Cisco NX-OS トラブルシューティング ガイド Release 4.0
ライセンスのトラブルシューティング
ライセンスのトラブルシューティング
発行日;2012/01/09 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 1MB) | フィードバック

目次

ライセンスのトラブルシューティング

ライセンスの概要

シャーシのシリアル番号

猶予期間

ガイドライン

トラブルシューティングの初期チェックリスト

CLI によるライセンス情報の表示

ライセンスのインストールに関する問題

シリアル番号の問題

RMA シャーシ エラーまたはスイッチ間におけるライセンスの移動

ライセンスのインストール後も猶予期間警告が発生

猶予期間中のアラート

ライセンスが存在しないと表示される

ライセンスのトラブルシューティング

Cisco NX-OS では、ライセンス機能を使用することができます。このメカニズムでは、デバイスの特定のプレミアム機能に対応するライセンスをインストールすると、その機能へのアクセスが可能になります。

この章では、次の内容について説明します。

「ライセンスの概要」

「ガイドライン」

「トラブルシューティングの初期チェックリスト」

「ライセンスのインストールに関する問題」

ライセンスの概要

Cisco NX-OS では、Enterprise および Advanced の機能を利用するためのライセンスが必要です。ライセンスをインストールすると、スイッチ上でこれらの機能を利用できるようになります。ライセンス付与された機能を有効にするスイッチごとに、1 ライセンスを購入する必要があります。


) Cisco NX-OS では、ライセンスをインストールしなくても、機能を有効にできます。猶予期間中は、ライセンスを購入せずに試用することができます。


シャーシのシリアル番号

ライセンスは、ライセンス ファイルがインストールされるシャーシのシリアル番号を使用して作成されます。シャーシのシリアル番号に基づいてライセンスを発注した場合、そのライセンスは他のスイッチでは使用できません。別のシャーシ用のライセンスを使用すると、次のシステム メッセージが表示されます。

エラー メッセージ LICMGR-3-LOG_LIC_INVALID_HOSTID: Invalid license hostid VDH=[chars] for feature [chars].

説明  この機能には、無効なライセンス ホスト ID を持ったライセンスがあります。この状況は、特定のスイッチ用のライセンス機能を含むスーパーバイザ モジュールを、別のスイッチに取り付けた場合に発生することがあります。

推奨処置  スーパーバイザが取り付けられているシャーシ用の正しいライセンスを再インストールします。

猶予期間

ライセンスの必要な機能を、ライセンスをインストールせずに使用している場合は、機能を評価するための 120 日の猶予期間が付与されます。猶予期間が終了する前、または猶予期間の終了時に Cisco NX-OS によって機能がディセーブルにされる前に、必要な数のライセンスを購入およびインストールする必要があります。ライセンス付与されていない機能を使用しようとすると、次のシステム メッセージが表示されます。

エラー メッセージ LICMGR-2-LOG_LIC_GRACE_EXPIRED: Grace period expired for feature [chars].

説明  ライセンスのない機能の猶予期間が過ぎました。この機能を使用しているアプリケーションは、ただちにシャットダウンされます。

推奨処置  機能を引き続き使用する場合は、ライセンス ファイルをインストールしてください。

エラー メッセージ LICMGR-3-LOG_LICAPP_NO_LIC: Application [chars] running without [chars] license, shutdown in [dec] days.

説明 アプリケーション[chars1]には、ライセンスがありません。アプリケーションは猶予期間の[dec]日間は動作しますが、機能のライセンス ファイルをインストールしないかぎり、その日数を過ぎるとシャットダウンされます。

推奨処置 機能を引き続き使用する場合は、ライセンスをインストールしてください。

エラー メッセージ LICMGR-3-LOG_LIC_LICENSE_EXPIRED: Evaluation license expired for feature [chars].

説明  機能の評価期間が過ぎました。猶予期間が過ぎると、機能はシャットダウンされます。

推奨処置 機能を引き続き使用する場合は、ライセンスをインストールしてください。

エラー メッセージ LICMGR-3-LOG_LIC_NO_LIC: No license(s) present for feature [chars]. Application(s) shutdown in [dec] days.

説明  機能にはライセンスがありません。この機能は猶予期間中は有効ですが、その日数が過ぎると、この機能を使用するアプリケーションはシャットダウンされます。

推奨処置 機能を引き続き使用する場合は、ライセンスをインストールしてください。

エラー メッセージ LICMGR-6-LOG_LICAPP_EXPIRY_WARNING: Application [chars] evaluation license [chars] expiry in [dec] days.

説明 表示されている評価期間の日数が過ぎた場合、機能の永久ライセンスをインストールしない限り、アプリケーションはシャットダウンされます。

推奨処置 機能を引き続き使用する場合は、ライセンス ファイルをインストールしてください。

ライセンス パッケージには、複数の機能が含まれる場合があります。猶予期間中にライセンス パッケージ内の 1 つの機能をディセーブルにしても、その他の機能はイネーブルのままなので、そのライセンス パッケージに対するカウントダウンのクロックは停止しません。ライセンス機能の猶予期間のカウントダウンを中断するには、そのライセンス パッケージに含まれる機能をすべてディセーブルにする必要があります。ライセンス パッケージに含まれる機能でイネーブルになっているものを判別するには、show license usage CLI コマンドを使用します。

ガイドライン

ここでは、Cisco NX-OS のライセンスを管理する際のガイドラインを示します。

猶予期間の期限切れ警告を無視しないでください。猶予期間の期限が切れるまでの60日の間に新しいライセンスの発注、配送、およびインストールを行うことができます。

ライセンスを必要とする機能を確認し、購入する必要のあるライセンスを慎重に決定してください。

ライセンスの発注は、次の手順で正確に行ってください。

スイッチに付属の Proof of Purchase 文書(購入証明書)に記載されている Product Authorization Key(PAK)を入力します。

ライセンスを発注する際は、正しいシャーシ シリアル番号を入力します。このシリアル番号は、ライセンスのインストール先になるシャーシのシリアル番号でなければなりません。show license host-id CLI コマンドを使用します。

シリアル番号を正確に入力します。シリアル番号に数字のゼロは含まれますが、文字の「O」が含まれることはありません。

使用するシャーシに合ったライセンスを発注します。

ライセンス ファイルを、遠隔の安全な場所にバックアップしてください。ライセンス ファイルをアーカイブしておけば、スイッチの障害によるライセンス ファイルの消失を防止できます。

スイッチのシリアル番号に基づいて発注されたライセンスを使用して、各スイッチに正しいライセンスをインストールしてください。ライセンスには、シリアル番号に基づくものと、プラットフォームのタイプに基づくものの 2 種類があります。

show license usage CLI コマンドを使用して、ライセンスがインストールされたことを確認します。

ライセンス ファイルは絶対に変更しないでください。また、ライセンスの発注対象ではないスイッチには使用しないでください。シャーシの RMA を行う場合は、テクニカル サポート担当者に連絡して新しいシャーシ用の交換ライセンスを発注してください。

トラブルシューティングの初期チェックリスト

ライセンスに関する問題のトラブルシューティングを開始するときは、最初に、次の事項について確認します。

 

チェックリスト
確認済み

発注したすべてのライセンスで、対応するシャーシ シリアル番号を確認します。

 

発注したすべてのライセンスで、対応するプラットフォームまたはモジュールのタイプを確認します。

 

ライセンスの発注に使用した PAK が、シャーシ シリアル番号の取得元のシャーシに付属している PAK と同じものであることを確認します。

 

機能をイネーブルにするためのライセンスを必要としているすべてのスイッチに、すべてのライセンスがインストールされたことを確認します。

 

CLI によるライセンス情報の表示

show license コマンドを使用すると、スイッチに設定されているすべてのライセンスの情報を表示できます(例3-1例3-3 を参照)。

例3-1 現在のライセンス使用状況に関する情報を表示

switch(config)# show license usage
Feature Ins Lic Status Expiry Date Comments
Count
--------------------------------------------------------------------------------
LAN_ADVANCED_SERVICES_PKG No - In use Grace 102D 0H
LAN_ENTERPRISE_SERVICES_PKG No - In use Grace 103D 22H
------------------------------------------------------------------------------------------

例3-2 特定のパッケージに含まれる機能のリストを表示

switch(config)# show license usage LAN_ENTERPRISE_SERVICES_PKG
Application
-----------
pbr
Tunnel
-----------

例3-3 ライセンスのホスト ID を表示

switch# show license host-id
License hostid: VDH=FOX0646S017

) コロン(:)記号のあとに表示される ID の全体を使用してください。VHD は Vendor Host ID です。


例3-4 インストールされたライセンス キー ファイルとその内容をすべて表示

switch# show license
entp.lic:
SERVER this_host ANY
VENDOR cisco
INCREMENT LAN_ENTERPRISE_SERVICES_PKG cisco 1.0 permanent uncounted \
VENDOR_STRING=<LIC_SOURCE>MDS_SWIFT</LIC_SOURCE><SKU>N7K-LAN1K9=</SKU> \
HOSTID=VDH=TBC10412106 \
NOTICE="<LicFileID>20071025133322456</LicFileID><LicLineID>1</LicLineID>
\

ライセンスのインストールに関する問題

通常、ライセンスの一般的な問題は、ライセンス ファイルの誤発注、不正なスイッチへのライセンス ファイルのインストール、またはファブリック用のライセンスの数に関係した誤発注が原因で発生します。

ここで説明する内容は、次のとおりです。

「シリアル番号の問題」

「RMA シャーシ エラーまたはスイッチ間におけるライセンスの移動」

「ライセンスのインストール後も猶予期間警告が発生」

「猶予期間中のアラート」

「ライセンスが存在しないと表示される」

シリアル番号の問題

ライセンスに関する一般的な問題のいくつかは、ライセンスの発注時に間違ったシャーシ シリアル番号を使用したことが原因になっています。

CLI で show license host-id CLI コマンドを使用して、スイッチの正しいシャーシ シリアル番号を取得します。

ライセンスの発注処理中にシャーシ シリアル番号を入力する際は、シリアル番号に含まれるゼロの代わりに文字の「O」を使用しないように注意してください。

RMA シャーシ エラーまたはスイッチ間におけるライセンスの移動

ライセンスは発行されたスイッチに対して固有のものであり、その他のスイッチでは無効です。ライセンスをスイッチ間で移動する場合は、購入した代理店にお問い合わせください。

ライセンスのインストール後も猶予期間警告が発生

ライセンスが正しくインストールされていない場合、またはまだインストールしていないライセンス パッケージに含まれる機能を使用している場合は、猶予期間警告を引き続き受け取ることになります。

現象 ライセンスのインストール後も猶予期間警告が発生する。

 

表3-1 ライセンスのインストール後も猶予期間警告が発生

現象
考えられる原因
解決方法

ライセンスのインストール後も猶予期間警告が発生する。

ライセンス ファイルはコピーされているが、インストールされていない。

license install CLI コマンドを使用して、ライセンスをインストールします。

ライセンスのインストールが失敗した。

ログを参照して、失敗したライセンスのインストールに関するシステム メッセージを調べます。show license usage CLI コマンドを使用して、ライセンスなしで使用されている機能を判別します。

猶予期間中のアラート

Cisco NX-OS では、120 日間の猶予期間が与えられます。まだライセンスをインストールしていない機能を評価するときに、この猶予期間のカウントダウンが開始または継続されます。

評価中の機能をディセーブルにすると猶予期間のカウントダウンは中断しますが、有効なライセンスなしでその機能を再びイネーブルにすると、残りの猶予期間に対するカウントダウンが継続されます。

ライセンス パッケージに含まれるすべての機能が、この猶予期間の対象になります。ライセンス パッケージには、複数の機能が含まれる場合があります。猶予期間中にライセンス パッケージ内の 1 つの機能をディセーブルにしても、その他の機能はイネーブルのままなので、そのライセンス パッケージに対するカウントダウンは停止しません。ライセンス パッケージの猶予期間のカウントダウンを中断するには、ライセンス パッケージ内のすべての機能をディセーブルにする必要があります。

スイッチ上のすべてのライセンスは、Cisco NX-OS ライセンス カウンタによって追跡されます。機能の評価および猶予期間が開始されると、コンソール メッセージ、SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)トラップ、システム メッセージ、および Call Home メッセージを毎日受け取ります。

さらに、猶予期間の最後の 7 日間は、これらのメッセージの頻度が 1 時間ごとになります。次の例では、VDC 機能を使用します。1 月 30 日に、120 日の猶予期間を使用して VDC 機能をイネーブルにしました。この場合、猶予期間の終了まで、次のようにメッセージを受け取ります。

1 月 30 日~ 5 月 21 日まで、毎日メッセージを受け取ります。

5 月 22 日~ 30 日まで、1 時間ごとにメッセージを受け取ります。

5 月 31 日に猶予期間が終了し、VDC 機能は自動的にディセーブルにされます。有効なライセンスを購入するまで、複数の VDC の使用は許可されません。


) 猶予期間中のメッセージの頻度は変更できません。



注意 猶予期間の最後の 7 日間が過ぎると機能が停止し、ネットワーク トラフィックが中断する場合があります。今後のアップグレードでは、ライセンス要求および 120 日間の猶予期間を実施します。

show license usage コマンドを使用して、スイッチの猶予期間情報を表示します。

switch(config)# show license usage
Feature Ins Lic Status Expiry Date Comments
Count
--------------------------------------------------------------------------------
LAN_ADVANCED_SERVICES_PKG No - In use Grace 102D 0H
LAN_ENTERPRISE_SERVICES_PKG No - In use Grace 103D 22H
------------------------------------------------------------------------------------------
 

ライセンスが存在しないと表示される

ライセンスが正しくインストールされて機能している場合でも、システム ハードウェアの変更または bootflash: に関する問題の発生が原因で、ライセンスが存在しないと表示されることがあります。

現象 ライセンスが存在しないと表示される。

 

表3-2 ライセンスが存在しないと表示される

現象
考えられる原因
解決方法

ライセンスが存在しないと表示される。

ライセンスのインストール後に、スーパーバイザ モジュールが交換された。

ライセンスを再インストールします。

スーパーバイザの bootflash: が破損している。

破損した bootflash: の復旧については、「破損したブートフラッシュの復旧」を参照してください。ライセンスを再インストールします。