Cisco Nexus 7000 シリーズ NX-OS SAN スイッチング設定ガイド
ポート トラッキングの設定
ポート トラッキングの設定
発行日;2012/10/12   |   ドキュメントご利用ガイド   |   ダウンロード ;   この章 pdf   ,   ドキュメント全体 pdf    |   フィードバック

ポート トラッキングの設定

この章の内容は、次のとおりです。

ポート トラッキングの設定

Cisco SAN スイッチは、仮想ファイバ チャネル インターフェイスでポート トラッキング機能を提供します。 この機能はリンクの動作ステートに関する情報を利用して、エッジ デバイスを接続するリンクの障害を引き起こします。 この処理では、間接障害が直接障害に変換されるため、冗長リンクへの復旧処理が迅速化されます。 ポート トラッキング機能がイネーブルになっている場合、この機能はリンク障害時に、設定されたリンクをダウンにし、トラフィックを別の冗長リンクに強制的にリダイレクトします。

ポート トラッキングに関する情報

一般的に、ホストはスイッチに直接接続されているリンク(直接リンク)上でのリンク障害からすぐに復旧できます。 しかし、キープアライブ メカニズムを備えた WAN や MAN ファブリック内のスイッチ間で発生する間接的なリンク障害からのリカバリは、タイムアウト値(TOV)や Registered State Change Notification(RSCN)情報などの複数の要因に左右されます。

次の図では、ホストへの直接リンク 1 に障害が発生した場合、即時にリカバリできます。 ただし、2 つのスイッチ間の ISL 2 に障害が発生した場合、リカバリは TOV や RSCN などの要因に左右されます。

図 1. ポート トラッキングによるトラフィックのリカバリ

ポート トラッキング機能は、トポロジの変化を引き起こし、接続デバイスを接続しているリンクをダウンさせる障害を監視し、検出します。 この機能をイネーブルにして、リンク対象ポートとトラッキング対象ポートを明示的に設定すると、スイッチ ソフトウェアはトラッキング対象ポートを監視します。リンク ステートの変化を検出した場合、スイッチ ソフトウェアはリンク対象ポートの動作ステートを変更します。

この章では、次の用語を使用しています。

  • トラッキング対象ポート:動作ステートが継続的にモニタされるポート。 トラッキング対象ポートの動作ステートを使用して、1 つまたは複数のポートの動作ステートを変更します。 トラッキング対象ポートは、、仮想ファイバ チャネル、VSAN、SAN ポート チャネル、またはギガビット イーサネットのポートです。 一般的に、E および TE ポート モードのポートは F ポートにもなります。
  • リンク対象ポート:トラッキング対象ポートの動作ステートに基づいて動作ステートが変更されるポート。 の仮想 E または VE ポートのみをリンク対象ポートにできます。

ポート トラッキングには、次の機能があります。

  • トラッキング対象ポートがダウンすると、アプリケーションはリンク対象ポートをダウンさせます。 追跡されたポートが障害から復旧して再度アップになると、リンクされたポートも自動的にアップになります(特に別の設定がないかぎり)。
  • トラッキング対象ポートがアップしても、リンク対象ポートを強制的にダウンしたままにできます。 この場合、必要に応じてリンク対象ポートを明示的にアップする必要があります。

注意事項および制約事項

ポート トラッキングは、vfc インターフェイスのみでサポートされます。

ポート トラッキングのデフォルト設定値

次の表に、ポート トラッキング パラメータのデフォルト設定を示します。

表 1  ポート トラッキング パラメータのデフォルト設定値

パラメータ

デフォルト

ポート トラッキング

ディセーブル

動作バインディング

イネーブル(ポート トラッキングと同時)

ポート トラッキングの設定

ポート トラッキングを設定する際、次の点に注意してください。

  • トラッキング対象ポートとリンク対象ポートが同じシスコ スイッチ上に存在することを確認します。
  • トラッキング対象ポートがダウンしたときに、リンク対象ポートが自動的にダウンすることを確認します。
  • 再帰依存を回避するためにリンク対象ポートに再度トラッキングしないでください。

ポート トラッキング機能のイネーブル化

はじめる前に

ストレージ VDC からポート トラッキング機能をイネーブルにする必要があります。

手順の概要

    1.    configuration terminal

    2.    switchto vdc vdc-name

    3.    configuration terminal

    4.    feature port-track

    5.    (任意) show feature | port-track

    6.    (任意) copy running-config startup-config


手順の詳細
     コマンドまたはアクション目的
    ステップ 1 configuration terminal


    例:
    switch# configure terminal
    switch(config)#
     

    コンフィギュレーション モードを開始します。

     
    ステップ 2 switchto vdc vdc-name


    例:
    switch(config)# switchto vdc storage
    switch-storage#
     

    ストレージ VDC に切り替えます。 vdc-name は 32 文字以内の英数字のストリング(大文字と小文字を区別)で指定します。

     
    ステップ 3 configuration terminal


    例:
    switch-storage# configure terminal
    switch-storage(config)#
     

    コンフィギュレーション モードを開始します。

     
    ステップ 4 feature port-track


    例:
    switch-storage(config)# feature port-track
     

    ポート トラッキング機能をイネーブルにします。

     
    ステップ 5show feature | port-track


    例:
    switch-storage(config)# show feature| port-track
     
    (任意)

    ポート トラッキング機能に関する情報を表示します。

     
    ステップ 6copy running-config startup-config


    例:
    switch-storage(config)# copy running-config startup-config
     
    (任意)

    実行コンフィギュレーションを、スタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

     

    リンク対象ポートの設定の概要

    ポートをリンクするには、次の 2 通りの方法があります。

    • リンク対象ポートからトラッキング対象ポートへの動作バインディングを設定します(デフォルト)。
    • リンク対象ポートを強制的にダウンしたままにします(トラッキング対象ポートがリンク障害から回復した場合も同様)。

    トラッキング対象ポートのバインディング

    最初のトラッキング対象ポートを設定すると、動作バインディングは自動的に有効になります。 この方法を使用すると、複数のポートをモニタしたり、1 つの VSAN 内のポートをモニタしたりできます。

    はじめる前に

    • ストレージ vdc を表示していることを確認します。
    手順の概要

      1.    configure terminal

      2.    interface vfc if-number

      3.    port-track interface vfc if-number | san-port-channel port | vfc-port-channel port


    手順の詳細
       コマンドまたはアクション目的
      ステップ 1 configure terminal


      例:
      switch# configure terminal
      switch(config)#
       

      コンフィギュレーション モードを開始します。

       
      ステップ 2 interface vfc if-number


      例:
      switch(config)# interface vfc 2
      switch(config-if)#
       

      リンク対象ポートでインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 これで、トラッキング対象ポートを設定できるようになります。

       
      ステップ 3 port-track interface vfc if-number | san-port-channel port | vfc-port-channel port


      例:
      switch(config-if)# port-track interface vfc-port-channel 1
       

      トラッキング対象ポートを指定します。 トラッキング対象ポートがダウンすると、リンク対象ポートもダウンします。

       

      複数ポートのトラッキングの概要

      複数のトラッキング対象ポートの動作ステートに基づいて、リンク対象ポートの動作ステートを制御できます。 複数のトラッキング対象ポートが 1 つのリンク対象ポートに対応付けられている場合、対応付けられたトラッキング対象ポートがすべてダウンしたときにかぎり、リンク対象ポートの動作ステートはダウンに設定されます。 トラッキング対象ポートが 1 つでもアップしている場合、リンク対象ポートはアップしたままになります。

      次の図では、ISL 2 および 3 の両方が失敗した場合のみ、直接リンク 1 がダウンします。 要求どおりに ISL 2 または 3 のいずれかがまだ動作している限り、直接リンク 1 はダウンしません。

      図 2. ポート トラッキングによるトラフィックのリカバリ

      VSAN 内のポートのモニタリングの概要

      トラッキング対象ポート上のすべての動作 VSAN から VSAN をリンク対象ポートに対応付けるには、必要な VSAN を指定します。 このため、トラッキング対象ポートの詳細な設定が可能になります。 トラッキング対象ポートが TE ポートの場合、ポートの動作ステートがダウンにならずに、ポート上の動作 VSAN がダイナミックに変わる場合があります。 この場合、リンク対象ポートのポート VSAN は、トラッキング対象ポート上の動作 VSAN 上でモニタできます。

      この機能を設定すると、トラッキング対象ポート上で VSAN がアップしている場合のみリンク対象ポートがアップします。

      指定する VSAN は、リンク対象ポートのポート VSAN と同じである必要はありません。

      VSAN 内のポートのモニタリングの概要

      特定の VSAN でトラッキング対象ポートをモニタするには、次の作業を行います。

      手順の概要

        1.    switch# configuration terminal

        2.    switch(config)# interface vfc if-number

        3.    switch(config-if)# port-track interface san-port-channel 1 vsan 2

        4.    switch(config-if)# no port-track interface san-port-channel 1 vsan 2


      手順の詳細
         コマンドまたはアクション目的
        ステップ 1 switch# configuration terminal
         

        コンフィギュレーション モードを開始します。

         
        ステップ 2 switch(config)# interface vfc if-number
         

        指定されたインターフェイスを設定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 これで、トラッキング対象ポートを設定できるようになります。

         
        ステップ 3 switch(config-if)# port-track interface san-port-channel 1 vsan 2
         

        VSAN 2 で SAN ポート チャネルのトラッキングをイネーブルにします。

         
        ステップ 4 switch(config-if)# no port-track interface san-port-channel 1 vsan 2
         

        リンク対象ポートに対する VSAN の対応付けを削除します。 SAN ポート チャネル リンクは有効なままです。

         

        強制シャットダウンの概要

        トラッキング対象ポートで頻繁にフラップが発生する場合、動作バインディング機能を使用するトラッキング ポートは頻繁にトポロジを変えることがあります。 この場合、頻繁なフラップの原因が解決されるまで、ポートをダウンしたままにできます。 フラップが発生するポートをダウン状態のままにしておくと、プライマリのトラッキング対象ポートの問題が解決されるまで、トラフィックは冗長パスを流れるよう強制されます。 問題が解決されて、トラッキング対象ポートが再びアップした場合には、インターフェイスを明示的にイネーブルにできます。

        この機能を設定すると、トラッキング対象ポートが再びアップになっても、リンク対象ポートはシャットダウン状態のままになります。 トラッキング対象ポートがアップして安定したら、(このインターフェイスを管理上アップして)リンク対象ポートの強制シャットダウン状態を明示的に解除する必要があります。

        トラッキング対象ポートの強制シャットダウン

        トラッキング対象ポートを強制的にシャットダウンするには、次の作業を行います。

        手順の概要

          1.    switch# configuration terminal

          2.    switch(config)# interface vfc if-number

          3.    switch(config-if)# port-track force-shut

          4.    switch(config-if)# no port-track force-shut


        手順の詳細
           コマンドまたはアクション目的
          ステップ 1 switch# configuration terminal
           

          コンフィギュレーション モードを開始します。

           
          ステップ 2 switch(config)# interface vfc if-number
           

          指定されたインターフェイスを設定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 これで、トラッキング対象ポートを設定できるようになります。

           
          ステップ 3 switch(config-if)# port-track force-shut
           

          トラッキング対象ポートを強制的にシャットダウンします。

           
          ステップ 4 switch(config-if)# no port-track force-shut
           

          トラッキング対象ポートのポート シャットダウン設定を解除します。