Cisco EnergyWise IOS 配置ガイド
EnergyWise の設定
EnergyWise の設定
発行日;2012/01/31 | 英語版ドキュメント(2010/05/26 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 874KB) | フィードバック

目次

EnergyWise の設定

EnergyWise ドメイン

注意事項

電力レベル

注意事項

EnergyWise 属性

Importance

注意事項

Keywords

注意事項

Role

注意事項

設定例

Call In-Progress 機能の使用

EnergyWise ドメイン

EnergyWise ドメインは、ネットワーク管理コミュニティと同様に、電力管理の 1 つの単位として処理されます。たとえば、VLAN Trunking Protocol(VTP; VLAN トランキング プロトコル)ドメインなどがあります。ドメインは、スイッチ、他のネットワーク デバイス、およびエンド ポイントで構成されています。

ドメイン メンバーは他のメンバーおよびエンド ポイントにメッセージを転送します。

ドメイン メンバーおよびエンド ポイントは、AC 電源、DC 電源、または電源モジュールから電力を受け取ることができます。

ドメイン メンバーまたはエンド ポイントは、1 つのドメインだけに属します。

ドメイン メンバーで EnergyWise をイネーブルにするときは、ドメイン自体を設定します。ドメイン メンバー間には、ネイバー関係が設定されます。

ドメイン メンバーは、CDP がイネーブルの場合は CDP を使用して、それ以外の場合は EnergyWise UDP メッセージを使用して、ネイバーを自動的に検出します。

スタティック ネイバーは手動で設定できます。

ドメインは、組織内のメーターまたはサブメーター領域と同一である必要があります。ドメインは、レイヤ 2 サブネットと同一にすることができます。ドメイン内のドメイン メンバーは、50 以下にすることを推奨します。

ドメインについては、Cisco Developer Network の『 Cisco EnergyWise Partner Development Guide 』、または Cisco.com の『 Cisco EnergyWise Configuration Guide 』を参照してください。

「概要」の章にあるネットワーク例では、ルータとスイッチがドメイン メンバーであり、接続している Power over Ethernet(PoE)デバイス、IP Phone、およびアクセス ポイントがエンド ポイントです。

ドメイン メンバーとエンド ポイントについては、「概要」の章を参照してください。

注意事項

EnergyWise ドメインには、通常、電力管理の 1 つの単位に属する一連のデバイスが含まれています。これは、組織内のメーターまたはサブメーター領域になる場合があります。

デフォルトでは、EnergyWise はディセーブルです。

すべてのドメイン メンバーが、Energy Phase 1 または EnergyWise Phase 2 以降のいずれかを実行している必要があります。

コマンドライン インターフェイス(CLI)から EnergyWise のリリースを確認するには、 show energywise version 特権 EXEC コマンドを使用します。


) EnergyWise のリリースは、show コマンド出力では、EnergyWise specification と呼ばれます。


スイッチ A の場合

SwitchA# show energywise version
EnergyWise is Enabled
IOS Version: 12.2(53)SE2
EnergyWise Specification:1.0.n
 

ドメイン メンバーで EnergyWise をイネーブルにすると、EnergyWise はデバイスにドメインを割り当て、ドメインのセキュリティ モードと、ドメイン内の通信を認証するためのドメイン パスワードを設定します。

すべてのドメイン メンバーが同じ EnergyWise のメジャー リリース(1.n.n)を使用します。

energywise domain domain-name security { ntp-shared-secret | shared-secret } [ 0 | 7 ] domain-password [ protocol udp port udp-port-number [ interface interface-id | ip ip-address ]] グローバル コンフィギュレーション コマンドを、ドメイン メンバーで入力します。同じドメイン名、セキュリティ モード、およびパスワードを使用します。

ドメイン名の命名時には、ドメイン メンバーを説明する文字列を使用します。

ドメインは、ファシリティ配置内のメーターまたはサブメーター領域(たとえば、建物や建物の 1 フロアなど)に、最大 50 の Cisco ネットワーク デバイスを含めて構成することを推奨します。

 

表 2-1 ネットワーク例でのドメイン設定

ドメイン名

Bldg1

セキュリティ モード

共有秘密鍵(NTP を使用しない強力なパスワードを使用)

ドメイン パスワード

Test4%doMain

ドメインと通信する管理ステーション

UDP

ポート 43440

IP アドレス

ドメイン メンバーによって異なる

スイッチ A の場合

SwitchA(config)# energywise domain bldg1 security shared-secret 0 Test4%doMain protocol udp port 43440 IP 192.168.1.10
 

他のドメイン メンバーで energywise domain グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力し、EnergyWise をイネーブルにします。

EnergyWise 設定を確認するには、 show energywise domain 特権 EXEC コマンドを使用します。

スイッチ A の場合

SwitchA# show energywise domain
Name : SwitchA
Domain : bldg1
Protocol : udp
IP : 192.168.1.10
Port : 43440
 

検出されたネイバーまたはスタティック ネイバーを表示するには、 show energywise neighbors 特権 EXEC コマンドを使用します。

スイッチ A が スイッチ B を検出。

SwitchA# show energywise neighbors
Capability Codes: R - Router, T - Trans Bridge, B - Source Route Bridge
S - Switch, H - Host, I - IGMP, r - Repeater, P - Phone
Id Neighbor Name Ip:Port Prot Capability
-- ------------- ------- ---- ----------
4 SwitchB 192.168.1.20:43440 udp S I
 

スイッチ C がスイッチ A と同じブロードキャスト ドメイン内にないため、スイッチ A は スイッチ C を検出できません。
スイッチ C を スイッチ A のスタティック ネイバーとして設定します。

SwitchA(config)# energywise neighbor 192.168.2.10
 

デフォルトは 1 です。

SwitchA# show energywise neighbors
Capability Codes: R - Router, T - Trans Bridge, B - Source Route Bridge
S - Switch, H - Host, I - IGMP, r - Repeater, P - Phone
Id Neighbor Name Ip:Port Prot Capability
-- ------------- ------- ---- ----------
4 SwitchB 192.168.1.20:43440 udp S I
5 SwitchC 192.168.2.10:43440 static S I
 

設定時の注意事項については、Cisco.com の『 Cisco EnergyWise Configuration Guide 』を参照してください。

電力レベル

シスコ デバイスと他社製デバイスで電力を管理するために、EnergyWise は一連の電力レベルを使用します。

指定できる範囲は 0 ~ 10 です。

デフォルト値は 10 です。

EnergyWise の電力レベルを Advanced Configuration and Power Interface(ACPI)ステートにマッピングします。

 

表 2-2 EnergyWise から ACPI へのマッピング

モード
EnergyWise レベル
PC 電源ステート
EnergyWise ラベル

動作可能

10

G0

Full

9

G0

High

8

G0

Reduced

7

G0

Medium

6

G0

Frugal

5

G0

Low

スタンバイ

4

G1、S1

Ready

3

G1、S2

Standby

2

G1、S3

Sleep

1

G1、S4

Hibernate

動作不可能

0

G2、G3

Shut

注意事項

EnergyWise 電力レベルのワット(W)単位の電力消費量は、使用している EnergyWise 対応デバイスによって異なります。詳細については、使用しているデバイスのマニュアルを参照してください。

Cisco スイッチでは、レベル 0 をサポートしていません。そのため、スイッチで電源を切ることはできません。

IP Phone などの PoE エンド ポイントは、PoE スイッチ ポートから電力を受け取ります。

電力レベルはポート用です。

ポートは、レベル 0 ~ 10 をサポートします。

ポートの電力レベルが 0 であると、ポートは電源切断されます。

電力レベルが 1 ~ 10 であると、ポートは電源投入されます。電力レベルが 0 である場合に、エンド ポイントが接続している PoE ポートに電源投入するには値を入力します。

PoE 対応スイッチなど、PoE ポートが搭載されたスイッチについて:

スイッチをドメインに追加すると、そのスイッチとすべての PoE スイッチ ポートで EnergyWise がイネーブルになります。

PoE ポートの電源を切断するには、 energywise level 0 インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

energywise level 0 グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、スイッチの電源を切断することはできません。

EnergyWise 属性

EnergyWise 属性は、ドメイン メンバーとエンド ポイントのユーザ指定の値です。組織内のデバイスがどのような状況で使用されているかを示します。デバイスにキーワードを設定して、組織内の重要度に基づいてランク付けすることができます。この属性を使用してデバイスの検索と制御を行います。

「Importance」

「Keywords」

「Role」

「設定例」

Importance

この属性を使用し、ビジネス状況または配置状況に基づいて、使用しているデバイスをランク付けします。

範囲は 1(最も重要度が低い)~ 100(最も重要度が高い)に設定します。

デフォルトは 1 です。

一般的なオフィス環境には、数種類の電話があります。EnergyWise を使用する場合、ビジネス状況に基づいてこれらの電話をランク付けすることができます。

たとえば、ビジネスに不可欠な緊急電話には 100、それよりも重要度が低い一般の卓上電話には 10 を設定します。

注意事項

次の内容に基づいて重要度を設定します。

デバイスのユーザとデバイスの重要度

たとえば、カスタマーサービスのエンジニアが使用する PC と電話は、ロビーで使用する PC と電話よりも重要度が高くなります。

デバイスの機能

ビジネス状況に応じてより高い重要度を割り当てます。

たとえば、ビジネスに不可欠な緊急電話は、ゲスト用の電話よりも重要度が高くなります。

別の例では、PoE スイッチは、エンドポイントの IP Phone と他の接続先装置に電力を提供します。この場合、スイッチは接続先装置よりも重要度が高くなります。

 

表 2-3 状況に基づいた重要度の例

タイプ
範囲

緊急対応のデバイス

90 ~ 100

幹部またはビジネスに不可欠な従業員

80 ~ 89

社員

70 ~ 79

スタッフまたはサポート スタッフ(PC および IP Phone)

60 ~ 69

一般またはゲスト用のデバイス

40 ~ 59

電子レンジなどの装飾的または接待用のデバイス

0 ~ 39

Keywords

キーワードを使用してデバイスまたはインターフェイスにタグを付けます。このキーワードはクエリーで指定することができます。そして、デバイスを管理および制御する状況に基づいて、それらのデバイスをドメインでグループ化できます。

この省略可能な属性は、クエリーの結果がフィルタリングされるときのデバイスの説明(名前またはロール以外)です。

デフォルトでは、キーワードは定義されません。

IT、lobby、HumanResources、Accounting、StoreRoom、CustomerSpace、router、phone、floor2、SoftwareLab など。

注意事項

デバイスには複数のキーワードを割り当てることができます。

各キーワードはカンマで区切ります。

キーワード間にスペースを使用しないでください。

英数字と、#、(、$、!、& などの記号を入力できます。

文字と記号の間にアスタリスク(*)や空白を入力しないでください。

Role

この属性は、ビジネス状況または配置状況に基づいたデバイスの機能を示します。

ロールは、特定の用途に基づいてデバイスをグループ 化するための 1 つの値です。

デフォルト:

PoE ポートの場合、デフォルトは interface です。

ドメイン メンバーの場合、デフォルトはモデル番号になります。

エンド ポイントについては、エンド ポイントのマニュアルを参照してください。

インターフェイスの場合は、TellerAccess、PublicAccess など。

電話の場合は、SalesPhone、PrivatePhone など。

注意事項

デバイス タイプ。

電話、PC、スイッチ、ルータなど。

接続しているエンド ポイントのユーザに基づくビジネス上のロール。

次に例を示します。

Lobby、Teller、HelpDesk、GuardDesk。

KioskPC、CashierPC、OperatorPC。

設定例

「概要」の章にある EnergyWise ネットワーク例で、 energywise { importance importance | keywords word , word ,... | name name | role role } interface コンフィギュレーション コマンドを使用して、これらの属性を設定します。

 

表 2-4 IP Phone とアクセス ポイントの属性

属性
IP Phone
アクセス ポイント

Importance

60

75

Level

10

10

Keywords

HR、Bldg1、Private

HR、Bldg1、Zone3

スイッチ A の場合

SwitchA(config-if)# energywise importance 60
SwitchA(config-if)# energywise level 10
SwitchA(config-if)# energywise keywords HR,Bldg1,Private
 

他のドメイン メンバー、IP Phone、およびアクセス ポイントで、 energywise { importance importance | keywords word , word ,... | name name | role role } インターフェイス コンフィギュレーション コマンド を入力します。

EnergyWise 設定を確認する場合は、 show energywise children provisioned 特権 EXEC コマンドを使用します。

スイッチ A の場合

SwitchA# show energywise children provisioned
Module/
Interface Role Name Usage Lvl Imp Type
--------- ---- ---- ----- --- --- ----
WS-C3750E-48PD SwitchA 133.0 (W) 10 1 parent
Gi0/1 interface Gi0.1 0.0 (W) 10 1 child
Gi0/2 interface Gi0.2 0.0 (W) 10 1 child
Gi0/3 IP Phone 7960 SEP003094c2911 3.71 (W) 10 60 child
Gi0/4 interface Gi0.4 0.0 (W) 10 1 child
Gi0/5 AIR-AP1242-AG ap 3.95 (W) 10 75 child
Gi0/6 interface Gi0.6 0.0 (W) 10 1 child
Gi0/7 IP Phone 7960 SEP003094c2911 3.71 (W) 10 60 child
 
<output truncated>

Call In-Progress 機能の使用

アクティビティ チェック とも呼ばれるこの機能を使用して、スイッチがポートの電源を切断する前に、PoE ポートに接続している Cisco IP Phone が、トラフィックを送信中または受信中ではないことを確認するようにスイッチ ポートを設定します。


) Catalyst 6500 スイッチは、インターフェイス統計を使用して、PoE ポートに接続している Cisco IP Phone がトラフィックを送信中または受信中ではないことを確認します。


次に示すシスコ デバイスでは、 energywise activitycheck インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

Catalyst 4500 スイッチ


) PoE ポートの電源を切断する前に、Catalyst 4500 スイッチはインターフェイス統計を使用して、PoE ポートに接続している Cisco IP Phone がトラフィックを送信中または受信中ではないことを確認します。


Catalyst 3750-X、3750-E、3750、3560-X、3650-E、3560、2975、および 2960 スイッチ

Catalyst 4500 スイッチ以外のデバイスでこの機能をイネーブルにする場合は、次の内容を事前確認する必要があります。

PoE ポートおよび接続している IP Phone で、Automatic Quality of Service(auto-QoS; 自動サービス品質)がイネーブルになっていることを確認します。

スイッチが複数のシスコ デバイス経由で IP Phone に接続している場合は、それらのデバイスが着信パケットの Class of Service(CoS; サービス クラス)値を信頼していることを確認します。

ポートの電源を切断する前に、接続している PoE IP Phone が、トラフィックを送信中または受信中ではないことをドメイン メンバーが確認できるようにするには、 energywise activitycheck インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

energywise activitycheck インターフェイス コンフィギュレーション コマンドについては、Cisco.com の次の URL にある『 Cisco EnergyWise Configuration Guide 』の「Managing Single Entities」の章の「Using the Call In-Progress Feature」を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/docs/switches/lan/energywise/phase2/ios/configuration/guide/
one_ent.html