Cisco MDS 9000 ファミリー トラブルシューティング ガイド Release 3.x
N ポート バーチャライゼーションの トラブルシューティング
N ポート バーチャライゼーションのトラブルシューティング
発行日;2012/01/13 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 6MB) | フィードバック

目次

N ポート バーチャライゼーションのトラブルシューティング

概要

ベスト プラクティス

トラブルシューティングの初期チェックリスト

制限事項と制約

NPV の一般的な CLI コマンド

NPV の一般的な問題

エンド デバイスのログインの移動

NPIV がイネーブルでない

VSAN の不一致

コア NPV デバイスがスイッチではない

NPV コア スイッチ ポートがダウンしている

サーバ インターフェイスがダウンしている

サーバまたはターゲットから FLOGI を待機する

外部リンクがアップ状態になるのを待機する

N ポート バーチャライゼーションのトラブルシューティング

ここでは、N ポート バーチャライゼーションで発生する問題を特定し、解決する方法について説明します。この章で説明する内容は、次のとおりです。

「概要」

「ベスト プラクティス」

「トラブルシューティングの初期チェックリスト」

「NPV の一般的な問題」

概要

N ポート バーチャライゼーション(NPV)を使用すると、SAN のファイバ チャネル ドメイン ID の数を減らすことができます。NPV モードで動作するスイッチはファブリックには結合せず、NPV コア スイッチ リンクとエンド デバイスの間でトラフィックを通過させます。これにより、エッジ スイッチのドメイン ID を除外します。


) NPV は Cisco MDS 9000 スイッチ(Cisco MDS 9124 マルチレイヤ ファブリック スイッチ、Cisco MDS 9134 ファブリック スイッチ、HP c-Class BladeSystem 用 Cisco ファブリック スイッチ、IBM BladeCenter 用 Cisco ファブリック スイッチ)でのみ使用できます。


NPV を使用するとファブリックまたはブレード スイッチは、コア ファイバ チャネル スイッチに対するホスト、およびファブリックまたはブレード スイッチのサーバに対するファイバ チャネルとして表示されます。NPV はローカルに接続された複数のN ポートを、1 つまたは複数の外部 NP リンクに集約します。したがって、複数の NPV スイッチの間で NPV コア スイッチのドメイン ID を共有できます。NPV により複数のデバイスを NPV コア スイッチ上の同じポートに接続できます。

NPV は N ポート ID バーチャライゼーション(NPIV)を使用して、複数の FCID を NP ポート上のコア スイッチから割り当てます。

ユーザが NPV をイネーブルにし、スイッチを正常にリブートしたあと、スイッチは NPV モードになります。NPV モードはスイッチ全体に適用されます。この機能を使用するには、NPV モードであるスイッチに接続されたすべてのエンド デバイスが N ポートとしてログインする必要があります(ループ接続されたデバイスはサポートされません)。エッジ スイッチ(NPV モード)から NPV コア スイッチへのリンクはすべて、N ポートとして確立されます。NPIV は、NPV コア スイッチへのリンクを共有する複数のエンド デバイスにログインする際に NPV モードのスイッチが使用します。

NPV の詳細については、『 Cisco MDS 9000 Family CLI Configuration Guide 』を参照してください。

ベスト プラクティス

次のベスト プラクティスに従えば、NPV を設定する際の潜在的問題を回避できます。

NPV コア スイッチは NPIV をサポートしている必要があります。

NPV コア スイッチ上で利用可能なメンバ タイプをすべて使用して、NPV デバイスに接続されたエンド デバイスのゾーニングを設定できます。fWWN、sWWN、ドメイン、またはポート ベースのゾーニングを使用する場合、NPV コア スイッチの fWWN、sWWN、またはドメイン/ポートを使用する必要があります。

NPV 経由でログインしたデバイスの NPV コア スイッチでは、ポート セキュリティがサポートされます。

スケーラビリティを向上するため、NPV コア スイッチ リンクを別のポート グループに配信します。

NPV はロード バランシング アルゴリズムを使用して、サーバ インターフェイスがアップ状態になった際にサーバ インターフェイスを NPV コア スイッチ リンクに自動的に割り当てます。サーバ インターフェイスを NPV コア スイッチ リンクに手動で割り当てることはできません。NPIV 対応モジュールがサーバ インターフェイスに接続されている場合、NPIV 対応モジュールからのすべての LOGIN は同じ NPIV コア スイッチ リンクを使用します。

サーバとターゲット両方とも NPV デバイスに接続できます。

リモート SPAN はサポートされません。

中断なしのアップグレードはサポートされます。

ローカル スイッチングはサポートされません。すべてのトラフィックは NPV コア スイッチ経由でスイッチングされます。

1 つの NPV スイッチを複数の NPV コア スイッチに接続できます。つまり、別の NP ポートを別の NPV コア スイッチに接続できます。

NPV は NPIV 対応モジュール サーバをサポートします(ネスト状態の NPIV)。

NPV モードでは F、NP、および SD ポートのみがサポートされます。

DPVM が NPV デバイスに接続されたエンド デバイスの NPV コア スイッチ上で設定されている場合、そのエンド デバイスが同じ VSAN 内に存在するように設定する必要があります。

トラブルシューティングの初期チェックリスト

NPV の問題のトラブルシューティングでは、個々のデバイスおよび SAN ファブリック全体のスイッチ設定と接続に関する情報を収集する必要があります。次のようにトラブルシューティング作業を開始します。

 

チェックリスト
確認済み

NPV コア スイッチが NPIV をサポートしており、NPIV がイネーブルであることを確認します。

 

NPV デバイス上で NPV がイネーブルであることを確認します

 

ポートが正しく接続されていることを確認します。

 

すべての NPV コア スイッチ リンクについて、NPV デバイスのポート モードが NP ポートであり、NPV コア スイッチのポート モードが F ポートであることを確認します。

 

NPV コア スイッチ リンクの両側で設定された VSAN 値が同じであることを確認します。

 

すべての デバイス リンクについて、NPV デバイスのポート モードが F ポートであることを確認します。

 

デバイス リンク上で設定された VSAN 値が正しいことを確認します。

 

show npv status コマンドを使用して、サーバと外部インターフェイスのステータスを確認します。

 

制限事項と制約

NPV コア スイッチでは NPIV をサポートしていなければなりません。

サーバ インターフェイスを特定の NPV コア スイッチ リンクに手動で割り当てることはできません。NPIV 対応モジュールがサーバ インターフェイスに接続されている場合、NPIV 対応モジュールからのすべてのログインは同じ NPIV コア スイッチ リンクを使用します。

リモート SPAN はサポートされません。

NPV デバイス上では、最大 16 の VSAN がサポートされます。

ローカル スイッチングはサポートされません。すべてのトラフィックは NPV コア スイッチ経由でスイッチングされます。

NPV モードでは F、NP、および SD ポートのみがサポートされます。

CFS および QoS(Quality Of Service)はサポートされません。

IVR、SDV、および FICON はサポートされません。

NPV の一般的な CLI コマンド


) 出力はネーム サーバ データベース情報に基づいているため、SAN-OS 3.2(1) 以降を稼働するMDS スイッチから show fcns database npv コマンドを実行できます。スイッチを NPV 対応にする必要はありません。


異なるサーバと外部インターフェイスのステータスおよび VSAN メンバシップを表示し、NPIV がスイッチ上でイネーブルであることを確認するには、 show npv status コマンドを入力します。

switch# show npv status
 
npiv is enabled
 
External Interfaces:
====================
Interface: fc1/1, VSAN: 1, FCID: 0xee0006, State: Up
Interface: fc1/9, VSAN: 1, FCID: 0xee0007, State: Up
 
Number of External Interfaces: 2
 
 
Server Interfaces:
==================
Interface: fc1/19, VSAN: 1, NPIV: Yes, State: Up
 
Number of Server Interfaces: 1
 

ネーム サーバ データベースの NPV デバイスをすべて表示するには、 show fcns database npv コマンドを入力します。

switch# show fcns database npv
 
VSAN 1:
-------------------------------------------------------------------------------
NPV NODE-NAME NPV IP_ADDR NPV IF CORE SWITCH WWN CORE IF
-------------------------------------------------------------------------------
20:00:00:0d:ec:3d:62:80 10.1.96.24 fc1/20 20:00:00:0d:ec:2d:af:40 fc4/4
20:00:00:0d:ec:3d:62:80 10.1.96.24 fc1/19 20:00:00:0d:ec:2d:af:40 fc4/3
20:00:00:0d:ec:3d:62:80 10.1.96.24 fc1/17 20:00:00:0d:ec:2d:af:40 fc4/1
 

show fcns database npv 出力で検出した NPV デバイスの詳細な情報(IP アドレス、スイッチ名、インターフェイス名など)の詳細については、 show fcns database npv detail コマンドを入力します。

switch# show fcns database npv detail
 
------------------------------------------------------------
VSAN:1 NPV Node Name: 20:00:00:0d:ec:3d:62:80
------------------------------------------------------------
NPV Fabric Port-WWN :20:14:00:0d:ec:3d:62:80
class :2,3
NPV IP Address :10.1.96.24
ipa :ff ff ff ff ff ff ff ff
fc4-types:fc4_features :npv
NPV Switch Name:Interface :sw24-gd96:fc1/20
port-type :N P
Core Switch fabric-port-wwn :20:c4:00:0d:ec:2d:af:40
permanent-port-wwn (vendor) :20:14:00:0d:ec:3d:62:80 (Cisco)
 

FCID、タイプ、pWWN を含めた特定のノードの詳細については、 show fcns database npv node_wwn node_wwn コマンドを入力します。

switch# show fcns database npv node_wwn 20:00:00:0d:ec:3d:42:40
 
VSAN 1:
--------------------------------------------------------------------------
FCID TYPE PWWN (VENDOR) FC4-TYPE:FEATURE
--------------------------------------------------------------------------
0x330f00 N 2f:ff:00:06:2b:10:c7:b2 (LSI) scsi-fcp:init
0x331000 N 2f:ff:00:06:2b:10:c7:b3 (LSI) scsi-fcp:init
 
 
Total number of npv-attached entries = 2
 

サポート担当者に連絡する必要がある場合、 show tech-support NPV コマンドを入力して、必要に応じてサポート担当者がトラブルシューティングに使用できるように出力を保存します。

 

VSAN、送信元情報、pWWN、FCID とともにログインした NPV デバイスのリストを表示するには、 show npv flogi-table コマンドを入力します。

switch# show npv flogi-table
--------------------------------------------------------------------------------
SERVER EXTERNAL
INTERFACE VSAN FCID PORT NAME NODE NAME INTERFACE
--------------------------------------------------------------------------------
fc1/19 1 0xee0008 10:00:00:00:c9:60:e4:9a 20:00:00:00:c9:60:e4:9a fc1/9
fc1/19 1 0xee0009 20:00:00:00:0a:00:00:01 20:00:00:00:c9:60:e4:9a fc1/1
fc1/19 1 0xee000a 20:00:00:00:0a:00:00:02 20:00:00:00:c9:60:e4:9a fc1/9
fc1/19 1 0xee000b 33:33:33:33:33:33:33:33 20:00:00:00:c9:60:e4:9a fc1/1
 
Total number of flogi = 4.
 
 

NPV の一般的な問題

ここでは、NPV の一般的な問題について説明します。内容は、次のとおりです。

「エンド デバイスのログインの移動」

「NPIV がイネーブルでない」

「VSAN の不一致」

「コア NPV デバイスがスイッチではない」

「NPV コア スイッチ ポートがダウンしている」

「サーバ インターフェイスがダウンしている」

「サーバまたはターゲットから FLOGI を待機する」

「外部リンクがアップ状態になるのを待機する」

エンド デバイスのログインの移動

アップリンクに障害が発生した場合、障害が発生したアップリンク経由でログインしたエンド デバイスはすべてログアウトします。エンド デバイスが再度ログインする場合、ログイン要求はすべての動作アップリンク ポートの間で均等に配信されます。

障害が発生したアップリンクがアップ状態に戻っても、既存のログインはそのアップリンクに再度割り当てられません。このとき新しいログインは、ログイン数が最小の動作アップリンクに割り当てられます。これらのほとんどは、以前に障害が発生したアップリンクがアップ状態に戻った場合です。

次の手順を実行することで、エンド デバイスのログインを既存のアップリンクからログイン数が最小のアップリンクに移動できます。


ステップ 1 移行する必要があるサーバ インターフェイス上で shutdown コマンドを入力します。

ステップ 2 同じサーバ インターフェイス上で no shutdown を入力します。


 

NPIV がイネーブルでない

NPIV が NPV コア スイッチでイネーブルになっていません。


ステップ 1 show npv status コマンドを入力して、リンクのステータスを確認します。

switch# show npv status
 
npiv is enabled
 
External Interfaces:
====================
Interface: fc1/2, VSAN: 1, FCID: 0xe00200,
State: Failed(NPIV is not enabled in upstream switch)
 
Number of External Interfaces: 1
 

ステップ 2 「NPIV がアップストリーム スイッチでイネーブルになっていない」ためにステートが「Failed」である場合、コア NPV(アップストリーム)スイッチで NPIV をイネーブルにする必要があります(NPV コア スイッチで NPIV をイネーブルにすることは NPV の前提条件です)。

コア NPV スイッチで NPIV がイネーブルになると、ポートは自動的にアップ状態になります(他に問題が発生していない場合)。


 

VSAN の不一致

コア NPV スイッチ ポートの VSAN で VSAN の不一致が発生した場合、次の手順を実行します。


ステップ 1 show npv status コマンドを入力して、リンクのステータスを確認します。

switch# show npv status
 
npiv is enabled
 
External Interfaces:
====================
Interface: fc1/1, VSAN: 1, FCID: 0x110000, State: Failed(Mismatch in VSAN for this upstream port)
 
Number of External Interfaces: 1
 

ステップ 2 「このアップストリーム ポートの VSAN に不一致が発生した」ためステートが「Failed」である場合、両端で異なる VSAN を持つよう外部インターフェイスを設定します。

VSAN の設定を修正します。NPV コア スイッチ リンクの両端で設定された VSAN は同じである必要があります。


 

コア NPV デバイスがスイッチではない

コア NPV デバイスがスイッチでないことを確認するには、次の手順を実行します。


ステップ 1 show npv status コマンドを入力して、リンクのステータスを確認します。

switch# show npv status
 
npiv is enabled
 
External Interfaces:
====================
Interface: ext17, FCID: 0x000000, State: Failed(neighbor on the upstream
port is not fabric)
 
Number of External Interfaces: 3
 

ステップ 2 「アップストリーム ポートのネイバーがファブリックではない」ためにステートが「Failed」である場合、外部リンクは非ファブリック スイッチに接続されています。


 

NPV コア スイッチ ポートがダウンしている

NPV コア スイッチ ポートが shutdown ステートである、または F ポートでない場合、次の手順を実行します。


ステップ 1 show npv status コマンドを入力して、ステータスを確認します。

switch# show npv status
 
npiv is enabled
 
External Interfaces:
====================
Interface: fc1/1, VSAN: 1, FCID: 0x000000, State: Other
 
Number of External Interfaces: 7
 

ステップ 2 ステートが「Other」である場合、NPV コア スイッチまたはコア ポートへの物理リンクが F ポート モードであるか、管理上の shutdown ステートであるかを確認します。


 

サーバ インターフェイスがダウンしている

サーバ インターフェイスがダウンしている場合、次の手順を実行します。


ステップ 1 ポートが正しく接続されているか確認します。

ステップ 2 NPV デバイス側のポート モードが「F ポート」に設定されているか、および no shutdown コマンドが発行されたかを確認します。


 

サーバまたはターゲットから FLOGI を待機する

サーバまたはターゲットから Fabric Login(FLOGI; ファブリック ログイン)を待機する場合、次の手順を実行します。


ステップ 1 show npv status コマンドを入力して、リンクのステータスを確認します。

switch# show npv status
 
npiv is enabled
 
Server Interfaces:
===================
Interface: fc1/6, VSAN: 1, NPIV: No, State: Waiting for FLOGI
 
Number of Server Interfaces: 7
 

ステップ 2 ステートが「Waiting for FLOGI」である場合、サーバまたはターゲットから FLOGI 要求は受信されませんでした。


 

外部リンクがアップ状態になるのを待機する

外部リンクがアップ状態になるのを待機する場合、次の手順を実行します。


ステップ 1 show npv status コマンドを入力して、リンクのステータスを確認します。

switch# show npv status
 
npiv is enabled
 
Server Interfaces:
==================
Interface: fc1/6, VSAN: 1, NPIV: No, State: Waiting for External Interface
 
Number of Server Interfaces: 7
 

ステップ 2 ステートが「Waiting for External Interface」である場合、外部リンクのステータスを確認します。サーバ インターフェイスがアップ状態になるには少なくとも 1 つの外部リンクがアップ状態になっている必要があります。