EtherChannel の概要
EtherChannel は、スイッチ、ルータ、およびサーバ間にフォールトトレラントな高速リンクを提供します。EtherChannel を使用すると、配線クローゼットおよびデータ センタ間の帯域幅を拡張できます。EtherChannel はネットワーク上で障害の発生が見込まれるところに、どこにでも配備できます。EtherChannel は、他のリンクに負荷を再分散させることによって、リンク切断から自動的に回復します。リンク障害が発生した場合、EtherChannel は自動的に障害リンクからチャネル内の他のリンクにトラフィックを振り替えます。
EtherChannel は、1 つの論理リンクとして束ねられた個々のファスト イーサネットまたはギガビット イーサネット リンクで構成されます(図30-1 を参照)。EtherChannel はスイッチと相手側スイッチまたはホスト間で、最大 800 Mbps(Fast EtherChannel の場合)または最大 2 Gbps(Gigabit EtherChannel の場合)の全二重帯域幅を提供します。
図30-1 一般的な EtherChannel 構成
各 EtherChannel は、互換性のある設定のイーサネット インターフェイスを 8 つまで使用して構成できます。1 つの EtherChannel 内のインターフェイスはすべて、同じ速度でなければなりません。また、すべてをレイヤ 2 インターフェイスとして設定する必要があります。
(注) スイッチの接続先となるネットワーク装置で、EtherChannel のインターフェイス数に独自の制限を加える場合があります。Catalyst 2950 および Catalyst 2955 スイッチの場合、EtherChannel 数は 6 までで、1 つの EtherChannel で 8 ポートです。
EtherChannel には、Port Aggregation Protocol(PAgP)、Link Aggregation Control Protocol(LACP)、または on のいずれかのモードを設定できます。EtherChannel の両端は同じモードに設定します。
•
EtherChannel の一方の端を PAgP または LACP モードに設定すると、システムはもう一方の端とネゴシエーションし、アクティブになるポートを決定します。互換性のないポートはサスペンド ステートになります。
•
EtherChannel を
on
モードに設定すると、ネゴシエーションは実行されません。スイッチは
EtherChannel 内の互換性のあるすべてのポートを強制的にアクティブにします。EtherChannel のもう一方の端(他のスイッチ上)も、
on
モードに設定されている必要があります。モードが異なると、パケット損失が発生します。
EtherChannel 内のリンクで障害が発生すると、それまでその障害リンクで伝送されていたトラフィックは EtherChannel 内の残りのリンクに移行します。スイッチでトラップがイネーブルになっている場合、障害についてスイッチ、EtherChannel、および障害リンクを特定するトラップが送信されます。EtherChannel の 1 つのリンク上の着信ブロードキャストおよびマルチキャスト パケットは、EtherChannel の他のリンクに戻らないようにブロックされます。
ポート チャネル インターフェイスの概要
レイヤ 2 インターフェイス対応の EtherChannel を作成すると、図30-2 のように論理インターフェイスが動的に作成されます。
channel-group
インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、手動で EtherChannel にインターフェイスを割り当てます。
各 EtherChannel に、1 ~ 6 の論理ポート チャネル インターフェイス番号を 1 つずつ与えます。
図30-2 物理ポート、論理ポート チャネル、およびチャネル グループの関係
ポートが EtherChannel に加わると、ポートの物理インターフェイスはシャットダウンされます。ポートがポート チャネルから外れると、物理インターフェイスが立ち上がり、EtherChannel に加わる前と同じ設定になります。
(注) EtherChannel の論理インターフェイスに対して行われる設定変更は、チャネルのすべてのメンバー ポートに伝播するわけではありません。
PAgP および LACP の概要
Port Aggregation Protocol(PAgP)および Link Aggregation Control Protocol(LACP)を使用すると、イーサネット インターフェイス間でパケットを交換することによって、EtherChannel を自動作成できます。PAgP はシスコ独自のプロトコルで、シスコ製スイッチおよび PAgP をサポートするライセンス ベンダーによってライセンス供与されたスイッチでのみ稼働します。LACP は IEEE 802.3ad で定義されたもので、シスコ製スイッチで IEEE 802.3ad プロトコルに適合したスイッチ間のイーサネット チャネルの管理を行うことが可能になります。
スイッチは、これらのプロトコルのいずれかを使用することによって、PAgP か LACP のどちらかをサポートするパートナーのアイデンティティを学習し、さらに各インターフェイスの能力を学習します。さらに、設定が類似しているインターフェイスを動的にまとめて 1 つの論理リンク(チャネルまたはアグリゲート ポート)を形成します。これらのインターフェイスはハードウェア、管理、およびポート パラメータの制約に基づいて分類されます。たとえば、PAgP は速度、デュプレックス モード、ネイティブ VLAN、VLAN 範囲、トランキング ステータス、およびトランキング タイプが同じインターフェイスをグループとしてまとめます。リンクをまとめて EtherChannel を形成したあとで、PAgP は単一スイッチ ポートとして、スパニングツリーにそのグループを追加します。
PAgP モードおよび LACP モード
表30-1
に、
channel-group
インターフェイス コンフィギュレーション コマンドでユーザが設定できる EtherChannel モードを示します。スイッチ インターフェイスは、
auto
モードまたは
desirable
モードで設定されたパートナー インターフェイスとだけ PAgP パケットを交換します。スイッチ インターフェイスは、active モードまたは passive モードで設定されたパートナー インターフェイスとだけ LACP パケットを交換します。
on
モードで設定されたインターフェイスは、PAgP または LACP パケットを交換しません。
表30-1 EtherChannelのモード
|
|
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active
|
インターフェイスはアクティブ ネゴシエーション ステートになります。この場合、インターフェイスは LACP パケットを送信することによって、相手インターフェイスとのネゴシエーションを開始します。
|
auto
|
インターフェイスはパッシブ ネゴシエーション ステートになります。この場合、インターフェイスは受信する PAgP パケットに応答しますが、PAgP パケット ネゴシエーションを開始することはありません。これにより、PAgP パケットの送信を最小限に抑えます。
|
desirable
|
インターフェイスはアクティブ ネゴシエーション ステートになります。この場合、インターフェイスは PAgP パケットを送信することによって、相手インターフェイスとのネゴシエーションを開始します。
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passive
|
インターフェイスはパッシブ ネゴシエーション ステートになります。この場合、インターフェイスは受信する LACP パケットに応答しますが、LACP パケット ネゴシエーションを開始することはありません。これにより、LACP パケットの送信を最小限に抑えます。
|
PAgP パケットの交換
auto
モードおよび
desirable
PAgP モードでは、どちらの場合も、インターフェイスは相手インターフェイスとのネゴシエーションにより、インターフェイス速度、レイヤ 2 EtherChannel の場合はトランキング ステートおよび VLAN 番号などの条件に基づいて、EtherChannel を形成できるかどうかを判別できます。
PAgP モードが異なっていても、モード間で互換性があるかぎり、インターフェイスは EtherChannel を形成できます。次の例を参照してください。
•
desirable
モードのインターフェイスは、
desirable
モードまたは
auto
モードの他のインターフェイスとともに EtherChannel を形成できます。
•
auto
モードのインターフェイスは、
desirable
モードの他のインターフェイスとともに EtherChannel を形成できます。
どのインターフェイスも PAgP ネゴシエーションを開始しないため、
auto
モードのインターフェイスは、
auto
モードの他のインターフェイスとは EtherChannel を形成できません。
PAgP 対応の装置にスイッチを接続する場合、
non-silent
キーワードを使用すると、非サイレント動作としてスイッチ インターフェイスを設定できます。
auto
モードまたは
desirable
モードとともに
non-silent
を指定しなかった場合は、サイレント モードが指定されているとみなされます。
サイレント モードを設定するのは、PAgP 非対応で、かつほとんどパケットを送信しない装置にスイッチを接続する場合です。サイレント パートナーの例は、トラフィックを生成しないファイル サーバ、またはパケット アナライザなどです。この場合、サイレント パートナーに接続する物理ポートで PAgP を実行すると、スイッチ ポートが動作可能な状態になることを防ぐことができます。ただし、サイレントの設定によって、PAgP は動作可能になり、チャネル グループにインターフェイスを結合したり、伝送にインターフェイスを使用できます。
(注) EtherChannel は、PAgP モードと LACP モードの両方で設定することはできません。
LACP パケットの交換
active
モードおよび
passive
LACPモードでは、どちらの場合も、インターフェイスは相手インターフェイスとのネゴシエーションにより、インターフェイス速度、レイヤ 2 EtherChannel の場合はトランキング ステートおよび VLAN 番号などの条件に基づいて、EtherChannel を形成できるかどうかを判別できます。
LACP モードが異なっていても、モード間で互換性があるかぎり、インターフェイスは EtherChannel を形成できます。次の例を参照してください。
•
active
モードのインターフェイスは、
active
モードの他のインターフェイスとともに EtherChannel を形成できます。
•
active
モードのインターフェイスは、
passive
モードの他のインターフェイスとともに EtherChannel を形成できます。
どのインターフェイスも LACP ネゴシエーションを開始しないため、
passive
モードのインターフェイスは、
passive
モードの他のインターフェイスとは EtherChannel を形成できません。
(注) EtherChannel は、PAgP モードと LACP モードの両方で設定することはできません。
物理ラーナーおよびアグリゲート ポート ラーナー
ネットワーク装置は、PAgP 物理ラーナー(learner)またはアグリゲート ポート ラーナーに分類されます。物理ポートによってアドレスを学習し、その知識に基づいて送信を指示する装置は物理ラーナーです。アグリゲート(論理)ポートによってアドレスを学習する装置は、アグリゲート ポート ラーナーです。
装置とそのパートナーが両方ともアグリゲート ポート ラーナーの場合、論理ポート チャネル上のアドレスを学習します。装置は EtherChannel のいずれかのインターフェイスを使用することによって、送信元にパケットを送信します。アグリゲート ポート ラーナーの場合、どの物理ポートにパケットが届くかは重要ではありません。
スイッチは、物理ラーナーに接続された場合、スイッチで宛先 MAC(メディア アクセス制御)アドレスの設定をしても、チャネルの送信元 MAC アドレス配布を使用します。
フレーム伝送には、次のフレーム配布メカニズムを使用できます。
•
パケットの送信元 MAC アドレスに基づく負荷分散
•
パケットの宛先 MAC アドレスに基づく負荷分散
スイッチは PAgP グループで最大 8 ポートをサポートします。
PAgP および LACP と他の機能の相互作用
Dynamic Trunking Protocol(DTP)およびCisco Discovery Protocol(CDP)は、EtherChannelの物理インターフェイスを使用してパケットを送受信します。トランク ポートは、番号が最も小さい VLAN 上で PAgP および LACP Protocol Data Unit(PDU; プロトコル データ ユニット)を送受信します。
スパニングツリーは、EtherChannel を 1 つのポートとみなして、EtherChannel の物理インターフェイスを 1 つだけ使用してパケットを送信します。
PAgP が PAgP PDU を送受信するのは、PAgP が auto モードまたは desirable モードでイネーブルになっているインターフェイスとの間だけです。LACP が LACP PDU を送受信するのは、LACP が active モードまたは passive モードでイネーブルになっているインターフェイスとの間だけです。
EtherChannel の On モード
EtherChannel の on モードは、EtherChannel の手動設定に使用します。on モードを使用すると、ポートはネゴシエーションせずに強制的に EtherChannel に参加します。このモードは、リモート デバイスが PAgP または LACP をサポートしていない場合に役立ちます。on モードでは、リンクの両側が on モードに設定されていないと EtherChannel を使用できません。
Long-Reach Ethernet(LRE)スイッチでは、LRE インターフェイスが EtherChannel 専用モードをサポートしないため、on モードを使用できません。
同じチャネル グループ内で on モードに設定されたポートは、速度やデュプレックスなどのポート特性に互換性を持たせる必要があります。互換性のないポートは、on モードの設定がされていても、サスペンド ステートになります。
注意 on モードは十分に注意して使用してください。設定は手動で行い、EtherChannel の両端のポートには同じ内容の設定をする必要があります。グループの設定を誤ると、パケット損失またはスパニングツリー ループが発生することがあります。
負荷分散および転送方式の概要
EtherChannel は、新たに学習した MAC アドレスをチャネル内のリンクの 1 つと無作為に関連付けることによって、チャネル内のリンク間でトラフィックの負荷を分散させます。
送信元 MAC アドレス転送の場合、EtherChannel に転送されたパケットは、着信パケットの送信元 MAC アドレスに基づいてチャネル ポート間で分配されます。したがって負荷分散を提供するには、送信元ホストが異なるパケットはそれぞれ異なるチャネル ポートを使用しますが、送信元ホストが同じパケットは同じチャネル ポートを使用します。スイッチが学習した MAC アドレスは、変更されません。
宛先 MAC アドレス転送の場合、EtherChannel に転送されたパケットは、着信パケットの宛先ホスト MAC アドレスに基づいてチャネル ポート間で分配されます。したがって、宛先が同じパケットは同じポートに転送され、宛先の異なるパケットはそれぞれ異なるチャネル ポートに転送されます。負荷分散および転送方式を設定するには、
port-channel load-balance
グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
図30-3 では、複数のワークステーションがスイッチに接続されており、EtherChannel でスイッチとルータが接続されています。送信元に基づいた負荷分散は EtherChannel のスイッチ側で使用され、ワークステーションからのトラフィックを複数の物理リンクに分配することで、スイッチがルータの帯域幅を有効に利用することを保証します。ルータは 1 つの MAC アドレスを持つ装置なので、宛先に基づいた負荷分散を使って、ワークステーションへのトラフィックを EtherChannel 内の複数の物理リンクに効率的に振り分けます。
図30-3 負荷分散および転送方式
設定で一番種類の多いオプションを使用してください。たとえば、チャネル上のトラフィックが単一 MAC アドレスを宛先とする場合、宛先 MAC アドレスを使用すると、チャネル内の同じリンクが常に選択されます。ただし、送信元アドレスまたは IP アドレスを使用した方が、負荷分散の効率がよくなることがあります。
EtherChannel の設定
ここでは、EtherChannel インターフェイスを設定する手順について説明します。
•
「EtherChannel のデフォルト設定」
•
「EtherChannel 設定時の注意事項」
•
「レイヤ 2 EtherChannel の設定」
•
「EtherChannel 負荷分散の設定」
•
「PAgP 学習方式およびプライオリティの設定」
(注) 必ず、インターフェイスを正しく設定してください(EtherChannel 設定時の注意事項を参照)。
(注) EtherChannel の設定後、ポート チャネル インターフェイスに適用した設定変更は、そのポート チャネル インターフェイスに割り当てられたすべての物理インターフェイスに適用されます。また、物理インターフェイスに適用した設定変更は、設定を適用したインターフェイスだけに作用します。
EtherChannel のデフォルト設定
表30-2
に、EtherChannel のデフォルト設定を示します。
表30-2 EtherChannel のデフォルト設定
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チャネル グループ
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なし
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PAgP モード
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デフォルトなし
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PAgP 学習方式
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すべてのインターフェイスでアグリゲート ポート ラーニング
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PAgP プライオリティ
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すべてのインターフェイスで 128(この値を変更しても無効)
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LACP 学習方式
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すべてのインターフェイスでアグリゲート ポート ラーニング
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LACP プライオリティ
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すべてのインターフェイスで 32768
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負荷分散
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着信パケットの送信元 MAC アドレスに基づいてスイッチ上で負荷を分散
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EtherChannel 設定時の注意事項
EtherChannel ポートを正しく設定しないと、ネットワーク ループおよびその他の問題を回避するために、一部の EtherChannel ポートが自動的にディセーブルになります。次の注意事項に従って、設定上の問題が起きないようにしてください。
•
EtherChannel は、同じタイプのイーサネット ポートを 8 つまで使用して設定します。
(注) EtherChannel の一部として GigaStack GBIC ポートを設定しないでください。
•
EtherChannel 内の全ポートを同じ速度および同じデュプレックス モードで動作するように設定します。
•
EtherChannel 内の全インターフェイスをイネーブルにします。
shutdown
インターフェイス コンフィギュレーション コマンドによってディセーブルにされた EtherChannel 内のポートは、リンク障害として扱われます。そのポートのトラフィックは、EtherChannel 内の他のインターフェイスの 1 つに転送されます。
•
グループを初めて作成したときには、そのグループに最初に追加されたポートのパラメータ設定値をすべてのポートが引き継ぎます。次のパラメータのいずれかで設定を変更した場合は、グループ内の全ポートでも変更する必要があります。
–
許可 VLAN リスト
–
各 VLAN のスパニングツリー パス コスト
–
各 VLAN のスパニングツリー ポート プライオリティ
–
スパニングツリー PortFast の設定
•
EtherChannel の一部としてセキュア ポートを設定しないでください。またその逆も同様です。
•
アクティブまたはまだアクティブになっていない EtherChannel のメンバーであるポートはIEEE 802.1x ポートとして設定しません。EtherChannel ポートで IEEE 802.1x をイネーブルにしようとすると、エラー メッセージが表示され、IEEE 802.1x はイネーブルになりません。
•
EtherChannel がスイッチ インターフェイスで設定されている場合、
dot1x system-auth-control
グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力して、スイッチでグローバルに IEEE 802.1x をイネーブルにする前に、インターフェイスから EtherChannel の設定を削除してください。
•
EtherChannel は、トランキング レイヤ 2 EtherChannel 内の全インターフェイスで同じ VLAN 許容範囲をサポートします。PAgP のインターフェイスを設定する場合、VLAN 許容範囲が一致していないと、PAgP が
auto
モードまたは
desirable
モードに設定されていても、インターフェイスは EtherChannel を形成しません。LACP のインターフェイスを設定する場合、VLAN 許容範囲が一致していないと、LACP が active モードまたは
passive
モードに設定されていても、インターフェイスは EtherChannel を形成しません。
•
スパニングツリー パス コストが異なるインターフェイスは、設定上の矛盾がないかぎり、
EtherChannel を形成できます。異なるスパニングツリー パス コストを設定すること自体は、EtherChannel を形成するインターフェイスの不整合にはなりません。
•
Catalyst 2950 LRE スイッチ ポートには PAgP タイプの EtherChannel だけを設定します。
レイヤ 2 EtherChannel の設定
レイヤ 2 EtherChannel を設定するには、
channel-group
インターフェイス コンフィギュレーション コマンドでイーサネット インターフェイスを設定することによって、ポート チャネル論理インターフェイスを作成します。レイヤ 2 インターフェイスを手動でポート チャネル インターフェイスにすることはできません。
(注) ソフトウェアがポート チャネル インターフェイスを作成できるように、レイヤ 2 インターフェイスを結合して動作させなければなりません。
レイヤ 2 EtherChannel にレイヤ 2 イーサネット インターフェイスを割り当てるには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。
|
|
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ステップ 1
|
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。
|
ステップ 2
|
interface
interface-id
|
設定する物理インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。
有効なインターフェイスには物理インターフェイスが含まれます。
同一タイプ、同一速度のインターフェイスを 8 つまで同一グループに設定できます。
|
ステップ 3
|
switchport mode
{
access
|
trunk
}
switchport access vlan
vlan-id
|
すべてのインターフェイスを同一 VLAN 内のスタティックなアクセス ポートとして割り当てるか、またはトランクとして設定します。
インターフェイスをスタティックなアクセス ポートとして設定する場合は、1 つの VLAN に対してのみ割り当てます。指定できる範囲は 1 ~ 4094 です。
|
ステップ 4
|
channel-group
channel-group-number
mode
{{
auto
[
non-silent
] |
desirable
[
non-silent
] |
on
} | {
active
|
passive
}}
|
チャネル グループにポートを割り当て、PAgP またはLACPモードを指定します。
channel-group-number
に指定できる範囲は 1 ~ 6 です。各 EtherChannel は、矛盾しない設定のイーサネット インターフェイスを 8 つまで使用できます。
mode
には、次のキーワードのいずれか 1 つを選択します。
•
auto
― PAgP 装置が検出された場合に限り、PAgP をイネーブルにします。インターフェイスはパッシブ ネゴシエーション ステートになります。この場合、インターフェイスは受信した PAgP パケットに応答しますが、PAgP パケット ネゴシエーションを開始することはありません。
•
desirable
― PAgP を無条件でイネーブルにします。インターフェイスはアクティブ ネゴシエーション ステートになります。この場合、インターフェイスは PAgP パケットを送信することによって、他のインターフェイスとのネゴシエーションを開始します。
•
on
― PAgP を使用せずにインターフェイスが強制的にチャネル化されます。
on
モードの場合、使用可能な EtherChannel が存在するのは、
on
モードのインターフェイス グループが、同じく
on
モードの別のインターフェイス グループに接続する場合だけです。
•
non-silent
― PAgP 対応の装置にスイッチを接続する場合、非サイレント動作としてスイッチ インターフェイスを設定できます。
auto
モードまたは
desirable
モードとともに
non-silent
キーワードを指定してインターフェイスを設定できます。
auto
モードまたは
desirable
モードとともに
non-silent
を指定しなかった場合は、サイレントが指定されているものとみなされます。サイレント設定は、ファイルサーバまたはパケット アナライザとの接続に適しています。サイレントを設定すると、PAgP が動作してチャネル グループにインターフェイスを結合し、このインターフェイスが伝送に使用されます。
•
active
― LACP 装置が検出された場合に限り、LACP をイネーブルにします。インターフェイスはアクティブ ネゴシエーション ステートになります。この場合、インターフェイスは LACP パケットを送信することによって、他のインターフェイスとのネゴシエーションを開始します。
• passive ― インターフェイス上の LACP をイネーブルにし、インターフェイスをパッシブ ネゴシエーション ステートにします。この場合、インターフェイスは受信した LACP パケットに応答しますが、LACP パケット ネゴシエーションを開始することはありません。
スイッチおよび相手装置の PAgP モードおよび LACP モードの互換性に関する情報については、「PAgP モードおよび LACP モード」を参照してください。
|
ステップ 5
|
end
|
イネーブル EXEC モードに戻ります。
|
ステップ 6
|
show running-config
|
設定を確認します。
|
ステップ 7
|
copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。
|
EtherChannel グループからポートを削除するには、
no channel-group
インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。物理インターフェイスを削除せずに no
interface port-channel
グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して EtherChannel を削除した場合、物理インターフェイスはシャットダウンされます。EtherChannel に含まれる物理インターフェイスをシャットダウンしないようにするには、物理インターフェイスを削除してから EtherChannel を削除してください。
次に、PAgP モードが
desirable
の場合に、VLAN 10 のスタティックなアクセス ポートとしてのインターフェイス範囲をチャネル 5 に割り当てる例を示します。
Switch# configure terminal Switch(config)# interface range fasttethernet0/1 -2 Switch(config-if-range)# switchport mode access Switch(config-if-range)# switchport access vlan 10 Switch(config-if-range)# channel-group 5 mode desirable Switch(config-if-range)# end
EtherChannel 負荷分散の設定
ここでは、送信元ベースまたは宛先ベースの転送方式を使用することによって、EtherChannel 負荷分散を設定する手順について説明します。詳細は、「負荷分散および転送方式の概要」を参照してください。
EtherChannel の負荷分散を設定するには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1
|
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。
|
ステップ 2
|
port-channel load-balance
method
|
EtherChannel の負荷分散方式を設定します。
•
src-mac
― 送信元 MAC アドレスを使用する負荷分散宛先が同じパケットは同じポートに送られますが、宛先が異なるパケットはそれぞれ異なるチャネル ポートに送られます。
•
src-mac
― 宛先 MAC アドレスを使用する負荷分散送信元ホストが異なるパケットは、それぞれ異なるチャネル ポートを使用しますが、送信元ホストが同じパケットは同じチャネル ポートを使用します。
デフォルトは
src-mac
です。
スイッチのリンク パートナーが物理ラーナーの場合、次の負荷分散方式のいずれかを使用します。
•
channel-group
インターフェイス コンフィギュレーション コマンドが
auto
または
desirable
に設定されている場合、スイッチは設定された負荷分散方式に関係なく、送信元 MAC アドレスに基づく負荷分散方式を自動的に使用します。
•
channel-group
インターフェイス コンフィギュレーション コマンドが
on
に設定されている場合、
port-channel load-balance src-mac
グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用することによって、送信元 MAC アドレスに基づく負荷分散方式を設定します。
|
ステップ 3
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end
|
イネーブル EXEC モードに戻ります。
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ステップ 4
|
show etherchannel load-balance
|
設定を確認します。
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ステップ 5
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copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。
|
EtherChannel の負荷分散をデフォルト値に戻す場合は、
no port-channel load-balance
グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
PAgP 学習方式およびプライオリティの設定
ネットワーク装置は、PAgP 物理ラーナー(learner)またはアグリゲート ポート ラーナーに分類されます。物理ポートによってアドレスを学習し、その知識に基づいて送信を指示する装置は物理ラーナーです。アグリゲート ポートによってアドレスを学習する装置は、アグリゲート ポート ラーナーです。
Catalyst 1900 シリーズ スイッチとの互換性を維持するために、 Catalyst 2950 および Catalyst 2955 スイッチには送信元 MAC に基づく負荷分散を設定します。
CLI(コマンドライン インターフェイス)を介して
physical-port
キーワードが指定された場合でも、 Catalyst 2950 または Catalyst 2955 スイッチがサポートするのは、アグリゲート ポートでのアドレス ラーニングだけです。スイッチ ハードウェアは、
pagp learn-method
および
pagp port-priority
インターフェイス コンフィギュレーション コマンドの影響を受けません。
(注) スイッチはアグリゲート ラーニング装置なので、学習方式を physical-port に設定しないでください。
スイッチのリンク パートナーが物理ラーナーであり、かつ channel-group インターフェイス コンフィギュレーション コマンドが auto または desirable に設定されている場合、スイッチは設定されている負荷分散方式に関係なく、送信元 MAC アドレスに基づく負荷分散方式を自動的に使用します。
Catalyst 2950 または Catalyst 2955 スイッチのリンク パートナーが物理ラーナーであり、かつchannel-group インターフェイス コンフィギュレーション コマンドが on に設定されている場合、port-channel load-balance src-mac グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用することによって、送信元 MAC アドレスに基づく負荷分散方式を設定します。
LACP ポート プライオリティの設定
lacp port-priority イネーブル EXEC コマンドを使用して、LACP の設定が行われた EtherChannel 内の各ポートのプライオリティを設定できます。指定できる範囲は 1 ~ 65535 です。LACP ポート プライオリティを設定するには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1
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configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。
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ステップ 2
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interface
interface-id
|
送信用のインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。
|
ステップ 3
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lacp port-priority priority-value
|
LACP ポート プライオリティの値を選択します。
プライオリティの値で指定できる範囲は 1 ~ 65535 です。デフォルトのプライオリティの値は 32768 です。値が小さいほど、インターフェイスが LACP 伝送に使用される可能性は高くなります。
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ステップ 4
|
end
|
イネーブル EXEC モードに戻ります。
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ステップ 5
|
show running-config
または
show lacp
channel-group-number
internal
|
設定を確認します。
|
ステップ 6
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copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。
|
ホット スタンバイ ポートの設定
イネーブルの場合、LACP はチャネル内の LACP 互換ポート数を最大に設定しようとします(最大 16 ポート)。同時にアクティブになれる LACP リンクは 8 つまでです。リンクが追加されるとホット スタンバイ状態になります。アクティブ リンクの 1 つが非アクティブになると、ホット スタンバイ モードのリンクが代わりにアクティブになります。
8 つ以上のリンクが EtherChannel グループとして設定された場合、ソフトウェアは次の項目を基準にアクティブにするホット スタンバイ ポートを判断します。
•
LACP ポート プライオリティ
•
ポート ID
すべてのポートはデフォルトで同じポート プライオリティになります。
lacp port-priority
インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、ポート プライオリティをデフォルトの 32768 より小さい値に設定することで、LACP EtherChannel ポートのポート プライオリティを変更して、最初にアクティブになるホット スタンバイ リンクを指定できます。
ポート プライオリティをデフォルトの
32768
より小さな値に設定しないかぎり、ポート番号の小さいホット スタンバイ ポートの方が先にチャネル内でアクティブになります。
(注) LACP がすべての互換ポートをアグリゲートできない場合(たとえば、ハードウェアの制約が大きいリモート システム)、EtherChannel 内でアクティブにならないポートはすべてホット スタンバイ状態になり、チャネル化されたポートのいずれかが機能しない場合に限り使用されます。
LACP システム プライオリティの設定
lacp system-priority イネーブル EXEC コマンドを使用して、LACP の設定が行われたすべての EtherChannel に対してシステム プライオリティを設定できます。指定できる範囲は 1 ~ 65535 です。
(注) lacp system-priority コマンドはグローバル コマンドです。各 LACP 設定チャネルのシステム プライオリティを個別に設定することはできません。
active モードおよび standby モードの両方の LACP 設定 EtherChannel を組み合わせる場合にのみ、このコマンドを使用することを推奨します。
LACP システム プライオリティを設定するには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。
|
|
|
ステップ 1
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configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。
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ステップ 2
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lacp system-priority priority-value
|
LACP システム プライオリティの値を選択します。
プライオリティの値で指定できる範囲は 1 ~ 65535 です。デフォルトのプライオリティ値は 32768 です。値が小さいほど、システム プライオリティは高くなります。システム プライオリティ値が小さい方のスイッチは、各 LACP EhterChannel ごとに、LACP パートナー スイッチ間でアクティブになっているリンクと、スタンバイになっているリンクを割り出します。
|
ステップ 3
|
end
|
イネーブル EXEC モードに戻ります。
|
ステップ 4
|
show running-config
または
show lacp
channel-group-number
internal
|
設定を確認します。
|
ステップ 5
|
copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。
|