Cisco IE 3000 スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Cisco IOS Release 15.0(2)SE
拡張オブジェクト トラッキングの設定
拡張オブジェクト トラッキングの設定
発行日;2012/12/16 | 英語版ドキュメント(2012/08/07 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 18MB) | フィードバック

目次

拡張オブジェクト トラッキングの設定

拡張オブジェクト トラッキングの概要

拡張オブジェクト トラッキング機能の設定

デフォルト設定

インターフェイス ラインプロトコルまたは IP ルーティング ステートの追跡

追跡リストの設定

ブール式による追跡リストの設定

重みしきい値による追跡リストの設定

パーセントしきい値による追跡リストの設定

HSRP オブジェクト トラッキングの設定

その他の追跡特性の設定

IP SLA オブジェクト トラッキングの設定

スタティック ルーティング サポートの設定

プライマリ インターフェイスの設定

Cisco IP SLA モニタリング エージェントおよびトラック オブジェクトの設定

ルーティング ポリシーおよびデフォルト ルートの設定

拡張オブジェクト トラッキングのモニタリング

拡張オブジェクト トラッキングの設定

この章では、IE 3000 スイッチに拡張オブジェクト追跡を設定する方法について説明します。この機能には、より完成度の高い Hot Standby Routing Protocol(HSRP)トラッキング メカニズムが採用されており、 インターフェイスのラインプロトコル ステートを追跡できます。インターフェイスのライン プロトコル ステートがダウンすると、インターフェイスの HSRP プライオリティが減少して、よりプライオリティの高い他の HSRP デバイスがアクティブになります。拡張オブジェクト トラッキング機能は、HSRP からトラッキング メカニズムを分離させて、独立したトラッキング プロセスを別途生成します。これにより、HSRP 以外のプロセスがこのトラッキング プロセスを使用できます。この機能を使用すると、インターフェイスのラインプロトコル ステートに加えて他のオブジェクトも追跡できます。HSRP などのクライアント プロセスでは、トラッキングするオブジェクトを登録して、オブジェクトがステートを変更した時に通知を要求することができます。この機能は、ルーティング システムのアベイラビリティを高め、復旧のスピードを速めるとともに、停止および停止期間を削減します。


) この機能は、IP サービス イメージが稼働しているスイッチでだけサポートされます。


特に明記しない限り、 スイッチ という用語は、スタンドアロン スイッチおよびスイッチ スタックを指します。

拡張オブジェクト トラッキングおよびこれを設定するためのコマンドの詳細については、次の URL を参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/ipapp/configuration/guide/ipapp_eot.html

この章で説明する内容は、次のとおりです。

「拡張オブジェクト トラッキングの概要」

「拡張オブジェクト トラッキング機能の設定」

「拡張オブジェクト トラッキングのモニタリング」

拡張オブジェクト トラッキングの概要

各追跡対象オブジェクトには、トラッキング CLI(コマンドライン インターフェイス)で指定される一意の番号があります。クライアント プロセスは、この番号を使用して特定のオブジェクトを追跡します。トラッキング プロセスは、追跡対象オブジェクトに値の変化がないかどうかを定期的にポーリングし、(アップまたはダウン値など)変化があれば登録されているクライアント プロセスに通知します。ただちに通知する場合と、指定された時間遅延後に通知する場合があります。同じオブジェクトを複数のクライアントが追跡して、オブジェクトのステートが変化した場合に、それぞれが異なるアクションを実行できます。

複数のオブジェクトを組み合わせて 1 つのリストにして追跡することもできます。このリストの状態判定には、重みしきい値またはパーセンテージを使用します。オブジェクトの組み合わせには、ブール ロジックを使用できます。「AND」ブール関数を使用する追跡リストの場合、リスト内の各オブジェクトがアップ ステートでないと追跡対象オブジェクトはアップになりません。「OR」ブール関数を使用する追跡リストの場合、リスト内の 1 つのオブジェクトだけがアップ ステートであれば追跡対象オブジェクトはアップになります。

拡張オブジェクト トラッキング機能の設定

ここでは、次のような拡張オブジェクト トラッキングの設定について説明します。

「デフォルト設定」

「インターフェイス ラインプロトコルまたは IP ルーティング ステートの追跡」

「追跡リストの設定」

「HSRP オブジェクト トラッキングの設定」

「その他の追跡特性の設定」

「IP SLA オブジェクト トラッキングの設定」

「スタティック ルーティング サポートの設定」

デフォルト設定

オブジェクト トラッキング タイプは設定されていません。

インターフェイス ラインプロトコルまたは IP ルーティング ステートの追跡

インターフェイス ラインプロトコル ステートまたはインターフェイス IP ルーティング ステートのいずれかを追跡できます。IP ルーティング ステートを追跡する場合、オブジェクトをアップするには次の 3 つの条件が必要です。

インターフェイス上で IP ルーティングがイネーブル、かつアクティブになっている。

インターフェイス ラインプロトコル ステートが使用可能な状態(アップ)にある。

既知のインターフェイス IP アドレスを使用している。

この 3 つの条件がすべて合致しないと、IP ルーティング ステートはダウンになります。

インターフェイスのラインプロトコル ステートまたは IP ルーティング ステートを追跡するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

track object-number interface interface-id line-protocol

(任意)インターフェイスのラインプロトコル ステートを追跡するための追跡リストを作成し、トラッキング コンフィギュレーション モードを開始します。

object-number :追跡対象オブジェクトの番号です。指定できる範囲は 1 ~ 500 です。

interface interface-id :追跡されるインターフェイスです。

ステップ 3

delay { up seconds [ down seconds ] | [ up seconds ] down seconds }

(任意)追跡対象オブジェクトのステート変化を通知する際の遅延時間を秒単位で指定します。指定できる範囲は 1 ~ 180 秒です。

ステップ 4

exit

グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。

ステップ 5

track object-number interface interface-id ip routing

(任意)インターフェイスの IP ルーティング ステートを追跡するための追跡リストを作成し、トラッキング コンフィギュレーション モードを開始します。IP ルート追跡では、ルーティング テーブル内の IP ルートおよびインターフェイスの IP パケット ルーティング機能を追跡します。

object-number :追跡対象オブジェクトの番号です。指定できる範囲は 1 ~ 500 です。

interface interface-id :追跡されるインターフェイスです。

ステップ 6

delay { up seconds [ down seconds ] | [ up seconds ] down seconds }

(任意)追跡対象オブジェクトのステート変化を通知する際の遅延時間を秒単位で指定します。指定できる範囲は 1 ~ 180 秒です。

ステップ 7

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 8

show track object-number

指定したオブジェクトが追跡されているかどうかを確認します。

ステップ 9

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

次に、インターフェイスのラインプロトコル ステートの追跡を設定し、その設定を確認する例を示します。

Switch(config)# track 33 interface gigabitethernet 1/1 line-protocol
Switch(config-track)# end
Switch# show track 33
Track 33
Interface GigabitEthernet1/1 line-protocol
Line protocol is Down (hw down)
1 change, last change 00:18:28

追跡リストの設定

オブジェクトの追跡リストは、ブール式、重みしきい値、またはパーセントしきい値を使用して設定できます。トラッキング対象リストには 1 つまたは複数のオブジェクトが含まれます。オブジェクトは存在していないと追跡リストに追加できません。

設定にブール式による演算を指定する場合は、「AND」または「OR」演算子を使用します。

追跡リストのステートを重みしきい値で判定する場合は、追跡リスト内の各オブジェクトに重み番号を割り当てます。追跡リストのステートは、このしきい値に合致したかどうかで判定されます。各オブジェクトのステートは、すべてのオブジェクトの重みの合計と各オブジェクトのしきい値の重みを比較して判定されます。

追跡リストをパーセントしきい値で判定する場合は、追跡リスト内のすべてのオブジェクトにパーセントしきい値を割り当てます。各オブジェクトのステートは、各オブジェクトに割り当てたパーセンテージとリストを比較して判定されます。

ブール式による追跡リストの設定

ブール式を使用して追跡リストを設定すると、「AND」または「OR」演算子を使用した演算が可能になります。たとえば、「AND」演算子で 2 つのインターフェイスを追跡すると、 up は両方のインターフェイスがアップであることを意味し、 down はどちらかのインターフェイスがダウンであることを意味します。

ブール式を使用してオブジェクトの追跡リストを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

track track-number list boolean { and | or }

追跡リスト オブジェクトを設定し、トラッキング コンフィギュレーション モードを開始します。指定できる track-number の範囲は 1 ~ 500 です。

boolean :追跡リストのステートがブール計算に基づくことを指定します。

and :すべてのオブジェクトがアップの場合にリストはアップであること、また、1 つまたは複数のオブジェクトがダウンの場合にリストはダウンであることを指定します。

or :1 つのオブジェクトがアップの場合にリストはアップであること、または、すべてのオブジェクトがダウンの場合にリストはダウンであることを指定します。

ステップ 3

object object-number [ not ]

追跡対象オブジェクトを指定します。指定できる範囲は 1 ~ 500 です。 not はオブジェクトのステートを否定します。つまり、オブジェクトがアップの場合に、追跡リストはそのオブジェクトをダウンとして検出することを意味します。

(注) オブジェクトは存在していないと追跡リストに追加できません。

ステップ 4

delay { up seconds [ down seconds ] | [ up seconds ] down seconds }

(任意)追跡対象オブジェクトのステート変化を通知する際の遅延時間を秒単位で指定します。指定できる範囲は 1 ~ 180 秒です。

ステップ 5

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 6

show track object-number

指定したオブジェクトが追跡されているかどうかを確認します。

ステップ 7

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

追跡リストを削除するには、 no track track-number グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、AND ブール式を使用して追跡リスト 4 を作成する例を示します。リストには 2 つのオブジェクトが含まれ、そのうち 1 つのオブジェクトが否定されます。このリストがアップの場合は、object 2 がダウンであることを検出しています。

Switch(config)# track 4 list boolean and
Switch(config-track)# object 1
Switch(config-track)# object 2 not
Switch(config-track)# exit

重みしきい値による追跡リストの設定

重みしきい値による追跡を行うには、複数オブジェクトを含んだ追跡リストを作成し、重みをしきい値として使用することを指定したあと、各オブジェクトに重み値を設定します。各オブジェクトのステートは、アップであるすべてのオブジェクトの重み合計と各オブジェクトのしきい値の重みを比較して判定されます。

重みしきい値のリストには、「NOT」ブール演算子を使用できません。

重みしきい値を使用してオブジェクトの追跡リストを作成し、各オブジェクトに重み値を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

track track-number list threshold weight

追跡リスト オブジェクトを設定し、トラッキング コンフィギュレーション モードを開始します。指定できる track-number の範囲は 1 ~ 500 です。

threshold :追跡リストのステートがしきい値に基づくことを指定します。

weight :しきい値が重みに基づくことを指定します。

ステップ 3

object object-number [ weight weight-number ]

追跡対象オブジェクトを指定します。指定できる範囲は 1 ~ 500 です。任意の weight weight-number には、オブジェクトのしきい値の重みを指定します。指定できる範囲は 1 ~ 255 です。

(注) オブジェクトは存在していないと追跡リストに追加できません。

ステップ 4

threshold weight { up number | [ down number ]}

しきい値の重みを指定します。

up number :指定できる範囲は 1 ~ 255 です。

down number :(任意)指定できる範囲は、 up number で指定した数により異なります。 up number を 25 に設定すると、down number の範囲は 0 ~ 24 です。

ステップ 5

delay { up seconds [ down seconds ] | [ up seconds ] down seconds }

(任意)追跡対象オブジェクトのステート変化を通知する際の遅延時間を秒単位で指定します。指定できる範囲は 1 ~ 180 秒です。

ステップ 6

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 7

show track object-number

指定したオブジェクトが追跡されているかどうかを確認します。

ステップ 8

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

追跡リストを削除するには、 no track track-number グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、重みしきい値により追跡する追跡リスト 4 を設定する例を示します。object 1 および object 2 がダウンの場合、object 3 が up 30 というしきい値を満たすので、追跡リスト 4 はアップです。object 3 がダウンの場合、object 1 および object 2 の両方がアップでないと、しきい値の重みを満たしません。

Switch(config)# track 4 list threshold weight
Switch(config-track)# object 1 weight 15
Switch(config-track)# object 2 weight 20
Switch(config-track)# object 3 weight 30
Switch(config-track)# threshold weight up 30 down 10
Switch(config-track)# exit
 

この設定は、object 1 および object 2 が 2 つの小さな帯域幅の接続を、object 3 が大きな帯域幅の接続を表す場合に有効です。設定した down 10 の値は、追跡対象オブジェクトがいったんアップになると、しきい値が 10 以下になるまではダウンにならないことを意味します。この例で 10 以下は、すべての接続がダウンすることを意味します。

パーセントしきい値による追跡リストの設定

パーセントしきい値による追跡を行うには、複数オブジェクトを含んだ追跡リストを作成し、パーセンテージをしきい値として使用することを指定したあと、リスト内のすべてのオブジェクトにパーセンテージを指定します。リストのステートは、各オブジェクトに割り当てたパーセンテージとリストを比較して判定されます。

パーセントしきい値のリストには、「NOT」ブール演算子を使用できません。

パーセントしきい値を使用してオブジェクトの追跡リストを作成するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

track track-number list threshold percentage

追跡リスト オブジェクトを設定し、トラッキング コンフィギュレーション モードを開始します。指定できる track-number の範囲は 1 ~ 500 です。

threshold :追跡リストのステートがしきい値に基づくことを指定します。

percentage :しきい値がパーセンテージに基づくことを指定します。

ステップ 3

object object-number

追跡対象オブジェクトを指定します。指定できる範囲は 1 ~ 500 です。

(注) オブジェクトは存在していないと追跡リストに追加できません。

ステップ 4

threshold percentage { up number | [ down number ]}

しきい値の割合を指定します。

up number :指定できる範囲は 1 ~ 100 です。

down number :(任意)指定できる範囲は、 up number で指定した数により異なります。 up number を 25 に設定すると、down number の範囲は 0 ~ 24 です。

ステップ 5

delay { up seconds [ down seconds ] | [ up seconds ] down seconds }

(任意)追跡対象オブジェクトのステート変化を通知する際の遅延時間を秒単位で指定します。指定できる範囲は 1 ~ 180 秒です。

ステップ 6

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 7

show track object-number

指定したオブジェクトが追跡されているかどうかを確認します。

ステップ 8

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

追跡リストを削除するには、 no track track-number グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、3 つのオブジェクトを持つ追跡リスト 4 を作成し、パーセンテージを指定してリストのステートを判定する例を示します。

Switch(config)# track 4 list threshold percentage
Switch(config-track)# object 1
Switch(config-track)# object 2
Switch(config-track)# object 3
Switch(config-track)# threshold percentage up 51 down 10
Switch(config-track)# exit

HSRP オブジェクト トラッキングの設定

特定のオブジェクトを追跡し、そのオブジェクトのステートに基づいて HSRP プライオリティを変更できるようにスタンバイ HSRP グループを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

track object-number { interface interface-id { line-protocol | i p routing} | ip route ip-address/prefix-length { metric threshold | reachability } | list { boolean { and | or }} | { threshold { weight | percentage }}}

(任意)設定されたステートを追跡するための追跡リストを作成し、トラッキング コンフィギュレーション モードを開始します。

指定できる object-number の範囲は 1 ~ 500 です。

追跡するインターフェイスを指定するには、 interface interface-id を入力します。

インターフェイス ライン プロトコル ステートを追跡するには、 line-protocol を入力します。また、インターフェイス IP ルーティング ステートを追跡するには、 ip routing を入力します。

IP ルートのステートを追跡するには、 ip route ip-address/prefix-length を入力します。

しきい値メトリックを追跡する場合は metric threshold 、ルートが達成できるかどうかを追跡するには reachability を入力します。

デフォルトの up しきい値は 254、デフォルトの down しきい値は 255 です。

リスト内の一連のオブジェクトを追跡するには、 list を入力します。リストはこれまでのページの説明に従って作成してください。

Boolean については、 「ブール式による追跡リストの設定」 を参照してください。

threshold weight については、「重みしきい値による追跡リストの設定」を参照してください。

threshold percentage については、 「パーセントしきい値による追跡リストの設定」 を参照してください。

(注) 追跡するインターフェイスごとにこの手順を繰り返してください。

ステップ 3

exit

グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。

ステップ 4

interface interface-id

インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 5

standby [ group-number ] ip [ ip-address [ secondary ]]

HSRP グループの番号および仮想 IP アドレスを使用して、HSRP グループを作成(またはイネーブルに)します。

(任意) group-number :HSRP をイネーブルにするインターフェイスのグループ番号を入力します。指定できる範囲は 0 ~ 255 です。デフォルトは 0 です。HSRP グループが 1 つしかない場合は、グループ番号を入力する必要はありません。

(1 つのインターフェイスで必須、それ以外は任意) ip-address :ホットスタンバイ ルータ インターフェイスの仮想 IP アドレスを指定します。少なくとも 1 つのインターフェイスに対して仮想 IP アドレスを入力する必要があります。他のインターフェイスは、その仮想 IP アドレスを学習します。

(任意) secondary :IP アドレスがセカンダリ ホットスタンバイ ルータ インターフェイスであることを指定します。このキーワードが省略された場合、設定されたアドレスはプライマリ IP アドレスになります。

ステップ 6

standby [ group-number ] track object-number [ decrement [ priority-decrement ]]

特定のオブジェクトを追跡し、そのオブジェクト ステートに基づいてホットスタンバイ プライオリティを変更できるように HSRP を設定します。

(任意) group-number :追跡が適用されるグループ番号を入力します。

object-number :追跡対象のオブジェクト番号を入力します。指定できる範囲は 1 ~ 500 で、デフォルトは 1 です。

(任意) decrement priority-decrement :追跡対象のオブジェクトがダウンになった場合(またはアップに戻った場合)に、ルータのホットスタンバイ プライオリティを減少(または増加)させる幅を指定します。指定できる範囲は 1 ~ 255 で、デフォルトは 10 です。

ステップ 7

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 8

show standby

スタンバイ ルータの IP アドレスおよび追跡ステートを確認します。

ステップ 9

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

その他の追跡特性の設定

拡張オブジェクト トラッキングを使用して他の特性を追跡することもできます。

track ip route reachability グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、IP ルートの到達可能性を追跡できます

track ip route metric threshold グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、ルートがしきい値を超えているか下回っているかを確認できます。

track resolution グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、ルーティング プロトコルのメトリック解決のデフォルト値を変更できます。

track timer トラッキング コンフィギュレーション コマンドを使用すると、追跡対象オブジェクトを定期的にポーリングするようにトラッキング プロセスを設定できます。

拡張オブジェクト トラッキング設定を確認する場合は、 show track 特権 EXEC コマンドを使用してください。

拡張オブジェクト トラッキングおよびこれを設定するためのコマンドの詳細については、次の URL を参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/ipapp/configuration/guide/ipapp_eot.html

IP SLA オブジェクト トラッキングの設定

Cisco IOS IP Service Level Agreement(SLA; サービス レベル契約)は、ネットワーク パフォーマンスの測定と診断を行うツールです。ネットワーク パフォーマンスを測定するためのトラフィック生成には、アクティブ モニタリングが使用されます。Cisco IP SLA 動作は、ネットワークのトラブルシューティングや設計、分析に使用できるリアルタイム メトリックを収集します。

スイッチの Cisco IP SLA について詳しくは、「Cisco IOS IP SLA 動作の設定」を参照してください。IP SLA コマンドについては、次の URL の『 Cisco IOS IP SLAs Command Reference, Release 12.4T 』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/ipsla/command/reference/sla_book.html

IP SLA 動作のオブジェクト トラッキングを活用すると、クライアントは IP SLA オブジェクトの出力を追跡して、その情報をアクションのトリガーに使用できます。各 IP SLA 動作は、 OK または OverThreshold のような Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)動作の戻りコード値を保持しているため、トラッキング プロセス側で解釈できます。IP SLA 動作は、ステートと到達可能性の 2 つの面を追跡できます。ステートの場合、戻りコードが OK のとき、トラック ステートがアップします。リターン コードが OK ではないとき、トラック ステートはダウンします。到達可能性の場合、戻りコードが OK または OverThreshold のとき、到達可能性がアップします。リターン コードが OK ではないとき、到達可能性はダウンします。

IP SLA 動作のステートまたは IP SLA IP ホストの到達可能性を追跡するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

track object-number rtr operation-number state

トラッキング コンフィギュレーション モードを開始し、IP SLA 動作のステートを追跡します。

指定できる object-number の範囲は 1 ~ 500 です。

指定できる operation-number の範囲は 1 ~ 2147483647 です。

ステップ 3

delay { up seconds [ down seconds ] | [ up seconds ] down seconds }

(任意)追跡対象オブジェクトのステート変化を通知する際の遅延時間を秒単位で指定します。指定できる範囲は 1 ~ 180 秒です。

ステップ 4

exit

グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。

ステップ 5

track object-number rtr operation-number reachability

トラッキング コンフィギュレーション モードを開始し、IP SLA IP ホストの到達可能性を追跡します。

指定できる object-number の範囲は 1 ~ 500 です。

指定できる operation-number の範囲は 1 ~ 2147483647 です。

ステップ 6

delay { up seconds [ down seconds ] | [ up seconds ] down seconds }

(任意)追跡対象オブジェクトのステート変化を通知する際の遅延時間を秒単位で指定します。指定できる範囲は 1 ~ 180 秒です。

ステップ 7

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 8

show track object-number

追跡情報を表示し、設定を確認します。

ステップ 9

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

次の例で、IP SLA ステート トラッキングの設定と表示方法を示します。

Switch(config)# track 2 200 state
Switch(config)# end
Switch# show track 2
Track 2
Response Time Reporter 1 state
State is Down
1 change, last change 00:00:47
Latest operation return code: over threshold
Latest RTT (millisecs) 4
Tracked by:
HSRP Ethernet0/1 3
 

次の出力例で、ルートが到達可能であるかどうかを示します。

Switch(config)# track 3 500 reachability
Switch(config)# end
Switch# show track 3
Track 3
Response Time Reporter 1 reachability
Reachability is Up
1 change, last change 00:00:47
Latest operation return code: over threshold
Latest RTT (millisecs) 4
Tracked by:
HSRP Ethernet0/1 3

スタティック ルーティング サポートの設定

Cisco IOS Release 12.2(46)SE 以降の IP サービスが稼働しているスイッチは、拡張オブジェクト トラッキングのスタティック ルーティングをサポートしています。拡張オブジェクト トラッキングを使用したスタティック ルーティング サポートを使用することで、スイッチが Internet Control Message Protocol(ICMP)ping を使用して設定済みのスタティック ルートまたは DHCP ルートのダウン時を特定できます。トラッキングを有効にしている場合、システムはルート ステートを追跡し、ステートの変化をクライアントに通知できます。スタティック ルート オブジェクト トラッキングは、プライマリ ゲートウェイへの接続状態をモニタするために、Cisco IP SLA を使用して ICMP ping を生成します。

スイッチの Cisco IP SLA サポートについては、「Cisco IOS IP SLA 動作の設定」を参照してください。

スタティック ルート オブジェクト トラッキングの詳細については、次の URL にアクセスしてください。

http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/12_3/12_3x/12_3xe/feature/guide/dbackupx.html

次の手順に従って、スタティック ルート オブジェクト トラッキングを設定します。


ステップ 1 スタティック ルーティングまたは DHCP のプライマリ インターフェイスを設定します。

ステップ 2 IP SLA エージェントを設定し、プライマリ インターフェイスおよびエージェント状態をモニタするトラック オブジェクトを使用して IP アドレスへ ping を実行します。

ステップ 3 セカンダリ インターフェイスを使用してデフォルトのスタティック ルートを設定します。このルートは、プライマリ ルートが削除された場合にだけ使用します。


 

プライマリ インターフェイスの設定

スタティック ルーティングのプライマリ インターフェイスを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

プライマリまたはセカンダリ インターフェイスを選択し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

description string

インターフェイスに説明を追加します。

ステップ 4

ip address ip-address mask [ secondary ]

インターフェイスのプライマリまたはセカンダリ IP アドレスを設定します。

ステップ 5

exit

グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。

DHCP のプライマリ インターフェイスを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

プライマリまたはセカンダリ インターフェイスを選択し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

description string

インターフェイスに説明を追加します。

ステップ 4

ip dhcp client route track number

DHCP クライアントを設定し、追加されたルートを指定の追跡番号に関連付けます。有効な数値は 1 ~ 500 です。

ステップ 5

ip address dhcp

DHCP からイーサネット インターフェイスの IP アドレスを取得します。

ステップ 6

exit

グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。

Cisco IP SLA モニタリング エージェントおよびトラック オブジェクトの設定

Cisco IP SLA でネットワーク モニタリングを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip sla operation-number

Cisco IP SLA 動作の設定を始め、IP SLA コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

icmp-echo { destination-ip-address | destination hostname [ source- ipaddr { ip-address | hostname source-interface interface-id ]

Cisco IP SLA エンドツーエンド ICMP エコー応答時間動作を設定し、IP SLA ICMP エコー コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 4

timeout milliseconds

要求パケットの応答に対する動作の待機時間を設定します。

ステップ 5

frequency seconds

動作がネットワークに送信される頻度を設定します。

ステップ 6

threshold milliseconds

反応イベントを生成し、その動作の履歴情報を保存するしきい値(ヒステリシス)の上限を設定します。

ステップ 7

exit

IP SLA ICMP エコー コンフィギュレーション モードに戻ります。

ステップ 8

ip sla schedule operation-number [ life { forever | seconds }] start-time time | pending | now | after time ] [ ageout seconds ] [ recurring ]

1 つの IP SLA 動作のスケジューリング パラメータを設定します。

ステップ 9

track object-number rtr operation-number { state | reachability }

Cisco IOS IP SLA 動作の状態を追跡し、トラッキング コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 10

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 11

show track object-number

追跡情報を表示し、設定を確認します。

ステップ 12

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

ルーティング ポリシーおよびデフォルト ルートの設定

オブジェクト トラッキングを使用してバックアップ スタティック ルーティングのルーティング ポリシーを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。手順内のコマンドの詳細については、次の URL を参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/12_3/12_3x/12_3xe/feature/guide/dbackupx.html

 

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

access-list access-list-number

拡張 IP アクセス リストを定義します。オプションの文字を設定します。

ステップ 3

route-map map-tag [ permit | deny ] [ sequence-number]

ルートマップ コンフィギュレーション モードを開始し、特定のルーティングから別のルーティングへの再配信ルートの条件を定義します。

ステップ 4

match ip address { access-list number | access-list name }

標準または拡張アクセス リストに許可された宛先ネットワーク番号アドレスを持つルートを配信し、パケットのポリシー ルーティングを実行します。複数の番号または名前を入力できます。

ステップ 5

set ip next-hop dynamic dhcp

DHCP ネットワーク専用。DHCP クライアントが学んだ最新のゲートウェイへのネクスト ホップを設定します。

ステップ 6

set interface interface-id

スタティック ルーティング ネットワーク専用。ポリシー ルーティングのルート マップ一致条件をパスした出力パケットの送信場所を指定します。

ステップ 7

exit

ルートマップ コンフィギュレーション モードに戻ります。

ステップ 8

ip local policy route-map map-tag

ルート マップを特定し、ローカル ポリシー ルーティングに使用します。

ステップ 9

ip route prefix mask { ip-address | interface-id [ ip-address ]} [ distance ] [ name ] [ permanent | track track-number ] [ tag tag ]

スタティック ルーティング ネットワーク専用。スタティック ルートを確立します。

track track-number を入力し、設定のトラック オブジェクトがアップした場合にかぎり、スタティック ルートがインストールされるように指定します。

ステップ 10

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 11

show ip route track table

IP ルート トラック テーブルの情報を表示します。

ステップ 12

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

設定例については、次の URL を参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/12_3/12_3x/12_3xe/feature/guide/dbackupx.html

拡張オブジェクト トラッキングのモニタリング

表 48-1 に示す特権 EXEC コマンドまたはユーザ EXEC コマンドを使用して、拡張オブジェクト トラッキング情報を表示します。

 

表 48-1 追跡情報を表示するためのコマンド

コマンド
目的

show ip route track table

IP ルート トラック テーブルの情報を表示します。

show track [object-number]

すべての追跡リストまたは指定リストの情報を表示します。

show track brief

追跡情報出力を 1 行表示します。

show track interface [ brief ]

追跡されたインターフェイス オブジェクトの情報を表示します。

show track ip [ object-number ] [ brief ] route

追跡された IP ルート オブジェクトの情報を表示します。

show track resolution

追跡されたパラメータの解析を表示します。

show track timers

追跡されたポーリング インターバル タイマーを表示します。