Cisco Nexus 7718 スイッチの設置場所の準備およびハードウェア設置ガイド
設置場所の準備
設置場所の準備
発行日;2013/12/08   |   ドキュメントご利用ガイド   |   ダウンロード ;   この章 pdf   ,   ドキュメント全体 pdf    |   フィードバック

設置場所の準備

この章は、次の項で構成されています。

湿度要件

湿度が高いと、湿気がスイッチに浸透することがあります。 湿気が原因で、内部コンポーネントの腐食、および電気抵抗、熱伝導性、物理的強度、サイズなどの特性の劣化が発生することがあります。 各アプライアンスは、相対湿度 8 ~ 80 %、1 時間あたり 10 % の湿度変化で動作するよう規定されています。

スイッチは、相対湿度 5~90 パーセントに耐えることができます。 温暖期の空調と寒冷期の暖房により室温が四季を通して管理されている建物内では、スイッチ装置にとって、通常許容できるレベルの湿度が維持されています。 ただし、スイッチを極端に湿度の高い場所に設置する場合は、除湿装置を使用して、湿度を許容範囲内に維持してください。

高度要件

標高の高い(気圧が低い)場所でスイッチを動作させると、対流型の強制空冷方式の効率が低下し、その結果、アーク現象およびコロナ放電などの電気障害が発生することがあります。 また、このような状況では、内部圧力がかかっている密閉コンポーネント、たとえば、電解コンデンサが損傷したり、その効率が低下したりする場合もあります。 このスイッチは、–152~4,000 m(–500~13,123 フィート)の高度での動作で定格化されています。 保管時の高度は -305 ~ 9,144 m(-1,000 ~ 30,000 フィート)です。

埃および微粒子の要件

シャーシ内のさまざまな開口部を通じて空気を吸気および排気することによって、排気ファンは電源モジュールを冷却し、システム ファン トレイはスイッチを冷却します。 しかし、ファンはほこりやその他の微粒子を吸い込み、スイッチに混入物質を蓄積させ、内部シャーシの温度が上昇する原因にもなります。 清潔な作業環境を保つことで、ほこりやその他の微粒子による悪影響を大幅に減らすことができます。これらの異物は絶縁体となり、スイッチの機械的なコンポーネントの正常な動作を妨げます。


(注)  


空気が汚れた環境でこのスイッチを使用する場合、オプションのエアー フィルタを注文して取り付けることができます。 これらのエアー フィルタを使用する場合はオプションのシャーシの前面扉も注文する必要があります。


定期的なクリーニングに加えて、スイッチの汚れを防止するために、次の予防策に従ってください。
  • スイッチの近くでの喫煙を禁止する。
  • スイッチの近くでの飲食を禁止する。

電磁干渉および無線周波数干渉の最小化

スイッチからの Electromagnetic Interference(EMI:電磁波干渉)および Radio Frequency Interference(RFI; 無線周波数干渉)は、スイッチの周辺で稼働している他の装置(ラジオおよびテレビ受信機)に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、スイッチから出る無線周波数が、コードレス電話や低出力電話の通信を妨げる場合もあります。 逆に、高出力の電話からの RFI によって、スイッチのモニタに意味不明の文字が表示されることがあります。

RFI は、10 kHz を超える周波数を発生させる EMI として定義されます。 このタイプの干渉は、電源コードおよび電源、または送信された電波のように空気中を通じてスイッチから他の装置に伝わる場合があります。 米国連邦通信委員会(FCC)は、コンピュータ装置が放出する EMI および RFI の量を規制する特定の規定を公表しています。 各スイッチは、これらの FCC の規格を満たしています。

EMI および RFI の発生を抑えるために、次の注意事項に従ってください。
  • すべての空き拡張スロットに金属製のフィラー プレートを取り付けます。
  • スイッチと周辺装置との接続には、必ず、金属製コネクタ シェル付きのシールド ケーブルを使用します。
電磁界内で長距離にわたって配線を行う場合、磁界と配線上の信号の間で干渉が発生することがあり、そのために次のような影響があります。
  • 配線を適切に行わないと、プラント配線から無線干渉が発生することがあります。
  • 特に雷または無線トランスミッタによって生じる強力な EMI は、シャーシ内の信号ドライバやレシーバーを破損したり、電圧サージが回線を介して装置内に伝導するなど、電気的に危険な状況をもたらす原因になります。

(注)  


強力な EMI を予測して防止するには、RFI の専門家に相談することが必要になる場合があります。


アース導体を適切に配置してツイストペア ケーブルを使用すれば、配線から無線干渉が発生することはほとんどありません。 推奨距離を超える場合は、データ信号ごとにアース導体を施した高品質のツイストペア ケーブルを使用してください。

配線が推奨距離を超える場合、または配線が建物間にまたがる場合は、近辺で発生する落雷の影響に十分に注意してください。 雷などの高エネルギー現象で発生する電磁パルス(EMP)により、電子スイッチを破壊するほどのエネルギーが非シールド導体に発生することがあります。 過去にこのような問題が発生した場合は、電力サージ抑制やシールドの専門家に相談してください。

衝撃および振動の要件

スイッチは、動作範囲、取り扱い、および地震基準について、Network Equipment Building Standards(NEBS)(Zone 4 per GR-63-Core)に従って衝撃および振動のテストを実施中です。

アース要件

スイッチは、電源モジュールによって供給される電圧の変動の影響を受けます。 過電圧、低電圧、および過渡電圧(スパイク)によって、データがメモリから消去されたり、コンポーネントの障害が発生するおそれがあります。 このような問題を避けるため、スイッチのアース接続があること確認してください。 スイッチ上のアース パッドはアースに直接接続するか、完全に結合およびアースに接続されたラックに接続できます。

この接続にはアース ケーブルを用意する必要がありますが、スイッチと出荷されるアース ラグを使用してアース線をスイッチに接続できます。 地域または各国の設置規定を満たすサイズにしてください。 米国で設置する場合は、電源とシステムに応じて、6 ~ 12 AWG の銅の導体が必要です。 設置(このような設置には、市販の 6 AWG 線を使用することをお勧めします) アース線の長さは、スイッチとアース設備の間の距離によって決まります。


(注)  


AC 電源モジュールは、電源に接続する場合に自動的にアース接続しますが、3-kW DC 電源モジュールはアース接続することができません。 シャーシをファシリティのアースに接続する必要があります。


所要電力の計画

スイッチの所要電力を計画するには、次の各項目を設定する必要があります。

  • スイッチの所要電力
  • スイッチおよびコンポーネントへの電力供給に必要な電源モジュールの最小数
  • 使用する電源モードおよびそのモードに必要な追加の電源モジュール数

また、回路の障害の可能性を最小限に抑えるために、スイッチに使用する回路をスイッチ専用にする必要があります。

操作に必要な電力(使用可能電力)および冗長性(予備電力)の電量が分かっている場合、スイッチの場所に届く入力電源コンセントの必要数を計画できます。

手順
    ステップ 1   搭載されている各モジュールの最大ワット数を合計して、スイッチの所要電力を設定します(次の表を参照してください)。
    表 1 Cisco Nexus 7718 スイッチ モジュールの所要電力
    コンポーネント 数量 最大 標準

    スーパーバイザ モジュール

    1 個または 2 個(2 個を使用する場合は同じタイプ)

     

    Supervisor 2 Enhanced(N77-SUP2E)

    265

    137

    F2 I/O モジュール

    1~16 個(タイプの混在可)

     

    48 ポート 10 ギガビット イーサネット I/O モジュール(N77-F248XP-23E)

    500

    451

    ファブリック モジュール(N77-C7718-FAB-2)

    3 ~ 6

    300

    260

    ファン トレイ(N77-C7718-FAN)

    3

    900

    102

    たとえば、2 つのスーパーバイザ 2 モジュール(2 x 265 W)、16 台の 48 ポート 10 ギガビット イーサネット I/O モジュール(16 x 500 W)、6 つのファブリック モジュール(6 x 300 W)および 3 つのファン トレイ(3 x 900W)を持つスイッチをインストールする場合、このスイッチの所要電力は 13,030 W です。

    ステップ 2   所要電力量(手順 1 を参照)をスイッチに設置された電源モジュールの出力電力で割ることで使用可能な所要電力に必要な電源モジュールの数を設定します。

    3 kW 電源装置の場合、小数の結果を最も近い桁に四捨五入し、必要な電源モジュールの数を決定します。

    たとえば、3 kW 電源モジュールを備えたスイッチを設置し、13,030 W の消費電力がある場合は、スイッチおよびそのモジュールすべてを操作するのに 5 台の電源モジュールが必要です(13,030 W / 3000 W = 4.34 または 5 台分の電源モジュール)。

    ステップ 3   予備電力に必要な追加の電源を設定するために次の電源モードのいずれかを選択します。
    • 複合電源:使用可能な電力に対してステップ 2 で計算された電源モジュール数に追加しないでください。 この電源モードでは、電源の冗長性が提供されないため、追加の電源モジュールは必要ではありません。
    • 電源冗長性(n +1 の冗長性):アクティブな電力に使用される最も強力な電源モジュールと同じ電力を出力できる 1 台の電源モジュール(予備電力)を追加します。 この形式の電力冗長性は、オフラインになった任意のアクティブな電源モジュールに置き換わる予備電源モジュールを提供します。
    • 入力ソース冗長性(グリッド冗長性):アクティブな電源モジュールの合計出力に少なくとも同等の電源モジュール(予備電力)を追加します(電源モジュール数はステップ 2 で計算されます)。 通常、電源モジュールの数を倍にします。 予備電源の 2 番目の電源についても計画する必要があります。 たとえば、使用可能電力 12 kW に対して 4 台の 3 kW 電源モジュールが必要であることを計算した場合、12 kW の予備電力にもう 4 台の 3 kW 電源モジュールが必要です(使用可能電力および予備電力に合計 8 台の 3 kW 電源モジュール)。
    • 完全冗長性(n+1 およびグリッド冗長性):アクティブな電源モジュールの出力に少なくとも同等の電源モジュール(予備電源)を追加します(電源モジュール数はステップ 2 で計算されます)。 電源モジュール(n+1)冗長性について、予備電源モジュールの少なくとも 1 つが使用可能電力に対して使用される最も強力な電源モジュールと同等であることを確実にしてください。 入力電源(グリッド)の冗長性に対しては、電源モジュールの数の 2 倍が必要になる可能性があります。 予備電源モジュールの入力電力の量と少なくとも同等の、2 番目の電源を計画する必要があります。 たとえば、アクティブ電力 12 kW に対して 4 台の 3 kW 電源モジュールが必要であることを計算した場合、12 kW の予備電力にもう 4 台の 3 kW 電源モジュールが必要です(アクティブ電力および予備電力に合計 8 台の 3 kW 電源モジュール)。 予備電源モジュールのいずれかが任意のアクティブ電源モジュールを置き換えることができます。
    ステップ 4   電源ソース回路は他の電気機器には使用せずスイッチ専用にしてください。

    複合電源モード(電源冗長性なし)または電源(n+1)冗長性に対しては、専用回路は 1 つだけ必要です。 入力電源(グリッド)または完全冗長性に対しては、それぞれ 3 kW の電源モジュールの半分に電力を供給する 2 台の専用の電力回路が必要です。 各回路の要件は次の表のとおりです。

    表 2 3 kW 電源モジュールの回路要件

    電源モジュール

    回線数

    各回路の要件

    AC 電源装置

     

    3 kW 電源モジュール

    (N77-AC-3.0KW)

    1

    20 A @ 110 VAC または 220 VAC

    DC 電源モジュール

     

    3 kW 電源モジュール

    (N77-DC-3.0KW)

    1

    20A

    ステップ 5   各電源モジュールに使用する電源コードの範囲内の入力電源コンセントの配置を計画します(最大距離については次の表を参照してください)。

    通常、電源コンセントは、スイッチを備えたラックに配置されます。 DC 電源モジュールが DC 電源ケーブルの範囲より遠い場合、スイッチを備えたラックに Power Interface Unit(PIU)を設置して、他のケーブルで電源に接続できます。

    電源モジュール

    レセプタクルと電源モジュール間の最大距離

    すべての AC 電源モジュール

    12 フィート(3.5 m)

    DC 3 kW の電源

    用意した電源コードの長さによって決まります。


    ラックおよびキャビネットの要件

    スイッチに対して以下のタイプのラックまたはキャビネットをインストールできます。

    • 標準穴あき型キャビネット
    • ルーフ ファン トレイ(下から上への冷却用)付きの 1 枚壁型キャビネット
    • 標準の 4 支柱オープン Telco ラック

    スイッチを、ホット アイル/コールド アイル環境に置かれているキャビネット内に正しく設置するには、キャビネットにバッフルを取り付けて、シャーシの空気取り入れ口への排気の再循環を防止する必要があります。

    キャビネット ベンダーに問い合わせて以下の要件を満たすキャビネットを一緒に決定するか、Cisco Technical Assistance Center(TAC)に推奨事項を問い合わせてください。

    • 取り付けレールが ANSI/EIA-310-D-1992 セクション 1 に基づく英国ユニバーサル ピッチの規格に準拠する、標準 19 インチ 4 支柱 Electronic Industries Alliance(EIA)キャビネットまたはラックを使用します。
    • ラックまたはキャビネットの高さは、スイッチと下部支持ブラケットの高さ 25 RU(43.75 インチまたは 111.1 cm)に十分なものである必要があります。
    • 4 支柱ラックの奥行は、前面マウント ブラケットと背面マウント ブラケットの間が 24 ~ 32 インチ(61.0 ~ 81.3 cm)である必要があります。
    • シャーシとラックの端またはそのキャビネット内部の必須のスペースは以下のとおりです。
      • シャーシおよびラック前面またはキャビネットの内部の間に 19.1 cm(7.5 インチ)(ケーブリングに必要)。
      • シャーシの背面とキャビネットの内部の間に 7.6 cm(3.0 インチ)(キャビネットを使用する場合のエアーフローに必要)。
      • シャーシおよびラックまたはキャビネット側面の間にはスペースは必要ありません(側面のエアーフローなし)。

    また、ラックについては次の設置環境条件を考慮する必要があります。

    • 電源コンセントは、スイッチと使用する電力コードの届く範囲内にある必要があります。
      • AC 電源装置
        • 3 kW AC 電源モジュールの電源コードの長さは 2.5~4.3 m(8~12 フィート)です。
      • DC 電源モジュール
        • 3.0 kW DC 電源モジュールの電源コードは、ユーザ自身が用意して寸法を測る必要があります。
    • 768 までのポートに接続するケーブルに必要なスペース(同じラック内の他のデバイスに必要なケーブリングに加えたもの)。 これらのケーブルは、取り外し可能なシャーシ モジュールへのアクセスを妨げたり、シャーシへ出入りするエアーフローを妨げるものであってはいけません。 シャーシの左右のケーブル管理フレームを通じて、ケーブルを配線します。
    • 必要に応じて、Network Equipment Building Standards(NEBS)(GR-63-CORE の Zone 3 または Zone 4)の地震基準を満たす。1
    • 最低でも合計で定格荷重 2000 ポンド(907.2 kg)(静定格荷重)を持つ(2 つのスイッチをサポートする場合)。

    スペースの要件

    シャーシを適切に設置し、ケーブルを配線し、エアーフローを提供し、スイッチを維持できるように、シャーシとその他のラック、デバイス、または構造の間に適度なスペースを設ける必要があります。 このシャーシの設置に必要なスペースについては次の図を参照してください。

    図 1. シャーシに必要なスペース



    1

    シャーシ

    9

    シャーシの幅

    2

    ケーブル管理フレーム

    10

    右側のスペースは必要なし(右側のエアーフローなし)

    3

    縦型ラックマウント支柱およびレール

    11

    ファン トレイおよびファブリック モジュール交換に必要な背面のサービスのスペース

    4

    ファン トレイ ハンドルに必要な領域

    12

    シャーシとキャビネット(使用する場合)の内部の間で必要なエアーフローのスペース

    5

    最も近いオブジェクトまたはキャビネット内部(側面のスペースは必要なし)

    13

    シャーシの奥行

    6

    すべてのモジュールおよび電源モジュールのコールド アイルからの吸気口

    14

    ケーブル管理フレームとオプションの前面扉のために、シャーシ前面とキャビネット内部(使用する場合)またはコールド アイルの端(キャビネットがない場合)との間に必要なスペース

    7

    排気はすべてのモジュールおよび電源モジュールでホット アイルに排気されます。

    15

    シャーシの設置、およびモジュール交換に必要な前面のサービス用スペース

    8

    左側のスペースは必要なし(左側のエアーフローなし)

       
    1 現在 NEBS のテストを実施している。