Catalyst 2940 スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Cisco IOS Release 12.1(22)EA7
UDLD の設定
UDLD の設定
発行日;2012/01/10 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 4MB) | フィードバック

目次

UDLD の設定

UDLD の概要

動作モード

単一方向リンクの検出方法

UDLD の設定

UDLD のデフォルト設定

設定時の注意事項

UDLD のグローバルなイネーブル化

インターフェイスでの UDLD のイネーブル化

UDLD によってシャットダウンされたインターフェイスのリセット

UDLD ステータスの表示

UDLD の設定

この章では、Catalyst 2940 スイッチ上で UniDirectional Link Detection(UDLD; 単一方向リンク検出)プロトコルを設定する方法について説明します。


) この章で使用するコマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。


この章で説明する内容は、次のとおりです。

「UDLD の概要」

「UDLD の設定」

「UDLD ステータスの表示」

UDLD の概要

UDLD は、光ファイバまたはツイストペア イーサネット ケーブルを通して接続された装置からケーブルの物理設定をモニタしたり、単一方向リンクの存在を検出できるようにするためのレイヤ 2 プロトコルです。このプロトコルが単一方向リンクを正常に識別してディセーブルにするには、接続されたすべての装置で UDLD プロトコルがサポートされていなければなりません。UDLD が単一方向リンクを検出すると、影響を受けるポートは管理上のシャットダウン ステートになり、アラートが送信されます。単一方向リンクは、スパニングツリー トポロジー ループをはじめ、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。

動作モード

UDLD は 2 つの動作モードをサポートします。標準モード(デフォルト)およびアグレッシブ モードです。標準モードでは、光ファイバのインターフェイスの接続の誤りに対し、UDLD は単一方向のリンクを検出できます。また、アグレッシブ モードでも、光ファイバおよびツイストペア リンク上の単一方向のトラフィック、および光ファイバのリンクで誤ったインターフェイスの接続に対し、UDLD が検出できます。

標準モードおよびアグレッシブ モードでは、UDLD はレイヤ 1 のメカニズムと連動して、リンクの物理ステータスを判別します。レイヤ 1 では、物理的シグナリングおよび障害検出は、自動ネゴシエーションによって処理されます。UDLD は、ネイバ ID の検出、誤って接続されたインターフェイスのシャットダウンなど、自動ネゴシエーションでは実行不可能な処理を実行します。自動ネゴシエーションと UDLD の両方をイネーブルにすると、レイヤ 1 とレイヤ 2 の検出機能が連動し、物理的および論理的な単一方向接続、および他のプロトコルの誤動作を防止します。

ローカル装置が送信したトラフィックをネイバが受信するにもかかわらず、ネイバから送信されたトラフィックをローカル装置が受信しない場合に、単一方向リンクが発生します。

標準モードでは、光ファイバ インターフェイスに接続している光ファイバが誤っており、レイヤ 1 のメカニズムがこの接続の誤りを検出しない場合、UDLD が単一方向リンクを検出します。インターフェイスが正常に接続されているが、トラフィックが一方通行の場合、UDLD は単一方向リンクを検出しません。この状態の検出をサポートするレイヤ 1 のメカニズムがそうしないためです。この場合、論理リンクは不定とみなされ、UDLD はインターフェイスをディセーブルにしません。

UDLD が標準モードの時、片方の光ファイバが接続されず、自動ネゴシエーションがアクティブの場合、レイヤ 1 のメカニズムがリンクの物理的な問題を検出できないため、リンクはオンになりません。この場合、UDLD は何の措置も行わず、論理リンクは不定とみなされます。

アグレッシブ モードの場合、上記の検出方法で単一方向リンクを検出します。また、アグレッシブ モードの UDLD も、障害のない許可された 2 つのデバイス間のポイントツーポイント リンクで、単一方向リンクを検出します。次の問題が存在する場合も、UDLD は単一方向リンクを検出します。

光ファイバまたはツイストペアのリンク上で、インターフェイスの一方がトラフィックを送受信できない。

光ファイバまたはツイストペアのリンク上で、インターフェイスの一方がダウンしている(もう片方はアップ)。

ケーブルで、光ファイバの一方が接続されていない。

これらの場合、UDLD は影響のあるインターフェイスをシャットダウンします。

ポイントツーポイントのリンクでは、UDLD が hello パケットをハート ビート(存在することでリンクの状態を保証する)とみなします。反対に、ハート ビートの喪失は、双方向リンクが再度確立できない場合にリンクをシャットダウンする必要があることを意味します。

レイヤ 1 の観点から両方のファイバが正常な状態であれば、アグレッシブ モードのレイヤ 2 の UDLD は、それらのファイバが正しく接続しているかどうか、トラフィックが正しいネイバ間で双方向に流れているかどうかを判別します。自動ネゴシエーションはレイヤ 1 の機能であるため、このチェックは自動ネゴシエーションでは不可能です。

単一方向リンクの検出方法

UDLD は 2 つのメカニズムを使用して動作します。

ネイバ データベース メンテナンス

UDLD は、アクティブな各インターフェイス上で hello パケット(別名アドバタイズまたはプローブ)を定期的に送信して、他の UDLD 対応ネイバに関して学習し、各装置がネイバに関する情報を常に維持できるようにします。

スイッチが hello メッセージを受信すると、エージング タイム(ホールド タイムまたは Time to Live [TTL])が経過するまで、情報をキャッシュします。古いキャッシュ エントリの期限が切れる前に、スイッチが新しい hello メッセージを受信すると、古いエントリが新しいエントリに置き換えられます。

UDLD の稼働中にインターフェイスがディセーブルになったり、インターフェイス上で UDLD がディセーブルになったり、またはスイッチをリセットした場合、UDLD は設定変更の影響を受けるインターフェイスの既存のキャッシュ エントリをすべて消去します。UDLD は、ステータス変更の影響を受けるキャッシュの一部をフラッシュするようにネイバに通知するメッセージを少なくとも 1 つ送信します。このメッセージは、キャッシュを継続的に同期するためのものです。

イベント方式の検出およびエコー

UDLD は検出メカニズムとしてエコーを利用します。UDLD 装置が新しいネイバを学習するか、または同期していないネイバから再同期要求を受信すると、接続の UDLD 装置側の検出ウィンドウを再起動して、エコー メッセージを返送します。この動作はすべての UDLD ネイバに対して同様に行われるため、エコー送信側では返信エコーを受信するものと予測します。

検出ウィンドウが終了し、有効な応答メッセージが受信されない場合、UDLD のモードに応じてリンクがシャットダウンされる可能性があります。UDLD が標準モードの場合、リンクは不定とみなされ、シャットダウンされません。UDLD がアグレッシブ モードの場合、リンクは単一方向とみなされ、そのインターフェイスはシャットダウンされます。

標準モードの UDLD が、アドバタイズまたは検出フェーズで、すべてのネイバ キャッシュ エントリが期限切れになっている場合、UDLD は、同期されていないと思われるネイバと再度同期をとるため、そのリンクの起動シーケンスを再開します。

すべてのポートのネイバが、アドバタイズまたは検出フェーズで期限切れの時、アグレッシブ モードをイネーブルにした場合、UDLD はリンクの起動シーケンスを再開し、同期されていないと思われるネイバと再度同期化します。一連のメッセージのあと、リンク ステートが不定のままであれば、UDLD はポートをシャットダウンします。

図19-1 に、単一方向リンク状態の例を示します。

図19-1 UDLD による単一方向リンクの検出

 

 

UDLD の設定

ここでは、スイッチ上で UDLD を設定する手順について説明します。内容は次のとおりです。

「UDLD のデフォルト設定」

「設定時の注意事項」

「UDLD のグローバルなイネーブル化」

「インターフェイスでの UDLD のイネーブル化」

「UDLD によってシャットダウンされたインターフェイスのリセット」

UDLD のデフォルト設定

表19-1 に、UDLD のデフォルト設定を示します。

 

表19-1 UDLD のデフォルト設定

機能
デフォルト設定

UDLD グローバル イネーブル ステート

グローバルにディセーブル

インターフェイス別の UDLD イネーブル ステート(光ファイバ メディア用)

すべてのイーサネット光ファイバ インターフェイスでディセーブル

インターフェイス別の UDLD イネーブル ステート(ツイストペア [銅] メディア用)

すべてのイーサネット 10/100 および 1000BASE-TX インターフェイスでディセーブル

UDLD アグレッシブ モード

ディセーブル

設定時の注意事項

UDLD の設定時の注意事項を次に示します。

UDLD 対応インターフェイスが別のスイッチの UDLD 非対応ポートに接続されている場合は、このインターフェイスも単一方向リンクを検出できません。

モード(標準またはアグレッシブ)の設定時、リンクの両側にも同様の設定がされていることを確認してください。

UDLD のグローバルなイネーブル化

スイッチのすべての光ファイバ インターフェイスにおいて、アグレッシブ モードまたは標準モードで UDLD をイネーブルにして、設定可能なメッセージ タイマーを設定するには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します

ステップ 2

udld { aggressive | enable | message time message-timer-interval }

ステップ 3

end

イネーブル EXEC モードに戻ります

ステップ 4

show udld

設定を確認します

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します

UDLD をグローバルにディセーブルにするには、 no udld enable グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、すべての光ファイバ ポート上で標準モードの UDLD をディセーブルにします。すべての光ファイバ ポートでアグレッシブ モードの UDLD をディセーブルにするには、 no udld aggressive グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

インターフェイスでの UDLD のイネーブル化

インターフェイス上で、UDLD をアグレッシブ モードまたは標準モードでイネーブルにするには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します

ステップ 2

interface interface-id

UDLD をイネーブルにするインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します

ステップ 3

udld port [ aggressive ]

UDLD の動作モードを指定します。

(任意) aggressive ― 指定されたインターフェイスにおいて、アグレッシブ モードで UDLD をイネーブルにします。UDLD はデフォルトでディセーブルです。

aggressive キーワードを入力しない場合、スイッチは UDLD を標準モードでイネーブルにします。

光ファイバ インターフェイスの場合、このコマンドは udld enable グローバル コンフィギュレーション コマンドより優先されます。

アグレッシブおよび標準モードの詳細については、「動作モード」 を参照してください。

ステップ 4

end

イネーブル EXEC モードに戻ります

ステップ 5

show udld interface-id

設定を確認します

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します

光ファイバ以外のインターフェイスで UDLD をディセーブルにするには、 no udld port インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。


) 光ファイバ インターフェイスの場合、no udld port コマンドを使用すると、インターフェイスの設定は udld enable グローバル コンフィギュレーション コマンドの設定に戻ります。


光ファイバ インターフェイス上で UDLD をディセーブルにするには、 no udld port インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

UDLD によってシャットダウンされたインターフェイスのリセット

UDLD によってシャットダウンされたすべてのインターフェイスをリセットするには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

udld reset

UDLD によってシャットダウンされたすべてのインターフェイスをリセットします

ステップ 2

show udld

設定を確認します

ステップ 3

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します

次のコマンドを使用して、インターフェイスを起動することもできます。

shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドに続けて no shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを実行すると、ディセーブルに設定されていたインターフェイスを再起動します。

no udld { aggressive | enable } グローバル コンフィギュレーション コマンドに続けて udld { aggressive | enable } グローバル コンフィギュレーション コマンドを実行すると、UDLD をグローバルに再度イネーブルにします。

no udld port インターフェイス コンフィギュレーション コマンドに続けて udld port [ aggressive ] インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを実行すると、指定のインターフェイスで、UDLD が再度イネーブルになります。

errdisable recovery cause udld グローバル コンフィギュレーション コマンドは、タイマーをイネーブルにして自動的に UDLD のエラー ディセーブル ステートから復帰します。また、 errdisable recovery interval interval グローバル コンフィギュレーション コマンドは、UDLD エラー ディセーブル ステートから復帰する時間を指定します。

UDLD ステータスの表示

特定のインターフェイスまたはすべてのインターフェイスの UDLD ステータスを表示するには、 show udld [ interface-id ] イネーブル EXEC コマンドを使用します。

出力フィールドの詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。