Cisco Nexus 9000 シリーズ NX-OS Quality of Service コンフィギュレーション ガイド リリース 6.x
マーキングの設定
マーキングの設定

マーキングの設定

マーキングについて

マーキングは、着信および発信パケットの Quality of Service(QoS)フィールドを変更するために使用する方式です。 マーキングが可能な QoS フィールドは、レイヤ 3 では IP precedence、および DiffServ コード ポイント(DSCP)です。 QoS グループはシステムにとってローカルなラベルで、中間マーキング値を割り当てることができます。 QoS グループのラベルを使用して、出力スケジューリングを決定できます。

マーキングのコマンドは、ポリシー マップ内で参照されるトラフィック クラスで使用できます。 次の表に、設定できるマーキング機能を示します。

表 1 設定可能なマーキング機能

マーキング機能

説明

DSCP

レイヤ 3 DSCP。

IP precedence

レイヤ 3 の IP precedence。

(注)     

IP precedence では、タイプ オブ サービス(ToS)フィールドの下位 3 ビットだけが使用されます。 ToS フィールドの最初の 3 ビットはデバイスによって 0 に上書きされます。

QoS グループ

システム内部で操作および照合できる、ローカルで有効な QoS 値。 指定できる範囲は 0 ~ 3 です。

入力

マーキングのステータスは着信パケットに適用されます。

CoS

レイヤ 2 VLAN ID

マーキングのライセンス要件

次の表に、この機能のライセンス要件を示します。

製品

ライセンス要件

Cisco NX-OS

QoS 機能にライセンスは必要ありません。 ライセンス パッケージに含まれていない機能は NX-OS イメージにバンドルされており、無料で提供されます。 NX-OS ライセンス方式の詳細については、『Cisco NX-OS Licensing Guide』を参照してください。

マーキングの前提条件

分類の前提条件は、次のとおりです。

  • モジュラ QoS コマンドライン インターフェイスについて理解している。

  • デバイスにログインしている。

注意事項と制約事項

マーキングの設定時の注意事項と制約事項は次のとおりです。

  • set qos-group コマンドは入力ポリシーでのみ使用できます。

マーキングの設定

ポリシー マップ内で 1 つ以上のマーキング機能を組み合わせることにより、QoS 値の設定を制御できます。 次に、インターフェイス上の着信パケットまたは発信パケットのいずれかにポリシーを適用できます。


(注)  


set コマンドを使用したあと、コマンドの残りの部分を追加する前に、Enter を押さないでください。 set キーワードを入力した直後に Enter を押すと、QoS の設定を続けることができなくなります。


DSCP マーキングの設定

IP ヘッダーの DiffServ フィールドの最上位 6 ビットで、DSCP 値を指定の値に設定できます。 次の表に示す標準の DSCP 値のほか、0 ~ 60 の数値も入力できます。

表 2 標準の DSCP 値

DSCP 値のリスト

af11

AF11 dscp(001010):10 進数の 10

af12

AF12 dscp(001100):10 進数の 12

af13

AF13 dscp(001110):10 進数の 14

af21

AF21 dscp(010010):10 進数の 18

af22

AF22 dscp(010100):10 進数の 20

af23

AF23 dscp(010110):10 進数の 22

af31

AF31 dscp(011010):10 進数の 26

af32

AF40 dscp(011100):10 進数の 28

af33

AF33 dscp(011110):10 進数の 30

af41

AF41 dscp(100010):10 進数の 34

af42

AF42 dscp(100100):10 進数の 36

af43

AF43 dscp(100110):10 進数の 38

cs1

CS1(優先順位 1)dscp(001000):10 進数の 8

cs2

CS2(優先順位 2)dscp(010000):10 進数の 16

cs3

CS3(優先順位 3)dscp(011000):10 進数の 24

cs4

CS4(優先順位 4)dscp(100000):10 進数の 32

cs5

CS5(優先順位 5)dscp(101000):10 進数の 40

cs6

CS6(優先順位 6)dscp(110000):10 進数の 48

cs7

CS7(優先順位 7)dscp(111000):10 進数の 56

default

デフォルト dscp(000000):10 進数の 0

ef

EF dscp(101110):10 進数の 46


(注)  


DSCP の詳細については、RFC 2475 を参照してください。


手順の概要

    1.    configure terminal

    2.    policy-map [type qos] [match-first] policy-map-name

    3.    class [type qos] {class-name | class-default} [insert-before before-class-name]

    4.    set dscp dscp-value


手順の詳細
     コマンドまたはアクション目的
    ステップ 1configure terminal


    例:
    switch# configure terminal
    switch(config)#
     

    グローバル コンフィギュレーション モードを開始します

     
    ステップ 2policy-map [type qos] [match-first] policy-map-name


    例:
    switch(config)# policy-map policy1
    switch(config-pmap-qos)#
     

    policy-map-name という名前のポリシー マップを作成するか、そのポリシー マップにアクセスし、ポリシー マップ モードを開始します。 ポリシー マップ名には、アルファベット、ハイフン、またはアンダースコア文字を含めることができます。ポリシー マップ名は大文字と小文字が区別され、最大 40 文字まで設定できます。

     
    ステップ 3 class [type qos] {class-name | class-default} [insert-before before-class-name]


    例:
    switch(config-pmap-qos)# class class1
    switch(config-pmap-c-qos)#
     

    class-name への参照を作成し、ポリシー マップ クラス コンフィギュレーション モードを開始します。 insert-before を使用して前に挿入するクラスを指定しない限り、ポリシー マップの末尾にクラスが追加されます。 ポリシー マップ内のクラスと現在一致していないトラフィックをすべて選択するには、class-default キーワードを使用します。

     
    ステップ 4set dscp dscp-value


    例:
    switch(config-pmap-c-qos)# set
    dscp af31
     

    DSCP 値を dscp-value に設定します。 標準値は、前の「標準の DSCP 値」表に示されています。

    QoS ポリシーを VLAN 設定レベルで適用した場合、DSCP 値は、DSCP の最上位 3 ビットからブリッジド トラフィックおよびルーテッド トラフィックにの CoS 値を導出します。

     

    次に、ポリシー マップ設定の表示方法の例を示します。

    switch# show policy-map policy1

    IP precedence マーキングの設定

    IP ヘッダーの IPv4 サービス タイプ(ToS)フィールドのビット 0 ~ 2 にある IP precedence フィールドの値を


    (注)  


    設定できます。 注:このクラスに一致するパケットの場合、ToS フィールドの最後の 3 ビットはデバイスによって 0 に上書きされます。


    表 3 優先順位値

    優先順位値のリスト

    0 ~ 7

    IP precedence 値

    critical

    クリティカル優先順位(5)

    flash

    フラッシュ優先順位(3)

    flash-override

    フラッシュ オーバーライド優先順位(4)

    immediate

    即時優先順位(2)

    internet

    インターネットワーク コントロール優先順位(6)

    network

    ネットワーク コントロール優先順位(7)

    priority

    プライオリティ優先順位(1)

    routine

    ルーチン優先順位(0)

    手順の概要

      1.    configure terminal

      2.    policy-map [type qos] [match-first] policy-map-name

      3.    class [type qos] {class-name | class-default} [insert-before before-class-name]

      4.    set precedence precedence-value


    手順の詳細
       コマンドまたはアクション目的
      ステップ 1configure terminal


      例:
      switch# configure terminal
      switch(config)#
       

      グローバル コンフィギュレーション モードを開始します

       
      ステップ 2policy-map [type qos] [match-first] policy-map-name


      例:
      switch(config)# policy-map policy1
      switch(config-pmap-qos)#
       

      policy-map-name という名前のポリシー マップを作成するか、そのポリシー マップにアクセスし、ポリシー マップ モードを開始します。 ポリシー マップ名には、アルファベット、ハイフン、またはアンダースコア文字を含めることができます。ポリシー マップ名は大文字と小文字が区別され、最大 40 文字まで設定できます。

       
      ステップ 3 class [type qos] {class-name | class-default} [insert-before before-class-name]


      例:
      switch(config-pmap-qos)# class class1
      switch(config-pmap-c-qos)#
       

      class-name への参照を作成し、ポリシー マップ クラス コンフィギュレーション モードを開始します。 insert-before を使用して前に挿入するクラスを指定しない限り、ポリシー マップの末尾にクラスが追加されます。

       
      ステップ 4 set precedence precedence-value


      例:
      switch(config-pmap-c-qos)# set precedence 3
       

      IP precedence 値を precedence-value に設定します。 値の範囲は 0 ~ 7 です。 前述の「precedence 値」表に示す値のいずれか 1 つを入力できます。

       

      次に、ポリシー マップ設定の表示方法の例を示します。

      switch# show policy-map policy1

      CoS マーキングの設定

      IEEE 802.1Q ヘッダーの VLAN ID タグ フィールドの上位 3 ビットにある CoS フィールドの値を設定できます。

      手順の概要

        1.    configure terminal

        2.    policy-map [type qos] [match-first] [qos-policy-map-name | qos-dynamic]

        3.    class [type qos] {class-map-name | class-default} [insert-before before-class-name]

        4.    set cos cos-value


      手順の詳細
         コマンドまたはアクション目的
        ステップ 1configure terminal


        例:
        switch# configure terminal
        switch(config)#
         

        グローバル コンフィギュレーション モードを開始します

         
        ステップ 2policy-map [type qos] [match-first] [qos-policy-map-name | qos-dynamic]


        例:
        switch(config)# policy-map policy1
        switch(config-pmap-qos)#
         

        qos-policy-map-name という名前のポリシー マップを作成するか、そのポリシー マップにアクセスし、ポリシーマップ モードを開始します。 ポリシー マップ名には、アルファベット、ハイフン、またはアンダースコア文字を含めることができます。ポリシー マップ名は大文字と小文字が区別され、最大 40 文字まで設定できます。

         
        ステップ 3 class [type qos] {class-map-name | class-default} [insert-before before-class-name]


        例:
        switch(config-pmap-qos)# class class1
        switch(config-pmap-c-qos)#
         

        class-map-name への参照を作成し、ポリシー マップ クラス コンフィギュレーション モードを開始します。 insert-before を使用して前に挿入するクラスを指定しない限り、ポリシー マップの末尾にクラスが追加されます。 ポリシー マップ内のクラスと現在一致していないトラフィックをすべて選択するには、class-default キーワードを使用します。

         
        ステップ 4 set cos cos-value


        例:
        switch(config-pmap-c-qos)# set cos 3
        switch(config-pmap-c-qos)#
         

        CoS 値を cos-value に設定します。 値の範囲は 0 ~ 7 です。

         

        次に、ポリシー マップ設定の表示方法の例を示します。

        switch# show policy-map policy1

        入力マーキングの設定

        QoS ポリシー マップをインターフェイスに付加することにより、その QoS ポリシー マップ内のマーキング命令を入力パケットに適用できます。 入力を選択するには、service-policy コマンドで input キーワードを指定します。

        詳細については、「QoS ポリシー アクションの付加および消去」の項を参照してください。

        DSCP ポート マーキングの設定

        指定した入力ポリシー マップで定義されているトラフィックの各クラスについて、DSCP 値を設定できます。

        デバイスのデフォルトの動作では、DSCP 値は保存(つまり、DSCP は信頼)されます。 ポートを非信頼にするには、DSCP 値を変更します。 QoS ポリシーを設定して、指定したインターフェイスにそのポリシーを付加しない限り、DSCP 値は保存されます。


        (注)  


        • 各方向について各インターフェイスに付加できるポリシー タイプ qos マップは 1 つだけです。

        • DSCP 値は、Cisco NX-OS デバイスのレイヤ 3 ポートで信頼されています。


        手順の概要

          1.    configure terminal

          2.    policy-map [type qos] [match-first] [policy-map-name]

          3.    class [type qos] {class-name | class-default} [insert-before before-class-name]

          4.    set dscp-value

          5.    exit

          6.    class [type qos] {class-name | class-default} [insert-before before-class-name]

          7.    set dscp-value

          8.    exit

          9.    class [type qos] {class-name | class-default} [insert-before before-class-name]

          10.    set dscp-value

          11.    exit

          12.    interface ethernet slot/port

          13.    service-policy [type qos] {input | output} {policy-map-name} [no-stats]


        手順の詳細
           コマンドまたはアクション目的
          ステップ 1configure terminal


          例:
          switch# configure terminal
          switch(config)#
           

          グローバル コンフィギュレーション モードを開始します

           
          ステップ 2policy-map [type qos] [match-first] [policy-map-name]


          例:
          switch(config)# policy-map policy1
          switch(config-pmap-qos)#
           

          policy-map-name という名前のポリシー マップを作成するか、そのポリシー マップにアクセスし、ポリシー マップ モードを開始します。 ポリシー マップ名には、アルファベット、ハイフン、またはアンダースコア文字を含めることができます。ポリシー マップ名は大文字と小文字が区別され、最大 40 文字まで設定できます。

           
          ステップ 3 class [type qos] {class-name | class-default} [insert-before before-class-name]


          例:
          switch(config-pmap-qos)# class class1
          switch(config-pmap-c-qos)#
           

          class-name への参照を作成し、ポリシー マップ クラス コンフィギュレーション モードを開始します。 insert-before を使用して前に挿入するクラスを指定しない限り、ポリシー マップの末尾にクラスが追加されます。 ポリシー マップ内のクラスと現在一致していないトラフィックをすべて選択するには、class-default キーワードを使用します。

           
          ステップ 4 set dscp-value


          例:
          switch(config-pmap-c-qos)# set dscp af31
           

          DSCP 値を dscp-value に設定します。 有効な値は、「DSCP マーキングの設定」の項の「標準の DSCP 値」表に示されています。

           
          ステップ 5 exit


          例:
          switch(config-pmap-c-qos)# exit
          switch(config-pmap-qos)#
           

          ポリシー マップ コンフィギュレーション モードに戻ります。

           
          ステップ 6 class [type qos] {class-name | class-default} [insert-before before-class-name]


          例:
          switch(config-pmap-qos)# class class2
          switch(config-pmap-c-qos)#
           

          class-name への参照を作成し、ポリシー マップ クラス コンフィギュレーション モードを開始します。 insert-before を使用して前に挿入するクラスを指定しない限り、ポリシー マップの末尾にクラスが追加されます。 ポリシー マップ内のクラスと現在一致していないトラフィックをすべて選択するには、class-default キーワードを使用します。

           
          ステップ 7 set dscp-value


          例:
          switch(config-pmap-c-qos)# set dscp af1
           

          DSCP 値を dscp-value に設定します。 有効な値は、「DSCP マーキングの設定」の項の「標準の DSCP 値」表に示されています。

           
          ステップ 8 exit


          例:
          switch(config-pmap-c-qos)# exit
          switch(config-pmap-qos)#
           

          ポリシー マップ コンフィギュレーション モードに戻ります。

           
          ステップ 9 class [type qos] {class-name | class-default} [insert-before before-class-name]


          例:
          switch(config-pmap-qos)# class class-default
          switch(config-pmap-c-qos)#
           

          class-name への参照を作成し、ポリシー マップ クラス コンフィギュレーション モードを開始します。 insert-before を使用して前に挿入するクラスを指定しない限り、ポリシー マップの末尾にクラスが追加されます。 ポリシー マップ内のクラスと現在一致していないトラフィックをすべて選択するには、class-default キーワードを使用します。

           
          ステップ 10 set dscp-value


          例:
          switch(config-pmap-c-qos)# set dscp af22
          switch(config-pmap-c-qos)#
           

          DSCP 値を dscp-value に設定します。 有効な値は、「DSCP マーキングの設定」の項の「標準の DSCP 値」表に示されています。

           
          ステップ 11 exit


          例:
          switch(config-pmap-c-qos)# exit
          switch(config-pmap-qos)#
           

          ポリシー マップ コンフィギュレーション モードに戻ります。

           
          ステップ 12interface ethernet slot/port


          例:
          switch(config)# interface ethernet 1/1
          switch(config-if)#
           

          イーサネット インターフェイスを設定するためにインターフェイス モードを開始します。

           
          ステップ 13service-policy [type qos] {input | output} {policy-map-name} [no-stats]


          例:
          switch(config-if)# service-policy input policy1
           

          policy-map-name をインターフェイスの入力パケットに追加します。 インターフェイスに付加できるのは、1 つの入力ポリシーおよび 1 つの出力ポリシーだけです。

           

          次に、ポリシー マップ設定の表示方法の例を示します。

          switch# show policy-map policy1

          マーキング設定の確認

          マーキングの設定情報を表示するには、次のいずれかの作業を行います。

          コマンド

          目的

          show policy-map

          すべてのポリシー マップを表示します。

          マーキングの設定例

          次に、マーキングの設定例を示します。

          configure terminal
          policy-map type qos untrust_dcsp
          class class-default
          set precedence 3
          set qos-qroup 3
          set dscp 0