Catalyst 2950/2955 スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Cisco IOS Release 12.1(22)EA5
スイッチ クラスタ
スイッチ クラスタ
発行日;2012/02/04 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 8MB) | フィードバック

目次

スイッチ クラスタ

スイッチ クラスタの概要

クラスタリングの概要

クラスタ コマンド スイッチの特性

スタンバイ コマンド スイッチの特性

候補スイッチおよびメンバー スイッチの特性

CLIによるスイッチ クラスタの管理

Catalyst 1900およびCatalyst 2820のCLIに関する考慮事項

SNMPによるスイッチ クラスタの管理

スイッチ クラスタ

この章では、Catalyst 2950および2955スイッチのクラスタを作成および管理するために使用する概念と手順の概要について説明します。

Network Assistantアプリケーション、CLI(コマンドライン インターフェイス)、またはSNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)を使用して、スイッチ クラスタを作成および管理できます。スイッチ クラスタの設定は、CLIまたはSNMPよりもNetwork Assistantからの方が容易に行えます。Network Assistantを使用してスイッチ クラスタを設定する詳しい手順については、『 Getting Started with Cisco Network Assistant 』を参照してください。Cisco.comで入手可能です。CLIクラスタ コマンドについては、スイッチ コマンド リファレンスを参照してください。

この章の内容は、次のとおりです。

「スイッチ クラスタの概要」

「CLIによるスイッチ クラスタの管理」

「SNMPによるスイッチ クラスタの管理」

スイッチ クラスタの概要

ここで説明する内容は、次のとおりです。

「クラスタリングの概要」

「クラスタ コマンド スイッチの特性」

「スタンバイ コマンド スイッチの特性」

「候補スイッチおよびメンバー スイッチの特性」

クラスタリングの概要

スイッチ クラスタ は、最大16台の接続されたクラスタ対応Catalyst スイッチで、単一エンティティとして管理されます。クラスタ内のスイッチは、スイッチ クラスタリング テクノロジーを使用しています。このテクノロジーによって、単一のIPアドレスを介して、異なるCatalystデスクトップ スイッチ プラットフォーム上のグループを設定およびトラブルシューティングできます。

スイッチ クラスタを使用すると、スイッチの物理的なロケーションやプラットフォーム ファミリーに関係なく、複数のスイッチの管理が容易になります。またクラスタリングでは、スタンバイ クラスタ コマンド スイッチにより冗長性を確保します。

スイッチ クラスタでは、1つのスイッチをクラスタ コマンド スイッチとして指定する必要があり、最大15台の他のスイッチを クラスタ メンバー スイッチ として指定できます。1つのクラスタに含まれるスイッチの総数は、16台を超えることはできません。クラスタ コマンド スイッチは、クラスタ メンバー スイッチを設定、管理、モニタする単独のアクセス ポイントです。クラスタ メンバーは、一度に1つのクラスタにしか所属できません。

クラスタ プランニングの考慮事項を含めたスイッチ クラスタの詳細については、『 Getting Started with Cisco Network Assistant 』を参照してください。Cisco.comで入手可能です。クラスタ コマンド スイッチになれるスイッチおよびクラスタ メンバー スイッチだけになれるスイッチを含めたスイッチ クラスタに適格なCatalystスイッチ、および必要なソフトウェア バージョンの一覧については、『 Release Notes for Cisco Network Assistant 』を参照してください。Cisco.comで入手可能です。

クラスタ コマンド スイッチの特性

Catalyst 2950またはCatalyst 2955コマンド スイッチは次の要件を満たす必要があります。

Cisco IOS Release 12.0(5.2)WC(1)以降が稼働していること。

IPアドレスが指定されていること。

Cisco Discovery Protocol(CDP)バージョン2がイネーブル(デフォルト)に設定されていること。

他のクラスタのコマンド スイッチまたはメンバー スイッチではないこと。

Catalyst 2955コマンド スイッチが管理VLAN(仮想LAN)を介してスタンバイ コマンド スイッチに接続し、共通VLANを介してメンバー スイッチに接続していること。

Catalyst 2950 Long-Reach Ethernet(LRE)コマンド スイッチが管理VLANを介してスタンバイ コマンド スイッチに接続し、共通VLANを介してメンバー スイッチに接続していること。

非LRE Catalyst 2950コマンド スイッチでCisco IOS Release 12.1(9)EA1以降が稼働している場合は、管理VLANを介してスタンバイ コマンド スイッチに接続し、共通VLANを介してメンバー スイッチに接続していること。

非LRE Catalyst 2950コマンド スイッチでCisco IOS Release 12.1(9)EA1より前のリリースが稼働している場合は、管理VLANを介してスタンバイ コマンド スイッチおよびメンバー スイッチに接続していること。


) ある装置がコマンド スイッチとして設定されると、CMP-NAT-ACLアクセス リストが作成されます。スイッチ上にそのほかのアクセス リストを設定すると、スイッチへのアクセスを制限することになり、メンバーおよび候補スイッチの検出に影響が生じることがあります。


クラスタ内で最上位機種のコマンド対応スイッチを、コマンド スイッチとして使用することを強く推奨します。

スイッチ クラスタにCatalyst 3550スイッチがある場合は、そのスイッチをコマンド スイッチにしてください。

スイッチ クラスタにCatalyst 2900 XL、Catalyst 2940、Catalyst 2950、Catalyst 2955、およびCatalyst 3500 XLスイッチがある場合は、Catalyst 2950またはCatalyst 2955スイッチをコマンド スイッチにしてください。

スタンバイ コマンド スイッチの特性

Catalyst 2950またはCatalyst 2955スタンバイ コマンド スイッチは次の要件を満たす必要があります。

Cisco IOS Release 12.0(5.2)WC(1)以降が稼働していること。

IPアドレスが指定されていること。

CDPバージョン2がイネーブルに設定されていること。

Catalyst 2955スタンバイ コマンド スイッチが管理VLANを介して他のスタンバイ スイッチに接続し、共通VLANを介してすべてのメンバー スイッチに接続していること。

Catalyst 2950 LREスタンバイ コマンド スイッチが管理VLANを介して他のスタンバイ スイッチに接続し、共通VLANを介してすべてのメンバー スイッチに接続していること。

非LRE Catalyst 2950スタンバイ コマンド スイッチでCisco IOS Release 12.1(9)EA1以降が稼働している場合は、管理VLANを介して他のスタンバイ コマンド スイッチに接続し、共通VLANを介してすべてのメンバー スイッチに接続していること。

非LRE Catalyst 2950スタンバイ コマンド スイッチでCisco IOS Release 12.1(9)EA1より前のリリースが稼働している場合は、管理VLANを介してコマンド スイッチ、他のスタンバイ コマンド スイッチおよびメンバー スイッチに接続していること。


) Cisco IOS Release 12.1(9)EA1以降が稼働している非LRE Catalyst 2950コマンド スイッチは、管理VLAN内のスタンバイ コマンド スイッチに接続できます。


メンバー スイッチとの接続能力を維持するため、クラスタに冗長接続されていること。

他のクラスタのコマンド スイッチまたはメンバー スイッチではないこと。


) スタンバイ クラスタ コマンド スイッチは、クラスタ コマンド スイッチと同じタイプのスイッチでなければなりません。たとえば、クラスタ コマンド スイッチがCatalyst 2955スイッチである場合は、スタンバイ クラスタ コマンド スイッチもCatalyst 2955スイッチでなければなりません。コマンド スイッチがCisco IOS Release12.1(6)EA2以降で稼働する非LRE Catalyst 2950スイッチである場合、スタンバイ コマンド スイッチはいずれも、Cisco IOS Release12.1(6)EA2以降で稼働する非LRE Catalyst 2950スイッチでなければなりません。


候補スイッチおよびメンバー スイッチの特性

候補スイッチ は、まだクラスタに追加されていないクラスタ対応スイッチです。メンバー スイッチは、実際にスイッチ クラスタに追加されているスイッチです。候補スイッチまたはメンバー スイッチには固有のIPアドレスおよびパスワードを設定できますが、必須ではありません。

クラスタに追加するには、候補スイッチは次の要件を満たしている必要があります。

クラスタ対応のソフトウェアが稼働していること。

CDPバージョン2がイネーブルに設定されていること。

他のクラスタのコマンド スイッチまたはメンバー スイッチではないこと。

Catalyst 2950 LREまたはCatalyst 2955メンバーまたは候補スイッチが少なくとも1つの共通VLANを介してコマンド スイッチに接続されていること。

非LRE Catalyst 2950メンバーまたは候補スイッチでCisco IOS Release 12.1(9)EA1以降が稼働している場合は、少なくとも1つの共通VLANを介してコマンド スイッチに接続していること。

非LRE Catalyst 2950メンバーまたは候補スイッチでCisco IOS Release 12.1(9)EA1より前のリリースが稼働している場合は、コマンド スイッチの管理VLANを介してコマンド スイッチに接続していること。


) Cisco IOS Release 12.1(9)EA1以降が稼働している非LRE Catalyst 2950スタンバイ コマンド スイッチは、管理VLANとは別のVLANの候補およびメンバー スイッチに接続できます。


CLIによるスイッチ クラスタの管理

コマンド スイッチにログインすることにより、CLIからメンバー スイッチを設定できます。 rcommand ユーザEXECコマンドおよびメンバー スイッチ番号を入力して、(コンソールまたはTelnet接続を経由して)Telnetセッションを開始し、メンバー スイッチのCLIにアクセスします。コマンド モードが変更され、通常どおりにCLIコマンドを使用できるようになります。メンバー スイッチでexitイネーブルEXECコマンドを入力すると、コマンド スイッチのCLIに戻ります。

次に、コマンド スイッチのCLIからメンバー スイッチ3にログインする例を示します。

switch# rcommand 3
 

メンバー スイッチ番号が不明の場合は、コマンド スイッチでshow cluster membersイネーブルEXECコマンドを入力します。 rcommand コマンドおよび他のすべてのクラスタ コマンドについての詳細は、スイッチのコマンド リファレンスを参照してください。

Telnetセッションは、コマンド スイッチと同じ権限レベルでメンバー スイッチCLIにアクセスします。そのあと、CLIコマンドを通常どおりに使用できます。スイッチのTelnetセッションの設定手順については、 「パスワード回復のディセーブル化」(p. 6-5) を参照してください。

Catalyst 1900およびCatalyst 2820のCLIに関する考慮事項

スイッチ クラスタにStandard Editionソフトウェアが稼働しているCatalyst 1900およびCatalyst 2820スイッチがある場合、コマンド スイッチの権限レベルが15であれば、Telnetセッションは管理コンソール(メニュー方式インターフェイス)にアクセスします。コマンド スイッチの権限レベルが1~14であれば、パスワードの入力を要求するプロンプトが表示され、入力後にメニュー コンソールにアクセスできます。


) Catalyst 1900、2900 XL(4-MB)、および2820スイッチはNetwork Assistantではサポートされません。これらのスイッチは、Network Assistantの前面パネルおよびトポロジー ビューにunknown membersと表示されます。


コマンド スイッチの権限レベルと、Catalyst 1900およびCatalyst 2820メンバー スイッチ(StandardおよびEnterprise Editionソフトウェアが稼働)との対応関係は、次のとおりです。

コマンド スイッチの権限レベルが1~14である場合、メンバー スイッチへのアクセスは権限レベル1で行われます。

コマンド スイッチの権限レベルが15である場合、メンバー スイッチへのアクセスは権限レベル15で行われます。


) Catalyst 1900およびCatalyst 2820のCLIは、Enterprise Editionソフトウェアが稼働するスイッチでのみ使用可能です。


Catalyst 1900およびCatalyst 2820スイッチの詳細については、これらのスイッチのインストレーション コンフィギュレーション ガイドを参照してください。

SNMPによるスイッチ クラスタの管理

スイッチの最初の起動時にセットアップ プログラムを使用してIP情報を入力し、提示されたコンフィギュレーションを採用した場合、SNMPはイネーブルに設定されています。セットアップ プログラムを使用してIP情報を入力していない場合は、SNMPはイネーブルではありません。その場合は、「SNMPの設定」の説明に従って、SNMPをイネーブルに設定します。Catalyst 1900およびCatalyst 2820スイッチでは、SNMPはデフォルトでイネーブルに設定されています。

クラスタを作成すると、コマンド スイッチがメンバー スイッチとSNMPアプリケーション間のメッセージ交換を管理します。コマンド スイッチ上のクラスタ ソフトウェアは、コマンド スイッチ上で最初に設定されたread-writeおよびread-onlyコミュニティ ストリングにメンバー スイッチ番号( @esN N はスイッチ番号)を追加し、これらのストリングをメンバー スイッチに伝播します。コマンド スイッチはこのコミュニティ ストリングを使用して、SNMP管理ステーションとメンバー スイッチ間で、get、set、およびget-nextメッセージの転送を制御します。


) クラスタ スタンバイ グループを設定すると、ユーザが気付かない間にコマンド スイッチが変更されることがあります。クラスタにクラスタ スタンバイ グループを設定している場合は、コマンド スイッチとの通信には、最初に設定されたread-writeおよびread-onlyコミュニティ ストリングを使用してください。


メンバー スイッチにIPアドレスが割り当てられていない場合、図6-1に示すように、コマンド スイッチはメンバー スイッチからのトラップを管理ステーションにリダイレクトします。メンバー スイッチに専用のIPアドレスおよびコミュニティ ストリングが割り当てられている場合は、そのメンバー スイッチはコマンド スイッチを経由せず、管理ステーションに直接トラップを送信できます。

メンバー スイッチに専用のIPアドレスとコミュニティ ストリングが割り当てられている場合は、コマンド スイッチによるアクセスのほかに、そのIPアドレスとコミュニティ ストリングも使用できます。SNMPおよびコミュニティ ストリングの詳細については、「SNMPの設定」を参照してください。

図6-1 SNMPによるクラスタ管理