Cisco Nexus 5000 シリーズ スイッチ Fabric Manager ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド
Distributing Device Alias Service
Distributing Device Alias Service
発行日;2012/01/14 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 6MB) | フィードバック

目次

Distributing Device Alias Service

デバイス エイリアスの概要

デバイス エイリアスの機能

デバイス エイリアスの前提条件

ゾーン エイリアスとデバイス エイリアスの比較

デバイス エイリアス データベース

デバイス エイリアス モード

デバイス エイリアス モードの変更に関する注意事項

デバイス エイリアス モードの設定

デバイス エイリアス配信の概要

デバイス エイリアス データベースの配信

デバイス エイリアスの作成の概要

デバイス エイリアスの作成

変更のコミット

変更の廃棄

レガシー ゾーン エイリアスの変換

デバイス エイリアスまたは FC エイリアスの使用法

データベース マージの注意事項

デフォルト設定

Distributing Device Alias Service

Nexus 5000 シリーズ スイッチは、ファブリック全体で Distributed Device Alias Service(デバイス エイリアス)をサポートしています。

この章の内容は、次のとおりです。

「デバイス エイリアスの概要」

「デバイス エイリアス データベース」

「レガシー ゾーン エイリアスの変換」

「データベース マージの注意事項」

「デフォルト設定」

デバイス エイリアスの概要

Nexus 5000 シリーズ スイッチで機能(ゾーニング、DPVM、ポート セキュリティなど)を設定するために、デバイスの port WWN(pWWN)を指定する必要がある場合は、これらの機能を設定するたびに、正しいデバイス名を割り当てる必要があります。デバイス名が正しくないと、予期せぬ結果が生じることがあります。この問題を回避するには、わかりやすい pWWN 名を定義し、必要に応じて、この名前をすべての設定コマンドで使用します。この章では、これらのわかりやすい名前を デバイス エイリアス と表します。

ここで説明する内容は、次のとおりです。

「デバイス エイリアスの機能」

「デバイス エイリアスの前提条件」

「ゾーン エイリアスとデバイス エイリアスの比較」

デバイス エイリアスの機能

デバイス エイリアスには次の機能があります。

デバイス エイリアスの情報は、VSAN 構成に依存しません。

デバイス エイリアスの設定および配信は、ゾーン サーバおよびゾーン サーバ データベースに依存しません。

データを失うことなく、レガシー ゾーン エイリアス設定をインポートできます。

デバイス エイリアス アプリケーションでは、Cisco Fabric Services(CFS)インフラストラクチャを使用して、データベースを効率的に管理および配信することができます。デバイス エイリアスでは調整済み配信モードが使用され、配信範囲はファブリック全体に及びます( 第 7 章「CFS の使用」 を参照)。

基本モードおよび拡張モード。 「デバイス エイリアス モード」を参照してください。

ゾーン、IVR ゾーン、またはポート セキュリティ機能を設定するために使用されるデバイス エイリアスと、対応する pWWN は、 show コマンド出力に自動的に表示されます。

デバイス エイリアスの前提条件

デバイス エイリアスには次の前提条件があります。

デバイス エイリアスを割り当てることができるのは、pWWN のみです。

pWWN と対応するデバイス エイリアスには、1 対 1 の関係がなければなりません。

デバイス エイリアス名は、次の文字を含む、64 文字の英数字に制限されています。

a ~ z および A ~ Z

デバイス エイリアス名の先頭は、英数字(a ~ z または A ~ Z)でなければなりません。

1 ~ 9

-(ハイフン)および _(下線)

$(ドル記号)および ^(キャレット)

ゾーン エイリアスとデバイス エイリアスの比較

表17-1 に、ゾーンベース エイリアスとデバイス エイリアスの設定の違いを示します。

 

表17-1 ゾーン エイリアスとデバイス エイリアスの比較

ゾーンベース エイリアス
デバイス エイリアス

エイリアスは指定された VSAN に限定されます。

VSAN 番号を指定しなくても、デバイス エイリアスを定義できます。また、制限なしに、1 つ以上の VSAN 内で同じ定義を使用することもできます。

ゾーン エイリアスはゾーニング設定の一部です。エイリアス マッピングを使用して、その他の機能を設定することはできません。

デバイス エイリアスは、pWWN を使用する任意の機能と併用できます。

任意のゾーン メンバー タイプを使用して、エンド デバイスを指定できます。

サポートされるのは、pWWN のみです。

設定はゾーン サーバ データベースに格納され、その他の機能に使用することはできません。

デバイス エイリアスはゾーニングに限定されません。デバイス エイリアスの設定は、FCNS、ゾーン、fcping、および traceroute アプリケーションに使用できます。

デバイス エイリアス データベース

デバイス エイリアス機能は 2 つのデータベースを使用して、デバイス エイリアス設定の許可および実装を行います。

有効データベース ― ファブリックで現在使用されているデータベースです。

保留データベース ― デバイス エイリアス設定に関する以降の変更内容は、保留データベースに格納されます。

この期間中はファブリックがロック状態になっているため、デバイス エイリアス設定を変更する場合は、変更をコミットするか、または廃棄する必要があります。

ここで説明する内容は、次のとおりです。

「デバイス エイリアス モード」

「デバイス エイリアス モードの変更に関する注意事項」

「デバイス エイリアス モードの設定」

「デバイス エイリアス配信の概要」

「デバイス エイリアス データベースの配信」

「デバイス エイリアスの作成の概要」

「デバイス エイリアスの作成」

「変更のコミット」

「変更の廃棄」

デバイス エイリアス モード

エイリアスが、基本モードおよび拡張モードで動作するように指定できます。

デフォルトの基本モードで動作している場合、デバイス エイリアスは pWWN に即座に拡張されます。たとえば、基本モードの場合に、新しい HBA を示すようにデバイス エイリアスを変更しても、変更内容はゾーン サーバに反映されません。ユーザは以前の HBA の pWWN を削除し、新しい HBA の pWWN を追加してから、ゾーンセットを再びアクティブにする必要があります。

拡張モードで動作しているアプリケーションは、デバイス エイリアス名を「ネイティブ」フォーマットで受け入れます。デバイス エイリアスが pWWN に拡張されることはありません。デバイス エイリアス名は設定に格納され、ネイティブのデバイス エイリアス フォーマットで配信されます。したがって、ゾーン サーバ、PSM、または DPVM などのアプリケーションは、デバイス エイリアス メンバシップの変更を自動的に追跡し、適切に適用することができます。拡張モードで動作させることの主な利点は、変更が 1 回で済むことです。

デバイス エイリアス モードを変更すると、デバイス エイリアス配信がイネーブルな場合に、変更はネットワーク内の別のスイッチに再配信されます。デバイス エイリアス配信がイネーブルでない場合は、ローカル スイッチのモードのみが変更されます。


) interop モードの VSAN では、拡張モード、つまりネイティブのデバイス エイリアスベース設定は使用できません。対応するゾーンにネイティブのデバイス エイリアスベース メンバーが存在する場合は、interop モードの VSAN で IVR ゾーンセットをアクティブにすることができません。


デバイス エイリアス モードの変更に関する注意事項

デバイス エイリアス モードを変更する場合、次の点に注意してください。

異なるデバイス エイリアス モードで稼働している 2 つのファブリックを連結しても、デバイス エイリアスはマージされません。マージ プロセス中に、モードの自動変換は発生しません。この場合は、一方のモードを選択する必要があります。

拡張モードを基本モードに変更する場合は、最初にローカル スイッチおよびリモート スイッチ内のすべてのネイティブ デバイス エイリアスベース設定を明示的に削除するか、すべてのデバイス エイリアスベース設定メンバーを対応する pWWN で置き換える必要があります。

デバイス エイリアス データベースからデバイス エイリアスを削除すると、すべてのアプリケーションは対応するデバイス エイリアスの適用を自動的に停止します。対応するデバイス エイリアスがアクティブなゾーンセットに含まれる場合は、該当する pWWN に対するすべてのトラフィックが中断されます。

デバイス エイリアスの名前を変更すると、デバイス エイリアス データベース内のデバイス エイリアス名が変更されるだけでなく、すべてのアプリケーション内の対応するデバイス エイリアス設定も置き換えられます。

デバイス エイリアス データベースに新しいデバイス エイリアスを追加した場合、アプリケーション設定がこのデバイス エイリアス上にあれば、この設定が自動的に有効になります。たとえば、対応するデバイス エイリアスがアクティブなゾーンセットに含まれていて、デバイスがオンライン状態の場合、ゾーニングは自動的に適用されます。ゾーンセットを再びアクティブにする必要はありません。

デバイス エイリアス名を新しい HBA の pWWN にマッピングすると、それに応じてアプリケーションの適用方法が変更されます。この場合、ゾーン サーバは新しい HBA の pWWN に基づいて自動的にゾーニングを適用します。

デバイス エイリアス モードの設定

Fabric Manager を使用して拡張モードで動作するようにデバイス エイリアスを設定する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 Physical Attributes ペインで End Devices を展開し、Device Alias を選択します。

Information ペインにデバイス エイリアス設定が表示されます(図17-1 を参照)。

ステップ 2 Mode タブをクリックします。

ステップ 3 ConfigMode ドロップダウン リストで enhanced を選択します。

図17-1 モードの設定

 

ステップ 4 これらの変更をコミットして配信する場合は Apply Changes を、保存されていない変更を廃棄する場合は Undo Changes をクリックします。


 

デバイス エイリアス配信の概要

デフォルトでは、デバイス エイリアス配信がイネーブルです。デバイス エイリアス機能は CFS を使用して、変更内容をファブリック内のすべてのスイッチに配信します。

デバイス エイリアス配信がディセーブルの場合、データベースの変更内容はファブリック内のスイッチに配信されません。デバイス エイリアス データベースを最新状態に維持するには、ファブリック内のすべてのスイッチで同じ変更を手動で実行する必要があります。データベースの変更は即座に有効になるため、保留データベースの処理や、コミットまたは中断処理は発生しません。変更をコミットせずに配信をディセーブルにすると、コミット タスクは失敗します。

次の例に、障害が発生したデバイス エイリアスのステータスを示します。

デバイス エイリアス データベースの配信

Fabric Manager を使用してデバイス エイリアス配信をイネーブルにする手順は、次のとおりです。


ステップ 1 Physical Attributes ペインで End Devices を展開し、Device Alias を選択します。

Information ペインにデバイス エイリアス設定が表示されます(図17-2 を参照)。

図17-2 Fabric Manager 内のデバイス エイリアス

 

ステップ 2 CFS タブをクリックします。

ステップ 3 Feature Admin カラムから enable を選択して、スイッチ エイリアスをイネーブルにします。

ステップ 4 新しくイネーブルにしたスイッチについて、Config Action カラムから commitChanges を選択します。

ステップ 5 これらの変更をコミットして配信する場合は Apply Changes を、保存されていない変更を廃棄する場合は Undo Changes をクリックします。


 

デバイス エイリアスの作成の概要

任意のデバイス エイリアス設定タスクを実行すると、デバイス エイリアス タスクに関係なく、デバイス エイリアス機能に対してファブリックが自動的にロックされます。ファブリックがロックされると、次のような状況になります。

他のユーザは、この機能の設定を変更できなくなります。

有効データベースのコピーが取得され、保留データベースとして使用されます。この時点以降の変更は、保留データベースに対して行われます。保留データベースへの変更をコミットするか、または廃棄( abort )するまでは、保留データベースが使用されます。

デバイス エイリアスの作成

Fabric Manager でファブリックをロックする手順は、次のとおりです。


) 保留データベース内に、ロックされたファブリックのデバイス エイリアスを作成します。



ステップ 1 Physical Attributes ペインで End Devices を展開し、Device Alias を選択します。

Information ペインにデバイス エイリアスの設定が表示されます。

ステップ 2 Configuration タブをクリックし、Create Row アイコンをクリックします。

Create Device Alias ダイアログボックスが表示されます(図17-3 を参照)。

図17-3 Create Device Alias ダイアログボックス

 

ステップ 3 Alias および pWWN フィールドに入力します。

ステップ 4 Create をクリックして、このエイリアスを作成します。


 

変更のコミット

保留データベースに対する変更をコミットすると、次のイベントが発生します。

1. 有効データベースの内容が、保留データベースの内容で上書きされます。

2. 保留データベースがファブリック内の各スイッチに配信され、これらのスイッチの有効データベースが新しい変更内容で上書きされます。

3. 保留データベースの内容が空になります。

4. この機能に対するファブリック ロックが解放されます。

Fabric Manager を使用して変更をデバイス エイリアス データベースにコミットする手順は、次のとおりです。


ステップ 1 Physical Attributes ペインで End Devices を展開し、Device Alias を選択します。

Information ペインにデバイス エイリアスの設定が表示されます。

ステップ 2 CFS タブをクリックします。

ステップ 3 Feature Admin カラムから enable を選択して、スイッチ エイリアスをイネーブルにします。

ステップ 4 新しくイネーブルにしたスイッチについて、Config Action カラムから commitChanges を選択します。

ステップ 5 これらの変更をコミットして配信する場合は Apply Changes を、保存されていない変更を廃棄する場合は Undo Changes をクリックします。


 

変更の廃棄

保留データベースに対する変更を廃棄すると、次のイベントが発生します。

1. 有効データベースの内容はそのまま維持されます。

2. 保留データベースの内容が空になります。

3. この機能に対するファブリック ロックが解放されます。

Fabric Manager を使用してデバイス エイリアス セッションを廃棄する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 Physical Attributes ペインで End Devices を展開し、Device Alias を選択します。

Information ペインにデバイス エイリアスの設定が表示されます。

ステップ 2 CFS タブをクリックします。

ステップ 3 新しくイネーブルにしたスイッチについて、Config Action カラムから abort を選択します。

ステップ 4 Apply Changes をクリックして、変更を廃棄します。


 

レガシー ゾーン エイリアスの変換

レガシー ゾーン エイリアス設定が次の制限事項を満たす場合は、設定をインポートしてこの機能を使用しても、データが失われることはありません。

各ゾーン エイリアスにメンバーが 1 つのみ存在する。

メンバー タイプが pWWN である。

名前または定義に矛盾がある場合、ゾーン エイリアスはインポートされません。


ヒント ご使用の設定の要件に応じて、必要なゾーン エイリアスをデバイス エイリアス データベースにコピーしてください。


インポート処理が完了したあとに、 commit 処理を実行すると、変更されたエイリアス データベースが物理ファブリック内のその他のすべてのスイッチに配信されます。ファブリック内のその他のスイッチに設定を配信する必要がない場合は、 abort 処理を実行して、マージ変更を完全に廃棄することができます。

デバイス エイリアスまたは FC エイリアスの使用法

Fabric Manager が FC エイリアスを使用するかグローバル デバイス エイリアスを使用するかは、Fabric Manager Server を再起動せずに、Fabric Manager Client から設定を変更できます。

Fabric Manager で FC エイリアスとグローバル デバイス エイリアスのどちらを使用するかを変更する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 Server > Admin をクリックします。

Control Panel ダイアログボックスが表示され、Fabrics タブが開きます(図17-4 を参照)。

図17-4 Control Panel ダイアログボックス

 

ステップ 2 FC エイリアスを使用する場合は、FC Alias チェックボックスをオンにします。Fabric Manager Server で管理しているファブリックごとにグローバル デバイス エイリアスを使用する場合は、このチェックボックスをオフにします。

ステップ 3 Apply をクリックして、変更を保存します。


 

データベース マージの注意事項

2 つのデバイス エイリアス データベースをマージする場合は、以下の注意事項に従ってください。

名前が異なる 2 つのデバイス エイリアスが同じ pWWN にマッピングされていないことを確認します。

同じ 2 つの pWWN が 2 つの異なるデバイス エイリアスにマッピングされていないことを確認します。

両方のデータベース内のデバイス エイリアスの総数が、Cisco MDS SAN-OS Release 3.0 (x) 以前が稼働しているファブリックの場合は 8 K(8191 個)、Cisco MDS SAN-OS Release 3.1(x) 以上が稼働しているファブリックの場合は 20 K を超えていないことを確認します。

両方のデータベース内のデバイス エントリの総数がサポートされている設定上の上限を超えている場合は、マージできません。たとえば、データベース N に 6000 個、データベース M に 2192 個のデバイス エイリアスがあり、SAN-OS 3.0(x) 以前が稼働している場合は、このマージ処理に失敗します。デバイス エイリアス モードが一致していない場合も、マージ処理に失敗します。

詳細については、「CFS マージのサポート」を参照してください。

デフォルト設定

表17-2 に、デバイス エイリアスのパラメータのデフォルト設定を示します。

 

表17-2 デバイス エイリアスのデフォルト パラメータ

パラメータ
デフォルト

デバイス エイリアス配信

イネーブル

デバイス エイリアス モード

基本

使用中のデータベース

有効データベース

変更を受け入れるデータベース

保留データベース

デバイス エイリアス ファブリックのロック状態

最初のデバイス エイリアス タスクによってロックされる