Catalyst 3850 スイッチハードウェア インストレーションガイド
トラブルシューティング
トラブルシューティング

トラブルシューティング

問題の診断

前面パネルにある LED からは、スイッチのトラブルシューティングに役立つ情報が得られます。LED の状態を確認することによって、POST(電源投入時セルフテスト)のエラー、ポートの接続問題、およびスイッチ全体のパフォーマンスを把握できます。また、Device Manager、CLI、または SNMP ワークステーションから統計情報を入手することもできます。

スイッチの POST 結果


(注)  


POST エラーは通常、修復不能です。スイッチが POST に失敗した場合は、シスコのテクニカルサポート担当者にお問い合わせください。


スイッチ LED

スイッチを直接操作できる場合は、ポート LED に表示されているスイッチのトラブルシューティング情報を確認してください。LED のカラーと意味については、「LED」を参照してください。

スイッチの接続状態

不良または破損したケーブル

ケーブルにわずかでも傷や破損がないか必ず確認してください。物理層の接続に問題がないように見えるケーブルでも、配線やコネクタのごくわずかな損傷が原因でパケットが破損することがあります。ポートでパケット エラーが多く発生したり、ポートがフラッピング(リンクの切断および接続)を頻繁に繰り返したりする場合は、ケーブルにこのような破損がある場合があります。

  • 銅線ケーブルまたは光ファイバ ケーブルを調べるか、問題のないケーブルに交換します。

  • ケーブル コネクタで破損または欠落したピンがないか確認します。

  • 発信元と宛先の間のパッチ パネルの接続やメディア コンバータに問題がないことを確認します。可能な場合は、パッチパネルをバイパスするか、故障しているメディア コンバータ(光ファイバ/銅線)を除去します。

  • 可能な場合は、ケーブルを他のポートまたはインターフェイスに使用した場合に、問題が発生するかどうかを確認します。

イーサネット ケーブルと光ファイバケーブル

接続に適した正しいケーブルであることを確認します。

  • イーサネットの場合、10 Mb/s UTP 接続にはカテゴリ 3 の銅線ケーブルを使用します。10/100/1000 Mbps 接続には、カテゴリ 5、カテゴリ 5e、またはカテゴリ 6 の UTP を使用します。

  • 光ファイバ ケーブルの場合、使用する距離とポート タイプに適した正しいケーブルであることを確認します。接続先装置の両方のポートが一致しており、同じ符号化方式、光周波数、およびファイバ タイプを使用していることを確認します。

  • 銅線接続の場合は、ストレート ケーブルを使用すべきところにクロス ケーブルが使用されていたり、クロス ケーブルを使用すべきところにストレート ケーブルが使用されていたりしないかを確認します。スイッチの Auto-MDIX を有効にするか、ケーブルを交換します。

Link Status

両側のリンクが確立されていることを確認します。配線の 1 本が切れていたり、ポートの 1 つがシャットダウンしていたりすると、片側ではリンクが確立されていても反対側では確立されていない可能性があります。

ポート LED が点灯していても、ケーブルが正常であるという保証はありません。ケーブルに物理的な圧力がかかり、最低限のレベルで機能している場合もあります。ポート LED が点灯しない場合は、次のことを確認します。

  • ケーブルをスイッチから外して、問題のない装置に接続します。

  • ケーブルの両端が正しいポートに接続されていることを確認します。

  • 両方の装置の電源が入っていることを確認します。

  • 正しいケーブル タイプが使用されていることを確認します。

  • 接触不良がないか確認します。完全に接続されているように見えても、そうでないことがあります。ケーブルをいったん外して、接続し直してください。

10/100/1000 ポートの接続

ポートが異常を示している場合:

  • MODE ボタンを使用して、すべてのポートのステータスを確認します。

  • show interfaces 特権 EXEC コマンドを使用して、ポートが errdisable、disabled、または shutdown の状態になっていないかどうかを確認します。必要に応じて、ポートを再度イネーブルにします。

10/100/1000 PoE+ ポートの接続

PoE ポートに接続された充電デバイスに電力が供給されていない場合:

  • MODE ボタンを使用して、すべてのポートの PoE のステータスを確認します。

  • show interfaces 特権 EXEC コマンドを使用して、ポートが error-disabled、disabled、または shutdown の状態になっていないかどうかを確認します。必要に応じて、ポートを再度イネーブルにします。

  • スイッチに取り付けられている電源モジュールの電力が、接続先装置の電力要件を満たしていることを確認します。

  • 接続先装置に電力を供給するために十分な PoE 供給電力があることを確認します。使用可能な PoE 供給電力を確認するには、show power inline グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

  • ケーブル タイプを確認します。IEEE 802.3af がフル サポートされていない Cisco IP Phone やアクセス ポイントなどの多くのレガシー装置では、クロス ケーブルでスイッチに接続されている場合に PoE がサポートされない場合があります。このような場合は、クロス ケーブルをストレート ケーブルに交換してください。


    注意    


    不適合なケーブル配線または装置が原因で、PoE ポートに障害が発生している可能性があります。必ず規格に適合したケーブル配線で、シスコ独自規格の IP Phone およびワイヤレス アクセス ポイント、または IEEE 802.3af に準拠した装置に接続してください。PoE 障害の原因となっているケーブルや装置は取り外す必要があります。


SFP および SFP+ モジュール

スイッチには、シスコ製 SFP または SFP+ モジュールだけを使用してください。各シスコ製モジュールには、セキュリティ情報が符号化されたシリアル EEPROM が組み込まれています。この符号化によって、シスコはそのモジュールがスイッチの要件を満たしているかどうかを識別し、検証できます。

  • SFP モジュールを調査します。疑わしい SFP モジュールを故障していないことがわかっているモジュールに交換します。モジュールが使用するプラットフォームでサポートされていることを確認します。(Cisco.com にあるスイッチのリリース ノートに、スイッチがサポートする SFP モジュールの一覧が示されています)。

  • show interfaces 特権 EXEC コマンドを使用して、ポートまたはモジュールが error-disabled、disabled、または shutdown の状態になっていないかどうかを確認します。必要に応じて、ポートを再度イネーブルにします。

  • すべての光ファイバがクリーンな状態で安全に接続されていることを確認します。

インターフェイスの設定

インターフェイスがディセーブルになっていないか、電源がオフになっていないかを確認してください。リンクの片側でインターフェイスを手動でシャットダウンした場合は、そのインターフェイスが再度イネーブルにされるまで復活しません。show interfaces イネーブル EXEC コマンドを使用して、インターフェイスが error-disabled、disabled、または shutdown の状態になっていないかどうかを確認します。必要に応じて、インターフェイスを再度イネーブルにします。

エンド デバイスへの ping

ping を使用して、最初は直接接続されているスイッチから始めて、接続できない原因となっている箇所を突き止めるまで、ポートごと、インターフェイスごと、トランクごとに段階的にさかのぼって調べます。各スイッチの連想メモリ(CAM)テーブル内に、エンド デバイスの MAC アドレスが存在していることを確認します。

スパニングツリーのループ

スパニングツリー プロトコル(STP)にループが発生すると、重大なパフォーマンス上の問題が引き起こされ、その状況がポートやインターフェイスの問題のように見えることがあります。

ループは、単方向リンクによって引き起こされることがあります。これは、スイッチが送信したトラフィックをネイバーが受信しているものの、スイッチはネイバーから送信されたトラフィックを受信していないときに発生します。光ファイバ ケーブルの断線、その他のケーブル接続の問題、またはポートの問題が原因になることがあります。

スイッチで単方向リンク検出(UDLD)をイネーブルにすると、単方向リンク問題の特定に役立ちます。

スイッチのパフォーマンス

速度、デュプレックス、および自動ネゴシエーション

ポートの統計情報に、アライメント エラー、フレーム チェック シーケンス(FCS)、またはレイト コリジョン エラーが大量に表示される場合は、速度またはデュプレックス設定の不一致を示していることがあります。

2 台のスイッチ間、スイッチとルータ間、またはスイッチとワークステーション/サーバ間でデュプレックスと速度の設定が一致しない場合は、速度とデュプレックスに共通の問題が発生します。この不一致は、速度およびデュプレックスを手動で設定した場合や、2 台の装置間における自動ネゴシエーションの問題が原因となることがあります。

スイッチのパフォーマンスを最大限に引き出してリンクを保証するには、次のいずれかのガイドラインに従ってデュプレックスまたは速度の設定を変更してください。

  • 速度とデュプレックスの両方について、両方のポートで自動ネゴシエーションを実行させます。

  • 接続の両端でインターフェイスの速度とデュプレックスのパラメータを手動で設定します。

  • リモート デバイスが自動ネゴシエートしない場合は、2 つのポートのデュプレックス設定を同じにします。速度パラメータは、接続先ポートが自動ネゴシエーションを実行しない場合でも自動的に調整されます。

自動ネゴシエーションと NIC

スイッチとサードパーティ製ネットワーク インターフェイス カード(NIC)間で問題が発生する場合があります。デフォルトで、スイッチ ポートとインターフェイスは自動ネゴシエートします。一般的にはラップトップ コンピュータやその他の装置も自動ネゴシエーションに設定されていますが、それでも自動ネゴシエーションの問題が発生することがあります。

自動ネゴシエーションの問題をトラブルシューティングする場合は、接続の両側で手動設定を試してください。手動設定を行っても問題が解決しない場合は、NIC のファームウェアやソフトウェアに問題がある可能性があります。その場合は、NIC ドライバを最新バージョンにアップグレードして問題を解決してください。

ケーブル接続の距離

ポート統計情報に、過剰な FCS、レイト コリジョン、またはアライメント エラーが示されている場合は、スイッチから接続先の装置までのケーブル長が推奨ガイドラインに従っていることを確認してください。

スイッチの IP アドレスおよび設定情報の消去

新しいスイッチに不正な IP アドレスを設定してしまった場合、または Express Setup モードを開始しようとしたときにスイッチのすべての LED が点滅を開始した場合には、IP アドレスの設定を消去することができます。この場合、スイッチは出荷時のデフォルト設定に戻ります。


(注)  


この手順を実行すると、スイッチに保存されている IP アドレスおよびすべての設定情報が消去されます。スイッチの設定を最初からやり直したくない場合は、この手順を使用しないでください。


手順
    ステップ 1   Cisco IOS XE リリース 3E 以降のリリースを使用する場合、erase startup-config 特権 EXEC コマンドを入力して、起動構成の内容をクリアします。
    ステップ 2   MODE ボタンを押し続けます。約 2 秒後にスイッチの LED が点滅します。スイッチが未設定の場合は、MODE ボタンの上の LED がすべてグリーンに点灯します。次の手順は省略できます。
    ステップ 3   そのまま MODE ボタンを押し続けます。8 秒後に LED の点滅が停止し、スイッチが再起動されます。

    これで、『Getting Started Guide』に説明されている Express Setup の使用方法に従ってスイッチを設定できます。

    また、付録のに記載されている CLI のセットアップ手順を使用して、スイッチを設定することもできます。


    故障したデータ スタック メンバの交換

    手順
      ステップ 1   交換用スイッチには Catalyst 3850 スイッチを使用する必要があります。
      ステップ 2   故障したスイッチの電源をオフにします。AC または DC の入力電源を切断します。スイッチが StackPower スタックに属している場合は、StackPower ケーブルを取り外します。
      ステップ 3   交換用スイッチの電源がオフになっていることを確認してから、交換用スイッチをスタックに接続します。スイッチ スタックのメンバー番号を手動で設定した場合は、故障したスイッチのメンバー番号を交換用スイッチに手動で割り当てる必要があります。スタック メンバー番号の手動割り当てについては、シスコのスイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
      ステップ 4   交換したスイッチのギガビット イーサネット接続が、故障したスイッチと同じであることを確認します。
      ステップ 5   モジュールを再び取り付けて、ケーブルを接続します。
      ステップ 6   交換したスイッチに電源を投入します。

      交換用スイッチのインターフェイスはすべて、故障したスイッチと同じように設定され、同じ機能を果たします。