Cisco Nexus 7702 ハードウェア インストレーション ガイド
設置場所の準備
設置場所の準備

設置場所の準備

この章は、次の項で構成されています。

湿度の要件

湿度が高いと、湿気がスイッチに浸透することがあります。 湿気が原因で、内部コンポーネントの腐食、および電気抵抗、熱伝導性、物理的強度、サイズなどの特性の劣化が発生することがあります。 スイッチの動作時の定格湿度は、相対湿度 8 ~ 80 %、1 時間あたりの湿度変化 10 % です。

スイッチは、相対湿度 5~90 パーセントに耐えることができます。 温暖期の空調と寒冷期の暖房により室温が四季を通して管理されている建物内では、スイッチ装置にとって、通常許容できるレベルの湿度が維持されています。 ただし、スイッチを極端に湿度の高い場所に設置する場合は、除湿装置を使用して、湿度を許容範囲内に維持してください。

高度要件

標高の高い(気圧が低い)場所でスイッチを動作させると、対流型の強制空冷方式の効率が低下し、その結果、アーク現象およびコロナ放電による電気障害が発生することがあります。 また、このような状況では、内部圧力がかかっている密閉コンポーネント、たとえば、電解コンデンサが損傷したり、その効率が低下したりする場合もあります。 このスイッチの動作時の定格高度は -500 ~ 13,123 フィート(-152 ~ 4,000 m)であり、 保管時の高度は -305 ~ 9,144 m(-1,000 ~ 30,000 フィート)です。

埃および微粒子の要件

シャーシ内のさまざまな開口部を通じて空気を吸気および排気することによって、排気ファンは電源モジュールを冷却し、システム ファン トレイはスイッチを冷却します。 しかし、ファンはほこりやその他の微粒子を吸い込み、スイッチに混入物質を蓄積させ、内部シャーシの温度が上昇する原因にもなります。 清潔な作業環境を保つことで、ほこりやその他の微粒子による悪影響を大幅に減らすことができます。これらの異物は絶縁体となり、スイッチの機械的なコンポーネントの正常な動作を妨げます。


(注)  


空気が汚れた環境でこのスイッチを使用する場合、オプションのエアー フィルタを注文して取り付けることができます。 このエアー フィルタを使用する場合はオプションのシャーシの前面扉も注文する必要があります。


定期的なクリーニングに加えて、スイッチの汚れを防止するために、次の予防策に従ってください。
  • スイッチの近くでの喫煙を禁止する。

  • スイッチの近くでの飲食を禁止する。

電磁干渉および無線周波数干渉の最小化

スイッチからの電磁干渉(EMI)および無線周波数干渉(RFI)は、スイッチの周辺で稼働している他のデバイス(ラジオおよびテレビ受信機)に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、スイッチから出る無線周波数が、コードレス電話や低出力電話の通信を妨げる場合もあります。 逆に、高出力の電話からの RFI によって、スイッチのモニタに意味不明の文字が表示されることがあります。

RFI は、10 kHz を超える周波数を発生させる EMI として定義されます。 このタイプの干渉は、電源コードおよび電源、または送信された電波のように空気中を通じてスイッチから他の装置に伝わる場合があります。 米国連邦通信委員会(FCC)は、コンピュータ装置が放出する EMI および RFI の量を規制する特定の規定を公表しています。 各スイッチは、FCC の規格を満たしています。

EMI および RFI の発生を抑えるために、次の注意事項に従ってください。
  • すべての空き拡張スロットに金属製のフィラー プレートを取り付けます。

  • スイッチと周辺装置との接続には、必ず、金属製コネクタ シェル付きのシールド ケーブルを使用します。

電磁界内で長距離にわたって配線を行う場合、磁界と配線上の信号の間で干渉が発生することがあり、そのために次のような影響があります。
  • 配線を適切に行わないと、プラント配線から無線干渉が発生することがあります。

  • 特に雷または無線トランスミッタによって生じる強力な EMI は、シャーシ内の信号ドライバやレシーバーを破損したり、電圧サージが回線を介して装置内に伝導するなど、電気的に危険な状況をもたらす原因になります。


(注)  


強力な EMI を予測して防止するには、RFI の専門家に相談することが必要になる場合があります。


アース導体を適切に配置してツイストペア ケーブルを使用すれば、配線から無線干渉が発生することはほとんどありません。 推奨距離を超える場合は、データ信号ごとにアース導体を施した高品質のツイストペア ケーブルを使用してください。

配線が推奨距離を超える場合、または配線が建物間にまたがる場合は、近辺で発生する落雷の影響に十分に注意してください。 雷などの高エネルギー現象で発生する電磁パルス(EMP)により、電子スイッチを破壊するほどのエネルギーが非シールド導体に発生することがあります。 過去にこのような問題が発生した場合は、電力サージ抑制やシールドの専門家に相談してください。

衝撃および振動の要件

スイッチは、動作範囲、取り扱い、および地震基準について、Network Equipment Building Standards(NEBS)(Zone 4 per GR-63-Core)に従って衝撃および振動のテストを実施済みです。

アース要件

スイッチは、電源によって供給される電圧の変動の影響を受けます。 過電圧、低電圧、および過渡電圧(スパイク)によって、データがメモリから消去されたり、コンポーネントの障害が発生するおそれがあります。 このような問題から保護するために、スイッチにアース接続があることを確認してください。 スイッチのアース パッドは、アース接続に直接接続するか、完全に接合されてアースされたラックに接続できます。

この接続にはアース ケーブルを用意する必要がありますが、スイッチと出荷されるアース ラグを使用してアース線をスイッチに接続できます。 地域および各国の設置要件を満たすようにアース線のサイズを選択してください。 米国で設置する場合は、電源モジュールとシステムに応じて、6 ~ 12 AWG の銅の導体が必要です(その場合は、市販されている 6 AWG ワイヤを使用することをお勧めします)。 アース線の長さは、スイッチとアース設備の間の距離によって決まります。


(注)  


AC 電源モジュールは、電源に接続する場合に自動的にアース接続しますが、3-kW DC 電源モジュールはアース接続することができません。 シャーシをファシリティのアースに接続する必要があります。


所要電力のプランニング

スイッチの所要電力を計画するには、次の各項目を特定する必要があります。

  • スイッチの所要電力

  • スイッチおよびコンポーネントへの電力供給に必要な電源モジュールの最小数

  • 使用する電源モードおよびそのモードに必要な追加の電源モジュール数

また、回路の障害の可能性を最小限に抑えるために、使用する回路がスイッチ専用であることを確認する必要があります。

稼働(使用可能な電力)および冗長性(予備電力)に必要な電力量がわかっている場合、スイッチに接続できる位置にある入力電源コンセントの必要数を計画できます。


    ステップ 1   設置された各モジュールの最大ワット数を合計して、スイッチの所要電力を特定します(次の表を参照してください)。
    コンポーネント 数量 最大電力 標準出力

    スーパーバイザ モジュール

    1

     

    Supervisor 2 Enhanced(N77-SUP2E)

    265 W

    137 W

    F3 I/O モジュール

    1

     

    48 ポート 1 ギガビットおよび 10 ギガビット イーサネット I/O モジュール(N77-F348XP-23)

    480

    450

     

    24 ポート 40 ギガビット イーサネット I/O モジュール(N77-F324FQ-25)

    740

    650

     

    12 ポート 100 ギガビット イーサネット I/O モジュール(N77-F312CK-26)

    730

    640

    ファン トレイ(N77-C7702-FAN)

    1

    300 W

    50 W

    ステップ 2   所要電力量(ステップ 1 を参照)をスイッチに設置した電源モジュールの出力ワット数で割ることで、使用可能な所要電力に必要な電源モジュールの数を特定します。

    ステップ 3   次の電源モードのいずれかを選択して、予備電力に必要な追加の電源モジュールを特定します。
    • 複合電源:ステップ 2 で使用可能な電力用に計算された電源モジュール数に対して一切電源モジュールを追加しないでください。 この電源モードは電源の冗長性が提供されないため、追加の電源モジュールは必要ありません。

    • 電源モジュールの冗長性(n+1 冗長性): 1 個の電源モジュール(予備電源モジュール)を追加します。 この形式の電源の冗長化は、オフラインになっているアクティブな電源モジュールを交換できる予備電源モジュールを提供します。

    • 入力電源の冗長性(グリッド冗長性):アクティブな電源モジュールの合計出力と少なくとも同等の電力を供給するのに十分な電源モジュール(予備電源モジュール)を追加します(電源モジュールの数はステップ 2 で計算されます)。 通常、電源モジュール数の 2 倍になります。 予備電源モジュールの 2 番目の電源についてもプランニングが必要です。

    • 完全な冗長性(n+1 およびグリッド冗長性):アクティブな電源モジュールの合計出力と少なくとも同等の電力を供給するのに十分な電源モジュール(予備電源モジュール)を追加します(電源モジュールの数はステップ 2 で計算されます)。 電源モジュール(n+1)の冗長性では、。 入力電源(グリッド)の冗長性では、電源モジュールの数は 2 倍になる可能性があります。 予備電源モジュールの入力電力と少なくとも同量の 2 番目の電源についてもプランニングする必要があります。 予備電源モジュールのいずれか 1 個を任意のアクティブな電源モジュールと交換できます。

    ステップ 4   電源回路が専用であり、他の電気機器には使用されていないことを確認します。

    複合電源モード(電源の冗長化なし)または電源モジュール(n+1)の冗長性の場合、1 つの専用回路でのみ必要です。 次の表に、各回路の要件を示します。

    表 1 3 kW 電源モジュールの回路の要件

    電源モジュール

    回線数

    各回路の要件

    AC 電源装置

     

    3 kW 電源モジュール

    (N77-AC-3.0KW)

    1

    110 VAC または 220 VAC で 20 A

    DC 電源モジュール

     

    3 kW 電源モジュール

    (N77-DC-3.0KW)

    1

    20A

    ステップ 5   各電源モジュールに使用する電源コードの範囲内に入力電源コンセントを配置するようにプランニングします(最大距離については次の表を参照してください)。

    通常、電源コンセントはスイッチを設置したラックに配置されます。 DC 電源が DC 電源コードで許容されるよりも距離よりも遠い場合、スイッチを設置したラックに電源インターフェイス ユニット(PIU)を取り付け、それを他のコードを使用する電源に接続できます。

    電源モジュール

    コンセントと電源モジュール間の最大距離

    すべての AC 電源モジュール

    12 フィート(3.5 m)

    DC 3 kW 電源モジュール

    供給する電源コードの長さによって決まります。


    ラックおよびキャビネットの要件

    次のタイプのスイッチ用ラックまたはキャビネットを設置できます。

    • 標準穴あき型キャビネット

    • ルーフ ファン トレイ(下から上への冷却用)付きの 1 枚壁型キャビネット

    • 標準の Telco 4 支柱オープン ラック

    • 標準の 2 支柱オープン Telco ラック

    スイッチを、ホット アイル/コールド アイル環境に置かれているキャビネット内に正しく設置するには、キャビネットにバッフルを取り付けて、シャーシの空気取り入れ口への排気の再循環を防止する必要があります。

    キャビネットのベンダーに相談して次の要件を満たすキャビネットを見つけるか、Cisco Technical Assistance Center(TAC)で推奨品を確認してください。

    • 取り付けレールが ANSI/EIA-310-D-1992 セクション 1 に基づく英国ユニバーサル ピッチの規格に準拠する、標準 19 インチ 4 支柱 Electronic Industries Alliance(EIA)キャビネットまたはラックを使用している。

    • ラックまたはキャビネットの高さは、スイッチの高さ 3 RU(5.25 インチまたは 13.3 cm)に十分なものである必要があります。
    • 4 支柱ラックの奥行は、前面マウント ブラケットと背面マウント ブラケットの間が 24 ~ 32 インチ(61.0 ~ 81.3 cm)である。

    • シャーシとラックの端またはキャビネット内部の間に必要なスペースは次のとおりです。

      • シャーシの前面およびラックの前面またはキャビネットの内側の間に 19.1 cm(7.5 インチ)(ケーブリングに必要)。

      • シャーシの背面とキャビネット内部の間に 3.0 インチ(7.6 cm)(使用する場合、キャビネットのエアーフローに必要)。

      • シャーシとラックまたはキャビネットの側面のスペースは不要(横方向のエアーフローなし)。

    また、ラックについては次の設置環境条件を考慮する必要があります。

    • 電源コンセントは、スイッチが使用する電力コードの届く範囲にある必要があります。

      • AC 電源装置

        • 3 kW AC 電源モジュールの電源コードの長さは 8 ~ 12 フィート(2.5 ~ 4.3 m)です。

      • DC 電源モジュール

        • 3.0 kW DC 電源モジュールの電源コードは、ユーザ自身が用意して寸法を測る必要があります。

    • 200 までのポートに接続するケーブルに必要なスペース(同じラック内の他のデバイスに必要なケーブリングに加えたもの)。 これらのケーブルによって、シャーシのリムーバブル モジュールにアクセスできなくなったり、シャーシに出入りするエアーフローをさえぎったりしてはいけません。 シャーシの左右にあるケーブル管理フレームを通じて、ケーブルを配線します。

    • 必要に応じて、Network Equipment Building Standards(NEBS)(GR-63-CORE の Zone 3 または Zone 4)の地震基準を満たす。

    • 最低でも合計で定格荷重 2000 ポンド(907.2 kg)(静定格荷重)を持つ(2 つのスイッチをサポートする場合)。

    スペースの要件

    シャーシの設置、ケーブルの配線、通気の確保、およびスイッチのメンテナンスを正しく行えるように、シャーシと他のラック、デバイス、または構造体との間に適切なスペースを設ける必要があります。 このシャーシの設置に必要なスペースについては、次の図を参照してください。

    図 1. シャーシの周りに必要なスペース

    1

    シャーシ

    9

    シャーシの幅

    2

    ケーブル管理フレーム

    10

    右側のスペースは不要(右側にエアーフローなし)

    3

    ラックマウントの垂直の柱とレール

    11

    ファン トレイおよびファブリック モジュールの交換に必要な背面保守用スペース

    4

    シャーシ背面にあるファン トレイ ハンドル用のスペース(2 インチ(5 cm)確保)

    12

    (キャビネットを使用する場合)キャビネット内のシャーシ背面に必要なエアーフローのスペースエリア

    5

    最も近いオブジェクトまたはキャビネット内部(必要な側面スペースなし)

    13

    シャーシの奥行

    6

    すべてのモジュールおよび電源モジュールに対するコールド アイルからの空気取り入れ口

    14

    ケーブル管理フレームとオプションの前面扉のために、シャーシ前面とキャビネット内部(使用する場合)またはコールド アイルの端(キャビネットがない場合)との間に必要なスペース

    7

    すべてのモジュールおよび電源モジュールに対するホット アイルへの排気口

    15

    シャーシの設置およびシャーシ前面のモジュールを交換するために必要な前面保守スペース

    8

    左側のスペースは不要(左側にエアーフローなし)