Cisco Catalyst Blade Switch 3040 for FSC Software コンフィギュレーション ガイド
STP の設定
STP の設定
発行日;2012/02/04 | 英語版ドキュメント(2009/10/12 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 10MB) | フィードバック

目次

STP の設定

スパニング ツリー機能の概要

STP の概要

スパニング ツリー トポロジと BPDU

ブリッジ ID、スイッチ プライオリティ、および拡張システム ID

スパニング ツリー インターフェイス ステート

ブロッキング ステート

リスニング ステート

ラーニング ステート

フォワーディング ステート

ディセーブル ステート

スイッチまたはポートがルート スイッチまたはルート ポートになる仕組み

スパニング ツリーおよび冗長接続

スパニングツリー アドレス管理

接続を維持するためのエージング タイムの短縮

スパニング ツリー モードおよびプロトコル

サポートされるスパニング ツリー インスタンス

スパニング ツリーの相互運用性と下位互換性

STP および IEEE 802.1Q トランク

スパニング ツリー機能の設定

スパニング ツリー機能のデフォルト設定

スパニング ツリー設定時の注意事項

スパニング ツリー モードの変更

スパニング ツリーのディセーブル化

ルート スイッチの設定

セカンダリ ルート スイッチの設定

ポート プライオリティの設定

パス コストの設定

VLAN のスイッチ プライオリティの設定

スパニング ツリー タイマーの設定

Hello タイムの設定

VLAN の転送遅延時間の設定

VLAN の最大エージング タイムの設定

伝送ホールド カウントの設定

スパニング ツリー ステータスの表示

STP の設定

この章では、スイッチのポートベースの VLAN に Spanning-Tree Protocol(STP; スパニング ツリー プロトコル)を設定する方法について説明します。スイッチは、IEEE 802.1D 標準に基づく Per-VLAN Spanning-Tree plus(PVST+)プロトコルとシスコ独自の拡張機能を使用できます。また、IEEE 802.1w 標準に基づく Rapid Per-VLAN Spanning-Tree plus(Rapid PVST+)プロトコルも使用できます。

Multiple Spanning-Tree Protocol(MSTP)および複数の VLAN を同一のスパニング ツリー インスタンスにマッピングする方法については、「MSTP の設定」を参照してください。PortFast、UplinkFast、ルート ガードなどのその他のスパニング ツリーの機能については、「オプションのスパニング ツリー機能の設定」を参照してください。


) この章で使用するコマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。


この章で説明する内容は、次のとおりです。

「スパニング ツリー機能の概要」

「スパニング ツリー機能の設定」

「スパニング ツリー ステータスの表示」

スパニング ツリー機能の概要

ここでは、次の概要について説明します。

「STP の概要」

「スパニング ツリー トポロジと BPDU」

「ブリッジ ID、スイッチ プライオリティ、および拡張システム ID」

「スパニング ツリー インターフェイス ステート」

「スイッチまたはポートがルート スイッチまたはルート ポートになる仕組み」

「スパニング ツリーおよび冗長接続」

「スパニングツリー アドレス管理」

「接続を維持するためのエージング タイムの短縮」

「スパニング ツリー モードおよびプロトコル」

「サポートされるスパニング ツリー インスタンス」

「スパニング ツリーの相互運用性と下位互換性」

「STP および IEEE 802.1Q トランク」

設定情報については、「スパニング ツリー機能の設定」を参照してください。

オプションのスパニング ツリー機能については、「オプションのスパニング ツリー機能の設定」を参照してください。

STP の概要

STP は、ネットワーク上でループを防止しながら、パスの冗長性を実現するレイヤ 2 リンク管理プロトコルです。レイヤ 2 イーサネット ネットワークを正しく動作させるには、2 つのステーション間に存在するアクティブ パスは 1 つでなければなりません。エンド ステーション間に複数のアクティブ パスがあると、ネットワークにループが生じます。このループがネットワークに発生すると、エンド ステーションにメッセージが重複して到着する可能性があります。また、スイッチも複数のレイヤ 2 インターフェイスのエンド ステーション MAC アドレスを学習する可能性がでてきます。このような条件が発生すると、不安定なネットワークになります。スパニング ツリーの動作は透過的であり、エンド ステーション側で、単一 LAN セグメントに接続されているのか、複数セグメントからなるスイッチド LAN に接続されているのかを検出できません。

STP は、スパニング ツリー アルゴリズムを使用し、スパニング ツリーのルートとして冗長接続ネットワーク内のスイッチを 1 つ選択します。スパニング ツリー アルゴリズムは、アクティブ トポロジでのポートの役割に基づいて各ポートに役割を割り当てることにより、スイッチド レイヤ 2 ネットワーク上で最良のループフリー パスを算出します。

ルート:スパニング ツリー トポロジに対して選定される転送ポート

指定:各スイッチド LAN セグメントに対して選定される転送ポート

代替:スパニング ツリーのルート ブリッジへの代替パスとなるブロック ポート

バックアップ:ループバック コンフィギュレーションのブロック ポート

すべての ポートに役割が指定されているスイッチ、またはバックアップの役割が指定されているスイッチはルート スイッチです。少なくとも 1 つの ポートに役割が指定されているスイッチは、指定スイッチと呼ばれます。

冗長データ パスはスパニング ツリーによって、強制的にスタンバイ(ブロックされた)ステートにされます。スパニング ツリーのネットワーク セグメントでエラーが発生したときに冗長パスが存在する場合は、スパニング ツリー アルゴリズムがスパニング ツリー トポロジを再計算し、スタンバイ パスをアクティブにします。スイッチは、定期的に Bridge Protocol Data Unit(BPDU; ブリッジ プロトコル データ ユニット)と呼ばれるスパニング ツリー フレームを送受信します。スイッチはこのフレームを転送しませんが、このフレームを使用してループフリー パスを構築します。BPDU には、送信側スイッチおよびそのポートについて、スイッチおよび MAC アドレス、スイッチ プライオリティ、ポート プライオリティ、パス コストなどの情報が含まれます。スパニング ツリーはこの情報を使用して、スイッチド ネットワーク用のルート スイッチおよび Root Port(RP; ルート ポート)を選定し、さらに、各スイッチド セグメントのルート ポートおよび Designated Port(DP; 指定ポート)を選定します。

スイッチの 2 つのポートがループの一部になっている場合、スパニング ツリー ポート プライオリティとパス コストの設定値によって、どちらのポートをフォワーディング ステートにするか、どちらをブロッキング ステートにするかが制御されます。スパニング ツリー ポート プライオリティ値は、ネットワーク トポロジにおけるポートの位置とともに、トラフィック転送におけるポートの位置がどれだけ適切であるかを表します。パス コストの値は、メディアの速度を表します。


) スイッチは、Small Form-Factor Pluggable(SFP)モジュールを使用しないインターフェイスのみでキープアライブ メッセージを送信します(接続が確立しているようにするため)。


スパニング ツリー トポロジと BPDU

スイッチド ネットワーク内の安定したアクティブ スパニング ツリー トポロジは、次の要素によって制御されます。

各スイッチのそれぞれの VLAN に対応付けられた一意のブリッジ ID(スイッチ プライオリティおよび MAC アドレス)。

ルート スイッチに対するスパニング ツリー パス コスト

各レイヤ 2 インターフェイスに対応付けられたポート ID(ポート プライオリティおよび MAC アドレス)

ネットワーク内のスイッチに電源が投入されると、それぞれがルート スイッチとして機能します。各スイッチは、そのすべてのポートからコンフィギュレーション BPDU を送信します。BPDU によって通信が行われ、スパニング ツリー トポロジが計算されます。各コンフィギュレーション BPDU には、次の情報が含まれます。

送信側スイッチがルート スイッチと見なしたスイッチの固有ブリッジ ID

ルートに対するスパニング ツリー パス コスト

送信側スイッチのブリッジ ID

メッセージの有効期間

送信側インターフェイス ID

Hello タイマー、転送遅延タイマー、および最大エージング プロトコル タイマーの値

スイッチは、 優位の 情報(より小さいブリッジ ID、より低いパス コストなど)を格納したコンフィギュレーション BPDU を受信すると、そのポートのためにこの情報を保存します。スイッチは、この BPDU をルート ポートで受信した場合は、アップデートされたメッセージ付きで、自身が指定スイッチであるすべての接続 LAN に対して BPDU を転送します。

そのポートに対して現在ストアされているものより 下位 の情報を格納したコンフィギュレーション BPDU を受信した場合は、BPDU は廃棄されます。スイッチが、下位 BPDU の送信元の LAN の指定スイッチである場合は、そのポート用にストアされた最新情報を格納した BPDU をその LAN に送信します。このようにして下位情報は廃棄され、優位情報がネットワークで伝播されます。

BPDU の交換によって、次の処理が行われます。

ネットワーク内の 1 台のスイッチがルート スイッチ(スイッチド ネットワークのスパニング ツリー トポロジの論理的な中心)として選択されます。

各 VLAN で、スイッチ プライオリティの最も高い(プライオリティ値が最小の)スイッチが、ルート スイッチとして選択されます。すべてのスイッチがデフォルトのプライオリティ(32768)で設定されている場合は、VLAN 内で最小の MAC アドレスを持つスイッチがルート スイッチになります。スイッチのプライオリティ値は、ブリッジ ID の最上位ビットを占めます(表 17-1を参照)。

各スイッチ(ルート スイッチを除く)に対して 1 つのルート ポートが選択されます。このポートは、スイッチによってパケットがルート スイッチに転送されるときに、最適なパス(最小コスト)を提供します

スイッチごとに、パス コストに基づいてルート スイッチまでの最短距離が計算されます。

各 LAN セグメントの指定スイッチが選定されます。指定スイッチでは、LAN からルート スイッチへのパケット転送の場合、パス コストが最小となります。指定スイッチが LAN に接続するポートのことを指定ポートと呼びます。

スイッチド ネットワーク上のすべての地点からルート スイッチに到達する場合に必要のないパスはすべて、スパニング ツリー ブロッキング モードになります。

ブリッジ ID、スイッチ プライオリティ、および拡張システム ID

IEEE 802.1D 規格では、各スイッチに一意のブリッジ識別子(ブリッジ ID)を設定する必要があります。この ID によってルート スイッチの選択が制御されます。各 VLAN は、PVST+ および Rapid PVST+ 搭載の異なる 論理ブリッジ と見なされるため、設定されている各 VLAN に対して、同じスイッチが複数のブリッジ ID を備えている必要があります。スイッチ上の各 VLAN には一意の 8 バイト ブリッジ ID が割り当てられています。最上位の 2 バイトはスイッチのプライオリティに使用し、残りの 6 バイトは、スイッチの MAC アドレスとなっています。

スイッチは IEEE 802.1t スパニング ツリー拡張機能をサポートし、以前にスイッチのプライオリティが使用していたビットのいくつかは、現在 VLAN ID として使用されています。その結果、ブリッジ ID の一意性を維持している間、スイッチ用に予約される MAC アドレスが少なくなり、サポートできる VLAN ID の範囲は大きくなっています。 表 17-1 に示すように、以前スイッチのプライオリティが使用していた 2 バイトは、4 ビット プライオリティ値と、VLAN ID に等しい 12 ビット拡張システム ID に再割り当てられています。

 

表 17-1 スイッチ プライオリティ値および拡張システム ID

スイッチ プライオリティ値
拡張システム ID(VLAN ID と同じに設定)
ビット 16
ビット 15
ビット 14
ビット 13
ビット 12
ビット 11
ビット 10
ビット 9
ビット 8
ビット 7
ビット 6
ビット 5
ビット 4
ビット 3
ビット 2
ビット 1

32768

16384

8192

4096

2048

1024

512

256

128

64

32

16

8

4

2

1

スパニング ツリーは、ブリッジ ID を VLAN ごとに一意にするために、拡張システム ID、スイッチ プライオリティ、および割り当てられたスパニング ツリー MAC アドレスを使用します。

拡張システム ID のサポートにより、ルート スイッチ、セカンダリ ルート スイッチ、および VLAN のスイッチ プライオリティを手動で設定する方法に影響が生じます。たとえば、スイッチのプライオリティ値を変更すると、ルート スイッチとして選定される可能性も変更されることになります。大きい値を設定すると可能性が低下し、値が小さいと可能性が増大します。詳細については、「ルート スイッチの設定」「セカンダリ ルート スイッチの設定」、および「VLAN のスイッチ プライオリティの設定」を参照してください。

スパニング ツリー インターフェイス ステート

プロトコル情報がスイッチド LAN を通過するときに、伝播遅延が生じる可能性があります。その結果、スイッチド ネットワークのさまざまな場所で、さまざまな時期に、トポロジの変更が起こる可能性があります。インターフェイスがスパニング ツリー トポロジに含まれていない状態からフォワーディング ステートに直接移行すると、一時的にデータ ループが形成されることがあります。インターフェイスは新しいトポロジ情報がスイッチド LAN 上で伝播されるまで待機し、フレーム転送を開始する必要があります。インターフェイスはさらに、古いトポロジで使用されていた転送フレームのフレームライフタイムを満了させることも必要です。

スパニング ツリーを使用しているスイッチの各レイヤ 2 インターフェイスは、次のいずれかのステートになります。

ブロッキング:インターフェイスはフレーム転送に関与しません。

リスニング:インターフェイスがフレーム転送に参加すべきであるとスパニング ツリーが判断した場合に、ブロッキング ステート後最初に開始する移行ステートです。

ラーニング:インターフェイスはフレーム転送に関与する準備をしている状態です。

フォワーディング:インターフェイスはフレームを転送します。

ディセーブル:インターフェイスはスパニング ツリーに含まれません。シャットダウン ポートであるか、ポート上にリンクがないか、またはポート上でスパニング ツリー インスタンスが稼動していないためです。

インターフェイスは次のように、ステートを移行します。

初期化からブロッキング

ブロッキングからリスニングまたはディセーブル

リスニングからラーニングまたはディセーブル

ラーニングからフォワーディングまたはディセーブル

フォワーディングからディセーブル

図 17-1 図 17-1 に、インターフェイスがステートをどのように移行するかを示します。

図 17-1 スパニング ツリー インターフェイス ステート

 

デフォルト設定では、スイッチを起動するとスパニング ツリーがイネーブルになります。その後、スイッチのすべてのインターフェイス、VLAN、ネットワークがブロッキング ステートからリスニングおよびラーニングという移行ステートを通過します。スパニング ツリーは、フォワーディング ステートまたはブロッキング ステートで各インターフェイスを安定させます。

スパニング ツリー アルゴリズムがレイヤ 2 インターフェイスをフォワーディング ステートにする場合、次のプロセスが発生します。

1. インターフェイスはリスニング ステートになり、スパニング ツリーはインターフェイスをブロッキング ステートに移行するよう指示するプロトコル情報を待ちます。

2. スパニング ツリーは転送遅延タイマーの満了を待ち、インターフェイスをラーニング ステートに移行させ、転送遅延タイマーをリセットします。

3. ラーニング ステートで、スイッチがデータベース転送のためにエンド ステーションの位置情報を学習している間、インターフェイスはフレーム転送を引き続きブロックします。

4. 転送遅延タイマーが満了すると、スパニング ツリーはインターフェイスをフォワーディング ステートに移行させ、このときラーニングとフレーム転送の両方が可能になります。

ブロッキング ステート

ブロッキング ステートのレイヤ 2 インターフェイスはフレームの転送に関与しません。初期化後、スイッチの各インターフェイスに BPDU が送信されます。スイッチは最初、他のスイッチと BPDU を交換するまで、ルートとして動作します。この BPDU 交換によって、ネットワーク上のどのスイッチがルート、つまりルート スイッチであるかが確立されます。ネットワークにスイッチが 1 台しかない場合、交換は行われず、転送遅延タイマーが満了し、インターフェイスがリスニング ステートになります。インターフェイスはスイッチの初期化後、必ずブロッキング ステートになります。

ブロッキング ステートのインターフェイスは、次の機能を実行します。

インターフェイス上で受信したフレームを廃棄します。

転送用に他のインターフェイスからスイッチングされたフレームを廃棄します。

アドレスを学習しません。

BPDU を受信します。

リスニング ステート

リスニング ステートは、ブロッキング ステートを経て、レイヤ 2 インターフェイスが最初に移行するステートです。このインターフェイスはフレーム転送に参加すべきであるとスパニング ツリーが判断した場合、インターフェイスがこのステートになります。

リスニング ステートのインターフェイスは、次の機能を実行します。

インターフェイス上で受信したフレームを廃棄します。

転送用に他のインターフェイスからスイッチングされたフレームを廃棄します。

アドレスを学習しません。

BPDU を受信します。

ラーニング ステート

ラーニング ステートのレイヤ 2 インターフェイスは、フレームの転送に関与できるように準備します。インターフェイスはリスニング ステートからラーニング ステートに移行します。

ラーニング ステートのインターフェイスは、次の機能を実行します。

インターフェイス上で受信したフレームを廃棄します。

転送用に他のインターフェイスからスイッチングされたフレームを廃棄します。

アドレスを学習します。

BPDU を受信します。

フォワーディング ステート

フォワーディング ステートのレイヤ 2 インターフェイスは、フレームを転送します。インターフェイスはラーニング ステートからフォワーディング ステートに移行します。

フォワーディング ステートのインターフェイスは、次の機能を実行します。

インターフェイス上でフレームを受信して転送します。

他のインターフェイスからスイッチングされたフレームを転送します。

アドレスを学習します。

BPDU を受信します。

ディセーブル ステート

ブロッキング ステートのレイヤ 2 インターフェイスは、フレームの転送やスパニング ツリーに関与しません。ディセーブル ステートのインターフェイスは動作不能です。

ディセーブル インターフェイスは、次の機能を実行します。

インターフェイス上で受信したフレームを廃棄します。

転送用に他のインターフェイスからスイッチングされたフレームを廃棄します。

アドレスを学習しません。

BPDU を受信しません。

スイッチまたはポートがルート スイッチまたはルート ポートになる仕組み

ネットワーク上のすべてのスイッチがデフォルトのスパニング ツリー設定でイネーブルになっている場合、最小の MAC アドレスを持つスイッチがルート スイッチになります。図 17-2では、スイッチ A がルート スイッチとして選定されます(すべてのスイッチのスイッチ プライオリティがデフォルト(32768)に設定されており、スイッチ A の MAC アドレスが最小であるため)。ただし、トラフィック パターン、転送インターフェイスの数、またはリンク タイプによっては、スイッチ A が最適なルート スイッチとは限りません。ルート スイッチになるように、最適なスイッチのプライオリティを引き上げる(数値を引き下げる)と、スパニング ツリーの再計算が強制的に行われ、最適なスイッチをルートとした新しいトポロジが形成されます。

図 17-2 スパニング ツリー トポロジ

 

スパニング ツリー トポロジがデフォルトのパラメータに基づいて算出された場合、スイッチド ネットワークの送信元エンド ステーションから宛先エンド ステーションまでのパスが最適にならない場合があります。たとえば、ルート ポートよりプライオリティの高いインターフェイスに高速リンクを接続すると、ルート ポートが変更される可能性があります。最高速のリンクをルート ポートにすることが理想です。

たとえば、スイッチ B のあるポートがギガビット イーサネット リンクで、別のポート(10/100 リンク)がルート ポートであると仮定します。ネットワーク トラフィックはギガビット イーサネット リンクに流す方が効率的です。ギガビット イーサネット ポートのスパニング ツリー ポート プライオリティをルート ポートより高くする(数値を小さくする)と、ギガビット イーサネット ポートが新しいルート ポートになります。

スパニング ツリーおよび冗長接続

2 つのスイッチ インターフェイスを別の 1 台のデバイス、または 2 台の異なるデバイスに接続することにより、スパニング ツリーを使用して冗長バックボーンを作成できます(図 17-3を参照)。スパニング ツリーは一方のインターフェイスを自動的にディセーブルにし、他方でエラーが発生した場合にはそのディセーブルにしていた方をイネーブルにします。一方のリンクが高速で、他方が低速の場合、必ず、低速の方のリンクがディセーブルになります。速度が同じ場合、ポート プライオリティとポート ID が加算され、値の小さいリンクがスパニング ツリーによってディセーブルにされます。

図 17-3 スパニング ツリーおよび冗長接続

 

EtherChannel グループを使用して、スイッチ間に冗長リンクを設定することもできます。詳細については、「EtherChannel およびレイヤ 2 トランク フェールオーバーの設定」を参照してください。

スパニングツリー アドレス管理

IEEE 802.1D では、各種ブリッジ プロトコルに使用させるために、0x00180C2000000 ~ 0x0180C2000010 の範囲で 17 のマルチキャスト アドレスが規定されています。これらのアドレスは削除できないスタティック アドレスです。

スパニング ツリー ステートに関係なく、各スイッチは 0x0180C2000000 ~ 0x0180C200000F のアドレス宛のパケットを受信しますが、転送は行いません。

スパニング ツリーがイネーブルの場合、スイッチの CPU は 0x0180C2000000 および 0x0180C2000010 宛のパケットを受信します。スパニング ツリーがディセーブルの場合、スイッチは、それらのパケットを不明のマルチキャスト アドレスとして転送します。

接続を維持するためのエージング タイムの短縮

ダイナミック アドレスのエージング タイムのデフォルトは 5 分であり、 mac address-table aging-time グローバル コンフィギュレーション コマンドによるデフォルト設定です。ただし、スパニング ツリーの再構成により、多数のステーションの位置が変更されることがあります。このようなステーションは、再構成中、5 分以上にわたって到達できないことがあるため、アドレス テーブルからステーション アドレスを削除し、改めて学習できるように、アドレス エージング タイムが短縮されます。スパニング ツリー再構成時に短縮されるエージング タイムは、転送遅延パラメータ値( spanning-tree vlan vlan-id forward-time seconds グローバル コンフィギュレーション コマンド)と同じです。

各 VLAN はそれぞれ独立したスパニング ツリー インスタンスであるため、スイッチは VLAN 単位でエージング タイムを短縮します。ある VLAN でスパニング ツリーの再構成が行われると、その VLAN で学習されたダイナミック アドレスがエージング タイム短縮の対象になります。他の VLAN のダイナミック アドレスは影響を受けず、スイッチで設定されたエージング タイムがそのまま適用されます。

スパニング ツリー モードおよびプロトコル

このスイッチでサポートされるモードおよびプロトコルは、次のとおりです。

PVST+:このスパニング ツリー モードは、IEEE 802.1D 標準およびシスコ独自の拡張機能に準拠します。すべてのイーサネットのポートベース VLAN で使用されるデフォルトのスパニング ツリー モードです。PVST+ はスイッチ上の各 VLAN でサポートされる最大数まで動作し、各 VLAN にネットワーク上でのループフリー パスを提供します。

PVST+ は、対象となる VLAN にレイヤ 2 ロード バランシングを提供します。ネットワーク上の VLAN を使用してさまざまな論理トポロジを作成し、特定のリンクに偏らないようにすべてのリンクを使用できるようにします。VLAN 上の PVST+ インスタンスごとに、それぞれ 1 つのルート スイッチがあります。このルート スイッチは、その VLAN に対応するスパニング ツリー情報を、ネットワーク上の他のすべてのスイッチに伝送します。このプロセスにより、各スイッチがネットワークに関する共通の情報を持つようになるため、ネットワーク トポロジが確実に維持されます。

Rapid PVST+:このスパニング ツリー モードは、IEEE 802.1w 標準に準拠した高速コンバージェンスを使用する以外は PVST+ と同じです。高速コンバージェンスを行うため、Rapid PVST+ はトポロジ変更を受信すると、ポート単位でダイナミックに学習した MAC アドレス エントリをただちに削除します。このような場合、PVST+ では、ダイナミックに学習した MAC アドレス エントリには短いエージング タイムが使用されます。

Rapid PVST+ は PVST+ と同じ設定を使用しているため(特に明記する場合を除く)、必要なことは最小限の追加設定だけです。Rapid PVST+ の利点は、大規模な PVST+ のインストール ベースを Rapid PVST+ に移行するのに、複雑な MSTP 設定の学習やネットワーク再設定の必要がないことです。Rapid PVST+ モードでは、各 VLAN は独自のスパニング ツリー インスタンスをサポートされる最大数まで実行します。

MSTP:このスパニング ツリー モードは IEEE 802.1s 標準に準拠しています。複数の VLAN を同一のスパニング ツリー インスタンスにマッピングし、多数の VLAN をサポートする場合に必要となるスパニング ツリー インスタンスの数を削減できます。MSTP は、RSTP の上で稼動します(IEEE 802.1w に基づいて)。これは、転送遅延をなくし、ルート ポートと指定ポートを迅速にフォワーディング ステートへ移行することで、スパニング ツリーの高速コンバージェンスに対応します。MSTP を稼動する場合、RSTP は必須です。

MSTP を初めて導入する場合、最も一般的なのは、レイヤ 2 スイッチド ネットワークのバックボーンおよびディストリビューション レイヤへの配備です。詳細については、「MSTP の設定」を参照してください。

サポートされるスパニング ツリー インスタンス数については、次の項を参照してください。

サポートされるスパニング ツリー インスタンス

PVST+ または Rapid PVST+ モードでは、スイッチは最大 128 のスパニング ツリー インスタンスをサポートします。

MSTP モードでは、スイッチは最大 65 の MST インスタンスまでサポートします。特定の MST インスタンスにマッピング可能な VLAN 数は制限されていません。

スパニング ツリーと VLAN Trunking Protocol(VTP; VLAN トランキング プロトコル)の相互作用については、「スパニング ツリー設定時の注意事項」を参照してください。

スパニング ツリーの相互運用性と下位互換性

表 17-2 に、ネットワークでサポートされるスパニング ツリー モード間の相互運用性と下位互換性を示します。

 

表 17-2 PVST+、MSTP、および Rapid PVST+ の相互運用性

PVST+
MSTP
Rapid PVST+

PVST+

あり

あり(制限あり)

あり(PVST+ に戻る)

MSTP

あり(制限あり)

あり

あり(PVST+ に戻る)

Rapid PVST+

あり(PVST+ に戻る)

あり(PVST+ に戻る)

あり

MSTP および PVST+ が混在したネットワークでは、Common Spanning-Tree(CST)のルートは MST バックボーンの内側に配置する必要があり、PVST+ スイッチを複数の MST リージョンに接続できません。

ネットワーク内に Rapid PVST+ が稼動しているスイッチと PVST+ が稼動しているスイッチが存在する場合、Rapid PVST+ スイッチと PVST+ スイッチを別のスパニング ツリー インスタンスにすることを推奨します。Rapid PVST+ スパニング ツリー インスタンスでは、ルート スイッチは Rapid PVST+ スイッチでなければなりません。PVST+ インスタンスでは、ルート スイッチは PVST+ スイッチでなければなりません。PVST+ スイッチはネットワークのエッジに配置する必要があります。

STP および IEEE 802.1Q トランク

VLAN トランクに関する IEEE 802.1Q 規格は、ネットワークのスパニング ツリー ストラテジに一定の制限を設けています。この規格では、トランク上で使用できる すべて の VLAN に対して、1 つのスパニング ツリー インスタンスしか認められません。ただし、IEEE 802.1Q トランクによって接続されたシスコのスイッチのネットワークでは、スイッチはトランク上で使用できる VLAN に 1 つずつ、スパニング ツリー インスタンスを維持します。

IEEE 802.1Q トランクを使用してシスコのスイッチを他社製のデバイスに接続する場合、シスコ スイッチは PVST+ を使用してスパニング ツリーの相互運用性を実現します。Rapid PVST+ がイネーブルの場合、スイッチは PVST+ ではなく Rapid PVST+ を使用します。スイッチは、トランクの IEEE 802.1Q VLAN のスパニング ツリー インスタンスと他社製の IEEE 802.1Q スイッチのスパニング ツリー インスタンスを結合します。

ただし、すべての PVST+ または Rapid PVST+ 情報は、他社製の IEEE 802.1Q スイッチ クラウドにより分離されたシスコのスイッチによって維持されます。シスコのスイッチを分離する他社製の IEEE 802.1Q クラウドは、スイッチ間の単一トランク リンクとして扱われます。

PVST+ は IEEE 802.1Q トランクで自動的にイネーブルに設定され、ユーザによる設定は必要ありません。アクセス ポートおよび Inter-Switch Link(ISL; スイッチ間リンク)トランク ポートでの外部スパニング ツリーの動作は、PVST+ の影響を受けません。

IEEE 802.1Q トランクの詳細については、「VLAN の設定」を参照してください。

スパニング ツリー機能の設定

ここでは、次の設定情報について説明します。

「スパニング ツリー機能のデフォルト設定」

「スパニング ツリー設定時の注意事項」

「スパニング ツリー モードの変更」(必須)

「スパニング ツリーのディセーブル化」(任意)

「ルート スイッチの設定」(任意)

「セカンダリ ルート スイッチの設定」(任意)

「ポート プライオリティの設定」(任意)

「パス コストの設定」(任意)

「VLAN のスイッチ プライオリティの設定」(任意)

「スパニング ツリー タイマーの設定」(任意)

スパニング ツリー機能のデフォルト設定

表 17-3 に、スパニング ツリー機能のデフォルト設定を示します。

 

表 17-3 スパニング ツリー機能のデフォルト設定

機能
デフォルト設定

イネーブル ステート

VLAN 1 上でイネーブル。

詳細については、「サポートされるスパニング ツリー インスタンス」を参照してください。

スパニング ツリー モード

PVST+(Rapid PVST+ と MSTP はディセーブル)。

スイッチ プライオリティ

32768。

スパニング ツリー ポート プライオリティ(インターフェイス単位で設定可能)

128。

スパニング ツリー ポート コスト(インターフェイス単位で設定可能)

1000 Mb/s:4。

100 Mb/s:19。

10 Mb/s:100。

スパニング ツリー VLAN ポート プライオリティ(VLAN 単位で設定可能)

128。

スパニング ツリー VLAN ポート コスト(VLAN 単位で設定可能)

1000 Mb/s:4。

100 Mb/s:19。

10 Mb/s:100。

スパニング ツリー タイマー

Hello タイム:2 秒。

転送遅延時間:15 秒。

最大エージング タイム:20 秒。

伝送ホールド カウント:6 BPDU。

スパニング ツリー設定時の注意事項

VTP にスパニング ツリー インスタンスよりも多くの VLAN が定義されている場合、PVST+ または Rapid PVST+ をイネーブルにできるのは、スイッチあたり 128 の VLAN に限られます。残りの VLAN は、スパニング ツリーがディセーブルの状態で動作します。ただし、MSTP を使用して複数の VLAN を同一のスパニング ツリー インスタンスにマッピングすることが可能です。詳細については、「MSTP の設定」を参照してください。

128 のスパニング ツリー インスタンスがすでに使用されている場合、VLAN の 1 つでスパニング ツリーをディセーブルにして、STP を稼動させたい別の VLAN でイネーブルにできます。 no spanning-tree vlan vlan-id グローバル コンフィギレーション コマンドを使用して、特定の VLAN でスパニング ツリーをディセーブルにし、 spanning-tree vlan vlan-id グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、所定の VLAN でスパニング ツリーをイネーブルにします。


注意 スパニング ツリーが稼動していないスイッチは、スパニング ツリー インスタンスが稼動している VLAN 上の他のスイッチがループを切断できるように、受信した BPDU を引き続き転送します。したがって、スパニング ツリーは、ネットワーク上のすべてのループを切断できるように十分な数のスイッチ上で稼動している必要があります。たとえば、VLAN の各ループで少なくとも 1 台のスイッチがスパニング ツリーを稼動している必要があります。VLAN 内のすべてのスイッチでスパニング ツリーを稼動させる必要はありません。ただし、最小限のセット数のスイッチだけでスパニング ツリーが稼動している状況では、不注意なネットワーク変更によって VLAN に別のループが発生し、ブロードキャスト ストームを引き起こす可能性があります。


) スイッチ上の使用可能なスパニング ツリー インスタンスをすべて使い切ってしまった後に、VTP ドメイン内にさらに別の VLAN を追加すると、そのスイッチ上にスパニング ツリーが稼動しない VLAN が生成されます。そのスイッチのトランク ポート上でデフォルトの許可リストが設定されていると、すべてのトランク ポート上に新しい VLAN が割り当てられます。ネットワーク トポロジによっては、新しい VLAN 上で、切断されないループが生成されることがあります。特に、複数の隣接スイッチでスパニング ツリー インスタンスをすべて使用してしまっている場合には注意が必要です。スパニング ツリー インスタンスの割り当てを使い果たしたスイッチのトランク ポートに許可リストを設定することにより、このような可能性を防止できます。ただし、ネットワークに VLAN を追加するときより多くの作業を伴うことになるため、通常、許可リストの設定は必要ありません。


VLAN スパニング ツリー インスタンスの設定はスパニング ツリー コマンドによって制御されます。スパニング ツリー インスタンスは、VLAN にインターフェイスを割り当てるときに作成します。スパニング ツリー インスタンスは最終インターフェイスが別の VLAN に移されたときに削除されます。スパニング ツリー インスタンスの作成前に、スイッチとポートのパラメータを設定できます。設定されたパラメータは、スパニング ツリー インスタンスを作成するときに適用されます。

スイッチは、PVST+、Rapid PVST+、および MSTP をサポートしますが、アクティブにできるバージョンは常に 1 つだけです(たとえば、すべての VLAN で PVST+ を使用するか、すべての VLAN で Rapid PVST+ を使用するか、またはすべての VLAN で MSTP を使用することになります)。さまざまなスパニング ツリー モードおよび相互運用性については、「スパニング ツリーの相互運用性と下位互換性」を参照してください。

UplinkFast および BackboneFast の設定時の注意事項については、「オプションのスパニング ツリー設定時の注意事項」を参照してください。


注意 ループ ガードは、ポイントツーポイント リンクだけでサポートされます。リンクの各終端には、STP を実行するデバイスを直接接続することを推奨します。

スパニング ツリー モードの変更

スイッチは 3 つのスパニング ツリー モードの PVST+、Rapid PVST+、または MSTP をサポートします。デフォルトで、スイッチは PVST+ プロトコルを使用します。

スパニング ツリー モードを変更するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。デフォルト モード以外のモードをイネーブルにする場合、この手順は必須です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

spanning-tree mode { pvst | mst | rapid-pvst }

スパニング ツリー モードを設定します。

pvst を指定して、PVST+ をイネーブルにします(デフォルト設定)。

mst を指定して、MSTP(および RSTP)をイネーブルにします。設定手順の詳細については、「MSTP の設定」を参照してください。

rapid-pvst を指定して、Rapid PVST+ をイネーブルにします。

ステップ 3

interface interface-id

(Rapid PVST+ モードの場合だけ推奨)設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。有効なインターフェイスとしては、物理ポート、VLAN、およびポート チャネルがあります。指定できる VLAN ID 範囲は 1 ~ 4094 です。ポート チャネル範囲は 1 ~ 48 です。

ステップ 4

spanning-tree link-type point-to-point

(Rapid PVST+ モードの場合だけ推奨)このポートのリンク タイプをポイントツーポイントに指定します。

このポート(ローカル ポート)をポイントツーポイント リンク経由でリモート ポートへ接続し、ローカル ポートが指定ポートになった場合は、スイッチはリモート ポートとネゴシエーションして、迅速にローカル ポートをフォワーディング ステートへ移行させます。

ステップ 5

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 6

clear spanning-tree detected-protocols

(Rapid PVST+ モードの場合だけ推奨)スイッチ上のポートが 802.1D レガシー IEEE スイッチ上のポートに接続されている場合は、スイッチ全体のプロトコル移行プロセスを再起動します。

このステップは、このスイッチで Rapid PVST+ が稼動していることを指定スイッチが検出する場合のオプションです。

ステップ 7

show spanning-tree summary

および

show spanning-tree interface interface-id

設定を確認します。

ステップ 8

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

デフォルトの設定値に戻す場合は、 no spanning-tree mode グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。ポートをデフォルト設定に戻すには、 no spanning-tree link-type インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

スパニング ツリーのディセーブル化

スパニング ツリーはデフォルトで、VLAN 1 および「サポートされるスパニング ツリー インスタンス」のスパニング ツリー限度を上限として新しく作成されたすべての VLAN 上でイネーブルです。スパニング ツリーをディセーブルにするのは、ネットワーク トポロジにループがないことが確実な場合だけにしてください。


注意 スパニング ツリーがディセーブルでありながら、トポロジにループが存在していると、余分なトラフィックが発生し、パケットの重複が無限に繰り返されることによって、ネットワークのパフォーマンスが大幅に低下します。

VLAN 単位でスパニング ツリーをディセーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

no spanning-tree vlan vlan-id

vlan-id では、指定できる範囲は 1 ~ 4094 です。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show spanning-tree vlan vlan-id

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

スパニング ツリーを再びイネーブルにする場合は、 spanning-tree vlan vlan-id グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

ルート スイッチの設定

スイッチは、スイッチ上で設定されているアクティブ VLAN ごとに 1 つずつ、個別のスパニング ツリー インスタンスを維持します。各インスタンスには、スイッチ プライオリティとスイッチの MAC アドレスからなるブリッジ ID が対応付けられます。VLAN ごとに、ブリッジ ID が最小のスイッチがその VLAN のルート スイッチになります。

特定の VLAN でスイッチがルートになるように設定するには、 spanning-tree vlan vlan-id root グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、スイッチ プライオリティをデフォルト値(32768)から非常に小さい値に変更します。このコマンドを入力すると、ソフトウェアが各 VLAN について、ルート スイッチのスイッチ プライオリティをチェックします。拡張システム ID をサポートするため、スイッチは指定された VLAN の自身のプライオリティを 24576 に設定します。この値によって、このスイッチを指定された VLAN のルートに設定できます。

指定された VLAN のルート スイッチに 24576 に満たないスイッチ プライオリティが設定されている場合は、スイッチはその VLAN について、自身のプライオリティを最小のスイッチ プライオリティより 4096 だけ小さい値に設定します(表 17-1に示すように、4096 は 4 ビットのスイッチ プライオリティ値の最下位ビットの値です)。


) ルート スイッチにするために必要な値が 1 未満の場合は、spanning-tree vlan vlan-id root グローバル コンフィギュレーション コマンドは失敗します。



) ネットワーク上に拡張システム ID をサポートするスイッチとサポートしないスイッチが混在する場合は、拡張システム ID をサポートするスイッチがルート スイッチになることはほぼありません。拡張システム ID によって、旧ソフトウェアが稼動する接続スイッチのプライオリティより VLAN 番号が大きくなるたびに、スイッチ プライオリティ値が増大します。



) 各スパニング ツリー インスタンスのルート スイッチは、バックボーン スイッチまたはディストリビューション スイッチにする必要があります。アクセス スイッチをスパニング ツリーのプライマリ ルートとして設定しないでください。


レイヤ 2 ネットワークの直径(つまり、レイヤ 2 ネットワーク上の任意の 2 つのエンド ステーション間の最大スイッチ ホップ数)を指定するには、 diameter キーワードを指定します。ネットワークの直径を指定すると、その直径のネットワークに最適な Hello タイム、転送遅延時間、および最大エージング タイムをスイッチが自動的に設定するため、コンバージェンスの所要時間を大幅に短縮できます。自動的に算出された Hello タイムを変更する場合は、 hello キーワードを使用します。


) スイッチをルート スイッチとして設定した後に、spanning-tree vlan vlan-id hello-timespanning-tree vlan vlan-id forward-time、および spanning-tree vlan vlan-id max-age のグローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、Hello タイム、転送遅延時間、最大エージング タイムを手動で設定することは推奨できません。


スイッチが特定の VLAN のルートになるように設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

spanning-tree vlan vlan-id root primary [ diameter net-diameter [ hello-time seconds ]]

指定された VLAN のルートになるように、スイッチを設定します。

vlan-id には、VLAN ID 番号で識別された単一の VLAN、ハイフンで区切られた範囲の VLAN、またはカンマで区切られた一連の VLAN を指定できます。指定できる範囲は 1 ~ 4094 です。

(任意) diameter net-diameter には、任意の 2 つのエンド ステーション間の最大スイッチ数を指定します。指定できる範囲は 2 ~ 7 です。

(任意) hello-time seconds には、ルート スイッチによってコンフィギュレーション メッセージが生成される間隔を秒数で指定します。指定できる範囲は 1 ~ 10 です。デフォルトは 2 です。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show spanning-tree detail

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

デフォルトの設定値に戻す場合は、 no spanning-tree vlan vlan-id root グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

セカンダリ ルート スイッチの設定

スイッチをセカンダリ ルートとして設定すると、スイッチ プライオリティがデフォルト値(32768)から 28672 に変更されます。プライマリ ルート スイッチに障害が発生した場合は、このスイッチが特定の VLAN のルート スイッチになる可能性があります。これは、他のネットワーク スイッチがデフォルトのスイッチ プライオリティ 32768 を使用し、ルート スイッチになる可能性が低いことが前提です。

複数のスイッチでこのコマンドを実行すると、複数のバックアップ ルート スイッチを設定できます。 spanning-tree vlan vlan-id root primary グローバル コンフィギュレーション コマンドでプライマリ ルート スイッチを設定したときと同じネットワーク直径および Hello タイム値を使用してください。

スイッチが特定の VLAN のセカンダリ ルートになるように設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

spanning-tree vlan vlan-id root secondary [ diameter net-diameter [ hello-time seconds ]]

指定された VLAN のセカンダリ ルートになるように、スイッチを設定します。

vlan-id には、VLAN ID 番号で識別された単一の VLAN、ハイフンで区切られた範囲の VLAN、またはカンマで区切られた一連の VLAN を指定できます。指定できる範囲は 1 ~ 4094 です。

(任意) diameter net-diameter には、任意の 2 つのエンド ステーション間の最大スイッチ数を指定します。指定できる範囲は 2 ~ 7 です。

(任意) hello-time seconds には、ルート スイッチによってコンフィギュレーション メッセージが生成される間隔を秒数で指定します。指定できる範囲は 1 ~ 10 です。デフォルトは 2 です。

プライマリ ルート スイッチを設定したときと同じネットワーク直径および Hello タイム値を使用してください。「ルート スイッチの設定」を参照してください。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show spanning-tree detail

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

デフォルトの設定値に戻す場合は、 no spanning-tree vlan vlan-id root グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

ポート プライオリティの設定

ループが発生した場合、スパニング ツリーはポート プライオリティを使用して、フォワーディング ステートにするインターフェイスを選択します。最初に選択するインターフェイスには高いプライオリティ(小さい数値)を割り当て、最後に選択するインターフェイスには低いプライオリティ(大きい数値)を割り当てることができます。すべてのインターフェイスに同じプライオリティ値が与えられている場合、スパニング ツリーはインターフェイス番号が最小のインターフェイスをフォワーディング ステートにし、他のインターフェイスをブロックします。

インターフェイスのポート プライオリティを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

有効なインターフェイスは、物理ポートおよびポート チャネル論理インターフェイス( port-channel port-channel-number )です。

ステップ 3

spanning-tree port-priority priority

インターフェイスにポート プライオリティを設定します。

priority に指定できる範囲は 0 ~ 240 で、16 ずつ増加します。デフォルトは 128 です。 有効な値は 0、16、32、48、64、80、96、112、128、144、160、176、192、208、224、240 です。 それ以外の値はすべて拒否されます。値が小さいほど、プライオリティが高くなります

ステップ 4

spanning-tree vlan vlan-id port-priority priority

VLAN にポート プライオリティを設定します。

vlan-id には、VLAN ID 番号で識別された単一の VLAN、ハイフンで区切られた範囲の VLAN、またはカンマで区切られた一連の VLAN を指定できます。指定できる範囲は 1 ~ 4094 です。

priority に指定できる範囲は 0 ~ 240 で、16 ずつ増加します。デフォルトは 128 です。 有効な値は 0、16、32、48、64、80、96、112、128、144、160、176、192、208、224、240 です。 それ以外の値はすべて拒否されます。値が小さいほど、プライオリティが高くなります

ステップ 5

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 6

show spanning-tree interface interface-id

または

show spanning-tree vlan vlan-id

設定を確認します。

ステップ 7

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。


show spanning-tree interface interface-id 特権 EXEC コマンドで情報が表示されるのは、ポートがリンクアップ動作可能の状態にある場合に限られます。それ以外の情報については、show running-config interface 特権 EXEC コマンドを使用して設定を確認してください。


デフォルトの設定値に戻す場合は、 no spanning-tree [ vlan vlan-id ] port-priority インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。スパニング ツリー ポート プライオリティを使用してトランク ポートにロード シェアリングを設定する手順については、「トランク ポートのロード シェアリングの設定」を参照してください。

パス コストの設定

スパニング ツリー パス コストのデフォルト値は、インターフェイスのメディア速度に基づきます。ループが発生した場合、スパニング ツリーはコストを使用して、フォワーディング ステートにするインターフェイスを選択します。最初に選択させたいインターフェイスには小さいコスト値を与え、最後に選択させたいインターフェイスには大きいコスト値を与えます。すべてのインターフェイスが同じコスト値を使用している場合、スパニング ツリーはインターフェイス番号が最も小さいインターフェイスをフォワーディング ステートにして、残りのインターフェイスをブロックします。

インターフェイスのコストを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。有効なインターフェイスは、物理ポートおよびポート チャネル論理インターフェイス( port-channel port-channel-number )です。

ステップ 3

spanning-tree cost cost

インターフェイスにコストを設定します。

ループが発生した場合、スパニング ツリーはパス コストを使用して、フォワーディング ステートにするインターフェイスを選択します。パス コストが小さいほど、高速で伝送されます。

cost に指定できる範囲は 1 ~ 200000000 です。デフォルト値はインターフェイスのメディア速度に基づきます。

ステップ 4

spanning-tree vlan vlan-id cost cost

VLAN にコストを設定します。

ループが発生した場合、スパニング ツリーはパス コストを使用して、フォワーディング ステートにするインターフェイスを選択します。パス コストが小さいほど、高速で伝送されます。

vlan-id には、VLAN ID 番号で識別された単一の VLAN、ハイフンで区切られた範囲の VLAN、またはカンマで区切られた一連の VLAN を指定できます。指定できる範囲は 1 ~ 4094 です。

cost に指定できる範囲は 1 ~ 200000000 です。デフォルト値はインターフェイスのメディア速度に基づきます。

ステップ 5

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 6

show spanning-tree interface interface-id

または

show spanning-tree vlan vlan-id

設定を確認します。

ステップ 7

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。


show spanning-tree interface interface-id 特権 EXEC コマンドで情報が表示されるのは、リンクアップ動作可能の状態にあるポートに限られます。そうでない場合は、show running-config 特権 EXEC コマンドを使用して設定を確認してください。


デフォルトの設定値に戻す場合は、 no spanning-tree [ vlan vlan-id ] cost インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。スパニング ツリー パス コストを使用してトランク ポートにロード シェアリングを設定する手順については、「トランク ポートのロード シェアリングの設定」を参照してください。

VLAN のスイッチ プライオリティの設定

スイッチ プライオリティを設定して、スイッチがルート スイッチに選出される可能性を高くできます。


) このコマンドは、十分に注意して使用してください。スイッチ プライオリティの変更には、通常、spanning-tree vlan vlan-id root primary および spanning-tree vlan vlan-id root secondary グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用することを推奨します。


VLAN のスイッチ プライオリティを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

spanning-tree vlan vlan-id priority priority

VLAN のスイッチ プライオリティを設定します。

vlan-id には、VLAN ID 番号で識別された単一の VLAN、ハイフンで区切られた範囲の VLAN、またはカンマで区切られた一連の VLAN を指定できます。指定できる範囲は 1 ~ 4094 です。

priority に指定できる範囲は 0 ~ 61440 で、4096 ずつ増加します。デフォルトは 32768 です。この値が低いほど、スイッチがルートとして選択される可能性が高くなります。

有効なプライオリティ値は 4096、8192、12288、16384、20480、24576、28672、32768、36864、40960、45056、49152、53248、57344、61440 です。それ以外の値はすべて拒否されます。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show spanning-tree vlan vlan-id

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

デフォルトの設定値に戻す場合は、 no spanning-tree vlan vlan-id priority グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

スパニング ツリー タイマーの設定

表 17-4 で、スパニング ツリーのパフォーマンス全体を左右するタイマーについて説明します。

 

表 17-4 スパニング ツリー タイマー

変数
説明

Hello タイマー

スイッチから他のスイッチへ Hello メッセージをブロードキャストする頻度を制御します。

転送遅延タイマー

インターフェイスが転送を開始するまでに、リスニング ステートおよびラーニング ステートが継続する時間を制御します。

最大エージング タイマー

インターフェイスが受信したプロトコル情報をスイッチに保存させておく時間を制御します。

伝送ホールド カウント

1 秒間の一時停止前に送信できる BPDU の数を制御します。

次に設定手順を示します。

Hello タイムの設定

Hello タイムを変更することによって、ルート スイッチによってコンフィギュレーション メッセージが生成される間隔を設定できます。


) このコマンドは、十分に注意して使用してください。Hello タイムの変更には、通常、spanning-tree vlan vlan-id root primary および spanning-tree vlan vlan-id root secondary グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用することを推奨します。


VLAN の Hello タイムを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

spanning-tree vlan vlan-id hello-time seconds

VLAN の Hello タイムを設定します。Hello タイムはルート スイッチがコンフィギュレーション メッセージを生成する間隔です。これらのメッセージは、スイッチがアクティブであることを意味します。

vlan-id には、VLAN ID 番号で識別された単一の VLAN、ハイフンで区切られた範囲の VLAN、またはカンマで区切られた一連の VLAN を指定できます。指定できる範囲は 1 ~ 4094 です。

seconds に指定できる範囲は 1 ~ 10 です。デフォルトは 2 です。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show spanning-tree vlan vlan-id

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

デフォルトの設定値に戻す場合は、 no spanning-tree vlan vlan-id hello-time グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

VLAN の転送遅延時間の設定

VLAN の転送遅延時間を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

spanning-tree vlan vlan-id forward-time seconds

VLAN の転送時間を設定します。転送遅延時間は、スパニング ツリー ラーニング ステートおよびリスニング ステートからフォワーディング ステートに移行するまでに、インターフェイスが待機する秒数です。

vlan-id には、VLAN ID 番号で識別された単一の VLAN、ハイフンで区切られた範囲の VLAN、またはカンマで区切られた一連の VLAN を指定できます。指定できる範囲は 1 ~ 4094 です。

seconds に指定できる範囲は 4 ~ 30 です。デフォルトは 15 です。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show spanning-tree vlan vlan-id

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

デフォルトの設定値に戻す場合は、 no spanning-tree vlan vlan-id forward-time グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

VLAN の最大エージング タイムの設定

VLAN の最大エージング タイムを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

spanning-tree vlan vlan-id max-age seconds

VLAN の最大エージング タイムを設定します。最大エージング タイムは、再構成を試行するまでにスイッチがスパニング ツリー コンフィギュレーション メッセージを受信せずに待機する秒数です。

vlan-id には、VLAN ID 番号で識別された単一の VLAN、ハイフンで区切られた範囲の VLAN、またはカンマで区切られた一連の VLAN を指定できます。指定できる範囲は 1 ~ 4094 です。

seconds に指定できる範囲は 6 ~ 40 です。デフォルトは 20 です。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show spanning-tree vlan vlan-id

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

デフォルトの設定値に戻す場合は、 no spanning-tree vlan vlan-id max-age グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

伝送ホールド カウントの設定

伝送ホールド カウント値を変更することによって、BPDU バースト値を設定できます。


) このパラメータを大きい値に変更すると、特に Rapid-PVST モードの場合に CPU 使用率が大きい影響を受ける可能性があります。この値を小さくすると、特定のシナリオでコンバージェンスの速度が低下する可能性があります。デフォルト設定を維持することを推奨します。


伝送ホールド カウントを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

spanning-tree transmit hold-count value

1 秒間の一時停止前に送信できる BPDU の数を設定します。

value に指定できる範囲は 1 ~ 20 です。デフォルトは 6 です。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show spanning-tree detail

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

デフォルトの設定値に戻す場合は、 no spanning-tree transmit hold-count valne グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

スパニング ツリー ステータスの表示

スパニング ツリー ステータスを表示するには、 表 17-5 の特権 EXEC コマンドを 1 つ以上使用します。

 

表 17-5 スパニング ツリー ステータス表示用のコマンド

コマンド
目的

show spanning-tree active

アクティブ インターフェイスに関するスパニング ツリー情報だけを表示します。

show spanning-tree detail

インターフェイス情報の詳細サマリーを表示します。

show spanning-tree interface interface-id

特定のインターフェイスのスパニングツリー情報を表示します。

show spanning-tree summary [ totals ]

インターフェイス ステートのサマリーを表示します。または STP ステート セクションのすべての行を表示します。

clear spanning-tree [ interface interface-id ] 特権 EXEC コマンドを使用して、スパニング ツリー カウンタをクリアできます。

show spanning-tree 特権 EXEC コマンドの他のキーワードについては、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。