Cisco Nexus 3548 スイッチ NX-OS システム管理コンフィギュレーション ガイド リリース 5.0(3)A1(1)
ユーザ アカウントと RBAC の設定
ユーザ アカウントと RBAC の設定
発行日;2013/02/12   |   ドキュメントご利用ガイド   |   ダウンロード ;   この章 pdf   ,   ドキュメント全体 pdf    |   フィードバック

ユーザ アカウントと RBAC の設定

この章の内容は、次のとおりです。

ユーザ アカウントと RBAC の概要

Cisco Nexus シリーズ スイッチは、ロールベース アクセス コントロール(RBAC)を使用して、ユーザがスイッチにログインするときに各ユーザが持つアクセス権の量を定義します。

RBAC では、1 つまたは複数のユーザ ロールを定義し、各ユーザ ロールがどの管理操作を実行できるかを指定します。 スイッチのユーザ アカウントを作成するとき、そのアカウントにユーザ ロールを関連付けます。これにより個々のユーザがスイッチで行うことができる操作が決まります。

ユーザ ロール

ユーザ ロールには、そのロールを割り当てられたユーザが実行できる操作を定義するルールが含まれています。 各ユーザ ロールに複数のルールを含めることができ、各ユーザが複数のロールを持つことができます。 たとえば、role1 では設定操作へのアクセスだけが許可されており、role2 ではデバッグ操作へのアクセスだけが許可されている場合、role1 と role2 の両方に属するユーザは、設定操作とデバッグ操作にアクセスできます。 特定の 、VLAN、およびインターフェイスへのアクセスを制限することもできます。

スイッチには、次のデフォルト ユーザ ロールが用意されています。

network-admin(スーパーユーザ)

スイッチ全体に対する完全な読み取りと書き込みのアクセス権。

network-operator

スイッチに対する完全な読み取りアクセス権。


(注)  


複数のロールに属するユーザは、そのロールで許可されるすべてのコマンドの組み合わせを実行できます。 コマンドへのアクセス権は、コマンドへのアクセス拒否よりも優先されます。 たとえば、ユーザが、コンフィギュレーション コマンドへのアクセスが拒否されたロール A を持っていたとします。 しかし、同じユーザがロール B も持ち、このロールではコンフィギュレーション コマンドにアクセスできるとします。 この場合、このユーザはコンフィギュレーション コマンドにアクセスできます。


ルール

ルールは、ロールの基本要素です。 ルールは、そのロールがユーザにどの操作の実行を許可するかを定義します。 ルールは次のパラメータで適用できます。

コマンド

正規表現で定義されたコマンドまたはコマンド グループ。

機能

Cisco Nexus シリーズ スイッチにより提供される機能に適用されるコマンド。 show role feature コマンドを入力すれば、このパラメータに指定できる機能名が表示されます。

機能グループ

機能のデフォルト グループまたはユーザ定義グループ。 show role feature-group コマンドを入力すれば、このパラメータに指定できるデフォルトの機能グループが表示されます。

これらのパラメータは、階層状の関係を作成します。 最も基本的な制御パラメータは command です。 次の制御パラメータは feature です。これは、その機能にアソシエートされているすべてのコマンドを表します。 最後の制御パラメータが、feature group です。 機能グループは、関連する機能を組み合わせたものです。機能グループによりルールを簡単に管理できます。

ロールごとに最大 256 のルールを設定できます。 ルールが適用される順序は、ユーザ指定のルール番号で決まります。 ルールは降順で適用されます。 たとえば、1 つのロールが 3 つのルールを持っている場合、ルール 3 がルール 2 よりも前に適用され、ルール 2 はルール 1 よりも前に適用されます。

ユーザ ロール ポリシー

ユーザがアクセスできるスイッチ リソースを制限するために、またはインターフェイスと VLAN へのアクセスを制限するために、ユーザ ロール ポリシーを定義できます。

ユーザ ロール ポリシーは、ロールに定義されているルールで制約されます。 たとえば、特定のインターフェイスへのアクセスを許可するインターフェイス ポリシーを定義した場合、interface コマンドを許可するコマンド ルールをロールに設定しないと、ユーザはインターフェイスにアクセスできません。

コマンド ルールが特定のリソース(インターフェイス、VLAN、)へのアクセスを許可した場合、ユーザがそのユーザに関連付けられたユーザ ロール ポリシーに表示されていなくても、ユーザはこれらのリソースへのアクセスを許可されます。

ユーザ アカウントの設定の制限事項

次の語は予約済みであり、ユーザ設定に使用できません。

  • adm
  • bin
  • daemon
  • ftp
  • ftpuser
  • games
  • gdm
  • gopher
  • halt
  • lp
  • mail
  • mailnull
  • man
  • mtsuser
  • news
  • nobody
  • shutdown
  • sync
  • sys
  • uucp
  • xfs

注意    


Cisco Nexus シリーズ スイッチでは、すべて数字のユーザ名が TACACS+ または RADIUS で作成されている場合でも、すべて数字のユーザ名はサポートされません。 AAA サーバに数字だけのユーザ名が登録されていて、ログイン時に入力しても、スイッチはログイン要求を拒否します。


ユーザ パスワードの要件

Cisco Nexus シリーズ パスワードには大文字小文字の区別があり、英数字だけを含むことができます。 ドル記号($)やパーセント記号(%)などの特殊文字は使用できません。

パスワードが脆弱な場合(短い、解読されやすいなど)、Cisco Nexus シリーズ スイッチはパスワードを拒否します。 各ユーザ アカウントには強力なパスワードを設定するようにしてください。 強固なパスワードは、次の特性を持ちます。

  • 長さが 8 文字以上である
  • 複数の連続する文字(「abcd」など)を含んでいない
  • 複数の同じ文字の繰返し(「aaabbb」など)を含んでいない
  • 辞書に載っている単語を含んでいない
  • 固有名詞を含んでいない
  • 大文字および小文字の両方が含まれている
  • 数字が含まれている

強固なパスワードの例を次に示します。

  • If2CoM18
  • 2009AsdfLkj30
  • Cb1955S21

(注)  


セキュリティ上の理由から、ユーザ パスワードはコンフィギュレーション ファイルに表示されません。


ユーザ アカウントの注意事項および制約事項

ユーザ アカウントおよび RBAC を設定する場合、次の注意事項および制約事項を考慮してください。

  • 最大 256 個のルールをユーザ ロールに追加できます。
  • 最大 64 個のユーザ ロールをユーザ アカウントに割り当てることができます。
  • 1 つのユーザ ロールを複数のユーザ アカウントに割り当てることができます。
  • network-admin、network-operator、san-admin などの事前定義されたロールは編集不可です。
  • ルールの追加、削除、編集は、SAN 管理者ユーザ ロールではサポートされません。
  • インターフェイス、VLAN、または VSAN 範囲は SAN 管理者ユーザ ロールでは変更できません。

(注)  


ユーザ アカウントは、少なくとも 1 つのユーザ ロールを持たなければなりません。


ユーザ アカウントの設定


(注)  


ユーザ アカウントの属性に加えられた変更は、そのユーザがログインして新しいセッションを作成するまで有効になりません。


手順
     コマンドまたはアクション目的
    ステップ 1switch# configure terminal 

    グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

     
    ステップ 2switch(config)# show role   (任意)

    使用可能なユーザ ロールを表示します。 必要に応じて、他のユーザ ロールを設定できます。

     
    ステップ 3 switch(config) # username user-id [password password] [expire date] [role role-name]  

    ユーザ アカウントを設定します。

    user-id は、最大 28 文字の英数字のストリングで、大文字と小文字が区別されます。

    デフォルトの password は定義されていません。

    (注)     

    パスワードを指定しなかった場合、ユーザはスイッチにログインできない場合があります。

    expire date オプションの形式は、YYYY-MM-DD です。 デフォルトでは、失効日はありません。

     
    ステップ 4switch(config) # exit 

    グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。

     
    ステップ 5 switch# show user-account   (任意)

    ロール設定を表示します。

     
    ステップ 6 switch# copy running-config startup-config
     
    (任意)

    実行コンフィギュレーションを、スタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

     

    次に、ユーザ アカウントを設定する例を示します。

    switch# configure terminal
    switch(config)# username NewUser password 4Ty18Rnt
    switch(config)# exit
    switch# show user-account

    RBAC の設定

    ユーザ ロールおよびルールの作成

    指定するルール番号は、適用するルールの順序を決めます。 ルールは降順で適用されます。 たとえば、1 つのロールが 3 つのルールを持っている場合、ルール 3 がルール 2 よりも前に適用され、ルール 2 はルール 1 よりも前に適用されます。

    手順
       コマンドまたはアクション目的
      ステップ 1switch# configure terminal 

      グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

       
      ステップ 2switch(config) # role name role-name  

      ユーザ ロールを指定し、ロール コンフィギュレーション モードを開始します。

      role-name 引数は、最大 16 文字の長さの英数字のストリングで、大文字小文字が区別されます。

       
      ステップ 3 switch(config-role) # rule number {deny | permit} command command-string  

      コマンド ルールを設定します。

      command-string には、スペースおよび正規表現を含めることができます。 たとえば、「interface ethernet *」は、すべてのイーサネット インターフェイスが含まれます。

      必要なルールの数だけこのコマンドを繰り返します。

       
      ステップ 4switch(config-role)# rule number {deny | permit} {read | read-write}  

      すべての操作の読み取り専用ルールまたは読み取り/書き込みルールを設定します。

       
      ステップ 5 switch(config-role)# rule number {deny | permit} {read | read-write} feature feature-name  

      機能に対して、読み取り専用ルールか読み取りと書き込みのルールかを設定します。

      show role feature コマンドを使用すれば、機能のリストが表示されます。

      必要なルールの数だけこのコマンドを繰り返します。

       
      ステップ 6 switch(config-role)# rule number {deny | permit} {read | read-write} feature-group group-name  

      機能グループに対して、読み取り専用ルールか読み取りと書き込みのルールかを設定します。

      show role feature-group コマンドを使用すれば、機能グループのリストが表示されます。

      必要なルールの数だけこのコマンドを繰り返します。

       
      ステップ 7 switch(config-role)# description text   (任意)

      ロールの説明を設定します。 説明にはスペースも含めることができます。

       
      ステップ 8 switch(config-role)# end 

      ロール コンフィギュレーション モードを終了します。

       
      ステップ 9 switch# show role   (任意)

      ユーザ ロールの設定を表示します。

       
      ステップ 10switch# copy running-config startup-config  (任意)

      リブートおよびリスタート時に実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーして、変更を永続的に保存します。

       

      次に、ユーザ ロールを作成してルールを指定する例を示します。

      switch# configure terminal
      switch(config)# role name UserA
      switch(config-role)# rule deny command clear users
      switch(config-role)# rule deny read-write
      switch(config-role)# description This role does not allow users to use clear commands
      switch(config-role)# end
      switch(config)# show role

      機能グループの作成

      手順
         コマンドまたはアクション目的
        ステップ 1switch# configure terminal 

        グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

         
        ステップ 2 switch(config) # role feature-group group-name  

        ユーザ ロール機能グループを指定して、ロール機能グループ コンフィギュレーション モードを開始します。

        group-name は、最大 32 文字の英数字のストリングで、大文字と小文字が区別されます。

         
        ステップ 3 switch(config) # exit  

        グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。

         
        ステップ 4 switch# show role feature-group   (任意)

        ロール機能グループ設定を表示します。

         
        ステップ 5switch# copy running-config startup-config  (任意)

        リブートおよびリスタート時に実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーして、変更を永続的に保存します。

         

        次に、機能グループを作成する例を示します。

        switch# configure terminal
        switch(config) # role feature-group group1
        switch(config) # exit
        switch# show role feature-group
        switch# copy running-config startup-config
        switch#

        ユーザ ロール インターフェイス ポリシーの変更

        ユーザ ロール インターフェイス ポリシーを変更することで、ユーザがアクセスできるインターフェイスを制限できます。 ロールがアクセスできるインターフェイスのリストを指定します。 これを必要なインターフェイスの数だけ指定できます。

        手順
           コマンドまたはアクション目的
          ステップ 1switch# configure terminal 

          グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

           
          ステップ 2 switch(config) # role name role-name  

          ユーザ ロールを指定し、ロール コンフィギュレーション モードを開始します。

           
          ステップ 3switch(config-role) # interface policy deny  

          ロール インターフェイス ポリシー コンフィギュレーション モードを開始します。

           
          ステップ 4 switch(config-role-interface) # permit interface interface-list  

          ロールがアクセスできるインターフェイスのリストを指定します。

          必要なインターフェイスの数だけこのコマンドを繰り返します。

          このコマンドの場合、イーサネット インターフェイスを指定できます。

           
          ステップ 5switch(config-role-interface) # exit  

          ロール インターフェイス ポリシー コンフィギュレーション モードを終了します。

           
          ステップ 6 switch(config-role) # show role   (任意)

          ロール設定を表示します。

           
          ステップ 7switch(config-role) # copy running-config startup-config   (任意)

          実行コンフィギュレーションを、スタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

           

          次に、ユーザがアクセスできるインターフェイスを制限するために、ユーザ ロール インターフェイス ポリシーを変更する例を示します。

          switch# configure terminal
          switch(config)# role name UserB
          switch(config-role)# interface policy deny
          switch(config-role-interface)# permit interface ethernet 2/1
          switch(config-role-interface)# permit interface fc 3/1
          switch(config-role-interface)# permit interface vfc 30/1 

          ユーザ ロール VLAN ポリシーの変更

          ユーザ ロール VLAN ポリシーを変更することで、ユーザがアクセスできる VLAN を制限できます。

          手順
             コマンドまたはアクション目的
            ステップ 1switch# configure terminal 

            グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

             
            ステップ 2 switch(config) # role name role-name  

            ユーザ ロールを指定し、ロール コンフィギュレーション モードを開始します。

             
            ステップ 3switch(config-role )# vlan policy deny  

            ロール VLAN ポリシー コンフィギュレーション モードを開始します。

             
            ステップ 4switch(config-role-vlan # permit vlan vlan-list  

            ロールがアクセスできる VLAN の範囲を指定します。

            必要な VLAN の数だけこのコマンドを繰り返します。

             
            ステップ 5switch(config-role-vlan) # exit 

            ロール VLAN ポリシー コンフィギュレーション モードを終了します。

             
            ステップ 6 switch# show role
             
            (任意)

            ロール設定を表示します。

             
            ステップ 7switch# copy running-config startup-config  (任意)

            リブートおよびリスタート時に実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーして、変更を永続的に保存します。

             

            ユーザ アカウントと RBAC の設定の確認

            設定を確認するには、次のいずれかのコマンドを使用します。

            コマンド

            目的

            show role [role-name]

            ユーザ ロールの設定を表示します。

            show role feature

            機能リストを表示します。

            show role feature-group

            機能グループの設定を表示します。

            show startup-config security

            スタートアップ コンフィギュレーションのユーザ アカウント設定を表示します。

            show running-config security [all]

            実行コンフィギュレーションのユーザ アカウント設定を表示します。 all キーワードを指定すると、ユーザ アカウントのデフォルト値が表示されます。

            show user-account

            ユーザ アカウント情報を表示します。

            ユーザ アカウントおよび RBAC のユーザ アカウント デフォルト設定

            次の表に、ユーザ アカウントおよび RBAC パラメータのデフォルト設定を示します。

            表 1  デフォルトのユーザ アカウントと RBAC パラメータ

            パラメータ

            デフォルト

            ユーザ アカウント パスワード

            未定義。

            ユーザ アカウントの有効期限

            なし。

            インターフェイス ポリシー

            すべてのインターフェイスにアクセス可能。

            VLAN ポリシー

            すべての VLAN にアクセス可能。

            VFC ポリシー

            すべての VFC にアクセス可能。

            VETH ポリシー

            すべての VETH にアクセス可能。