Catalyst 2940 スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド 12.1(22)EA11 and Later
IGMP スヌーピングおよび MVR の設定
IGMP スヌーピングおよび MVR の設定
発行日;2012/02/03 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 5MB) | フィードバック

目次

IGMP スヌーピングおよび MVR の設定

IGMP スヌーピングの概要

IGMP バージョン

マルチキャスト グループへの加入

マルチキャスト グループからの脱退

即時脱退処理

IGMP の設定可能な Leave タイマー

IGMP レポート抑制

送信元に限定したネットワーク

IGMP スヌーピングの設定

IGMP スヌーピングのデフォルト設定

IGMP スヌーピングのイネーブル化およびディセーブル化

スヌーピング方法の設定

マルチキャスト ルータ ポートの設定

グループに加入するホストのスタティックな設定

IGMP 即時脱退処理のイネーブル化

IGMP Leave タイマーの設定

IGMP レポート抑制のディセーブル

IP マルチキャストの送信元に限定した学習のディセーブル化

エージング タイムの設定

IGMP スヌーピング情報の表示

MVR の概要

マルチキャスト TV アプリケーションで MVR を使用する場合

MVR の設定

MVR のデフォルト設定

MVR 設定時の注意事項および制限事項

MVR グローバル パラメータの設定

MVR インターフェイスの設定

MVR 情報の表示

IGMP フィルタリングおよびスロットリングの設定

IGMP フィルタリングおよびスロットリングのデフォルト設定

IGMP プロファイルの設定

IGMP プロファイルの適用

IGMP グループの最大数の設定

IGMP スロットリング アクションの設定

IGMP フィルタリングおよびスロットリングの設定表示

IGMP スヌーピングおよび MVR の設定

この章では、Internet Group Management Protocol(IGMP; インターネット グループ管理プロトコル)スヌーピングを Catalyst 2940 スイッチ上で設定する方法について、ローカル IGMP スヌーピング、Multicast VLAN Registration(MVR; マルチキャスト VLAN レジストレーション)の適用を含めて説明します。また、IGMP フィルタリングを使用したマルチキャスト グループ メンバーシップの制御方法の手順、および IGMP スロットリング動作の設定手順も説明します。


) この章で使用するコマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースに対応するスイッチ コマンド リファレンスおよび『Cisco IOS Release Network Protocols Command Reference, Part 1』Release 12.1 を参照してください。


この章で説明する内容は、次のとおりです。

「IGMP スヌーピングの概要」

「IGMP スヌーピングの設定」

「IGMP スヌーピング情報の表示」

「MVR の概要」

「MVR の設定」

「MVR 情報の表示」

「IGMP フィルタリングおよびスロットリングの設定」

「IGMP フィルタリングおよびスロットリングの設定表示」


) IP マルチキャスト グループにマッピングする MAC(メディア アクセス制御)アドレスは、IGMP スヌーピング、MVR などの機能を利用して管理することも、スタティック MAC アドレスを使用することもできます。ただし、両方の方式を同時に使用することはできません。したがって、IGMP スヌーピングまたは MVR を使用する場合は、IP マルチキャスト グループにマッピングする、スタティックな設定の MAC アドレスを事前にすべて削除する必要があります。


IGMP スヌーピングの概要

レイヤ 2 スイッチは IGMP スヌーピングを使用し、マルチキャスト トラフィックが IP マルチキャスト装置と対応付けられたインターフェイスだけに転送されるように、レイヤ 2 インターフェイスをダイナミックに設定することによって、マルチキャスト トラフィックのフラッディングを制限できます。名称が示すとおり、IGMP スヌーピングの場合、LAN スイッチでホストとルータ間の IGMP 伝送をスヌーピングし、マルチキャスト グループとメンバー ポートを追跡する必要があります。特定のマルチキャスト グループについて、ホストから IGMP レポートを受信したスイッチは、ホストのポート番号を転送テーブル エントリに追加します。ホストから IGMP Leave Group メッセージを受信した場合は、テーブル エントリからホスト ポートを削除します。マルチキャスト クライアントから IGMP メンバーシップ レポートを受信しなかった場合にも、スイッチはエントリを定期的に削除します。


) IP マルチキャストおよび IGMP の詳細については、RFC 1112 および RFC 2236 を参照してください。


マルチキャスト ルータは、すべての VLAN に定期的に IGMP 一般クエリーを送信します。IGMP スヌーピングがイネーブルの場合、スイッチは MAC マルチキャスト グループごとに 1 つの Join 要求だけでルータ クエリーに応答し、IGMP Join 要求を受信する各 MAC グループに対して、レイヤ 2 転送テーブルに VLAN ごとに 1 つずつエントリを作成します。このマルチキャスト トラフィックに関連のあるホストはすべて、Join 要求を送信し、転送テーブルのエントリに追加されます。

IGMP スヌーピングによって、レイヤ 2 マルチキャスト グループはダイナミックに学習されます。ただし、 ip igmp snooping vlan static グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、MAC マルチキャスト グループをスタティックに設定できます。グループ メンバーシップをマルチキャスト グループ アドレスにスタティックに指定すると、その設定値は IGMP スヌーピングによる自動操作より優先されます。マルチキャスト グループ メンバーシップのリストは、ユーザが定義した設定値および IGMP スヌーピングによって学習された設定値の両方で構成できます。

ポート スパニング ツリー、ポート グループ、または VLAN ID が変更された場合、VLAN 上のこのポートから IGMP スヌーピングで学習されたマルチキャスト グループは削除されます。

スイッチは最大 255 の IP マルチキャスト グループをサポートします。

ここでは、スイッチの IGMP スヌーピング機能の特性を説明します。

「IGMP バージョン」

「マルチキャスト グループへの加入」

「マルチキャスト グループからの脱退」

「即時脱退処理」

「IGMP の設定可能な Leave タイマー」

「IGMP レポート抑制」

「送信元に限定したネットワーク」

IGMP バージョン

スイッチは IGMP バージョン 1、IGMP バージョン 2、および IGMP バージョン 3 をサポートします。これらのバージョンはスイッチ上で相互運用できます。たとえば、IGMP スヌーピングが IGMPv2 スイッチでイネーブルになっており、ホストから IGMPv3 のレポートをスイッチが受信した場合、そのスイッチは IGMPv3 レポートをマルチキャスト ルータに転送できます。


) スイッチは、宛先マルチキャストの MAC アドレスのみに基づいている IGMPv3 をサポートします。送信元 MAC アドレスまたはプロキシ レポートに基づいたスヌーピングはサポートされません。


IGMPv3 スイッチは Basic IGMPv3 Snooping Support(BISS)をサポートします。BISS は、IGMPv1 および IGMPv2 スイッチのスヌーピング機能をサポートし、さらに IGMPv3 メンバーシップ レポート メッセージもサポートします。BISS は、ネットワークに IGMPv3 ホストが含まれている場合、マルチキャスト トラフィックのフラッディングを抑制します。IGMPv2 または IGMPv1 ホスト上で、IGMP スヌーピング機能としてほとんど同様のポートに対しても、トラフィックが抑制されます。


) IGMPv3 Join メッセージおよび Leave メッセージは、IGMP フィルタリングまたは MVR 上ではサポートされません。


IGMPv3 スイッチは、Source Specific Multicast(SSM)機能を実行しているデバイスにメッセージを送受信できます。詳細については、次の URL の『 Catalyst 4500 Series Switch Cisco IOS Software Configuration Guide 』Release 12.1(12c)EW の「Configuring IP Multicast Layer 3 Switching」の章を参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/docs/switches/lan/catalyst4500/12.1/12ew/configuration/guide/mcastmls.html

マルチキャスト グループへの加入

スイッチに接続したホストが IP マルチキャスト グループに加入する場合、加入する IP マルチキャスト グループを指定した非送信請求 IGMP Join メッセージを送信します。または、ルータから一般クエリーを受信したスイッチは、そのクエリーを VLAN 内のすべてのポートに転送します。マルチキャスト グループへ加入するホストは、スイッチに Join メッセージを送信することによって応答します。スイッチの CPU は、そのグループのマルチキャスト転送テーブル エントリがまだ存在していない場合、エントリを作成します。CPU はさらに、Join メッセージを受信したインターフェイスを転送テーブル エントリに追加します。そのインターフェイスと対応付けられたホストが、そのマルチキャスト グループ用のマルチキャスト トラフィックを受信します。図17-1 を参照してください。

図17-1 IGMP Join の初期メッセージ

 

ルータ A がスイッチに一般クエリーを送り、スイッチはそのクエリーを同じ VLAN のすべてのメンバーであるポート 2 ~ 5 に転送します。ホスト 1 はマルチキャスト グループ 224.1.2.3 に加入するために、MAC 宛先アドレスが 0x0100.5e01.0203 のグループに、IGMP メンバーシップ レポート(IGMP Join メッセージ)をマルチキャストします。CPU は、ホスト 1 からマルチキャストされた IGMP レポートを受信すると、IGMP レポート内の情報を使用して、転送テーブル エントリを作成( 表17-1 を参照)し、ホスト 1、ルータ、およびスイッチ内蔵 CPU のポート番号を組み込みます。

 

表17-1 IGMP スヌーピング転送テーブル

宛先アドレス
パケットのタイプ
ポート

0100.5exx.xxxx

IGMP

0

0100.5e01.0203

!IGMP

1、2

スイッチのハードウェアは、マルチキャスト グループの他のパケットと IGMP 情報パケットを区別できます。

テーブルの最初のエントリでは、スイッチ CPU だけに IGMP パケットを送信するよう、スイッチング エンジンに指示します。したがって、マルチキャスト フレームによって CPU が過負荷になることはありません。

2 番めのエントリでは、0x0100.5e01.0203 マルチキャスト MAC アドレス宛ての、IGMP パケットではない(!IGMP)フレームを、ルータおよびグループに加入したホストに対して送信するように、スイッチング エンジンに指示します。

別のホスト(ホスト 4 など)が非送信請求 IGMP Join メッセージを同じグループに送信した場合(図17-2)、CPU はメッセージを受信して、 表17-2 に示すように転送テーブルにホスト 4 のポート番号を追加します。転送テーブルによって、CPU だけに IGMP メッセージが転送されるので、スイッチ上の他のポートにメッセージがフラッディングされることはありません。既知のマルチキャスト トラフィックはすべて、CPU ではなくグループに転送されます。未知のマルチキャスト トラフィックは、既知になるまで、VLAN にフラッディングされ、CPU に送信されます。

図17-2 2 番めのホストのマルチキャスト グループへの加入

 

 

表17-2 アップデートされた IGMP スヌーピング転送テーブル

宛先アドレス
パケットのタイプ
ポート

0100.5exx.xxxx

IGMP

0

0100.5e01.0203

!IGMP

1、2、5

マルチキャスト グループからの脱退

ルータはマルチキャスト一般クエリーを定期的に送信し、スイッチはそれらのクエリーを VLAN のすべてのポートを通じて転送します。関係するホストがクエリーに応答します。VLAN 内の少なくとも 1 つのホストがマルチキャスト トラフィックを受信しなければならない場合、ルータは VLAN に引き続き、マルチキャスト トラフィックを転送します。スイッチは、そのレイヤ 2 マルチキャスト グループの転送テーブルで指定されたホストに対してだけ、マルチキャスト グループ トラフィックを転送します。

ホストがマルチキャスト グループから脱退する場合、黙って脱退することも、Leave メッセージを送信することもできます。ホストから Leave メッセージを受信したスイッチは、グループ特定クエリーを送信して、そのインターフェイスに接続された他の装置が所定のマルチキャスト グループのトラフィックに関係しているかどうかを判別します。スイッチはさらに、転送テーブルでその MAC グループの情報をアップデートし、そのグループのマルチキャスト トラフィックの受信に関係するホストだけが、転送テーブルに指定されるようにします。ルータが VLAN からレポートを受信しなかった場合、その VLAN 用のグループは IGMP キャッシュから削除されます。

即時脱退処理

即時脱退機能をサポートするのは、IGMP バージョン 2 が稼働しているホストだけです。

スイッチは IGMP スヌーピングの即時脱退処理を使用して、先にスイッチからインターフェイスにグループ特定クエリーを送信しなくても、Leave メッセージを送信するインターフェイスを転送テーブルから削除できるようにします。VLAN インターフェイスは、最初の Leave メッセージで指定されたマルチキャスト グループのマルチキャスト ツリーからプルーニングされます。即時脱退処理によって、複数のマルチキャスト グループが同時に使用されている場合でも、スイッチド ネットワークのすべてのホストに最適な帯域幅管理が保証されます。


) 即時脱退処理機能を使用するのは、各ポートに接続されているホストが 1 つだけの VLAN に限定してください。1 つのポートに複数のホストが接続されている VLAN で即時脱退機能をイネーブルにすると、一部のホストが誤って切断される可能性があります。


IGMP の設定可能な Leave タイマー

Cisco IOS Release 12.1(22)EA2 以前では、IGMP スヌーピング脱退時間は 5 秒に固定されていました。クエリーのクエリー応答時間が満了する前にスイッチがメンバーシップ レポートを受信しなかった場合、ポートはマルチキャスト グループ メンバーシップから削除されました。ただし、一部のアプリケーションでは、5 秒未満の脱退遅延を要求します。

Cisco IOS Release 12.1(22)EA3 以降では、グループ特定クエリーを送信して、ホストが特定のマルチキャスト グループから脱退していないかどうかを判断する間、スイッチが待機する時間を設定することができます。IGMP 脱退応答時間は、100 ~ 5000 ミリ秒に設定できます。タイマーは、グローバルにも、VLAN 単位でも設定できます。脱退時間の VLAN 設定によって、グローバル設定は上書きされます。

IGMP レポート抑制


) IGMP レポート抑制は、マルチキャスト クエリーが IGMPv1 および IGMPv2 レポートの場合にのみサポートされます。この機能は、クエリーに IGMPv3 レポートが含まれている場合、サポートされません。


スイッチは IGMP レポート抑制を使用して、マルチキャスト デバイスのマルチキャスト ルータ クエリーごとに 1 つの IGMP レポートのみを転送します。IGMP ルータの抑制がイネーブル(デフォルト)の場合、スイッチはグループのすべてのホストから最初の IGMP レポートをすべてのマルチキャスト ルータに送信します。スイッチは、残りの IGMP レポートについてはグループのマルチキャスト ルータに送信しません。この機能は、マルチキャスト ルータに 重複してレポートが送信されることを防ぎます。

マルチキャスト ルータのクエリーに、IGMPv1 および IGMPv2 レポートのみが含まれている場合、スイッチはすべてのマルチキャスト ルータに、グループすべてのホストから最初の IGMPv1、または IGMPv2 レポートを転送します。

また、マルチキャスト ルータのクエリーに、IGMPv3 レポートが含まれている場合、スイッチはマルチキャスト デバイスに、すべてのグループの IGMPv1、IGMPv2、IGMPv3 のレポートを転送します。

IGMP レポート抑制をディセーブルにした場合、すべての IGMP レポートがマルチキャスト ルータに転送されます。

送信元に限定したネットワーク

送信元に限定したネットワークでは、スイッチ ポートが、マルチキャストの送信元ポートおよびマルチキャストのルータ ポートに接続されます。スイッチ ポートは IGMP Join または Leave メッセージを送信するホストには接続されません。

送信元に限定した学習方式で、スイッチは IP マルチキャスト データ ストリームから IP マルチキャスト グループを学習します。このスイッチはマルチキャスト ルータ ポートのみにトラフィックを転送します。

デフォルトでは、IP マルチキャストの送信元に限定した学習が行われます。IP マルチキャストの送信元に限定した学習をディセーブルにするには、 no ip igmp snooping source-only-learning グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

スイッチではマルチキャスト ルータを検出するのに、IGMP クエリー パケットのほかに
Protocol-Independent Multicast protocol version 2(PIMv2)パケットを使用します。パケットは、スイッチの CPU に送信されます。その結果 CPU のトラフィック量が多くなる場合があります。 no ip igmp snooping mrouter learn pim v2 グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、PIMv2 パケットによるマルチキャスト ルータの検出をディセーブルにできます。このコマンドは、 no ip igmp snooping source-only-learning グローバル コンフィギュレーション コマンドにより、送信元に限定した学習もスイッチ上でディセーブルになっている場合にのみ機能します。

デフォルトの設定で、スイッチは、送信元に限定した学習方式で学習された、使用していない転送テーブルのエントリを期限切れにします。エージング タイムが長すぎたりディセーブルになっていると、転送テーブルは、送信元に限定した学習方式または IGMP Join メッセージで学習した使用されないエントリで満杯になります。その場合、スイッチが新しい IP マルチキャスト グループのトラフィックを受信すると、受信ポートと同じ VLAN 内のすべてのポートに、そのパケットをフラッディングさせます。この不要なフラッディングによって、スイッチのパフォーマンスに悪影響が及ぶ可能性があります。

エージングがディセーブルで、送信元に限定した学習方式でスイッチが学習したマルチキャスト アドレスを削除する場合、転送テーブルのエントリのエージングを再度イネーブルにします。この状態で、スイッチは、送信元に限定した学習方式で学習された、使用していないマルチキャスト アドレスを期限切れにします。

IGMP スヌーピングの設定

IGMP スヌーピングにより、スイッチで IGMP パケットを調べたり、パケットの内容に基づいて転送先を決定できます。

ここでは、IGMP スヌーピングを設定する手順について説明します。

「IGMP スヌーピングのデフォルト設定」

「IGMP スヌーピングのイネーブル化およびディセーブル化」

「スヌーピング方法の設定」

「マルチキャスト ルータ ポートの設定」

「グループに加入するホストのスタティックな設定」

「IGMP 即時脱退処理のイネーブル化」

「IGMP Leave タイマーの設定」

「IGMP レポート抑制のディセーブル」

「IP マルチキャストの送信元に限定した学習のディセーブル化」

「エージング タイムの設定」

IGMP スヌーピングのデフォルト設定

表17-3 に、IGMP スヌーピングのデフォルト設定を示します。

 

表17-3 IGMP スヌーピングのデフォルト設定

機能
デフォルト設定

IGMP スヌーピング

グローバルおよび VLAN 単位でイネーブル

マルチキャスト ルータ

設定なし

マルチキャスト ルータの学習(スヌーピング)方式

PIM-DVMRP

IGMP スヌーピング即時脱退

ディセーブル

スタティック グループ

設定なし

IP マルチキャストの送信元に限定した学習

イネーブル

PIMv2 マルチキャスト ルータの検出

イネーブル

転送テーブルのエントリを期限切れにする(送信元に限定した学習方式がイネーブルの場合)

イネーブル。デフォルト値は 600 秒(10 分)です。

IGMP レポート抑制

イネーブル

IGMP スヌーピングのイネーブル化およびディセーブル化

デフォルトでは、IGMP スヌーピングはスイッチ上でグローバルにイネーブルです。グローバルにイネーブルまたはディセーブルに設定されている場合、既存のすべての VLAN インターフェイスでもイネーブルまたはディセーブルです。デフォルトでは IGMP スヌーピングはすべての VLAN でイネーブルですが、VLAN 単位で IGMP スヌーピングをイネーブルおよびディセーブルに設定できます。

グローバル IGMP スヌーピングは、VLAN IGMP スヌーピングよりも優先されます。グローバル スヌーピングがディセーブルの場合、VLAN スヌーピングをイネーブルに設定することはできません。グローバル スヌーピングがイネーブルの場合、VLAN スヌーピングをイネーブルまたはディセーブルに設定できます。

スイッチ上で IGMP スヌーピングをグローバルにイネーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp snooping

既存のすべての VLAN インターフェイスで、IGMP スヌーピングをグローバルにイネーブルにします。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

すべての VLAN インターフェイス上で IGMP スヌーピングをグローバルにディセーブルにするには、 no ip igmp snooping グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

VLAN インターフェイス上で IGMP スヌーピングをイネーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp snooping vlan vlan-id

VLAN インターフェイス上で、IGMP スヌーピングをイネーブルにします。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

VLAN インターフェイス上で IGMP スヌーピングをディセーブルにするには、 no ip igmp snooping vlan vlan-id グローバル コンフィギュレーション コマンドを、指定した VLAN 番号に対して使用します。

スヌーピング方法の設定

マルチキャスト対応のルータ ポートは、レイヤ 2 マルチキャスト エントリごとに転送テーブルに追加されます。スイッチは、次のいずれかの方法でポートを学習します。

IGMP クエリー、PIM パケット、および Distance Vector Multicast Routing Protocol(DVMRP)パケットのスヌーピング

他のルータからの Cisco Group Management Protocol(CGMP)パケットの待ち受け

ip igmp snooping mrouter グローバル コンフィギュレーション コマンドによるマルチキャスト ルータ ポートへのスタティックな接続

IGMP クエリーおよび PIM/DVMRP パケットのスヌーピング、または CGMP self-join パケットまたは proxy-join パケットのいずれかの待ち受けを行うように、スイッチを設定できます。デフォルトでは、スイッチはすべての VLAN 上の PIM/DVMRP パケットでスヌーピングします。CGMP パケットだけでマルチキャスト ルータ ポートを学習するには、 ip igmp snooping vlan vlan-id mrouter learn cgmp グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。このコマンドを入力すると、ルータは CGMP self-join パケットおよび CGMP proxy-join パケットだけを待ち受け、その他の CGMP パケットは待ち受けません。PIM/DVMRP パケットだけでマルチキャスト ルータ ポートを学習するには、 ip igmp snooping vlan vlan-id mrouter learn pim-dvmrp グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

VLAN インターフェイスがマルチキャスト ルータにダイナミックにアクセスする方法を変更するには、特権 EXEC モードで、次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp snooping vlan vlan-id mrouter learn { cgmp | pim-dvmrp }

VLAN 上で、IGMP スヌーピングをイネーブルにします。VLAN ID の範囲は 1 ~ 4094 です。

マルチキャスト ルータの学習方式を指定します。

cgmp -- CGMP パケットを待ち受けます。この方法は、制御トラフィックを減らす場合に有用です。

pim-dvmrp -- IGMP クエリーおよび PIM-DVMRP パケットをスヌーピングします。これがデフォルトです。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show ip igmp snooping

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

次に、CGMP パケットを学習方式として使用するように IGMP スヌーピングを設定する例を示します。

Switch# configure terminal
Switch(config)# ip igmp snooping vlan 1 mrouter learn cgmp
Switch(config)# end
 

デフォルトの学習方式に戻すには、 no ip igmp snooping vlan vlan-id mrouter learn cgmp グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

マルチキャスト ルータ ポートの設定

マルチキャスト ルータ ポートを追加(マルチキャスト ルータにスタティックな接続を追加)するには、スイッチ上で ip igmp snooping vlan mrouter グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

マルチキャスト ルータへのスタティックな接続をイネーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp snooping vlan vlan-id mrouter interface interface-id

マルチキャスト ルータの VLAN ID を指定し、そのマルチキャスト ルータに対するインターフェイスを指定します。VLAN ID の範囲は 1 ~ 4094 です。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show ip igmp snooping mrouter [ vlan vlan-id ]

VLAN インターフェイス上で IGMP スヌーピングがイネーブルになっていることを確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

VLAN からマルチキャスト ルータ ポートを削除するには、 no ip igmp snooping vlan vlan-id mrouter interface interface-id グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、マルチキャスト ルータへのスタティックな接続をイネーブルにして、設定を確認する例を示します。

Switch# configure terminal
Switch(config)# ip igmp snooping vlan 200 mrouter interface gigabitethernet0/1
Switch(config)# end

グループに加入するホストのスタティックな設定

ホストまたはレイヤ 2 ポートは通常、マルチキャスト グループにダイナミックに加入しますが、インターフェイスにホストをスタティックに設定することもできます。

マルチキャスト グループのメンバーとしてレイヤ 2 ポートを追加するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp snooping vlan vlan-id static mac-address interface interface-id

マルチキャスト グループのメンバーとしてレイヤ 2 ポートをスタティックに設定します。

vlan-id は、マルチキャスト グループの VLAN ID です。

mac-address は、グループ MAC アドレスです。

interface-id は、メンバー ポートです。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show ip igmp snooping mrouter vlan vlan-id

または

show mac address-table multicast vlan vlan-id

メンバー ポートが VLAN マルチキャスト グループのメンバーであることを確認します。

メンバー ポートおよび MAC アドレスを確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

マルチキャスト グループからレイヤ 2 ポートを削除するには、 no ip igmp snooping vlan vlan-id static mac-address interface interface-id グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、インターフェイス上でホストをスタティックに設定し、設定を確認する例を示します。

Switch# configure terminal
Switch(config)# ip igmp snooping vlan 1 static 0100.5e00.0203 interface gigabitethernet0/1
Switch(config)# end

IGMP 即時脱退処理のイネーブル化

IGMP 即時脱退処理をイネーブルに設定した場合、スイッチはポート上で IGMP バージョン 2 の Leave メッセージを検出すると、ただちにそのポートを削除します。即時脱退機能を使用するのは VLAN の各ポート上に 1 つのレシーバーが存在する場合に限ります。


) 即時脱退機能をサポートするのは、IGMP バージョン 2 が稼働しているホストだけです。


IGMP 即時脱退処理をイネーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp snooping vlan vlan-id immediate-leave

VLAN インターフェイス上で、IGMP 即時脱退処理をイネーブルにします。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show ip igmp snooping vlan vlan-id

VLAN 上で即時脱退処理がイネーブルになっていることを確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

VLAN 上で IGMP 即時脱退処理をディセーブルにするには、 no ip igmp snooping vlan vlan-id immediate-leave グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、VLAN 130 で IGMP 即時脱退処理をイネーブルにする例を示します。

Switch# configure terminal
Switch(config)# ip igmp snooping vlan 130 immediate-leave
Switch(config)# end

IGMP Leave タイマーの設定

IGMP の Leave タイマーを設定するときには、次の注意事項に従ってください。

この脱退時間は、グローバルでも VLAN 単位でも設定できます。

グローバル設定は、VLAN の脱退時間の設定によって上書きされます。

デフォルトの脱退時間は、1000 ミリ秒です。

IGMP の設定可能な脱退時間は、IGMP バージョン 2 を実行しているホストのみでサポートされます。

ネットワークの実際の脱退遅延は通常、設定した脱退時間になります。ただし、リアルタイムの CPU 負荷条件、ネットワーク遅延、およびインターフェイスによって送信されたトラフィック量により、脱退時間は設定した時間付近でばらつく 場合があります。

IGMP の設定可能な Leave タイマーをイネーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp snooping last-member-query-interval time

IGMP Leave タイマーをグローバルに設定します。指定できる範囲は 100 ~ 5000 ミリ秒です。

ステップ 3

ip igmp snooping vlan vlan-id last-member-query-interval time

(任意)VLAN インターフェイス上で IGMP 脱退時間を設定します。指定できる範囲は 100 ~ 5000 ミリ秒です。


) VLAN の脱退時間を設定すると、グローバルに設定されたタイマーは上書きされます。


ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

show ip igmp snooping

(任意)設定した IGMP 脱退時間を表示します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

IGMP Leave タイマーをデフォルト設定(1000 ミリ秒)にグローバルにリセットするには、 no ip igmp snooping last-member-query-interval グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

特定の VLAN から、設定した IGMP 脱退時間設定を削除するには、 no ip igmp snooping vlan vlan-id last-member-query-interval グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

IGMP レポート抑制のディセーブル

IGMP レポート抑制はデフォルトでイネーブルです。イネーブルの場合、スイッチは、マルチキャスト デバイスのマルチキャスト ルータ クエリーごとに 1 つの IGMP レポートのみを転送します。レポート抑制をディセーブルにした場合、すべての IGMP レポートがマルチキャスト ルータに転送されます。


) IGMP レポート抑制は、マルチキャスト クエリーが IGMPv1 および IGMPv2 レポートの場合にのみサポートされます。この機能は、クエリーに IGMPv3 レポートが含まれている場合、サポートされません。


IGMP レポート抑制をディセーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

no ip igmp snooping report-suppression

IGMP レポート抑制をディセーブルにします。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show ip igmp snooping

IGMP レポート抑制がディセーブルになっているかを確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

IGMP レポート抑制を再びイネーブルにする場合は、 ip igmp snooping report-suppression グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

IP マルチキャストの送信元に限定した学習のディセーブル化

デフォルトでは、IP マルチキャストの送信元に限定した学習方式がイネーブルになっています。スイッチは IP マルチキャスト データ ストリームから IP マルチキャスト グループを学習し、マルチキャスト ルータ ポートへトラフィックを転送するだけです。

IP マルチキャストの送信元に限定した学習が、 no ip igmp snooping source-only-learning グローバル コンフィギュレーション コマンドを使ってディセーブルになっている場合、スイッチは未知のマルチキャスト トラフィックを VLAN にフラッディングし、トラフィックが既知になるまで CPU に送信します。特定のマルチキャスト グループのホストから IGMP レポートを受信すると、スイッチはこのマルチキャスト グループからのトラフィックをマルチキャスト ルータ ポートにのみ転送します。

PIMv2 パケットによるマルチキャスト ルータの検出をディセーブルにするには、 no ip igmp snooping mrouter learn pim v2 グローバル コンフィギュレーション コマンドも入力する必要があります。


) IP マルチキャストの送信元に限定した学習をディセーブルにしないことを強く推奨します。ネットワークが IP マルチキャストの送信元のみのネットワークで構成されていない場合や、この学習方式をディセーブルにすることでネットワーク パフォーマンスが向上する場合以外では、IP マルチキャストの送信元に限定した学習をディセーブルにしないでください。


IP マルチキャストの送信元に限定した学習をディセーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

no ip igmp snooping source-only-learning

IP マルチキャストの送信元に限定した学習をディセーブルにします。

ステップ 3

no ip igmp snooping mrouter learn pim v2

(任意)PIM v2 パケットにより、マルチキャスト ルータの検出をディセーブルにします。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

show running-config | include source-only-learning

IP マルチキャストの送信元に限定した学習がディセーブルになっていることを確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

IP マルチキャストの送信元に限定した学習をイネーブルにするには、 ip igmp snooping
source-only-learning
グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。PIM v2 マルチキャスト ルータの検出をイネーブルにするには、 ip igmp snooping mrouter learn pim v2 グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、IP マルチキャストの送信元に限定した学習および PIM v2 マルチキャスト ルータの検出をディセーブルに設定する例を示します。

Switch# configure terminal
Switch(config)# no ip igmp snooping source-only-learning
Switch(config)# no ip igmp snooping mrouter learn pim v2
Switch(config)# end

エージング タイムの設定

IP マルチキャスト送信元限定の学習方式でスイッチが学習した転送テーブルに、エージング タイムを設定できます。

エージング タイムを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp snooping source-only learning age-timer time

エージング タイムを設定します。指定できる範囲は 0 ~ 2880 秒です。デフォルト値は 600 秒(10 分)です。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show running-config | include source-only-learning

エージング タイムを確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

転送テーブル エントリのエージングをディセーブルにするには、 ip igmp snooping
source-only-learning
age-timer 0 グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

no ip igmp snooping source-only learning グローバル コンフィギュレーション コマンドで送信元に限定した学習をディセーブルにした場合、エージング タイムがイネーブルでもスイッチには影響ありません。

IGMP スヌーピング情報の表示

ダイナミックに学習された、あるいはスタティックに設定されたルータ ポートおよび VLAN インターフェイスに関する IGMP スヌーピング情報を表示できます。また、IGMP スヌーピング用に設定された VLAN の MAC アドレス マルチキャスト エントリを表示することもできます。

IGMP スヌーピング情報を表示するには、 表17-4 の特権 EXEC コマンドを 1 つまたは複数使用します。

 

表17-4 IGMP スヌーピング情報を表示するためのコマンド

コマンド
目的

show ip igmp snooping [ vlan vlan-id ]

スイッチ上のすべての VLAN または指定された VLAN のスヌーピング設定情報を表示します。

(任意)単一の VLAN に関する情報を表示するには、 vlan vlan-id を入力します。

show ip igmp snooping group [ vlan vlan-id ]

IGMP マルチキャスト グループ、互換性モード、各グループに関連したポートの情報を表示します。

(任意)単一の VLAN に関する情報を表示するには、 vlan vlan-id を入力します。

show ip igmp snooping mrouter [ vlan vlan-id ]

ダイナミックに学習された、また手動で設定されたマルチキャスト ルータ インターフェイスの情報を表示します。


) IGMP スヌーピングをイネーブルにすると、スイッチはマルチキャスト ルータの接続先インターフェイスを自動的に学習します。これらのインターフェイスはダイナミックに学習されます。


(任意)単一の VLAN に関する情報を表示するには、 vlan vlan-id を入力します。

show mac address-table multicast [ vlan vlan-id ] [ user | igmp-snooping ] [ count ]

VLAN に対応するレイヤ 2 MAC アドレス テーブル エントリを表示します。キーワードはすべて任意です。キーワードを指定すると、表示内容が次のように制限されます。

vlan vlan-id -- 指定されたマルチキャスト グループ VLAN だけを表示します。

user -- ユーザによって設定されたマルチキャスト エントリだけを表示します。

igmp-snooping -- IGMP スヌーピングによって学習したエントリだけを表示します。

count -- 実際のエントリではなく、選択条件に当てはまるエントリの総数だけを表示します。

これらのコマンドのキーワードおよびオプションの詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。

たとえば、 表17-4 のコマンド出力は、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。

MVR の概要

Multicast VLAN Registration(MVR)は、イーサネット リング ベースのサービス プロバイダー ネットワークにおいて、マルチキャスト トラフィックを大規模に展開するアプリケーション(サービス プロバイダー ネットワークによる複数のテレビ チャネルのブロードキャストなど)を想定して開発されました。MVR によってポート上の加入者は、ネットワークワイドなマルチキャスト VLAN 上のマルチキャスト ストリームに加入し、脱退できます。加入者は別個の VLAN 上にありながら、ネットワークで単一マルチキャスト VLAN を共有できます。MVR によって、マルチキャスト VLAN でマルチキャスト ストリームを連続送信する能力が得られますが、ストリームと加入者の VLAN は、帯域幅およびセキュリティ上の理由で分離されます。

MVR では、加入者ポートが IGMP Join および Leave メッセージを送信することによって、マルチキャスト ストリームへの加入および脱退(Join および Leave)を行うことが前提です。これらのメッセージは、イーサネットで接続され、IGMP バージョン 2 に準拠しているホストから発信できます。MVR は IGMP スヌーピングの基本メカニズムで動作しますが、この 2 つの機能はそれぞれ単独で動作します。それぞれ他方の機能の動作に影響を与えずに、イネーブルまたはディセーブルにできます。ただし、IGMP スヌーピングと MVR が両方ともイネーブルの場合、MVR は MVR 環境で設定されたマルチキャスト グループが送信した Join および Leave メッセージだけに反応します。他のマルチキャスト グループから送信された Join および Leave メッセージはすべて、IGMP スヌーピングが管理します。

スイッチの CPU は MVR IP マルチキャストストリームとそれに対応するスイッチ転送テーブル内の関連 MAC アドレスを識別し、IGMP メッセージを代行受信し、転送テーブルを変更して、マルチキャスト ストリームの受け手としての加入者を追加または削除します。受け手が送信元と異なる VLAN 上に存在している場合でも同じです。この転送動作により、異なる VLAN の間でトラフィックを選択して伝送できます。

スイッチの MVR 動作モードは、ダイナミック モードおよび互換モードです。

MVR ダイナミック モードの場合、スイッチは標準の IGMP スヌーピングを実行します。IGMP 情報パケットはスイッチの CPU に送信されますが、マルチキャスト データ パケットは CPU に送信されません。ダイナミック モードでは、マルチキャスト ルータは標準動作になります。スイッチが IGMP Join メッセージをルータに送り、ルータはグループに対応するインターフェイスから Join メッセージを受信した場合に限り、そのグループ用のマルチキャスト ストリームをインターフェイスに転送するからです。MVR マルチキャスト制御トラフィックおよびデータ トラフィックに関して、レシーバー ポートはマルチキャスト VLAN のメンバーとして扱われます。MVR グループに関する IGMP レポートは、マルチキャスト VLAN 内の送信元ポートに送信されます。

MVR 互換モードの場合、Catalyst 2940 スイッチの MVR は Catalyst 3500 XL および Catalyst 2900 XL スイッチの MVR と連動します。すべてのマルチキャスト データ パケット、IGMP クエリー パケット、および IGMP Leave パケットに関して、MVR の動作はダイナミック モードの場合と同じです。ただし、MVR グループに関する受信した IGMP レポート パケットは、マルチキャスト VLAN 送信元ポートに送信されません。また、ダイナミック モードと異なり、スイッチはルータに Join メッセージを送信しません。マルチキャスト ストリームを受信するには、インターフェイスに対してルータをスタティックに設定する必要があります。したがって、このモードの MVR は、送信元ポートでのダイナミック メンバーシップ加入をサポートしません。


) IGMPv3 Join メッセージおよび Leave メッセージは、MVR 上ではサポートされません。


マルチキャスト TV アプリケーションで MVR を使用する場合

マルチキャスト TV アプリケーションでは、PC またはセットトップ ボックスを装備したテレビでマルチキャスト ストリームを受信できます。1 つの加入者ポートに複数のセットトップ ボックスまたは PC を接続できます。加入者ポートは、MVR レシーバー ポートとして設定されたスイッチ ポートです。図17-3 に、設定例を示します。DHCP はセットトップ ボックスまたは PC に IP アドレスを割り当てます。加入者がチャネルを選択すると、セットトップ ボックスまたは PC からスイッチ A に、所定のマルチキャストに加入するための IGMP レポートが送信されます。IGMP レポートが設定されているマルチキャスト MAC アドレスの 1 つと一致すると、スイッチの CPU がハードウェア アドレス テーブルを変更して、指定のマルチキャスト ストリームをマルチキャスト VLAN から受信したときの転送先として、レシーバー ポートと VLAN を追加します。マルチキャスト VLAN との間でマルチキャスト データを送受信するアップリンク ポートを MVR 送信元ポートといいます。

加入者がチャネルを切り替えた場合、またはテレビの電源を切断した場合には、セットトップ ボックスからマルチキャスト ストリームに対する IGMP Leave メッセージが送信されます。スイッチの CPU は、レシーバー ポートの VLAN 経由で IGMP グループ特定クエリーを送信します。VLAN に、同じグループに加入している別のセットトップ ボックスがある場合、そのセットトップ ボックスは最大応答時間内に応答しなければなりません。応答を受信しなかった場合、CPU はそのグループの転送先としてのレシーバー ポートを除外します。

即時脱退機能を使用しない場合、レシーバー ポートの加入者から IGMP Leave メッセージを受信したスイッチは、そのポートに IGMP クエリーを送信し、IGMP グループ メンバーシップ レポートを待ちます。設定された時間内にレポートが届かないと、レシーバー ポートがマルチキャスト グループ メンバーシップから削除されます。即時脱退機能がイネーブルの場合、IGMP Leave メッセージを受信したレシーバー ポートから IGMP クエリーが送信されません。Leave メッセージの受信後ただちに、マルチキャスト グループ メンバーシップからレシーバー ポートが削除されるので、脱退のための待ち時間が短縮されます。即時脱退機能をイネーブルにするのは、レシーバー装置が 1 つだけ接続されているレシーバー ポートに限定してください。

図17-3 MVR の例

 

MVR を使用すると、VLAN ごとに加入者用のテレビ チャネル マルチキャスト トラフィックを複製する必要がありません。すべてのチャネル用のマルチキャスト トラフィックは、マルチキャスト VLAN 上でのみ、VLAN トランク全体で 1 回、送信されます。IGMP Leave および Join メッセージは、加入者ポートが割り当てられている VLAN 内で送信されます。レイヤ 3 装置上のマルチキャスト VLAN のマルチキャスト トラフィック ストリームに対し、ダイナミックに登録します。アクセス レイヤ スイッチ(スイッチ A)が転送動作を変更し、マルチキャスト VLAN から別の VLAN 上の加入者ポートへ、トラフィックを転送できるようにするので、2 つの VLAN 間を選択されたトラフィックが伝送されます。

IGMP レポートは、マルチキャスト データと同じ MAC アドレスに送信されます。スイッチ A の CPU は、レシーバー ポートから送られたすべての IGMP Join および Leave メッセージを取り込み、送信元(アップリンク)ポートのマルチキャスト VLAN に転送しなければなりません。

MVR の設定

ここでは、MVR の基本設定について説明します。

「MVR のデフォルト設定」

「MVR 設定時の注意事項および制限事項」

「MVR グローバル パラメータの設定」

「MVR インターフェイスの設定」

MVR のデフォルト設定

表17-5 に、MVR のデフォルト設定を示します。

 

表17-5 MVR のデフォルト設定

機能
デフォルト設定

MVR

グローバルおよびインターフェイス単位でディセーブル

マルチキャスト アドレス

設定なし

クエリーの応答時間

0.5 秒

マルチキャスト VLAN

VLAN 1

モード

互換

インターフェイスのデフォルト(ポート単位)

レシーバー ポートでも送信元ポートでもない

即時脱退

すべてのポートでディセーブル

MVR 設定時の注意事項および制限事項

MVR を設定するときには、次の注意事項に従ってください。

レシーバー ポートをトランク ポートにすることはできません。スイッチ上のレシーバー ポートは、異なる VLAN に属していてもかまいませんが、マルチキャスト VLAN に属さないようにしてください。

スイッチ上で設定できるマルチキャスト エントリの最大数(受信できるテレビ チャネルの最大数)は 256 です。

各チャネルは、一意の IP マルチキャスト アドレスを宛先とする 1 つのマルチキャスト ストリームです。これらの IP アドレス相互間で、または専用の IP マルチキャスト アドレス(224.0.0.xxx の範囲)を使用してエイリアスにすることはできません。

MVR は IGMPv3 メッセージをサポートしません。


) この章で使用するコマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。


MVR グローバル パラメータの設定

デフォルト設定を使用する場合は、オプションの MVR パラメータを設定する必要はありません。デフォルトのパラメータを変更する場合には(MVR VLAN 以外)、最初に MVR をイネーブルにする必要があります。

MVR パラメータを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

mvr

スイッチ上で MVR をイネーブルに設定します。

ステップ 3

mvr group ip-address [ count ]

スイッチ上で IP マルチキャスト アドレスを設定するか、または count パラメータを使用して、連続する MVR グループ アドレスを設定します( count の範囲は 1 ~ 256、デフォルトは 1)。このアドレスに送信されたマルチキャスト データは、スイッチ上のすべての送信元ポートおよびそのマルチキャスト アドレスのデータを受信するために選ばれたすべての受信ポートに送信されます。マルチキャスト アドレスとテレビ チャネルは 1 対 1 の対応です。


) 各 IP アドレスはマルチキャスト 48 ビット MAC アドレスに変換されます。設定した IP アドレスが、以前に設定済みの MAC アドレスまたは専用マルチキャスト MAC アドレスに変換(エイリアス)された場合、このコマンドは無効になります。


ステップ 4

mvr querytime value

(任意)マルチキャスト グループ メンバーシップからポートを削除する前に、レシーバー ポートで IGMP レポートのメンバーシップを待機する最大時間を設定します。この値は 10 分の 1 秒単位で設定します。範囲は 1 ~ 100 秒、デフォルトは 10 分の 5 秒(0.5 秒)です。

ステップ 5

mvr vlan vlan-id

(任意)マルチキャスト データを受信する VLAN を指定します。すべての送信元ポートはこの VLAN に属している必要があります。指定できる VLAN ID 範囲は 1 ~ 4094 です。デフォルトは VLAN 1 です。

ステップ 6

mvr mode {dynamic | compatible}

(任意)MVR の動作モードを指定します。

dynamic -- 送信元ポートでダイナミック MVR メンバーシップを使用できます。

compatible -- Catalyst 3500 XL スイッチおよび Catalyst 2900 XL スイッチとの互換性が得られます。送信元ポートでのダイナミック IGMP Join はサポートされません。

デフォルトは compatible モードです。

ステップ 7

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 8

show mvr

または

show mvr members

設定を確認します。

ステップ 9

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

スイッチをデフォルトの設定に戻すには、 no mvr [ mode | group ip-address | querytime | vlan ] グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、MVR をイネーブルにして、MVR グループ アドレスを設定し、クエリー タイムを 1 秒(10 分の 10 秒)に設定し、MVR マルチキャスト VLAN を VLAN 22 として指定し、MVR モードをダイナミックに設定し、結果を確認する例を示します。

Switch(config)# mvr
Switch(config)# mvr group 228.1.23.4
Switch(config)# mvr querytime 10
Switch(config)# mvr vlan 22
Switch(config)# mvr mode dynamic
Switch(config)# end
Switch# show mvr
MVR Running: TRUE
MVR multicast vlan: 22
MVR Max Multicast Groups: 256
MVR Current multicast groups: 1
MVR Global query response time: 10 (tenths of sec)
MVR Mode: dynamic
 

show mvr members 特権 EXEC コマンドを使用すると、スイッチ上の MVR マルチキャスト グループ アドレスを確認できます。

MVR インターフェイスの設定

MVR インターフェイスを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

mvr

スイッチ上で MVR をイネーブルに設定します。

ステップ 3

interface interface-id

設定するポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 4

mvr typ e { source | receiver }

MVR ポートを次のいずれかに設定します。

source -- マルチキャストデータを送受信するアップリンク ポートを送信元ポートとして設定します。加入者が送信元ポートに直接接続することはできません。スイッチ上のすべての送信元ポートは、単一マルチキャスト VLAN に属します。

receiver -- 加入者ポートであり、マルチキャスト データを受信するだけの場合、レシーバー ポートとしてポートを設定します。スタティックに、または IGMP Leave および Join メッセージによってマルチキャスト グループのメンバーになるまでは、データを受信しません。レシーバー ポートをマルチキャスト VLAN に属するようにすることはできません。

デフォルトでは、非 MVR ポートとして設定されます。MVR 特性を指定して非 MVR ポートを設定しようとしても、エラーになります。

ステップ 5

mvr vlan vlan-id group ip-address

(任意)マルチキャスト VLAN および IP マルチキャスト アドレスに送信されたマルチキャスト トラフィックを受信するポートをスタティックに設定します。グループ メンバーとしてスタティックに設定されたポートは、スタティックに削除されないかぎり、グループ メンバーのままです。


) 互換モードでは、このコマンドが適用されるのはレシーバー ポートだけです。ダイナミック モードでは、レシーバー ポートおよび送信元ポートに適用されます。


レシーバー ポートは、IGMP Join および Leave メッセージを使用することによって、マルチキャスト グループにダイナミックに加入することもできます。

ステップ 6

mvr immediate

(任意)ポート上で MVR の即時脱退機能をイネーブルにします。


) このコマンドが適用されるのは、受信ポートだけです。また、イネーブルにするのは、単一レシーバー装置が接続されている受信ポートに限定してください。


ステップ 7

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 8

show mvr

show mvr interface

または

show mvr members

設定を確認します。

ステップ 9

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

インターフェイスをデフォルトの設定に戻すには、 no mvr [ type | immediate | vlan vlan-id | group ] インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、ポートを受信ポートとして設定し、マルチキャスト グループ アドレスに送信されたマルチキャスト トラフィックを受信するようにポートをスタティックに設定し、インターフェイスに即時脱退機能を設定し、結果を確認する例を示します。

Switch(config)# mvr
Switch(config)# interface gigabitethernet0/1
Switch(config-if)# mvr type receiver
Switch(config-if)# mvr vlan 22 group 228.1.23.4
Switch(config-if)# mvr immediate
Switch(config)# end
Switch# show mvr interface gigabitethernet0/1
Type: RECEIVER Status: ACTIVE Immediate Leave: ENABLED

MVR 情報の表示

スイッチまたは指定されたインターフェイスの MVR 情報を表示できます。MVR の設定を表示するには、特権 EXEC モードで 表17-6 のコマンドを使用します。

 

表17-6 MVR 情報を表示するためのコマンド

show mvr

スイッチの MVR ステータスおよび値を表示します。これは、MVR のイネーブルまたはディセーブルの判別、マルチキャスト VLAN、マルチキャスト グループの最大数(256)と現在の数(0 ~ 256)、クエリーの応答時間、MVR モードです。

show mvr interface [ interface-id ] [ members [ vlan vlan -id ]]

すべての MVR インターフェイスおよびそれぞれの MVR 設定を表示します。

特定のインターフェイスを指定すると、次の情報が表示されます。

タイプ -- 受信または送信元

ステータス -- 次のいずれかの 1 つ

ACTIVE は、ポートが VLAN に含まれていることを意味します。

UP/DOWN は、ポートが転送中、または非転送中のどちらかであるという意味です。

INACTIVE は、ポートが VLAN に含まれていないことを意味します。

Immediate Leave(即時脱退機能) -- イネーブルまたはディセーブル

members キーワードを入力すると、そのポート上のすべてのマルチキャスト グループ メンバーが表示されます。VLAN ID を入力した場合は、VLAN 上のすべてのマルチキャスト グループ メンバーが表示されます。VLAN ID の範囲は 1 ~ 4094 です。

show mvr members [ ip-address ]

あらゆる IP マルチキャスト グループまたは指定した IP マルチキャスト グループ IP アドレスに含まれているレシーバー ポートおよび送信元ポートがすべて表示されます。

IGMP フィルタリングおよびスロットリングの設定

都市部や集合住宅などの環境では、スイッチ ポート上のユーザが属する一連のマルチキャスト グループを制御する必要があります。特定タイプの契約またはサービス計画に基づいて制御することで、IP/TV などのマルチキャスト サービスの配信を制御できます。また、スイッチ ポートが属することができるスイッチのユーザに対し、マルチキャスト グループ数も制限できます。

IGMP フィルタリング機能を使用すると、IP マルチキャスト プロファイルを設定し、それらを各スイッチ ポートに関連付けて、ポート単位でマルチキャスト加入をフィルタリングできます。IGMP プロファイルにはマルチキャスト グループを 1 つまたは複数格納して、グループへのアクセスを許可するか拒否するかを指定できます。マルチキャスト グループへのアクセスを拒否する IGMP プロファイルがスイッチ ポートに適用されると、IP マルチキャスト トラフィックのストリームを要求する IGMP Join レポートがドロップされ、ポートはそのグループからの IP マルチキャスト トラフィックを受信できなくなります。マルチキャスト グループへのアクセスがフィルタリング アクションで許可されている場合は、ポートからの IGMP レポートが転送されて、通常の処理が行われます。

IGMP フィルタリングで制御されるのは、グループ特定クエリーおよびメンバーシップ レポート(Join および Leave レポートを含む)だけです。一般 IGMP クエリーは制御されません。IGMP フィルタリングは、IP マルチキャスト トラフィックの転送を指示する機能とは無関係です。フィルタリング機能は、マルチキャスト トラフィックの転送に CGMP が使用されているか、または MVR が使用されているかに関係なく、同じように動作します。

レイヤ 2 インターフェイスが加入できる IGMP グループの最大数も設定できます。

また、IGMP スロットリング機能で、レイヤ 2 インターフェイスが加入できる IGMP グループの最大数も設定できます。IGMP グループの最大数が設定され、IGMP スヌーピング転送テーブルに最大エントリ数が反映され、インターフェイスが IGMP Join レポートを受信した場合、IGMP レポートを廃棄するか、またはランダムに選択されたマルチキャスト エントリを受信した IGMP レポートに置き換えるようインターフェイスを設定できます。


) IGMPv3 Join メッセージおよび Leave メッセージは、IGMP フィルタリングが実行されているスイッチ上ではサポートされません。


ここでは、IGMP フィルタリングおよびスロットリングを設定する手順について説明します。

「IGMP フィルタリングおよびスロットリングのデフォルト設定」

「IGMP プロファイルの設定」(任意)

「IGMP プロファイルの適用」(任意)

「IGMP グループの最大数の設定」(任意)

「IGMP スロットリング アクションの設定」(任意)

IGMP フィルタリングおよびスロットリングのデフォルト設定

表17-7 に、IGMP フィルタリングのデフォルト設定を示します。

 

表17-7 IGMP フィルタリングのデフォルト設定

機能
デフォルト設定

IGMP フィルタ

適用なし

IGMP グループの ICMP 最大数

最大数は設定なし

IGMP プロファイル

定義なし

IGMP プロファイル アクション

範囲で示されたアドレスを拒否

グループの最大数が転送テーブルに存在する場合、デフォルトの IGMP スロットリング アクションは IGMP レポートを拒否します。設定時の注意事項については、 「IGMP スロットリング アクションの設定」 を参照してください。

IGMP プロファイルの設定

IGMP プロファイルを設定するには、 ip igmp profile グローバル コンフィギュレーション コマンドおよびプロファイル番号を使用して、IGMP プロファイルを作成し、IGMP プロファイル コンフィギュレーション モードを開始します。ポートから送信される IGMP Join 要求をフィルタリングするために使用される IGMP プロファイルのパラメータは、このモードから指定できます。IGMP プロファイル コンフィギュレーション モードでは、次のコマンドを使用して、プロファイルを作成できます。

deny :一致するアドレスを拒否します。デフォルトの条件です。

exit :IGMP プロファイル コンフィギュレーション モードを終了します。

no :コマンドを否定するか、またはデフォルトを設定します。

permit :一致するアドレスを許可します。

range :プロファイルの IP アドレス範囲を指定します。単一の IP アドレス、または開始アドレスと終了アドレスで指定された IP アドレス範囲を入力できます。

デフォルトでは、スイッチには IGMP プロファイルが設定されていません。プロファイルが設定されており、 permit キーワードおよび deny キーワードがいずれも指定されていない場合、デフォルトでは、IP アドレス範囲へのアクセスが拒否されます。

IGMP プロファイルを作成するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp profile profile number

IGMP プロファイル コンフィギュレーション モードを開始して、設定するプロファイルに番号を割り当てます。指定できる範囲は 1 ~ 4294967295 です。

ステップ 3

permit | deny

(任意)IP マルチキャスト アドレスへのアクセスを許可または拒否するアクションを設定します。アクションを設定しないと、プロファイルのデフォルト設定はアクセス拒否になります。

ステップ 4

range ip multicast address

アクセスが制御される IP マルチキャスト アドレスまたは IP マルチキャスト アドレス範囲を入力します。範囲を入力する場合は、IP マルチキャスト アドレスの下限値、スペースを 1 つ、IP マルチキャスト アドレスの上限値を入力します。

range コマンドを複数回入力すると、複数のアドレスまたはアドレス範囲を入力できます。

ステップ 5

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 6

show ip igmp profile profile number

プロファイルの設定を確認します。

ステップ 7

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

プロファイルを削除するには、 no ip igmp profile profile number グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

IP マルチキャスト アドレスまたは IP マルチキャスト アドレス範囲を削除するには、 no range ip multicast address IGMP プロファイル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、単一の IP マルチキャスト アドレスへのアクセスを許可する IGMP プロファイル 4 を作成して、設定を確認する例を示します。アクションが拒否(デフォルト)である場合は、 show ip igmp profile の出力表示には表示されません。

Switch(config)# ip igmp profile 4
Switch(config-igmp-profile)# permit
Switch(config-igmp-profile)# range 229.9.9.0
Switch(config-igmp-profile)# end
Switch# show ip igmp profile 4
IGMP Profile 4
permit
range 229.9.9.0 229.9.9.0

IGMP プロファイルの適用

IGMP プロファイルの定義に従ってアクセスを制御するには、 ip igmp filter インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、プロファイルを該当するインターフェイスに適用します。IGMP プロファイルを適用できるのは、レイヤ 2 ポートだけです。EtherChannel ポート グループに属するポートにプロファイルは適用できません。1 つのプロファイルを複数のインターフェイスに適用できますが、1 つのインターフェイスに適用できるプロファイルは 1 つだけです。

IGMP グループの最大数を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

設定する物理インターフェイスを入力して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。インターフェイスは、EtherChannel ポート グループに属していないレイヤ 2 ポートである必要があります。

ステップ 3

ip igmp filter profile number

指定された IGMP プロファイルをインターフェイスに適用します。プロファイル番号は 1 ~ 4294967295 です。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

show running configuration interface interface-id

設定を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

インターフェイスからプロファイルを削除するには、 no ip igmp filter profile number インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、ポートに IGMP プロファイル 4 を適用して、設定を確認する例を示します。

Switch(config)# interface fastethernet0/2
Switch(config-if)# ip igmp filter 4
Switch(config-if)# end
Switch# show running-config interface fastethernet0/2
Building configuration...
 
Current configuration : 123 bytes
!
interface fastethernet0/2
no ip address
shutdown
snmp trap link-status
ip igmp max-groups 25
ip igmp filter 4
end

IGMP グループの最大数の設定

ip igmp max-groups インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用すると、レイヤ 2 インターフェイスが加入できる IGMP グループの最大数を設定できます。最大数をデフォルト設定(制限なし)に戻すには、このコマンドの no 形式を使用します。

論理 EtherChannel インターフェイスでこのコマンドを使用することはできますが、EtherChannel ポート グループに属するポート上で使用することはできません。

転送テーブルに IGMP グループの最大数を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

設定する物理インターフェイスを入力して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。インターフェイスは、EtherChannel ポート グループに属していないレイヤ 2 ポート、または EtherChannel インターフェイスに属していないレイヤ 2 ポートになることができます。

ステップ 3

ip igmp max-groups number

インターフェイスが加入できる IGMP グループの最大数を設定します。範囲は 0 ~ 4294967294 です。デフォルトでは最大数は設定されません。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

show running-configuration interface interface-id

設定を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

グループの最大数に関する制限を削除し、デフォルト設定(制限なし)に戻すには、 no ip igmp max-groups インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、インターフェイスが加入できる IGMP グループ数を 25 に制限する例を示します。

Switch(config)# interface fastethernet0/2
Switch(config-if)# ip igmp max-groups 25
Switch(config-if)# end

IGMP スロットリング アクションの設定

レイヤ 2 インターフェイスが加入できる IGMP グループの最大数を設定したあと、 ip igmp max-groups action replace インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、既存のグループを IGMP レポートを受信した新しいグループに置き換えるようインターフェイスを設定できます。IGMP Join レポートをドロップするデフォルト設定に戻すには、このコマンドの no 形式を使用します。

IGMP スロットリング動作を設定するときには、次の注意事項に従ってください。

論理 EtherChannel インターフェイスでこのコマンドを使用することはできますが、EtherChannel ポート グループに属するポート上で使用することはできません。

グループの最大数に関する制限をデフォルトに設定した場合(最大数なし)、 ip igmp max-groups action { deny | replace } コマンドを入力しても、効果はありません。

インターフェイスが転送テーブルにマルチキャスト エントリを追加したあと、スロットリング動作を設定し、最大グループ数の制限を設定した場合、スロットリング動作に応じて転送テーブルのエントリは期限切れになるかまたは削除されます。

スロットリング動作として deny を設定した場合、前回転送テーブルに存在したエントリは削除されませんが、期限切れになります。これらのエントリが期限切れになり、エントリの最大数が転送テーブルに存在すると、スイッチは次にインターフェイスに受信された IGMP レポートをドロップします。

スロットリング動作として replace を設定した場合、前回転送テーブルに存在したエントリは削除されます。転送テーブルのエントリ数が最大になると、スイッチはランダムに選択したエントリを、受信された IGMP レポートに置き換えます。

スイッチが転送テーブルからエントリを削除するのを回避するには、インターフェイスが転送テーブルにエントリを追加する前に、IGMP スロットリング動作を設定します。

転送テーブルにエントリが最大数存在する時、スロットリング動作を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、設定する物理インターフェイスを入力します。インターフェイスは、EtherChannel ポート グループに属していないレイヤ 2 ポート、または EtherChannel インターフェイスに属していないレイヤ 2 ポートになることができます。インターフェイスをトランク ポートにすることはできません。

ステップ 3

ip igmp max-groups action { deny | replace }

インターフェイスが IGMP レポートを受信し、転送テーブルのエントリが最大数に達している場合に、インターフェイスが実行する動作を指定します。

deny -- レポートを破棄します。

replace -- 既存のグループを IGMP レポートを受信した新しいグループに置き換えます。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

show running-config interface interface-id

設定を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

レポートを破棄するデフォルト設定に戻すには、 no ip igmp max-groups action インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

IGMP フィルタリングおよびスロットリングの設定表示

IGMP プロファイルの特性を表示したり、スイッチ上のすべてのインターフェイスまたは指定されたインターフェイスの IGMP プロファイルや最大グループ設定を表示できます。また、スイッチ上のすべてのインターフェイス、または指定されたインターフェイスの IGMP スロットリング設定も表示できます。

表17-8 の特権 EXEC コマンドを使用して、IGMP フィルタリングおよびスロットリングの設定を表示します。

 

表17-8 IGMP フィルタリングおよびスロットリングの設定を表示するためのコマンド

コマンド
目的

how ip igmp profile [ profile number ]

指定された IGMP プロファイル、またはスイッチ上で定義されているすべての IGMP プロファイルを表示します。

show running-configuration [ interface interface-id ]

インターフェイスが属することができる IGMP グループの最大数(設定されている場合)や、インターフェイスに適用される IGMP プロファイルなど、指定されたインターフェイス、またはスイッチ上のすべてのインターフェイスの設定を表示します。