Cisco Nexus 7000 シリーズ NX-OS ユニキャスト ルーティング コンフィギュレーション ガイド リリース 6.x
オブジェクト トラッキングの設定
オブジェクト トラッキングの設定
発行日;2015/03/23 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 10MB) | フィードバック

目次

オブジェクト トラッキングの設定

機能情報の確認

オブジェクト トラッキングについて

オブジェクト トラッキングの概要

オブジェクト トラッキング リスト

ハイ アベイラビリティ

仮想化のサポート

オブジェクト トラッキングのライセンス要件

オブジェクト トラッキングの前提条件

注意事項と制約事項

デフォルト設定値

オブジェクト トラッキングの設定

インターフェイスのオブジェクト トラッキング設定

トラッキング オブジェクトの削除

ルート到達可能性のオブジェクト トラッキング設定

ブール式を使用したオブジェクト トラッキング リストの設定

パーセンテージしきい値を使用したオブジェクト トラッキング リストの設定

重みしきい値を使用したオブジェクト トラッキング リストの設定

オブジェクト トラッキング遅延の設定

非デフォルト VRF のオブジェクト トラッキング設定

オブジェクト トラッキングの設定確認

オブジェクト トラッキングの設定例

関連項目

その他の関連資料

関連資料

標準

オブジェクト トラッキング機能の履歴

オブジェクト トラッキングの設定

この章では、Cisco NX-OS デバイス上でオブジェクト トラッキングを設定する方法について説明します。

この章は、次の項で構成されています。

「機能情報の確認」

「オブジェクト トラッキングについて」

「オブジェクト トラッキングのライセンス要件」

「オブジェクト トラッキングの前提条件」

「注意事項と制約事項」

「デフォルト設定値」

「オブジェクト トラッキングの設定」

「オブジェクト トラッキングの設定確認」

「オブジェクト トラッキングの設定例」

「関連項目」

「その他の関連資料」

「オブジェクト トラッキング機能の履歴」

機能情報の確認

ご使用のソフトウェア リリースで、このモジュールで説明されるすべての機能がサポートされているとは限りません。最新の警告および機能情報については、 https://tool.cisco.com/bugsearch/ の Bug Search Tool およびご使用のソフトウェア リリースのリリース ノートを参照してください。このモジュールに記載されている機能の詳細、および各機能がサポートされているリリースのリストについては、「新機能および変更された機能に関する情報」の項または以下の「機能の履歴」表を参照してください。

オブジェクト トラッキングについて

オブジェクト トラッキングを使用すると、インターフェイス ライン プロトコル ステート、IP ルーティング、ルート到達可能性などの、デバイス上の特定のオブジェクトをトラッキングし、トラッキング対象オブジェクトのステートが変化したときに対処できます。この機能により、ネットワークのアベイラビリティが向上し、オブジェクトがダウンした場合のリカバリ時間が短縮されます。

この項では、次のトピックについて取り上げます。

「オブジェクト トラッキングの概要」

「オブジェクト トラッキング リスト」

「ハイ アベイラビリティ」

「仮想化のサポート」

オブジェクト トラッキングの概要

オブジェクト トラッキング機能を使用すると、トラッキング対象オブジェクトを作成できます。複数のクライアントでこのオブジェクトを使用し、トラッキング対象オブジェクトが変化したときのクライアント動作を変更できます。複数のクライアントがそれぞれの関心をトラッキング プロセスに登録し、同じオブジェクトをトラッキングし、オブジェクトのステートが変化したときに異なるアクションを実行します。

クライアントには次の機能が含まれます。

Embedded Event Manager(EEM)

ゲートウェイ ロード バランシング プロトコル(GLBP)

ホットスタンバイ冗長プロトコル(HSRP)

仮想ポート チャネル(vPC)

仮想ルータ冗長プロトコル(VRRP)

オブジェクト トラッキングは、トラッキング対象オブジェクトのステータスをモニタし、変更があった場合は関係クライアントに伝えます。各トラッキング対象オブジェクトは、一意の番号で識別します。クライアントはこの番号を使用して、トラッキング対象オブジェクトのステートが変化したときに実行するアクションを設定できます。

Cisco NX-OS がトラッキングするオブジェクト タイプは、次のとおりです。

インターフェイス ライン プロトコル ステート:ライン プロトコル ステートがアップまたはダウンかどうかをトラッキングします。

インターフェイス IP ルーティング ステート:インターフェイスに IPv4 または IPv6 アドレスが設定されていて、IPv4 または IPv6 ルーティングがイネーブルでアクティブかどうかをトラッキングします。

IP ルート到達可能性:IPv4 または IPv6 ルートが存在していて、ローカル デバイスから到達可能かどうかをトラッキングします。

たとえば、HSRP を設定すると、冗長ルータの 1 つをネットワークの他の部分に接続するインターフェイスのライン プロトコルをトラッキングできます。リンク プロトコルがダウンした場合、影響を受ける HSRP ルータのプライオリティを変更し、よりすぐれたネットワーク接続が得られるバックアップ ルータにスイッチオーバーされるようにできます。

オブジェクト トラッキング リスト

オブジェクト トラッキング リストを使用すると、複数のオブジェクトのステートをまとめてトラッキングできます。オブジェクト トラッキング リストは次の機能をサポートします。

ブール「and」機能:トラッキング リスト オブジェクトがアップになるには、トラッキング リスト内に定義された各オブジェクトがアップ状態である必要があります。

ブール「or」機能:トラッキング対象オブジェクトがアップになるには、トラッキング リスト内に定義された少なくとも 1 つのオブジェクトがアップ状態である必要があります。

しきい値パーセンテージ:トラッキング対象リストに含まれるアップ オブジェクトのパーセンテージが、アップ状態になるトラッキング リストの設定されたアップしきい値を上回っている必要があります。トラッキング対象リストに含まれるダウン オブジェクトのパーセンテージが設定されたトラッキング リストのダウンしきい値を上回っている場合、トラッキング対象リストはダウンとしてマークされます。

しきい値の重み:トラッキング対象リスト内の各オブジェクトに重み値を割り当て、トラッキング リストに重みしきい値を割り当てます。すべてのアップ オブジェクトの重み値の合計がトラッキング リストの重みアップしきい値を超えている場合、トラッキング リストはアップ状態になります。すべてのダウン オブジェクトの重み値の合計がトラッキング リストの重みダウンしきい値を超えている場合、トラッキング リストはダウン状態になります。

他のエンティティ(たとえば、仮想ポート チャネル(vPC))は、オブジェクト トラッキング リストを使用することにより、vPC を作成する複数のピア リンクのステートに基づいて vPC のステートを変更できます。vPC の詳細については、『 Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Interfaces Configuration Guide 』を参照してください。

トラック リストの詳細については、「ブール式を使用したオブジェクト トラッキング リストの設定」を参照してください。

ハイ アベイラビリティ

オブジェクト トラッキングは、ステートフル リスタートを通じてハイ アベイラビリティをサポートします。ステートフル リスタートが実行されるのは、オブジェクト トラッキング プロセスがクラッシュした場合です。オブジェクト トラッキングは、デュアル スーパーバイザ システムでのステートフル スイッチオーバーもサポートします。スイッチオーバー後に Cisco NX-OS が実行コンフィギュレーションを適用します。

オブジェクト トラッキングを使用して、ネットワーク全体の可用性が向上するように、クライアントの動作を変更することもできます。

仮想化のサポート

オブジェクト トラッキングは仮想ルーティングおよび転送(VRF)インスタンスをサポートします。VRF は仮想化デバイス コンテキスト(VDC)内にあります。デフォルトでは、特に別の VDC および VRF を設定しない限り、Cisco NX-OS によりデフォルト VDC およびデフォルト VRF が使用されます。Cisco NX-OS はデフォルトで、デフォルト VRF のオブジェクトのルート到達可能ステートをトラッキングします。別の VRF のオブジェクトをトラッキングする場合は、その VRF のメンバとしてオブジェクトを設定する必要があります(「非デフォルト VRF のオブジェクト トラッキング設定」を参照)。

詳細については、 Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Virtual Device Context Configuration Guide および「レイヤ 3 仮想化の設定」 を参照してください。

オブジェクト トラッキングのライセンス要件

次の表に、この機能のライセンス要件を示します。

 

製品
ライセンス要件

Cisco NX-OS

オブジェクト トラッキングにライセンスは不要です。ライセンス パッケージに含まれていない機能はすべて Cisco NX-OS システム イメージにバンドルされており、追加費用は一切発生しません。Cisco NX-OS のライセンス スキームの詳細については、『 Cisco NX-OS Licensing Guide 』を参照してください。

オブジェクト トラッキングの前提条件

オブジェクト トラッキングの前提条件は、次のとおりです。


) 機能固有の前提条件については、プラットフォームのマニュアルを参照してください。


VDC を設定する場合は、適切なライセンスをインストールし、所定の VDC を開始します( 設定情報については Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Virtual Device Context Configuration Guide を、 ライセンス情報については、 Cisco NX-OS Licensing Guide 』 を参照してください)。

注意事項と制約事項

オブジェクト トラッキング設定時の注意事項および制約事項は、次のとおりです。

VDC ごとに最大 500 のトラッキング対象オブジェクトをサポートします。

イーサネット、サブインターフェイス、トンネル、ポート チャネル、ループバック インターフェイス、および VLAN インターフェイスをサポートします。

1 つの HSRP グループまたは GLBP グループでサポートするトラッキング対象オブジェクトは 1 つです。

デフォルト設定値

表 22-1 に、オブジェクト トラッキング パラメータのデフォルト設定を示します。

 

表 22-1 デフォルトのオブジェクト トラッキング パラメータ

パラメータ
デフォルト

Tracked Object VRF

デフォルト VRF のメンバ

オブジェクト トラッキングの設定

この項では、次のトピックについて取り上げます。

「インターフェイスのオブジェクト トラッキング設定」

「トラッキング オブジェクトの削除」

「ルート到達可能性のオブジェクト トラッキング設定」

「ブール式を使用したオブジェクト トラッキング リストの設定」

「パーセンテージしきい値を使用したオブジェクト トラッキング リストの設定」

「重みしきい値を使用したオブジェクト トラッキング リストの設定」

「オブジェクト トラッキング遅延の設定」

「非デフォルト VRF のオブジェクト トラッキング設定」


) Cisco IOS の CLI に慣れている場合、この機能に対応する Cisco NX-OS コマンドは通常使用する Cisco IOS コマンドと異なる場合があるので注意してください。


インターフェイスのオブジェクト トラッキング設定

インターフェイスのライン プロトコルまたは IPv4 や IPv6 ルーティングのステートをトラッキングするように Cisco NX-OS を設定できます。

はじめる前に

正しい VDC を使用していることを確認します(または switchto vdc コマンドを使用します)。

手順の概要

1. configure terminal

2. track object- id interface interface-type number {{ ip | ipv6 } routing | line-protocol }

3. (任意)show track [ object- id ]

4. (任意) copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

 

例:

switch# configure terminal

switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

track object-id interface interface-type number {{ ip | ipv6 } routing | line-protocol }

 

例:

switch(config)# track 1 interface ethernet 1/2 line-protocol

switch(config-track)#

インターフェイスのトラッキング対象オブジェクトを作成し、トラッキング コンフィギュレーション モードを開始します。 object-id の範囲は 1 ~ 500 です。

ステップ 3

show track [ object-id ]

 

例:

switch(config-track)# show track 1

(任意)オブジェクト トラッキング情報を表示します。

ステップ 4

copy running-config startup-config

 

例:

switch(config-track)# copy running-config startup-config

(任意)この設定の変更を保存します。

Ethernet 1/2 上でライン プロトコル ステートのオブジェクト トラッキングを設定する例を示します。

switch# configure terminal

switch(config)# track 1 interface ethernet 1/2 line-protocol

switch(config-track)# copy running-config startup-config

 

Ethernet 1/2 上で IPv4 ルーティング ステートのオブジェクト トラッキングを設定する例を示します。

switch# configure terminal

switch(config)# track 2 interface ethernet 1/2 ip routing

switch(config-track)# copy running-config startup-config

 

Ethernet 1/2 上で IPv6 ルーティング ステートのオブジェクト トラッキングを設定する例を示します。

switch# configure terminal

switch(config)# track 3 interface ethernet 1/2 ipv6 routing

switch(config-track)# copy running-config startup-config

トラッキング オブジェクトの削除

オブジェクト トラッキングを削除できます。

はじめる前に

正しい VDC を使用していることを確認します(または switchto vdc コマンドを使用します)。

手順の概要

1. configure terminal

2. no track object- id

手順の詳細

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

 

例:

switch# configure terminal

switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

no track object-id

 

例:

switch(config)# no track 1 switch(config-track)#

インターフェイスのトラッキング対象オブジェクトを削除します。 object-id の範囲は 1 ~ 500 です。

次に、オブジェクト トラッキングを削除する例を示します。

switch# configure terminal
switch(config)# no track 1
switch(config-track)# copy running-config startup-config

ルート到達可能性のオブジェクト トラッキング設定

IP ルートまたは IPv6 ルートの存在および到達可能性を追跡するように Cisco NX-OS を設定できます。

はじめる前に

正しい VDC を使用していることを確認します(または switchto vdc コマンドを使用します)。

手順の概要

1. configure terminal

2. track object- id { ip | ipv6 } route prefix/length reachability

3. (任意)show track [ object- id ]

4. (任意) copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

 

例:

switch# configure terminal

switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

track object-id { ip | ipv6 } route prefix/length reachability

 

例:

Switch(config)# track 3 ipv6 route 2::5/64 reachability

switch(config-track)#

ルートのトラッキング対象オブジェクトを作成し、トラッキング コンフィギュレーション モードを開始します。 object-id の範囲は 1 ~ 500 です。IP のプレフィックス フォーマットは A.B.C.D/length です。length の範囲は 1 ~ 32 です。IPv6 用の prefix の形式は A:B::C:D/length です。ここで、length の範囲は 1 ~ 128 です。

ステップ 3

show track [ object-id ]

 

例:

switch(config-track)# show track 1

(任意)オブジェクト トラッキング情報を表示します。

ステップ 4

copy running-config startup-config

 

例:

switch(config-track)# copy running-config startup-config

(任意)この設定の変更を保存します。

デフォルト VRF で、IPv4 ルートのオブジェクト トラッキングを設定する例を示します。

switch# configure terminal

switch(config)# track 4 ip route 192.0.2.0/8 reachability

switch(config-track)# copy running-config startup-config

 

デフォルト VRF で、IPv6 ルートのオブジェクト トラッキングを設定する例を示します。

switch# configure terminal

switch(config)# track 5 ipv6 route 10::10/128 reachability

switch(config-track)# copy running-config startup-config

 

ブール式を使用したオブジェクト トラッキング リストの設定

複数のトラッキング対象オブジェクトを含むオブジェクト トラッキング リストを設定できます。トラッキング対象リストには 1 つまたは複数のオブジェクトが含まれます。ブール式では、「and」または「or」演算子を使用して 2 種類の演算を実行できます。たとえば、「and」演算子を使用して 2 つのインターフェイスをトラッキングする場合、「アップ」は両方のインターフェイスがアップであることを意味し、「ダウン」はどちらかのインターフェイスがダウンであることを意味します。

はじめる前に

正しい VDC を使用していることを確認します(または switchto vdc コマンドを使用します)。

手順の概要

1. configure terminal

2. track track-number list boolean { and | or }

3. object object-number [ not ]

4. (任意)show track

5. (任意) copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

 

例:

switch# configure terminal

switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

track track-number list boolean { and | or }

 

例:

switch(config)# track 1 list boolean and

switch(config-track)#

トラッキング対象リスト オブジェクトを設定し、トラッキング コンフィギュレーション モードを開始します。トラッキング対象リストのステートがブール式に基づいて決まることを指定します。キーワードは次のとおりです。

and :すべてのオブジェクトがアップである場合にリストがアップになり、1 つ以上のオブジェクトがダウンの場合にリストがダウンになることを指定します。たとえば 2 つのインターフェイスをトラッキングする場合、アップは両方のインターフェイスがアップ状態であることを表し、ダウンはいずれかのインターフェイスがダウン状態であることを表します。

or :少なくとも 1 つのオブジェクトがアップの場合にリストがアップになることを指定します。たとえば 2 つのインターフェイスをトラッキングする場合、アップはいずれか一方のインターフェイスがアップ状態であることを意味し、ダウンは両方のインターフェイスがダウン状態であることを意味します。

track-number の範囲は 1 ~ 500 です。

ステップ 3

object object-id [ not ]

 

例:

switch(config-track)# object 10

トラッキング リストにトラッキング対象オブジェクトを追加します。 object-id の範囲は 1 ~ 500 です。オプションの not キーワードを指定すると、トラッキング対象オブジェクトのステートが否定されます。

(注) 例では、オブジェクト 10 がアップのときに、トラッキング対象リストがオブジェクト 10 をダウンとして検出します。

ステップ 4

show track

 

例:

switch(config-track)# show track

(任意)オブジェクト トラッキング情報を表示します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

 

例:

switch(config-track)# copy running-config startup-config

(任意)この設定の変更を保存します。

次に、複数のオブジェクトを含むトラッキング リストをブール「and」で設定する例を示します。

switch# configure terminal

switch(config)# track 1 list boolean and

switch(config-track)# object 10

switch(config-track)# object 20 not

 

パーセンテージしきい値を使用したオブジェクト トラッキング リストの設定

パーセンテージしきい値を含むオブジェクト トラッキング リストを設定できます。トラッキング対象リストには 1 つまたは複数のオブジェクトが含まれます。トラッキング リストがアップ状態になるには、アップ オブジェクトのパーセンテージがトラッキング リストに設定されたパーセントしきい値を超えている必要があります。たとえば、追跡対象リストに 3 つのオブジェクトが含まれており、アップしきい値を 60 % に設定した場合は、2 つのオブジェクト(全オブジェクトの 66 %)がアップ状態になるまで、追跡リストがアップ状態になりません。

はじめる前に

正しい VDC を使用していることを確認します(または switchto vdc コマンドを使用します)。

手順の概要

1. configure terminal

2. track track-number list threshold percentage

3. threshold percentage up up-value down down-value

4. object object-number

5. (任意)show track

6. (任意) copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

 

例:

switch# configure terminal

switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

track track-number list threshold percentage

 

例:

switch(config)# track 1 list threshold percentage

switch(config-track)#

トラッキング対象リスト オブジェクトを設定し、トラッキング コンフィギュレーション モードを開始します。トラッキング対象リストのステートが設定されたしきい値パーセントに基づいて決まることを指定します。

track-number の範囲は 1 ~ 500 です。

ステップ 3

threshold percentage up up-value down down-value

 

例:

switch(config-track)# threshold percentage up 70 down 30

トラッキング対象リストのしきい値パーセントを設定します。指定できる範囲は 0 ~ 100% です。

ステップ 4

object object-id

 

例:

switch(config-track)# object 10

トラッキング リストにトラッキング対象オブジェクトを追加します。 object-id の範囲は 1 ~ 500 です。

ステップ 5

show track

 

例:

switch(config-track)# show track

(任意)オブジェクト トラッキング情報を表示します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

 

例:

switch(config-track)# copy running-config startup-config

(任意)この設定の変更を保存します。

次に、アップしきい値が 70 % でダウンしきい値が 30 % の追跡リストを設定する例を示します。

switch# configure terminal

switch(config)# track 1 list threshold percentage

switch(config-track)# threshold percentage up 70 down 30

switch(config-track)# object 10

switch(config-track)# object 20

switch(config-track)# object 30

重みしきい値を使用したオブジェクト トラッキング リストの設定

重みしきい値を含むオブジェクト トラッキング リストを設定できます。トラッキング対象リストには 1 つまたは複数のオブジェクトが含まれます。トラッキング リストがアップ ステートになるには、アップ オブジェクトの重み値の合計がトラッキング リストに設定されたアップ重みしきい値を超えている必要があります。たとえば、トラッキング対象リストに重み値がデフォルトの 10 である 3 つのオブジェクトがあり、アップしきい値を 15 に設定した場合、トラッキング リストがアップ状態になるには、2 つのオブジェクトがアップ状態になる(重み値の合計が 20 になる)必要があります。

はじめる前に

正しい VDC を使用していることを確認します(または switchto vdc コマンドを使用します)。

手順の概要

1. configure terminal

2. track track-number list threshold weight

3. threshold weight up up-value down down-value

4. object object-id weight value

5. (任意)show track

6. (任意) copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

 

例:

switch# configure terminal

switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

track track-number list threshold weight

 

例:

switch(config)# track 1 list threshold weight

switch(config-track)#

トラッキング対象リスト オブジェクトを設定し、トラッキング コンフィギュレーション モードを開始します。トラッキング対象リストのステートが設定されたしきい値重みに基づいて決まることを指定します。

track-number の範囲は 1 ~ 500 です。

ステップ 3

threshold weight up up-value down down-value

 

例:

switch(config-track)# threshold weight up 30 down 10

トラッキング対象リストのしきい値重みを設定します。範囲は 1 ~ 255 です。

ステップ 4

object object-id weight value

 

例:

switch(config-track)# object 10 weight 15

トラッキング リストにトラッキング対象オブジェクトを追加します。 object-id の範囲は 1 ~ 500 です。 value の範囲は 1 ~ 255 です。デフォルトの重み値は 10 です。

ステップ 5

show track

 

例:

switch(config-track)# show track

(任意)オブジェクト トラッキング情報を表示します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

 

例:

switch(config-track)# copy running-config startup-config

(任意)この設定の変更を保存します。

次に、トラッキング リストのアップ重みしきい値を 30、ダウンしきい値を 10 にそれぞれ設定する例を示します。

switch# configure terminal

switch(config)# track 1 list threshold weight

switch(config-track)# threshold weight up 30 down 10

switch(config-track)# object 10 weight 15

switch(config-track)# object 20 weight 15

switch(config-track)# object 30

 

この例では、オブジェクト 10 とオブジェクト 20 がアップの場合にトラッキング リストがアップになり、3 つのオブジェクトがすべてダウンの場合にトラッキング リストがダウンになります。

オブジェクト トラッキング遅延の設定

トラッキング対象オブジェクトまたはオブジェクト トラッキング リストに対して、オブジェクトまたはリストがステートの変化を開始したときに適用する遅延を設定できます。トラッキング対象オブジェクトまたはトラッキング リストは、ステートの変化が発生したときに遅延タイマーを開始しますが、遅延タイマーが切れるまでステートの変化を認識しません。遅延タイマーが切れると、Cisco NX-OS は再びオブジェクトのステートを確認し、オブジェクトまたはリストが現在も変更されたステートのままだった場合にだけステートの変化を記録します。オブジェクト トラッキングは遅延タイマーが切れる前の中間的なステートの変化を無視します。

たとえば、インターフェイス ライン プロトコルのトラッキング対象オブジェクトがアップ ステートであり、ダウン遅延が 20 秒に設定されている場合は、ライン プロトコルがダウンになると遅延タイマーが開始します。20 秒後にライン プロトコルがダウンになっていなければ、このオブジェクトはダウン ステートになりません。

トラッキング対象オブジェクトまたはトラッキング リストには、独立したアップ遅延とダウン遅延を設定できます。遅延を削除すると、オブジェクト トラッキングからアップ遅延とダウン遅延の両方が削除されます。

遅延は任意の時点で変更できます。オブジェクトまたはリストがトリガーされたイベントから遅延タイマーをすでにカウントしている場合は、次のようにして新しい遅延が計算されます。

新しい設定値が古い設定値より小さい場合は、新しい値でタイマーが開始します。

新しい設定値が古い設定値より大きい場合は、新しい設定値から現在のタイマーのカウントダウンを引き、古い設定値を引いたものがタイマーになります。

はじめる前に

正しい VDC を使用していることを確認します(または switchto vdc コマンドを使用します)。

手順の概要

1. configure terminal

2. track object- id { parameters }

3. track track-number list { parameters }

4. delay { up up-time [ down down-time ] | down down-time [ up up-time ]}

5. (任意)show track

6. (任意) copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

 

例:

switch# configure terminal

switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

track object-id { parameters }

 

例:

switch(config)# track 2 ip route 192.0.2.0/8 reachability

switch(config-track)#

ルートのトラッキング対象オブジェクトを作成し、トラッキング コンフィギュレーション モードを開始します。 object-id の範囲は 1 ~ 500 です。IP のプレフィックス フォーマットは A.B.C.D/length です。length の範囲は 1 ~ 32 です。IPv6 用の prefix の形式は A:B::C:D/length です。ここで、length の範囲は 1 ~ 128 です。

ステップ 3

track track-number list { parameters }

 

例:

switch(config)# track 1 list threshold weight

switch(config-track)#

トラッキング対象リスト オブジェクトを設定し、トラッキング コンフィギュレーション モードを開始します。トラッキング対象リストのステートが設定されたしきい値重みに基づいて決まることを指定します。

track-number の範囲は 1 ~ 500 です。

ステップ 4

delay { up up-time [ down down-time ] | down down-time [ up up-time ]}

 

例:

switch(config-track)# delay up 20 down 30

オブジェクトの遅延タイマーを設定します。指定できる範囲は 0 ~ 180 秒です。

ステップ 5

show track

 

例:

switch(config-track)# show track 3

(任意)オブジェクト トラッキング情報を表示します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

 

例:

switch(config-track)# copy running-config startup-config

(任意)この設定の変更を保存します。

次に、ルートのオブジェクト トラッキングを設定し、遅延タイマーを使用する例を示します。

switch# configure terminal

switch(config)# track 2 ip route 209.165.201.0/8 reachability

switch(config-track)# delay up 20 down 30

switch(config-track)# copy running-config startup-config

 

次に、トラッキング リストのアップ重みしきい値を 30、ダウンしきい値を 10 にそれぞれ設定し、遅延タイマーを使用する例を示します。

switch# configure terminal

switch(config)# track 1 list threshold weight

switch(config-track)# threshold weight up 30 down 10

switch(config-track)# object 10 weight 15

switch(config-track)# object 20 weight 15

switch(config-track)# object 30

switch(config-track)# delay up 20 down 30

 

次に、インターフェイスがシャットダウンされる前後の show track コマンドの出力に表示された遅延タイマーの例を示します。

switch(config-track)# show track

Track 1

Interface loopback1 Line Protocol

Line Protocol is UP

1 changes, last change 00:00:13

Delay down 10 secs

 

qadc3-fhrp-ind45(config-track)# interface loopback 1

qadc3-fhrp-ind45(config-if)# shutdown

qadc3-fhrp-ind45(config-if)# show track

Track 1

Interface loopback1 Line Protocol

Line Protocol is delayed DOWN (8 secs remaining) <------- delay timer counting down

1 changes, last change 00:00:22

Delay down 10 secs

 

非デフォルト VRF のオブジェクト トラッキング設定

特定の VRF でオブジェクトをトラッキングするように Cisco NX-OS を設定できます。

はじめる前に

正しい VDC を使用していることを確認します(または switchto vdc コマンドを使用します)。

デフォルト以外の VRF が最初に作成されることを確認します。

手順の概要

1. configure terminal

2. track object- id { ip | ipv6 } route prefix/length reachability

3. vrf member vrf-name

4. (任意)show track [ object- id ]

5. (任意) copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

 

例:

switch# configure terminal

switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

track object-id { ip | ipv6 } route prefix/length reachability

 

例:

Switch# conf t

Switch(config)# track 3 ipv6 route 1::2/64 reachability

Switch(config-track)#

ルートのトラッキング対象オブジェクトを作成し、トラッキング コンフィギュレーション モードを開始します。 object-id の範囲は 1 ~ 500 です。IP のプレフィックス フォーマットは A.B.C.D/length です。length の範囲は 1 ~ 32 です。IPv6 用の prefix の形式は A:B::C:D/length です。ここで、length の範囲は 1 ~ 128 です。

ステップ 3

vrf member vrf-name

 

例:

switch(config-track)# vrf member Red

設定されたオブジェクトのトラッキングに使用する VRF を設定します。

ステップ 4

show track [ object-id ]

 

例:

switch(config-track)# show track 3

(任意)オブジェクト トラッキング情報を表示します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

 

例:

switch(config-track)# copy running-config startup-config

(任意)この設定の変更を保存します。

ルートのオブジェクト トラッキングを設定し、VRF Red を使用して、そのオブジェクトの到達可能性情報を調べる例を示します。

switch# configure terminal

switch(config)# track 2 ip route 209.165.201.0/8 reachability

switch(config-track)# vrf member Red

switch(config-track)# copy running-config startup-config

 

次に、IPv6 ルートのオブジェクト トラッキングを設定し、VRF Red を使用して、そのオブジェクトの到達可能性情報を調べる例を示します。

 

Switch# configure terminal

Switch(config)# track 3 ipv6 route 1::2/64 reachability

Switch(config-track)# vrf member Red

Switch(config-track)# copy running-config startup-config

 

次に、トラッキング対象オブジェクト 2 を変更して、VRF Red の代わりに VRF Blue を使用してこのオブジェクトの到達可能性情報を調べるようにする例を示します。

switch# configure terminal

switch(config)# track 2

switch(config-track)# vrf member Blue

switch(config-track)# copy running-config startup-config

 

オブジェクト トラッキングの設定確認

オブジェクト トラッキングの設定情報を表示するには、次のいずれかの作業を行います。

 

コマンド
目的

show track [ object-id ] [ brief ]

1 つまたは複数のオブジェクトについて、オブジェクト トラッキング情報を表示します。

show track [ object-id ] interface [ brief ]

インターフェイスベースのオブジェクト トラッキング情報を表示します。

show track [ object-id ] { ip | ipv6 } route [ brief ]

IPv4 または IPv6 ルートベースのオブジェクト トラッキング情報を表示します。

show trun track

IP ルート IPv6 オブジェクト トラッキングの設定情報を表示します。

オブジェクト トラッキングの設定例

次に、ルート到達可能性のオブジェクト トラッキングを設定し、VRF Red を使用してそのルートの到達可能性情報を調べる例を示します。

switch# configure terminal

switch(config)# track 2 ip route 209.165.201.0/8 reachability

switch(config-track)# vrf member Red

switch(config-track)# copy running-config startup-config

関連項目

オブジェクト トラッキングの関連情報については、次の項目を参照してください。

「レイヤ 3 仮想化の設定」

「GLBP の設定」

「HSRP の設定」

その他の関連資料

オブジェクト トラッキングの実装に関連する詳細情報については、次の項を参照してください。

「関連資料」

「標準」

関連資料

関連項目
マニュアル タイトル

オブジェクト トラッキング CLI コマンド

『Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Unicast Routing Command Reference

Embedded Event Manager の設定

『Cisco Nexus 7000 Series NX-OS System Management Configuration Guide

標準

標準
タイトル

この機能でサポートされる新規の標準または変更された標準はありません。また、既存の標準のサポートは変更されていません。

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オブジェクト トラッキング機能の履歴

表 22-2 に、この機能のリリース履歴を示します。

 

表 22-2 オブジェクト トラッキング機能の履歴

機能名
リリース
機能情報

IPv6 サポート

5.0(2)

IPv6 のサポートが追加されました。

トラッキング遅延

4.2(4)

トラッキング対象オブジェクトの更新を遅延する機能のサポートが追加されました。

オブジェクト トラッキング リスト

4.2(1)

オブジェクト トラッキング リストとブール式のサポートが追加されました。

オブジェクト トラッキング

4.0(1)

この機能が導入されました。