Cisco Nexus 1000V レイヤ 2 スイッチング コンフィギュレーション ガイド リリース 4.2(1)SV2(1.1)
IGMP スヌーピングの設定
IGMP スヌーピングの設定
発行日;2013/01/16   |   ドキュメントご利用ガイド   |   ダウンロード ;   この章 pdf   ,   ドキュメント全体 pdf    |   フィードバック

IGMP スヌーピングの設定

この章の内容は、次のとおりです。

IGMP スヌーピングについて

はじめに

インターネット グループ管理プロトコル(IGMP)スヌーピング ソフトウェアは、VLAN 内のレイヤ 2 IP マルチキャスト トラフィックを検査して、対象の受信者が接続されているポートを検出します。 IGMP スヌーピングではポート情報を利用することにより、マルチアクセス LAN 環境における帯域幅消費量を削減し、VLAN 全体へのフラッディングを回避します。 IGMP スヌーピング機能は、マルチキャスト対応ルータに接続されたポートを追跡して、ルータによる IGMP メンバーシップ レポートの転送機能を強化します。 トポロジの変更通知には、IGMP スヌーピング ソフトウェアが応答します。 デバイスでは、IGMP スヌーピングがデフォルトでイネーブルになっています。

次の図に、ホストと IGMP ルータの間にある IGMP スヌーピング スイッチを示します。 IGMP スヌーピング スイッチは、IGMP メンバーシップ レポートおよび Leave メッセージをスヌーピングして、必要な場合にだけ接続された IGMP ルータに転送します。

図 1. IGMP スヌーピング スイッチ



IGMP スヌーピング ソフトウェアは、IGMPv1、IGMPv2、および IGMPv3 コントロール プレーン パケットの処理に関与し、レイヤ 3 コントロール プレーン パケットを代行受信して、レイヤ 2 の転送処理を操作します。

Cisco Nexus 1000V IGMP スヌーピングの実装には、次の独自機能があります。

  • MAC アドレスでなく、IP アドレスに基づいてマルチキャスト転送を実行します。
  • Optimized Multicast Flooding(OMF)により、未知のトラフィックをルータだけに転送して、データに基づくステート作成を行いません。

IGMP スヌーピングの詳細については、RFC 4541 を参照してください。

IGMPv1 および IGMPv2

各 VLAN スイッチ ポートに接続されているホストが 1 つしかない場合は、IGMPv2 の高速脱退機能を設定できます。 高速脱退機能を使用すると、最終メンバのクエリー メッセージがホストに送信されません。 ソフトウェアは IGMP Leave メッセージを受信すると、ただちに該当するポートへのマルチキャスト データ転送を停止します。

IGMPv1 には、明示的な IGMP Leave メッセージは用意されていません。したがって、ソフトウェアは特定のグループに対するマルチキャスト データの受信を希望するホストが残っていないことを示すために、メンバーシップ メッセージのタイムアウトに依存しなければなりません。

レポートの抑制はサポートされていません。この機能はデフォルトでディセーブルになっています。


(注)  


高速脱退機能がイネーブルになっている場合、他のホストの存在は確認されないため、最終メンバーのクエリー インターバル設定が無視されます。


IGMPv3

IGMPv3 スヌーピングは、IGMPv3 レポートのグループ IP 情報に基づいて、フラッディングを制約します。

ソフトウェアのデフォルト設定では、各 VLAN ポートに接続されたホストが追跡されます。 この明示的な追跡機能は、高速脱退メカニズムをサポートしています。 すべての IGMPv3 ホストがメンバーシップ レポートを送信するため、レポート抑制は、スイッチにより他のマルチキャスト対応ルータに送信されるトラフィックの量を制限します。

IGMPv3 メンバーシップ レポートには LAN セグメント上のグループ メンバーの一覧が含まれていますが、最終ホストが脱退すると、クエリアによりメンバーシップ クエリーが送信されます。 最終メンバのクエリー インターバルについてパラメータを設定すると、 タイムアウトまでにホストが 1 つも応答しなかった場合、グループ ステートが削除されます。 クエリアがクエリーで平均応答時間(MRT)値を指定すると、これにより最終メンバーのクエリー インターバルの設定が上書きされます。

IGMP スヌーピングの前提条件

IGMP スヌーピングの前提条件は、次のとおりです。

  • スイッチにログインしています。
  • マルチキャスト ソースおよび受信機を含む VLAN のアップリンク スイッチでクエリアが実行されていなければなりません。

マルチキャスト トラフィックをルーティングする必要がない場合、メンバーシップをクエリーするように外部スイッチを設定する必要があります。 外部スイッチで、マルチキャスト ソースおよび受信機を含む VLAN でクエリー機能を定義します。その他のアクティブなクエリー機能を定義する必要はありません。 Cisco Nexus 1000V では、レポート抑制はサポートされていないため、デフォルトでディセーブルです。

IGMP スヌーピング クエリー機能がイネーブルにされている場合、IP マルチキャスト トラフィックの受信を希望するホストから IGMP レポート メッセージを開始する IGMP クエリーが定期的に送信されます。 IGMP スヌーピングはこのような IGMP レポートを監視し、正確なフォワーディングを識別します。

デフォルト設定

表 1 IGMP スヌーピングのデフォルト設定
パラメータ デフォルト

IGMP スヌーピング

Enabled

IGMPv3 Explicit tracking

Enabled

IGMPv2 Fast leave

Disabled

最終メンバのクエリー インターバル

1 秒

リンクローカル グループ抑制

Enabled

スヌーピング クエリア

Disabled

IGMPv1/v2 Report suppression

Disabled

IGMPv3 Report suppression

Disabled

IGMP スヌーピングの設定

VSM の IGMP スヌーピングのグローバル イネーブル化またはディセーブル化

VSM の IGMP スヌーピングをグローバルにイネーブルまたはディセーブルにするには、この手順を使用します。 IGMP スヌーピングが VSM でグローバルにイネーブルであること(デフォルト)。 グローバルにイネーブルにされている場合は、VLAN 単位でオンまたはオフにできます。

はじめる前に

EXEC モードで CLI にログインしていること。

手順
     コマンドまたはアクション目的
    ステップ 1switch# configure terminal 

    グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

     
    ステップ 2switch(config)# [no] ip igmp snooping 

    すべての VLAN の実行コンフィギュレーションで IGMP スヌーピングをイネーブルまたはディセーブルにします。 デフォルトではイネーブルになっています。 以前にこの機能をディセーブルにした場合は、このコマンドでイネーブルにできます。

     
    ステップ 3switch(config)# show ip igmp snooping [vlan vlan-id]  (任意)

    確認のためにコンフィギュレーションを表示します。

    (注)     

    ディセーブルの場合、すべての VLAN の IGMP スヌーピングがディセーブルです。

     
    ステップ 4switch(config)# copy running-config startup-config  (任意)

    リブートおよびリスタート時に実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーして、変更を継続的に保存します。

     
    switch# configure terminal
    switch(config)# no ip igmp snooping
    switch(config)# show ip igmp snooping
    Global IGMP Snooping Information:
      IGMP Snooping enabled
      IGMPv1/v2 Report Suppression disabled
      IGMPv3 Report Suppression disabled
      Link Local Groups Suppression enabled
    
    IGMP Snooping information for vlan 1
      IGMP snooping enabled
      IGMP querier none
      Switch-querier disabled
      IGMPv3 Explicit tracking enabled
      IGMPv2 Fast leave disabled
      IGMPv1/v2 Report suppression disabled
      IGMPv3 Report suppression disabled
      Link Local Groups suppression enabled
      Router port detection using PIM Hellos, IGMP Queries
      Number of router-ports: 0
      Number of groups: 0
      Active ports:
        
    --More--
    switch(config)# 
    

    VLAN での IGMP スヌーピングの設定

    VLAN で IGMP スヌーピングを設定するには、次の手順を使用します。 デフォルトでは、IGMP スヌーピングは、VSM のすべての VLAN でイネーブルになっています。

    はじめる前に

    EXEC モードで CLI にログインしていること。


    (注)  


    IGMP スヌーピングがグローバルにディセーブルである場合、VLAN の状態よりも優先されます。


    手順
       コマンドまたはアクション目的
      ステップ 1switch# configure terminal 

      グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

       
      ステップ 2switch(config)# vlan vlan-id  

      特定の VLAN のコンフィギュレーション モードを開始します。

       
      ステップ 3switch(config-vlan)# [no] ip igmp snooping 

      特定の VLAN の実行コンフィギュレーションで IGMP スヌーピングをイネーブルまたはディセーブルにします。 IGMP スヌーピングが VSM で有効になっている場合、IGMP スヌーピングは、VLAN でデフォルトでイネーブルです。

      (注)     

      IGMP スヌーピングを VLAN 単位でオン/オフの切り替えをするには、IGMP スヌーピングをグローバルにイネーブルにしておく必要があります(デフォルト)。 IGMP スヌーピングがグローバルにディセーブルの場合、VLAN 単位でイネーブルにはできません。

       
      ステップ 4switch(config-vlan)# [no] ip igmp snooping explicit-tracking  (任意)

      実行コンフィギュレーションの VLAN 単位で、各ポートについて個々のホストから IGMPv3 メンバーシップ レポートを追跡します。

      デフォルトではイネーブルになっています。

       
      ステップ 5switch(config-vlan)# [no] ip igmp snooping fast-leave  (任意)

      実行コンフィギュレーションで、指定された VLAN の Fast-leave をイネーブルにします。

      Fast-leave は、IGMPv2 プロトコルのホスト レポート抑制メカニズムのために明示的に追跡できない IGMPv2 ホストをサポートします。

      ソフトウェアが IGMP Leave レポートを受信した場合に、IGMP クエリー メッセージを送信することなく、グループ ステートを解除できるようにします。 このパラメータは、IGMPv2 ホストに関して、各 VLAN ポート上のホストが 1 つしか存在しない場合に使用されます。

      高速脱退がイネーブルの場合、IGMP ソフトウェアは、各 VLAN ポートに接続されたホストが 1 つだけであると見なします。

      デフォルトではディセーブルになっています。

       
      ステップ 6switch(config-vlan)# [no] ip igmp snooping last-member-query-interval seconds  (任意)

      特定のマルチキャスト グループの受信を必要とするホストがネットワーク セグメントに残っていないことを確認するために、IGMP クエリーの送信後にソフトウェアが待機する間隔を設定します。 いずれのホストからも応答がないまま、最終メンバのクエリー インターバルの期限が切れると、対応する VLAN ポートからグループが削除されます。

      有効範囲は 1 ~ 25 秒です。 デフォルトは 1 秒です。

       
      ステップ 7switch(config-vlan)# [no] ip igmp snooping mrouter interface type if_id  (任意)

      実行コンフィギュレーションのマルチキャスト ルータへの VLAN スタティック接続を設定します。

      ルータへのインターフェイスは、指定された VLAN 内になければなりません。 ethernet slot/port のように、インターフェイスをタイプおよび番号で指定できます。

      vEth はルータ ポートとしてはサポートされていません。

       
      ステップ 8switch(config-vlan)# [no] ip igmp snooping static-group group-ip-addr interface type if_id  (任意)

      実行コンフィギュレーションの VLAN レイヤ 2 ポートを、マルチキャスト グループのスタティック メンバとして設定します。

      ethernet slot/port のように、インターフェイスをタイプおよび番号で指定できます。

       
      ステップ 9switch(config-vlan)# [no] ip igmp snooping link-local-groups-suppression  (任意)

      リンクローカル グループ抑制を設定します。 デフォルトではイネーブルになっています。

      (注)     

      グローバル コンフィギュレーション モードでこのコマンドを入力することで、VSM 上のすべてのインターフェイスに、リンクローカル グループ抑制を適用できます。

       
      ステップ 10switch(config-vlan)# show ip igmp snooping [vlan vlan-id]  (任意)

      確認のためにコンフィギュレーションを表示します。

       
      ステップ 11switch(config-vlan)# copy running-config startup-config  (任意)

      (任意)リブート後に永続的な実行コンフィギュレーションを保存し、スタートアップ コンフィギュレーションにコピーして再起動します。

       
      switch# configure terminal
      switch(config)# vlan 2
      switch(config-vlan)# ip igmp snooping
      switch(config-vlan)# ip igmp snooping explicit-tracking
      switch(config-vlan)# ip igmp snooping fast-leave
      switch(config-vlan)# ip igmp snooping last-member-query-interval 3
      switch(config-vlan)# ip igmp snooping mrouter interface ethernet 2/1
      switch(config-vlan)# ip igmp snooping static-group 230.0.0.1 interface ethernet 2/1
      switch(config-vlan)# ip igmp snooping link-local-groups-suppression
      switch(config-vlan)# show ip igmp snooping vlan 2
      
      IGMP Snooping information for vlan 5
        IGMP snooping enabled
        IGMP querier none
        Switch-querier disabled
        IGMPv3 Explicit tracking enabled
        IGMPv2 Fast leave enabled
        IGMPv1/v2 Report suppression disabled
        IGMPv3 Report suppression disabled
        Link Local Groups suppression enabled
        Router port detection using PIM Hellos, IGMP Queries
        Number of router-ports: 0
        Number of groups: 0
        Active ports:
      switch(config-vlan)# 
      

      IGMP スヌーピング設定の検証

      IGMP スヌーピング コンフィギュレーション情報を確認するには、次のコマンドを使用します。

      コマンド 目的

      show ip igmp snooping [vlan vlan-id]

      IGMP スヌーピング設定を VLAN 別に表示します。

      show ip igmp snooping groups [vlan vlan-id] [detail]

      グループに関する IGMP スヌーピング情報を VLAN 別に表示します。

      show ip igmp snooping querier [vlan vlan-id]

      IGMP スヌーピング クエリアを VLAN 別に表示します。

      show ip igmp snooping mroute [vlan vlan-id]

      マルチキャスト ルータ ポートを VLAN 別に表示します。

      show ip igmp snooping explicit-tracking [vlan vlan-id]

      IGMP スヌーピングの明示的な追跡情報を VLAN 別に表示します。

      コマンドとその出力の詳細については、『Cisco Nexus 1000V Command Reference』を参照してください。

      IGMP スヌーピングの設定例

      次に、VSM の IP IGMP スヌーピングをイネーブルにして、VLAN 2 に次のオプションの設定を加える例を示します。

      • 各ポートの個々のホストからの IGMPv3 メンバーシップ レポートのトラッキング。
      • イーサネット 2/1 を使用したマルチキャスト ルータへのスタティック接続。
      • マルチキャスト グループ 230.0.0.1 のスタティック メンバーシップ。
      switch# configure terminal
      switch# ip igmp snooping
      switch# vlan 2
      switch# ip igmp snooping
      switch# ip igmp snooping explicit-tracking
      switch# ip igmp snooping mrouter interface ethernet 2/1
      switch# ip igmp snooping static-group 230.0.0.1 interface ethernet 2/1
      switch# show ip igmp snooping vlan 2
      switch# copy running-config startup-config
      switch#

      IGMP スヌーピングの機能の履歴

      機能名

      リリース

      説明

      リンクローカルの抑制

      4.2(1)SV1(4)

      リンクローカル グループ抑制をイネーブルまたはディセーブルにする機能のサポートが追加されました。

      レポート抑制

      4.0(4)SV1(3)

      レポートの抑制機能がサポートされなくなりました。

      IGMP スヌーピング

      4.0(4)SV1(1)

      この機能が導入されました。