Catalyst 2950 LRE デスクトップ スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド
トラブルシューティング
トラブルシューティング
発行日;2012/01/12 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf | フィードバック

目次

トラブルシューティング

LRE統計

回復手順の実行

ソフトウェアが破損した場合の回復

パスワードを忘れた場合の回復

コマンド スイッチで障害が発生した場合の回復

故障したコマンド スイッチをクラスタ メンバーと交換する場合

故障したコマンド スイッチを他のスイッチと交換する場合

メンバー スイッチとの接続の回復

自動ネゴシエーションの不一致の防止

LREポート設定のトラブルシューティング

GBICおよびSFPモジュールのセキュリティおよびID

debugコマンドの使用

特定機能に関するデバッグのイネーブル化

システム全体診断のイネーブル化

デバッグおよびエラー メッセージ出力のリダイレクト

crashinfoファイルの使用方法

トラブルシューティング

この章では、IOSソフトウェア関連の問題を特定して解決する方法について説明します。問題の性質に応じて、CLI(コマンドライン インターフェイス)またはCluster Management Suite(CMS)を使用して、問題を特定および解決することができます。シスコ社承認のCourse Wave Division Multiplexer(CWDM)GBIC(ギガビット インターフェイス コンバータ)の問題を特定および解決するには、スイッチにEI(拡張ソフトウェア イメージ)をインストールしておく必要があります。


) この章で使用するコマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスおよび『Cisco IOS Command Summary for Release 12.1』を参照してください。


この章で説明する内容は、次のとおりです。

「LRE統計」

「回復手順の実行」

「自動ネゴシエーションの不一致の防止」

「LREポート設定のトラブルシューティング」

「GBICおよびSFPモジュールのセキュリティおよびID」

「debugコマンドの使用」

「crashinfoファイルの使用方法」

LRE統計

ここでは、スイッチ、および接続したLRE CPE装置から収集できる統計情報について説明します。show controllers ethernet-controller、show controllers ethernet-controller <LRE interface> cpe [port <port-num>] 、およびshow controllers lre statusイネーブルEXECコマンドを使用して、次の統計を表示します。

表 28-1 ― イーサネット ポートの統計

表 28-2 ― LREリンクの統計

表 28-3 ― CPEイーサネット リンクの統計

 

表 28-1 イーサネット ポートの統計

統計のタイプ
説明
Transmit

Unicast Frames

ポートによって送信された正常形式ユニキャスト フレームの総数。エラー付きで、あるいはマルチキャストまたはブロードキャスト宛先アドレス付きで送信されたフレームは除外します。

Multicast Frames

ポートによって送信された正常形式マルチキャスト フレームの総数。エラー付きで、あるいはユニキャストまたはブロードキャスト宛先アドレス付きで送信されたフレームは除外します。

Broadcast Frames

ポートによって送信された正常形式ブロードキャスト フレームの総数。エラー付きで、あるいはユニキャストまたはマルチキャスト宛先アドレス付きで送信されたフレームは除外します。

Too old

有効期限切れのため廃棄された送信フレームの総数。

Deferred

メディアがビジーだったため、特定のインターフェイスでの送信試行が遅れたフレームのカウント。

このオブジェクトのインスタンスによって表されるカウントには、衝突に関係するフレームは含まれません。

Total Collision Frames

1~15回の衝突後、エラーなしで送信されたフレームの総数。すべての宛先アドレス タイプのフレームは含め、リソース不足やレイト コリジョンのため廃棄されたフレームは除外します。

Excessive Collision Frames

16回の衝突後送信できなかったフレームの総数。すべての宛先アドレス タイプのフレームを含みます。

Late Collision Frames

送信時に検出されたレイト コリジョンのため廃棄されたフレームの総数。フレームの64バイトの送信後衝突が発生したすべての送信フレームを含みます。プリアンブルとSFDは、フレームのバイト カウントに含まれません。

VLAN discard frames

802.1Qタグでタグ付けされ、送信中に廃棄された送信フレーム数。

Control frames

ポーズ制御フレームが送信されるたびに増分。

Tagged frames

802.1Qタグでタグ付けされた送信フレーム数。

Aborted frames

過度の衝突などの各種伝送エラーのため、送信が開始されたが打ち切られたパケットごとに増分。

Pause frames

MACポーズ制御フレームが送信されるたびに増分。

Single deferred frames

最初の送信が延期されたが、その後送信時に衝突が発生したフレームごとに増分。

Multiple deferred frames

衝突のため送信試行時に複数回延期されたフレームごとに増分。

Single collisions

送信試行時にただ1度だけ衝突が発生したフレームごとに増分。

2-15 collisions

送信試行時に2~15回衝突が発生したフレームごとに増分。

Receive

Unicast Frames

ポートによって受信された正常形式ユニキャスト フレームの総数。エラー付き、マルチキャストまたはブロードキャスト宛先アドレス付き、あるいはオーバーサイズまたはアンダーサイズ フレーム付きで受信されたフレームは除外します。また、廃棄されたフレームまたは宛先なしのフレームも除外します。

Multicast Frames

ポートによって受信された正常形式マルチキャスト フレームの総数。エラー付き、ユニキャストまたはブロードキャスト宛先アドレス付き、あるいはオーバーサイズまたはアンダーサイズ フレーム付きで受信されたフレームは除外します。また、廃棄されたフレームまたは宛先なしのフレームも除外します。

Broadcast Frames

ポートによって受信された正常形式ブロードキャストト フレームの総数。エラー付き、ユニキャストまたはマルチキャスト宛先アドレス付き、あるいはオーバーサイズまたはアンダーサイズ フレーム付きで受信されたフレームは除外します。また、廃棄されたフレームまたは宛先なしのフレームも除外します。

Discarded Frames

受信帯域幅または受信バッファ スペースの不足が原因で、あるいは転送規則で転送しないように規定されているので廃棄されたフレームの総数。

Alignment Errors

アラインメント エラー付きで受信したフレームの総数。FCSエラーおよび非整数のバイト数で受信したフレームはすべて含めます。

FCS Errors

FCSエラー付きで受信したフレームの総数。FCSエラー付きのアンダーサイズ フレームは除外します。

Undersize frames

64オクテット長(フレーム ビットは除くが、FCSオクテットは含める)未満だが、それ以外は正常形式の受信フレームの総数。

Minimum size frames

64オクテット長(フレーム ビットは除くが、FCSオクテットは含める)で、その他は正常形式の受信フレームの総数。

Oversize Frames

FCS値が適切な、1518バイトを超える受信フレームの総数。

Control frames

MAC制御フレーム(ポーズおよび非サポート)が受信されるたびに増分。

Pause frames

MACポーズ制御フレームが受信されるたびに増分。

Unknown opcode

あらゆる非ポーズMAC制御フレームが受信されるたびに増分。

Length out of range

パケットの802.3長さフィールドが実際に受信したバイト数と一致しない受信フレームごとに増分。長さフィールドが有効な802.3長さではなくイーサネット パケット タイプである場合は、このカウンタは増分しません。

Symbol errors

有効なキャリアが存在し、最低限1つの無効なデータ記号を受信するたびに増分。

False carrier

アイドル時に偽のキャリアが検出されるたびに増分。このイベントは、次の受信フレームで生成された統計とともにレポートされます。フレーム間で生成およびレポートできる偽キャリア状態は1つだけです。

valid, too small

有効だが最小サイズ フレーム(64バイト長)よりサイズが小さな受信フレームごとに増分。

valid, too large

有効だが最大サイズ フレーム(1518バイト長)よりサイズが大きな受信フレームごとに増分。

invalid, too small

無効でしかも最小サイズ フレーム(64バイト長)よりサイズが小さな受信フレームごとに増分。

invalid, too large

無効でしかも最大サイズ フレーム(1518バイト長)よりサイズが大きな受信フレームごとに増分。

 

表 28-2 LREリンクの統計

統計のタイプ
説明

Upstream Bandwidth Usage

アップストリーム トラフィックに使用される帯域幅の比率。LREリンクの現在のアップストリーム レートと実際のアップストリーム速度に基づきます。

Downstream Bandwidth Usage

ダウンストリーム トラフィックに使用される帯域幅の比率。LREリンクの現在のダウンストリーム レートと実際のダウンストリーム速度に基づきます。

Signal to Noise Ratio

リモートLRE CPE装置から接続を解除せずにスイッチが許容する周囲、環境、および電磁雑音パワー レベルを基準にした受信信号雑音(dB)の増加量。比率が高いほどリンクには回復力があります。

Upstream Reed-Solomon Errors

スイッチのLREポートで受信する、検出され、訂正されたデータ エラーの数。リードソロモン エラーは、ノイズ マージンを超える雑音から生じます。断続的な雑音(モーターの始動やパワー サージなど)では、リードソロモン エラー訂正によってイーサネット データ フレームの損失が防止されます。

LREインターフェイスは、スイッチのLREポートで誤って受信したデータ バイトを訂正します(最大で計画した8バイトが限度)。残余エラー率は、イーサネットCyclic Redundancy Check(CRC;巡回冗長検査)の検出機能より優れたものです。エラー バーストがLREインターフェイスの訂正機能よりも大きい場合は、イーサネットCRCを使用して破壊されたフレームを突き止めて廃棄します。

Downstream Reed-Solomon Errors

CPEのRJ-11 WALLポートで受信する、検出され、訂正されたデータ エラーの数。

 

表 28-3 CPEイーサネット リンクの統計

カウンタ
説明
Transmit

Bytes

このポートから送出されたバイトの総数。

Unicast Frames

ポートによって送信された正常形式ユニキャスト フレームの総数。エラー付きで、あるいはマルチキャストまたはブロードキャスト宛先アドレス付きで送信されたフレームは除外します。

Multicast Frames

ポートによって送信された正常形式マルチキャスト フレームの総数。エラー付きで、あるいはユニキャストまたはブロードキャスト宛先アドレス付きで送信されたフレームは除外します。

Broadcast Frames

ポートによって送信された正常形式ブロードキャスト フレームの総数。エラー付きで、あるいはユニキャストまたはマルチキャスト宛先アドレス付きで送信されたフレームは除外します。

Dropped Frames

送信前に廃棄されたフレームのカウント。

Pause Frames

MACポーズ制御フレームが送信されるたびに増分。

Collision Frames

1~15回の衝突後、エラーなしで送信されたフレームの総数。すべての宛先アドレス タイプのフレームは含め、リソース不足やレイト コリジョンのため廃棄されたフレームは除外します。

One Collision Frames

送信試行時にただ1度だけ衝突が発生したフレームごとに増分。

Multiple Collisions

送信試行時に複数回衝突が発生したフレームごとに増分。

Late Collisions

送信時に検出されたレイト コリジョンのため廃棄されたフレームの総数。フレームの64バイトの送信後衝突が発生したすべての送信フレームを含みます。プリアンブルとSFDは、フレームのバイト カウントに含まれません。

Excess Collisions

16回の衝突後送信できなかったフレームの総数。すべての宛先アドレス タイプのフレームを含みます。

Frame Discard

802.1Qタグでタグ付けされ、送信中に廃棄された送信フレーム数。

Receive

Bytes

このポートが受信した総バイト数。

Unicast Frames

ポートによって受信された正常形式ユニキャスト フレームの総数。エラー付き、マルチキャストまたはブロードキャスト宛先アドレス付き、あるいはオーバーサイズまたはアンダーサイズ フレーム付きで受信されたフレームは除外します。また、廃棄されたフレームまたは宛先なしのフレームも除外します。

Multicast Frames

ポートによって受信された正常形式マルチキャスト フレームの総数。エラー付き、ユニキャストまたはブロードキャスト宛先アドレス付き、あるいはオーバーサイズまたはアンダーサイズ フレーム付きで受信されたフレームは除外します。また、廃棄されたフレームまたは宛先なしのフレームも除外します。

Broadcast Frames

ポートによって受信された正常形式ブロードキャストト フレームの総数。エラー付き、ユニキャストまたはマルチキャスト宛先アドレス付き、あるいはオーバーサイズまたはアンダーサイズ フレーム付きで受信されたフレームは除外します。また、廃棄されたフレームまたは宛先なしのフレームも除外します。

Dropped Frames

廃棄された受信フレームのカウント。

Pause Frames

MACポーズ制御フレームが受信されるたびに増分。

Alignment Errors

アラインメント エラー付きで受信したフレームの総数。FCSエラーおよび非整数のバイト数で受信したフレームはすべて含めます。

Fragments

64バイト未満の、バイト数が整数値で不正なFCS値を持つフレームの総数。

Undersize Frames

64オクテット長(フレーム ビットは除くが、FCSオクテットは含める)未満だが、それ以外は正常形式の受信フレームの総数。

Oversize Frames

FCS値が適切な、1518バイトを超える受信フレームの総数。

FCS errors

FCSエラー付きで受信したフレームの総数。FCSエラー付きのアンダーサイズ フレームは除外します。

Excess Size Discards

大きさがイーサネットの最大許容フレーム サイズを超えているので廃棄された受信フレームの総数。

Jabbers

1522バイトより大きく、FCSエラーまたはアライメント エラーを持つ受信フレームの数。

Source Address Change

正常に受信したパケットの送信元アドレスが以前の値から変更された回数。

Symbol Errors

有効なキャリアが存在し、最低限1つの無効なデータ記号を受信するたびに増分。

回復手順の実行

ここで紹介する回復手順を実行するには、スイッチを直接操作しなければなりません。

「ソフトウェアが破損した場合の回復」

「パスワードを忘れた場合の回復」

「コマンド スイッチで障害が発生した場合の回復」

「メンバー スイッチとの接続の回復」

ソフトウェアが破損した場合の回復

スイッチ ソフトウェアが破損する状況としては、アップグレードを行った場合、スイッチに誤ったファイルをダウンロードした場合、イメージ ファイルを削除した場合などが考えられます。いずれの場合にも、スイッチはPower-On Self-Test(POST;電源投入時セルフテスト)に失敗し、接続能力を失います。

次の手順では、XMODEMプロトコルを使用して、破損したイメージ ファイルまたは間違ったイメージ ファイルを回復します。XMODEMプロトコルをサポートするソフトウェア パッケージは多数あり、使用するエミュレーション ソフトウェアによって、この手順は異なります。


ステップ 1 XMODEMプロトコルをサポートする端末エミュレーション ソフトウェアを備えたPCを、スイッチのコンソール ポートに接続します。

ステップ 2 エミュレーション ソフトウェアの回線速度を9600ボーに設定します。

ステップ 3 スイッチの電源コードを外します。

ステップ 4 スイッチに再度電源コードを接続します。

ソフトウェア イメージはロードされません。スイッチがブート ローダ モードで起動します。これはswitch#プロンプトによってわかります。

ステップ 5 次のブート ローダ コマンドを使用して、転送を開始します。

switch# copy xmodem: flash:image_filename.bin
 

ステップ 6 XMODEM要求が表示されたら、端末エミュレーション ソフトウェアに適切なコマンドを使用して、転送を開始し、ソフトウェア イメージをフラッシュ メモリにコピーします。


 

パスワードを忘れた場合の回復

スイッチのパスワードを忘れた場合には、次の手順に従ってください。


ステップ 1 端末エミュレーション ソフトウェアが稼働している端末またはPCをコンソール ポートに接続します。詳細については、スイッチのハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。


「CLIのアクセス方法」の手順に従うと、Telnetを使用できるようにスイッチを設定できます。


ステップ 2 エミュレーション ソフトウェアの回線速度を9600ボーに設定します。

ステップ 3 スイッチの電源コードを取り外します。

ステップ 4 Mode ボタンを押しながら、電源コードを再度スイッチに接続します。

ポート1Xの上のLEDが消灯してから1~2秒後に、 Mode ボタンを放します。ソフトウェアについての情報と指示が数行表示されます。

The system has been interrupted prior to initializing the flash file system. These commands will initialize the flash file system, and finish loading the operating system software:
 
flash_init
load_helper
boot
 

ステップ 5 フラッシュ ファイル システムを初期化します。

switch# flash_init
 

ステップ 6 コンソール ポートの速度を9600以外に設定していた場合、9600にリセットされます。エミュレーション ソフトウェアの回線速度をスイッチのコンソール ポートに合わせて変更します。

ステップ 7 ヘルパー ファイルがある場合にはロードします。

switch# load_helper
 

ステップ 8 次の例のようにフラッシュ メモリの内容を表示します。

switch# dir flash:
The switch file system is displayed:
Directory of flash:/
3 drwx 10176 Mar 01 2001 00:04:34 html
6 -rwx 2343 Mar 01 2001 03:18:16 config.text
171 -rwx 1667997 Mar 01 2001 00:02:39 c2950-i6q412-mz.121-9.EA1.bin
7 -rwx 3060 Mar 01 2001 00:14:20 vlan.dat
172 -rwx 100 Mar 01 2001 00:02:54 env_vars
 
7741440 bytes total (3884509 bytes free)
 

ステップ 9 コンフィギュレーション ファイルの名前をconfig.text.oldに変更します。

このファイルには、パスワード定義が収められています。

switch# rename flash:config.text flash:config.text.old
 

ステップ 10 システムを起動します。

switch# boot
 

セットアップ プログラムを起動するように求められます。プロンプトにNを入力します。

Continue with the configuration dialog? [yes/no]: N
 

ステップ 11 スイッチ プロンプトで、イネーブルEXECモードに切り替えます。

switch> enable
 

ステップ 12 コンフィギュレーション ファイルを元の名前に戻します。

switch# rename flash:config.text.old flash:config.text
 

ステップ 13 コンフィギュレーション ファイルをメモリにコピーします。

switch# copy flash:config.text system:running-config
Source filename [config.text]?
Destination filename [running-config]?
 

確認を求めるプロンプトに、Returnキーを押して応答します。

これでコンフィギュレーション ファイルがリロードされました。次に示す通常のコマンドを使用して、パスワードを変更できます。

ステップ 14 グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

switch# config terminal
 

ステップ 15 パスワードを変更します。

switch(config)# enable secret <password>

または

switch(config)# enable password <password>
 

ステップ 16 イネーブルEXECモードに戻ります。

switch(config)# exit
switch#
 

ステップ 17 実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに書き込みます。

switch# copy running-config startup-config
 

新しいパスワードがスタートアップ コンフィギュレーションに組み込まれました。


 

コマンド スイッチで障害が発生した場合の回復

ここではコマンド スイッチで障害が発生した場合の回復手順について説明します。Hot Standby Router Protocol(HSRP)を使用すると、冗長コマンド スイッチ グループを設定できます。詳細は、 第6章「スイッチのクラスタ設定」 を参照してください。


) HSRPは、クラスタを冗長構成にする場合に優先すべき方式です。


スタンバイ コマンド スイッチが未設定で、かつコマンド スイッチで電源故障などの障害が発生した場合には、メンバー スイッチとの管理接続が切断されるので、新しいコマンド スイッチに交換する必要があります。ただし、接続されているスイッチ間の接続能力は影響を受けません。また、メンバー スイッチも通常どおりにパケットを転送します。メンバー スイッチは、コンソール ポートを介してスタンドアロンのスイッチとして管理できます。また、IPアドレスが与えられている場合は、他の管理インターフェイスを使用して管理できます。

コマンド対応メンバー スイッチまたは他のスイッチにIPアドレスを割り当て、コマンド スイッチのパスワードを書き留め、メンバー スイッチと交換用コマンド スイッチ間の冗長接続が得られるようにクラスタを接続することにより、コマンド スイッチ障害に備えることができます。ここでは、故障したコマンド スイッチの交換方法を2通り紹介します。

故障したコマンド スイッチをクラスタ メンバーと交換する場合

故障したコマンド スイッチを他のスイッチと交換する場合

コマンド対応スイッチについては、リリース ノートを参照してください。

故障したコマンド スイッチをクラスタ メンバーと交換する場合

次の手順で、故障したコマンド スイッチを同じクラスタ内のコマンド対応メンバー スイッチと交換します。


ステップ 1 コマンド スイッチとメンバー スイッチとの接続を切断し、クラスタからコマンド スイッチを物理的に削除します。

ステップ 2 故障したコマンド スイッチの替わりに新しいメンバー スイッチを挿入し、コマンド スイッチとクラスタ メンバー間の接続を復元します。

ステップ 3 新しいコマンド スイッチでCLIセッションを開始します。

CLIにはコンソール ポートを使用してアクセスできます。また、スイッチにIPアドレスが割り当てられている場合は、Telnetを使用してアクセスできます。コンソール ポートの詳しい使用方法については、スイッチのハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。

ステップ 4 スイッチ プロンプトで、イネーブルEXECモードに切り替えます。

Switch> enable
Switch#
 

ステップ 5 故障したコマンド スイッチのパスワードを入力します。

ステップ 6 グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

Switch# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
 

ステップ 7 クラスタからメンバースイッチを削除します。

Switch(config)# no cluster commander-address
 

ステップ 8 イネーブルEXECモードに戻ります。

Switch(config)# end
Switch#
 

ステップ 9 セットアップ プログラムを使用して、スイッチのIP情報を設定します。IPアドレス情報およびパスワードを入力するように要求されます。イネーブルEXECモードからsetupと入力し、Returnキーを押します。

Switch# setup
--- System Configuration Dialog ---
Continue with configuration dialog? [yes/no]: y
 
At any point you may enter a question mark '?' for help.
Use ctrl-c to abort configuration dialog at any prompt.
Default settings are in square brackets '[]'.
 
Basic management setup configures only enough connectivity
for management of the system, extended setup will ask you
to configure each interface on the system
 
Would you like to enter basic management setup? [yes/no]:
 

ステップ 10 最初のプロンプトにYを入力します。

セットアップ プログラムのプロンプトは、コマンド スイッチとして選択したメンバー スイッチによって異なります。

Continue with configuration dialog? [yes/no]: y
 

または

Configuring global parameters:
 

このプロンプトが表示されなければ、 enable と入力し、 Return キーを押してください。セットアップ プログラムを開始するには、setupと入力し、 Return キーを押してください。

ステップ 11 セットアップ プログラムの質問に答えてください。

ホスト名を入力するように要求された場合、コマンド スイッチ上で指定できるホスト名の文字数は28文字まで、メンバー スイッチ上では31文字までです。どのスイッチでも、ホスト名の最終文字として -n n は数字)を使用しないでください。

Telnet(仮想端末)パスワードを入力するように要求された場合、パスワードには1~25文字の英数字を使用でき、大文字と小文字が区別され、スペースを含めることができます。ただし、先行スペースは無視されます。

ステップ 12 イネーブル シークレット および イネーブル パスワードを入力するように要求された場合、 故障したコマンド スイッチ のパスワードを再度入力してください。

ステップ 13 スイッチをクラスタ コマンド スイッチとしてイネーブルにし、 Return キーを押します(要求された場合)。

ステップ 14 クラスタに名前を指定し、Return キーを押します(要求された場合)。

クラスタ名には1~31文字の英数字、ダッシュ、または下線を使用できます。

ステップ 15 初期設定が表示されたら、アドレスが正しいか確認してください。

ステップ 16 表示された情報が正しい場合は、Yを入力し、Returnキーを押します。

情報に誤りがある場合には、Nを入力し、Returnキーを押して、ステップ9からやり直します。

ステップ 17 ブラウザを起動し、新しいコマンド スイッチのIPアドレスを入力します。

ステップ 18 クラスタ メニューから、 Add to Cluster を選択し、クラスタへ追加する候補スイッチの一覧を表示します。


 

故障したコマンド スイッチを他のスイッチと交換する場合

故障したコマンド スイッチを、クラスタに組み込まれていないコマンド対応スイッチと交換する場合、次の手順に従ってください。


ステップ 1 故障したコマンド スイッチの替わりに新しいスイッチを挿入し、コマンド スイッチとクラスタ メンバー間の接続を復元します。

ステップ 2 新しいコマンド スイッチでCLIセッションを開始します。

CLIにはコンソール ポートを使用してアクセスできます。また、スイッチにIPアドレスが割り当てられている場合は、Telnetを使用してアクセスできます。コンソール ポートの詳しい使用方法については、スイッチのハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。

ステップ 3 スイッチ プロンプトで、イネーブルEXECモードに切り替えます。

Switch> enable
Switch#
 

ステップ 4 故障したコマンド スイッチのパスワードを入力します。

ステップ 5 セットアップ プログラムを使用して、スイッチのIP情報を設定します。

IPアドレス情報およびパスワードを入力するように要求されます。イネーブルEXECモードからsetupと入力し、Returnキーを押します。

Switch# setup
--- System Configuration Dialog ---
Continue with configuration dialog? [yes/no]: y
 
At any point you may enter a question mark '?' for help.
Use ctrl-c to abort configuration dialog at any prompt.
Default settings are in square brackets '[]'.
 
Basic management setup configures only enough connectivity
for management of the system, extended setup will ask you
to configure each interface on the system
 
Would you like to enter basic management setup? [yes/no]:
 

ステップ 6 最初のプロンプトにYを入力します。

セットアップ プログラムのプロンプトは、コマンド スイッチとして選択したスイッチによって異なります。

Continue with configuration dialog? [yes/no]: y

または

Configuring global parameters:
 

このプロンプトが表示されなければ、 enable と入力し、 Return キーを押してください。セットアップ プログラムを開始するには、setupと入力し、 Return キーを押してください。

ステップ 7 セットアップ プログラムの質問に答えてください。

ホスト名を入力するように要求された場合、コマンド スイッチ上で指定できるホスト名の文字数は28文字までです。どのスイッチでも、ホスト名の最終文字として -n n は数字)を使用しないでください。

Telnet(仮想端末)パスワードを入力するように要求された場合、パスワードには1~25文字の英数字を使用でき、大文字と小文字が区別され、スペースを含めることができます。ただし、先行スペースは無視されます。

ステップ 8 イネーブル シークレット および イネーブル パスワードを入力するように要求された場合、 故障したコマンド スイッチ のパスワードを再度入力してください。

ステップ 9 スイッチをクラスタ コマンド スイッチとしてイネーブルにし、 Return キーを押します(要求された場合)。

ステップ 10 クラスタに名前を指定し、Return キーを押します(要求された場合)。

クラスタ名には1~31文字の英数字、ダッシュ、または下線を使用できます。

ステップ 11 初期設定が表示されたら、アドレスが正しいか確認してください。

ステップ 12 表示された情報が正しい場合は、Yを入力し、Returnキーを押します。

情報に誤りがある場合には、Nを入力し、Returnキーを押して、ステップ9からやり直します。

ステップ 13 ブラウザを起動し、新しいコマンド スイッチのIPアドレスを入力します。

ステップ 14 クラスタ メニューから、 Add to Cluster を選択し、クラスタへ追加する候補スイッチの一覧を表示します。


 

メンバー スイッチとの接続の回復

構成によっては、コマンド スイッチとメンバー スイッチ間の接続を維持できない場合があります。メンバーに対する管理接続を維持できなくなった場合で、かつ、メンバー スイッチが正常にパケットを転送している場合は、次の矛盾がないかどうかを確認してください。

メンバー スイッチ(Catalyst 3550、Catalyst 3500 XL、Catalyst 2950、Catalyst 2900 XL、Catalyst 2820、およびCatalyst 1900スイッチ)は、ネットワーク ポートとして定義されたポートを介してコマンド スイッチに接続することはできません。

Catalyst 3500 XL、Catalyst 2900 XL、Catalyst 2820、およびCatalyst 1900メンバー スイッチは、同じ管理VLANに所属するポートを介してコマンド スイッチに接続する必要があります。

セキュア ポートを介してコマンド スイッチに接続するメンバー スイッチ(Catalyst 3550、Catalyst 2950、Catalyst 3500 XL、Catalyst 2900 XL、Catalyst 2820、およびCatalyst 1900スイッチ)は、セキュリティ違反が原因でポートがディセーブルになった場合、接続不能になります。

自動ネゴシエーションの不一致の防止

IEEE 802.3ab自動ネゴシエーション プロトコルは速度(10、100、およびGBICポート以外の1000 Mbps)およびデュプレックス(半二重または全二重)に関するスイッチの設定を管理します。このプロトコルは設定を適切に調整しないことがあり、その場合はパフォーマンスが低下します。不一致は次の条件で発生します。

手動で設定した速度またはデュプレックスのパラメータが、接続ポート上で手動で設定された速度またはデュプレックスのパラメータと異なっている。

ポートが自動ネゴシエーション モードに設定されており、接続ポートが自動ネゴシエーションを指定せずに全二重に設定されている。

スイッチのパフォーマンスを最大限に引き出して、リンクを確保するには、次のいずれかの注意事項に従って、デュプレックスおよび速度の設定を変更してください。

速度とデュプレックスの両方について、両方のポートに自動ネゴシエーションを実行させます。

接続の両端で、ポートの速度およびデュプレックス パラメータを手動設定します。


) リモート装置が自動ネゴシエーションを実行しない場合は、2つのポートのデュプレックス設定が一致するように設定します。速度パラメータは、接続ポートが自動ネゴシエーションを行わない場合でも、自動調整が可能です。


LREポート設定のトラブルシューティング

表 28-4 に、Catalyst 2950 LREスイッチのLong-Reach Ethernet(LRE;長距離イーサネット)ポートの設定およびモニタ時に生じる可能性のある問題を示します。LRE接続に影響する要因に関する詳細については、「LREリンクの環境に関する注意事項」を参照してください。

LREコマンドについての説明もトラブルシューティングに役立ちます。スイッチのコマンド リファレンスを参照してください。

スイッチのアップグレードおよびCPE装置のアップグレードに関するトラブルシューティングについては、『Release Notes for the Catalyst 2950 Desktop Switch』Release 12.1(11)YJを参照してください。

 

表 28-4 LREポートの問題

問題
考えられる原因と推奨する解決策

LREポートLEDがオレンジに点灯

スイッチとCPE装置が指定プロファイルを使用してLREリンクを確立できません。

データ レートの低いプロファイルに変更してください(たとえば、LRE-15の代わりにLRE-5を使用するなど)。

スタブまたはブリッジ タップを300 ohmのマイクロフィルタで終端することによって、これらの効果を低減します。

LREリンクで過度のCRCエラーが発生

雑音の多い環境条件(モータや電力サージ)のため、LREリンクに混信が生じています。

インターリーバ機能がイネーブルになっているプロファイルに変更します(LRE-5、LRE-10、LRE-15、LRE-10-1、LRE-10-3、LRE-10-5など)。

インターリーブ ブロック サイズの値を、0以外の任意の値に変更します。

ノイズ マージンを増やすため、データ レートの低いプロファイルに変更してください(たとえば、LRE-15の代わりにLRE-5を使用するなど)。

LREのリンク長と品質が、動作限界に近い状態になっています。

レベルの低いプロファイルに変更してください(たとえば、LRE-15からLRE-5に変更するなど)。

スタブまたはブリッジ タップを300 ohmのマイクロフィルタで終端することによって、これらの効果を低減します。

CRCエラーはないがリードソロモン エラー数が多い

雑音の多い環境で正常に機能するように、インターリーバがリードソロモン エラーの訂正を支援しています。つまり、システムはCRCエラーが生成される寸前の状態です。

インターリーバ機能がイネーブルになっているプロファイルに変更します(LRE-5、LRE-10、LRE-15、LRE-10-1、LRE-10-3、LRE-10-5など)。

インターリーブ ブロック サイズの値を、0以外の任意の値に変更します。

ノイズ マージンを増やすため、データ レートの低いプロファイルに変更してください(たとえば、LRE-15の代わりにLRE-5を使用するなど)。

LREのリンク長と品質が、動作限界に近い状態になっています。

データ レートの低いプロファイルに変更してください(たとえば、LRE-15の代わりにLRE-5を使用するなど)。

スタブまたはブリッジ タップを300 ohmのマイクロフィルタで終端することによって、これらの効果を低減します。

過度のネットワーク遅延によってイーサネット パフォーマンスが低下している

インターリーバがノイズ マージンを増やすために遅延を付加しています。

上位レイヤのネットワーク プロトコルを調整して高遅延に対応できるようにします。

高データ レートのプロファイルに変更してリンクの帯域幅を増やします。これによってノイズ マージンが低下します。

より低いインターリーブ ブロック サイズ値を選択します。

Low-Latency(LL;低遅延)のLREプロファイル(LRE-5LL、LRE-10LL、またはLRE-15LL)を選択します。


) LLのプライベート プロファイルの使用には十分な注意が必要です。LLプロファイルは、LL機能がイネーブルに、インターリーバ機能がオフに設定されています。LL機能によってデータ伝送の遅延はなくなりますが、LREリンクでデータが干渉を受けやすくなります。


残りのプロファイル(パブリックおよびプライベート)は、インターリーバ機能がイネーブルに、LL機能がディセーブルに設定されています。インターリーブ機能によって、LREリンク上の小さな割り込みに対して最大限の保護を行いますが、データ伝送は遅延します。LREプロファイルの詳細については、「LREリンクとLREプロファイル」を参照してください。

ケーブルのバンドルによって、LREリンクの品質が低下している

LREリンク間のクロストークによって、すべてのリンクの品質が低下しています。 lre shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、未使用のLREポートをディセーブルにします。

GBICおよびSFPモジュールのセキュリティおよびID

シスコ社承認のGBIC(ギガビット インターフェイス コンバータ)モジュールには、モジュール シリアル番号、ベンダー名、ベンダーID、一意のセキュリティ コード、およびCyclic Redundancy Check(CRC;巡回冗長検査)を格納したシリアルEEPROMが組み込まれています。スイッチにGBICモジュールが搭載されると、スイッチ ソフトウェアはEEPROMの内容を読み取り、シリアル番号、ベンダー名、ベンダーIDをチェックし、セキュリティ コードおよびCRCを再計算します。シリアル番号、ベンダー名、ベンダーID、セキュリティ コード、またはCRCが無効な場合、スイッチはインターフェイスをerrdisableステートにします。


) シスコ社が承認していないGBICモジュールを使用している場合は、スイッチからGBICを取り外して、シスコ社承認のモジュールに交換してください。


シスコ社承認のGBICまたはSFPモジュールを搭載し、 errdisable recovery cause gbic-invalid グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、ポート ステータスを確認し、errdisableステートから回復するまでの時間間隔を入力します。この期間が経過すると、スイッチはインターフェイスのerrdisableステートを解除して、動作を再試行します。 errdisable recovery コマンドの詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。

debugコマンドの使用

ここでは、 debug コマンドを使用してインターネットワーキングの問題を診断し、解決する方法について説明します。項目は次のとおりです。

「特定機能に関するデバッグのイネーブル化」

「システム全体診断のイネーブル化」

「デバッグおよびエラー メッセージ出力のリダイレクト」


注意 デバッグ出力には、CPUプロセスで高いプライオリティが与えられるので、システムが使用不能になる可能性があります。したがって、debugコマンドを使用するのは、特定の問題のトラブルシューティング時、またはシスコのテクニカル サポート担当者とともにトラブルシューティングを行う場合に限定してください。debugコマンドは、ネットワーク トラフィックが少なく、ユーザも少ないときに使用するのが最良です。このような時期を選んでデバッグを実行すると、debugコマンドの処理の負担によってシステム利用が影響を受ける可能性が少なくなります。


) 具体的なdebugコマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。


特定機能に関するデバッグのイネーブル化

debug コマンドはすべてイネーブルEXECモードで実行します。大部分の debug コマンドは引数をつけません。たとえば、イネーブルEXECモードで次のコマンドを入力すると、EtherChannelをデバッグできるようになります。

Switch# debug etherchannel
 

スイッチは no 形式のコマンドが入力されるまで、出力を生成し続けます。

debug コマンドをイネーブルにしても、出力が表示されない場合は、次の状況が考えられます。

モニタするトラフィック タイプを生成するようにスイッチが設定されていない可能性があります。 show running-config コマンドを使用して、設定を確認してください。

スイッチが正しく設定されていても、デバッグが有効なその時期にモニタすべきタイプのトラフィックを生成しないことがあります。デバッグする機能によっては、TCP/IP ping コマンドなどを使用すると、ネットワーク トラフィックを生成することができます。

EtherChannelのデバッグをディセーブルにする場合は、イネーブルEXECモードで次のコマンドを入力します。

Switch# no debug etherchannel
 

または、イネーブルEXECモードで、 undebug 形式のコマンドを入力することもできます。

Switch# undebug etherchannel
 

各デバッグ オプションのステートを表示するには、イネーブルEXECモードで次のコマンドを入力します。

Switch# show debugging
 

システム全体診断のイネーブル化

システム全体診断をイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで、次のコマンドを入力します。

Switch# debug all
 

注意 デバッグ出力は他のネットワーク トラフィックより優先され、debug allイネーブルEXECコマンドは他のdebugコマンドより出力が大量になるので、スイッチのパフォーマンスが極度に低下したり、場合によって使用不能になることがあります。状況に関わらず、特定性の高いdebugコマンドを使用するのが原則です。

no debug all イネーブルEXECコマンドを使用すると、すべての診断出力が停止します。いずれかの debug コマンドが誤ってイネーブルになったままにならないようにするには、 no debug all コマンドを使用するのが便利です。

デバッグおよびエラー メッセージ出力のリダイレクト

ネットワーク サーバはデフォルトで、 debug コマンドおよびシステム エラー メッセージの出力をコンソールに送信します。このデフォルトの設定を使用する場合は、コンソール ポートに接続する代わりに、仮想端末接続によってデバッグ出力をモニタできます。

出力先に指定できるのは、コンソール、仮想端末、内部バッファ、およびSyslogサーバが稼働しているUNIXホストです。Syslogフォーマットは、4.3 Berkeley Standard Distribution(BSD)UNIXおよびそのバリエーションと互換性があります。


) デバッグの出力先がシステムのオーバーヘッドに影響を与えることがないように注意してください。コンソールでメッセージ ロギングを行うと、オーバーヘッドが非常に大きくなりますが、仮想端末でメッセージ ロギングを行うと、オーバーヘッドが小さくなります。Syslogサーバでメッセージ ロギングを行うと、オーバーヘッドはさらに小さくなり、内部バッファであれば最小限ですみます。


crashinfoファイルの使用方法

crashinfoファイルには、シスコのテクニカル サポート スタッフがIOSイメージの障害(クラッシュ)が原因で起きた問題をデバッグするときに使用する情報が保存されます。スイッチは、障害発生時にクラッシュ情報をコンソールに出力し、(システム障害の発生中ではなく)障害後、IOSイメージを次に起動したときにファイルが作成されます。

ファイルに収められる情報は、障害が発生したIOSイメージの名前、バージョン、プロセッサ レジスタのダンプ、およびスタック トレースです。 show tech-support イネーブルEXECコマンドを使用することによって、この情報をシスコのテクニカル サポート スタッフに提供できます。

crashinfoファイルはすべて、フラッシュ ファイル システムの次のディレクトリに保管されます。

flash:/crashinfo/crashinfo_ n n はシーケンス番号です)

新しいcrashinfoファイルが作成されるたびに、前のシーケンス番号より大きいシーケンス番号が使用されるので、シーケンス番号が最大のファイルに、最新の障害が記述されています。タイムスタンプではなく、バージョン番号を使用するのは、システムにリアルタイム クロックが組み込まれていないからです。ファイル作成時にシステムが使用するファイル名を変更することはできません。ファイルの作成後であれば、 rename イネーブルEXECコマンドで名前を変更できます。ただし、名前を変更したファイルの内容は、 show stacks または show tech-support イネーブルEXECコマンドを使用しても表示されません。 delete イネーブルEXECコマンドを使用してcrashinfoファイルを削除することができます。

show stacks または show tech-support イネーブルEXECコマンドを入力すると、最新のcrashinfoファイル(ファイル名の末尾にあるシーケンス番号が最大のファイル)を表示できます。 more イネーブルEXECコマンド、 copy イネーブルEXECコマンドなど、ファイルのコピーまたは表示が可能な任意のコマンドを使用して、ファイルにアクセスすることもできます。