Cisco MDS 9000 ファミリ CLI コンフィギュレーション ガイド リリース 3.x Cisco MDS SAN-OS for Release 3.0(1) ~ 3.3(3)
ファブリック輻輳管理と QoS の設定
ファブリック輻輳管理と QoS の設定
発行日;2013/09/03 | 英語版ドキュメント(2011/01/05 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 17MB) | フィードバック

目次

ファブリック輻輳管理と QoS の設定

FCC

FCC の概要

FCC プロセス

FCC のイネーブル化

FCC プライオリティの割り当て

FCC の設定の表示

QoS

コントロール トラフィックの概要

コントロール トラフィックのイネーブル化またはディセーブル化

コントロール トラフィック情報の表示

データ トラフィックの概要

VSAN 対ゾーン ベース QoS

データ トラフィックの設定

データ トラフィックの QoS の開始

クラス マップ作成の概要

クラス マップの作成

サービス ポリシー定義の概要

サービス ポリシーの指定

サービス ポリシー実行の概要

サービス ポリシーの適用

DWRR トラフィック スケジューラ キューの概要

DWRR キューの重みの変更

データ トラフィック情報の表示

コンフィギュレーション例

入力ポート レート制限

デフォルト設定値

ファブリック輻輳管理と QoS の設定

ファイバチャネル輻輳制御(FCC)は、シスコの独自のフロー制御メカニズムであり、ファイバ チャネル ネットワークの輻輳を排除します。

Quality of Service(QoS)には次の利点があります。

アプリケーション トラフィックに対して相対帯域幅保証を提供します。

アプリケーション トラフィックで発生する遅延を制御します。

帯域幅および遅延差別化によってあるアプリケーションの優先度を別のアプリケーションの優先度よりも高くします(たとえば、バルク トラフィックよりも処理トラフィックの優先度を高くする)。

この章では、すべてのスイッチで提供される QoS および FCC 機能の詳細について説明します。内容は次のとおりです。

「FCC」

「QoS」

「コンフィギュレーション例」

「入力ポート レート制限」

「デフォルト設定値」

FCC

FCC は標準ファイバ チャネル プロトコルを妨害せずにファブリックの輻輳を低減します。ここでは、次の内容について説明します。

「FCC の概要」

「FCC プロセス」

「FCC のイネーブル化」

「FCC プライオリティの割り当て」

「FCC の設定の表示」

FCC の概要

FCC プロトコルは、あらゆるクラスのトラフィックに適用される輻輳制御の粒度と規模を高めます(図 57-1 を参照)。

図 57-1 FCC メカニズム

 

エッジ クエンチ輻輳制御は、フレームがネットワークに挿入される適切なレート(フレーム間隔)に関するフィードバックを送信元に提供します。


) FCC は Cisco Fabric Switch for HP c-Class BladeSystem および Cisco Fabric Switch for IBM BladeCenter ではサポートされていません。


FCC プロセス

ネットワークのノードが出力ポートで輻輳を検出すると、エッジ クエンチ メッセージが生成されます。これらのフレームは、ファイバ チャネル宛先 ID(DID)と送信元 ID によって識別されます。他のベンダーのスイッチは単純にこのようなフレームを転送します。

Cisco MDS 9000 ファミリの受信スイッチは次の方法のいずれかでフレームを処理します。

フレームを転送します。

輻輳が発生しているポートのフレーム フローのレートを制限します。

フロー制御メカニズムの動作は、ファイバ チャネル DID によって異なります。

ファイバ チャネル DID がスイッチ ポートのいずれかに直接接続している場合、そのポートに入力レート制限が適用されます。

エッジ クエンチ フレームの宛先がシスコ ドメインであるか、ネクスト ホップが Cisco MDS 9000 ファミリ スイッチである場合、フレームが転送されます。

いずれのメカニズムも当てはまらない場合は、フレームは FC DID に向かうポートで処理されます。

すべてのスイッチ(エッジ スイッチを含む)と輻輳が発生しているパスは、パス クエンチ フレームを処理します。ただし、エッジ クエンチ フレームを処理するのはエッジ スイッチだけです。

FCC のイネーブル化

デフォルトでは、FCC プロトコルはディセーブルになっています。FCC はスイッチ全体に対してだけイネーブルにできます。


ヒント FCC をイネーブルにする場合は、ファブリックのすべてのスイッチでイネーブルになっていることを確認してください。

FCC 機能をイネーブルまたはディセーブルにするには、次の手順を実行します。

コマンド
目的

ステップ 1

switch# config t

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

switch(config)# fcc

このスイッチ上で FCC をイネーブルにします。

switch(config)# no fcc

このスイッチ上で FCC をディセーブル(デフォルト)にします。

FCC プライオリティの割り当て

FCC プライオリティを割り当てるには、次の手順を実行します。

コマンド
目的

ステップ 1

switch# config t

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

switch(config)# fcc priority 2

FCC プライオリティのしきい値を 2 のプライオリティを持つように定義します。0 は最も低いプライオリティ、7 が最も高いプライオリティです。

FCC の設定の表示

FCC 設定を表示するには、 show fcc コマンドを使用します(例 57-1 を参照)。

例 57-1 設定された FCC 情報の表示

switch# show fcc
fcc is disabled
fcc is applied to frames with priority up to 4
 

QoS

Cisco MDS 9000 ファミリでの QoS 実装は、差別化サービス(DiffServ)モデルに準拠しています。DiffServ 標準は RFC 2474 および 2475 で定義されています。

すべてのスイッチは次の種類のトラフィックをサポートします。

「コントロール トラフィックの概要」

「コントロール トラフィックのイネーブル化またはディセーブル化」

「コントロール トラフィック情報の表示」

「データ トラフィックの概要」

「VSAN 対ゾーン ベース QoS」

「データ トラフィックの設定」

「データ トラフィックの QoS の開始」

「クラス マップ作成の概要」

「クラス マップの作成」

「サービス ポリシー定義の概要」

「サービス ポリシーの指定」

「サービス ポリシー実行の概要」

「サービス ポリシーの適用」

「DWRR トラフィック スケジューラ キューの概要」

「DWRR キューの重みの変更」

「データ トラフィック情報の表示」

コントロール トラフィックの概要

Cisco MDS 9000 ファミリは、内部的および外部的に生成されたコントロール トラフィックの QoS をサポートします。スイッチ内では、コントロール トラフィックはスーパーバイザ モジュールから送信され、高プライオリティ フレームとして取り扱われます。高プライオリティ ステータスは、他のすべてのトラフィックに対する絶対的なプライオリティを提供し、次の場合に割り当てられます。

内部的に生成された最優先のコントロール トラフィック(通常は、クラス F フレーム)。

他のベンダーのスイッチから Cisco MDS 9000 ファミリに入る外部的に生成された最優先のコントロール トラフィック。他のベンダーのスイッチで生成される高プライオリティ フレームは、Cisco MDS 9000 ファミリのスイッチに入るときに高プライオリティとして認識されます。

コントロール トラフィックのイネーブル化またはディセーブル化

デフォルトでは、特定の最優先のコントロール トラフィックの QoS 機能がイネーブルになっています。これらの最優先のコントロール フレームには、最高(絶対)プライオリティが割り当てられます。


ヒント このコマンドを発行すると、すべての最優先のコントロール トラフィックには自動的に最低プライオリティが割り当てられるため、この機能をディセーブルにすることはお勧めしません。

コントロール トラフィックの高プライオリティ割り当てをディセーブルにするには、次の手順を実行します。

コマンド
目的

ステップ 1

switch# config t

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

switch(config)# no qos control priority 0

コントロール トラフィックの QoS 機能をイネーブルにします。

switch(config)# qos control priority 0

コントロール トラフィックの QoS 機能をディセーブルにします。

コントロール トラフィック情報の表示

重要なコントロール トラフィックの QoS 設定の現在の状態を表示するには、 show qos statistics コマンドを使用します。このコマンドでは、高プライオリティとマークされたフレームとともに現在の QoS 設定を表示します。数はデバッグ目的のみで、設定できません(例 57-2 を参照)。

例 57-2 現在の QoS 設定の表示

switch# show qos statistics
Total number of FC frames transmitted from the Supervisor= 15767
Number of highest-priority FC frames transmitted = 8224
Current priority of FC control frames = 0 (0 = lowest; 7 = highest)
 

データ トラフィックの概要

低ボリュームで遅延の影響を受けやすいアプリケーションであるオンライン トランザクション処理(OLTP)では、要求された情報に迅速にアクセスする必要があります。バックアップ処理アプリケーションでは、高帯域幅が必要ですが、遅延の影響をあまり受けません。サービスの差別化をサポートしないネットワークでは、すべてのトラフィックが同一の方法で処理されるため、同じ遅延が発生し、同じ帯域幅が割り当てられます。Cisco MDS 9000 ファミリ スイッチの QoS 機能は、このような保証を提供します。

データ トラフィックは異なるレベルのサービスの差別化で、低、中、高プライオリティに優先順位付けできます。QoS を適用して、遅延の影響を受けやすいアプリケーションのファイバ チャネル データ トラフィックに、データ ウェアハウスなどのスループット集中型のアプリケーションよりも高いプライオリティが割り当てられるようにできます(図 57-2 を参照)。

図 57-2 データ トラフィックの優先順位付け

 

図 57-2 では、スイッチ 1 に到達する OLTP トラフィックは、高プライオリティ レベルのスループット分類(クラス マップ)とマーキング(ポリシー マップ)でマークされます。同様に、バックアップ トラフィックは、低プライオリティ レベルでマークされます。トラフィックは、仮想出力キュー(VOQ)内の対応するプライオリティ キューに送信されます。

最初のスイッチで設定されている Deficit Weighted Round Robin(DWRR)スケジューラは、高プライオリティのトラフィックが低プライオリティのトラフィックよりもより効率的に処理されることを保証します。たとえば、70:20:10 の加重がされている DWRR は、高プライオリティ キューが低プライオリティ キューのレートの 7 倍でサービスが提供されていることを示しています。これによって、輻輳が発生した場合に、高プライオリティ トラフィックの遅延の低減と帯域幅の拡大が保証されます。2 番目のスイッチにおける同様の設定は、他の方法でも同じトラフィック処理が行われることを保証します。

OLTP サーバが要求を送信するときに ISL で輻輳が発生すると、要求は高プライオリティ キューに入ります。高プライオリティ キューでは輻輳が発生していないため、ほぼ即時にサービスが提供されます。スケジューラは低プライオリティ キューのバックアップ トラフィックよりも高いプライオリティを割り当てます。


) 高プライオリティ キューを通過するトラフィック フローがない場合は、低プライオリティ キューが全帯域幅を使用し、設定された値には制限されません。


スイッチ 2 でも同様の処理が行われ、処理要求への応答が送信されます。OLTP サーバで発生するラウンドトリップ遅延は、低プライオリティ トラフィックの量または ISL 輻輳とは関係ありません。OLTP トラフィックで ISL 帯域幅を使用していない場合は、バックアップ トラフィックが利用可能な ISL 帯域幅を使用します。


ヒント このトラフィックの分類を実現するには、必ず FCC をイネーブルにします(「FCC のイネーブル化」 を参照)。

VSAN 対ゾーン ベース QoS

同じスイッチ内でゾーン ベース QoS と VSAN ベース QoS 設定ができますが、これらの設定には大きい違いがあります。 表 57-1 では、VSAN ベースとゾーン ベースにおける QoS プライオリティ設定の違いを明示しています。

 

表 57-1 QoS 設定の違い

VSAN ベース QoS
ゾーン ベース QoS

特定の VSAN でアクティブなゾーン セットを設定し、すべてのメンバー ゾーンで QoS パラメータも設定している場合は、ポリシー マップと VSAN を関連付けることができません。

すでにポリシー マップが関連付けられている VSAN 上では、ゾーン セットをアクティブにできません。

ポリシー マップに関連付けられた 2 つのクラス マップに同じフローがある場合は、最初に接続されたクラス マップの QoS 値が有効になります。

異なる QoS 値を持つ特定のゾーン セットの 2 つのゾーンに同じフローがある場合は、高い方の QoS 値が考慮されます。

--

ゾーン マージ中に Cisco SAN-OS ソフトウェアが QoS パラメータの不一致を検出すると、リンクが分離されます。

QoS がイネーブルの場合にだけ有効です。

QoS がイネーブルの場合にだけ有効です。

ゾーンベース QoS ポリシーの設定については、「ゾーンベースのトラフィック プライオリティの概要」を参照してください。

データ トラフィックの設定

QoS を設定するには、次の手順を実行します。


ステップ 1 QoS 機能をイネーブルにします。

ステップ 2 クラスマップを作成して定義します。

ステップ 3 サービス ポリシーを定義します。

ステップ 4 設定を適用します。


 

データ トラフィックの QoS の開始

デフォルトでは、QoS データ トラフィック機能は、データ トラフィックに対してディセーブルになっています。データ トラフィックの QoS を設定するには、まずスイッチ上でデータ トラフィック機能をイネーブルにする必要があります。


ヒント QoS は相互運用性モードでサポートされています。詳細については、『Cisco MDS 9000 Family Switch-to-Switch Interoperability Configuration Guide』を参照してください。

QoS データ トラフィック機能をイネーブルにするには、次の手順を実行します。

コマンド
目的

ステップ 1

switch# config t

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

switch(config)# qos enable

QoS をイネーブルにします。これで、データ トラフィック パラメータを設定できます。

switch(config)# no qos enable

現在適用されている QoS 設定を削除し、QoS をディセーブルにします。データ トラフィック パラメータを設定できなくなります。

クラス マップ作成の概要

クラス マップ機能を使用して、一致条件を持つトラフィック クラスを作成して定義し、そのクラスに属するトラフィックを識別します。クラス マップ名は 63 以内の英数字で、デフォルトは match-all オプションです。フロー ベース トラフィックは次の値のいずれかを使用します。

WWN:送信元 WWN または宛先 WWN。

ファイバ チャネル ID(FC ID):送信元 ID(SID)または宛先 ID(DID)。可能なマスク値は FFFFFF(FC ID 全体が使用されます。これはデフォルトです)、FFFF00(ドメインおよびエリア FC ID だけが使用されます)、あるいは FF0000(ドメイン FC ID だけが使用されます)。


) 0x000000 の SID または DID は許可されていません。


送信元インターフェイス:入力インターフェイス。


ヒント クラス マップで一致するエントリの順序は重要ではありません。

クラス マップの作成

class-map コマンドを使用して、一致基準を持つトラフィック クラスを作成して定義し、そのクラスに属するトラフィックを識別します。クラス マップ コンフィギュレーション(switch(config-cmap))モードで 1 つの match ステートメントを使用して、各一致基準を定義します。

送信元 WWN を指定するには source-wwn オプションを使用し、宛先 WWN を指定するには destination-wwn オプションを使用します。

送信元 ID(SID)を指定するには source-address オプションを使用し、宛先 ID(DID)を指定するには destination-address オプションを使用します。

入力インターフェイスを指定するには input-interface オプションを使用します。

分散デバイス エイリアスを指定するには destination-device-alias オプションを使用します。

クラス マップを作成するには、次の手順を実行します。

コマンド
目的

ステップ 1

switch(config)# qos class-map MyClass

switch(config-cmap)#

MyClass というクラス マップを作成し、クラスマップ サブモードでこのクラスに指定されているすべての基準を照合します。

switch(config)# qos class-map MyClass match-all

switch(config-cmap)#

このクラスのすべての一致ステートメントに対して論理 AND 演算子を指定します。フレームがすべての(デフォルトの)設定済み基準に一致する場合は、このクラスに適合します。これはデフォルトです。

switch(config)# qos class-map MyClass match-any

switch(config-cmap)#

このクラスのすべての一致ステートメントに対して論理 OR 演算子を指定します。フレームがいずれか 1 つの設定済み基準に一致する場合は、このクラスに適合します。

ステップ 2

switch(config-cmap)# match destination-address 0x12ee00

指定された宛先 FC ID を持つフレームの宛先アドレスの一致を指定します。

switch(config-cmap)# match source-address 0x6d1090 mask 0xFFFFFF

指定した送信元 FC ID を持つフレームの送信元アドレスおよびマスクの一致を指定します。

ステップ 3

switch(config-cmap)# match destination-wwn 20:01:00:05:30:00:28:df

フレームに一致する宛先 WWN を指定します。

switch(config-cmap)# match source-wwn 23:15:00:05:30:00:2a:1f

フレームに一致する送信元 WWN を指定します。

ステップ 4

switch(config-cmap)# match destination-device-alias DocDeviceAlias

フレームに一致する宛先デバイス エイリアスを指定します。

ステップ 5

switch(config-cmap)# match input-interface fc 2/1

フレームに一致する送信元インターフェイスを指定します。

ステップ 6

switch(config-cmap)# no match input-interface fc 3/5

指定された送信元インターフェイスに基づいて一致を削除します。

サービス ポリシー定義の概要

サービス ポリシーは、ポリシー マップを使用して指定されます。ポリシー マップにより、クラス マップは順序付きでサービス レベルにマッピングされます。ポリシー マップ内では複数のクラス マップを指定でき、クラス マップを高、中、または低のサービス レベルにマッピングできます。デフォルトの優先度は Low です。ポリシー マップ名は、63 文字までの英数字に制限されています。

別の方法として、クラス マップを Diffserv コード ポイント(DSCP)に割り当てることもできます。DSCP は指定されたフレームのサービス レベルのインジケータです。DSCP 値の範囲は 0 ~ 63 です。デフォルト値は 0 です。46 の DSCP 値は使用できません。

ポリシー マップ内でのクラス マップの順序は重要であり、フレームがクラス マップと比較される順序はこれにより決定します。最初に一致したクラス マップの対応するプライオリティが、フレームにマーキングされます。


) QoS DSCP 値の実装に関する詳細については、http://www.cisco.com/warp/public/105/dscpvalues.html#dscpandassuredforwardingclasses を参照してください。



) クラス マップは、各ポリシー マップで設定された順序で処理されます。


サービス ポリシーの指定

サービス ポリシーを指定するには、次の手順を実行します。

コマンド
目的

ステップ 1

switch(config)# qos policy-map MyPolicy

switch(config-pmap)#

MyPolicy というポリシー マップを作成し、ポリシーマップ サブモードを開始します。

switch(config)# no qos policy-map OldPolicy

switch(config)#

OldPolicy というポリシー マップを削除し、ポリシーマップ サブモードを開始します。

ステップ 2

switch(config-pmap)# class MyClass

switch(config-pmap-c)#

事前定義されたクラスの名前を指定し、そのクラスのポリシーマップ サブモードを開始します。

switch(config-pmap)# no class OldClass

ポリシー マップから OldClass というクラス マップを削除します。

ステップ 3

switch(config-pmap-c)# priority high

このクラスに一致する各フレームに割り当てられるプライオリティを指定します。

switch(config-pmap-c)# no priority high

前に割り当てられたプライオリティを削除し、デフォルト値 low に戻します。

ステップ 4

switch(config-pmap-c)# dscp 2

DSCP 値を指定して、このクラスに一致する各フレームをマークします。

switch(config-pmap-c)# no dscp 60

前に割り当てられた DSCP 値を削除し、工場出荷時のデフォルト 0 に戻します。

サービス ポリシー実行の概要

QoS データ トラフィック ポリシーを設定したら、対象の VSAN にそのポリシーを適用して、データ トラフィック設定を実行する必要があります。ポリシーを VSAN に適用しないと、データ トラフィック設定は実行されません。VSAN に適用できるポリシー マップは 1 つだけです。


) 同じポリシーをある範囲内の VSAN に適用できます。


サービス ポリシーの適用

サービス ポリシーを適用するには、次の手順を実行します。

コマンド
目的

ステップ 1

switch(config)# qos service policy MyPolicy vsan 3

設定済みのポリシーを VSAN 3 に適用します。

switch(config)# no qos service policy OldPolicy vsan 7

VSAN 7 に適用されている設定済みのポリシーを削除します。

DWRR トラフィック スケジューラ キューの概要

Cisco SAN-OS ソフトウェアは 4 つのスケジューリング キューをサポートします。

厳密なプライオリティ キューは、他のキューに優先してサービスの提供を受けるキューです。他のキューの状態に関係なく、キュー内にフレームがある場合は、必ずキューに対してサービスが提供されます。

QoS はその他のすべてのトラフィックを DWRR スケジューリング高、中、および低プライオリティ トラフィック キューに割り当てます。

DWRR スケジューラは、設定された重みの比率でキューにサービスを提供します。重みが大きくなると、それに比例して、帯域幅が高くなり、遅延が低減されます。デフォルトの重みは、高キューの場合は 50、中キューの場合は 30、低キューの場合は 20 です。設定された重みの比率は異なります(たとえば、70:30:5 または 60:50:10 を設定できますが、50:70:10 は設定できません)が、キューの重みの減少順によって、必ずプライオリティが高いキューのサービス レベルが高くなるように保証されています。

表 57-2 に、第 1 世代および第 2 世代のスイッチング モジュールの QoS 動作を示します。

 

表 57-2 第 1 世代、第 2 世代のスイッチング モジュールの QoS 動作

送信元モジュール タイプ
宛先モジュール タイプ
QoS 動作説明

第 1 世代

第 1 世代

QoS 動作は、指定されたポート経由で受信され、同じ出力ポートのキューに格納されるトラフィックの DWRR 設定を反映しています。その他のすべてのトラフィックは同じ帯域幅を共有します。

第 1 世代

第 2 世代

QoS 動作は、指定されたポート経由で受信され、同じ出力ポートのキューに格納されるトラフィックの DWRR 設定を反映しています。その他のすべてのストリームは同じ帯域幅を共有します。

第 2 世代

第 1 世代

帯域幅パーティショニングはすべてのトラフィックで同じです。

第 2 世代

第 2 世代

QoS 動作は、可能なすべてのストリームの DWRR 加重設定を反映しています。

DWRR キューの重みの変更

DWRR キューに重みを関連付けるには、次の手順を実行します。

コマンド
目的

ステップ 1

switch(config)# qos dwrr-q high weight 10

指定キュー(デフォルト キュー)に相対的な重み(10)を関連付けます。

switch(config)# no qos dwrr-q low weight 51

デフォルトの重み 20 に戻します。

データ トラフィック情報の表示

show qos コマンドでは、データ トラフィックの現在の QoS 設定を表示します(例 57-3 57-11 を参照)。

例 57-3 すべてのクラス マップの内容の表示

switch# show qos class-map
qos class-map MyClass match-any
match destination-wwn 20:01:00:05:30:00:28:df
match source-wwn 23:15:00:05:30:00:2a:1f
match input-interface fc2/1
qos class-map Class2 match-all
match input-interface fc2/14
qos class-map Class3 match-all
match source-wwn 20:01:00:05:30:00:2a:1f
 

例 57-4 指定されたクラス マップの内容の表示

switch# show qos class-map name MyClass
qos class-map MyClass match-any
match destination-wwn 20:01:00:05:30:00:28:df
match source-wwn 23:15:00:05:30:00:2a:1f
match input-interface fc2/1
 

例 57-5 設定されたすべてのポリシー マップの表示

switch# show qos policy-map
qos policy-map MyPolicy
class MyClass
priority medium
qos policy-map Policy1
class Class2
priority low
 

例 57-6 指定されたポリシー マップの表示

switch# show qos policy-map name MyPolicy
qos policy-map MyPolicy
class MyClass
priority medium
 

例 57-7 スケジュール済み DWRR 設定の表示

switch# show qos dwrr
qos dwrr-q high weight 50
qos dwrr-q medium weight 30
qos dwrr-q low weight 20
 

例 57-8 適用されたすべてのポリシー マップの表示

switch# show qos service policy
qos service policy MyPolicy vsan 1
qos service policy Policy1 vsan 4
 

例 57-9 指定された VSAN に関連付けられたポリシー マップの表示

switch# show qos service policy vsan 1
qos policy-map pmap1
class cmap1
priority medium
class cmap2
priority high
 

例 57-10 指定したインターフェイスに関連付けられたクラス マップの表示

switch# show qos service policy interface fc3/10
qos policy-map pmap1
class cmap3
priority high
class cmap4
priority low
 

例 57-11 QoS 統計情報の表示

switch# show qos statistics
Total number of FC frames transmitted from the Supervisor= 301431
Number of highest-priority FC frames transmitted = 137679
Current priority of FC control frames = 7 (0 = lowest; 7 = highest)
 

コンフィギュレーション例

ここでは、図 57-3 で例示されているアプリケーションのコンフィギュレーション例を示します。

図 57-3 トラフィック優先順位付けのアプリケーション例

 

OLTP サーバとバックアップ サーバの両方がディスクにアクセスしています。バックアップ サーバは、大量のデータをディスクに書き込んでいます。このデータは特定のサービス保証を必要としません。OLTP サーバがディスクに書き込んでいるデータ量は比較するとかなり少なくなっていますが、トランザクション処理は低遅延アプリケーションであるため、このトラフィックでは応答時間がより短くなければなりません。

スイッチからディスクへのトラフィックの場合、輻輳発生点は、スイッチ 2 とディスクの間のリンクです。このパスにはバックアップ トラフィックはほとんどないため、概してリターン パスでは輻輳が発生しません。

OLTP サーバからディスクへのトラフィックの優先度をバックアップ サーバからディスクへのトラフィックの優先度よりも高くするには、スイッチ 2 でのサービスの差別化が必要です。

アプリケーション例のトラフィック優先順位付けを設定する場合は、次の手順に従います。


ステップ 1 クラス マップを作成します。

Switch 2# config t
Switch 2(config)# qos class-map jc1 match-all
Switch 2(config-cmap)# match source-wwn 21:00:00:0c:50:02:ca:b5
Switch 2(config-cmap)# match destination-wwn 22:00:00:04:cf:22:eb:dc
Switch 2(config-cmap)# exit
Switch 2(config)# qos class-map jc2 match-all
Switch 2(config-cmap)# match source-wwn 21:00:00:0c:50:02:c7:ff
Switch 2(config-cmap)# match destination-wwn 22:00:00:04:cf:22:eb:dc
Switch 2(config-cmap)# exit
Switch 2(config)#
 

ステップ 2 ポリシー マップを作成します。

Switch 2(config)# qos policy-map jp1
Switch 2(config-pmap)# class jc1
Switch 2(config-pmap-c)# priority high
Switch 2(config-pmap-c)# exit
Switch 2(config-pmap)# class jc2
Switch 2(config-pmap-c)# priority low
Switch 2(config-pmap-c)# exit
Switch 2(config-pmap)# exit
Switch 2(config)#
 

ステップ 3 サービス ポリシーを割り当てます。

Switch 2(config)# qos service policy jp1 vsan 1
 

ステップ 4 DWRR キューの重みを割り当てます。

Switch 2(config)# qos dwrr-q high weight 50
Switch 2(config)# qos dwrr-q medium weight 30
Switch 2(config)# qos dwrr-q low weight 20
 

ステップ 5 スイッチ 1 の DWRR キューの重みを割り当てます。 で、 クラス マップを作成します。 を繰り返し、両方のスイッチで転送パス輻輳を処理します。


 

コンフィギュレーション例のあらゆる場所で輻輳が発生する可能性があります。両方のスイッチのリターン パスの輻輳を処理するには、次のように、さらに 2 つクラス マップを作成し、ポリシー マップに含める必要があります。


ステップ 1 さらに 2 つのクラス マップを作成します。

Switch 2(config)# qos class-map jc3 match-all
Switch 2(config-cmap)# match source-wwn 22:00:00:04:cf:22:eb:dc
Switch 2(config-cmap)# match destination-wwn 21:00:00:0c:50:02:ca:b5
Switch 2(config-cmap)# exit
Switch 2(config)# qos class-map jc4 match-all
Switch 2(config-cmap)# match source-wwn 22:00:00:04:cf:22:eb:dc
Switch 2(config-cmap)# match destination-wwn 21:00:00:0c:50:02:c7:ff
Switch 2(config-cmap)# exit
Switch 2(config)#
 

ステップ 2 ポリシー マップにクラス マップを割り当てます。

Switch 2(config)# qos policy-map jp1
Switch 2(config-pmap)# class jc3
Switch 2(config-pmap-c)# priority high
Switch 2(config-pmap-c)# exit
Switch 2(config-pmap)# class jc4
Switch 2(config-pmap-c)# priority low
Switch 2(config-pmap-c)# exit
Switch 2(config-pmap)# exit
Switch 2(config)#
 

ステップ 3 スイッチ 1 の ポリシー マップにクラス マップを割り当てます。 で、 さらに 2 つのクラス マップを作成します。 を繰り返し、両方のスイッチでリターン パス輻輳を処理します。


 

入力ポート レート制限

ポート レート制限機能は、個々のファイバ チャネル ポートの帯域幅の制御を支援します。ポート レート制限はファイバ チャネル ポートへの入力トラフィックを制御するため、入力レート制限とも呼ばれます。この機能は、MAC の出力点から送信されるフレーム数を制限することで、トラフィック フローを制御します。ポート レート制限は、すべてのファイバ チャネル ポートで動作します。レート制限は 1 ~ 100% の範囲で、デフォルトは 100% です。


) ポート レート制限を設定できるのは、Cisco MDS 9100 シリーズ スイッチ、Cisco MDS 9216i スイッチ、および MPS-14/2 モジュールだけです。


QoS 機能がイネーブルで、このコンフィギュレーションが Cisco MDS 9100 シリーズ スイッチ、Cisco MDS 9216i スイッチ、あるいは MPS-14/2 モジュールで実行されている場合にだけ、この機能を設定できます。

ポート レート制限値を設定するには、次の手順を実行します。

コマンド
目的

ステップ 1

switch # config t

switch(config)#

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

switch(config)# interface fc 1/1

インターフェイスを選択して、入力ポート レート制限を指定します。

ステップ 3

switch(config-if)# switchport ingress-rate 50

選択したインターフェイスのポート レート制限を 50% に設定します。

switch(config-if)# no switchport ingress-rate 50

前に設定したレートを工場出荷時のデフォルト 100% に戻します。

デフォルト設定値

表 57-3 には、FCC、QoS、およびレート制限機能のデフォルト設定値のリストを示しています。

 

表 57-3 デフォルト FCC、QoS、およびレート制限設定

パラメータ
デフォルト

FCC プロトコル

ディセーブル

QoS コントロール トラフィック

イネーブル

QoS データ トラフィック

ディセーブル

ゾーン ベース QoS プライオリティ

Low

レート制限

100%