Cisco MDS 9000 ファミリー トラブルシューティング ガイド Release 3.x
CFS のトラブルシューティング
CFS のトラブルシューティング
発行日;2012/01/13 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 6MB) | フィードバック

目次

CFS のトラブルシューティング

概要

ベスト プラクティス

トラブルシューティングの初期チェックリスト

Fabric Manager による CFS の確認

CLI による CFS の確認

マージ障害のトラブルシューティング

Fabric Manager によるマージ障害からの回復

CLI によるマージ障害からの回復

ロック障害のトラブルシューティング

Fabric Manager によるロック障害に関する問題の解決

CLI によるロック障害に関する問題の解決

システム状態の不整合およびロックの解除不能

Fabric Manager によるロックの解除

CLI によるロックの解除

配信ステータスの確認

Fabric Manager による配信の確認

CLI による配信の確認

CFS Region のトラブルシューティング

配信の失敗

条件付きサービスの領域

領域の変更

CFS のトラブルシューティング

この章では、Cisco MDS 9000 ファミリのマルチレイヤ ディレクタおよびファブリック スイッチで Cisco Fabric Services(CFS)に関する問題のトラブルシューティングを行う手順について説明します。この章で説明する内容は、次のとおりです。

「概要」

「ベスト プラクティス」

「トラブルシューティングの初期チェックリスト」

「マージ障害のトラブルシューティング」

「ロック障害のトラブルシューティング」

「配信ステータスの確認」

「CFS Region のトラブルシューティング」

概要

Cisco MDS 9000 ファミリ スイッチの多くの機能では、ファブリック内にあるすべてのスイッチの設定を同期させる必要があります。ファブリック内で設定を常に同期させることは、ファブリックの一貫性を保つために重要です。

Cisco MDS SAN-OS Release 2.0(1b) の CFS では、ファブリック内の設定を自動的に同期するための共通インフラストラクチャを提供します。また、トランスポート機能や、アプリケーションに対する豊富な共通サービス セットも提供します。CFS では、ファブリック内にある CFS 対応スイッチおよびそれらのアプリケーション機能を検出できます。

CFS を使用して同期できるアプリケーションの一部を、次に示します。

IVR

NTP

DPVM

ユーザ ロール

AAA サーバ アドレス、RADIUS および TACACS デーモン

SFM

SDV

Syslog

ポート セキュリティ

Call Home

Cisco MDS SAN-OS Release 3.2(1) では、設定の同期化範囲をアプリケーションの物理有効範囲内の限られた一連のスイッチに制限できます。CFS Region は次のように設計されています。

アプリケーションの設定の配信を微調整します。

設定情報の同期化またはマージは、あるスイッチからある領域に対して制限された形で行われます。アプリケーションの物理有効範囲全体に配信されるわけではありません。

アプリケーションの物理有効範囲内で、トポロジ内のスイッチの一部または全体を対象とします。

ファブリック内にあるすべてのスイッチが CFS に対応している必要があります。Cisco SAN-OS Release 2.0(1b) 以降が稼働している Cisco MDS 9000 ファミリ スイッチは、CFS に対応しています。CFS に非対応のスイッチは配信を受信しないため、このようなスイッチがファブリック内にあると、ファブリックの一部が目的の配信を受信できなくなります。

CFS には、次の特徴があります。

暗黙的な CFS の使用 ― CFS 対応アプリケーションに CFS タスクを初めて発行した場合は、設定変更プロセスが開始され、アプリケーションはファブリックをロックします。

保留データベース ― 保留データベースは、コミットされていない情報を保持するための一時バッファです。データベースをファブリック内のほかのスイッチのデータベースと確実に同期させるために、コミットされていない変更はすぐには適用されません。変更をコミットすると、コンフィギュレーション データベース(アクティブ データベースまたは有効データベースとも呼ばれる)の内容が保留データベースの内容で上書きされます。

アプリケーション単位での CFS 配信のイネーブル化またはディセーブル化 ― CFS 配信のデフォルト設定(イネーブルまたはディセーブル)は、アプリケーションごとに異なります。CFS配信がディセーブルにされたアプリケーションは、設定を配信せず、またファブリック内にある他のスイッチからの配信も受信しません。

明示的な CFS コミット ― ほとんどのアプリケーションでは、一時バッファ内の変更をアプリケーション データベースにコピーして新しいデータベースの配信およびファブリックのロック解除を行うには、明示的なコミット操作を実行する必要があります。コミット操作を実行しないと、一時バッファ内の変更は適用されません。

CFS 配信のグローバルなディセーブル化 ― no cfs enable コマンドを コンフィギュレーション モードで使用して、スイッチをファブリック内の他のスイッチから隔離します。その結果、単一スイッチ ファブリックと同様に機能します。CFS および CFS 対応アプリケーションによる他の動作はいずれも影響を受けません。

Fabric Manager からの IPV4 および IPV6 配信のイネーブル化 ― Physical Attributes > Switches > CFS を選択します。GLOBAL は CFS 配信を示します。IP MULTICAST は IPV4 および IPV6 配信を示します。

現在の Cisco SAN-OS Release 3.1(2) では、Inter-VSAN Routing(IVR; VSAN 間ルーティング)などの一部のアプリケーションは、ある特定の VSAN 上で設定を配信する必要があります。これらのアプリケーションでは、配信対象を特定の VSAN のセットに限定することを CFS に指示できます。

ベスト プラクティス

次のベスト プラクティスに従えば、CFS を設定する際の問題を回避できます。

すべてのスイッチ上で、使用中のすべてのアプリケーションにおいて CFS 配信がイネーブルになっていることを確認します。これにより、アプリケーション特有の設定はファブリック内で確実に同期されるようになります。

CFS モジュールがその種の動作に対応できる場合でも、同じアプリケーション用の CFS の設定を行う 2 つの異なるスイッチによってファブリックのロックが同時に発生することは避けてください。両方のスイッチにあるアプリケーションがロックを実行しようとすると、ファブリックがしばらくの間デッドロック状態になることがあります。

アプリケーションで CFS 配信がイネーブルにされている場合、いったん設定を開始すると、変更のコミット、打ち切り、または消去のいずれかを実行しなければなりません。アプリケーションで配信対象になっているすべてのスイッチは、アプリケーションによってロックされます。スイッチがロックされた場合、ファブリックに参加する ISL フラップまたは新しいスイッチがあると、ロックが解除されるまで、そのアプリケーションに統合するための処理は waiting/in 状態になります。

アプリケーションをある領域に配置する場合、またはある領域から別の領域にアプリケーションを切り替える場合、このアプリケーションの CFS 配信をディセーブルにします。領域の設定が完了したら、アプリケーションの CFS 配信をイネーブルにできます。

トラブルシューティングの初期チェックリスト

CFS に関する問題のトラブルシューティングを開始するときは、最初に、次の事項について確認します。

 

チェックリスト
確認済み

影響を受けるすべてのスイッチ上で、同じアプリケーションに対して CFS がイネーブルにされていることを確認します。

 

影響を受けるすべてのスイッチ上で、同じアプリケーションに対して CFS 配信がイネーブルにされていることを確認します。

 

CFS Region 機能を使用する場合、影響を受けるすべてのスイッチ上の同じ領域内にアプリケーションが存在することを確認します。

 

アプリケーションに対して保留状態になっている変更がないこと、および CFS 対応のアプリケーションにおけるすべての設定変更に対して CFS コミットが発行済みであることを確認します。

 

予期しない CFS ロック済みセッションが発生していないことを確認します。予期しないロック済みセッションがある場合はクリアしてください。

 

ここで説明する内容は、次のとおりです。

「Fabric Manager による CFS の確認」

「CLI による CFS の確認」

Fabric Manager による CFS の確認

Fabric Manager または Device Manager を使用して CFS を確認する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 Device Manager で Admin > CFS を選択し、アプリケーションが表示され、またイネーブルになっていることを確認します。このステップを繰り返して、すべてのスイッチ上で確認を行います。

ステップ 2 Fabric Manager でアプリケーション設定メニューを選択し、続いて CFS タブを選択して、アプリケーションが CFS に登録されている一連のスイッチを表示します。たとえば、DPVM がイネーブルになっていること、およびすべてのスイッチでグローバル配信がイネーブルになっていることを確認するには、Fabricxx > All VSANs > DPVM を選択し、続いて CFS タブを選択します。Oper フィールドがイネーブルになっていること、およびファブリック内のすべてのスイッチに対して Global フィールドがイネーブルになっていることを確認します。

ステップ 3 Device Manager を使用して次のステップを実行し、ファブリック内のすべてのスイッチが 1 つの CFS ファブリックまたは分割された多数の CFS ファブリックを構成しているかを判別します。

a. Admin > CFS を選択し、CFS の確認が必要なアプリケーションを強調表示にします。

b. Details をクリックし、Details ダイアログボックスで Merge を選択します。

c. Merge status テーブルに複数の行が表示される場合、ファブリックは複数の CFS ファブリックに分割されています。一部の機能は VSAN ごとに CFS をイネーブルにしますが、これは想定内です。選択した機能が 1 つのファブリック全体に適用されるものであるにもかかわらず、Merge status テーブルに複数の行が表示される場合は、ファブリックが分割されている可能性があります。この状況では、Merge status テーブルにマージが失敗、保留中、または待機中と表示されることがあります。


 

CLI による CFS の確認

CLI を使用して CFS を確認する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 すべてのスイッチに対して show cfs application コマンドを発行し、アプリケーションが表示され、またイネーブルになっていることを確認します。show cfs application コマンドの例を次に示します。

Switch# show cfs application
 
-------------------------------------------
Application Enabled Scope
-------------------------------------------
ivr Yes Physical
ntp No Physical
dpvm Yes Physical
fscm Yes Physical
role Yes Physical
radius Yes Physical
fctimer No Physical
syslogd No Physical
callhome No Physical
device-alias Yes Physical
port-security Yes Logical
 
Total number of entries = 11
 

Scope 列に表示される Physical は、その CFS によってアプリケーションの設定がスイッチ全体に適用されることを示しています。Scope 列に表示される Logical は、その CFS によってアプリケーションの設定が特定の VSAN に適用されることを示しています。

ステップ 2 物理有効範囲アプリケーションに対しては show cfs peers name application-name コマンドを使用し、また論理有効範囲アプリケーションに対しては show cfs peers name application-name vsan vsan-id コマンドを使用して、アプリケーションが CFS に登録されている一連のスイッチを確認します。

物理有効範囲アプリケーションに対するコマンドの出力例を次に示します。

Switch# show cfs peers name dpvm
 
Scope : Physical
--------------------------------------------------
Switch WWN IP Address
--------------------------------------------------
20:00:00:0e:d7:0e:bf:c0 10.76.100.51 [Local]
20:00:00:0e:d7:00:3c:9e 10.76.100.52
 
Total number of entries = 2
 

) show cfs peers name application-name コマンドでは、論理有効範囲アプリケーションに適用されるすべての VSAN に対応するピアを表示します。


論理有効範囲アプリケーションに対するコマンドの出力例を次に示します。

Switch# show cfs peers name port-security
 
Scope :Logical [VSAN 1]
-----------------------------------------------------------
Domain Switch WWN IP Address
-----------------------------------------------------------
236 20:00:00:0e:d7:00:3c:9e 10.76.100.52 [Local]
239 20:00:00:05:30:00:6b:9e 10.76.100.167
101 20:00:00:0d:ec:06:55:c0 10.76.100.205
 
Total number of entries = 3
 
 
Scope :Logical [VSAN 2]
-----------------------------------------------------------
Domain Switch WWN IP Address
-----------------------------------------------------------
239 20:00:00:0e:d7:00:3c:9e 10.76.100.52 [Local]
211 20:00:00:05:30:00:6b:9e 10.76.100.167
110 20:00:00:0d:ec:06:55:c0 10.76.100.205
 
Total number of entries = 3
 
Scope :Logical [VSAN 3]
-----------------------------------------------------------
Domain Switch WWN IP Address
-----------------------------------------------------------
103 20:00:00:0e:d7:00:3c:9e 10.76.100.52 [Local]
221 20:00:00:05:30:00:6b:9e 10.76.100.167
11 20:00:00:0d:ec:06:55:c0 10.76.100.205
 
Total number of entries = 3
 

ステップ 3 show cfs merge status name application-name コマンドおよび show cfs peers name application-name コマンドを発行してその出力を比較し、ファブリック内のすべてのスイッチが 1 つの CFS ファブリックまたは分割された多数の CFS ファブリックを構成しているかを判別します。出力に同じスイッチのリストが含まれている場合は、スイッチのセット全体で 1 つの CFS が構成されています。この状況では、すべてのスイッチでマージ ステータスが常に success となります。コマンドの出力例を次に示します。

Switch# show cfs merge status name dpvm
Physical Merge Status: Success [ Sat Nov 20 11:59:36 2004 ]
Local Fabric
---------------------------------------------------------
Switch WWN IP Address
---------------------------------------------------------
20:00:00:05:30:00:4a:de 10.76.100.51 [Merge Master]
20:00:00:0d:ec:0c:f1:40 10.76.100.204
 
 
Switch# show cfs peers name dpvm
 
Scope : Physical
--------------------------------------------------
Switch WWN IP Address
--------------------------------------------------
20:00:00:0d:ec:0c:f1:40 10.76.100.204 [Local]
20:00:00:05:30:00:4a:de 10.76.100.51
 
Total number of entries = 2
 

show cfs merge status name コマンドの出力に表示されるスイッチのリストが show cfs peers name コマンドの出力に表示されるリストよりも短い場合は、ファブリックが複数の CFS ファブリックに分割されています。この状況では、マージ ステータスにマージが失敗、保留中、または待機中と表示されることがあります。


 

マージ障害のトラブルシューティング

マージされるファブリック内のマージ マネージャでは、マージ中にコンフィギュレーション データベースを相互に交換します。一方のデータベースのアプリケーションが情報をマージし、マージに成功したかどうかを判別して、結合されたファブリック内のすべてのスイッチにマージ ステータスを通知します。マージに成功した場合は、マージされたデータベースが結合されたファブリック内のすべてのスイッチに配信され、新しいファブリック全体が一貫性のある状態になります。マージ障害は、マージされたファブリックにマージできない不整合データが含まれていることを表しています。

ファブリックに新しいスイッチが追加される際に、任意のアプリケーションのマージ ステータスが長時間にわたって「In Progress」のままになる場合は、いずれかのスイッチ上にそのアプリケーションのアクティブ セッションが存在している可能性があります。show cfs lock CLI コマンドを使用して、すべてのスイッチ上でアプリケーションのロック ステータスを確認してください。ファブリックをロックしているアプリケーションがあると、マージ処理は中断されます。変更をコミットするか、またはロック済みセッションをクリアすると、マージ処理を続行できます。

Fabric Manager によるマージ障害からの回復

Fabric Manager を使用してマージ障害から回復する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 設定を行うアプリケーションに対応する CFS タブを選択し、merge フィールドを調べてマージ障害が発生しているスイッチを識別します。たとえば、Fabricxx > All VSANS > DPVM を選択し、続いて CFS タブを選択すると、DPVM でマージ障害が発生しているかどうかを判別できます。

ステップ 2 Config Action ドロップダウン メニューを commit に設定して Apply Changes をクリックし、ファブリック内のすべてのピアを同じコンフィギュレーション データベースに復元します。


 

CLI によるマージ障害からの回復

CLI を使用してマージ障害から回復する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 show cfs merge status name application-name コマンドを発行して、マージ障害が発生しているスイッチを識別します。コマンドの出力例を、次に示します。

Switch# show cfs merge status name ntp
 
Physical Merge Status:Failure [ Mon Nov 22 06:49:52 2004 ]
Failure Reason: Conflicting entries in the compared databases
Local Fabric
---------------------------------------------------------
Switch WWN IP Address
---------------------------------------------------------
20:00:00:05:30:00:6b:9e 10.76.100.167 [Merge Master]
20:00:00:0e:d7:00:3c:9e 10.76.100.52
 
Remote Fabric
---------------------------------------------------------
Switch WWN IP Address
---------------------------------------------------------
20:00:00:0d:ec:06:55:c0 10.76.100.205 [Merge Master]
 

ステップ 2 マージ障害の詳細を表示するには、 show cfs internal session-history name application name detail コマンドを発行します。コマンドの出力例を、次に示します。

switch# show cfs internal session-history name ntp detail
--------------------------------------------------------------------------------
Time Stamp Source WWN Event
User Name Session ID
--------------------------------------------------------------------------------
Fri Aug 24 04:30:19 2007 20:00:00:0d:ec:04:99:c0 LOCK_REQUEST
admin 3848
Fri Aug 24 04:30:19 2007 20:00:00:0d:ec:04:99:c0 LOCK_ACQUIRED
admin 3848
Fri Aug 24 04:30:19 2007 20:00:00:0d:ec:04:99:c0 COMMIT
admin 3849
Fri Aug 24 04:30:19 2007 20:00:00:0d:ec:04:99:c0 LOCK_RELEASE_REQUEST
admin 3848
Fri Aug 24 04:30:19 2007 20:00:00:0d:ec:04:99:c0 LOCK_RELEASED
admin 3848
Fri Aug 24 04:33:07 2007 20:00:00:0d:ec:04:99:c0 LOCK_REQUEST
admin 3868
Fri Aug 24 04:33:07 2007 20:00:00:0d:ec:04:99:c0 LOCK_ACQUIRED
admin 3868
--------------------------------------------------------------------------------
 

ステップ 3 コンフィギュレーション モードを開始して application-name commit コマンドを発行し、ファブリック内のすべてのピアを同じコンフィギュレーション データベースに復元します。コマンドの出力例を、次に示します。

Switch# config terminal
Switch(config)# ntp commit
Switch(config)#
 


 

ロック障害のトラブルシューティング

ファブリック内で設定を配信するには、まずファブリック内にあるすべてのスイッチをロックする必要があります。ロックが完了すると、ロックを解除するまではコミットを発行してファブリック内のすべてのスイッチにデータを配信できます。

別のアプリケーションのピアによってロックが行われると、新規の設定変更をコミットできなくなります。これは正常な動作であり、ロックが解除されるまではアプリケーションに対する設定変更をすべて延期する必要があります。ロックが正常に解除されていないと考えられる場合にだけ、この項で説明されているトラブルシューティングの手順を使用してください。

ロックは、管理者が CFS 対応アプリケーションの設定を変更する際に発生します。2 人の管理者が同じスイッチ上で同じアプリケーションの設定を試みると、1 人の管理者だけにロックの権限が与えられます。1 人めの管理者が変更をコミットまたはすべての変更を破棄するまで、もう一方の管理者はそのアプリケーションの設定を変更できません。show cfs lock name CLI コマンドを使用すると、アプリケーションのロックを保持している管理者の名前を確認できます。ロックを解除する前にその管理者を確認する必要があります。

CFS のロックは、ファブリック内にある別のスイッチによって保持されることもあります。show cfs peers name CLI コマンドを使用すると、そのアプリケーション用の CFS 配信に参加しているすべてのスイッチを判別できます。このコマンドでは、各スイッチ上で show cfs lock name CLI コマンドが実行され、アプリケーションの CFS ロックを行っている管理者を確認します。ロックを解除する前にその管理者を確認する必要があります。

CFS の abort オプションを使用すると、ファブリックにデータを配信しなくてもロックを解除できます。

Fabric Manager によるロック障害に関する問題の解決

Fabric Manager を使用してロック障害の問題を解決する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 設定を行うアプリケーションに対応する CFS タブを選択し、Master チェックボックスを調べてロック障害が発生している CFS アプリケーションのマスター スイッチを特定します。たとえば、Fabricxx > All VSANS > DPVM を選択し、続いて CFS タブを選択します。

ステップ 2 マスター スイッチ上で Config Action ドロップダウン メニューを commit または abort に設定して Apply Changes をクリックし、ファブリック内のすべてのピアを同じコンフィギュレーション データベースに復元するとともに、CFS ロックを解除します。


 

CLI によるロック障害に関する問題の解決

CLI を使用してロック障害の問題を解決する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 show cfs lock name コマンドを発行して、ロック所有者の名前を確認します。show cfs lock name コマンドの出力例を次に示します。

Switch# show cfs lock ntp
Application:ntp
Scope :Physical
--------------------------------------------------------------------
Switch WWN IP Address User Name User Type
--------------------------------------------------------------------
20:00:00:05:30:00:6b:9e 10.76.100.167 admin CLI/SNMP v3
 
Total number of entries = 1
 

ステップ 2 ロック障害の詳細を表示するには、 show cfs internal session-history name application name detail コマンドを発行します。コマンドの出力例を、次に示します。

 
switch# show cfs internal session-history name ntp detail
--------------------------------------------------------------------------------
Time Stamp Source WWN Event
User Name Session ID
--------------------------------------------------------------------------------
Fri Aug 24 04:30:19 2007 20:00:00:0d:ec:04:99:c0 LOCK_REQUEST
admin 3848
Fri Aug 24 04:30:19 2007 20:00:00:0d:ec:04:99:c0 LOCK_ACQUIRED
admin 3848
Fri Aug 24 04:30:19 2007 20:00:00:0d:ec:04:99:c0 COMMIT
admin 3849
Fri Aug 24 04:30:19 2007 20:00:00:0d:ec:04:99:c0 LOCK_RELEASE_REQUEST
admin 3848
Fri Aug 24 04:30:19 2007 20:00:00:0d:ec:04:99:c0 LOCK_RELEASED
admin 3848
Fri Aug 24 04:33:07 2007 20:00:00:0d:ec:04:99:c0 LOCK_REQUEST
admin 3868
Fri Aug 24 04:33:07 2007 20:00:00:0d:ec:04:99:c0 LOCK_ACQUIRED
admin 3868
--------------------------------------------------------------------------------
 

ステップ 3 ロックがリモート ピアによって保持されている場合は、そのスイッチで application-name commit コマンドまたは application-name abort コマンドを実行する必要があります。application-name commit コマンドの例を次に示します。

Switch# config terminal
Switch(config)# ntp commit
Switch(config)#
 

application-name abort コマンドの例を次に示します。

Switch# config terminal
Switch(config)# ntp abort
Switch(config)#
 


 

システム状態の不整合およびロックの解除不能

ファブリック内にあるスイッチのすべてでロックが持続されていない場合、またはロックがすべてのスイッチ上で持続されていてもこのロックを保持しているスイッチにセッションが存在しない場合、システムは不整合の状態になります。いずれの場合も、clear オプションを使用してロックを解除することが必要になる可能性があります。

Fabric Manager によるロックの解除

Fabric Manager を使用してロックを解除する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 設定を行うアプリケーションに対応する CFS タブを選択し、Master チェックボックスを調べてロック障害が発生している CFS アプリケーションのマスター スイッチを特定します。たとえば、Fabricxx > All VSANS > DPVM を選択し、続いて CFS タブを選択します。

ステップ 2 マスター スイッチ上で Config Action ドロップダウン メニューを clear に設定して Apply Changes をクリックし、CFS ロックを解除します。


 

CLI によるロックの解除

ロックがリモート ピアによって保持されていて、application-name commit コマンドまたは application-name abort コマンドを発行してもロックを解除できない場合、clear application-name session コマンドを発行してファブリック内のすべてのロックを解除します。すべてのロックが解除されたあとは、新規の配信を開始して、ファブリック内のすべてのスイッチを同じ状態に復元する必要があります。

コマンドの出力例を、次に示します。

Switch# clear ntp session
Switch# config terminal
Switch(config)# ntp commit
Switch(config)#
 

配信ステータスの確認

アプリケーションを設定して変更をコミットしたあと、CFS が設定変更をファブリック全体または VSAN 全体に配信しているかの確認が必要になることがあります。

Fabric Manager による配信の確認

Fabric Manager を使用して、設定を行ったアプリケーションに対応する CFS タブを選択し、Last Results フィールドを調べて最新のコミットの配信ステータスを確認します。

CLI による配信の確認

CLI で show cfs lock name application-name コマンドを使用して、ファブリック上で配信が行われているかどうかを確認します。出力にアプリケーションが表示されない場合は、配信がすでに完了しています。コマンドの出力例を、次に示します。

Switch# show cfs lock name ntp
 
Scope :Physical
--------------------------------------------------------------------
Switch WWN IP Address User Name User Type
--------------------------------------------------------------------
20:00:00:05:30:00:6b:9e 10.76.100.167 admin CLI/SNMP v3
 
Total number of entries = 1

CFS Region のトラブルシューティング

次のルールが CFS Region に適用されます。

CFS Region を使用する場合、特定のスイッチ上のアプリケーションは一度に 1 つの領域にのみ所属できます。

CFS Region は物理有効範囲内のアプリケーションにのみ適用できます。CFS Region をアプリケーションの論理有効範囲に作成することはできません。

初期の物理有効範囲上での配信において、アプリケーションへの領域の割り当てが優先されます。

下位互換性については、デフォルトではすべてのアプリケーションが Region 0 に存在します。SAN OS 3.2x を稼働するスイッチと同じトポロジ上で、以前の SAN-OS リリースを稼働するスイッチを実行する場合、これらのスイッチが同期化されるときに Region 0 のアプリケーションのみがサポートされます。SAN-OS 3.2x を稼働するスイッチ上の Region 0 アプリケーションのみが、SAN-OS 3.1x を稼働するスイッチと同期化またはマージします。SAN-OS 3.2x を稼働するスイッチ上の他の領域のアプリケーションは、SAN-OS 3.1x を稼働するスイッチによってすべて無視されます。

CFS Region の設定は、登録解除したアプリケーション(条件付きサービス)または現在ロックされている物理有効範囲アプリケーションではサポートされません。

ユーザ設定には、Region 1 ~ 200 を利用できます。Region 201 ~ 255 は予約された領域であり、ユーザ設定には使用できません。

配信の失敗

CFS Region の全スイッチへの設定配信の失敗を解決する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 アプリケーションの配信がイネーブルであることを確認します。詳細な手順については、「トラブルシューティングの初期チェックリスト」を参照してください。

ステップ 2 アプリケーションがすべてのスイッチと同じ領域内に存在することを確認します。Fabric Manager で、アプリケーション タブ(例、Physical Attributes > Switches > Clock > NTP)を選択し、CFS タブをクリックします。region-id カラムを検索して、送信元スイッチと宛先スイッチが同じ領域内に存在するか確認してから Regions タブをクリックします。

各スイッチから CLI を使用して、show cfs application name application-name コマンドを発行します。

device-alias アプリケーションの例を示します。

Switch# show cfs application name device-alias
 
Enabled : Yes
Timeout : 20s
Merge Capable : Yes <<<<<< アプリケーションはマージ可能
Scope : Physical-fc
Region : 1 <<<<<< アプリケーションはRegion 1 に存在
 


 

条件付きサービスの領域

条件付きサービスがダウン状態(CFS を登録解除)になった場合、領域の設定が失われます。条件付きサービスを再開する場合、自動的にデフォルトの領域に配置されます。この状況を回避するには、条件付きサービスを再開する前に適切な領域情報を再設定します。

領域の変更

ある領域から別の領域にアプリケーションを移行する場合、マージの試行時にデータベースの不一致が発生することがあります。この不一致を特定し、解決する手順については、「マージ障害のトラブルシューティング」を参照してください。


) アプリケーションをある領域から別の領域(デフォルトの領域を含む)に移行すると、すべての履歴が失われます。