Cisco MDS 9000 ファミリー コンフィギュレーション ガイド Release 2.x
トランキングの設定
トランキングの設定
発行日;2012/02/01 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 9MB) | フィードバック

目次

トランキングの設定

トランキングについて

トランキング プロトコルについて

トランキング プロトコルのイネーブル化/ディセーブル化

トランク モードの設定

トランク モードの設定

トランク許可VSANの設定

VSANの許可リストの設定

トランキング設定時の注意事項

トランキング情報の表示

デフォルト設定値

トランキングの設定

この章では、Cisco MDS 9000スイッチが提供するトランキング機能について説明します。内容は次のとおりです。

「トランキングについて」

「トランキング プロトコルについて」

「トランク モードの設定」

「トランク許可VSANの設定」

「トランキング設定時の注意事項」

「トランキング情報の表示」

「デフォルト設定値」

トランキングについて

トランキング(別名、VSANトランキング)は、Cisco MDS 9000ファミリーのスイッチに特有の機能です。トランキングは、相互接続したポートがExtended ISL(EISL)フレーム フォーマットを使用して同一物理リンク上の2つ以上のVSAN(仮想SAN)でフレームを送受信することを可能にします(図 13-1を参照)。

図 13-1 トランキング

 

トランキング機能には、次の制限事項があります。

トランキング設定は、Eポートにだけ適用されます。トランク モードがEポートでイネーブルにされており、そのポートがトランキングEポートとして動作可能になる場合、TEポートとしてみなされます。

トランキング プロトコルはTEポートに設定されたトランク許可VSANを使用して、フレームの送受信が可能なallowed-active VSANを判別します。

トランキングがイネーブルにされたEポートがサードパーティ製のスイッチに接続されている場合、トランキング プロトコルはEポートとしてシームレスな動作を保証します。

トランキング プロトコルについて

トランキング プロトコルは、EポートおよびTEポート動作にとって重要です。トランキング プロトコルは、次の内容をサポートします。

動作可能なトランク モードのダイナミック ネゴシエーション

トランク許可VSANの共通のセットの選択

ISL(スイッチ間リンク)間のVSAN不一致の検出

デフォルトでは、トランキング プロトコルがイネーブルにされています。トランキング プロトコルがスイッチ上でディセーブルにされた場合、スイッチ上のポートは新しいトランク設定を適用しません。既存のトランク設定は影響を受けません。TEポートは引き続きトランク モードで機能しますが、トランキング プロトコルがイネーブルにされていた時に事前ネゴシエートされたVSANのトラフィックだけをサポートします。また、このスイッチに直接接続された他のスイッチは、同様に接続されたインターフェイスで影響を受けます。場合によっては、非トランキングISL間の異なるポートVSANからのトラフィックを結合する必要があります。その場合、トランキング プロトコルをディセーブルにします。


ヒント 不整合な設定を防ぐには、トランキング プロトコルをイネーブルまたはディセーブルにする前にすべてのEポートを閉じます。


トランキング プロトコルのイネーブル化/ディセーブル化

トランキング プロトコルをイネーブルまたはディセーブルにする手順は、次のとおりです。

 

コマンド
目的

ステップ 1

switch# config t

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

switch(config)# no trunk protocol enable

switch(config)#

トランキング プロトコルをディセーブルにします。

switch(config)# trunk protocol enable

switch(config)#

トランキング プロトコルをイネーブルにします(デフォルト)。

トランク モードの設定

デフォルトでは、すべてのファイバ チャネル インターフェイスでトランク モードがイネーブルにされています。ただし、トランク モード設定はEポート モードでのみ有効になります。トランク モードをon(イネーブル)、off(ディセーブル)、またはauto(自動)に設定できます。デフォルトのトランク モードはonです。2つのスイッチ間にあるISLの両端のトランク モード設定は、両端でリンクおよびポート モードの最終的なトランキング ステートを判別します( 表 13-1 を参照)。

 

表 13-1 スイッチ間のトランク モード ステータス

トランク モードの設定
最終的なステートとポート モード
スイッチ1
スイッチ2
トランキング ステート
ポート モード

on

autoまたはon

トランキング(EISL)

TEポート

off

auto、on、またはoff

トランキングなし(ISL)

Eポート

auto

auto

トランキングなし(ISL)

Eポート


) サードパーティ製のスイッチに接続されている場合、トランク モード設定は作用しません。ISLは常にトランキング ディセーブルのステートです。


トランク モードの設定

トランク モードを設定する手順は、次のとおりです。

 

コマンド
目的

ステップ 1

switch# config t

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

switch(config)# interface fc1/1

switch(config-if)#

指定されたインターフェイスを設定します。

ステップ 3

switch(config-if)# switchport trunk mode on

指定されたインターフェイスのトランク モードをイネーブルにします。

switch(config-if)# switchport trunk mode off

指定されたインターフェイスのトランク モードをディセーブルにします。

switch(config-if)# switchport trunk mode auto

指定されたインターフェイスのトランク モードを設定します。 auto オプションは、インターフェイスの自動検知を提供します。

トランク許可VSANの設定

各ファイバ チャネル インターフェイスには、対応付けられたトランク許可VSANリストがあります。TEポート モードでは、フレームはこのリストに指定された1つまたは複数のVSANで送受信されます。デフォルトでは、VSAN範囲(1~4093)がトランク許可リストに含まれます。

スイッチに設定されたアクティブな状態のVSANの共通のセットは、インターフェイスのトランク許可VSANリストに含まれ、 allowed-active VSANと呼ばれます。トランキング プロトコルは、ISLの両端でallowed-active VSANのリストを使用して、トラフィックが許可される通信可能なVSANのリストを判別します。

図 13-2では、トランク許可VSANのデフォルトでスイッチ1はVSAN 1~5、スイッチ2はVSAN 1~3、スイッチ3はVSAN 1、2、4、および5が設定されています。3つすべてのスイッチに設定されたすべてのVSANが、allowed-activeです。ただし、図 13-2に表示されるようにISLの両端におけるallowed-active VSANの共通のセットだけが通信可能になります。

図 13-2 allowed-active VSANのデフォルト設定

 

allowed-activeリストから選択したVSANセットを設定して、トランキングISLに指定されたVSANへのアクセスを制御することができます。

例として図 13-2を使用して、インターフェイスごとに許可VSANリストを設定できます(図 13-3を参照)。たとえば、スイッチ1に接続されたISLの許可VSANリストからVSAN 2とVSAN 4を削除する場合、各ISLの通信可能なVSANリストは次のようになります。

スイッチ1とスイッチ2の間のISLには、VSAN 1とVSAN 3が含まれます。

スイッチ2とスイッチ3の間のISLには、VSAN 1とVSAN 2が含まれます。

スイッチ3とスイッチ1の間のISLには、VSAN 1、VSAN 2、およびVSAN 5が含まれます。

したがって、VSAN 2だけがスイッチ1からスイッチ3、そしてスイッチ2にルーティングできます。

図 13-3 通信可能な許可VSANの設定

 

VSANの許可リストの設定

インターフェイスにallowed-active VSANリストを設定する手順は、次のとおりです。

 

コマンド
目的

ステップ 1

switch# config t

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

switch(config)# interface fc1/1

switch(config-if)#

指定されたインターフェイスを設定します。

ステップ 3

switch(config-if)# switchport trunk allowed vsan 2-4

指定されたVSANの許可リストを変更します。

switch(config-if)# switchport trunk allowed vsan add 5

updated trunking membership

指定されたVSAN(5)を新しい許可リストに追加します。

switch(config-if)# no switchport trunk allowed vsan 2-4

VSAN 2、VSAN 3、VSAN 4を削除します。

switch(config-if)# no switchport trunk allowed vsan add 5

追加された許可リストを削除します。

トランキング設定時の注意事項

Eポート間でVSANを誤って設定した場合、2つのVSANでトラフィックが結合されるなどの影響を受ける可能性があります(結果として、2つのVSANが一致しなくなる)。トランキング プロトコルは、VSANインターフェイスをISLの両端で検証し、VSANの結合を防ぎます(図 13-4を参照)。

図 13-4 VSANの不一致

 

この例では、トランキング プロトコルは発生する可能性のあるVSANの結合を検出し、関係しているポートを分離します。

2台のCisco MDS 9000ファミリー スイッチ間にサードパーティ製のスイッチが配置される場合、トランキング プロトコルはVSANの結合を検出できません(図 13-5を参照)。

図 13-5 サードパーティ製スイッチによるVSANの不一致

 

VSAN 2とVSAN 3は、ネーム サーバおよびゾーン アプリケーションにおいてオーバーラップするエントリによって事実上結合されます。Cisco MDS 9000 Fabric Managerは、このようなトポロジーの検出に役立ちます。

Cisco MDS 9000 Family Fabric Manager Configuration Guide 』を参照してください。

トランキング情報の表示

show interface コマンドをEXECモードから呼び出して、TEポートのトランキング設定を表示します。引数を入力しないと、このコマンドはスイッチに設定されたすべてのインターフェイスの情報を表示します(例 13-1 13-3 を参照)。

例13-1 トランキングされたファイバ チャネル インターフェイスの表示

switch# show interface fc1/13
fc1/13 is trunking
Hardware is Fibre Channel
Port WWN is 20:0d:00:05:30:00:58:1e
Peer port WWN is 20:0d:00:05:30:00:59:1e
Admin port mode is auto, trunk mode is on
Port mode is TE
Port vsan is 1
Speed is 2 Gbps
Receive B2B Credit is 255
Beacon is turned off
Trunk vsans (admin allowed and active) (1)
Trunk vsans (up) (1)
Trunk vsans (isolated) ()
Trunk vsans (initializing) ()
5 minutes input rate 0 bits/sec, 0 bytes/sec, 0 frames/sec
5 minutes output rate 0 bits/sec, 0 bytes/sec, 0 frames/sec
233996 frames input, 14154208 bytes, 0 discards
0 CRC, 0 unknown class
0 too long, 0 too short
236 frames output, 13818044 bytes, 0 discards
11 input OLS, 12 LRR, 10 NOS, 28 loop inits
34 output OLS, 19 LRR, 17 NOS, 12 loop inits
 

例13-2 トランキング プロトコルの表示

switch# show trunk protocol
Trunk protocol is enabled
 

例13-3 トランク ポート上のVSAN単位の情報の表示

switch# show interface trunk vsan 1-1000
fc3/1 is not trunking
...
fc3/7 is trunking
Vsan 1000 is down (Isolation due to vsan not configured on peer)
...
fc3/10 is trunking
Vsan 1 is up, FCID is 0x760001
Vsan 2 is up, FCID is 0x6f0001
 
fc3/11 is trunking
Belongs to port-channel 6
Vsan 1 is up, FCID is 0xef0000
Vsan 2 is up, FCID is 0xef0000
...
port-channel 6 is trunking
Vsan 1 is up, FCID is 0xef0000
Vsan 2 is up, FCID is 0xef0000
 

デフォルト設定値

表 13-2 は、トランキング パラメータのデフォルト設定値を表示します。

 

表 13-2 デフォルト トランク設定パラメータ

パラメータ
デフォルト

スイッチ ポートのトランク モード

on

許可VSANリスト

1~4093のユーザ定義のVSAN ID

トランキング プロトコル

イネーブル