Catalyst 2940 スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Cisco IOS Release 12.1(22)EA2
オプションのスパニングツリー機能の 設定
オプションのスパニングツリー機能の設定
発行日;2012/02/07 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf | フィードバック

目次

オプションのスパニングツリー機能の設定

オプションのスパニングツリー機能の概要

PortFastの概要

BPDUガードの概要

BPDUフィルタリングの概要

UplinkFastの概要

BackboneFastの概要

EtherChannelガードの概要

ルート ガードの概要

ループ ガードの概要

オプションのスパニングツリー機能の設定

オプションのスパニングツリー機能のデフォルト設定

オプションのスパニングツリー設定時の注意事項

PortFastのイネーブル化

BPDUガードのイネーブル化

BPDUフィルタリングのイネーブル化

冗長リンク用UplinkFastのイネーブル化

BackboneFastのイネーブル化

EtherChannelガードのイネーブル化

ルート ガードのイネーブル化

ループ ガードのイネーブル化

スパニングツリー ステータスの表示

オプションのスパニングツリー機能の設定

この章では、Catalyst 2940スイッチ上でオプションのスパニングツリー機能を設定する方法について説明します。スイッチでPer-VLAN Spanning-Tree Plus(PVST+)が動作している場合は、これらの機能をすべて設定できます。スイッチでMultiple Spanning-Tree Protocol(MSTP)またはRapid per-VLAN Spanning-Tree plus(Rapid-PVST+)プロトコルが動作している場合は、明記された機能だけを設定できます。

PVST+およびRapid-PVST+の詳細については、「STPの設定」を参照してください。MSTPの詳細、および複数のVLANを同じスパニングツリー インスタンスにマッピングする方法については、「MSTPの設定」を参照してください。


) この章で使用するコマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。


この章で説明する内容は、次のとおりです。

「オプションのスパニングツリー機能の概要」

「オプションのスパニングツリー機能の設定」

「スパニングツリー ステータスの表示」

オプションのスパニングツリー機能の概要

ここでは、オプションのスパニングツリー機能の仕組みについて説明します。

「PortFastの概要」

「BPDUガードの概要」

「BPDUフィルタリングの概要」

「UplinkFastの概要」

「BackboneFastの概要」

「EtherChannelガードの概要」

「ルート ガードの概要」

「ループ ガードの概要」

PortFastの概要

PortFast機能を使用すると、アクセス ポートまたはトランク ポートとして設定されているインターフェイスが、リスニング ステートおよびラーニング ステートを経由せずに、ブロッキング ステートから直接フォワーディング ステートになります。1台のワークステーションまたはサーバに接続されているポート上でPortFastを使用すると、これらの装置はスパニングツリーのコンバージェンスを待たずに、ただちにネットワークに接続されます。図 12-1を参照してください。

単一のワークステーションまたはサーバに接続されたポートがBridge Protocol Data Unit(BPDU;ブリッジ プロトコル データ ユニット)を受信しないようにする必要があります。スイッチを再起動すると、PortFastがイネーブルに設定されているポートは通常のスパニングツリー ステータスの遷移をたどります。


) PortFastの目的は、ポートがスパニングツリーのコンバージェンスを待機する時間を最小限に抑えることです。したがって、PortFastはエンド ステーションに接続されたポート上で使用する場合にのみ有効になります。他のスイッチに接続するポートでPortFastをイネーブルにすると、スパニングツリー ループが生じる可能性があります。


この機能をイネーブルにするには、 spanning-tree portfast インターフェイス コンフィギュレーション コマンド、または spanning-tree portfast default グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

図 12-1 PortFast対応ポート

 

BPDUガードの概要

BPDUガード機能はスイッチ上でグローバルにイネーブルにすることも、インターフェイス単位でイネーブルにすることもできます。ただし、これらの動作は次の点で異なります。

グローバル レベルの場合は、 spanning-tree portfast bpduguard default グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、PortFast対応ポート上でBPDUガードをイネーブルにできます。スパニングツリーにより、PortFast動作ステート中のポートがシャットダウンされます。有効な設定では、PortFast対応インターフェイスはBPDUを受信しません。PortFast対応ポートがBPDUを受信した場合は、認可されていない装置の接続などのような無効な設定が存在することを示しており、BPDUガード機能によってポートはerr-disabledステートになります。

インターフェイス レベルの場合は、 PortFast機能をイネーブルにしなくても spanning-tree bpduguard enable インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、任意のポート上でBPDUガードをイネーブルにできます。BPDUを受信したポートは、err-disabledステートになります。

手動でポートを再び動作させなければならないので、BPDUガード機能は無効な設定に対する安全対策になります。Service Provider(SP;サービス プロバイダー)ネットワーク内でアクセス ポートがスパニングツリーに参加しないようにするには、BPDUガード機能を使用します。

BPDUガードをスイッチ全体またはインターフェイス単位でイネーブルにできます。

BPDUフィルタリングの概要

BPDUフィルタリング機能はスイッチ上でグローバルにイネーブルにすることも、インターフェイス単位でイネーブルにすることもできます。ただし、これらの動作は次の点で異なります。

グローバル レベルの場合は、 spanning-tree portfast bpdufilter default グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、PortFast対応ポート上でBPDUフィルタリングをイネーブルにできます。このコマンドを使用すると、PortFast動作ステートのポートはBPDUを送受信できなくなります。ただし、スイッチが送信BPDUのフィルタリングを開始する前のリンクアップ時では、ポートはBPDUをいくつか送信します。これらのポートに接続されたホストがBPDUを受信しないようにするには、スイッチ上でBPDUフィルタリングをグローバルにイネーブルにする必要があります。BPDUを受信したPortFast対応ポートではPortFast動作ステータスが解除され、BPDUフィルタリングがディセーブルになります。

インターフェイス レベルの場合は、 PortFast機能をイネーブルにしなくても spanning-tree bpdufilter enable インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、任意のポート上でBPDUフィルタリングをイネーブルにできます。このコマンドを実行すると、ポートはBPDUを送受信できなくなります。


注意 BPDUフィルタリングを特定のインターフェイス上でイネーブルにすることは、そのインターフェイス上でスパニングツリーをディセーブルにすることと同じであり、スパニングツリー ループが発生することがあります。

BPDUフィルタリングをスイッチ全体またはインターフェイス単位でイネーブルにできます。

UplinkFastの概要

階層型ネットワークに配置されたスイッチは、バックボーン スイッチ、ディストリビューション スイッチ、およびアクセス スイッチに分類できます。図 12-2に、ディストリビューション スイッチおよびアクセス スイッチに少なくとも1つの冗長リンクが確保されている複雑なネットワークの例を示します。冗長リンクは、ループを防止するために、スパニングツリーによってブロックされています。

図 12-2 階層型ネットワークのスイッチ

 

スイッチの接続が切断されると、スイッチはスパニングツリーが新しいルート ポートを選択すると同時に代替パスの使用を開始します。リンクやスイッチに障害が発生した場合、またはスパニングツリーが再構成された場合は、 spanning-tree uplinkfast グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用してUplinkFastをイネーブルにすることにより、新しいルート ポートを短時間で選択できます。ルート ポートは、通常のスパニングツリー手順とは異なり、リスニング ステートおよびラーニング ステートを経由しないで、ただちにフォワーディング ステートに移行します。

スパニングツリーが新しいルート ポートを再設定すると、他のインターフェイスはそのインターフェイスが学習したアドレスごとに1つずつ、マルチキャスト パケットをネットワークにフラッディングします。max-update-rateパラメータの値を小さくすることにより(このパラメータのデフォルト値は150パケット/秒)、このようなマルチキャスト トラフィックのバーストを制限できます。しかし、0を入力した場合には、ステーションを学習するフレームが生成されないので、接続切断後のスパニングツリー トポロジーのコンバージェンスにかかる時間が長くなります。


) UplinkFastは、ネットワークのアクセスまたはエッジに位置する、配線クローゼットのスイッチで非常に有効です。バックボーン装置には適していません。他のアプリケーションにこの機能を使用しても、有効とは限りません。


UplinkFastは、直接リンク障害発生後に高速コンバージェンスを行い、アップリンク グループを使用して、冗長レイヤ2リンク間で負荷分散を実行します。アップリンク グループは、(VLAN単位の)レイヤ2インターフェイスの集合であり、常にその中の1つのインターフェイスだけが転送を行います。具体的には、アップリンク グループは(転送を行う)ルート ポートと1組のブロックされたポートからなります(セルフ ループ ポートは除く)。アップリンク グループは、転送中のリンクで障害が発生した場合に、代替パスを提供します。

図 12-3に、リンク障害が発生していないトポロジーの例を示します。スイッチAはリンクL1を介してスイッチBに、リンクL2を介してスイッチCに直接接続されています。スイッチBに直接接続されているスイッチCのレイヤ2インターフェイスは、ブロッキング ステートです。

図 12-3 直接リンク障害発生前のUplinkFastの例

 

スイッチCがルート ポートで、現在アクティブ リンクであるL2のリンク障害( direct リンク障害)を検出すると、UplinkFastがスイッチCでブロックされていたポートのブロックを解除し、リスニング ステートおよびラーニング ステートを経由しないで、フォワーディング ステートに移行させます。図 12-4を参照してください。この切り替えに必要な時間は、約1~5秒です。

図 12-4 直接リンク障害発生後のUplinkFastの例

 

BackboneFastの概要

BackboneFastは、バックボーンのコアにおける間接障害を検出します。BackboneFastは、UplinkFast機能を補完するテクノロジーです。UplinkFastは、アクセス スイッチに直接接続されたリンクの障害に対応します。BackboneFastは、最大エージング タイマーを最適化します。最大エージング タイマーによって、スイッチがインターフェイスで受信したプロトコル情報を保存しておく時間の長さが決まります。スイッチが別のスイッチの指定ポートから下位BPDUを受信した場合、BPDUは他のスイッチでルートまでのパスが失われた可能性を示すシグナルとなり、BackboneFastはルートまでの代替パスを見つけようとします。

BackboneFastをイネーブルにするには、 spanning-tree backbonefast グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。スイッチ上のルート ポートまたはブロックされたポートが指定スイッチから下位BPDUを受信すると、BackboneFastが開始します。下位BPDUは、1台のスイッチをルート ブリッジと指定スイッチの両方として識別します。スイッチが下位BPDUを受信した場合、そのスイッチが直接接続されていないリンク( 間接 リンク)で障害が発生したことを意味します(指定ブリッジとルート スイッチ間の接続が切断されています)。スパニングツリーのルールとして、 spanning-tree vlan vlan-id max-age グローバル コンフィギュレーション コマンドによって設定された最大エージング タイムの間、スイッチは下位BPDUを無視します。

スイッチは、ルート スイッチへの代替パスの有無を判別しようと試みます。下位BPDUがブロックされたポートに到達した場合、スイッチ上のルート ポートおよび他のブロックされたポートがルート スイッチへの代替パスになります(セルフループ ポートは、ルート スイッチへの代替パスとはみなされません)。下位BPDUがルート ポートに到達した場合、すべてのブロックされたポートがルート スイッチへの代替パスになります。下位BPDUがルート ポートに到達し、しかもブロック ポートがない場合、スイッチはルート スイッチへの接続が切断されたものとみなし、ルート ポートの最大エージング タイムが経過するまで待ち、通常のスパニングツリー ルールに従ってルート スイッチになります。

スイッチが代替パスでルート スイッチに到達できる場合、スイッチはその代替パスを使用して、Root Link Query(RLQ)要求を送信します。スイッチは、ルート スイッチに到達できるすべての代替パスでRLQ要求を送信し、ネットワーク内の他のスイッチからのRLQ応答を待機します。

ルートへの代替パスがまだ存在していると判別したスイッチは、下位BPDUを受信したポートの最大エージング タイムが経過するまで待ちます。ルート スイッチへのすべての代替パスが、スイッチとルート スイッチ間の接続が切断されていることを示している場合、スイッチはRLQ応答を受信したポートの最大エージング タイムを満了させます。1つまたは複数の代替パスからルート スイッチへ引き続き接続できる場合、スイッチは下位BPDUを受信したすべてのポートを指定ポートにして、(ブロッキング ステートになっていた場合)ブロッキング ステートを解除し、リスニング ステート、ラーニング ステートを経てフォワーディング ステートに移行させます。

図 12-5に、リンク障害が発生していないトポロジーの例を示します。ルート スイッチであるスイッチAはリンクL1を介してスイッチBに、リンクL2を介してスイッチCに直接接続されています。スイッチBに直接接続されているスイッチCのレイヤ2インターフェイスは、ブロッキング ステートです。

図 12-5 間接リンク障害発生前のBackboneFastの例

 

図 12-6のリンクL1で障害が発生した場合、スイッチCはリンクL1に直接接続されていないので、その障害を検出できません。一方スイッチBは、L1によってルート スイッチに直接接続されているため障害を検出し、スイッチB自身をルートとして選択して、自身をルートとして特定した状態でスイッチCへのBPDUの送信を開始します。スイッチBから下位BPDUを受信したスイッチCは、間接障害が発生しているとみなします。この時点で、BackboneFastは、スイッチCのブロックされたポートを、ポートの最大エージング タイムが満了するまで待たずに、ただちにリスニング ステートに移行させます。BackboneFastはさらに、スイッチCのレイヤ2インターフェイスをフォワーディング ステートに移行させ、スイッチBからスイッチAまでのパスを提供します。この切り替えに要する時間は、約30秒(デフォルトの転送遅延時間である15秒が設定されている場合、その2倍)です。図 12-6に、BackboneFastがリンクL1で発生した障害に対してどのようにトポロジーを再設定するかを示します。

図 12-6 間接リンク障害発生後のBackboneFastの例

 

図 12-7のように、新しいスイッチがメディア共有型トポロジーに組み込まれた場合、認識された指定ブリッジ(スイッチB)から下位BPDUが届いていないので、BackboneFastはアクティブになりません。新しいスイッチは、自身がルート スイッチであることを伝える下位BPDUの送信を開始します。ただし、他のスイッチはこれらの下位BPDUを無視し、新しいスイッチはスイッチBがルート スイッチであるスイッチAへの指定ブリッジであることを学習します。

図 12-7 メディア共有型トポロジーにおけるスイッチの追加

 

EtherChannelガードの概要

EtherChannelガードを使用して、スイッチと接続された装置間のEtherChannelの設定の誤りを検出できます。スイッチ インターフェイスがEtherChannelに設定されていて、別の装置のインターフェイスがそうでない場合、設定の誤りが生じる可能性があります。チャネル パラメータがEtherChannelの両端で同一でない場合も、設定の誤りが生じる可能性があります。EtherChannelの設定に関する注意事項については、「EtherChannel設定時の注意事項」を参照してください。

スイッチが別の装置で設定の誤りを検出した場合、EtherChannelガードはそのスイッチ インターフェイスをerr-disabledステートにし、次のエラー メッセージが表示されます。

PM-4-ERR_DISABLE: Channel-misconfig error detected on [chars], putting [chars] in err-disable state.
 

この機能をイネーブルにするには、 spanning-tree etherchannel guard misconfig グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

ルート ガードの概要

Service Provider(SP;サービス プロバイダー)のレイヤ2ネットワークには、SPが所有しないスイッチへの接続が多く含まれている場合があります。このようなトポロジーでは、図 12-8に示すように、スパニングツリーが再構成され、カスタマー スイッチをルート スイッチとして選択する可能性があります。この状況を防ぐには、カスタマー ネットワーク内のスイッチに接続するSPスイッチ インターフェイス上でルート ガード機能をイネーブルにします。スパニングツリーの計算によってカスタマー ネットワーク内のインターフェイスがルート ポートとして選択されると、ルート ガードがそのインターフェイスをroot-inconsistent(ブロック)ステートにして、カスタマーのスイッチがルート スイッチにならないように、またはルートへのパスに組み込まれないようにします。

SPネットワーク外のスイッチがルート スイッチになると、インターフェイスがブロックされ(root-inconsistentステートになり)、スパニングツリーが新しいルート スイッチを選択します。カスタマーのスイッチがルート スイッチになることはなく、ルートへのパスに組み込まれることもありません。

スイッチがMultiple Spanning-Tree(MST)モードで動作している場合、ルート ガード機能によって、ポートは強制的に指定ポートになります。ルート ガードにより、Internal Spanning-Tree(IST)インスタンス内で境界ポートがブロックされた場合、そのポートもすべてのMSTインスタンスでブロックされます。境界ポートは、指定スイッチが802.1Dスイッチ、または異なるMSTリージョン コンフィギュレーションを持つスイッチであるLANに接続されるポートです。

1つのインターフェイス上でルート ガードをイネーブルにすると、そのインターフェイスが属するすべてのVLANにルート ガードが適用されます。VLANをグループにまとめて、MSTインスタンスにマッピングできます。

この機能をイネーブルにするには、 spanning-tree guard root インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。


注意 ルート ガード機能は使い方を誤ると、接続が切断されることがあります。

図 12-8 SPネットワークのルート ガード

 

ループ ガードの概要

ループ ガードを使用すると、 代替ポートまたはルート ポートが、単一方向リンクの原因となる障害によって指定ポートになることを防ぎます。 この機能は、スイッチド ネットワーク全体に設定した場合に最も効果があります。

この機能をイネーブルにするには、 spanning-tree loopguard default グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

スイッチがPVST+またはRapid PVST+モードで動作している場合、ループ ガードによって、代替ポートおよびルート ポートは指定ポートになることがなく、スパニングツリーはルートポートまたは代替ポートでBPDUを送信しません。

スイッチがMSTモードで動作している場合、すべてのMSTインスタンスにおいて、そのポートがループ ガードによりブロックされている場合にのみ、BPDUが非境界ポートで送信されません。境界ポートでは、ループ ガードによってすべてのMSTインスタンスのポートがブロックされます。

オプションのスパニングツリー機能の設定

ここでは、オプションのスパニングツリー機能の設定方法について説明します。

「オプションのスパニングツリー機能のデフォルト設定」

「オプションのスパニングツリー設定時の注意事項」

「PortFastのイネーブル化」(任意)

「BPDUガードのイネーブル化」(任意)

「BPDUフィルタリングのイネーブル化」(任意)

「冗長リンク用UplinkFastのイネーブル化」(任意)

「BackboneFastのイネーブル化」(任意)

「EtherChannelガードのイネーブル化」(任意)

「ルート ガードのイネーブル化」(任意)

「ループ ガードのイネーブル化」(任意)

オプションのスパニングツリー機能のデフォルト設定

表 12-1 に、オプションのスパニングツリー機能のデフォルト設定を示します。

 

表 12-1 オプションのスパニングツリー機能のデフォルト設定

機能
デフォルト設定

PortFast、BPDUフィルタリング、BPDUガード

グローバルにディセーブル(インターフェイス単位で個別に設定する場合を除く)

UplinkFast

グローバルにディセーブル

BackboneFast

グローバルにディセーブル

EtherChannelガード

グローバルにイネーブル

ルート ガード

すべてのインターフェイスでディセーブル

ループ ガード

すべてのインターフェイスでディセーブル

オプションのスパニングツリー設定時の注意事項

スイッチでPVST+、Rapid PVST+、またはMSTPが動作している場合は、PortFast、BPDUガード、BPDU フィルタリング、EtherChannelガード、ルート ガード、またはループ ガードを設定できます。

Rapid PVST+またはMSTPには、UplinkFastまたはBackboneFast機能を設定できますが、スパニングツリー モードがPVST+に変更するまでは、この機能はディセーブル(非アクティブ)のままです。

PortFastのイネーブル化

PortFast機能がイネーブルに設定されているポートは、標準の転送遅延時間の経過を待たずに、ただちにスパニングツリー フォワーディング ステートに移行されます。


注意 PortFastを使用するのは、単一エンド ステーションをアクセス ポートまたはトランク ポートに接続する場合に限定してください。スイッチまたはハブに接続するポート上でこの機能をイネーブルにすると、スパニングツリーがネットワーク ループを検出または阻止できなくなり、その結果、ブロードキャスト ストームおよびアドレス学習の障害が起きる可能性があります。

音声VLAN機能をイネーブルにすると、PortFast機能が自動的にイネーブルになります。音声VLANをディセーブルにしても、PortFast機能は自動的にディセーブルになりません。詳細は、「音声VLANの設定」を参照してください。

スイッチでPVST+、Rapid PVST+、またはMSTPが動作している場合は、この機能をイネーブルにできます。

PortFastをイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

spanning-tree portfast [ trunk ]

単一ワークステーションまたはサーバに接続されたアクセス ポート上でPortFastをイネーブルにします。 trunk キーワードを指定すると、トランク ポート上でPortFastをイネーブルにできます。


) トランク ポート上でPortFastをイネーブルにするには、spanning-tree portfast trunkインターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用する必要があります。spanning-tree portfast コマンドは、トランク ポート上では機能しません。



注意 トランク ポート上でPortFastをイネーブルにする場合は、事前に、トランク ポートとワークステーションまたはサーバの間にループがないことを確認してください。

デフォルトでは、PortFastはすべてのポートでディセーブルです。

ステップ 4

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 5

show spanning-tree interface interface-id portfast

設定を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。


spanning-tree portfast defaultグローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、すべての非トランク ポート上でPortFast機能をグローバルにイネーブルにできます。


PortFast機能をディセーブルにするには、 spanning-tree portfast disable インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

BPDUガードのイネーブル化

PortFast対応ポート(PortFast動作ステートのポート)でBPDUガードをグローバルにイネーブルにすると、スパニングツリーはBPDUを受信するPortFast対応ポートをシャットダウンします。

有効な設定では、PortFast対応インターフェイスはBPDUを受信しません。PortFast対応ポートがBPDUを受信した場合は、認可されていない装置の接続などのような無効な設定が存在することを示しており、BPDUガード機能によってポートはerr-disabledステートになります。手動でポートを再び動作させなければならないので、BPDUガード機能は無効な設定に対する安全対策になります。SPネットワーク内でアクセス ポートがスパニングツリーに参加しないようにするには、BPDUガード機能を使用します。


注意 PortFastは、エンド ステーションに接続するポートに限って設定します。そうしないと、偶発的なトポロジー ループが原因でデータ パケットのループが発生し、スイッチおよびネットワークの動作が妨げられることがあります。

PortFast機能をイネーブルにしなくても、 spanning-tree bpduguard enable インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、任意のポートでBPDUガードをイネーブルにすることもできます。BPDUを受信したポートは、err-disabledステートになります。

スイッチでPVST+、Rapid PVST+、またはMSTPが動作している場合は、BPDUガード機能をイネーブルにできます。

BPDUガード機能をグローバルにイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

spanning-tree portfast bpduguard default

BPDUガードをグローバルにイネーブルにします。

BPDUガードは、デフォルトではディセーブルに設定されています。

ステップ 3

interface interface-id

エンド ステーションに接続されたインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 4

spanning-tree portfast

PortFast機能をイネーブルにします。

ステップ 5

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 6

show running-config

設定を確認します。

ステップ 7

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

BPDUガードをディセーブルにするには、 no spanning-tree portfast bpduguard default グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

no spanning-tree portfast bpduguard default グローバル コンフィギュレーション コマンドの設定を上書きするには、 spanning-tree bpduguard enable インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

BPDUフィルタリングのイネーブル化

PortFast対応ポートでBPDUフィルタリングをグローバルにイネーブルにすると、PortFast動作ステートのポートはBPDUを送受信できなくなります。ただし、スイッチが送信BPDUのフィルタリングを開始する前のリンクアップ時では、ポートはBPDUをいくつか送信します。これらのポートに接続されたホストがBPDUを受信しないようにするには、スイッチ上でBPDUフィルタリングをグローバルにイネーブルにする必要があります。BPDUを受信したPortFast対応ポートではPortFast動作ステータスが解除され、BPDUフィルタリングがディセーブルになります。


注意 PortFastは、エンド ステーションに接続するポートに限って設定します。そうしないと、偶発的なトポロジー ループが原因でデータ パケットのループが発生し、スイッチおよびネットワークの動作が妨げられることがあります。

PortFast機能をイネーブルにしなくても、 spanning-tree bpdufilter enable インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、任意のポートでBPDUフィルタリングをイネーブルにすることもできます。このコマンドを実行すると、ポートはBPDUを送受信できなくなります。


注意 BPDUフィルタリングを特定のインターフェイス上でイネーブルにすることは、そのインターフェイス上でスパニングツリーをディセーブルにすることと同じであり、スパニングツリー ループが発生することがあります。

スイッチでPVST+、Rapid PVST+、またはMSTPが動作している場合は、BPDUフィルタリング機能をイネーブルにできます。

BPDUフィルタリング機能をグローバルにイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

spanning-tree portfast bpdufilter default

BPDUフィルタリングをグローバルにイネーブルにします。

BPDUフィルタリングは、デフォルトではディセーブルに設定されています。

ステップ 3

interface interface-id

エンド ステーションに接続されたインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 4

spanning-tree portfast

PortFast機能をイネーブルにします。

ステップ 5

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 6

show running-config

設定を確認します。

ステップ 7

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

BPDUフィルタリングをディセーブルにするには、 no spanning-tree portfast bpdufilter default グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

no spanning-tree portfast bpdufilter default グローバル コンフィギュレーション コマンドの設定を上書きするには、 spanning-tree bpdufilter enable インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

冗長リンク用UplinkFastのイネーブル化

スイッチ プライオリティが設定されているVLAN上でUplinkFastをイネーブルにすることはできません。スイッチ プライオリティが設定されているVLAN上でUplinkFastをイネーブルにする場合は、最初に no spanning-tree vlan vlan-id priority グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用することによって、VLANのスイッチ プライオリティをデフォルト値に戻す必要があります。


) UplinkFastをイネーブルにすると、スイッチ上のすべてのVLANに作用します。個々のVLANにUplinkFastを設定することはできません。


Rapid PVST+またはMSTPには、UplinkFast機能をイネーブルにできますが、スパニングツリー モードがPVST+に変更するまでは、この機能はディセーブル(非アクティブ)のままです。

UplinkFastをイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

spanning-tree uplinkfast [ max-update-rate pkts-per-second ]

UplinkFastをイネーブルにします。

(任意) pkts-per-second の指定できる範囲は0~32000パケット/秒です。デフォルトは150です。

速度を0に設定すると、ステーションを学習するフレームが生成されず、接続の切断後、スパニングツリー トポロジーのコンバージェンスに要する時間が長くなります。

ステップ 3

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 4

show spanning-tree summary

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

UplinkFastをイネーブルにすると、すべてのVLANのスイッチ プライオリティが49152に設定されます。UplinkFastをイネーブルにする、またはUplinkFastがすでにイネーブルに設定されている場合に、パス コストを3000未満に変更すると、すべてのインターフェイスおよびVLANトランクのパス コストが3000だけ増加します(パス コストを3000以上に変更した場合、パス コストは変更されません)。スイッチ プライオリティおよびパス コストを変更すると、スイッチがルート スイッチになる可能性が低下します。

デフォルト値を変更していない場合、UplinkFastをディセーブルにすると、全VLANのスイッチ プライオリティと全インターフェイスのパス コストがデフォルト値に設定されます。

アップデート パケットの速度をデフォルト値に戻すには、 no spanning-tree uplinkfast max- update-rate グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。UplinkFastをディセーブルにするには、 no spanning-tree uplinkfast コマンドを使用します。

BackboneFastのイネーブル化

BackboneFastをイネーブルにすると、間接リンク障害を検出し、スパニングツリーの再構成をより早く開始できます。


) BackboneFastを使用する場合は、ネットワーク上のすべてのスイッチでイネーブルにしなければなりません。BackboneFastは、トークンリングVLAN上ではサポートされません。この機能は他社製スイッチでの使用にサポートされています。


Rapid PVST+またはMSTPには、BackboneFast機能をイネーブルにできますが、スパニングツリー モードがPVST+に変更するまでは、この機能はディセーブル(非アクティブ)のままです。

BackboneFastをイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

spanning-tree backbonefast

BackboneFastをイネーブルにします。

ステップ 3

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 4

show spanning-tree summary

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

BackboneFast機能をディセーブルにするには、 no spanning-tree backbonefast グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

EtherChannelガードのイネーブル化

スイッチでPVST+、Rapid PVST+、またはMSTPが動作している場合は、EtherChannelガードをイネーブルにして、EtherChannelの設定の誤りを検出できます。

EtherChannelガードをイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

spanning-tree etherchannel guard misconfig

EtherChannelガードをイネーブルにします。

ステップ 3

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 4

show spanning-tree summary

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

EtherChannelガード機能をディセーブルにするには、 no spanning-tree etherchannel guard misconfig グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

show interfaces status err-disabled イネーブルEXECコマンドを使用して、EtherChannelの設定の誤りが原因でディセーブルになるスイッチ ポートを表示できます。リモート装置上で、 show etherchannel summary イネーブルEXECコマンドを入力してEtherChannelの設定を確認できます。

設定が修正されたら、誤って設定されたポートチャネル インターフェイス上で shutdown および no shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力します。

ルート ガードのイネーブル化

1つのインターフェイス上でルート ガードをイネーブルにすると、そのインターフェイスが属するすべてのVLANにルート ガードが適用されます。

UplinkFast機能が使用するインターフェイスで、ルート ガードをイネーブルにしないでください。UplinkFastを使用すると、障害発生時に(ブロッキング ステートの)バックアップ インターフェイスがルート ポートになります。しかし、同時にルート ガードもイネーブルになっていた場合は、UplinkFast機能が使用するすべてのバックアップ インターフェイスがroot-inconsistent(ブロック)になり、フォワーディング ステートに移行できなくなります。


) ルート ガードとループ ガードを同時にイネーブルにすることはできません。


スイッチでPVST+、Rapid PVST+、またはMSTPが動作している場合は、この機能をイネーブルにできます。

インターフェイス上でルート ガードをイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

spanning-tree guard root

インターフェイスでルート ガードをイネーブルに設定します。

デフォルトでは、ルート ガードはすべてのインターフェイスでディセーブルです。

ステップ 4

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 5

show running-config

設定を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

ルート ガードをディセーブルにするには、 no spanning-tree guard インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

ループ ガードのイネーブル化

ループ ガードを使用すると、 代替ポートまたはルート ポートが、単一方向リンクの原因となる障害によって指定ポートになることを防ぎます。 この機能は、スイッチド ネットワーク全体に設定した場合に最も効果があります。ループ ガードは、スパニングツリーがポイントツーポイントとみなすポート上でのみ動作します。


) ループ ガードとルート ガードを同時にイネーブルにすることはできません。


スイッチでPVST+、Rapid PVST+、またはMSTPが動作している場合は、この機能をイネーブルにできます。

ループ ガードをイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

show spanning-tree active

または

show spanning-tree mst

代替ポートまたはルート ポートを判別します。

ステップ 2

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

spanning-tree loopguard default

ループ ガードをイネーブルにします。

ループ ガードは、デフォルトではディセーブルに設定されています。

ステップ 4

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 5

show running-config

設定を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

ループ ガードをグローバルにディセーブルにするには、 no spanning-tree loopguard default グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。 no spanning-tree loopguard default グローバル コンフィギュレーション コマンドの設定を上書きするには、 spanning-tree guard loop インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

スパニングツリー ステータスの表示

スパニングツリー ステータスを表示するには、 表 12-2 のイネーブルEXECコマンドを1つまたは複数使用します。

 

表 12-2 スパニングツリー ステータスを表示するためのコマンド

コマンド
目的

show spanning-tree active

アクティブ インターフェイスに関するスパニングツリー情報だけを表示します。

show spanning-tree detail

インターフェイス情報の詳細サマリーを表示します。

show spanning-tree interface interface-id

特定のインターフェイスのスパニングツリー情報を表示します。

show spanning-tree mst interface interface-id

指定されたインターフェイスのMST情報を表示します。

show spanning-tree summary [ totals ]

ポート ステータスのサマリーを表示します。またはスパニングツリー ステート セクションのすべての行を表示します。

clear spanning-tree [ interface interface-id ]イネーブルEXECコマンドを使用して、スパニングツリーのカウンタをクリアできます。

show spanning-tree イネーブルEXECコマンドの他のキーワードについては、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。