Cisco Nexus 5000 シリーズ NX-OS レイヤ 2 スイッチング コンフィギュレーション ガイド リリース 5.2(1)N1(1)
VLAN の設定
VLAN の設定
発行日;2012/12/04   |   ドキュメントご利用ガイド   |   ダウンロード ;   この章 pdf   ,   ドキュメント全体 pdf    |   フィードバック

VLAN の設定

この章の内容は、次のとおりです。

VLAN について

VLAN の概要

VLAN は、ユーザの物理的な位置に関係なく、機能、プロジェクト チーム、またはアプリケーションによって論理的にセグメント化されているスイッチド ネットワークの端末のグループです。 VLAN は、物理 LAN と同じ属性をすべて備えていますが、同じ LAN セグメントに物理的に配置されていないエンド ステーションもグループ化できます。

どのようなポートでも VLAN に属すことができ、ユニキャスト、ブロードキャスト、マルチキャストのパケットは、その VLAN に属する端末だけに転送またはフラッディングされます。 各 VLAN は論理ネットワークと見なされます。 VLAN に属さないステーション宛てのパケットは、ルータで転送する必要があります。

次の図は、論理ネットワークとしての VLAN を示します。 この図では、エンジニアリング部門のステーションはある VLAN に、マーケティング部門のステーションは別の VLAN に、会計部門のステーションはまた別の VLAN に割り当てられています。

図 1. 論理的に定義されたネットワークとしての VLAN

VLAN は、通常 IP サブネットワークと関連付けます。 たとえば、特定の IP サブネットに含まれるすべてのエンド ステーションを同じ VLAN に属させる場合などです。 VLAN 間で通信するには、トラフィックをルーティングする必要があります。

デフォルトでは、新規に作成された VLAN は動作可能です。 VLAN をディセーブルにするには、shutdown コマンドを使用します。 また、トラフィックを通過させるアクティブ ステート、またはパケットを通過させない一時停止ステートに、VLAN を設定することもできます。 デフォルトでは、VLAN はアクティブ ステートでトラフィックを通過させます。


(注)  


VLAN トランキング プロトコル(VTP)モードはオフです。 VTP BPDU は、スイッチのすべてのインターフェイスでドロップされます。 これには、他のスイッチでオンの VTP がある場合に VTP ドメインを分割する働きがあります。


VLAN は、スイッチ仮想インターフェイス(SVI)としても設定できます。 この場合、VLAN のスイッチ ポートはルーティングまたはブリッジング システムへの仮想インターフェイスに相当します。 VLAN に関連付けられたすべてのスイッチ ポートからのパケットを処理するため、またはスイッチのインバンド管理のためのレイヤ 3 プロトコルをサポートしている場合、SVI はルーティングに設定できます。

VLAN 範囲の概要

Cisco Nexus 5000 シリーズ スイッチでは、IEEE 802.1Q 標準に従って VLAN 番号 1 ~ 4094 がサポートされます。 これらの VLAN は、範囲ごとにまとめられています。 スイッチでサポートできる VLAN の数には物理的な制限があります。 ハードウェアは、この使用可能範囲を VSAN とも共有します。 VLAN および VSAN の設定制限については、使用するスイッチの設定制限に関するマニュアルを参照してください。

次の表に、VLAN 範囲の詳細について説明します。

表 1  VLAN の範囲

VLAN 番号

範囲

用途

1

標準

シスコ システムズのデフォルトです。 この VLAN は使用できますが、変更や削除はできません。

2 ~ 1005

標準

これらの VLAN は、作成、使用、変更、削除できます。

1006 ~ 4094

拡張

これらの VLAN は、作成、命名、使用できます。 次のパラメータは変更できません。

  • ステートは常にアクティブになります。
  • VLAN は常にイネーブルになります。 これらの VLAN はシャットダウンできません。

3968 ~ 4047 および 4094

内部割り当て

これらの 80 個の VLAN および VLAN 4094 は、内部で使用するために割り当てられています。 内部使用に予約されたブロック内の VLAN の作成、削除、変更はできません。


(注)  


VLAN 3968 ~ 4047 および 4094 は内部使用に予約されています。これらの VLAN の変更または使用はできません。


Cisco NX-OS では、動作のために内部 VLAN を使用する必要がある、マルチキャストや診断などの機能用に、80 個の VLAN 番号のグループを割り当てています。 デフォルトでは、番号 3968 ~ 4047 の VLAN が内部使用に割り当てられます。 VLAN 4094 もスイッチの内部使用のために予約されています。

予約グループの VLAN の使用、変更、削除はできません。 内部的に割り当てられている VLAN、およびそれに関連した用途は表示できます。

VLAN の作成、削除、変更

VLAN には 1 ~ 4094 の番号が付けられます。 スイッチを初めて起動したとき、すべての設定済みポートはデフォルト VLAN に属します。 デフォルト VLAN(VLAN1)はデフォルト値だけを使用します。 デフォルト VLAN のアクティビティは作成、削除、または一時停止できません。

それに番号を割り当てることによって、VLAN を作成します。 VLAN の削除、およびそれらのアクティブ動作ステートから一時停止動作ステートへの移行ができます。 既存の VLAN ID で VLAN を作成しようとすると、スイッチは VLAN サブモードになりますが、同一の VLAN は再作成しません。

新しく作成した VLAN は、その VLAN にポートが割り当てられるまで使用されません。 すべてのポートはデフォルトで VLAN1 に割り当てられます。

VLAN の範囲により、次のパラメータを VLAN 用に設定できます(デフォルト VLAN を除く)。

  • VLAN 名
  • シャットダウンまたは非シャットダウン

特定の VLAN を削除すると、その VLAN に関連するポートはシャットダウンされ、トラフィックは流れなくなります。 しかしシステムはその VLAN の VLAN/ポート マッピングをすべて維持するため、この指定 VLAN の再イネーブル化や再作成を行うと、その VLAN の元のすべてのポートはシステムによって自動的に回復されます。


(注)  


VLAN コンフィギュレーション サブモードで入力したコマンドはすぐに実行されます。

VLAN 3968 ~ 4047 および 4094 は内部使用に予約されています。これらの VLAN の変更または使用はできません。


VLAN トランキング プロトコルについて

VTP はドメイン全体で VTP VLAN データベースを同期する分散 VLAN データベース管理プロトコルです。 VTP ドメインは、同じ VTP ドメイン名を共有し、トランク インターフェイスを使用して接続される、1 つ以上のネットワーク スイッチで構成されます。 各スイッチは、1 つの VTP ドメインにだけ所属できます。 レイヤ 2 トランク インターフェイス、レイヤ 2 ポート チャネル、および Virtual Port Channel(vPC; 仮想ポート チャネル)は、VTP 機能をサポートしています。 Cisco NX-OS Release 5.0(2)N1(1) では VTPv1 および VTP2 のサポートが導入されます。 Cisco NX-OS Release 5.0(2)N2(1) 以降、クライアントまたはサーバ モードで VTP を設定できます。 NX-OS Release 5.0(2)N2(1) よりも前では、トランスペアレント モードでだけ VTP が動作していました。

VTP モードには次の 4 つがあります。

  • サーバ モード:ユーザは設定を実行できます。これは、VLAN データベースのバージョン番号を管理し、VLAN データベースを保存します。
  • クライアント モード:ユーザ設定を許可せず、ドメイン内の他のスイッチに依存して設定情報を提供します。
  • オフ モード:VLAN データベース(VTP がイネーブル)へのアクセスをユーザに許可しますが、VTP に参加しません。
  • トランスペアレント モード:VTP に参加せず、ローカル設定を使用し、他の転送ポートに VTP パケットをリレーします。 VLAN を変更した場合は、ローカル スイッチだけに影響します。 VTP トランスペアレント ネットワーク スイッチは、その VLAN 設定をアドバタイズせず、受信したアドバタイズメントに基づいてその VLAN 設定を同期することもありません。

VTP の注意事項と制約事項

VTP 設定時の注意事項と制約事項は次のとおりです。

  • VTP クライアントとして設定されたスイッチ上では、1 ~ 1005 の範囲の VLAN を作成することはできません。
  • ネットワークで VTP がサポートされている場合、スイッチの相互接続に使用されるすべてのトランク ポートで VLAN 1 が必要です。 これらのポートのいずれかから VLAN 1 をディセーブルにすると、VTP は正常に機能しなくなります。
  • VTP をイネーブルにした場合、バージョン 1 またはバージョン 2 のいずれかを設定する必要があります。 Cisco Nexus 5010 スイッチおよび Nexus 5020 スイッチでサポートされている VLAN の数は 512 です。 これらのスイッチが、他のスイッチを含む分散ネットワークに属している場合も、これと同じ制約事項が適用されます。 Cisco Nexus 5010 スイッチおよび Nexus 5020 スイッチでサポートされている VLAN の数は 512 です。 これらのスイッチが、他のスイッチを含む分散ネットワークに属している場合も、VTP ドメインでの VLAN の上限数は 512 です。 Nexus 5010 スイッチまたは Nexus 5020 スイッチのクライアント/サーバは、VTP サーバからの追加の VLAN を認識すると、トランスペアレント モードに移行します。
  • show running-configuration コマンドを実行しても、1 ~ 1000 の VLAN に関する VLAN 設定情報や VTP 設定情報は表示されません。
  • vPC が導入されている場合、プライマリ vPC スイッチとセカンダリ vPC スイッチは同一の設定にする必要があります。
  • VTP アドバタイズメントは、Cisco Nexus 2000 シリーズ ファブリック エクステンダのポートからは送信されません。
  • VTP プルーニングはサポートされません。
  • 予約済みの VLAN の範囲の変更後に、copy running-config startup-config を実行してリロードする必要があります。 次に例を示します。
    switch(config)# system vlan 2000 reserve 
    This will delete all configs on vlans 2000-2127. Continue anyway? (y/n) [no] y
    
    スイッチのリロード後、内部使用のために VLAN 2000-2127 が予約されます。 これは、スイッチのリロード前に copy running-config startup-config コマンドの実行を必要とします。 この範囲内の VLAN を作成することはできません。

VLAN の設定

VLAN の作成および削除

デフォルト VLAN およびスイッチによる使用のために内部的に割り当てられている VLAN を除き、すべての VLAN は、作成または削除が可能です。 VLAN を作成すると、その VLAN は自動的にアクティブ ステートになります。


(注)  


VLAN を削除すると、その VLAN にアソシエートされたポートはシャットダウンします。 トラフィックは流れなくなり、パケットはドロップされます。


手順
     コマンドまたはアクション目的
    ステップ 1 switch# configure terminal
     

    コンフィギュレーション モードを開始します。

     
    ステップ 2 switch(config)# vlan {vlan-id | vlan-range}
     

    VLAN または VLAN の範囲を作成します。

    VLAN にすでに割り当てられている番号を入力すると、その VLAN の VLAN コンフィギュレーション サブモードがスイッチによって開始されます。 内部的に割り当てられている VLAN に割り当てられている番号を入力すると、エラー メッセージが返されます。 VLAN の範囲を入力し、指定 VLAN の 1 つ以上が、内部的に割り当てられた VLAN の範囲外である場合、コマンドは範囲外の VLAN だけで有効になります。 指定できる範囲は 2 ~ 4094 です。VLAN1 はデフォルト VLAN であり、作成や削除はできません。 内部使用のために予約されている VLAN の作成や削除はできません。

     
    ステップ 3 switch(config-vlan)# no vlan {vlan-id | vlan-range}
     

    指定した VLAN または VLAN の範囲を削除し、VLAN コンフィギュレーション サブモードを終了します。 VLAN1 または内部的に割り当てられている VLAN は削除できません。

     

    次の例は、15 ~ 20 の範囲で VLAN を作成する方法を示しています。

    switch# configure terminal
    
    switch(config)# vlan 15-20
    
     

    (注)  


    VLAN コンフィギュレーション サブモードで VLAN の作成と削除を行うこともできます。


    予約された VLAN の範囲の変更

    予約された VLAN の範囲を変更するには、コンフィギュレーション モードで作業を行う必要があります。 このコマンドを入力すると、次の作業をする必要があります。
    • copy running-config startup-config コマンドを入力
    • デバイスのリロード
    手順
       コマンドまたはアクション目的
      ステップ 1switch# configure terminal 

      グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

       
      ステップ 2 system vlan start-vlan reserve
       

      目的の範囲の開始 VLAN ID を指定することにより、予約済みの VLAN の範囲を変更できます。

      予約済みの VLAN を、80 の隣接する他の VLAN 範囲に変更できます。 このような範囲を予約すると、内部使用のためにデフォルトで割り当てられた VLAN 範囲が解放され、それらの VLAN はすべて VLAN 4094 を除くユーザ設定に使用できます。

      (注)     

      予約済み VLAN(3968 ~ 4094)のデフォルトの範囲に戻すには、no system vlan start-vlan reserve コマンドを入力する必要があります。

       
      ステップ 3 copy running-config startup-config
       

      実行コンフィギュレーションを、スタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

      (注)     

      予約済みのブロックを変更した場合、このコマンドを入力する必要があります。

       
      ステップ 4 reload
       

      ソフトウェアをリロードし、VLAN の範囲の変更が有効になります。

       
      ステップ 5 show system vlan reserved
       
      (任意)

      VLAN 範囲に対して設定された変更を表示します。

       
      次に、予約済みの VLAN 範囲を変更する例を示します。
      switch# configuration terminal
      switch(config)# system vlan 1006 reserve
      This will delete all configs on vlans 1006-1085. Continue anyway? (y/n) [no] yes 
      Note: After switch reload, VLANs 1006-1085 will be reserved for internal use.
            This requires copy running-config to startup-config before
            switch reload.  Creating VLANs within this range is not allowed.
      switch(config)# copy running-config startup-config
      switch(config)# reload
      switch(config)# show system vlan reserved
      

      (注)  


      この変更を有効にするには、デバイスをリロードする必要があります。


      VLAN の設定

      VLAN の次のパラメータの設定または変更を行うには、VLAN コンフィギュレーション サブモードを開始する必要があります。

      • 名前
      • シャットダウン

      (注)  


      デフォルト VLAN または内部的に割り当てられた VLAN の作成、削除、変更はできません。 また、一部の VLAN では変更できないパラメータがあります。


      手順
         コマンドまたはアクション目的
        ステップ 1 switch# configure terminal
         

        コンフィギュレーション モードを開始します。

         
        ステップ 2 switch(config)# vlan {vlan-id | vlan-range}
         

        VLAN コンフィギュレーション サブモードを開始します。 VLAN が存在しない場合は、先に指定 VLAN が作成されます。

         
        ステップ 3 switch(config-vlan)# name vlan-name
         

        VLAN に名前を付けます。 32 文字までの英数字を入力して VLAN に名前を付けることができます。 VLAN1 または内部的に割り当てられている VLAN の名前は変更できません。 デフォルト値は VLANxxxx であり、xxxx は、VLAN ID 番号と等しい 4 桁の数字(先行ゼロも含む)を表します。

         
        ステップ 4 switch(config-vlan)# state {active | suspend}
         

        VLAN のステート(アクティブまたは一時停止)を設定します。 VLAN ステートを一時停止(suspended)にすると、その VLAN に関連付けられたポートがシャットダウンし、VLAN のトラフィック転送が停止します。 デフォルト ステートは active です。 デフォルト VLAN および VLAN 1006 ~ 4094 のステートを一時停止にすることはできません。

         
        ステップ 5 switch(config-vlan)# no shutdown
         
        (任意)

        VLAN をイネーブルにします。 デフォルト値は no shutdown(イネーブル)です。 デフォルト VLAN の VLAN1、または VLAN 1006 ~ 4094 はシャットダウンできません。

         

        次の例は、VLAN 5 のオプション パラメータを設定する方法を示しています。

        switch# configure terminal
        switch(config)# vlan 5
        switch(config-vlan)# name accounting
        switch(config-vlan)# state active
        switch(config-vlan)# no shutdown
         

        VLAN へのポートの追加

        VLAN の設定が完了したら、ポートを割り当てます。 ポートを追加する手順は、次のとおりです。

        手順
           コマンドまたはアクション目的
          ステップ 1 switch# configure terminal
           

          コンフィギュレーション モードを開始します。

           
          ステップ 2 switch(config)# interface {ethernet slot/port | port-channel number}
           

          設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 インターフェイスには、物理イーサネット ポートまたは EtherChannel を指定できます。

           
          ステップ 3 switch(config-if)# switchport access vlan vlan-id
           

          インターフェイスのアクセス モードを指定 VLAN に設定します。

           

          次の例は、VLAN 5 に参加するようにイーサネット インターフェイスを設定する方法を示しています。

          switch# configure terminal
          
          switch(config)# interface ethernet 1/13
          
          switch(config-if)# switchport access vlan 5
          
           

          VLAN 設定の確認

          設定を確認するには、次のいずれかのコマンドを使用します。

          コマンド

          目的

          switch# show running-config vlan [vlan_id | vlan_range]

          VLAN 情報を表示します。

          switch# show vlan [brief | id [vlan_id | vlan_range] | name name | summary]

          定義済み VLAN の選択した設定情報を表示します。

          switch# show system vlan reserved

          システムに予約されている VLAN 範囲を表示します。