Cisco Nexus 5500 シリーズ NX-OS ユニキャスト ルーティング コンフィギュレーション ガイド リリース 7.x
HSRP の設定
HSRP の設定
発行日;2015/03/25 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 7MB) | フィードバック

目次

HSRP の設定

HSRP の設定

この章では、Cisco NX-OS スイッチにホットスタンバイ ルータ プロトコル(HSRP)を設定する方法について説明します。

この章は、次の項で構成されています。

「HSRP について」

「HSRP のライセンス要件」

「HSRPP の前提条件」

「注意事項と制約事項」

「デフォルト設定」

「HSRP の設定」

「HSRP 設定の確認」

「HSRP の設定例」

「その他の関連資料」

HSRP について

HSRP はファーストホップ冗長プロトコル(FHRP)であり、ファーストホップ IP ルータの透過的なフェールオーバーを可能にします。HSRP は、デフォルト ルータの IP アドレスを指定して設定された、イーサネット ネットワーク上の IP ホストにファーストホップ ルーティングの冗長性を提供します。ルータ グループでは HSRP を使用して、アクティブ ルータおよびスタンバイ ルータを選択します。ルータのグループにおいて、アクティブ ルータはパケットをルーティングするルータ、スタンバイ ルータはアクティブ ルータに障害が発生したとき、またはプリセットされた条件に一致したときにアクティブ ルータを引き継ぐルータです。

大部分のホストの実装では、ダイナミックなルータ ディスカバリ メカニズムをサポートしていませんが、デフォルトのルータを設定することはできます。すべてのホスト上でダイナミックなルータ ディスカバリ メカニズムを実行するのは、管理上のオーバーヘッド、処理上のオーバーヘッド、セキュリティ上の問題など、さまざまな理由で適切ではありません。HSRP は、そうしたホスト上にフェールオーバー サービスを提供します。

この項では、次のトピックについて取り上げます。

「HSRP の概要」

「IPv4 の HSRP」

「.HSRP for IPv6」

「HSRP のバージョン」

「HSRP 認証」

「HSRP メッセージ」

「HSRP ロード シェアリング」

「BFD」

「vPC と HSRP」

「仮想化のサポート」

HSRP の概要

HSRP を使用する場合、HSRP 仮想 IP アドレスを(実際のルータの IP アドレスではなく)ホストのデフォルト ルータとして設定します。仮想 IP アドレスは、HSRP が動作するルータのグループ間で共有される IPv4 または IPv6 アドレスです。

ネットワーク セグメントで HSRP を設定する場合は、HSRP グループの仮想 MAC アドレスと仮想 IP アドレスを設定します。グループの各 HSRP 対応インターフェイス上で、同じ仮想アドレスを指定します。各インターフェイス上で、実アドレスとして機能する固有の IP アドレスおよび MAC アドレスも設定します。HSRP はこれらのインターフェイスのうちの 1 つをアクティブ ルータにするために選択します。アクティブ ルータは、グループの仮想 MAC アドレス宛てのパケットを受信してルーティングします。

指定されたアクティブ ルータで障害が発生すると、HSRP によって検出されます。その時点で、選択されたスタンバイ ルータが、HSRP グループの MAC アドレスおよび IP アドレスの制御を代行します。HSRP はこの時点で、新しいスタンバイ ルータの選択も行います。

HSRP ではプライオリティ メカニズムを使用して、デフォルトのアクティブ ルータにする HSRP 設定インターフェイスを決定します。アクティブ ルータとしてインターフェイスを設定するには、グループ内の他のすべての HSRP 設定インターフェイスよりも高いプライオリティを与えます。デフォルトのプライオリティは 100 なので、それよりもプライオリティが高いインターフェイスを 1 つ設定すると、そのインターフェイスがデフォルトのアクティブ ルータになります。

HSRP が動作するインターフェイスは、マルチキャスト ユーザ データグラム プロトコル(UDP)ベースの hello メッセージを送受信して、障害を検出し、アクティブおよびスタンバイ ルータを指定します。アクティブ ルータが設定された時間内に hello メッセージを送信できなかった場合は、最高のプライオリティのスタンバイ ルータがアクティブ ルータになります。アクティブ ルータとスタンバイ ルータ間のパケット フォワーディング機能の移動は、ネットワーク上のすべてのホストに対して完全に透過的です。

1 つのインターフェイス上で複数の HSRP グループを設定できます。

図 19-1 に、HSRP 対応として設定されたネットワークを示します。仮想 MAC アドレスおよび仮想 IP アドレスを共有することによって、2 つ以上のインターフェイスを単一の仮想ルータとして動作させることができます。

図 19-1 2 台の対応ルータを含む HSRP トポロジ

 

 

仮想ルータは物理的には存在しませんが、相互にバックアップするように設定されたインターフェイスにとって、共通のデフォルト ルータになります。アクティブ ルータの IP アドレスを使用して、LAN 上でホストを設定する必要はありません。代わりに、デフォルト ルータとして仮想ルータの IP アドレス(仮想 IP アドレス)を使用して、ホストを設定します。アクティブ ルータが設定時間内に hello メッセージを送信できなかった場合は、スタンバイ ルータが引き継いで仮想アドレスに応答し、アクティブ ルータになってアクティブ ルータの役割を引き受けます。ホストの観点からは、仮想ルータは同じままです。


) ルーテッド ポートで受信した HSRP 仮想 IP アドレス宛のパケットは、ローカル ルータ上で終端します。そのルータがアクティブ HSRP ルータであるのかスタンバイ HSRP ルータであるのかは関係ありません。これには ping トラフィックと Telnet トラフィックが含まれます。レイヤ 2(VLAN)インターフェイスで受信した HSRP 仮想 IP アドレス宛てのパケットは、アクティブ ルータ上で終端します。


IPv4 の HSRP

HSRP ルータは HSRP hello パケットを交換することによって、相互に通信します。これらのパケットは、UDP ポート 1985 上の宛先 IP マルチキャスト アドレス 224.0.0.2(すべてのルータと通信するための予約済みマルチキャスト アドレス)に送信されます。アクティブ ルータは設定 IP アドレスおよび HSRP 仮想 MAC アドレスから hello パケットを得るのに対して、スタンバイ ルータは設定 IP アドレスおよびインターフェイス MAC アドレスから hello パケットを取得します。インターフェイス MAC アドレスは、バーンドイン アドレス(BIA)のこともあれば、そうではないこともあります。BIA は、MAC アドレスの下位 6 バイトで、ネットワーク カード(NIC)の製造元によって割り当てられます。

ホストはデフォルト ルータが HSRP 仮想 IP アドレスとして設定されているので、HSRP 仮想 IP アドレスに関連付けられた MAC アドレスと通信する必要があります。この MAC アドレスは、仮想 MAC アドレス 0000.0C07.ACxy です。この場合、xy はそれぞれのインターフェイスに基づく、16 進数の HSRP グループ番号です。たとえば、HSRP グループ 1 は 0000.0C07.AC01 という HSRP 仮想 MAC アドレスを使用します。隣接 LAN セグメント上のホストは、標準のアドレス解決プロトコル(ARP)プロセスを使用して、関連付けられた MAC アドレスを解決します。

HSRP バージョン 2 では新しい IP マルチキャスト アドレス 224.0.0.102 を使用して hello パケットを送信します。バージョン 1 では、このマルチキャスト アドレスが 224.0.0.2 です。HSRP バージョン 2 では、拡張グループ番号範囲 0 ~ 4095 を使用できます。また、新しい MAC アドレス範囲 0000.0C9F.F000 ~ 0000.0C9F.FFFF を使用します。

.HSRP for IPv6

IPv6 ホストは、IPv6 ネイバー探索(ND)ルータ アドバタイズメント(RA)メッセージを通じて使用可能な IPv6 ルータを学習します。これらのメッセージは定期的にマルチキャストされるか、またはホストによって送信要求されますが、デフォルト ルートがダウンしていることを検出するための遅延時間は 30 秒以上になります。IPv6 の HSRP は、IPv6 ND プロトコルを使用した場合よりも、代替デフォルト ルータへのスイッチオーバーが大幅に高速であり、ミリ秒タイマーが使用される場合は 1 秒未満になります。IPv6 の HSRP では、IPv6 ホストの仮想ファースト ホップを提供します。

HSRP の IPv6 インターフェイスを設定すると、IPv6 ND がルータのライフタイムがゼロで最終 RA を送信した後で、インターフェイスのリンクローカル アドレスに対する定期 RA が停止します。インターフェイスの IPv6 リンクローカル アドレスに制限はありません。他のプロトコルは、このアドレスへのパケットを送受信し続けます。

IPv6 ND は、HSRP グループがアクティブなときに、HSRP 仮想 IPv6 リンクローカル アドレスの定期 RA を送信します。これらの RA は、HSRP グループがアクティブ状態のままのときに、ルータのライフタイムがゼロで最終 RA が送信されると停止します。HSRP は、アクティブ HSRP グループ メッセージ(hello、coup、redesign)でのみ仮想 MAC アドレスを使用します。

IPv6 の HSRP は、次のパラメータを使用します。

HSRP バージョン 2

UDP ポート 2029

0005.73A0.0000 ~ 0005.73A0.0FFF の範囲の仮想 MAC アドレス

マルチキャスト リンクローカル IP 宛先アドレス FF02::66

ホップ リミット 255

HSRP IPv6 アドレス

HSRP IPv6 グループには、HSRP グループ番号から導出される仮想 MAC アドレス、および HSRP 仮想 MAC アドレスからデフォルトで導出される仮想 IPv6 リンクローカル アドレスがあります。仮想 IPv6 リンクローカル アドレスを形成するために HSRP IPv6 グループのデフォルトの仮想 MAC アドレスが常に使用されます。グループによって実際に使用されている仮想 MAC アドレスは関係ありません。

表 19-1 に、IPv6 ネイバー探索パケットおよび HSRP パケットに使用される MAC アドレスおよび IP アドレスを示します。

 

表 19-1 HSRP および IPv6 ND アドレス

パケット
送信元 MAC アドレス
送信元 IPv6 アドレス
宛先 IPv6 アドレス
リンク層アドレス オプション

ネイバー送信要求(NS)

インターフェイス MAC アドレス

インターフェイス IPv6 アドレス

--

インターフェイス MAC アドレス

ルータ送信要求(RS)

インターフェイス MAC アドレス

インターフェイス IPv6 アドレス

--

インターフェイス MAC アドレス

ネイバー アドバタイズメント(NA)

インターフェイス MAC アドレス

インターフェイス IPv6 アドレス

仮想 IPv6 アドレス

HSRP 仮想 MAC アドレス

ルート アドバタイズメント(RA)

インターフェイス MAC アドレス

仮想 IPv6 アドレス

--

HSRP 仮想 MAC アドレス

HSRP(非アクティブ)

インターフェイス MAC アドレス

インターフェイス IPv6 アドレス

--

--

HSRP(アクティブ)

仮想 MAC アドレス

インターフェイス IPv6 アドレス

--

--

HSRP は、IPv6 リンクローカル アドレスをユニキャスト ルーティング情報ベース(URIB)に追加しません。リンクローカル アドレスにはセカンダリ仮想 IP アドレスもありません。

グローバル ユニキャスト アドレスの場合は、HSRP によって仮想 IPv6 アドレスが URIB および IPv6 に追加されますが、それらの仮想 IPv6 アドレスは ICMPv6 には登録されません。ICMPv6 リダイレクトは HSRP IPv6 グループでサポートされません。

HSRP のバージョン

Cisco NX-OS は、デフォルトで HSRP バージョン 1 をサポートします。HSRP バージョン 2 を使用するようにインターフェイスを設定できます。

HSRP バージョン 2 では、HSRP バージョン 1 から次のように拡張されています。

グループ番号の範囲が拡大されました。HSRP バージョン 1 がサポートするグループ番号は 0 ~ 255 です。HSRP バージョン 2 がサポートするグループ番号は 0 ~ 4095 です。

IPv4 では、HSRP バージョン 1 で使用するマルチキャスト アドレス 224.0.0.2 の代わりに、IPv4 マルチキャスト アドレス 224.0.0.102 または IPv6 マルチキャスト アドレス FF02::66 を使用して hello パケットを送信します。

IPv4 では 0000.0C9F.F000 ~ 0000.0C9F.FFFF、IPv6 アドレスでは 0005.73A0.0000 ~ 0005.73A0.0FFF の MAC アドレス範囲を使用します。HSRP バージョン 1 は、MAC アドレス範囲 0000.0C07.AC00 ~ 0000.0C07.ACFF を使用します。

MD 5 認証のサポートが追加されました。

HSRP のバージョンを変更すると、Cisco NX-OS がグループを再初期化します。新しい仮想 MAC アドレスがグループに与えられるからです。

HSRP バージョン 2 では HSRP バージョン 1 とは異なるパケット フォーマットを使用します。パケット フォーマットは Type-Length-Value(TLV)です。HSRP バージョン 1 ルータは、HSRP バージョン 2 パケットを受信しても無視します。

HSRP 認証

HSRP Message Digest 5(MD5)アルゴリズム方式の認証は、HSRP スプーフィング ソフトウェアから保護し、業界標準である MD5 アルゴリズムを使用して、信頼性およびセキュリティを向上させます。HSRP では、認証 TLV に IPv4 または IPv6 アドレスが含まれます。

HSRP メッセージ

HSRP が設定されたルータは、次の 3 種類のマルチキャスト メッセージを交換できます。

hello:hello メッセージは、ルータの HSRP プライオリティおよびステート情報を他の HSRP ルータに伝えます。

coup:スタンバイ ルータがアクティブ ルータの機能を引き受けるときに、coup メッセージを送信します。

resign:このメッセージは、アクティブ ルータであるルータがシャットダウン直前、またはプライオリティの高いルータから hello または coup メッセージが送信されたときに、ルータから送信されます。

HSRP ロード シェアリング

HSRP では、1 つのインターフェイス上で複数のグループを設定できます。オーバーラップする 2 つの IPv4 HSRP グループを設定すると、期待されるデフォルト ルータの冗長性を HSRP から提供しながら、接続ホストからのトラフィックのロード シェアリングが可能です。図 19-2 に、ロード シェアリングが行われる HSRP IPv4 構成の例を示します。

図 19-2 HSRP ロード シェアリング

 

図 19-2 に、2 台のルータ(A および B)と 2 つの HSRP グループを示します。ルータ A はグループ A のアクティブ ルータであり、グループ B のスタンバイ ルータです。同様に、ルータ B はグループ B のアクティブ ルータであり、グループ A のスタンバイ ルータです。両方のルータがアクティブである限り、HSRP は両方のルータにわたって、ホストからのトラフィックのロード バランシングを図ります。どちらかのルータで障害が発生すると、残りのルータが引き続き、両方のホストのトラフィックを処理します。


) IPv6 の HSRP では、デフォルトでロード バランシングを行います。サブネット上に 2 つの HSRP IPv6 グループが存在する場合、ホストはそれぞれのルータ アドバタイズメントから両方を学習し、アドバタイズされたルータ間で負荷が共有されるように 1 つのグループを使用することを選択します


BFD

HSRP は、双方向フォワーディング検出(BFD)をサポートしています。BFD は、転送パスの障害を高速で検出することを目的にした検出プロトコルです。BFD は 2 台の隣接デバイス間のサブセカンド障害を検出し、BFD の負荷の一部を、サポートされるモジュール上のデータ プレーンに分散できるため、プロトコル hello メッセージよりも CPU を使いません。詳細については、『 Cisco Nexus 5500 Series NX-OS Interfaces Configuration Guide, Release 6.0 』を参照してください。

vPC と HSRP

HSRP は、仮想ポート チャネル(vPC)と連携します。vPC 使用すると、2 つの異なる Cisco Nexus 5500 スイッチに物理的に接続するリンクは、その他のスイッチから単一のポート チャネルに見えるようになります。vPC の詳細については、『 Cisco Nexus 5500 Series NX-OS Layer 2 Switching Configuration Guide, Release 6.0 』を参照してください。

vPC は、アクティブ HSRP ルータとスタンバイ HSRP ルータの両方を通じてトラフィックを転送します。スタンバイ HSRP ルータのプライオリティにおけるしきい値を設定して、vPC トランクに対するトラフィックがフェールオーバーするタイミングを決定できます。「HSRP プライオリティの設定」を参照してください。


) プライマリ vPC ピア スイッチの HSRP をアクティブに、セカンダリ vPC スイッチの HSRP をスタンバイにそれぞれ設定する必要があります。


vPC ピア ゲートウェイと HSRP

一部のサード パーティ製デバイスは HSRP 仮想 MAC アドレスを無視し、代わりに HSRP ルータの送信元 MAC アドレスを使用する場合があります。vPC 環境では、この送信元 MAC アドレスを使用しているパケットが vPC ピア リンク経由で送信され、それによってパケットのドロップが発生する可能性があります。vPC ピア ゲートウェイを設定して、HSRP ルータで、ローカル vPC ピア MAC アドレスとリモート vPC ピア MAC アドレス、および HSRP 仮想 MAC アドレスに送信されたパケットを直接処理できるようにします。vPC ピア ゲートウェイの詳細については、『 Cisco Nexus 5500 Series NX-OS Layer 2 Switching Configuration Guide, Release 6.0 』を参照してください。


) F シリーズ モジュール上に vPC ピア リンクが設定されている混在シャーシの構成では、vPC ピア リンクを移動するレイヤ 3 バックアップ ルートを除外するために、vPC ピア ゲートウェイの exclude オプションを設定します。vPC ピア ゲートウェイの exclude オプションの詳細については、『Cisco Nexus 5500 Series NX-OS Layer 2 Switching Configuration Guide, Release 6.0』を参照してください。


仮想化のサポート

HSRP は仮想ルーティングおよび転送(VRF)インスタンスをサポートします。

インターフェイスの VRF メンバーシップを変更すると、Cisco NX-OS によって HSRP を含め、すべてのレイヤ 3 設定が削除されます。

HSRP のライセンス要件

次の表に、この機能のライセンス要件を示します。

 

製品
ライセンス要件

Cisco NX-OS

HSRP にライセンスは不要です。ライセンス パッケージに含まれていない機能はすべて Cisco NX-OS システム イメージにバンドルされており、追加費用は一切発生しません。Cisco NX-OS ライセンス スキームの詳細については、 Cisco NX-OS Licensing Guide 』 を参照してください。

(注) レイヤ 3 インターフェイスをイネーブルにするには、ハードウェアに付属するレイヤ 3 ハードウェアおよび LAN Base Services ライセンスがスイッチ上にインストールされていることを確認してください。

HSRPP の前提条件

HSRP の前提条件は、次のとおりです。

HSRP グループを設定してイネーブルにするには、その前に HSRP 機能をスイッチでイネーブルにする必要があります。

注意事項と制約事項

HSRP 設定時の注意事項および制約事項は、次のとおりです。

最小 hello タイマー値は 250 ミリ秒です。

最小ホールド タイマー値は 750 ミリ秒です。

HSRP を設定するインターフェイスに IP アドレスを設定し、そのインターフェイスをイネーブルにしてからでなければ、HSRP はアクティブになりません。

HSRP に IPv6 インターフェイスを設定するときは、HSRP バージョン 2 を設定する必要があります。

IPv4 では、仮想 IP アドレスは、インターフェイス IP アドレスと同じサブネットになければなりません。

同一インターフェイス上では、複数のファーストホップ冗長プロトコルを設定しないことを推奨します。HSRP バージョン 2 は HSRP バージョン 1 と相互運用できません。どちらのバージョンも相互に排他的なので、インターフェイスはバージョン 1 およびバージョン 2 の両方を運用できません。しかし、同一ルータの異なる物理インターフェイス上であれば、異なるバージョンを実行できます。

バージョン 1 で認められるグループ番号範囲(0 ~ 255)を超えるグループを設定している場合は、バージョン 2 からバージョン 1 への変更はできません。

インターフェイス VRF メンバーシップまたはポート チャネル メンバーシップを変更した場合、またはポート モードをレイヤ 2 に変更した場合は、Cisco NX-OS によってインターフェイス上のすべてのレイヤ 3 設定が削除されます。

仮想ポート チャネル(vPC)を使用して仮想 MAC アドレスを設定する場合、両方の vPC ピアに同じ仮想 MAC アドレスを設定する必要があります。

vPC メンバである VLAN インターフェイスで HSRP MAC アドレスのバーンドイン オプションは使用できません。

デフォルト設定

表 19-2 に、HSRP パラメータのデフォルト設定を示します。

 

表 19-2 デフォルトの HSRP パラメータ

パラメータ
デフォルト

HSRP

ディセーブル

認証

バージョン 1 の場合はテキストとしてイネーブル、パスワードは cisco

HSRP バージョン

Version 1

プリエンプション

disabled

プライオリティ

100

仮想 MAC アドレス

HSRP グループ番号から生成

HSRP の設定

この項では、次のトピックについて取り上げます。

「HSRP 機能のイネーブル化」「HSRP バージョン設定」

「IPv4 の HSRP グループの設定」

「IPv6 の HSRP グループの設定」

「HSRP 仮想 MAC アドレスの設定」

「HSRP の認証」「switch(config-if-hsrp)# copy running-config startup-config」

「HSRP プライオリティの設定」

「HSRP のカスタマイズ」


) Cisco IOS の CLI に慣れている場合、この機能の Cisco NX-OS コマンドは従来の Cisco IOS コマンドと異なる点があるため注意が必要です。


HSRP 機能のイネーブル化

HSRP グループを設定してイネーブルにするには、その前に HSRP 機能をグローバルでイネーブルにする必要があります。

HSRP 機能をイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

feature hsrp

 

switch(config)# feature hsrp

HSRP をイネーブルにします。

HSRP 機能をディセーブルにし、関連付けられたすべての設定を削除するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

HSRP バージョン設定

コマンド
目的

no feature hsrp

 

switch(config)# no feature hsrp

すべてのグループの HSRP をディセーブルにします。

HSRP のバージョンを設定できます。既存グループのバージョンを変更すると、仮想 MAC アドレスが変更されるので、Cisco NX-OS がそれらのグループの HSRP を再初期化します。HSRP のバージョンは、インターフェイス上のすべてのグループに適用されます。


) IPv6 HSRP グループは、HSRP バージョン 2 として設定する必要があります。


 

HSRP のバージョンを設定するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

コマンド
目的

hsrp version { 1 | 2 }

 

switch(config-if)# hsrp version 2

HSRP バージョンを設定します。デフォルトはバージョン 1 です。

IPv4 の HSRP グループの設定

IPv4 インターフェイス上で HSRP グループを設定し、その HSRP グループに仮想 IP アドレスおよび仮想 MAC アドレスを設定できます。

はじめる前に

HSRP 機能がイネーブルになっていることを確認します(「HSRP 機能のイネーブル化」を参照)。

グループのいずれかのメンバ インターフェイス上で仮想 IP アドレスを設定すると、Cisco NX-OS によって HSRP がイネーブルになります。HSRP グループをイネーブルにする前に、認証、タイマー、プライオリティなどの HSRP 属性を設定する必要があります。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface type number

3. no switchport

4. ip ip-address/length

5. hsrp group-number [ ipv4 ]

6. ip [ ip-address [ secondary ]]

7. exit

8. no shutdown

9. (任意) show hsrp [group group-number ] [ ipv4 ]

10. (任意) copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

 

例:

switch# configure terminal

switch(config)#

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

interface type number

 

例:

switch(config)# interface ethernet 1/2

switch(config-if)#

インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

no switchport

 

例:

switch(config-if)# no switchport

そのインターフェイスを、レイヤ 3 ルーテッド インターフェイスとして設定します。

ステップ 4

ip ip-address/length

 

switch(config-if)# ip 192.0.2.2/8

インターフェイスの IPv4 アドレスを設定します。

ステップ 5

hsrp group-number [ ipv4 ]

 

switch(config-if)# hsrp 2

switch(config-if-hsrp)#

HSRP グループを作成し、HSRP コンフィギュレーション モードを開始します。HSRP バージョン 1 で指定できる範囲は 0 ~ 255 です。HSRP バージョン 2 で指定できる範囲は 0 ~ 4095 です。デフォルト値は 0 です

ステップ 6

ip [ ip-address [ secondary ]]

 

switch(config-if-hsrp)# ip 192.0.2.1

HSRP グループの仮想 IP アドレスを設定し、グループをイネーブルにします。このアドレスは、インターフェイスの IPv4 アドレスと同じサブネットになければなりません。

ステップ 7

exit

 

switch(config-if-hsrp)# exit

HSRP コンフィギュレーション モードを終了します。

ステップ 8

no shutdown

 

switch(config-if)# no shutdown

インターフェイスをイネーブルにします。

ステップ 9

show hsrp [ group group-number ] [ ipv4 ]

 

switch(config-if)# show hsrp group 2

(任意)HSRP 情報を表示します。

ステップ 10

copy running-config startup-config

 

例:

switch(config-if)# copy running-config startup-config

(任意)この設定の変更を保存します。

 


) 設定完了後にインターフェイスをイネーブルにするには、no shutdown コマンドを使用する必要があります。


次に Ethernet 1/2 上で HSRP グループを設定する例を示します。

switch# configure terminal
switch(config)# interface ethernet 1/2
switch(config-if)# no switchport
switch(config-if)# ip 192.0.2.2/8
switch(config-if)# hsrp 2
switch(config-if-hsrp)# ip 192.0.2.1
switch(config-if-hsrp)# exit
switch(config-if)# no shutdown
switch(config-if)# copy running-config startup-config
 

IPv6 の HSRP グループの設定

IPv6 インターフェイス上で HSRP グループを設定し、その HSRP グループに仮想 MAC アドレスを設定できます。

IPv6 の HSRP グループを設定すると、HSRP はリンクローカル プレフィックスからリンクローカル アドレスを生成します。HSRP では、Modified EUI-64 形式のインターフェイス ID も生成します。EUI-64 インターフェイス ID は、関連の HSRP 仮想 MAC アドレスから作成されます。

HSRP IPv6 セカンダリ アドレスはありません。

はじめる前に

HSRP 機能がイネーブルになっていることを確認します(「HSRP 機能のイネーブル化」を参照)。

IPv6 HSRP グループを設定するインターフェイスで HSRP バージョン 2 がイネーブルになっていることを確認します。

HSRP グループをイネーブルにする前に、認証、タイマー、プライオリティなどの HSRP 属性を設定してあることを確認します。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface type number

3. ipv6 ipv6-address/length

4. hsrp version 2

5. hsrp group-number ipv6

6. ip ipv6-address [secondary]

7. ip autoconfig

8. no shutdown

9. show hsrp [group group-number ] [ ipv6 ]

10. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

 

例:

switch# configure terminal

switch(config)#

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

interface type number

 

例:

switch(config)# interface ethernet 3/2

switch(config-if)#

インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

ipv6 ipv6-address/length

 

switch(config-if)# ipv6 2001:0DB8:0001:0001:/64

インターフェイスの IPv6 アドレスを設定します。

ステップ 4

hsrp version 2

 

switch(config-if-hsrp)# hsrp version 2

HSRP バージョン 2 にこのグループを設定します。

ステップ 5

hsrp group-number ipv6

 

switch(config-if)# hsrp 10 ipv6

switch(config-if-hsrp)#

IPv6 HSRP グループを作成し、HSRP コンフィギュレーション モードを開始します。HSRP バージョン 2 で指定できる範囲は 0 ~ 4095 です。デフォルト値は 0 です

ステップ 6

ip [ ipv6-address [ secondary ]]

 

switch(config-if-hsrp)# ip 2001:DB8::1

HSRP グループの仮想 IPv6 アドレスを設定し、そのグループをイネーブルにします。

ステップ 7

ip autoconfig

 

switch(config-if-hsrp)# ip autoconfig

計算されたリンクローカル仮想 IPv6 アドレスから HSRP グループの仮想 IPv6 アドレスを自動設定し、グループをイネーブルにします。

ステップ 8

no shutdown

 

switch(config-if-hsrp)# no shutdown

インターフェイスをイネーブルにします。

ステップ 9

show hsrp [ group group-number ] [ ipv6 ]

 

switch(config-if-hsrp)# show hsrp group 10

(任意)HSRP 情報を表示します。

ステップ 10

copy running-config startup-config

 

例:

switch(config-if-hsrp)# copy running-config startup-config

(任意)この設定の変更を保存します。

 


) 設定完了後にインターフェイスをイネーブルにするには、no shutdown コマンドを使用する必要があります。


次に、Ethernet 3/2 上で IPv6 HSRP グループを設定する例を示します。

switch# configure terminal

switch(config)# interface ethernet 3/2

switch(config-if)# ip 12001:0DB8:0001:0001:/64

switch(config-if)# hsrp 2 ipv6

switch(config-if-hsrp)# exit

switch(config-if)# no shutdown

switch(config-if)# copy running-config startup-config

 

HSRP 仮想 MAC アドレスの設定

設定されたグループ番号に基づいて HSRP が生成したデフォルト仮想 MAC アドレスを変更できます。


) vPC リンクの vPC ピアの両方で同じ仮想 MAC アドレスを設定する必要があります。


HSRP グループの仮想 MAC アドレスを手動で設定するには、HSRP コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

mac-address string

 

switch(config-if-hsrp)# mac-address 5000.1000.1060

HSRP グループの仮想 MAC アドレスを設定します。ストリングには標準の MAC アドレス フォーマット(xxxx.xxxx.xxxx)を使用します。

仮想 MAC アドレスに BIA(バーンドイン MAC アドレス)を使用するように HSRP を設定するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

hsrp use-bia [ scope interface ]

 

switch(config-if)# hsrp use-bia

HSRP 仮想 MAC アドレスにインターフェイスの BIA を使用するように、HSRP を設定します。任意で scope interface キーワードを使用すると、このインターフェイス上のすべてのグループに BIA を使用するように HSRP を設定できます。

HSRP の認証

クリアテキストまたは MD5 ダイジェスト認証を使用してプロトコルを認証するように、HSRP を設定できます。MD5 認証ではキーチェーンを使用します(『 Cisco Nexus 5500 Series NX-OS Security Configuration Guide, Release 6.0 』を参照)。

はじめる前に

HSRP 機能がイネーブルになっていることを確認します(「HSRP 機能のイネーブル化」を参照)。

HSRP グループのすべてのメンバに同じ認証およびキーを設定する必要があります。

MD5 認証を使用する場合は、キーチェーンが作成してあることを確認します。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface interface- type slot/port

3. no switchport

4. hsrp group- number [ ipv4 | ipv6 ]

5. authentication text string
または
authentication md5 { key-chain key-chain | key-string { 0 | 7 } text [ timeout seconds ]}

6. (任意) show hsrp [ group group-number ]

7. (任意) copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

 

例:

switch# configure terminal

switch(config)#

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

interface interface-type slot/port

 

例:

switch(config)# interface ethernet 1/2

switch(config-if)#

インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

になります。

ステップ 3

no switchport

 

例:

switch(config-if)# no switchport

そのインターフェイスを、レイヤ 3 ルーテッド インターフェイスとして設定します。

ステップ 4

hsrp group-number [ ipv4 | ipv6 ]

 

switch(config-if)# hsrp 2

switch(config-if-hsrp)#

HSRP グループを作成し、HSRP コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 5

authentication text string

 

switch(config-if-hsrp)# authentication text mypassword

このインターフェイス上で、HSRP のクリアテキスト認証を設定します。

authentication md5 { key-chain key-chain | key-string { 0 | 7 } text [ timeout seconds ]}

 

switch(config-if-hsrp)# authentication md5 key-chain hsrp-keys

このインターフェイス上で、HSRP の MD5 認証を設定します。キーチェーンまたはキー ストリングを使用できます。キー ストリングを使用する場合は、HSRP が新しいキーだけを受け付けるように、任意でタイムアウトを設定できます。指定できる範囲は 0 ~ 32767 秒です。

ステップ 6

show hsrp [ group group-number ]

 

switch(config-if-hsrp)# show hsrp group 2

(任意)HSRP 情報を表示します。

ステップ 7

copy running-config startup-config

 

例:

switch(config-if-hsrp)# copy running-config startup-config

(任意)この設定の変更を保存します。

次に、キーチェーン作成後に HSRP の MD5 認証を Ethernet 1/2 上で設定する例を示します。

switch# configure terminal
switch(config)# key chain hsrp-keys
switch(config-keychain)# key 0
switch(config-keychain-key)# key-string 7 zqdest
switch(config-keychain-key) accept-lifetime 00:00:00 Jun 01 2008 23:59:59 Sep 12 2008
switch(config-keychain-key) send-lifetime 00:00:00 Jun 01 2008 23:59:59 Aug 12 2008
switch(config-keychain-key) key 1
switch(config-keychain-key) key-string 7 uaeqdyito
switch(config-keychain-key) accept-lifetime 00:00:00 Aug 12 2008 23:59:59 Dec 12 2008
switch(config-keychain-key) send-lifetime 00:00:00 Sep 12 2008 23:59:59 Nov 12 2008
switch(config-keychain-key)# interface ethernet 1/2

switch(config-if)# no switchport

switch(config-if)# hsrp 2
switch(config-if-hsrp)# authenticate md5 key-chain hsrp-keys
switch(config-if-hsrp)# copy running-config startup-config

HSRP プライオリティの設定

インターフェイス上で HSRP プライオリティを設定できます。HSRP では、プライオリティを使用して、アクティブ ルータとして動作する HSRP グループ メンバを決定します。vPC 対応インターフェイスで HSRP を設定する場合は、上限および下限のしきい値を設定して、vPC トランクに対するフェールオーバーのタイミングを制御できます。スタンバイ ルータのプライオリティが下限しきい値を下回ると、HSRP はすべてのスタンバイ ルータ トラフィックを vPC トランクを介して送信し、アクティブ HSRP ルータを通じて転送します。HSRP では、スタンバイ HSRP ルータ プライオリティが上限しきい値を超えるまで、この状況を維持します。

IPv6 HSRP グループでは、すべてのグループ メンバのプライオリティが同じ場合、HSRP は IPv6 リンクローカル アドレスに基づいてアクティブ ルータを選択します。

HSRP プライオリティを設定するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

priority level [ forwarding-threshold lower lower-value upper upper-value ]

 

例:

switch(config-if-hsrp)# priority 60 forwarding-threshold lower 40 upper 50

HSRP グループでのアクティブ ルータ選択に使用するプライオリティ レベルを設定します。 level の範囲は 0 ~ 255 です。デフォルトは 100 です。オプションで、vPC トランクにフェールオーバーする時点を決定するために vPC が使用するしきい値の上限と下限を設定します。 lower-value の範囲は 1 ~ 255 です。デフォルトは 1 です。 upper-value の範囲は 1 ~ 255 です。デフォルト値は 255 です。

HSRP のカスタマイズ

任意で、HSRP の動作をカスタマイズできます。仮想 IP アドレスを設定することによって、HSRP グループをイネーブルにすると、そのグループがただちに動作可能になることに注意してください。HSRP をカスタマイズする前に HSRP グループをイネーブルにした場合、機能のカスタマイズが完了しないうちに、ルータがグループの制御を引き継いでアクティブ ルータになる可能性があります。HSRP のカスタマイズを予定している場合は、HSRP グループをイネーブルにする前に行ってください。

 

コマンド
目的

name string

 

例:

switch(config-if-hsrp)# name HSRP-1

HSRP グループの IP 冗長名を指定します。 string は 1 ~ 255 文字です。デフォルト ストリングのフォーマットは、

hsrp-<interface-short-name>-<group-id> です。たとえば、hsrp-Eth2/1-1 です。

preempt [ delay [ minimum seconds ] [ reload seconds ] [ sync seconds ]]

 

例:

switch(config-if-hsrp)# preempt delay minimum 60

現在のアクティブ ルータよりもプライオリティが高い場合に、HSRP グループのアクティブ ルータとして引き継ぐようにルータを設定します。このコマンドは、デフォルトでディセーブルになっています。指定できる範囲は 0 ~ 3600 秒です。

timers [ msec ] hellotime [ msec ] holdtime

 

例:

switch(config-if-hsrp)# timers 5 18

次のように、この HSRP メンバーの hello タイムおよびホールド タイムを設定します。

hellotime :hello パケットを送信してから、次の hello パケットを送信するまでのインターバル。指定できる範囲は 1 ~ 254 秒です。

holdtime :hello パケットの情報が無効と見なされるまでのインターバル。範囲は 3 ~ 255 です。

オプションの msec キーワードでは、引数をデフォルトの秒単位ではなく、ミリ秒単位で表すことを指定します。タイマーの範囲(ミリ秒)は次のとおりです。

hellotime :hello パケットを送信してから、次の hello パケットを送信するまでのインターバル。指定できる範囲は 255 ~ 999 ミリ秒です。

holdtime :hello パケットの情報が無効と見なされるまでのインターバル。指定できる範囲は 750 ~ 3000 ミリ秒です。

HSRP をカスタマイズするには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンドまたはアクション
目的

hsrp delay minimum seconds

 

例:

switch(config-if)# hsrp delay minimum 30

グループがイネーブルになってから、グループに参加するまでに HSRP が待機する最小時間を指定します。指定できる範囲は 0 ~ 10000 秒です。デフォルトは 0 です。

hsrp delay reload seconds

 

例:

switch(config-if)# hsrp delay reload 30

リロード後、グループに参加するまでに HSRP が待機する最小時間を指定します。指定できる範囲は 0 ~ 10000 秒です。デフォルトは 0 です。

HSRP 設定の確認

HSRP の設定情報を表示するには、次のいずれかの作業を行います。

 

コマンド
目的

show hsrp [group group-number]

すべてのグループまたは特定のグループの HSRP ステータスを表示します。

show hsrp delay [interface interface-type slot/port]

すべてのインターフェイスまたは特定のインターフェイスの HSRP 遅延値を表示します。

になります。

show hsrp [interface interface-type slot/port]

インターフェイスの HSRP ステータスを表示します。

になります。

show hsrp [group group-number] [interface interface-type slot/port] [active] [all] [init] [learn] [listen] [speak] [standby]

ステートが active、init、listen、または standby の仮想フォワーダについて、グループまたはインターフェイスの HSRP ステータスを表示します。disabled を含めてすべてのステートを表示する場合は、 all キーワードを使用します。

になります。

show hsrp [group group-number] [interface interface-type slot/port] active] [all] [init] [learn] [listen] [speak] [standby] brief

ステートが active、init、listen、または standby の仮想フォワーダについて、グループまたはインターフェイスの HSRP ステータスの要約を表示します。disabled を含めてすべてのステートを表示する場合は、 all キーワードを使用します。

になります。

HSRP の設定例

次に、MD5 認証およびインターフェイス トラッキングを指定して、インターフェイス上で HSRP をイネーブルにする例を示します。

key chain hsrp-keys
 key 0
   key-string 7 zqdest
   accept-lifetime 00:00:00 Jun 01 2008 23:59:59 Sep 12 2008
   send-lifetime 00:00:00 Jun 01 2008 23:59:59 Aug 12 2008
  key 1
   key-string 7 uaeqdyito
   accept-lifetime 00:00:00 Aug 12 2008 23:59:59 Dec 12 2008
   send-lifetime 00:00:00 Sep 12 2008 23:59:59 Nov 12 2008
feature hsrp
track 2 interface ethernet 2/2 ip
interface ethernet 1/2
 no switchport
 ip address 192.0.2.2/8
 hsrp 1
  authenticate md5 key-chain hsrp-keys
  priority 90
  track 2 decrement 20
  ip-address 192.0.2.10
 no shutdown

その他の関連資料

HSRP の実装に関する詳細は、次の各項を参照してください。

「関連資料」

関連資料

 

関連項目
マニュアル タイトル

VRRP の設定

「VRRP の設定」

HSRP CLI コマンド

Cisco Nexus 5000 Series Command Reference, Cisco NX-OS Releases 4.x, 5.x