Catalyst 2940 スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Cisco IOS Release 12.1(22)EA2
ポート単位のトラフィック制御の設定
ポート単位のトラフィック制御の設定
発行日;2012/02/07 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf | フィードバック

目次

ポート単位のトラフィック制御の設定

ストーム制御の設定

ストーム制御の概要

ストーム制御のデフォルト設定

ストーム制御とスレッシュホールド レベルの設定

保護ポートの設定

ポート セキュリティの設定

ポート セキュリティの概要

セキュアMACアドレス

セキュリティ違反

ポート セキュリティのデフォルト設定

ポート セキュリティ設定時の注意事項

ポート セキュリティのイネーブル化および設定

ポート セキュリティ エージングのイネーブル化および設定

ポート単位のトラフィック制御設定の表示

ポート単位のトラフィック制御の設定

この章では、Catalyst 2940スイッチ上でポート単位のトラフィック制御機能を設定する方法について説明します。


) この章で使用するコマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。


この章で説明する内容は、次のとおりです。

「ストーム制御の設定」

「保護ポートの設定」

「ポート セキュリティの設定」

「ポート単位のトラフィック制御設定の表示」

ストーム制御の設定

ここでは、ストーム制御の設定情報および設定手順について説明します。

「ストーム制御の概要」

「ストーム制御のデフォルト設定」

「ストーム制御とスレッシュホールド レベルの設定」

ストーム制御の概要

ポートで大量のブロードキャスト、ユニキャスト、またはマルチキャスト パケットを受信すると、パケット ストームが発生します。このようなパケットを転送すると、ネットワークが低速になったり、タイムアウトが生じる原因となります。ストーム制御は、スイッチ全体に対して設定しますが、動作はポート単位です。ストーム制御は、デフォルトではディセーブルに設定されています。

ストーム制御では、上限スレッシュホールドを使用してブロードキャスト、ユニキャスト、またはマルチキャスト パケットの転送をブロックし、下限スレッシュホールドを使用して転送を再開します。上限スレッシュホールドに達した時点でスイッチがポートをシャットダウンするように設定することも可能です。

ストーム制御は、次のいずれかの方法でトラフィックの流れを計測します。

帯域幅ベース

パケットを受信するトラフィック レート(パケット/秒)

ブロードキャスト、マルチキャスト、ユニキャストによって使用される総帯域幅の割合、またはインターフェイスが受信するマルチキャスト、ブロードキャスト、ユニキャスト トラフィックのレートでスレッシュホールドが表示されます。

スイッチが帯域幅ベースの方法を使用する場合、上限スレッシュホールドは、転送がブロックされるまでに、マルチキャスト、ブロードキャスト、またはユニキャスト トラフィックに関連付けられた総帯域幅の割合です。下限スレッシュホールドは、使用できる総帯域幅に占める割合で、この割合を下回ると、通常の転送が再開されます。一般に、レベルが高いほど、ブロードキャスト ストームに対する保護力が弱くなります。

スイッチが、トラフィック レートをスレッシュホールド値として使用する場合、上限および下限スレッシュホールドの単位は、パケット/秒です。上限スレッシュホールドは、転送がブロックされるまでに受信された、マルチキャスト、ブロードキャスト、またはユニキャスト トラフィックのレートです。下限スレッシュホールドは、想定されているスイッチの通常転送より下回るレートのことです。一般に、レートが高いほど、ブロードキャスト ストームに対する保護力が弱くなります。

ストーム制御のデフォルト設定

デフォルトでは、ブロードキャスト ストーム、マルチキャスト ストーム、およびユニキャスト ストームの制御は、スイッチ上でディセーブルに設定されています。デフォルトのアクションは、トラフィックをフィルタリングし、SNMPトラップを送信しないことです。

ストーム制御とスレッシュホールド レベルの設定

ストーム制御とスレッシュホールド レベルを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

設定するポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

storm-control { broadcast | multicast | unicast } level { level [ level-low ] | pps pps [ pps-low ]}

ブロードキャスト、マルチキャスト、またはユニキャスト ストーム制御を設定します。

キーワードの意味は次のとおりです。

levelには、ブロードキャスト、マルチキャスト、ユニキャスト トラフィックのスレッシュホールドの上限を帯域幅の割合で指定します。トラフィックの使用率がこのレベルに達すると、ストーム制御が機能します。

(任意) level-lowには、スレッシュホールドの下限を帯域幅の割合で指定します。 この値は、上限の抑制値より低く設定しなければなりません。 トラフィックがこのレベルを下回ると、(動作がフィルタリングの場合)通常の伝送が再開されます。

pps ppsには、パケット/秒で、ブロードキャスト、マルチキャスト、ユニキャスト トラフィックのスレッシュホールドの上限レベルを指定します。トラフィックがこのレベルに達すると、ストーム制御が機能します。

(任意)pps-lowには、パケット/秒で、スレッシュホールドの下限レベルを指定します(スレッシュホールドの上限以下)。トラフィックがこのレベルを下回ると、(動作がフィルタリングの場合)通常の伝送が再開されます。

pps および pps-low に指定できる範囲は0~4294967295です。

ステップ 4

storm-control action { shutdown | trap }

ストーム検出時に実行する動作を指定します。デフォルトでは、トラフィックのフィルタリングが行われ、トラップは送信されません。

ストーム時にポートをerr-disabledステートにする場合は、 shutdown キーワードを選択します。

ストーム検出時にSNMPトラップを生成する場合は、 trap キーワードを選択します。

ステップ 5

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 6

show storm-control [ interface ] [{ broadcast | history | multicast | unicast }]

設定を確認します。

ステップ 7

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

ストーム制御をディセーブルにするには、 no storm-control broadcast level no storm-control multicast level 、または no storm-control unicast level インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

パケット ストームが shutdown (ストーム中にポートがerr-disabled)として検出された場合にとるべき処置を設定する場合、 no shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用してインターフェイスをこのステートから出す必要があります。 shutdown アクションを指定しない場合、このアクションを trap として指定してください(ストームが検出された場合スイッチはトラップを生成します)。

保護ポートの設定

アプリケーションによっては、あるネイバが生成したトラフィックが別のネイバにわからないように、同一スイッチ上のポート間でトラフィックが転送されないようにする必要があります。このような状況では、保護ポートを使用すると、スイッチ上のポート間でユニキャスト、ブロードキャスト、またはマルチキャスト トラフィックの交換は実行されません。

保護ポートには、次の機能があります。

保護ポートは、同様に保護ポートである他のポートに、あらゆるトラフィック(ユニキャスト、マルチキャスト、またはブロードキャスト)を転送しません。レイヤ2では、保護ポート間でデータ トラフィックを転送できず、制御トラフィック(PIMパケットなど)のみが転送されます。これらのパケットがCPUで処理され、ソフトウェアで転送されるためです。保護ポート間のすべてのデータ トラフィックは、レイヤ3の装置により転送される必要があります。

保護ポートと非保護ポート間の転送動作は、通常どおりに進みます。

802.1Qトランクでは保護ポートがサポートされています。

デフォルトでは、保護ポートは定義されません。

物理インターフェイスまたはEtherChannelグループで、保護ポートを設定できます。ポート チャネルで保護ポートをイネーブルにした場合は、そのポート チャネル グループ内のすべてのポートでイネーブルになります。

ポートを保護ポートとして定義するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

設定するインターフェイスを指定し インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

switchport protected

保護ポートにするインターフェイスを設定します。

ステップ 4

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 5

show interfaces interface-id switchport

設定を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

保護ポートをディセーブルにするには、 no switchport protected インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、ポートを保護ポートとして設定する例を示します。

Switch# configure terminal
Switch(config)# interface fastethernet0/1
Switch(config-if)# switchport protected
Switch(config-if)# end

ポート セキュリティの設定

ポート セキュリティ機能を使用すると、ポートへのアクセスを許可するステーションのMACアドレスを限定し、特定することによって、インターフェイスへの入力を制限できます。セキュア ポートにセキュアMACアドレスを割り当てると、ポートは定義されたアドレス グループ以外の送信元アドレスを持つパケットを転送しません。

ここでは、次の項目について説明します。

「ポート セキュリティの概要」

「ポート セキュリティのデフォルト設定」

「ポート セキュリティ設定時の注意事項」

「ポート セキュリティのイネーブル化および設定」

「ポート セキュリティ エージングのイネーブル化および設定」

ポート セキュリティの概要

ここでは、次の内容について説明します。

「セキュアMACアドレス」

「セキュリティ違反」

セキュアMACアドレス

設定できるセキュアMACアドレスのタイプは次のとおりです。

スタティック セキュアMACアドレス ― switchport port-security mac-address mac-address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して手動で設定します。アドレス テーブルに保存され、スイッチの実行コンフィギュレーションに追加されます。

ダイナミック セキュアMACアドレス ― 動的に学習され、アドレス テーブルだけに保存されます。スイッチの再起動時に削除されます。

スティッキー セキュアMACアドレス ― 動的に学習または手動で設定され、アドレス テーブルに保存され、実行コンフィギュレーションに追加されます。これらのアドレスがコンフィギュレーション ファイルに保存されていると、スイッチの再起動時に、インターフェイスはアドレスを動的に再学習する必要がありません。スティッキー セキュア アドレスは手動で設定できますが、推奨しません。

スティッキー ラーニング をイネーブルにすると、ダイナミックMACアドレスをスティッキー セキュアMACアドレスに変換して実行コンフィギュレーションに追加するように、インターフェイスを設定できます。スティッキー ラーニングをイネーブルにするには、 switchport port-security mac-address sticky インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力します。このコマンドを入力すると、インターフェイスは、スティッキー ラーニングがイネーブルになる前に動的に学習したものを含め、すべてのダイナミック セキュアMACアドレスをスティッキー セキュア MACアドレスに変換します。

スティッキー セキュアMACアドレスは、コンフィギュレーション ファイル(スイッチが再起動されるたびに使用されるスタートアップ コンフィギュレーション)に、自動的には反映されません。スティッキー セキュアMACアドレスがコンフィギュレーション ファイルに保存されていると、スイッチの再起動時に、インターフェイスはこれらのアドレスを再学習する必要がありません。設定を保存しない場合は、アドレスは失われます。

スティッキー ラーニングをディセーブルにした場合、スティッキー セキュアMACアドレスはダイナミック セキュア アドレスに変換され、実行コンフィギュレーションから削除されます。

1つのセキュア ポートに、1~132のセキュア アドレスをマッピングできます。スイッチで利用可能なセキュア アドレスの総数は1024です。

セキュリティ違反

次のいずれかの状況が発生すると、セキュリティ違反になります。

セキュアMACアドレスの最大数がアドレス テーブルに追加されていて、アドレス テーブルに未登録のMACアドレスを持つステーションがインターフェイスにアクセスしようとした場合。

あるセキュア インターフェイスで学習または設定されたアドレスが、同一VLAN内の別のセキュア インターフェイスで使用された場合。

違反が発生した場合の対処に基づいて、次の3種類の違反モードのいずれかにインターフェイスを設定できます。

protect(保護) ― セキュアMACアドレスの数がポートで許可されている最大限度に達すると、十分な数のセキュアMACアドレスを削除するか、アドレスの最大許可数を増やさないかぎり、送信元が不明なアドレスを持つパケットは廃棄されます。セキュリティ違反が発生したことは通知されません。


) トランク ポートでは、protectモードをイネーブルにしないことを強く推奨します。protectモード


restrict(制限) ― セキュアMACアドレスの数がポートで許可されている最大限度に達すると、十分な数のセキュアMACアドレスを削除するか、アドレスの最大許可数を増やさないかぎり、送信元が不明なアドレスを持つパケットは廃棄されます。このモードでは、セキュリティ違反が発生したことが通知されます。具体的には、SNMPトラップが送信され、Syslogメッセージが記録され、違反カウンタが増加します。

shutdown(シャットダウン) ― このモードでは、ポート セキュリティ違反が原因でインターフェイスがただちにerr-disabledステートになり、ポートLEDが消灯します。さらにSNMPトラップが送信され、Syslogメッセージがログされて、違反カウンタが増加します。セキュア ポートがerr-disabledステートの場合は、 errdisable recovery cause psecure-violation グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力してこのステートを解除する、または shutdown および no shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力して手動で再度イネーブルにできます。これがデフォルトのモードです。

表 17-1 に違反モードおよびポート セキュリティのインターフェイスの設定時にとる対処を示します。

 

表 17-1 セキュリティ違反モードごとの対処

違反モード
トラフィックの転送1
SNMPトラップの送信
Syslog
メッセージの送信
エラー メッセージの表示2
違反カウンタの増加
ポートの
シャット ダウン

protect

しない

しない

しない

しない

しない

しない

restrict

しない

する

する

しない

する

しない

shutdown

しない

する

する

しない

する

する

1.十分な数のセキュアMACアドレスが削除されないかぎり、送信元が不明なアドレスを持つパケットは破棄されます。

2.セキュリティ違反を発生させるアドレスを手動で設定すると、スイッチはエラー メッセージを返します。

ポート セキュリティのデフォルト設定

表 17-2 に、インターフェイスのデフォルト ポート セキュリティ設定を示します。

 

表 17-2 ポート セキュリティのデフォルト設定

機能
デフォルト設定

ポート セキュリティ

ディセーブル

セキュアMACアドレスの最大数

1

違反モード

シャットダウン

スティッキー アドレス ラーニング

ディセーブル

ポート セキュリティのエージング

ディセーブル。エージング タイムは0。イネーブルの場合、デフォルトの type absolute

ポート セキュリティ設定時の注意事項

ポート セキュリティを設定するときには、次の注意事項に従ってください。

ポート セキュリティを設定できるのは、スタティック アクセス ポートに限られます。

セキュア ポートをダイナミック アクセス ポートまたはトランク ポートにすることはできません。

セキュア ポートをSwitched Port Analyzer(SPAN;スイッチド ポート アナライザ)の宛先ポートにすることはできません。

セキュア ポートをFast EtherChannelまたはGigabit EtherChannelポート グループに含めることはできません。

スタティック セキュアまたはスティッキー セキュアMACアドレスを音声VLAN上で設定できません。

音声VLANが設定されたインターフェイスでポート セキュリティをイネーブルにする場合は、ポートの最大許可セキュア アドレス数を2つ以上設定し、アクセスVLAN上で許可される最大セキュア アドレス数を設定する必要があります。ポートがCisco IP Phoneに接続されている場合は、IP Phoneには最大2つのMACアドレスが必要です。IP Phoneのアドレスは音声VLANで学習され、アクセスVLANでは学習される場合もあれば学習されない場合もあります。PCをIP Phoneに接続するには、追加MACアドレスが必要です。

任意のタイプのポート セキュリティがアクセスVLAN上でイネーブルの場合、ダイナミック ポート セキュリティは自動的に音声VLAN上でイネーブルになります。

スティッキー セキュア ポートとしても設定されているセキュア ポートに音声VLANが設定されている場合、音声VLANのすべてのアドレスはダイナミック セキュア アドレスとして学習され、ポートが属するアクセスVLAN上のすべてのアドレスはスティッキー セキュア アドレスとして学習されます。

VLAN単位でポート セキュリティを設定できません。

スイッチはスティッキー セキュアMACアドレスのポート セキュリティ エージングはサポートしていません。

protect および restrict オプションは、インターフェイス上で同時にイネーブルにできません。

表 17-3 に、ポート上で設定された他の機能とのポート セキュリティ互換性を示します。

 

表 17-3 他のCatalyst 2940機能とのポート セキュリティ互換性

ポートのタイプ
ポート セキュリティとの互換性

DTP3ポート4

なし

トランク ポート

なし

ダイナミックアクセス ポート5

なし

SPAN送信元ポート

あり

SPAN宛先ポート

なし

EtherChannel

なし

保護ポート

あり

802.1xポート

あり

音声VLANポート6

あり

3.DTP = Dynamic Trunking Protocol

4.switchport mode dynamicインターフェイス コンフィギュレーション コマンドで設定されたポート。

5.switchport access vlan dynamicインターフェイス コンフィギュレーション コマンドで設定されたVLAN Query Protocol(VQP)ポート。

6.ポート上の最大許可セキュア アドレスを2に設定し、アクセスVLANで許可されるセキュア アドレスの最大数を設定する必要があります。

ポート セキュリティのイネーブル化および設定

ポートへのアクセスを許可するステーションのMACアドレスを限定し、特定することによって、インターフェイスへの入力を制限するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

設定するインターフェイスを指定し インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

switchport mode access

インターフェイス モードを access に設定します。デフォルト モード(dynamic desirable)のインターフェイスは、セキュア ポートとして設定できません。

ステップ 4

switchport port-security

インターフェイスでポート セキュリティ機能をイネーブルにします。

ステップ 5

switchport port-security maximum value

(任意)インターフェイスに対するセキュアMACアドレスの最大数を設定します。指定できる範囲は1~132です。デフォルトは1です。

ステップ 6

switchport port-security violation { protect | restrict | shutdown }

(任意)違反モード、すなわちセキュリティ違反が検出されたときの対応を、次のいずれかに設定します。

protect ― セキュアMACアドレスの数がポートで許可されている最大限度に達すると、十分な数のセキュアMACアドレスを削除するか、アドレスの最大許可数を増やさない限り、送信元が不明なアドレスを持つパケットは廃棄されます。セキュリティ違反が発生したことは通知されません。

restrict ― セキュアMACアドレスの数がポートで許可されている最大限度に達すると、十分な数のセキュアMACアドレスを削除するか、アドレスの最大許可数を増やさない限り、送信元が不明なアドレスを持つパケットは廃棄されます。このモードでは、セキュリティ違反が発生したことが通知されます。具体的には、SNMPトラップが送信され、Syslogメッセージが記録され、違反カウンタが増加します。

shutdown ― このモードでは、ポート セキュリティ違反が原因でインターフェイスがただちにerr-disabledステートになり、ポートLEDが消灯します。さらにSNMPトラップが送信され、Syslogメッセージがログされて、違反カウンタが増加します。


) セキュア ポートがerr-disabledステートの場合は、
errdisable recovery cause
psecure-violationグローバル コンフィギュレーション コマンドを入力してこのステートを解除する、またはshutdownおよびno shutdownインターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力して手動で再度イネーブルにできます。


ステップ 7

switchport port-security mac-address mac-address

(任意)インターフェイスのスタティック セキュアMACアドレスを入力し、必要な回数だけコマンドを繰り返します。このコマンドを使用すると、最大数のセキュアMACアドレスを入力できます。設定したセキュアMACアドレスが最大数より少ない場合、残りのMACアドレスは動的に学習されます。


) このコマンドの入力後にスティッキー ラーニングをイネーブルにすると、動的に学習されたセキュア アドレスがスティッキー セキュアMACアドレスに変換され、実行コンフィギュレーションに追加されます。


ステップ 8

switchport port-security mac-address sticky

(任意)インターフェイス上でスティッキー ラーニングをイネーブルにします。

ステップ 9

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 10

show port-security

設定を確認します。

ステップ 11

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

セキュア ポートではないデフォルトの状態にインターフェイスを戻すには、 no switchport port-security インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。スティッキー ラーニングがイネーブルのときにこのコマンドを入力した場合、スティッキー セキュア アドレスは実行コンフィギュレーションに残りますが、アドレス テーブルからは削除されます。これで、すべてのアドレスは動的に学習されます。

インターフェイスをデフォルトのセキュアMACアドレス数に戻すには、 no switchport port-security maximum value インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

違反モードをデフォルト状態(shutdownモード)に戻すには、 no switchport port-security violation { protect | restrict }インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

インターフェイス上でスティッキー ラーニングをディセーブルにするには、 no switchport port-security mac-address sticky インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。インターフェイスによって、スティッキー セキュアMACアドレスがダイナミック セキュア アドレスに変換されます。

アドレス テーブルからスタティック セキュアMACアドレスを削除するには、 clear port-security configured address mac-address イネーブルEXECコマンドを使用します。インターフェイス上のすべてのスタティック送信元MACアドレスを削除するには、 clear port-security configured interface interface-id イネーブルEXECコマンドを使用します。

アドレス テーブルからダイナミック セキュアMACアドレスを削除するには、 clear port-security dynamic address mac-address イネーブルEXECコマンドを使用します。インターフェイス上のすべてのダイナミック アドレスを削除するには、 clear port-security dynamic interface interface-id イネーブルEXECコマンドを使用します。

アドレス テーブルからスティッキー セキュアMACアドレスを削除するには、 clear port-security sticky address mac-address イネーブルEXECコマンドを使用します。インターフェイス上のすべてのスティッキー アドレスを削除するには、 clear port-security sticky interface interface-id イネーブルEXECコマンドを使用します。

次に、ポートでポート セキュリティをイネーブルにし、セキュア アドレスの最大数を50に設定する例を示します。デフォルトは違反モードです。スタティック セキュアMACアドレスは設定しません。スティッキー ラーニングはイネーブルです。

Switch# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# interface fastethernet0/1
Switch(config-if)# switchport mode access
Switch(config-if)# switchport port-security
Switch(config-if)# switchport port-security maximum 50
Switch(config-if)# switchport port-security mac-address sticky
Switch(config-if)# end
 

次に、ポート上でスタティック セキュアMACアドレスを設定し、スティッキー ラーニングをイネーブルにする方法を示します。

Switch# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# interface fastethernet0/2
Switch(config-if)# switchport mode access
Switch(config-if)# switchport port-security
Switch(config-if)# switchport port-security mac-address 0000.02000.0004
Switch(config-if)# switchport port-security mac-address sticky
Switch(config-if)# end
 

ポート セキュリティ エージングのイネーブル化および設定

ポート上のスタティックおよびダイナミック セキュア アドレスのエージング タイムを設定するには、ポート セキュリティ エージングを使用します。ポートごとに2つのタイプのエージングがサポートされています。

absolute ― 指定されたエージング タイムの経過後に、ポート上のセキュア アドレスが削除されます。

inactivity ― 指定されたエージング タイムの間、セキュア アドレスが非アクティブであった場合に限り、ポート上のセキュア アドレスが削除されます。

この機能を使用すると、既存のセキュアMACアドレスを手動で削除しなくても、セキュア ポート上のPCを削除および追加し、なおかつポート上のセキュア アドレス数を限定できます。スタティックに設定されたセキュア アドレスのエージングは、ポート単位でイネーブルまたはディセーブルにできます。

ポート セキュリティ エージングを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

ポート セキュリティ エージングをイネーブルにするポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。


) スイッチはスティッキー セキュア アドレスのポート セキュリティ エージングはサポートしていません。


ステップ 3

switchport port-security aging { static | time time | type { absolute | inactivity} }

セキュア ポートのスタティック エージングをイネーブルまたはディセーブルにします。またはエージング タイムまたはタイプを設定します。

このポートにスタティックに設定されたセキュア アドレスのエージングをイネーブルにするには static を入力します。

time には、このポートのエージング タイムを指定します。指定できる範囲は、0~1440分です。timeが0の場合、このポートのエージングはディセーブルです。

type には、次のキーワードのいずれか1つを選択します。

absolute ― エージング タイプを絶対エージングとして設定します。このポートのすべてのセキュア アドレスは、指定されたtime(分)が経過すると期限切れとなり、セキュア アドレス リストから削除されます。


) absoluteエージング タイムは、システム タイマーの順に応じて1分ごとに変化します。


inactivity ― エージング タイプを非アクティブ エージングとして設定します。指定されたtime期間中にセキュア送信元アドレスからのデータ トラフィックがない場合だけ、このポートのセキュア アドレスが期限切れになります。

ステップ 4

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 5

show port-security [ interface interface-id ] [ address ]

設定を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

ポート上のすべてのセキュア アドレスに対してポート セキュリティ エージングをディセーブルにするには、no switchport port-security aging time インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。スタティックに設定されたセキュア アドレスに対してだけエージングをディセーブルにするには、no switchport port-security aging static インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、ポート上のセキュア アドレスのエージング タイムを2時間に設定する例を示します。

Switch(config)# interface fastethernet0/1
Switch(config-if)# switchport port-security aging time 120
 

次に、このインターフェイスに設定されたセキュア アドレスに対して、エージングをイネーブルにし、非アクティブ エージング タイプのエージング タイムを2分に設定する例を示します。

Switch(config-if)# switchport port-security aging time 2
Switch(config-if)# switchport port-security aging type inactivity
Switch(config-if)# switchport port-security aging static
 

上記のコマンドを確認するには、 show port-security interface interface-id イネーブルEXECコマンドを使用します。

ポート単位のトラフィック制御設定の表示

show interfaces interface-id switchport イネーブルEXECコマンドを使用すると、(特性の中で)インターフェイス トラフィックの抑制および制御の設定が表示されます。 show storm-control および show port-security イネーブルEXECコマンドを使用すると、これらの機能が表示されます。

トラフィックの制御情報を表示するには、 表 17-4 のイネーブルEXECコマンドを1つまたは複数使用します。

 

表 17-4 トラフィック制御ステータスおよび設定を表示するためのコマンド

コマンド
目的

show interfaces [interface-id] switchport

すべてのスイッチング(非ルーティング)ポートまたは指定されたポートの管理ステータスまたは動作ステータスを、ポート保護の設定を含めて表示します。

show storm-control [ interface-id ] [ broadcast | multicast | unicast ]

すべてのインターフェイスまたは指定されたインターフェイスに設定されているストーム制御抑制レベルを、指定されたトラフィック タイプについて、またはブロードキャストトラフィック(トラフィック タイプが入力されていない場合)について表示します。

show port-security [ interface interface-id ]

スイッチまたは指定されたインターフェイスのポート セキュリティ設定を、各インターフェイスのセキュアMACアドレスの最大許可数、インターフェイスのセキュアMACアドレス数、発生したセキュリティ違反数、違反モードを含めて表示します。

show port-security [ interface interface-id ] address

すべてのスイッチ インターフェイスまたは指定されたインターフェイスに設定されたすべてのセキュアMACアドレス、および各アドレスのエージング情報を表示します。