Cisco Nexus 5000 シリーズ スイッチ CLI ソフト ウェア コンフィギュレーション ガイド
FCoE の設定
FCoE の設定
発行日;2012/02/01 | 英語版ドキュメント(2009/08/13 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 8MB) | フィードバック

目次

FCoE の設定

FCoE の概要

ライセンス要件

統合ネットワーク アダプタ

DCBX 機能

FCoE

PFC

ローカル リンクのアップ/ダウン

DCBX プロトコル

DCBX 機能のネゴシエーション

イーサネット フレーム フォーマット

FCoE の設定

FCoE のイネーブル化

イーサネット インターフェイスでの FCoE のイネーブル化

PFC の設定

IEEE 802.3x リンクレベル フロー制御の設定

LLDP の設定

グローバル LLDP コマンドの設定

インターフェイス LLDP コマンドの設定

FCoE 設定の確認

FCoE の設定

Fibre Channel over Ethernet(FCoE)は、物理イーサネット接続上でファイバ チャネル トラフィックを転送する方式を提供します。FCoE は、全二重で、ファイバ チャネル トラフィックのロスレス動作を提供する基本のイーサネットを必要とします。

この章では、FCoE を設定する方法について説明します。内容は次のとおりです。

「FCoE の概要」

「FCoE の設定」

「LLDP の設定」

「FCoE 設定の確認」

FCoE の概要

Cisco Nexus 5000 シリーズ スイッチでは、すべての10ギガビット イーサネット インターフェイスにより FCoE がサポートされています。

FCoE を使用するには、スイッチはサーバに直接接続され、サーバ ポートは統合ネットワーク アダプタでイーサネットを終端する必要があります。

ここで説明する内容は、次のとおりです。

「ライセンス要件」

「統合ネットワーク アダプタ」

「DCBX 機能」

「DCBX プロトコル」

「DCBX 機能のネゴシエーション」

「イーサネット フレーム フォーマット」

ライセンス要件

Cisco Nexus 5000 シリーズ スイッチでは、FCoE 機能は Storage Protocol Services ライセンスに含まれます。

FCoE 機能を使用する前に、次の点を確認します。

正しいライセンス(N5010SS または N5020SS)がインストールされていること。

コンフィギュレーション モードで feature fcoe コマンドを入力し、FCoE がアクティブであること。

統合ネットワーク アダプタ

次の統合ネットワーク アダプタ(CNA)が使用できます。

ハードウェア アダプタ

サーバ内の既存の FC HBA ドライバと LAN NIC ドライバと連動します。

ネットワークのサーバ オペレーティング システム表示は変更されません。CNA はオペレーティング システムに SAN インターフェイスおよび LAN インターフェイスを提供します。

FCoE ソフトウェア スタック

既存の 10 ギガビット イーサネット アダプタで動作します。

FCoE は、多数のオプション機能を提供します。使用可能な機能と設定可能な値は、スイッチとアダプタの間でネゴシエーションが行われます。これを実行するには、アダプタとスイッチは Data Center Bridging Exchange(DCBX)プロトコルを使用して情報を交換します。

設定エラーを減らし、管理を簡素化するために、設定データをすべての接続されたアダプタに配信するようスイッチを設定できます。

DCBX 機能

Cisco Nexus 5000 シリーズ スイッチによってサポートされる DCBX 機能については、次で説明します。

「FCoE」

「PFC」

「ローカル リンクのアップ/ダウン」

FCoE

デフォルトでは、各イーサネット インターフェイスは FCoE 機能をアダプタにアドバタイズすることで、FCoE 機能をイネーブルにしようとします。

FCoE ネゴシエーションが失敗した場合、FCoE をディセーブルにする、またはこのインターフェイスの FCoE を強制的にイネーブルにするようスイッチを設定できます。

PFC

Priority Flow Control(PFC; プライオリティ フロー制御)機能により、ポーズ機能を特定のトラフィック クラスに適用できます。PFC は、IEEE 802.1p CoS 値に基づいて、ポーズを適用するかどうかを決定します。スイッチが PFC をイネーブルにすると、特定の CoS 値を持つパケットにポーズ機能を適用するよう接続済みアダプタを設定します。

デフォルトでは、スイッチは PFC 機能をイネーブルにするようネゴシエーションを行います。ネゴシエーションが成功すると、PFC はイネーブルになり、リンクレベルのフロー制御はディセーブルのままです(設定にはかかわらない)。

PFC ネゴシエーションが失敗した場合、インターフェイスで PFC を強制的にイネーブルにするか、または IEEE 802.x リンクレベルのフロー制御をイネーブルにできます。

PFC がイネーブルでない場合にかぎり、インターフェイスでリンクレベルのフロー制御をイネーブルにできます。リンクレベルのフロー制御に関する詳細については、「リンクレベル フロー制御」を参照してください。

ローカル リンクのアップ/ダウン

ネイティブ ファイバ チャネル リンクでは、一部の設定アクション(VSAN の変更など)で、インターフェイス ステータスをリセットする必要があります。スイッチは、インターフェイスをディセーブルにしてから直ちにそれを再度イネーブルにすることで、リセットを実行します。

イーサネット リンクが FCoE サービスを提供している場合、物理リンクをリセットしないでください。リセットすると、リンク上のすべてのトラフィックが中断されます。

論理リンク アップ/ダウン機能を使用すると、個別の仮想リンクをリセットできます。スイッチは DCBX メッセージを送信して、仮想ファイバ チャネル インターフェイスだけをリセットするようアダプタに要求します。


) アダプタが論理リンク レベル アップ/ダウン機能をサポートしていない場合、アダプタは物理リンクをリセットします。この場合、イーサネット インターフェイスのすべてのトラフィックが中断されます。


DCBX プロトコル

DCBX プロトコルは、Link Layer Discovery Protocol(LLDP)を拡張したプロトコルです。DCBX エンド ポイントは、要求および Acknowledgment(ACK; 確認応答)メッセージを交換します。柔軟性については、パラメータは TLV フォーマットで符号化されます。

DCBX は、Cisco Nexus 5000 シリーズ スイッチとサーバの統合ネットワーク アダプタの間の物理イーサネット リンク上で動作します。デフォルトでは、DCBX はイーサネット インターフェイスでイネーブルです。イーサネット インターフェイスがアップすると、スイッチはアダプタとの通信を自動的に開始します。

スイッチとアダプタの間の FCoE の通常の動作時には、DCBX プロトコルはリンクエラーを検出します。

また DCBX は、スイッチとアダプタの間で機能についてネゴシエーションを行い、アダプタに設定値を送信する場合にも使用します。

Cisco Nexus 5000 シリーズ スイッチに接続されたアダプタは、スイッチが送信する設定値を受け入れるようプログラミングされます。スイッチは設定値をすべての接続されたアダプタに配信できます。この機能により、設定エラーの可能性を減らし、アダプタの管理を簡素化します。

スイッチは、DCBX を使用してネゴシエーションが行われた各パラメータに対する、手動による設定の上書きを提供しています。アダプタが DCBX をサポートしていない場合、またはアダプタがスイッチの要求する特定の機能をサポートしていない場合、この上書きが有効になります。

DCBX 機能のネゴシエーション

スイッチとアダプタは機能情報および設定値を交換します。Cisco Nexus 5000 シリーズ スイッチは次の機能をサポートします。

FCoE

アダプタが FCoE 機能をサポートする場合、スイッチは FCoE パケットで使用する IEEE 802.1p CoS 値を送信します。

PFC

アダプタが PFC をサポートする場合、スイッチは PFC でイネーブルにする IEEE 802.1p CoS 値を送信します。

イーサネット論理リンク アップおよびダウン信号

FCoE 論理リンク アップおよびダウン信号

次のルールによって、ネゴシエーションの後に機能がイネーブルになるかどうか決定されます。

機能と設定値がスイッチとアダプタの間で一致する場合、その機能はイネーブルになります。

機能は一致するが、設定値が一致しない場合:

スイッチの設定値を受け入れるようアダプタが設定されている場合、スイッチの値を使用して機能がイネーブルになります。

スイッチの設定値を受け入れるようアダプタが設定されていない場合、機能はディセーブルのままです。

アダプタが DCBX 機能をサポートしていない場合、機能はディセーブルのままです。

アダプタが DCBX を実装していない場合、すべての機能はディセーブルのままです。


) Cisco Nexus 5000 シリーズ スイッチは、アダプタとのネゴシエーションの結果を手動で上書きする CLI コマンドを提供します。インターフェイス単位で、機能を強制的にイネーブルまたはディセーブルにできます。詳細は、「FCoE の設定」を参照してください。


イーサネット フレーム フォーマット

スイッチによってアダプタに送信されるイーサネット フレームには、IEEE 802.1Q タグが含まれます。このタグには、PFC が使用する Class of Service(CoS; サービス クラス)のフィールドが含まれます。IEEE 802.1Q タグには、Cisco Nexus 5000 シリーズ スイッチが現在使用していない VLAN(仮想 LAN)フィールドも含まれます。

スイッチは、アダプタからのタグ付きフレームまたはタグなしフレームを必ず受信します。

FCoE 機能がスイッチとアダプタの間でイネーブルである場合、次のようになります。

アダプタに送信されるすべてのイーサネット フレームには、IEEE 802.1Q タグが含まれます。

CoS フィールドは、関連付けられたシステム クラスの CoS 値に設定されます。詳細は、「システム クラス」を参照してください。

スイッチは、アダプタからのタグ付きフレームまたはタグなしフレームを受信します。

FCoE 機能がスイッチとアダプタの間でディセーブルである場合、次のようになります。

アダプタに送信されるイーサネット フレームには、IEEE 802.1Q タグが含まれません。

スイッチは、アダプタからのタグ付きフレームまたはタグなしフレームを受信します。

FCoE の設定

ここで説明する内容は、次のとおりです。

「FCoE のイネーブル化」

「イーサネット インターフェイスでの FCoE のイネーブル化」

「PFC の設定」

「IEEE 802.3x リンクレベル フロー制御の設定」

FCoE のイネーブル化

FC_FEATURES_PKG がインストールされたら、FCoE 機能をイネーブルにする必要があります。FCoE をイネーブルにする手順は、次のとおりです。

 

コマンド
目的

ステップ 1

switch# configure terminal

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

switch(config)# feature fcoe

FCoE 機能をイネーブルにします。

次の例は、スイッチで FCoE をイネーブルにする方法を示しています。

switch# configure terminal
switch(config)# feature fcoe
switch(config)# 2008 Nov 11 20:43:38 switch %$ VDC-1 %$ %PFMA-2-FC_LICENSE_DESIRED: FCoE/FC feature will be enabled after the configuration is saved followed by a reboot
 

) FCoE 機能をイネーブルにしたら、機能を使用する前に、Cisco Nexus 5000 シリーズ スイッチを再起動する必要があります。


イーサネット インターフェイスでの FCoE のイネーブル化

デフォルトでは、10 ギガビット イーサネット インターフェイスはアダプタと FCoE 機能についてネゴシエーションを行います。FCoE 機能を強制的にイネーブルにすることで、ネゴシエーション結果を上書きできます。FCoE 機能を強制的にイネーブルにする手順は、次のとおりです。

 

コマンド
目的

ステップ 1

switch# configure terminal

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

switch(config)# interface type slot / port

指定インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

switch(config-if)# fcoe mode { auto | on }

FCoE パラメータを auto に設定すると、インターフェイスは接続されたアダプタと設定についてネゴシエーションを行います。アダプタが FCoE をサポートしていない場合、FCoE はインターフェイスでイネーブルになりません。

モードが on に設定されている場合、ネゴシエーション結果は無視され、FCoE はインターフェイスで enabled に設定されます。

次に、イーサネット インターフェイスの FCoE を強制的にイネーブルにする例を示します。

switch# configure terminal
switch(config)# interface ethernet 1/4
switch(config-if)# fcoe mode on
 

FCoE 機能を強制的にディセーブルにする手順は、次のとおりです。

 

コマンド
目的

switch(config-if)# no fcoe mode [ auto | on ]

このインターフェイスの FCoE 機能をディセーブルにします。

次に、イーサネット インターフェイスの FCoE をディセーブルにする例を示します。

switch# configure terminal
switch(config)# interface ethernet 1/4
switch(config-if)# no fcoe mode auto
 

fcoe コマンドは、物理イーサネット インターフェイスにだけ適用できます。

PFC の設定

デフォルトでは、イーサネット インターフェイスはアダプタと PFC 機能についてネゴシエーションを行います。PFC 機能を強制的にイネーブルにすることで、ネゴシエーション結果を上書きできます。

PFC 機能を強制的にイネーブルにする手順は、次のとおりです。

 

コマンド
目的

ステップ 1

switch# configure terminal

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

switch(config)# interface type slot / port

変更するインターフェイスを指定します。

ステップ 3

switch(config-if)# priority-flow-control mode { auto | on }

選択したインターフェイスの PFC モードを設定します。

PFC 機能についてネゴシエーションを行うには、 auto を指定します。

PFC を強制的にイネーブルにするには、 on を指定します。

次に、インターフェイスで PFC を強制的にイネーブルにする例を示します。

switch# configure terminal
switch(config)# interface ethernet 1/2
switch(config-if)# priority-flow-control mode on
 

このインターフェイスの PFC 機能をディセーブルにする手順は、次のとおりです。

 

コマンド
目的
switch(config-if)# no priority-flow-control mode [ auto | on ]

このインターフェイスの PFC 機能をディセーブルにします。

IEEE 802.3x リンクレベル フロー制御の設定

デフォルトでは、イーサネット インターフェイス上のリンクレベル フロー制御機能はディセーブルです。PFC がインターフェイスでディセーブルの場合、リンクレベル フロー制御機能だけをイネーブルにします。

リンクレベル フロー制御を設定するには、「IEEE 802.3x リンクレベル フロー制御の設定」を参照してください。

LLDP の設定

ここでは、LLDP をグローバルに設定する方法と個々のインターフェイスに設定する方法について説明します。ここで説明する内容は、次のとおりです。

「グローバル LLDP コマンドの設定」

「インターフェイス LLDP コマンドの設定」

グローバル LLDP コマンドの設定

グローバルな LLDP 設定値を設定できます。これらの設定値には、ピアから受信した LLDP 情報を廃棄するまでの時間、任意のインターフェイスで LLDP 初期化を実行するまで待機する時間、および LLDP パケットを送信するレートが含まれます。

LLDP 設定値を設定する手順は、次のとおりです。

 

コマンド
目的

ステップ 1

switch# configure terminal

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

switch(config)# lldp { holdtime seconds | reinit seconds | timer seconds }

LLDP オプションを設定します。

holdtime オプションを使用して、デバイスが受信した LLDP 情報を廃棄するまでの保存時間を設定します(10 ~ 255 秒、デフォルトは 120 秒)。

reinit オプションを使用して、任意のインターフェイスで LLDP 初期化を実行するまでの待機時間を設定します(1 ~ 10 秒、デフォルトは 2 秒)。

timer オプションを使用して、LLDP パケットを送信するレートを設定します(5 ~ 254 秒、デフォルトは 30 秒)。

次に、LLDP タイマー オプションを 15 秒に設定する例を示します。

switch# configure terminal

switch(config)# lldp timer 15

 

LLDP 設定値をリセットする手順は、次のとおりです。

 

コマンド
目的

switch(config)# no lldp { holdtime | reinit | timer }

LLDP 値をデフォルトにリセットします。

インターフェイス LLDP コマンドの設定

物理イーサネット インターフェイスの LLDP 機能を設定する手順は、次のとおりです。

 

コマンド
目的

ステップ 1

switch# configure terminal

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

switch(config)# interface type slot / port

変更するインターフェイスを選択します。

ステップ 3

switch(config-if)# [ no ] lldp { receive | transmit }

選択したインターフェイスを受信または送信に設定します。

このコマンドの no 形式を使用すると、LLDP の送信または受信をディセーブルにします。

次に、LLDP パケットを送信するようインターフェイスを設定する例を示します。

switch# configure terminal
switch(config)# interface ethernet 1/2
switch(config-if)# lldp transmit
 

次に、LLDP をディセーブルにするようインターフェイスを設定する例を示します。

switch# configure terminal
switch(config)# interface ethernet 1/2
switch(config-if)# no lldp transmit
switch(config-if)# no lldp receive
 

このコマンドは、物理イーサネット インターフェイスだけに適用できます。

FCoE 設定の確認

FCoE の設定情報を確認するには、次のうちいずれかの作業を行います。

 

コマンド
目的

switch# show fcoe

FCoE がスイッチでイネーブルになっているかどうかを表示します。

switch# show lldp

LLDP の設定を表示します。

次に、FCoE 機能がイネーブルになっているか確認する例を示します。

switch# show fcoe
FCoE/FC feature is desired.
 

次に、LLDP インターフェイス情報を表示する例を示します。

switch# show lldp interface ethernet 1/2
tx_enabled: TRUE
rx_enabled: TRUE
dcbx_enabled: TRUE
 
Port MAC address: 00:0d:ec:a3:5f:48
 
Remote Peers Information
 
No remote peers exist
 

次に、LLDP ネイバー情報を表示する例を示します。

switch# show lldp neighbors
 

次に、LLDP タイマー情報を表示する例を示します。

switch# show lldp timers
LLDP Timers
 
holdtime 120 seconds
reinit 2 seconds
msg_tx_interval 30 seconds
 

次に、LLDP カウンタを表示する例を示します。

switch# show lldp traffic