Catalyst 2950/2955 スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Cisco IOS Release 12.1(22)EA5
UDLDの設定
UDLDの設定
発行日;2012/02/04 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 8MB) | フィードバック

目次

UDLDの設定

UDLDの概要

動作モード

単一方向リンクの検出方法

UDLDの設定

UDLDのデフォルト設定

設定時の注意事項

UDLDのグローバルなイネーブル化

インターフェイスでのUDLDのイネーブル化

UDLDによってシャットダウンされたインターフェイスのリセット

UDLDステータスの表示

UDLDの設定

この章では、Catalyst 2950またはCatalyst 2955スイッチでUniDirectional Link Detection(UDLD;単一方向リンク検出)プロトコルを設定する方法について説明します。


) この章で使用するコマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。


この章の内容は、次のとおりです。

「UDLDの概要」

「UDLDの設定」

「UDLDステータスの表示」

UDLDの概要

UDLDは、光ファイバまたはツイストペア イーサネット ケーブルを通じて接続された装置からケーブルの物理設定をモニタしたり、単一方向リンクの存在を検出できるようにするためのレイヤ2プロトコルです。このプロトコルが単一方向リンクを正常に識別しディセーブルにするには、接続されたすべての装置でUDLDプロトコルがサポートされていなければなりません。UDLDが単一方向リンクを検出すると、影響を受けるポートは管理上のシャットダウン ステートになり、警報が発信されます。単一方向リンクは、スパニングツリー トポロジー ループをはじめ、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。

動作モード

UDLDは標準モード(デフォルト)およびアグレッシブ モードの2つの動作モードをサポートします。標準モードでは、UDLDは光ファイバ接続上の誤って接続されたインターフェイスによる単一方向リンクを検出できます。アグレッシブ モードでは、UDLDは光ファイバおよびツイストペア リンク上の単一方向トラフィック、および光ファイバ上で誤って接続されたインターフェイスによる単一方向リンクも検出できます。

標準モードおよびアグレッシブ モードでは、UDLDはレイヤ1のメカニズムとともに動作して、リンクの物理ステータスを判別します。レイヤ1では、物理的シグナリングおよび障害検出は、自動ネゴシエーションによって処理されます。UDLDは、ネイバIDの検出、誤って接続されたインターフェイスのシャットダウンなど、自動ネゴシエーションでは実行不可能な処理を実行します。自動ネゴシエーションとUDLDの両方をイネーブルにすると、レイヤ1とレイヤ2の検知機能が連動し、物理的および論理的な単一方向接続、および他のプロトコルの誤動作を防止します。

ローカル装置が送信したトラフィックをネイバが受信するにもかかわらず、ネイバから送信されたトラフィックをローカル装置が受信しない場合に、単一方向リンクが発生します。

標準モードでは、光ファイバ インターフェイスのファイバ ストランドが誤って接続され、レイヤ1によりこの誤接続が検出されない場合に、UDLDは単一方向リンクを検出します。インターフェイスが正しく接続されているにもかかわらずトラフィックが単一方向の場合、この状況を検出することになっているレイヤ1が単一方向リンクを検出しないので、UDLDは単一方向リンクを検出しません。この場合、論理リンクは不定とみなされ、UDLDはインターフェイスをディセーブルにしません。

UDLDが標準モードで、対になっているファイバ ストランドの一方の接続が外れ、自動ネゴシエーションがアクティブの場合、レイヤ1はリンクの物理的な問題を検出しないため、そのリンクは存続できません。この場合、UDLDは何の措置も行わず論理リンクは不定とみなされます。

アグレッシブ モードでは、UDLDは前記の検出方法を使用して単一方向リンクを検出します。アグレッシブ モードのUDLDは、2つの装置間の障害が許容されないポイントツーポイント リンク上でも単一方向リンクを検出できます。また、次のいずれかの問題がある場合にも単一方向リンクを検出できます。

光ファイバまたはツイストペア リンク上で、一方のインターフェイスがトラフィックを送受信できない。

光ファイバまたはツイストペア リンク上で、一方のインターフェイスがダウンしており、もう一方はアップしている。

ケーブルの一方のファイバ ストランドの接続が外れている。

これらの場合、UDLDは問題の生じたインターフェイスをシャットダウンします。

ポイントツーポイント リンクでは、UDLDのHelloパケットは、存在することによってリンクの健全性を保証するハート ビートとみなすことができます。逆に、ハート ビートが失われると、双方向リンクを再度確立できない場合、リンクはシャットダウンします。

レイヤ1の観点からケーブルの両方のファイバ ストランドが正常な状態であれば、アグレッシブ モードのUDLDはそれらのファイバ ストランドが正しく接続されているかどうか、トラフィックが正しいネイバ間で双方向に流れているかどうかを判断します。自動ネゴシエーションはレイヤ1の機能であるため、このチェックは自動ネゴシエーションでは行えません。

単一方向リンクの検出方法

UDLDは2つのメカニズムを使用して動作します。

ネイバ データベース メンテナンス

UDLDは、アクティブな各インターフェイス上でHelloパケット(別名アドバタイズまたはプローブ)を定期的に送信して、他のUDLD対応ネイバに関して学習し、各装置がネイバに関する情報を常に維持できるようにします。

スイッチがHelloメッセージを受信すると、エージング タイム(ホールド タイムまたはTime To Live[TTL])が経過するまで、情報をキャッシュします。古いキャッシュ エントリの期限が切れる前に、スイッチが新しいHelloメッセージを受信すると、古いエントリが新しいエントリで置き換えられます。

UDLDの稼働中にインターフェイスがディセーブルになったり、インターフェイス上でUDLDがディセーブルになったり、またはスイッチをリセットした場合、UDLDは設定変更の影響を受けるインターフェイスの既存のキャッシュ エントリをすべて消去します。UDLDは、ステータス変更の影響を受けるキャッシュの一部をフラッシュするようにネイバに通知するメッセージを1つまたは複数送信します。このメッセージは、キャッシュを継続的に同期するためのものです。

イベントドリブン検出およびエコー

UDLDは検出メカニズムとしてエコーを利用します。UDLD装置が新しいネイバを学習するか、または同期していないネイバから再同期要求を受信すると、接続のUDLD装置側の検出ウィンドウを再起動して、エコー メッセージを返送します。この動作はすべてのUDLDネイバに対して同様に行われるため、エコー送信側では返信エコーを受信するものと予測します。

検出ウィンドウが終了し、有効な応答メッセージが受信されないと、リンクがシャットダウンする場合があります。これはUDLDモードによって異なります。UDLDが標準モードの場合、リンクが不定とみなされ、シャットダウンされない場合があります。UDLDがアグレッシブ モードの場合、リンクは単一方向とみなされ、インターフェイスはシャットダウンされます。

標準モードのUDLDがアドバタイズ フェーズまたは検出フェーズにあり、すべての近接キャッシュ エントリが期限切れしている場合には、UDLDはリンクアップ シーケンスを再開して、同期が外れている可能性のあるネイバと再び同期をとります。

ポートのネイバがすべてアドバタイズ フェーズまたは検出フェーズで期限切れした場合に、アグレッシブ モードをイネーブルにすると、UDLDはリンクアップ シーケンスを再開して、同期が外れている可能性のあるネイバと再び同期をとります。高速のメッセージ列にしてもリンク ステートが不定の場合、UDLDはポートをシャットダウンします。

図22-1に、単一方向リンク状態の例を示します。

図22-1 UDLDによる単一方向リンクの検出

 

UDLDの設定

ここでは、スイッチでUDLDを設定する手順について説明します。内容は次のとおりです。

「UDLDのデフォルト設定」

「設定時の注意事項」

「UDLDのグローバルなイネーブル化」

「インターフェイスでのUDLDのイネーブル化」

「UDLDによってシャットダウンされたインターフェイスのリセット」

UDLDのデフォルト設定

表22-1 に、UDLDのデフォルト設定を示します。

 

表22-1 UDLDのデフォルト設定

機能
デフォルト値

UDLDグローバル イネーブル ステート

グローバルにディセーブル

インターフェイス別のUDLDイネーブル ステート(光ファイバ メディア用)

すべてのイーサネット光ファイバ インターフェイスでディセーブル

インターフェイス別のUDLDイネーブル ステート(ツイストペア[銅]メディア用)

すべてのイーサネット10/100および1000BASE-TXインターフェイスでディセーブル

UDLDアグレッシブ モード

ディセーブル

設定時の注意事項

UDLDの設定時の注意事項を次に示します。

UDLD対応インターフェイスが別のスイッチのUDLD非対応ポートに接続されている場合は、このインターフェイスも単一方向リンクを検出できません。

モード(標準またはアグレッシブ)を設定する場合は、必ずリンクの両側を同じモードに設定してください。

UDLDのグローバルなイネーブル化

スイッチのすべての光ファイバ インターフェイスにおいて、アグレッシブ モードまたは標準モードでUDLDをイネーブルにして、設定可能なメッセージ タイマーを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

udld { aggressive | enable | message time message-timer-interval }

UDLDの動作モードを指定します。

aggressive ― すべての光ファイバ インターフェイスにおいて、アグレッシブ モードでUDLDをイネーブルにします。

enable ― スイッチのすべての光ファイバ インターフェイスにおいて、標準モードでUDLDをイネーブルにします。UDLDはデフォルトでディセーブルです。

個々のインターフェイスの設定は、 udld enable グローバル コンフィギュレーション コマンドの設定より優先されます。

アグレッシブ モードおよび標準モードの詳細については、「動作モード」を参照してください。

message time message-timer-interval ― アドバタイズ フェーズにあり、双方向と判別されたポートにおけるUDLDプローブ メッセージ間の時間間隔を設定します。指定できる範囲は7~90秒です。


) このコマンドが作用するのは、光ファイバ インターフェイスだけです。他のインターフェイス タイプでUDLDをイネーブルにする場合は、udldインターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。詳細は、「インターフェイスでのUDLDのイネーブル化」を参照してください。


ステップ 3

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 4

show udld

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

UDLDをグローバルにディセーブルにするには、 no udld enable グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、すべての光ファイバ ポート上で標準モードのUDLDをディセーブルにします。すべての光ファイバ ポートでアグレッシブ モードのUDLDをディセーブルにする場合は、 no udld aggressive グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

インターフェイスでのUDLDのイネーブル化

インターフェイス上で、UDLDをアグレッシブ モードまたは標準モードでイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

UDLDに対してイネーブルにするインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

udld port [ aggressive ]

UDLDの動作モードを指定します。

(任意) aggressive ― 指定されたインターフェイスにおいて、アグレッシブ モードでUDLDをイネーブルにします。UDLDはデフォルトでディセーブルです。

aggressive キーワードを指定しないと、スイッチは標準モードでUDLDをイネーブルにします。

光ファイバ インターフェイスの場合、このコマンドは udld enable グローバル コンフィギュレーション コマンドより優先されます。

アグレッシブ モードおよび標準モードの詳細については、「動作モード」を参照してください。

ステップ 4

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 5

show udld interface-id

設定を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

光ファイバ以外のインターフェイスでUDLDをディセーブルにするには、 no udld port インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。


) 光ファイバ インターフェイスの場合、no udld portコマンドを使用すると、インターフェイスの設定はudld enableグローバル コンフィギュレーション コマンドによる設定に戻ります。


光ファイバでUDLDをディセーブルにするには、 no udld port インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

UDLDによってシャットダウンされたインターフェイスのリセット

UDLDによってシャットダウンされたすべてのインターフェイスをリセットするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

udld reset

UDLDによりシャットダウンされたすべてのインターフェイスをリセットします。

ステップ 2

show udld

設定を確認します。

ステップ 3

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

次のコマンドを使用して、インターフェイスを起動することもできます。

shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドに続けて no shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンド ― ディセーブルに設定されていたインターフェイスを再起動します。

no udld { aggressive | enable }グローバル コンフィギュレーション コマンドに続けて、 udld { aggressive | enable }グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力すると、UDLDは再度グローバルにイネーブルになります。

no udld port インターフェイス コンフィギュレーション コマンドに続けて、
udld port [ aggressive ]インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力すると、指定のインターフェイス上でUDLDを再度イネーブルにできます。

errdisable recovery cause udld グローバル コンフィギュレーション コマンドは、タイマーがUDLD errdisableステートから自動的に回復できるようにします。 errdisable recovery interval interval グローバル コンフィギュレーション コマンドは、UDLD errdisableステートからの回復時間を指定します。

UDLDステータスの表示

特定のインターフェイスまたはすべてのインターフェイスのUDLDステータスを表示するには、 show udld [ interface-id ] イネーブルEXECコマンドを使用します。

出力フィールドの詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。