Cisco Nexus 5000 シリーズ NX-OS レイヤ 2 スイッチング コンフィギュレーション ガイド リリース 5.2(1)N1(1)
トラフィック ストーム制御の設定
トラフィック ストーム制御の設定
発行日;2012/12/04   |   ドキュメントご利用ガイド   |   ダウンロード ;   この章 pdf   ,   ドキュメント全体 pdf    |   フィードバック

トラフィック ストーム制御の設定

この章の内容は、次のとおりです。

トラフィック ストーム制御の概要

トラフィック ストームは、パケットが LAN でフラッディングする場合に発生するもので、過剰なトラフィックを生成し、ネットワークのパフォーマンスを低下させます。 トラフィック ストーム制御機能を使用すると、ブロードキャスト ストーム、マルチキャスト ストーム、または未知のユニキャスト トラフィック ストームが原因の、イーサネット インターフェイス経由の通信の中断を防止できます。

トラフィック ストーム制御(トラフィック抑制ともいう)では、ブロードキャスト、マルチキャスト、ユニキャストの着信トラフィックのレベルを 10 ミリ秒間隔で監視します。 この間、トラフィック レベル(ポートの使用可能合計帯域幅に対するパーセンテージ)が、設定したトラフィック ストーム制御レベルと比較されます。 入力トラフィックが、ポートに設定したトラフィック ストーム制御レベルに到達すると、トラフィック ストーム制御機能によってそのインターバルが終了するまでトラフィックがドロップされます。

次の図は、指定された時間間隔中のイーサネット インターフェイス上のブロードキャスト トラフィック パターンを示します。 この例では、トラフィック ストーム制御が T1 と T2 時間の間、および T4 と T5 時間の間で発生します。 これらの間隔中に、ブロードキャスト トラフィックの量が設定済みのしきい値を超過したためです。

図 1. ブロードキャストの抑制



トラフィック ストーム制御のしきい値とタイム インターバルを使用することで、トラフィック ストーム制御アルゴリズムは、さまざまなレベルのパケット粒度で機能します。 たとえば、しきい値が高いほど、より多くのパケットを通過させることができます。

Cisco Nexus 5000 シリーズ スイッチのトラフィック ストーム制御は、ハードウェアで実装されています。 トラフィック ストーム制御回路は、イーサネット インターフェイスを通過してスイッチング バスに到着するパケットをモニタリングします。 また、パケットの宛先アドレスに設定されている Individual/Group ビットを使用して、パケットがユニキャストかブロードキャストかを判断し、10 マイクロ秒以内の間隔でパケット数を追跡します。パケット数がしきい値に到達したら、後続のパケットをすべて破棄します。

トラフィック ストーム制御では、トラフィック量の計測に帯域幅方式を使用します。 制御対象のトラフィックが使用できる、利用可能な合計帯域幅に対するパーセンテージを設定します。 パケットは一定の間隔で到着するわけではないので、10 マイクロ秒の間隔によって、トラフィック ストーム制御の動作が影響を受けることがあります。

次に、トラフィック ストーム制御の動作がどのような影響を受けるかを示します。

  • ブロードキャスト トラフィック ストーム制御をイネーブルにした場合、ブロードキャスト トラフィックが 10 マイクロ秒のインターバル以内にしきい値レベルを超えると、トラフィック ストーム制御により、そのインターバルが終了するまですべてのブロードキャスト トラフィックがドロップされます。
  • マルチキャスト トラフィック ストーム制御をイネーブルにした場合、マルチキャスト トラフィックが 10 マイクロ秒のインターバル以内にしきい値レベルを超えると、トラフィック ストーム制御により、そのインターバルが終了するまですべてのマルチキャスト トラフィックがドロップされます。
  • ブロードキャストおよびマルチキャスト トラフィック ストーム制御をイネーブルにした場合、ブロードキャスト トラフィックが 10 マイクロ秒のインターバル以内にしきい値レベルを超えると、トラフィック ストーム制御により、そのインターバルが終了するまですべてのブロードキャスト トラフィックがドロップされます。
  • ブロードキャストおよびマルチキャスト トラフィック ストーム制御をイネーブルにした場合、マルチキャスト トラフィックが 10 マイクロ秒のインターバル以内にしきい値レベルを超えると、トラフィック ストーム制御により、そのインターバルが終了するまですべてのマルチキャスト トラフィックがドロップされます。

デフォルトでは、Cisco NX-OS は、トラフィックが設定済みレベルを超えても是正のための処理を行いません。

トラフィック ストームに関する注意事項および制約事項

トラフィック ストーム制御レベルを設定する場合は、次の注意事項と制限事項に留意してください。

  • ポート チャネル インターフェイス上にトラフィック ストーム制御を設定できます。
  • レベルをインターフェイスの帯域幅全体に対する割合として指定します。
    • レベルの指定範囲は 0 ~ 100 です。
    • 任意で、レベルの小数部を 0 ~ 99 の範囲で指定できます。
    • 100% は、トラフィック ストーム制御がないことを意味します。
    • 0.0% は、すべてのトラフィックを抑制します。
  • ストーム制御ドロップが個別にカウントされることを防ぐ、ローカル リンクおよびハードウェアの制約事項があります。 代わりに、ストーム制御ドロップは indiscards カウンタの他のドロップとカウントされます。
  • マルチキャスト ストーム制御設定は、マルチキャスト データ パケットにリンクローカルの宛先 MAC アドレス 01-00-5e-00-00-xx では適用されません。
  • ハードウェアの制限およびサイズの異なるパケットがカウントされる方式のため、レベルの割合は概数になります。 着信トラフィックを構成するフレームのサイズに応じて、実際に適用されるパーセンテージ レベルと設定したパーセンテージ レベルの間には、数パーセントの誤差がある可能性があります。

トラフィック ストーム制御の設定

制御対象のトラフィックが使用できる、利用可能な合計帯域幅に対するパーセンテージを設定できます。


(注)  


トラフィック ストーム制御では 10 マイクロ秒のインターバルを使用しており、このインターバルがトラフィック ストーム制御の動作に影響を及ぼす可能性があります。


手順
     コマンドまたはアクション目的
    ステップ 1 switch# configure terminal
     

    コンフィギュレーション モードを開始します。

     
    ステップ 2 switch(config)# interface {ethernet slot/port | port-channel number}
     

    インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

     
    ステップ 3 switch(config-if)# storm-control {broadcast | multicast | unicast} level percentage[.fraction]
     

    インターフェイスを通過するトラフィックのトラフィック ストーム制御を設定します。 デフォルトのステートはディセーブルです。

     

    次に、ユニキャスト トラフィック ストーム制御をイーサネット インターフェイス 1/4 に設定する例を示します。

    switch# configure terminal
    
    switch(config)# interface ethernet 1/4
    
    switch(config-if)# storm-control unicast level 40
    
     

    トラフィック ストーム制御の設定の確認

    トラフィック ストーム制御の設定情報を表示するには、次のいずれかの作業を行います。

    コマンド

    目的

    switch# show interface [ethernet slot/port | port-channel number] counters storm-control

    特定のインターフェイスについて、トラフィック ストーム制御の設定を表示します。

    (注)     

    トラフィック ストーム制御では 10 マイクロ秒のインターバルを使用しており、このインターバルがトラフィック ストーム制御の動作に影響を及ぼす可能性があります。

    switch# show running-config interface

    トラフィック ストーム制御の設定を表示します。

    トラフィック ストーム制御の設定例

    次に、トラフィック ストーム制御の設定例を示します。

    switch# configure terminal
    
    switch(config)# interface ethernet 1/4
    
    switch(config-if)# storm-control broadcast level 40
    
    switch(config-if)# storm-control multicast level 40
    
    switch(config-if)# storm-control unicast level 40
    

    デフォルトのトラフィック ストームの設定

    次の表に、トラフィック ストーム制御パラメータのデフォルト設定を示します。

    表 1  デフォルトのトラフィック ストーム制御パラメータ

    パラメータ

    デフォルト

    トラフィック ストーム制御

    ディセーブル

    しきい値パーセンテージ

    100