QoS TCAM カービングの設定
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QoS TCAM カービングの設定

QoS TCAM カービングについて

ハードウェアのアクセス コントロール リスト(ACL)Ternary Content Addressable Memory(TCAM)リージョンのサイズを変更できます。

QoS TCAM カービングのデフォルト エントリの数は次のとおりです。

  • Cisco Nexus 9504、Cisco Nexus 9508、および Cisco Nexus 9516 のデフォルト QoS TCAM カービングは、256 エントリのレイヤ 3 QoS(IPV4)に対するカービングです。

  • Cisco Nexus 9396 および Cisco Nexus 93128 のデフォルト QoS TCAM カービングは、256 エントリを持つレイヤ 2 ポート QoS(IPV4)に対するカービングです。


(注)  


すべての QoS TCAM エントリは、ダブル幅です。



(注)  


前述の ACI 対応デバイス(Cisco Nexus 9396 および Cisco Nexus 93128 など)の TCAM 以外に、Cisco Nexus C9396PX(eth 2/1-12)および Cisco Nexus C93128TX(eth 2/1-8)ASICにおける個別の TCAM が、40G アップリンク ポートに適用される QoS 分類ポリシーに使用されます。 デフォルトでは、この個別の TCAM は、それぞれ 256 エントリを持つレイヤ 3 QoS(IPV4)、レイヤ 2 ポート QoS (IPV4)、および VLAN QoS(IPV4)に対してカービングされます。


表 1 QoS TCAM リージョン

機能

目的

リージョン名

レイヤ 3 QoS

レイヤ 3 インターフェイスに適用されている QoS ポリシー。

IPV4:l3qos、ns l3qos(表の後にある注を参照。)

IPV6:ipv6-l3qos、ns-ipv6-l3qos(表の後にある注を参照。)

ポート QoS

レイヤ 2 インターフェイスに適用されている QoS ポリシー。

IPV4:qos、ns-qos(表の後にある注を参照。)

IPV6:ipv6-qos、ns-ipv6-qos(表の後にある注を参照。)

MAC:mac-qos、ns-mac-qos(表の後にある注を参照。)

VLAN QoS

VLAN に適用されている QoS ポリシー。

IPV4:vqos、vqos ns

IPV6:ipv6-vqos、ns-ipv6-vqos(表の後にある注を参照。)

MAC:mac-vqos、ns-mac-vqos(表の後にある注を参照。)


(注)  


リージョンは、Cisco Nexus 9396 および Cisco Nexus 93128 などの ACI 対応デバイスにのみ適用可能で、40G アップリンク ポートに適用される分類ポリシーに必要です。


注意事項と制約事項

TCAM リージョン サイズには、設定に関する次の注意事項と制約事項があります。

  • TCAM カービング後には、設定を保存してスイッチをリロードする必要があります。

  • デフォルトでは、すべての IPv6 TCAM はディセーブルです(TCAM サイズは 0 に設定されます)。

  • 設定された TCAM リージョン サイズを確認するには、show hardware access-list tcam region コマンドを使用します。


    (注)  


    show hardware access-list tcam region コマンドによって表示される情報は、リロード時に show system internal access-list globals コマンドを使用して同期されます。


QoS TCAM カービングの設定

ネットワーク要件に対応するために、デフォルト QoS TCAM カービングを変更できます。 以降の項ではデフォルト QoS TCAM カービングの変更方法の例を示します。

レイヤ 3 QoS(IPv6)のイネーブル化

デフォルトの TCAM リージョン設定は、レイヤ 3 QoS(IPv6)に対応していません。 レイヤ 3 QoS(IPv6)をイネーブルにするには、他のリージョンの TCAM サイズを減らしてから、レイヤ 3 QoS(IPv6)リージョンの TCAM サイズを増やします。

次の表に、Cisco Nexus 9504、Cisco Nexus 9508 および Cisco Nexus 9516 デバイスの入力 TCAM リージョンのデフォルト サイズを示します。

表 2 デフォルト TCAM リージョン設定(入力)

リージョン名

規模

合計サイズ

IPV4 RACL

1536

1

1536

L3 QoS(IPV4)

256

2

512

COPP

256

2

512

System

256

2

512

リダイレクト

256

1

256

SPAN

256

1

256

VPC Convergence

512

1

512

4000

入力レイヤ 3 QoS(IPv6)TCAM リージョンのサイズを設定するには、以下を実行します。


(注)  


この例では、レイヤ 3 QoS(IPv6)TCAM サイズを 256 に設定します。 サイズが 256 のレイヤ 3 QoS(IPv6)は、IPv6 がダブル幅であるため、512 エントリを使用します。


  • スパンを減らし、リージョンを 0 にリダイレクトします。 これにより、256 エントリ(ダブル幅)のレイヤ 3 QoS(IPv6)のカービングに使用される 512 エントリのスペースが作成されます。

    Switch(config)# hardware access-list tcam region redirect 0
                   Warning: Please reload the linecard for the configuration to take effect
                   Warning: BFD, DHCPv4 and DHCPv6 features will NOT be supported after this configuration change. 
    Switch(config)# hardware access-list tcam region span 0
                   Warning: Please reload the linecard for the configuration to take effect
    Switch(config)# hardware access-list tcam region ipv6-l3qos 256
                   Warning: Please reload the linecard for the configuration to take effect
    
    表 3 IPv4 RACL(入力)を減らした後の更新された TCAM リージョン設定

    リージョン名

    規模

    合計サイズ

    IPv4 RACL

    1536

    1

    1536

    Layer 3 QoS (IPv6)

    256

    2

    512

    Layer 3 QoS (IPv4)

    256

    2

    512

    CoPP

    256

    2

    512

    System

    256

    2

    512

    リダイレクト

    0

    1

    0

    SPAN

    0

    1

    0

    VPC Convergence

    512

    1

    512

    4000

VLAN QoS(IPv4)のイネーブル化

VLAN QoS(IPv4)をイネーブルにするには、他のリージョンの TCAM サイズを減らしてから、VLAN QoS(IPv4)リージョンの TCAM サイズを増やします。

次の表に、Cisco Nexus 9396 および Cisco Nexus 93128 デバイスの入力 TCAM リージョンのデフォルト サイズを示します。

表 4 デフォルト TCAM リージョン設定(入力)

リージョン名

規模

合計サイズ

PACL (IPV4)

512

1

512

Port QoS (IPV4)

256

2

512

VACL (IPV4)

512

1

512

RACL(IPV4)

512

1

512

System

256

2

512

COPP

256

2

512

リダイレクト

512

1

512

SPAN

256

1

256

VPC Converg

256

1

256

4000

VLAN QoS(IPv4)TCAM リージョンのサイズを設定するには、以下を実行します。


(注)  


この例では、VLAN QoS(IPv4)TCAM サイズを 256 に設定します。 サイズが 256 のVLAN QoS(IPv4)は、QoS TCAM がダブル幅であるため、512 エントリを使用します。


  • 入力 IPv4 RACLを 512 エントリ減らし(2048 - 512 = 1536)、入力 VLAN QoS(IPv4)を 512 エントリ増やします。

    switch(config)# hardware access-list tcam region qos 0
    Warning: Please reload the linecard for the configuration to take effect
    switch(config)# hardware access-list tcam region vqos 256
    Warning: Please reload the linecard for the configuration to take effect
    
    表 5 IPv4 RACL(入力)を減らした後の更新された TCAM リージョン設定

    リージョン名

    規模

    合計サイズ

    PACL (IPV4)

    512

    1

    512

    Port QoS (IPV4)

    0

    2

    0

    VLAN QoS(IPV4)

    256

    2

    512

    VACL (IPV4)

    512

    1

    512

    RACL(IPV4)

    512

    1

    512

    System

    256

    2

    512

    COPP

    256

    2

    512

    リダイレクト

    512

    1

    512

    SPAN

    256

    1

    256

    VPC Converg

    256

    1

    256

    4000

QoS TCAM カービングの確認

TCAM リージョンのサイズを調整した後、show hardware access-list tcam region コマンドを入力して、デバイスの次回リロード時に適用可能な TCAM サイズを表示します。


(注)  


すべてのモジュールを同期した状態で維持するには、すべてのラインカード モジュールをリロードするか、または copy running-config startup-config コマンドと reload コマンドを入力してデバイスをリロードします。 TCAM リージョン設定が複数であっても、リロードする必要があるのは 1 回だけです。 TCAM リージョン設定がすべて完了するのを待ってから、デバイスをリロードできます。


TCAM リージョンの設定時に、すべての TCAM リージョンの 4K 入力制限を超えると、次のメッセージが表示されます。

ERROR: Aggregate TCAM region configuration exceeded the available Ingress TCAM space.
Please re-configure.

特定の機能の TCAM が設定されていない状態で TCAM カービングを必要とする機能を適用しようとすると、次のメッセージが表示されます。

ERROR: Module x returned status: TCAM region is not configured. Please configure TCAM
region and retry the command.