snooping source-only-learning グローバル コンフィギュレーション コマンドなど)は、Catalyst 2960 スイッチでは不要となっています。