Cisco NX-OS Unicast Routing コンフィギュレーション ガイド Release 4.0
オブジェクト トラッキングの設定
オブジェクト トラッキングの設定
発行日;2012/01/13 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 5MB) | フィードバック

目次

オブジェクト トラッキングの設定

オブジェクト トラッキング情報

オブジェクト トラッキングの概要

ハイ アベイラビリティ

仮想化サポート

オブジェクト トラッキングのライセンス要件

オブジェクト トラッキングの前提条件

注意事項および制約事項

オブジェクト トラッキングの設定

インターフェイスのオブジェクト トラッキング設定

ルート到達可能性のオブジェクト トラッキング設定

非デフォルト VRF のオブジェクト トラッキング設定

オブジェクト トラッキングの設定確認

オブジェクト トラッキングの設定例

関連項目

デフォルト設定

その他の関連資料

関連資料

規格

オブジェクト トラッキング情報

オブジェクト トラッキングを使用すると、インターフェイス ライン プロトコル ステート、IP ルーティング、ルータ到達可能性など、ネットワーク上の特定のオブジェクトをトラッキングし、トラッキング対象オブジェクトのステートが変化したときに対処できます。この機能によって、ネットワークの可用性を向上させ、オブジェクト ステートがダウンになった場合に、回復所要時間を短縮できます。

ここでは、次の内容について説明します。

「オブジェクト トラッキングの概要」

「ハイ アベイラビリティ」

「仮想化サポート」

オブジェクト トラッキングの概要

オブジェクト トラッキング機能を使用すると、トラッキング対象オブジェクトを作成できます。複数のクライアントでこのオブジェクトを使用し、トラッキング対象オブジェクトが変化したときのクライアント動作を変更できます。複数のクライアントがそれぞれの関心をトラッキング プロセスに登録し、同じオブジェクトをトラッキングしますが、オブジェクトのステートが変化したときに取るアクションはクライアントごとに異なります。

クライアントには次の機能が含まれます。

HSRP(ホットスタンバイ冗長プロトコル)

Gateway Load Balancing Protocol(GLBP)

Embedded Event Manager(EEM)

オブジェクト トラッキングは、トラッキング対象オブジェクトのステータスを監視し、変更があった場合は関係クライアントに伝えます。各トラッキング対象オブジェクトは、一意の番号で識別します。クライアントはこの番号を使用して、トラッキング対象オブジェクトのステートが変化したときに実行するアクションを設定できます。

Cisco NX-OS がトラッキングするオブジェクト タイプは、次のとおりです。

インターフェイス ライン プロトコル ステート ― ライン プロトコル ステートがアップまたはダウンかどうかをトラッキングします。

インターフェイス IP ルーティング ステート ― インターフェイスに IP アドレスが設定されていて、IP ルーティングがイネーブルでアクティブかどうかをトラッキングします。

IP ルート到達可能性 ― ルートが存在していて、ローカル デバイスから到達可能かどうかをトラッキングします。

たとえば、HSRP を設定すると、冗長ルータの 1 つをネットワークの他の部分に接続するインターフェイスのライン プロトコルをトラッキングできます。リンク プロトコルがダウンした場合、影響を受ける HSRP ルータのプライオリティを変更し、よりすぐれたネットワーク接続が得られるバックアップ ルータにスイッチオーバーされるようにできます。

ハイ アベイラビリティ

オブジェクト トラッキングは、ステートフル リスタートを通じてハイ アベイラビリティをサポートします。ステートフル リスタートが実行されるのは、オブジェクト トラッキング プロセスがクラッシュした場合です。オブジェクト トラッキングは、デュアル スーパーバイザ システムでのステートフル スイッチオーバーもサポートします。スイッチオーバー後に Cisco NX-OS が実行コンフィギュレーションを適用します。

オブジェクト トラッキングを使用して、ネットワーク全体の可用性が向上するように、クライアントの動作を変更することもできます。

仮想化サポート

オブジェクト トラッキングは VRF(仮想ルーティングおよびフォワーディング)インスタンスをサポートします。VRF は virtual device context(仮想デバイス コンテキスト; VDC)内に存在します。特に VDC および VRF を設定しないかぎり、デフォルトで、Cisco NX-OS はユーザにデフォルト VDC およびデフォルト VRF を使用させます。Cisco NX-OS はデフォルトで、デフォルト VRF のオブジェクトのルート到達可能ステートをトラッキングします。別の VRF のオブジェクトをトラッキングする場合は、その VRF のメンバとしてオブジェクトを設定する必要があります(非デフォルト VRF のオブジェクト トラッキング設定を参照)。

詳細については、『 Cisco NX-OS Virtual Device Context Configuration Guide 』および 第 13 章「レイヤ 3 仮想化の設定」 を参照してください。

オブジェクト トラッキングのライセンス要件

次の表に、この機能のライセンス要件を示します。

 

製品
ライセンス要件

NX-OS

オブジェクト トラッキングにライセンスは不要です。ライセンス パッケージに含まれていない機能は、Cisco NX-OS システム イメージにバンドルされて提供されます。追加料金は発生しません。NX-OS ライセンス方式の詳細については、『 Cisco NX-OS Licensing Guide 』を参照してください。

オブジェクト トラッキングの前提条件

オブジェクト トラッキングの前提条件は、次のとおりです。

VDC を設定する場合は、Advanced Services ライセンスをインストールし、所定の VDCを開始してください(『 Cisco NX-OS Virtual Device Context Configuration Guide 』を参照)。

注意事項および制約事項

オブジェクト トラッキングに関する注意事項および制約事項は、次のとおりです。

VDC ごとに最大 500 のトラッキング対象オブジェクトをサポートします。

サポートするのは、IPv4 アドレスに限られます。

イーサネット、サブインターフェイス、ポート チャネル、ループバック インターフェイス、および VLAN インターフェイスをサポートします。

1 つの HSRP グループまたは GLBP グループでサポートするトラッキング対象オブジェクトは 1 つです。

オブジェクト トラッキングの設定

ここでは、次の内容について説明します。

「インターフェイスのオブジェクト トラッキング設定」

「ルート到達可能性のオブジェクト トラッキング設定」

「非デフォルト VRF のオブジェクト トラッキング設定」


) Cisco IOS の CLI に慣れている場合、この機能に対応する Cisco NX-OS コマンドは通常使用する Cisco IOS コマンドと異なる場合があるので注意してください。


インターフェイスのオブジェクト トラッキング設定

インターフェイスのライン プロトコルまたは IP ルーティングのステートをトラッキングするように Cisco NX-OS を設定できます。

準備作業

正しい VDC を使用していることを確認します(または switchto vdc コマンドを使用します)。

手順概要

1. config t

2. track object- id interface interface-type number { ip routing | line-protocol }

3. show track [ object- id ]

4. copy running-config startup-config

手順詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

config t

 

switch# config t

switch(config)#

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

track object-id interface interface-type number { ip routing | line-protocol }

 

switch(config)# track 1 interface ethernet 1/2 line-protocol

switch(config-track#

インターフェイスの追跡対象オブジェクトを作成し、トラッキング コンフィギュレーション モードを開始します。 object-id の範囲は 1 ~ 500 です。

ステップ 3

show track [ object-id ]

 

switch(config-track)# show track 1

(任意)オブジェクト トラッキング情報を表示します。

ステップ 4

copy running-config startup-config

 

switch(config-track)# copy running-config startup-config

(任意)この設定変更を保存します。

Ethernet 1/2 上でライン プロトコル ステートのオブジェクト トラッキングを設定する例を示します。

switch# config t

switch(config)# track 1 interface ethernet 1/2 line-protocol

switch(config-track)# copy running-config startup-config

 

ルート到達可能性のオブジェクト トラッキング設定

IP ルートの存在および到達可能性をトラッキングするように Cisco NX-OS を設定できます。

準備作業

正しい VDC を使用していることを確認します(または switchto vdc コマンドを使用します)。

手順概要

1. config t

2. track object- id ip route ip-prefix/length reachability

3. show track [ object- id ]

4. copy running-config startup-config

手順詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

config t

 

switch# config t

switch(config)#

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

track object-id ip route ip-prefix/length reachability

 

switch(config)# track 2 ip route 192.0.2.0/8 reachability

switch(config-track)#

ルートの追跡対象オブジェクトを作成し、トラッキング コンフィギュレーション モードを開始します。 object-id の範囲は 1 ~ 500 です。

ステップ 3

show track [ object-id ]

 

switch(config-track)# show track 1

(任意)オブジェクト トラッキング情報を表示します。

ステップ 4

copy running-config startup-config

 

switch(config-track)# copy running-config startup-config

(任意)この設定変更を保存します。

デフォルト VRF で、ルートのオブジェクト トラッキングを設定する例を示します。

switch# config t

switch(config)# track 2 ip route 192.0.2.0/8 reachability

switch(config-track)# copy running-config startup-config

 

非デフォルト VRF のオブジェクト トラッキング設定

特定の VRF でオブジェクトをトラッキングするように Cisco NX-OS を設定できます。

準備作業

正しい VDC を使用していることを確認します(または switchto vdc コマンドを使用します)。

手順概要

1. config t

2. track object- id ip route ip-prefix/length reachability

3. vrf member vrf-name

4. show track [ object- id ]

5. copy running-config startup-config

手順詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

config t

 

switch# config t

switch(config)#

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

track object-id ip route ip-prefix/length reachability

 

switch(config)# track 3 ip route 209.165.201.0/8 reachability

switch(config-track)#

ルートの追跡対象オブジェクトを作成し、トラッキング コンフィギュレーション モードを開始します。 object-id の範囲は 1 ~ 500 です。

ステップ 3

vrf member vrf-name

 

switch(config-track)# vrf member Red

設定されたオブジェクトのトラッキングに使用する VRF を設定します。

ステップ 4

show track [ object-id ]

 

switch(config-track)# show track 3

(任意)オブジェクト トラッキング情報を表示します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

 

switch(config-track)# copy running-config startup-config

(任意)この設定変更を保存します。

ルートのオブジェクト トラッキングを設定し、VRF Red を使用して、そのオブジェクトの到達可能性情報を調べる例を示します。

switch# config t

switch(config)# track 2 ip route 209.165.201.0/8 reachability

switch(config-track)# vrf member Red

switch(config-track)# copy running-config startup-config

 

トラッキング対象オブジェクト 2 を変更し、VRF Red の代わりに VRF Blue を使用して、そのオブジェクトの到達可能性情報を調べる例を示します。

switch# config t

switch(config)# track 2

switch(config-track)# vrf member Blue

switch(config-track)# copy running-config startup-config

 

オブジェクト トラッキングの設定確認

オブジェクト トラッキングの設定情報を確認するには、次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

show track [ object-id ] [ brief ]

1 つまたは複数のオブジェクトについて、オブジェクト トラッキング情報を表示します。

show track [ object-id ] interface [ brief ]

インターフェイスベースのオブジェクト トラッキング情報を表示します。

show track [ object-id ] ip route [ brief ]

IP ルートベースのオブジェクト トラッキング情報を表示します。

オブジェクト トラッキングの設定例

ルート到達可能性のオブジェクト トラッキングを設定し、VRF Red を使用して、そのルートの到達可能性情報を調べる例を示します。

switch# config t

switch(config)# track 2 ip route 209.165.201.0/8 reachability

switch(config-track)# vrf member Red

switch(config-track)# copy running-config startup-config

 

関連項目

オブジェクト トラッキングの関連情報については、次の項目を参照してください。

第 13 章「レイヤ 3 仮想化の設定」

第 16 章「GLBP の設定」

第 17 章「HSRP の設定」

デフォルト設定

表19-1 に、オブジェクト トラッキング パラメータのデフォルト設定を示します。

 

表19-1 デフォルトのオブジェクト トラッキング パラメータ

パラメータ
デフォルト

トラック対象オブジェクト VRF

デフォルト VRF のメンバ

その他の関連資料

オブジェクト トラッキングの実装に関連する詳細情報については、次の項を参照してください。

「関連資料」

「規格」

関連資料

 

関連項目
マニュアル名

オブジェクト トラッキング CLI コマンド

Cisco NX-OS Unicast Routing Command Reference

Embedded Event Manager の設定

Cisco NX-OS System Management Configuration Guide

規格

 

規格
タイトル

この機能がサポートする新しい規格または変更された規格はありません。また、この機能で変更された既存規格のサポートはありません。

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