Cisco Nexus 7000 シリーズ NX-OS IP SLA コンフィギュレーション ガイド、リリース 6.x
IP SLA ICMP エコー動作の設定
IP SLA ICMP エコー動作の設定

IP SLA ICMP エコー動作の設定

このモジュールでは、IPv4 を使用して 2 台のデバイス間のエンドツーエンド応答時間をモニタするように、IP サービス レベル契約(SLA)Internet Control Message Protocol(ICMP)エコー処理を設定する方法について説明します。

この章の内容は、次のとおりです。

ICMP エコー動作

Internet Control Message Protocol(ICMP)エコー動作は、IPv4 を使用する 2 台のデバイス間のエンドツーエンド応答時間を測定します。 応答時間は、ICMP エコー要求メッセージを宛先に送信してから ICMP エコー応答を受信するまでの時間を測定して算出されます。 ICMP エコーは、ネットワーク接続問題のトラブルシューティングに役立ちます。 ICMP エコー動作の結果を表示および分析することで、ネットワーク IP 接続の実況状況を判断できます。

次の図では、ICMP エコー動作で ping テストを使用して、送信元 IP SLA デバイスと宛先 IP デバイスの間の応答時間を測定しています。 多くのお客様が、応答時間の測定に IP SLA ICMP ベース動作、社内 ping テスト、または ping ベース専用プローブを使用しています。

図 1. ICMP エコー動作



IP SLA ICMP エコー動作と ICMP ping テストは同じ IETF 仕様に準拠しているので、どちらの方法でも同じ応答時間が得られます。

IP SLA ICMP エコー動作に関する注意事項と制約事項

宛先デバイスにはシスコ ネットワーキング デバイスを使用することを推奨しますが、RFC 862 エコー プロトコルをサポートするネットワーキング デバイスであれば、任意のデバイスを使用できます。

ICMP エコー動作の設定


(注)  


宛先デバイスで IP SLA Responder を設定する必要はありません。


次のいずれかの作業を実行します。

  • 送信元デバイスでの基本 ICMP エコー動作の設定

  • オプション パラメータを使用した ICMP エコー動作の設定

送信元デバイスでの基本 ICMP エコー動作の設定

手順
     コマンドまたはアクション目的
    ステップ 1 configure terminal


    例:
    switch# configure terminal
     

    グローバル コンフィギュレーション モードを開始します

     
    ステップ 2 feature sla sender


    例:
    switch(config)# feature sla sender
     

    IP SLA 動作機能をイネーブルにします。

     
    ステップ 3ip sla operation-number


    例:
    switch(config)# ip sla 6
     

    IP SLA 動作の設定を開始し、IP SLA コンフィギュレーション モードに移行します。

     
    ステップ 4icmp-echo {destination-ip-address | destination-hostname} [source-ip {ip-address | hostname} | source-interface interface-name]


    例:
    switch(config-ip-sla)# icmp-echo 192.0.2.134
     

    ICMP エコー動作を定義し、IP SLA ICMP エコー コンフィギュレーション モードを開始します。

     
    ステップ 5end


    例:
    switch(config-ip-sla-echo)# end 
     

    IP SLA ICMP エコー コンフィギュレーション モードを終了し、特権 EXEC モードに戻ります。

     
    次の作業

    トラップを生成する目的、または別の動作を開始する目的で、IP Service Level Agreement(SLA)動作に予防的しきい値条件と反応トリガーを追加するには、「IP SLA 動作の予防的しきい値モニタリングの設定」の章の項「予防的しきい値モニタリングの設定」を参照してください。

    オプション パラメータを使用した ICMP エコー動作の設定

    はじめる前に

    このタスクは、送信元デバイスで実行します。

    手順
       コマンドまたはアクション目的
      ステップ 1configure terminal


      例:
      switch# configure terminal
       

      グローバル コンフィギュレーション モードを開始します

       
      ステップ 2feature sla sender


      例:
      switch(config)# feature sla sender
       

      IP SLA 動作機能をイネーブルにします。

       
      ステップ 3ip sla operation-number


      例:
      switch(config)# ip sla 6
       

      IP SLA 動作の設定を開始し、IP SLA コンフィギュレーション モードに移行します。

       
      ステップ 4icmp-echo {destination-ip-address | destination-hostname} [source-ip {ip-address | hostname} | source-interface interface-name]


      例:
      switch(config-ip-sla)# icmp-echo 192.0.2.134 source-ip 192.0.2.132
       

      エコー動作を定義し、IP SLA エコー コンフィギュレーション モードを開始します。

       
      ステップ 5history buckets-kept size


      例:
      switch(config-ip-sla-echo)# history buckets-kept 25
       
      (任意)

      IP SLA 動作のライフタイム中に保持する履歴バケット数を設定します。

       
      ステップ 6history distributions-of-statistics-kept size


      例:
      switch(config-ip-sla-echo)# history distributions-of-statistics-kept 5
       
      (任意)

      IP SLA 動作中にホップ単位で保持する統計情報の配信数を設定します。

       
      ステップ 7history enhanced [interval seconds] [buckets number-of-buckets


      例:
      switch(config-ip-sla-echo)# history enhanced interval 900 buckets 100
       
      (任意)

      IP SLA 動作に対する拡張履歴収集をイネーブルにします。

       
      ステップ 8history filter {none | all | overThreshold | failures}


      例:
      switch(config-ip-sla-echo)# history filter failures
       
      (任意)

      IP SLA 動作の履歴テーブルに格納する情報のタイプを定義します。

       
      ステップ 9frequency seconds


      例:
      switch(config-ip-sla-echo)# frequency 30
       
      (任意)

      指定した IP SLA 動作を繰り返す間隔を設定します。

       
      ステップ 10history hours-of-statistics-kept hours


      例:
      switch(config-ip-sla-echo)# history hours-of-statistics-kept 4
       
      (任意)

      IP SLA 動作の統計情報を維持する時間数を設定します。

       
      ステップ 11history lives-kept lives


      例:
      switch(config-ip-sla-echo)# history lives-kept 5
       
      (任意)

      IP SLA 動作の履歴テーブルに維持するライフ数を設定します。

       
      ステップ 12owner owner-id


      例:
      switch(config-ip-sla-echo)# owner admin 
       
      (任意)

      IP SLA 動作の簡易ネットワーク管理プロトコル(SNMP)所有者を設定します。

       
      ステップ 13request-data-size bytes


      例:
      switch(config-ip-sla-echo)# request-data-size 64 
       
      (任意)

      IP SLA 動作の要求パケットのペイロード内でのプロトコル データ サイズを設定します。

       
      ステップ 14history statistics-distribution-interval milliseconds


      例:
      switch(config-ip-sla-echo)# history statistics-distribution-interval 10
       
      (任意)

      IP SLA 動作に関して維持する各統計情報の配信間隔を設定します。

       
      ステップ 15tag text


      例:
      switch(config-ip-sla-echo)# tag TelnetPollServer1 
       
      (任意)

      IP SLA 動作のユーザ指定 ID を作成します。

       
      ステップ 16threshold milliseconds


      例:
      switch(config-ip-sla-echo)# threshold 10000
       
      (任意)

      IP SLA 動作によって作成されるネットワーク モニタリング統計情報を計算するための上限しきい値を設定します。

       
      ステップ 17timeout milliseconds


      例:
      switch(config-ip-sla-echo)# timeout 10000 
       
      (任意)

      IP SLA 動作がその要求パケットからの応答を待機する時間を設定します。

       
      ステップ 18tos number


      例:
      switch(config-ip-sla-echo)# tos 160
       
      (任意)

      IPv4 SLA 動作の IP ヘッダー内のタイプ オブ サービス(ToS)バイトを定義します。

       
      ステップ 19verify-data


      例:
      switch(config-ip-sla-echo)# verify-data
       
      (任意)

      IP SLA 動作に、各応答パケットでデータ破損の有無をチェックさせます。

       
      ステップ 20vrf {vrf-name | default | management}


      例:
      switch(config-ip-sla-echo)# vrf vpn-A 
       
      (任意)

      IP SLA 動作を使用して、マルチプロトコル ラベル スイッチング(MPLS)バーチャル プライベート ネットワーク(VPN)内をモニタリングできるようにします。

       
      ステップ 21end


      例:
      switch(config-ip-sla-echo)# end
       

      IP SLA エコー コンフィギュレーション モードを終了し、特権 EXEC モードに戻ります。

       
      次の作業

      トラップを生成する目的、または別の動作を開始する目的で、IP Service Level Agreement(SLA)動作に予防的しきい値条件と反応トリガーを追加するには、「IP SLA 動作の予防的しきい値モニタリングの設定」の章の項「予防的しきい値モニタリングの設定」を参照してください。

      IP SLA 動作のスケジューリング


      (注)  


      • スケジュールするすべての IP SLA 動作がすでに設定されている必要があります。

      • 複数動作グループでスケジュールされたすべての動作の頻度が同じでなければなりません。

      • 複数動作グループに追加する 1 つ以上の動作 ID 番号のリストは、カンマ(,)を含めて最大 125 文字に制限されます。


      手順
         コマンドまたはアクション目的
        ステップ 1 configure terminal


        例:
        switch# configure terminal
         

        グローバル コンフィギュレーション モードを開始します

         
        ステップ 2次のいずれかの作業を実行します。
        • ip sla schedule operation-number [life {forever | seconds}] [start-time {[hh:mm:ss] [month day | day month] | pending | now | after hh:mm:ss}] [ageout seconds] [recurring]
        • ip sla group schedule group-operation-number operation-id-numbers {schedule-period schedule-period-range | schedule-together} [ageout seconds] [frequency group-operation-frequency] [life {forever | seconds}] [start-time {hh:mm[:ss] [month day | day month] | pending | now | after hh:mm[:ss]}]


        例:
        switch(config)# ip sla schedule 10 life forever start-time now


        例:
        switch(config)# ip sla group schedule 1 3,4,6-9 life forever start-time now 
         

        個々の IP SLA 動作のスケジューリング パラメータを設定します。

        複数動作スケジューラ用に IP SLA 動作グループ番号と動作番号の範囲を指定します。

         
        ステップ 3exit


        例:
        switch(config)# exit
         

        グローバル コンフィギュレーション モードを終了し、特権 EXEC モードに戻ります。

         
        ステップ 4show ip sla group schedule


        例:
        switch# show ip sla group schedule
         

        IP SLA グループ スケジュールの詳細を表示します。

         
        ステップ 5show ip sla configuration


        例:
        switch# show ip sla configuration
         

        IP SLA 設定の詳細を表示します。

         

        トラブルシューティングのヒント

        • IP SLA 動作が実行中でなく、統計情報が生成されていない場合は、動作の設定に verify-data コマンドを追加して(IP SLA コンフィギュレーション モードで設定)、データ検証をイネーブルにします。 データ検証をイネーブルにすると、各動作の応答で破損の有無がチェックされます。 通常の動作時に verify-data コマンドを使用すると、不要なオーバーヘッドがかかるので注意してください。

        • IP SLA 動作に関する問題をトラブルシューティングするには、debug ip sla trace コマンドと debug ip sla error コマンドを使用します。

        次の作業

        トラップを生成する目的、または別の動作を開始する目的で、IP Service Level Agreement(SLA)動作に予防的しきい値条件と反応トリガーを追加するには、「IP SLA 動作の予防的しきい値モニタリングの設定」の章の項「予防的しきい値モニタリングの設定」を参照してください。

        IP SLA ICMP エコー動作の設定例

        例:送信元デバイスでの基本 ICMP エコー動作の設定

        以下に、送信元デバイスでの基本 ICMP エコー動作を設定する例を示します。

        switch# configure terminal
        switch(config)# feature sla sender
        switch(config)# ip sla 6
        switch(config-ip-sla)# icmp-echo 192.0.2.134 source-ip 192.0.2.132
        switch(config-ip-sla-echo)# end
        

        例:オプション パラメータを使用した ICMP エコー動作の設定

        以下に、ただちに開始され、無期限に実行される ICMP エコーの IP SLA 動作タイプを設定する例を示します。

        switch# configure terminal
        switch(config)# feature sla sender
        switch(config)# ip sla 6
        switch(config-ip-sla)# icmp-echo 192.0.2.134 source-ip 192.0.2.132
        switch(config-ip-sla-echo)# frequency 300
        switch(config-ip-sla-echo)# request-data-size 38
        switch(config-ip-sla-echo)# tos 160
        switch(config-ip-sla-echo)# timeout 6000
        switch(config-ip-sla-echo)# tag SFO-RO
        switch(config-ip-sla-echo)# end
        

        例:IP SLA 動作のスケジューリング

        次に、すでに設定されている IP SLA 動作をスケジュールする例を示します。

        switch# configure terminal
        switch(config)# ip sla schedule 6 life forever start-time now
        switch(config)# exit
        

        IP SLA ICMP エコー動作に関するその他の関連資料

        関連ドキュメント

        関連項目

        マニュアル タイトル

        Cisco Nexus コマンド

        『Cisco Nexus 7000 Series Command Reference Master Index』

        標準および RFC

        標準/RFC タイトル

        RFC 862

        Echo Protocol

        シスコのテクニカル サポート

        説明 リンク

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        IP SLA ICMP エコー動作の機能履歴

        表 1 IP SLA ICMP エコー動作の機能履歴

        機能名

        リリース

        機能情報

        IP SLA ICMP エコー動作

        6.2(2)

        Cisco IP SLA ICMP エコー動作により、IPv4 を使用する 2 台のデバイス間のエンドツーエンドのネットワーク応答時間を測定することができます。