Cisco Nexus 7000 シリーズ NX-OS マルチキャスト ルーティング コンフィギュレーション ガイド リリー ス 5.x
IGMP の設定
IGMP の設定
発行日;2012/01/31 | 英語版ドキュメント(2011/12/16 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 2MB) | フィードバック

目次

IGMP の設定

IGMP の情報

IGMP のバージョン

IGMP の基礎

仮想化のサポート

IGMP のライセンス要件

IGMP の前提条件

IGMP パラメータの設定

IGMP インターフェイス パラメータの設定

IGMP SSM 変換の設定

ルータ アラートの適用オプション チェックの設定

IGMP プロセスの再起動

IGMP の設定の確認

IGMP の設定例

次の作業

IGMP のデフォルト設定

IGMP の機能の履歴

IGMP の設定

この章では、IPv4 ネットワークの Cisco NX-OS デバイスに対する Internet Group Management Protocol(IGMP; インターネット グループ管理プロトコル)の設定方法を説明します。

この章は、次の内容で構成されています。

「IGMP の情報」

「IGMP のライセンス要件」

「IGMP の前提条件」

「IGMP パラメータの設定」

「IGMP の設定の確認」

「IGMP の設定例」

「次の作業」

「IGMP のデフォルト設定」

「IGMP の機能の履歴」

IGMP の情報

IGMP は、ホストが特定のグループにマルチキャスト データを要求するために使用する IPv4 プロトコルです。ソフトウェアは、IGMP を介して取得した情報を使用し、マルチキャスト グループまたはチャネル メンバシップのリストをインターフェイス単位で保持します。これらの IGMP パケットを受信したシステムは、既知の受信者が含まれるネットワーク セグメントに、要求されたグループまたはチャネルに関する受信データをマルチキャスト送信します。

IGMP プロセスはデフォルトで実行されています。インターフェイスでは IGMP を手動でイネーブルにできません。IGMP は、インターフェイスで次のいずれかの設定作業を行うと、自動的にイネーブルになります。

Protocol-Independent Multicast(PIM)のイネーブル化

ローカル マルチキャスト グループの静的なバインディング

リンクローカル グループ レポートのイネーブル化

ここでは、次の内容について説明します。

「IGMP のバージョン」

「IGMP の基礎」

「仮想化のサポート」

IGMP のバージョン

デバイスでは、IGMPv1 のほかに、IGMPv2 と IGMPv3 のレポート受信もサポートされています。

デフォルトでは、ソフトウェアが IGMP プロセスを起動する際に、IGMPv2 がイネーブルになります。必要に応じて、各インターフェイスでは IGMPv3 をイネーブルにできます。

IGMPv3 には、次に示す IGMPv2 からの重要な変更点があります。

次の機能を提供し、各受信者から送信元までの最短パス ツリーを構築可能な Source-Specific Multicast(SSM)をサポートします。

グループおよび送信元を両方指定できるホスト メッセージ

IGMPv2 ではグループについてのみ保持できたマルチキャスト ステートを、グループおよび送信元について保持可能

ホストによるレポート抑制が行われなくなり、IGMP クエリー メッセージを受信するたびに IGMP メンバシップ レポートが送信されるようになりました。

IGMPv2 の詳細については、 RFC 2236 を参照してください。

IGMPv3 の詳細については、 RFC 3376 を参照してください。

IGMP の基礎

図 2-1 に、ルータが IGMP を使用し、マルチキャスト ホストを検出する基本的なプロセスを示します。ホスト 1、2、および 3 は要求外の IGMP メンバシップ レポート メッセージを送信して、グループまたはチャネルに関するマルチキャスト データの受信を開始します。

図 2-1 IGMPv1 および IGMPv2 クエリー応答プロセス

 

図 2-1 のルータ A(サブネットの代表 IGMP クエリア)は、すべてのホストが含まれる 224.0.0.1 ホスト マルチキャスト グループに定期的にクエリー メッセージを送信して、マルチキャスト データを要求しているホストを検出します。グループ メンバシップ タイムアウト値を設定し、指定したタイムアウト値が経過すると、ルータはサブネット上にグループのメンバーまたは送信元が存在しないと見なします。IGMP パラメータの設定方法については、「IGMP インターフェイス パラメータの設定」を参照してください。

IP アドレスが最下位のルータが、サブネットの IGMP クエリアとして選出されます。ルータは、自身よりも下位の IP アドレスを持つルータからクエリー メッセージを継続的に受信している間、クエリア タイムアウト値をカウントするタイマーをリセットします。ルータのクエリア タイマーが期限切れになると、そのルータは代表クエリアになります。そのあとで、このルータが、自身よりも下位の IP アドレスを持つルータからのホスト クエリー メッセージを受信すると、ルータは代表クエリアとしての役割をドロップしてクエリア タイマーを再度設定します。

図 2-1 では、ホスト 1 からのメンバシップ レポートの送出が止められており、最初にホスト 2 からグループ 224.1.1.1 に関するメンバシップ レポートが送信されます。ホスト 1 はホスト 2 からレポートを受信します。ルータに送信する必要があるメンバシップ レポートは、グループにつき 1 つだけであるため、その他のホストではレポートの送出が止められ、ネットワーク トラフィックが軽減されます。レポートの同時送信を防ぐため、各ホストではランダムな時間だけレポート送信が保留されます。クエリーの最大応答時間パラメータを設定すると、ホストのランダムな応答間隔を制御できます。


) IGMPv1 および IGMPv2 メンバシップ レポートが抑制されるのは、同じポートに複数のホストが接続されている場合だけです。


図 2-2 のルータ A は、IGMPv3 グループ/ソース スペシフィック クエリーを LAN に送信します。ホスト 2 および 3 は、アドバタイズされたグループおよび送信元からデータを受信することを示すメンバシップ レポートを送信して、そのクエリーに応答します。この IGMPv3 機能では、SSM がサポートされます。IGMPv1 ホストおよび IGMPv2 ホストが SSM をサポートするよう、SSM を変換する方法については、「IGMP SSM 変換の設定」を参照してください。

図 2-2 IGMPv3 グループ/ソース スペシフィック クエリー

 


) IGMPv3 ホストでは、IGMP メンバシップ レポートの抑制が行われません。


代表クエリアから送信されるメッセージの Time-To-Live(TTL; 存続可能時間)値は 1 です。つまり、サブネット上の直接接続されたルータからは、メッセージは転送されません。IGMP の起動時に送信されるクエリー メッセージの頻度および回数を個別に設定したり、スタートアップ クエリー インターバルを短く設定したりすることで、グループ ステートの確立時間を最小限に抑えることができます。通常は不要ですが、起動後のクエリー インターバルをチューニングすることで、ホスト グループ メンバシップ メッセージへの応答性と、ネットワーク上のトラフィック量のバランスを調整できます。


注意 クエリー インターバルを変更すると、マルチキャスト転送能力が著しく低下することがあります。

マルチキャスト ホストがグループを脱退する場合、IGMPv2 以上を実行するホストでは、IGMP Leave メッセージを送信します。このホストがグループを脱退する最後のホストであるかどうかを確認するために、IGMP クエリー メッセージが送信されます。これにより、最終メンバーのクエリー応答インターバルと呼ばれる、ユーザが設定可能なタイマーが起動されます。タイマーが切れる前にレポートが受信されない場合は、ソフトウェアによってグループ ステートが解除されます。ルータはグループ ステートが解除されないかぎり、このグループにマルチキャスト トラフィックを送信し続けます。

輻輳ネットワークでのパケット損失を緩和するには、ロバストネス値を設定します。ロバストネス値は、IGMP ソフトウェアがメッセージ送信回数を確認するために使用されます。

224.0.0.0/24 内に含まれるリンク ローカル アドレスは、Internet Assigned Numbers Authority(IANA)によって予約されています。ローカル ネットワーク セグメント上のネットワーク プロトコルでは、これらのアドレスが使用されます。これらのアドレスは TTL が 1 であるため、ルータからは転送されません。IGMP プロセスを実行すると、デフォルトでは、非リンク ローカル アドレスにだけメンバシップ レポートが送信されます。ただし、リンク ローカル アドレスにレポートが送信されるよう、ソフトウェアの設定を変更できます。

IGMP パラメータの設定方法については、「IGMP インターフェイス パラメータの設定」を参照してください。

仮想化のサポート

Virtual Device Context(VDC; 仮想デバイス コンテキスト)は、一連のシステム リソースを論理的に表現する用語です。各 VDC 内では、複数の Virtual Routing and Forwarding(VRF; 仮想ルーティングおよびフォワーディング)インスタンスを定義できます。VDC ごとに実行できる IGMP プロセスは 1 つです。IGMP プロセスは対象の VDC に含まれるすべての VRF をサポートし、その VDC 内で IGMP スヌーピング機能を実行します。IGMP スヌーピングの詳細については、 第 5 章「IGMP スヌーピングの設定」 を参照してください。

show コマンドに VRF 引数を指定して実行すると、表示される情報のコンテキストを確認できます。VRF 引数を指定しない場合は、デフォルト VRF が使用されます。

VDC の設定の詳細については、『 Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Virtual Device Context Configuration Guide, Release 4.2 』を参照してください。

VRF の設定の詳細については、『 Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Unicast Routing Configuration Guide, Release 5.x 』を参照してください。

IGMP のライセンス要件

次の表に、この機能のライセンス要件を示します。

 

製品
ライセンス要件

Cisco NX-OS

IGMP にはライセンスは不要です。ライセンス パッケージに含まれていない機能は、Cisco NX-OS システム イメージにバンドルされて提供されます。追加料金は発生しません。Cisco NX-OS のライセンス方式の詳細については、『 Cisco NX-OS Licensing Guide 』を参照してください。

IGMP の前提条件

IGMP の前提条件は、次のとおりです。

デバイスにログインしている。

現在の Virtual Device Context(VDC; 仮想デバイス コンテキスト)が正しい。VDC は、一連のシステム リソースを論理的に表現する用語です。 switchto vdc コマンドでは VDC 番号を指定できます。

現在の Virtual Routing and Forwarding(VRF; 仮想ルーティングおよびフォワーディング)モードが正しい(グローバル コンフィギュレーション コマンドの場合)。この章の例で示すデフォルトのコンフィギュレーション モードは、デフォルト VRF に適用されます。

IGMP パラメータの設定

IGMP グローバル パラメータおよびインターフェイス パラメータを設定すると、IGMP プロセスの動作を変更できます。

ここでは、次の内容について説明します。

「IGMP インターフェイス パラメータの設定」

「IGMP SSM 変換の設定」

「ルータ アラートの適用オプション チェックの設定」

「IGMP プロセスの再起動」


) Cisco IOS CLI の詳しい知識がある場合は、この機能で使用する Cisco NX-OS コマンドが、よく使用される Cisco IOS コマンドとは異なる可能性があることに注意してください。


IGMP インターフェイス パラメータの設定

表 2-1 に、設定可能なオプションの IGMP インターフェイス パラメータを示します。

 

表 2-1 IGMP インターフェイス パラメータ

パラメータ
説明

IGMP のバージョン

インターフェイスでイネーブルにする IGMP のバージョン。有効な IGMP バージョンは 2 または 3 です。デフォルト値は 2 です。

スタティック マルチキャスト グループ

インターフェイスに静的にバインドされるマルチキャスト グループ。(*, G) というステートでインターフェイスの加入先グループを設定するか、グループに加入する送信元 IP を、(S, G) というステートで指定します。 match ip multicast コマンドで、使用するグループ プレフィクス、グループ範囲、および送信元プレフィクスを示すルートマップ ポリシー名を指定できます。

(注) (S, G) ステートで設定しても、送信元ツリーが構築されるのは IGMPv3 がイネーブルな場合だけです。SSM 変換の詳細については、「IGMP SSM 変換の設定」を参照してください。

ネットワーク上の全マルチキャスト対応ルータを含むマルチキャスト グループを設定すると、このグループに ping 要求を送信することで、すべてのルータから応答を受け取ることができます。

Outgoing Interface(OIF; 発信インターフェイス)上のスタティック マルチキャスト グループ

発信インターフェイスに静的にバインドされるマルチキャスト グループ。(*, G) というステートで発信インターフェイスの加入先グループを設定するか、グループに加入する送信元 IP を、(S, G) というステートで指定します。 match ip multicast コマンドで、使用するグループ プレフィクス、グループ範囲、および送信元プレフィクスを示すルートマップ ポリシー名を指定できます。

(注) (S, G) ステートで設定しても、送信元ツリーが構築されるのは IGMPv3 がイネーブルな場合だけです。SSM 変換の詳細については、「IGMP SSM 変換の設定」を参照してください。

スタートアップ クエリー インターバル

スタートアップ クエリー インターバル。デフォルトでは、ソフトウェアができるだけ迅速にグループ ステートを確立できるように、このインターバルはクエリー インターバルより短く設定されています。有効範囲は 1 ~ 18,000 秒です。デフォルト値は 31 秒です。

スタートアップ クエリーの回数

スタートアップ クエリー インターバル中に送信される起動時のクエリー数。有効範囲は 1 ~ 10 です。デフォルト値は 2 です。

ロバストネス値

輻輳ネットワークでのパケット損失を許容範囲内に抑えるために使用される、調整可能なロバストネス変数。ロバストネス変数を大きくすることで、パケットの再送信回数を増やすことができます。有効範囲は 1 ~ 7 です。デフォルト値は 2 です。

クエリア タイムアウト

前クエリアがクエリーを停止してから、自身がクエリアとして処理を引き継ぐまで、ソフトウェアが待機する秒数。有効範囲は 1 ~ 65,535 秒です。デフォルト値は 255 秒です。

クエリーの最大応答時間

IGMP クエリーでアドバタイズされる最大応答時間。大きな値を設定すると、ホストの応答時間が延長されるため、ネットワークの IGMP メッセージのバースト性を調整できます。この値は、クエリー インターバルよりも短く設定する必要があります。有効範囲は 1 ~ 25 秒です。デフォルト値は 10 秒です。

クエリー インターバル

IGMP ホスト クエリー メッセージの送信頻度。大きな値を設定すると、ソフトウェアによる IGMP クエリーの送信頻度が低くなるため、ネットワーク上の IGMP メッセージ数を調整できます。有効範囲は 1 ~ 18,000 秒です。デフォルト値は 125 秒です。

最終メンバーのクエリー応答インターバル

サブネット上の既知のアクティブ ホストから最後にホスト Leave メッセージを受信したあと、ソフトウェアが IGMP クエリーへの応答を送信するインターバル。このインターバル中に応答が受信されない場合、グループ ステートは解除されます。この値を使用すると、サブネット上でソフトウェアがトラフィックの送信を停止するタイミングを調整できます。この値を小さく設定すると、グループの最終メンバーまたは送信元が脱退したことを、より短時間で検出できます。有効範囲は 1 ~ 25 秒です。デフォルト値は 1 秒です。

最終メンバーのクエリー回数

サブネット上の既知のアクティブ ホストから最後にホスト Leave メッセージを受信したあと、最終メンバーのクエリー応答インターバル中に、ソフトウェアが IGMP クエリーを送信する回数。有効範囲は 1 ~ 5 です。デフォルト値は 2 です。


注意 この値を 1 に設定すると、いずれかの方向でパケットが検出されなくなると、クエリー対象のグループまたはチャネルのマルチキャスト ステートが解除されます。次のクエリー インターバルが開始されるまでは、グループを再度関連付けることができます。

グループ メンバシップ タイムアウト

ルータによって、ネットワーク上にグループのメンバーまたは送信元が存在しないと見なされるまでのグループ メンバシップ インターバル。有効範囲は 3 ~ 65,535 秒です。デフォルト値は 260 秒です。

リンク ローカル マルチキャスト グループのレポート

224.0.0.0/24 内のグループにレポートを送信できるようにするためのオプション。リンク ローカル アドレスは、ローカル ネットワーク プロトコルだけで使用されます。非リンク ローカル グループには、常にレポートが送信されます。デフォルトではディセーブルになっています。

レポート ポリシー

ルートマップ ポリシーに基づく、IGMP レポートのアクセス ポリシー1

アクセス グループ

インターフェイスが接続されたサブネット上のホストについて、加入可能なマルチキャスト グループを制御するためのルートマップ ポリシー 1 を設定するオプション。

即時脱退

デバイスからグループ固有のクエリーが送信されないため、所定の IGMP インターフェイスで IGMPv2 グループ メンバシップの脱退のための待ち時間を最小限にできるオプション。即時脱退をイネーブルにすると、デバイスではグループに関する Leave メッセージの受信後、ただちにマルチキャスト ルーティング テーブルからグループ エントリが削除されます。デフォルトではディセーブルになっています。

(注) このコマンドは、所定のグループに対するインターフェイスの背後に 1 つの受信者しか存在しない場合に使用します。

1.ルートマップ ポリシーの設定方法については、『Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Unicast Routing Configuration Guide, Release 5.x』を参照してください。

マルチキャスト ルート マップの設定方法については、「RP 情報配信を制御するルート マップの設定」を参照してください。

手順の概要

1. config t

2. interface interface

3. ip igmp version value

ip igmp join-group { group [ source source ] | route-map policy-name }

ip igmp static-oif { group [ source source ] | route-map policy-name }

ip igmp startup-query-interval seconds

ip igmp startup-query-count count

ip igmp robustness-variable value

ip igmp querier-timeout seconds

ip igmp query-timeout seconds

ip igmp query-max-response-time seconds

ip igmp query-interval interval

ip igmp last-member-query-response-time seconds

ip igmp last-member-query-count count

ip igmp group-timeout seconds

ip igmp report-link-local-groups

ip igmp report-policy policy

ip igmp access-group policy

ip igmp immediate-leave

4. show ip igmp interface [ interface ] [ vrf vrf-name | all ] [ brief ]

5. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

config t

 

例:

switch# config t

switch(config)#

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface

 

例:

switch(config)# interface ethernet 2/1

switch(config-if)#

ethernet slot/port などのインターフェイス タイプおよび番号を入力して、インターフェイス モードを開始します。

ステップ 3

ip igmp version value

 

例:

switch(config-if)# ip igmp version 3

IGMP バージョンを指定値に設定します。有効な値は 2 または 3 です。デフォルト値は 2 です。

このコマンドの no 形式を使用すると、バージョンは 2 に設定されます。

ip igmp join-group { group [ source source ] | route-map policy-name }

 

例:

switch(config-if)# ip igmp join-group 230.0.0.0

マルチキャスト グループをインターフェイスに静的にバインドします。グループ アドレスだけを指定した場合は、(*, G) というステートが作成されます。送信元アドレスを指定した場合は、(S, G) というステートが作成されます。 match ip multicast コマンドで、使用するグループ プレフィクス、グループ範囲、および送信元プレフィクスを示すルートマップ ポリシー名を指定できます。

(注) (S, G) ステートで送信元ツリーを構築するには、IGMPv3 をイネーブルにする必要があります。


注意 このコマンドを使用して生成されたトラフィックは、デバイス CPU で処理可能である必要があります。CPU の負荷制約のため、実稼動環境でこのコマンドを使用することは(特に形式を問わずスケーリングで使用することは)推奨されません。代わりに ip igmp static-oif コマンドの使用を検討してください。

ip igmp static-oif { group [ source source ] | route-map policy-name }

 

例:

switch(config-if)# ip igmp static-oif 230.0.0.0

マルチキャスト グループを発信インターフェイスに静的にバインドし、デバイス ハードウェアで処理します。グループ アドレスだけを指定した場合は、(*, G) というステートが作成されます。送信元アドレスを指定した場合は、(S, G) というステートが作成されます。 match ip multicast コマンドで、使用するグループ プレフィクス、グループ範囲、および送信元プレフィクスを示すルートマップ ポリシー名を指定できます。

(注) (S, G) ステートで送信元ツリーを構築するには、IGMPv3 をイネーブルにする必要があります。

ip igmp startup-query-interval seconds

 

例:

switch(config-if)# ip igmp startup-query-interval 25

ソフトウェアの起動時に使用されるクエリー インターバルを設定します。有効範囲は 1 ~ 18,000 秒です。デフォルト値は 31 秒です。

ip igmp startup-query-count count

 

例:

switch(config-if)# ip igmp startup-query-count 3

ソフトウェアの起動時に使用されるクエリー数を設定します。有効範囲は 1 ~ 10 です。デフォルト値は 2 です。

ip igmp robustness-variable value

 

例:

switch(config-if)# ip igmp robustness-variable 3

ロバストネス変数を設定します。ネットワークのパケット損失が多い場合は、この値を大きくします。有効範囲は 1 ~ 7 です。デフォルト値は 2 です。

ip igmp querier-timeout seconds

 

例:

switch(config-if)# ip igmp querier-timeout 300

クエリアとして処理を引き継ぐかどうかをソフトウェアが判断するための、クエリア タイムアウト値を設定します。有効範囲は 1 ~ 65,535 秒です。デフォルト値は 255 秒です。

ip igmp query-timeout seconds

 

例:

switch(config-if)# ip igmp query-timeout 300

クエリアとして処理を引き継ぐかどうかをソフトウェアが判断するための、クエリー タイムアウト値を設定します。有効範囲は 1 ~ 65,535 秒です。デフォルト値は 255 秒です。

コマンドと同じです。

ip igmp query-max-response-time seconds

 

例:

switch(config-if)# ip igmp query-max-response-time 15

IGMP クエリーでアドバタイズされる応答時間を設定します。有効範囲は 1 ~ 25 秒です。デフォルト値は 10 秒です。

ip igmp query-interval interval

 

例:

switch(config-if)# ip igmp query-interval 100

IGMP ホスト クエリー メッセージの送信頻度を設定します。有効範囲は 1 ~ 18,000 秒です。デフォルト値は 125 秒です。

ip igmp last-member-query-response-time seconds

 

例:

switch(config-if)# ip igmp last-member-query-response-time 3

メンバシップ レポートを送信してから、ソフトウェアがグループ ステートを解除するまでのクエリー インターバルを設定します。有効範囲は 1 ~ 25 秒です。デフォルト値は 1 秒です。

ip igmp last-member-query-count count

 

例:

switch(config-if)# ip igmp last-member-query-count 3

ホストの Leave メッセージを受信してから、IGMP クエリーが送信される回数を設定します。有効範囲は 1 ~ 5 です。デフォルト値は 2 です。

ip igmp group-timeout seconds

 

例:

switch(config-if)# ip igmp group-timeout 300

IGMPv2 のグループ メンバシップ タイムアウトを設定します。有効範囲は 3 ~ 65,535 秒です。デフォルト値は 260 秒です。

ip igmp report-link-local-groups

 

例:

switch(config-if)# ip igmp report-link-local-groups

224.0.0.0/24 に含まれるグループに対して、レポート送信をイネーブルにします。非リンク ローカル グループには、常にレポートが送信されます。デフォルトでは、リンク ローカル グループにレポートは送信されません。

ip igmp report-policy policy

 

例:

switch(config-if)# ip igmp report-policy my_report_policy

ルートマップ ポリシーに基づく、IGMP レポートのアクセス ポリシーを設定します。

ip igmp access-group policy

 

例:

switch(config-if)# ip igmp access-group my_access_policy

インターフェイスが接続されたサブネット上のホストについて、加入可能なマルチキャスト グループを制御するためのルートマップ ポリシーを設定します。

ip igmp immediate-leave

 

例:

switch(config-if)# ip igmp immediate-leave

デバイスが、グループに関する Leave メッセージの受信後、ただちにマルチキャスト ルーティング テーブルからグループ エントリを削除できるようにします。デバイスからグループ固有のクエリーが送信されないため、所定の IGMP インターフェイスで IGMPv2 グループ メンバシップの脱退のための待ち時間が最小限に抑えられます。デフォルトではディセーブルになっています。

(注) このコマンドは、所定のグループに対するインターフェイスの背後に 1 つの受信者しか存在しない場合に使用します。

ステップ 4

show ip igmp interface [ interface ] [ vrf vrf-name | all ] [brief]

 

例:

switch(config)# show ip igmp interface

(任意)インターフェイスの IGMP 情報を表示します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

 

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。

IGMP SSM 変換の設定

SSM 変換を設定すると、IGMPv1 または IGMPv2 によるメンバシップ レポートを受信したルータで、SSM がサポートされるようになります。メンバシップ レポートでグループおよび送信元アドレスを指定する機能を備えているのは、IGMPv3 だけです。グループ プレフィクスのデフォルト範囲は、232.0.0.0/8 です。PIM SSM 範囲の変更方法については、「SSM の設定」を参照してください。

表 2-2 に、SSM 変換の例を示します。

 

表 2-2 SSM 変換の例

グループ プレフィクス
送信元アドレス

232.0.0.0/8

10.1.1.1

232.0.0.0/8

10.2.2.2

232.1.0.0/16

10.3.3.3

232.1.1.0/24

10.4.4.4

表 2-3 に、IGMP メンバシップ レポートに SSM 変換を適用した場合に、IGMP プロセスによって作成される MRIB ルートを示します。複数の変換を行う場合は、各変換内容に対して (S, G) ステートが作成されます。

 

表 2-3 SSM 変換適用後の例

IGMPv2 メンバシップ レポート
作成される MRIB ルート

232.1.1.1

(10.4.4.4, 232.1.1.1)

232.2.2.2

(10.1.1.1, 232.2.2.2)
(10.2.2.2, 232.2.2.2)


) これは、一部の Cisco IOS ソフトウェアに組み込まれている SSM マッピングと類似した機能です。


手順の概要

1. config t

2. ip igmp ssm-translate group-prefix source-addr

3. show running-configuration igmp

4. copy running-config startup-config

手順の詳細

コマンド
目的

ステップ 1

config t

 

例:

switch# config t

switch(config)#

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp ssm-translate group-prefix source-addr

 

例:

switch(config)# ip igmp ssm-translate 232.0.0.0/8 10.1.1.1

ルータが IGMPv3 メンバシップ レポートを受信したときと同様に、(S,G) ステートが作成されるよう、IGMP プロセスによる IGMPv1 または IGMPv2 メンバシップ レポートの変換を設定します。

ステップ 3

show running-configuration igmp

 

例:

switch(config)# show running-configuration igmp

(任意) ssm-translate コマンドラインを含む、実行コンフィギュレーション情報を示します。

ステップ 4

copy running-config startup-config

 

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。

ルータ アラートの適用オプション チェックの設定

IGMPv2 パケットと IGMPv3 パケットに対するルータ アラートの適用オプション チェックを設定できます。

手順の概要

1. config t

2. ip igmp enforce-router-alert

no ip igmp enforce-router-alert

3. show running-configuration igmp

4. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

config t

 

例:

switch# config t

switch(config)#

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp enforce-router-alert

 

例:

switch(config)# ip igmp enforce-router-alert

IGMPv2 パケットと IGMPv3 パケットに対するルータ アラートの適用オプション チェックをイネーブルにします。デフォルトでは、ルータ アラートの適用オプション チェックはイネーブルです。

no ip igmp enforce-router-alert

 

例:

switch(config)# no ip igmp enforce-router-alert

IGMPv2 パケットと IGMPv3 パケットに対するルータ アラートの適用オプション チェックをディセーブルにします。デフォルトでは、ルータ アラートの適用オプション チェックはイネーブルです。

ステップ 3

show running-configuration igmp

 

例:

switch(config)# show running-configuration igmp

(任意) enforce-router-alert コマンドラインを含む、実行コンフィギュレーション情報を示します。

ステップ 4

copy running-config startup-config

 

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。

IGMP プロセスの再起動

IGMP プロセスを再起動し、オプションとして、すべてのルートをフラッシュすることができます。

手順の概要

1. restart igmp

2. config t

3. ip igmp flush-routes

4. show running-configuration igmp

5. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

restart igmp

 

例:

switch# restart igmp

IGMP プロセスを再起動します。

ステップ 2

config t

 

例:

switch# config t

switch(config)#

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

ip igmp flush-routes

 

例:

switch(config)# ip igmp flush-routes

IGMP プロセスの再起動時に、ルートを削除します。デフォルトでは、ルートはフラッシュされません。

ステップ 4

show running-configuration igmp

 

例:

switch(config)# show running-configuration igmp

(任意) flush-routes コマンドラインを含む、実行コンフィギュレーション情報を示します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

 

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。

IGMP の設定の確認

IGMP の設定情報を表示するには、次の作業のいずれかを行います。

 

コマンド
目的

show ip igmp interface [ interface ] [ vrf vrf-name | all ] [brief]

すべてのインターフェイスまたは選択されたインターフェイス、デフォルト VRF、選択された VRF、またはすべての VRF について、IGMP 情報を表示します。IGMP が vPC モードである場合は、vPC 統計を表示します。

show ip igmp groups [ group | interface ] [ vrf vrf-name | all ]

グループまたはインターフェイス、デフォルト VRF、選択された VRF、またはすべての VRF について、IGMP で接続されたグループのメンバシップを表示します。

show ip igmp route [ group | interface ] [ vrf vrf-name | all ]

グループまたはインターフェイス、デフォルト VRF、選択された VRF、またはすべての VRF について、IGMP で接続されたグループのメンバシップを表示します。

show ip igmp local - groups

IGMP ローカル グループ メンバシップを表示します。

show running-configuration igmp

IGMP 実行コンフィギュレーション情報を表示します。

show startup-configuration igmp

IGMP スタートアップ コンフィギュレーション情報を表示します。

これらのコマンド出力のフィールドの詳細については、『 Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Multicast Routing Command Reference, Release 5.x 』を参照してください。

IGMP の設定例

次に、IGMP パラメータの設定例を示します。

config t
ip igmp ssm-translate 232.0.0.0/8 10.1.1.1
interface ethernet 2/1
ip igmp version 3
ip igmp join-group 230.0.0.0
ip igmp startup-query-interval 25
ip igmp startup-query-count 3
ip igmp robustness-variable 3
ip igmp querier-timeout 300
ip igmp query-timeout 300
ip igmp query-max-response-time 15
ip igmp query-interval 100
ip igmp last-member-query-response-time 3
ip igmp last-member-query-count 3
ip igmp group-timeout 300
ip igmp report-link-local-groups
ip igmp report-policy my_report_policy
ip igmp access-group my_access_policy

次の作業

PIM および IGMP の関連機能をイネーブルにするには、次の章を参照してください。

第 5 章「IGMP スヌーピングの設定」

第 6 章「MSDP の設定」

IGMP のデフォルト設定

表 2-4 に、IGMP パラメータのデフォルト設定を示します。

 

表 2-4 IGMP パラメータのデフォルト設定

パラメータ
デフォルト

IGMP のバージョン

2

スタートアップ クエリー インターバル

30 秒

スタートアップ クエリーの回数

2

ロバストネス値

2

クエリア タイムアウト値

255 秒

クエリー タイムアウト値

255 秒

クエリーの最大応答時間

10 秒

クエリー インターバル

125 秒

最終メンバーのクエリー応答インターバル

1 秒

最終メンバーのクエリー回数

2

グループ メンバシップ タイムアウト値

260 秒

リンク ローカル マルチキャスト グループのレポート

ディセーブル

ルータ アラートの実施

ディセーブル

即時脱退

ディセーブル

IGMP の機能の履歴

表 2-5 に、この機能のリリース履歴を示します。

 

表 2-5 IGMP の機能の履歴

機能名
リリース
機能情報

vPC

4.1(3)

show ip igmp interface コマンドを使用して、vPC 統計情報を表示します。

次の項に、この機能の情報が記載されています。

「IGMP の設定の確認」

即時脱退

4.1(3)

デバイスからグループ固有のクエリーが送信されないため、所定の IGMP または MLD インターフェイスで IGMPv2 または MLDv1 グループ メンバシップの脱退のための待ち時間を最小限に抑えることができるオプション。

次の項に、この機能の情報が記載されています。

「IGMP インターフェイス パラメータの設定」