Cisco MDS 9000 ファミリー コンフィギュレーション ガイド Release 2.x
スケジューリング メンテナンス ジョ ブ
スケジューリング メンテナンス ジョブ
発行日;2012/02/01 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 9MB) | フィードバック

目次

スケジューリング メンテナンス ジョブ

コマンド スケジューラの概要

スケジューラの用語

スケジューリングに関する注意事項

スケジューラの設定

コマンド スケジューラの起動

ジョブの定義

ジョブの削除

スケジュールの定義

定期的スケジュールの定義

一時的スケジュールの定義

スケジュールの削除

ジョブの割り当て解除

スケジュール時刻の削除

実行ログ

ログ ファイルの内容のクリア

スケジューラの設定の確認

デフォルト設定値

スケジューリング メンテナンス ジョブ

Cisco MDSのコマンド スケジューラ機能を使用すると、Cisco MDS 9000ファミリー スイッチでコンフィギュレーション ジョブやメンテナンス ジョブをスケジューリングできます。この機能は、Cisco SAN-OS Release 2.0(1b)ソフトウェアで使用可能です。この機能では、1回ごとまたは定期的なジョブのスケジューリングが可能です。

この章の具体的な内容は、次のとおりです。

「コマンド スケジューラの概要」

「スケジューラの用語」

「スケジューリングに関する注意事項」

「スケジューラの設定」

「スケジューラの設定の確認」

「デフォルト設定値」

コマンド スケジューラの概要

MDSのコマンド スケジューラを使用すると、将来の指定された時刻に単一または複数のジョブ(CLIコマンド一式)をスケジューリングできます。これらのジョブは、将来の指定された時刻に1回、または一定間隔ごとに実行できます。


) コマンド スケジューラを使用するために、ライセンスを取得する必要はありません。この機能は、Cisco SAN-OS Release 2.0(1b)ソフトウェアを使用するCisco MDSファミリーのすべてのスイッチで使用できます。


この機能を使用すると、ゾーンセットの変更、QoSポリシーの変更、データのバックアップ、設定の保存などをスケジューリングできます。

スケジューラの用語

この章では、次の用語を使用します。

ジョブ ― スケジュールの定義どおりに実行されるSAN-OSのCLIコマンド一式(EXECおよびconfigモード)。

スケジュール ― スケジュールは割り当てたジョブを実行する時刻を指定します。スケジュールには複数のジョブを割り当てることができます。スケジュールは、一時モードまたは定期モードで実行されます。

定期モード ― ユーザが指定した間隔でジョブを実行します。これは、管理者によって削除されるまで継続されます。サポートされている間隔は、次のとおりです。

毎日 ― ジョブを1日に1回実行します。

毎週 ― ジョブを1週間に1回実行します。

毎月 ― ジョブを1か月に1回実行します。

差分 ― ジョブをユーザ指定の開始時刻から一定間隔(日:時:分)ごとに実行します。

一時モード ― ジョブをユーザ指定時刻に1回実行します。

スケジューリングに関する注意事項

Cisco MDSスイッチでジョブをスケジューリングする場合、次の点に注意してください。

リモート サービス(RADIUSなど)によって認証および許可されたユーザは、ジョブをスケジューリングできません。

ジョブの実行時に次のいずれかの状況になると、スケジュールされたジョブは実行されません。

ジョブの実行予定時刻に、スケジュールされたジョブに含まれるコマンドに関連する機能のライセンスが切れている場合。

ジョブの実行予定時刻に、スケジュールされたジョブに含まれるコマンドに関連する機能がディセーブルになっている場合。

スロットからモジュールを取り外したときに、ジョブに含まれるコマンドに関連するインターフェイスがそのモジュールまたはスロットに対応している場合。

時刻が設定されていることを確認します。スケジューラにはデフォルトの設定時刻はありません。スケジュールを作成してジョブを割り当てても、時刻を設定しないと、スケジュールは開始されません。

ジョブを定義する場合、ジョブの中に対話型コマンドや中断型コマンド( copy bootflash: file ftp: URI write erase など)が指定されていないことを確認します。これは、ジョブがスケジュールされた時刻に対話なしで実行されるためです。

スケジューラの設定

コマンド スケジューラを設定する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 スケジューラをイネーブル(起動)にします。

ステップ 2 ジョブを定義します。

ステップ 3 スケジュールを定義して、スケジュールにジョブを割り当てます。

ステップ 4 スケジュールの時刻を指定します。

ステップ 5 スケジューリングされた設定を確認します。


 

コマンド スケジューラの起動

スケジューリング機能の設定を使用するには、ファブリック内の目的のスイッチ上でこの機能を明示的にイネーブルにする必要があります。デフォルトでは、Cisco MDS 9000ファミリーの全スイッチでこの機能がディセーブルに設定されています。

コマンド スケジューラ機能を設定および確認するコマンドは、スイッチ上でこの機能がイネーブルに設定されていないと使用できません。この機能をディセーブルにすると、関連するすべてのコンフィギュレーションが自動的に廃棄されます。

コマンド スケジューリング機能をイネーブルにする手順は、次のとおりです。

 

コマンド
目的

ステップ 1

switch# config t

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

switch(config)# scheduler enable

スケジューラをイネーブルにします。

switch(config)# no scheduler enable

スケジューラの設定を廃棄して、スケジューラをディセーブルにします(デフォルト)。

ジョブの定義

ジョブを定義するには、ジョブ名を指定する必要があります。この操作を行うと、ジョブ定義( config-job )サブモードが開始されます。このサブモードでは、ジョブが実行するCLIコマンドの順序を定義できます。ジョブの定義を完了する場合は、 config-job サブモードを終了します。


注意 コマンドの順序を指定したあとで、コマンドを変更または削除することはできません。変更する場合には、定義したジョブ名を明示的に削除して、このプロセスを最初から実行する必要があります。


) ジョブの定義を完了するには、config-jobサブモードを終了する必要があります。


コマンド スケジューラのジョブを定義する手順は、次のとおりです。

コマンド
目的

ステップ 1

switch# conf t

switch(config)#

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

switch(config)# scheduler job name addMemVsan99

switch(config-job)#

ジョブ名を定義して、ジョブ定義サブモードを開始します。

ステップ 3

switch(config-job)# config terminal

switch(config-job-config)# vsan database

switch(config-job-config-vsan-db)# vsan 99 interface fc1/1 - 4

switch(config-job-config-vsan-db)# end

switch#

指定されたジョブの処理順序を指定します。定義済みのコマンドは有効性が確認されて、今後使用するために保管されます。


config-jobサブモードは必ず終了してください。


switch(config)# scheduler job name offpeakQOS

switch(config-job)# conf t

switch(config-job-config)# qos class-map offpeakbackupcmap match-all

switch(config-job-config-cmap)# match source-wwn 23:15:00:05:30:00:2a:1f

switch(config-job-config-cmap)# match destination-wwn 20:01:00:05:30:00:28:df

switch(config-job-config-cmap)# exit

switch(config-job-config)# qos policy-map offpeakbackuppolicy

switch(config-job-config-pmap)# class offpeakbackupcmap

switch(config-job-config-pmap-c)# priority high

switch(config-job-config-pmap-c)# exit

switch(config-job-config-pmap)# exit

switch(config-job-config)# qos service policy offpeakbackuppolicy vsan 1

switch(config-job-config)# end

switch#

別の一連のジョブをスケジューリングする例です。

ジョブの削除

コマンド スケジューラのジョブを削除する手順は、次のとおりです。

 

コマンド
目的

ステップ 1

switch# conf t

switch(config)#

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

switch(config)# no scheduler job name addMemVsan99

定義済みジョブおよびジョブ内で定義されたすべてのコマンドを削除します。

スケジュールの定義

ジョブを定義したら、スケジュールを作成してスケジュールにジョブを割り当てることができます。その後、実行時刻を設定できます。ジョブは、必要に応じて、1回だけまたは定期的に実行できます。スケジュールの時刻が設定されていないと、ジョブは実行されません。

定期的スケジュールの定義

定期ジョブの実行を指定すると、ジョブは指定された間隔(毎日、毎週、毎月、または差分)で定期的に実行されます。

コマンド スケジューラの定期ジョブを指定する手順は、次のとおりです。

 

コマンド
目的

ステップ 1

switch# conf t

switch(config)#

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

switch(config)# scheduler schedule name weekendbackupqos

switch(config-schedule)#

ジョブ スケジュール(weekendbackup)を定義して、そのスケジュールのサブモードを開始します。

switch(config)# no scheduler schedule name weekendbackup

定義したスケジュールを削除します。

ステップ 3

switch(config-schedule)# job name offpeakZoning

switch(config-schedule)# job name offpeakQOS

現在のスケジュールに2つのジョブoffpeakZoningおよびoffpeakQOSを割り当てます。

switch(config-schedule)# no job name addMem99

現在のスケジュールに割り当てられたジョブを削除します。

 


) 次に示す設定は参考例です。


ステップ 4

switch(config-schedule)# time daily 23:00

指定されたジョブを毎日午後11時に実行します。

switch(config-schedule)# time weekly Sun:23:00

毎週日曜日の午後11時に実行するように指定します。

switch(config-schedule)# time monthly 28:23:00

毎月28日の午後11時に実行するように指定します。日にちを29、30、または31日に指定した場合、コマンドは各月の最終日に自動的に実行されます。

switch(config-schedule)# time start now repeat 48:00

現在 の2分後から48時間ごとにジョブを実行するように指定します。今日が2004年9月24日で、現在の時刻が午後2時であれば、コマンドは2004年9月24日の午後2時2分に実行が開始され、その後は48時間ごとに継続的に実行されます。

switch(config-schedule)# time start 14:00 repeat 14:00:00

今日が2004年9月24日(金曜日)であれば、隔週金曜日の午後2時(14日ごと)にジョブが実行されます。

time パラメータの主なフィールドは大半がオプションです。これらのフィールドを省略すると、現在時刻と同じ値が指定されたとみなされます。たとえば、現在時刻が2004年9月24日の22:00の場合、コマンドは次のように実行されます。

time start 23:00 repeat 4:00:00 コマンドの場合、開始時刻は2004年9月24日の23:00時です。

time daily 55 コマンドの場合、毎日22時55分に実行されます。

time weekly 23:00 コマンドの場合、毎週金曜日の23:00時に実行されます。

time monthly 23:00 コマンドの場合、毎月24日の23:00時に実行されます。


) スケジュールに対して設定された時間間隔が割り当てジョブの実行に必要な時間よりも短い場合、直前のスケジュール実行完了時刻から設定された時間間隔が経過しないと後続のスケジュールは実行されません。たとえば、スケジュールが1分間隔で実行され、スケジュールに割り当てられたジョブが完了するのに2分かかる場合です。最初のスケジュールが22:00に実行され、ジョブが22:02に完了する場合、次の処理は1分間隔に従って22:03に実行されて22:05に完了します。


一時的スケジュールの定義

一時ジョブの実行を指定すると、そのジョブは1度だけ実行されます。

コマンド スケジューラの一時ジョブを指定する手順は、次のとおりです。

 

コマンド
目的

ステップ 1

switch# conf t

switch(config)#

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

switch(config)# scheduler schedule name configureVsan99

switch(config-schedule)#

ジョブ スケジュール(configureVsan99)を定義して、そのスケジュールのサブモードを開始します。

ステップ 3

switch(config-schedule)# job name addMemVsan99

現在のスケジュールに定義済みジョブ名(addMemVsan99)を割り当てます。

ステップ 4

switch(config-schedule)# time start 2004:12:14:23:00

2004年12月14日の午後11時に1回だけ実行するように指定します。

switch(config-schedule)# no time

現在のスケジュールに割り当てられた時刻を削除します。

スケジュールの削除

スケジュールを削除する手順は、次のとおりです。

 

コマンド
目的

ステップ 1

switch# conf t

switch(config)#

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

switch(config)# no scheduler schedule name weekendbackup

定義したスケジュールを削除します。

ジョブの割り当て解除

割り当てられたジョブを解除する手順は、次のとおりです。

 

コマンド
目的

ステップ 1

switch# conf t

switch(config)#

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

switch(config)# scheduler schedule name weekendbackupqos

switch(config-schedule)#

ジョブ スケジュール(weekendbackup)を定義して、そのスケジュールのサブモードを開始します。

ステップ 3

switch(config-schedule)# no job name addMem99

現在のスケジュールに割り当てられたジョブを削除します。

スケジュール時刻の削除

スケジュール時刻を削除する手順は、次のとおりです。

 

コマンド
目的

ステップ 1

switch# conf t

switch(config)#

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

switch(config)# scheduler schedule name weekendbackupqos

switch(config-schedule)#

ジョブ スケジュール(weekendbackup)を定義して、そのスケジュールのサブモードを開始します。

ステップ 3

switch(config-schedule)# no time

これで、スケジュール時刻の設定は削除されます。このスケジュールは時刻を再度設定するまで実行されません。

実行ログ

コマンド スケジューラはログ ファイルを管理しています。このファイルの内容は変更できませんが、ファイルのサイズは変更できます。このログ ファイルは循環ログで、実行されたジョブの出力が保管されます。ジョブの出力がログ ファイルよりも大きい場合、このファイルに保管される出力は一部が切り捨てられます。

設定できるログ ファイルの最大サイズは1,024 KBです。実行ログ ファイルのデフォルト サイズは16 KBです。

実行ログ ファイルのサイズを設定する手順は、次のとおりです。

 

コマンド
目的

ステップ 1

switch# conf t

switch(config)#

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

switch(config)# scheduler logfile size 1024

ログ ファイルを最大1024 KBに設定します。

switch(config)# no scheduler logfile size

ログのサイズをデフォルトの16 KBに設定します。

ログ ファイルの内容のクリア

スケジューラ ログ ファイルの内容をクリアするには、EXECモードで clear scheduler logfile コマンドを入力します。

switch# clear scheduler logfile

スケジューラの設定の確認

Cisco MDSスイッチの現在のコマンド スケジューラ設定を表示するには、 show コマンドを使用します(例 35-1 35-4 を参照)。

例35-1 指定されたジョブで実行されるコマンドの表示

switch# show scheduler job addMemVsan99
Job Name: addMemVsan99
----------------------
config terminal
vsan database
vsan 99 interface fc1/1
vsan 99 interface fc1/2
vsan 99 interface fc1/3
vsan 99 interface fc1/4
 

例35-2 スケジュールの実行状況の表示

switch# show scheduler schedule configureVsan99
Schedule Name : configureVsan99
------------------------------------
User Name : admin
Schedule Type : Run once on Tue Aug 10 09:48:00 2004
Last Execution Time: Tue Aug 10 09:48:00 2004
-----------------------------------------------
Job Name Status
-----------------------------------------------
addMemVsan99 Success (0)
 

例35-3 システム内のすべての実行ジョブの実行ログの表示

switch# show scheduler logfile
Job Name : addMemVsan99 Job Status: Success (0)
Schedule Name : configureVsan99 User Name : admin
Completion time: Tue Aug 10 09:48:00 2004
--------------------------- Job Output ---------------------------
`config terminal`
`vsan database`
`vsan 99 interface fc1/1`
`vsan 99 interface fc1/2`
`vsan 99 interface fc1/3`
`vsan 99 interface fc1/4`
 

例35-4 スイッチのスケジューラ設定の表示

switch# show scheduler config
config terminal
scheduler enable
scheduler logfile size 512
end
 
config terminal
scheduler job name addMemVsan99
config terminal
vsan database
vsan 99 interface fc1/1
vsan 99 interface fc1/2
vsan 99 interface fc1/3
vsan 99 interface fc1/4
end
 
config terminal
scheduler schedule name configureVsan99
time start 2004:8:10:9:52
job name addMemVsan99
end
 

デフォルト設定値

表 35-1 に、コマンド スケジューリング パラメータのデフォルト設定値を示します。

 

表 35-1 コマンド スケジューラのデフォルト パラメータ

パラメータ
デフォルト

コマンド スケジューラ

ディセーブル

ログ ファイル サイズ

16 KB