Cisco Nexus 6000 シリーズ NX-OS SAN Release 7.x スイッチング コンフィギュレーション ガイド
SAN ポート チャネルの設定
SAN ポート チャネルの設定

目次

SAN ポート チャネルの設定

この章の内容は、次のとおりです。

SAN ポート チャネルの設定

ストレージ エリア ネットワーク(SAN)ポート チャネルは、複数の物理インターフェイスを 1 つの論理インターフェイスに集約し、より精度の高い集約帯域幅、ロード バランシング、リンク冗長性を提供するものです。

Cisco Nexus デバイスでは、SAN ポート チャネルは物理ファイバ チャネル インターフェイスを含むことがありますが、仮想ファイバ チャネル インターフェイスを含みません。 SAN ポート チャネルには、最大 8 つのファイバ チャネル インターフェイスを含むことができます。

SAN ポート チャネルに関する情報

E および TE ポート チャネルについて

E ポート チャネルは、複数の E ポートを 1 つの論理インターフェイスに集約し、より精度の高い集約帯域幅、ロード バランシング、およびリンク冗長性を提供する機能です。 ポート チャネルはスイッチング モジュール間のインターフェイスに接続できるため、スイッチング モジュールで障害が発生してもポート チャネルのリンクがダウンすることはありません。 Cisco Nexus デバイスは、E/TE ポートのポート チャネルを含め、FC スイッチ モードで最大 4 つの SAN ポート チャネルをサポートします。

SAN ポート チャネルには、次の機能があります。

  • ISL(E ポート)または EISL(TE ポート)を介したポイントツーポイント接続を行う。 複数のリンクを SAN ポート チャネルに結合できます。

  • チャネル内で機能するすべてのリンクにトラフィックを分配して、ISL 上の集約帯域幅を増加させます。

  • 複数のリンク間で負荷を分散し、最適な帯域利用率を維持します。 ロード バランシングは、送信元 ID、宛先 ID、Originator Exchange ID(OX ID)に基づきます。

  • ISL にハイ アベイラビリティを提供します。 いずれか 1 つのリンクに障害が発生したら、それまでそのリンクで伝送されていたトラフィックが残りのリンクに切り替えられます。 SAN ポート チャネルでリンクが 1 つダウンしても、上位層プロトコル(ULP)はそのことを認識しません。 ULP から見れば、帯域幅は減っていても引き続きリンクが存在しています。 リンク障害によるルーティング テーブルへの影響はありません。

NPV ポート チャネルおよび NP ポート チャネルについて

Cisco Nexus デバイスは、NPV モードで最大 4 つの SAN ポート チャネル(ポート チャネルあたり 8 つのインターフェイス)をサポートします。 つまり、NPV モードでは、Cisco Nexus デバイスで最大 4 x NP のポート チャネルをサポートします。 ポート チャネル番号は、各チャネル グループに関連付けられた(スイッチごとに)一意の識別番号です。 この番号の範囲は 1 ~ 256 です。

F および TF ポート チャネルについて

F ポート チャネルも、同じファイバ チャネル ノードに接続された F ポートのセットを組み合わせ、F ポートと NP ポート間で 1 つのリンクとして動作する論理インターフェイスです。 F ポートチャネルでは、E ポートチャネルと同様の帯域利用率およびアベイラビリティをサポートします。 F ポート チャネルは主に MDS コアと NPV スイッチの接続に使用され、最適な帯域利用率および VSAN のアップリンク間でのトランスペアレント フェールオーバーを実現します。 F ポート チャネルのトランクでは、TF ポートと F ポート チャネルの機能性および利点が組み合わせられます。 この論理リンクは Cisco EPP(ELS)上で Cisco PTP および PCP の各プロトコルを使用します。 Cisco Nexus デバイスは、F/TF ポートのポート チャネルを含め、FC スイッチ モードで最大 4 つの SAN ポート チャネルをサポートします。

ポート チャネルと VSAN トランキングの概要

Cisco Nexus デバイスは、次のように VSAN トランキングとポート チャネルを実装します。

  • SAN ポート チャネルでは、複数の物理リンクを 1 つの集約論理リンクに結合できます。

  • 次の図の左側に示すように、業界標準の E ポートは、他のベンダー スイッチにリンクでき、スイッチ間リンク(ISL)と呼ばれます。

  • VSAN トランキングを使用すると、複数の VSAN のトラフィックを伝送する EISL 形式でのフレーム伝送が可能になります。 トランキングが E ポートで動作可能な場合、その E ポートは TE ポートになります。 次の図の右側に示すように、EISL はシスコ スイッチ間のみで接続されます。

    図 1. VSAN トランキングのみ

  • 下の図の左側に示すように、E ポートであるメンバで SAN ポート チャネルを作成できます。 この設定では、ポート チャネルは論理 ISL(1 つの VSAN のトラフィックを伝送する)を実装します。

  • 下の図の右側に示すように、TE ポートであるメンバで SAN ポート チャネルを作成できます。 この設定では、ポート チャネルは論理 EISL(複数の VSAN のトラフィックを伝送する)を実装します。

    図 2. ポート チャネルと VSAN トランキング

  • ポート チャネル インターフェイスは、次のポート セット間でチャネリングできます。

    • E ポートおよび TE ポート

    • F ポートおよび NP ポート

    • TF ポートおよび TNP ポート

  • トランキングでは、スイッチ間で複数の VSAN のトラフィックが許可されます。

  • TE ポート間では、EISL でポート チャネルとトランキングを使用できます。

ロード バランシングの概要

ロード バランシング機能は、次の方式を使用して提供できます。

  • フロー ベース:送信元と宛先間のすべてのフレームが所定のフローで同一のリンクをたどります。 つまり、フローの最初のエクスチェンジで選択されたリンクが、後続のすべてのエクスチェンジで使用されます。

  • エクスチェンジ ベース:エクスチェンジの最初のフレームがリンクに割り当てられ、エクスチェンジの後続のフレームが同一のリンクをたどります。 ただし、後続のエクスチェンジは、別のリンクを使用できます。 この方式によって、より精度の高いロード バランシングが可能になり、さらに各エクスチェンジでのフレームの順序が維持されます。

次の図は、フロー ベースのロード バランシングがどのように機能するかを示します。 フローの最初のフレームが転送のためにインターフェイスで受信されると、リンク 1 が選択されます。 そのフローの各後続のフレームが、同一のリンク上に送信されます。 SID1 および DID1 のフレームは、リンク 2 を使用しません。

図 3. SID1、DID1、およびフロー ベースのロード バランシング

次の図は、エクスチェンジ ベースのロード バランシングがどのように機能するかを示します。 エクスチェンジで最初のフレームが転送用にインターフェイスで受信されると、リンク 1 がハッシュ アルゴリズムによって選択されます。 そのやり取りの残りすべてのフレームは、同じリンクで送信されます。 エクスチェンジ 1 では、リンク 2 を使用するフレームはありません。 次のエクスチェンジでは、ハッシュ アルゴリズムによってリンク 2 が選択されます。 やり取り 2 のすべてのフレームではリンク 2 が使用されます。

図 4. SID1、DID1、およびエクスチェンジ ベースのロード バランシング

SAN ポート チャネルの設定

SAN ポート チャネルは、デフォルト値で作成されます。 その他の物理インターフェイスと同様にデフォルト設定を変更できます。

次の図は、有効な SAN ポート チャネルの設定例を示します。

図 5. 有効な SAN ポート チャネルの設定

次の図は、無効な設定例を示します。 リンクが 1、2、3、4 の順番でアップした場合、ファブリックの設定が誤っているため、リンク 3 および 4 は動作上ダウンします。

図 6. 誤った設定

SAN ポート チャネルの設定時の注意事項

SAN ポート チャネルを設定する前に、次の注意事項を守ってください。

  • 両方の拡張モジュールからファイバ チャネル ポートを使用して SAN ポート チャネルを設定し、アベイラビリティを向上させます(いずれかの拡張モジュールが故障した場合)。

  • 1 つの SAN ポート チャネルが異なるスイッチ群に接続されないようにします。 SAN ポート チャネルでは、同一のスイッチ群内でのポイントツーポイント接続が必要です。

  • SAN ポート チャネルを誤って設定すると、誤設定メッセージを受け取る場合があります。 このメッセージを受け取った場合、エラーが検出されてポート チャネルの物理リンクはディセーブルになります。

  • 次の要件を満たしていない場合に、SAN ポート チャネルのエラーが検出されます。

    • SAN ポート チャネルの両側のスイッチが、同じ数のインターフェイスに接続されている必要があります。

    • 各インターフェイスは、反対側の対応するインターフェイスに接続されている必要があります。

    • ポート チャネルを設定したあとで、SAN ポート チャネルのリンクを変更できません。 ポート チャネルを設定したあとにリンクを変更する場合は、必ずそのポート チャネル内でリンクをインターフェイスに再接続し、再度イネーブルにしてください。

      3 つすべての条件が満たされていない場合、そのリンクはディセーブルになっています。

そのインターフェイスに show interface コマンドを入力して、SAN ポート チャネルが設定どおりに機能しているかを確認します。

F および TF ポート チャネルの注意事項

F および TF ポート チャネルの注意事項は次のとおりです。

  • ポートを F モードとしておく必要があります。

  • 自動作成はサポートされません。

  • ON モードはサポートされません。 サポートされるのは Active-Active モードだけです。 デフォルトでは、NPV スイッチのモードは Active です。

  • MDS スイッチの F ポート チャネル経由でログインしたデバイスは、IVR の非 NAT 設定でサポートされません。 このデバイスをサポートするのは IVR NAT 設定だけです。

  • ポート セキュリティ ルールは、物理 pWWN だけで単一リンク レベルで実行されます。

  • F ポート チャネル経由でログインする N ポートのネーム サーバ登録では、ポート チャネル インターフェイスの fWWN を使用します。

  • DPVM 設定はサポートされません。

  • ポート チャネルのポート VSAN はダイナミック ポート VSAN メンバーシップ(DPVM)を使用して設定できません。

SAN ポート チャネルの作成

SAN ポート チャネルを作成する手順は、次のとおりです。

手順
     コマンドまたはアクション目的
    ステップ 1switch# configure terminal  

    グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

     
    ステップ 2 switch(config)# interface san-port-channel channel-number
     

    デフォルトのモード(オン)を使用して、指定された SAN ポート チャネルを作成します。 SAN ポート チャネル番号の範囲は、1 ~ 256 です。

     

    ポート チャネル モードについて

    チャネル グループ モード パラメータを使用して各 SAN ポート チャネルを設定し、このチャネル グループのすべてのメンバ ポートに対するポート チャネル プロトコルの動作を指定できます。 チャネル グループ モードに指定できる値は、次のとおりです。

    • オン(デフォルト):メンバ ポートは SAN ポート チャネルの一部としてだけ動作するか、または非アクティブなままです。 このモードでは、ポート チャネル プロトコルは起動されません。 ただし、ポート チャネル プロトコル フレームがピア ポートから受信される場合は、ネゴシエーションが不可能な状態であることを示します。 オン モードで設定されたポート チャネルでは、ポート チャネルの設定に対してポートの追加または削除を行う場合、各端のポート チャネル メンバ ポートを明示的にイネーブルおよびディセーブルに設定する必要があります。 また、ローカル ポートおよびリモート ポートが相互に接続されていることを物理的に確認する必要があります。

    • アクティブ:ピア ポートのチャネル グループ モードに関係なく、メンバ ポートはピア ポートとのポート チャネル プロトコル ネゴシエーションを開始します。 チャネル グループで設定されているピア ポートがポート チャネル プロトコルをサポートしていない場合、またはネゴシエーション不可能なステータスを返す場合、デフォルトでオン モードの動作に設定されます。 アクティブ ポート チャネル モードでは、各端でポート チャネル メンバ ポートを明示的にイネーブルおよびディセーブルに設定することなく自動回復が可能です。


      (注)  


      F ポート チャネルはアクティブ モードのみでサポートされます。


    次の表では、オン モードとアクティブ モードを比較します。

    表 1 チャネル グループ設定の相違点

    オン モード

    アクティブ モード

    プロトコルは交換されません。

    ピア ポートとのポート チャネル プロトコル ネゴシエーションが実行されます。

    動作値が SAN ポート チャネルと互換性がない場合、インターフェイスは中断ステートになります。

    動作値が SAN ポート チャネルと互換性がない場合、インターフェイスは隔離ステートになります。

    ポート チャネルのメンバ ポートの設定を追加または変更する場合、各端でポート チャネルのメンバ ポートを明示的にディセーブル(shut)およびイネーブル(no shut)にする必要があります。

    ポート チャネル インターフェイスを追加または変更すると、SAN ポート チャネルは自動的に復旧します。

    ポートの起動は同期化されません。

    すべてのピア スイッチで、チャネル内のすべてのポートの起動が同時に行われます。

    プロトコルが交換されないため、すべての誤設定が検出される訳ではありません。

    ポート チャネル プロトコルを使用して常に誤設定が検出されます。

    誤設定ポートを中断ステートに移行します。 各端でメンバ ポートを明示的にディセーブル(shut)およびイネーブル(no shut)に設定する必要があります。

    誤設定を修正するために、誤設定ポートを隔離ステートに移行します。 誤設定を修正すれば、プロトコルによって自動的に復旧されます。

    これは、デフォルトのモードです。

    このモードは明示的に設定する必要があります。

    アクティブ モードの SAN ポート チャネルの設定

    アクティブ モードを設定する手順は、次のとおりです。

    手順
       コマンドまたはアクション目的
      ステップ 1switch# configure terminal  

      グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

       
      ステップ 2 switch(config)# interface san-port-channel channel-number
       

      デフォルトのオン モードを使用して、指定されたポート チャネルを設定します。 SAN ポート チャネル番号の範囲は、1 ~ 256 です。

       
      ステップ 3 switch(config-if)# channel mode active
       

      アクティブ モードを設定します。

       
      ステップ 4 switch(config-if)# no channel mode active
       

      デフォルトのオン モードに戻します。

       
      アクティブ モードの設定例

      アクティブ モードを設定する手順は、次のとおりです。

      switch(config)# interface san-port-channel 1
      
      switch(config-if)# channel mode active
      

      SAN ポート チャネルの削除について

      SAN ポート チャネルを削除すると、関連するチャネル メンバーシップも削除されます。 削除された SAN ポート チャネルのすべてのインターフェイスは、個々の物理リンクに変換されます。 SAN ポート チャネルを削除すると、使用されているモード(アクティブおよびオン)に関係なく、各端のポートが正常にシャットダウンされます。これは、インターフェイスのシャットダウン時にフレームが失われないことを意味します。

      あるポートの SAN ポート チャネルを削除した場合、削除された SAN ポート チャネル内の各ポートは互換性パラメータの設定(速度、モード、ポート VSAN、許可 VSAN、およびポート セキュリティ)を維持します。 これらの設定は、必要に応じて、明示的に変更できます。

      • デフォルトのオン モードを使用すると、スイッチ全体の不整合な状態を防ぎ、整合性を保つために、ポートがシャットダウンします。 これらのポートは再度明示的にイネーブルにする必要があります。

      • アクティブ モードを使用すると、ポート チャネルのポートは削除から自動的に復旧します。

      SAN ポート チャネルの削除

      SAN ポート チャネルを削除する手順は、次のとおりです。

      手順
         コマンドまたはアクション目的
        ステップ 1switch# configure terminal  

        グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

         
        ステップ 2 switch(config)# no interface san-port-channel channel-number
         

        指定されたポート チャネル、関連するインターフェイス マッピング、およびこの SAN ポート チャネルのハードウェア アソシエーションを削除します。

         

        SAN ポート チャネルのインターフェイス

        物理ファイバ チャネル インターフェイス(またはインターフェイス範囲)を既存の SAN ポート チャネルに追加したり、そこから削除できます。 互換性のあるコンフィギュレーション パラメータが、SAN ポート チャネルにマッピングされます。 SAN ポート チャネルにインターフェイスを追加すると、SAN ポート チャネルのチャネル サイズと帯域幅が増加します。 SAN ポート チャネルからインターフェイスを削除すると、SAN ポート チャネルのチャネル サイズと帯域幅が減少します。


        (注)  


        仮想ファイバ チャネル インターフェイスは、SAN ポート チャネルに追加できません。


        SAN ポート チャネルへのインターフェイスの追加について

        物理インターフェイス(またはインターフェイス範囲)を既存の SAN ポート チャネルに追加できます。 互換性のあるコンフィギュレーション パラメータが、SAN ポート チャネルにマッピングされます。 SAN ポート チャネルにインターフェイスを追加すると、SAN ポート チャネルのチャネル サイズと帯域幅が増加します。

        メンバを追加すると、使用されているモード(アクティブおよびオン)に関係なく、各端のポートが正常にシャットダウンされます。これは、インターフェイスのシャットダウン時にフレームが失われないことを意味します。

        互換性チェック

        互換性チェックでは、チャネルのすべての物理ポートで同一のパラメータ設定が確実に使用されるようにします。 そうでない場合、ポートが SAN ポート チャネルに所属できません。 互換性チェックは、ポートを SAN ポート チャネルに追加する前に実施します。

        互換性チェックでは、SAN ポート チャネルの両側で次のパラメータと設定が一致することを確認します。

        • 機能パラメータ(インターフェイスのタイプ、両側のファイバ チャネル)

        • 管理上の互換性パラメータ(速度、モード、ポート VSAN、許可 VSAN、およびポート セキュリティ)

        • 運用パラメータ(速度およびリモート スイッチの WWN)

        リモート スイッチの機能パラメータと管理パラメータおよびローカル スイッチの機能パラメータと管理パラメータに互換性がない場合、ポートは追加できません。 互換性チェックが正常であれば、インターフェイスは正常に動作し、対応する互換性パラメータ設定がこれらのインターフェイスに適用されます。

        Cisco NX-OS Release 5.0(2)N2(1) 以降、channel-group force コマンドを入力して、チャネル グループにポートを強制的に追加した後で、次の 2 つの状態が発生します。

        • インターフェイスがポート チャネルに追加されると、次のパラメータは削除され、代わってポート チャネルに関する値が指定されます。ただしこの変更は、インターフェイスに関する実行コンフィギュレーションには反映されません。
          • QoS

          • 帯域幅

          • 遅延

          • STP

          • サービス ポリシー

          • ACL

          インターフェイスがポート チャネルに追加またはポート チャネルから削除されても、次のパラメータはそのまま維持されます。
          • ビーコン

          • 説明

          • CDP

          • LACP ポート プライオリティ

          • デバウンス

          • UDLD

          • シャットダウン

          • SNMP トラップ

        一時停止状態および分離状態

        動作パラメータに互換性がない場合、互換性チェックは失敗し、インターフェイスは設定されたモードに基づいて中断ステートまたは隔離ステートになります。

        • インターフェイスがオン モードで設定されている場合、インターフェイスは中断ステートになります。

        • インターフェイスがアクティブ モードで設定されている場合、インターフェイスは隔離ステートになります。

        SAN ポート チャネルへのインターフェイスの追加

        SAN ポート チャネルにインターフェイスを追加する手順は、次のとおりです。

        手順
           コマンドまたはアクション目的
          ステップ 1switch# configure terminal  

          グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

           
          ステップ 2 switch(config)# interface type slot/port
           

          指定されたインターフェイスのコンフィギュレーション モードを開始します。

          (注)     

          これが 10G ブレークアウト ポートの場合、slot/port 構文は slot/QSFP-module/port になります。

           
          ステップ 3 switch(config-if)# channel-group channel-number
           

          ファイバ チャネル インターフェイスを指定されたチャネル グループに追加します。 チャネル グループが存在しない場合は、作成されます。 ポートがシャットダウンします。

           

          インターフェイスの強制追加

          force オプションを指定して、SAN ポート チャネルがポート設定を上書きするように強制できます。 この場合、インターフェイスは SAN ポート チャネルに追加されます。

          • デフォルトのオン モードを使用すると、スイッチ全体の不整合な状態を防ぎ、整合性を保つために、ポートがシャットダウンします。 これらのポートは再度明示的にイネーブルにする必要があります。

          • アクティブ モードを使用すると、ポート チャネルのポートは追加から自動的に復旧します。


          (注)  


          SAN ポート チャネルが 1 つのインターフェイス内で作成される場合、force オプションを使用できません。


          メンバを強制的に追加すると、使用されているモード(アクティブおよびオン)に関係なく、各端のポートが正常にシャットダウンされます。これは、インターフェイスのシャットダウン時にフレームが失われないことを意味します。

          SAN ポート チャネルへポートを強制的に追加する手順は、次のとおりです。

          手順
             コマンドまたはアクション目的
            ステップ 1switch# configure terminal  

            グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

             
            ステップ 2 switch(config)# interface type slot/port
             

            指定されたインターフェイスのコンフィギュレーション モードを開始します。

            (注)     

            これが 10G ブレークアウト ポートの場合、slot/port 構文は slot/QSFP-module/port になります。

             
            ステップ 3 switch(config-if)# channel-group channel-number force
             

            指定されたチャネル グループにインターフェイスを強制的に追加します。 E ポートがシャットダウンします。

             

            SAN ポート チャネルからのインターフェイスの削除について

            物理インターフェイスが SAN ポート チャネルから削除された場合は、チャネル メンバーシップが自動更新されます。 削除されたインターフェイスが最後の動作可能なインターフェイスである場合は、ポート チャネルのステータスは、down ステートに変更されます。 SAN ポート チャネルからインターフェイスを削除すると、SAN ポート チャネルのチャネル サイズと帯域幅が減少します。

            • デフォルトのオン モードを使用すると、スイッチ全体の不整合な状態を防ぎ、整合性を保つために、ポートがシャットダウンします。 これらのポートは再度明示的にイネーブルにする必要があります。

            • アクティブ モードを使用すると、ポート チャネルのポートは削除から自動的に復旧します。

            メンバを削除すると、使用されているモード(アクティブおよびオン)に関係なく、各端のポートが正常にシャットダウンされます。これは、インターフェイスのシャットダウン時にフレームが失われないことを意味します。

            SAN ポート チャネルからのインターフェイスの削除

            SAN ポート チャネルから物理インターフェイス(または物理インターフェイス範囲)を削除する手順は、次のとおりです。

            手順
               コマンドまたはアクション目的
              ステップ 1switch# configure terminal  

              グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

               
              ステップ 2 switch(config)# interface type slot/port
               

              指定されたインターフェイスのコンフィギュレーション モードを開始します。

              (注)     

              これが 10G ブレークアウト ポートの場合、slot/port 構文は slot/QSFP-module/port になります。

               
              ステップ 3 switch(config-if)# no channel-group channel-number
               

              物理ファイバ チャネル インターフェイスを指定されたチャネル グループから削除します。

               

              SAN ポート チャネル プロトコル

              スイッチ ソフトウェアでは、安定性のあるエラー検出および同期化機能を提供します。 チャネル グループは手動で設定するか、または自動的に作成できます。 どちらの場合でも、チャネル グループの機能および設定可能なパラメータは同じです。 対応付けられた SAN ポート チャネル インターフェイスに適用される設定の変更は、チャネル グループ内のすべてのメンバに伝播されます。

              SAN ポート チャネルの設定を交換するプロトコルが Cisco SAN スイッチでサポートされます。これにより、互換性のない ISL でのポート チャネル管理が簡素化されます。 追加された自動作成モードでは、互換性のあるパラメータを持つ ISL でチャネル グループを自動的に作成でき、手動での作業は必要ありません。

              デフォルトではポート チャネル プロトコルがイネーブルになっています。

              ポート チャネル プロトコルは、Cisco SAN スイッチのポート チャネル機能モデルを拡張します。 ポート チャネル プロトコルは、Exchange Peer Parameters(EPP)サービスを使用して、ISL のピア ポート間の通信を行います。 各スイッチは、ローカル設定と動作値に加えて、ピア ポートから受信した情報を使用して、SAN ポート チャネルに属するべきかどうかを判断します。 このプロトコルを使用すると、ポート一式が同一の SAN ポート チャネルに属するように設定できます。 すべてのポートが互換性のあるパートナーを持つ場合だけ、ポート一式が同一のポート チャネルに属せます。

              ポート チャネル プロトコルは、次の 2 つのサブプロトコルを使用します。

              • 起動プロトコル:自動的に誤設定を検出するため、これらを修正できます。 このプロトコルは両側で SAN ポート チャネルを同期化するため、特定のフロー(送信元 FC ID、宛先 FC ID、および OX_ID によって識別される)のフレームは両方向ともすべて同じ物理リンクを経由して伝送されます。 これにより、FCIP リンク上の SAN ポート チャネルで書き込みアクセラレーションなどのアプリケーションを動作させることができます。

              • 自動作成プロトコル:互換性のあるポートを SAN ポート チャネルに自動的に集約します。

              チャネル グループの作成の概要

              チャネル グループの自動作成がイネーブルの場合、ISL は手動介入なしにチャネル グループに自動的に設定できます。 次の図に、チャネル グループの自動作成例を示します。

              最初の ISL は個別リンクとしてアップします。 次の図に示した例では、これはリンク A1 ~ B1 です。 次のリンク(たとえば A2-B2)がアップすると、ポート チャネル プロトコルは、このリンクがリンク A1-B1 と互換性があるかどうかを識別し、それぞれのスイッチでチャネル グループ 10 および 20 を自動的に作成します。 それぞれのポートの設定に互換性がある場合、リンク A3-B3 はチャネル グループ(およびポート チャネル)に参加できます。 リンク A4-B4 はチャネル グループ内の既存のメンバ ポートと互換性がないため、個別のリンクとして動作します。

              図 7. チャネル グループの自動作成

              チャネル グループ番号は動的に割り当てられます(チャネル グループが形成される場合)。

              チャネル グループ番号は、ポートの初期化の順序により同一のポート チャネル群が再起動すると変化する場合があります。

              次の表に、ユーザ設定のチャネル グループと自動設定のチャネル グループの相違点を示します。

              表 2 チャネル グループ設定の相違点

              ユーザ設定のチャネル グループ

              自動設定のチャネル グループ

              ユーザが手動で設定します。

              2 つの互換性のあるスイッチ間で互換性のあるリンクがアップしたときに自動的に作成されます(両端のすべてのポートでチャネル グループの自動作成がイネーブルになっている場合)。

              メンバ ポートはチャネル グループの自動作成には参加できません。 自動作成機能は設定できません。

              これらのポートは、ユーザ設定のチャネル グループのメンバにはなりません。

              チャネル グループのポートの一部を使用して SAN ポート チャネルを作成できます。 オン モードまたはアクティブ モードの設定に応じて、互換性のないポートは中断ステートまたは隔離ステートのままになります。

              チャネル グループに含まれるすべてのポートが SAN ポート チャネルに参加します。 いずれのメンバ ポートも隔離ステートまたは中断ステートになりません。その代わりに、リンクに互換性がない場合、メンバ ポートはチャネル グループから削除されます。

              SAN ポート チャネルに対する管理設定は、チャネル グループのすべてのポートに適用され、ポート チャネル インターフェイスの設定は保存できます。

              SAN ポート チャネルに対する管理設定は、チャネル グループのすべてのポートに適用され、メンバ ポートの設定は保存されますが、ポート チャネル インターフェイスの設定は保存されません。 このチャネル グループは、必要に応じて明示的に変更できます。

              任意のチャネル グループの削除およびチャネル グループへのメンバの追加が可能です。

              チャネル グループは削除できません。 チャネル グループのメンバの追加および削除はできません。 メンバ ポートが存在しない場合、チャネル グループは削除されます。

              自動作成の注意事項

              自動作成プロトコルを使用する場合、次の注意事項に従ってください。

              • 自動作成機能がイネーブルの場合、ポートを SAN ポート チャネルの一部として設定できません。 これらの 2 つの設定を同時に使用できません。

              • 自動作成は、SAN ポート チャネルのネゴシエーションを行うローカル ポートとピア ポートの両方でイネーブルにする必要があります。

              • 集約は、次の 2 通りの方法で実行されます。

                • ポートを互換性のある自動作成 SAN ポート チャネルへ集約する。

                • ポートを互換性のある別のポートと集約して新しい SAN ポート チャネルを構成する。

              • 新しく作成される SAN ポート チャネルには、最大利用可能ポート チャネルからアベイラビリティに基づいて番号が降順に割り当てられます。 すべてのポート チャネル番号を使い切ると、集約は許可されなくなります。

              • メンバーシップの変更または自動作成された SAN ポート チャネルの削除はできません。

              • 自動作成をディセーブルにすると、メンバ ポートはすべて自動作成された SAN ポート チャネルから削除されます。

              • 自動作成された SAN ポート チャネルからすべてのメンバが削除されると、チャネルは自動的に削除され、チャネル番号は再利用できるように解放されます。

              • 自動作成された SAN ポート チャネルは、再起動後は存在しません。 自動作成された SAN ポート チャネルを手動で設定すると、再起動後も維持できます。 SAN ポート チャネルを手動で設定すると、自動作成機能はすべてのメンバ ポートでディセーブルになります。

              • 自動作成機能は、ポート単位またはスイッチ内のすべてのポートに対して、イネーブルまたはディセーブルに設定できます。 この設定がイネーブルの場合、チャネル グループ モードはアクティブと見なされます。 このタスクのデフォルトはディセーブルです。

              • インターフェイスに対してチャネル グループの自動作成がイネーブルになっている場合、最初に自動作成をディセーブルにしてから、以前のソフトウェア バージョンにダウングレードするか、または手動設定されたチャネル グループでインターフェイスを設定する必要があります。


              ヒント


              Cisco Nexus デバイスで自動作成をイネーブルにする場合、自動作成設定を使用せずに、スイッチ間で少なくとも 1 つのポートを相互接続しておくことを推奨します。 2 つのスイッチ間のすべてのポートを自動作成機能で同時に設定する場合、ポートは自動作成された SAN ポート チャネルに追加される際に自動的にディセーブル化され、再度イネーブルになるため、2 つのスイッチ間でトラフィックが中断される可能性があります。


              自動作成のイネーブル化および設定

              自動チャネル グループを設定する手順は、次のとおりです。

              手順
                 コマンドまたはアクション目的
                ステップ 1switch# configure terminal  

                グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

                 
                ステップ 2 switch(config)# interface vfc vfc-id
                 

                指定されたインターフェイスのコンフィギュレーション モードを開始します。

                 
                ステップ 3 switch(config- if)# channel-group auto
                 

                選択したインターフェイスでチャネル グループを自動作成します。

                 
                ステップ 4 switch(config- if)# no channel-group auto
                 

                現在のインターフェイスのチャネル グループの自動作成をディセーブルにします(システムのデフォルト設定で自動作成がイネーブルになっている場合も同様)。

                 
                自動作成の設定例

                次に、自動チャネル グループを設定する例を示します。

                switch(config)# interface vfc23
                
                switch(config-if)# channel-group auto
                

                手動設定チャネル グループの概要

                ユーザによって設定されたチャネル グループを自動作成チャネル グループに変更できません。 ただし、自動作成されたチャネル グループから手動チャネル グループへの変更は可能です。 このタスクは元に戻せません。 チャネル グループ番号は変わりませんが、メンバ ポートは手動設定されたチャネル グループのプロパティに従って動作します。また、チャネル グループの自動作成はすべてのポートに対して暗黙的にディセーブルになります。

                手動設定にする場合は、必ず SAN ポート チャネルの両側で実行してください。

                手動設定チャネル グループへの変更

                自動作成されたチャネル グループをユーザ設定チャネル グループに変更するには、san-port-channel channel-group-number persistent EXEC コマンドを使用します。 SAN ポート チャネルが存在しない場合、このコマンドは実行されません。

                ポート チャネルの設定例

                この項では、F ポート チャネルを共有モードで設定する方法、および NPIV コア スイッチの F ポートと NPV スイッチの NP ポート間のリンクを起動する方法の例を示します。 F ポート チャネルを設定する前に、F ポート トランキング、F ポート チャネリング、および NPIV がイネーブルであることを確認します。

                次の例は、ポート チャネルの作成方法を示しています。

                switch(config)# interface port-channel 2
                switch(config-if)# switchport mode F
                switch(config-if)# switchport  dedicated
                switch(config-if)# channel mode active
                switch(config-if)# exit
                 

                次に、コア スイッチで専用モードでポート チャネル メンバ インターフェイスを設定する例を示します。

                switch(config)# interface vfc14-16
                switch(config-if)# shut
                switch(config-if)# switchport mode F
                switch(config-if)# switchport speed 4000
                switch(config-if)# switchport rate-mode dedicated
                switch(config-if)# switchport trunk mode on
                switch(config-if)# channel-group 2
                switch(config-if)# no shut
                switch(config-if)# exit
                 

                次に、NPV スイッチで専用モードでポート チャネルを作成する例を示します。

                switch(config)# interface san-port-channel 2
                switch(config-if)# switchport mode NP
                switch(config-if)# no shut
                switch(config-if)# exit
                 

                次に、NPV スイッチ上でポート チャネル メンバ インターフェイスを設定する例を示します。

                switch(config)# interface vfc21-22
                switch(config-if)# shut
                switch(config-if)# switchport mode NP
                switch(config-if)# switchport trunk mode on
                switch(config-if)# channel-group 2
                switch(config-if)# no shut
                switch(config-if)# exit
                 

                SAN ポート チャネル設定の確認

                EXEC モードからいつでも既存の SAN ポート チャネルの特定の情報を表示できます。 次の show コマンドを実行すると、既存の SAN ポート チャネルの詳細が表示されます。

                show san-port-channel summary コマンドを実行すると、スイッチ内の SAN ポート チャネルの概要が表示されます。 各 SAN ポート チャネルの 1 行ずつの概要には、管理ステート、動作可能ステート、接続されてアクティブな状態(アップ)のインターフェイスの数、コントロールプレーン トラフィック(ロード バランシングなし)を伝送するために SAN ポート チャネルで選択された主要な動作可能インターフェイスである First Operational Port(FOP)を表示します。 FOP は SAN ポート チャネルで最初にアップするポートで、このポートがダウンした場合は変わることがあります。 FOP はアスタリスク(*)でも識別できます。

                VSAN の設定情報を表示するには、次のいずれかのタスクを実行します。

                手順
                   コマンドまたはアクション目的
                  ステップ 1 switch# show san-port-channel summary | database | consistency [ details ] | usage | compatibility-parameters
                   

                  SAN ポート チャネルの情報を表示します。

                   
                  ステップ 2 switch# show san-port-channel database interface san-port-channel channel-number
                   

                  指定された SAN ポート チャネルの情報を表示します。

                   
                  ステップ 3 switch# switch# show interface vfc vfc/idt
                   

                  指定されたファイバ チャネル インターフェイスの VSAN 設定情報を表示します。

                   

                  確認コマンドの例

                  次に、SAN ポート チャネル情報の概要を表示する例を示します。

                  switch# show san-port-channel summary
                  ------------------------------------------------------------------------------
                  Interface                 Total Ports        Oper Ports        First Oper Port
                  ------------------------------------------------------------------------------
                  san-port-channel 7              2                 0                  --
                  san-port-channel 8              2                 0                  --
                  san-port-channel 9              2                 2 
                  
                  

                  次に、SAN ポート チャネルの一貫性を表示する例を示します。

                  switch# show san-port-channel consistency
                  Database is consistent
                  
                  

                  次に、使用および未使用ポート チャネル番号の詳細を表示する例を示します。

                  switch# show san-port-channel usage 
                  Totally 3 port-channel numbers used
                  ===================================
                  Used  :   77 - 79
                  Unused:   1 - 76 , 80 - 256
                  
                  

                  自動作成された SAN ポート チャネルは、手動で作成された SAN ポート チャネルと区別できるように、明示的に示されます。 次に、自動作成されたポート チャネルを表示する例を示します。

                  switch# show interface vfc21
                  vfc21 is trunking
                      Hardware is Fibre Channel, FCOT is short wave laser
                      Port WWN is 20:0a:00:0b:5f:3b:fe:80
                      ...
                      Receive data field Size is 2112
                      Port-channel auto creation is enabled
                  
                  Belongs to port-channel 123
                  ...
                  

                  SAN ポート チャネルのデフォルト設定

                  次の表に、SAN ポート チャネルのデフォルト設定を示します。

                  表 3  デフォルト SAN ポート チャネル パラメータ

                  パラメータ(Parameters)

                  デフォルト

                  ポート チャネル

                  FSPF はデフォルトでイネーブルになっています。

                  ポート チャネル作成

                  管理上のアップ状態

                  デフォルト ポート チャネル モード

                  オン

                  自動作成

                  ディセーブル